JP6930249B2 - 光受信モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、光受信モジュールに関するものである。
近年、光通信量の増大に伴い、互いに波長が異なる複数の信号光成分を重畳した信号光を用いて通信を行う波長多重光通信技術が普及している。光受信モジュールにおいては、光分波器によって該信号光を複数の信号光成分に分波した後、受光素子によって各信号光成分ごとに電気信号に変換する。
特開2013−125045号公報
光受信モジュールにおいて、過大な光強度の信号光が入力されると、受光素子から出力された電流を増幅器(TIA)において処理できず、受信異常が生じてしまうことがある。従って、信号光の光強度を適度に減衰するための光減衰器(Variable Optical Attenuators;VOA)を光受信モジュール内に設けることが望まれる。一方で、この光受信モジュールにおいては、各信号光成分が、対応する受光素子によって電気信号に変換される。その際、光分波器における各波長毎の分波が精度良く行われないと、受光素子に入力される各信号光成分に対し、隣接する波長の信号光成分の光量の一部が混入し、各信号光成分間のアイソレーションが低下する。従って、信号光の受信を正確に行うことができない虞がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、光分波器における各波長毎の分波を精度良く行い、各信号光成分間のアイソレーションの低下を抑制することができる光受信モジュールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、一実施形態に係る光受信モジュールは、互いに波長が異なる複数の信号光成分を含む信号光を受け、それぞれの信号光成分を分波して電気信号に変換する光受信モジュールであって、信号光を伝搬する光ファイバが接続されるレセプタクルと、光ファイバと光学的に結合され、信号光を複数の信号光成分に分波する光分波器と、光ファイバと光分波器との間の光路上に配置され、信号光の光強度を減衰させる光減衰器と、複数の信号光成分それぞれを電気信号に変換する複数の受光素子と、を備える。光分波器は、複数の信号光成分それぞれを選択的に透過する複数の誘電体多層膜を有する。各誘電体多層膜は、信号光の光軸と交差する第1方向を長手方向とし、信号光の光軸及び第1方向と交差する第2方向を短手方向とする平面形状を有する。光減衰器は、第1方向に移動して信号光を遮蔽するシャッタを有する。
本発明の光受信モジュールによれば、光分波器における各波長毎の分波を精度良く行い、各信号光成分間のアイソレーションの低下を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光受信モジュールの構成を示す斜視図である。 図2は、光受信モジュールが備える本体部の内部構造を示す平面図である。 図3は、図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 図4は、光受信モジュールの主要な構成を概略的に示す図である。 図5は、光分波器の外観を示す斜視図である。 図6(a)及び図6(b)は、光減衰器の斜視図である。 図7(a)及び図7(b)は、信号光の回折の様子を測定した結果を示す図である。 図8(a)及び図8(b)は、信号光の回折の様子を測定した結果を示す図である。 図9は、誘電体多層膜の波長透過特性の一例を示すグラフである。 図10は、誘電体多層膜の波長透過特性の一例を示すグラフである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る光受信モジュールは、互いに波長が異なる複数の信号光成分を含む信号光を受け、それぞれの信号光成分を分波して電気信号に変換する光受信モジュールであって、信号光を伝搬する光ファイバが接続されるレセプタクルと、光ファイバと光学的に結合され、信号光を複数の信号光成分に分波する光分波器と、光ファイバと光分波器との間の光路上に配置され、信号光の光強度を減衰させる光減衰器と、複数の信号光成分それぞれを電気信号に変換する複数の受光素子と、を備える。光分波器は、複数の信号光成分それぞれを選択的に透過する複数の誘電体多層膜を有する。各誘電体多層膜は、信号光の光軸と交差する第1方向を長手方向とし、信号光の光軸及び第1方向と交差する第2方向を短手方向とする平面形状を有する。光減衰器は、第1方向に移動して信号光を遮蔽するシャッタを有する。
通常、誘電体多層膜には、膜間の収縮率差等の影響により曲げ応力が内在する。この応力の作用によって、誘電体多層膜自体、若しくは誘電体多層膜が形成された基材の表面が、僅かに湾曲する。特に、誘電体多層膜の縁部においてはこの湾曲が顕著となるので、入射光の光軸と誘電体多層膜の表面との成す角度が所定の角度から大きくずれる。このため、誘電体多層膜の縁部近傍では、波長毎の分波が精度良く行われないおそれが大きい。従って、光受信モジュールを組み立てる際には、信号光が誘電体多層膜の中心に入射するように、光ファイバと光分波器との相対位置を調整する。しかしながら、信号光を遮蔽する可動式のシャッタを有する光減衰器が光ファイバと光分波器との間に設けられる場合、シャッタの縁において信号光が回折し、誘電体多層膜の縁部近傍にも信号光の一部が入射することがある。それ故、波長毎の分波が精度良く行われず、各信号光成分に対して隣接する波長の信号光成分の光量の一部が混入し、各信号光成分間のアイソレーションが低下する。
このような課題に対し、上記の光受信モジュールにおいては、光減衰器のシャッタが、誘電体多層膜の長手方向である第1方向に移動する。誘電体多層膜の形状が長手方向及び短手方向を有する細長形状である場合、誘電体多層膜の中心からの距離は、誘電体多層膜の長手方向の縁部よりも、誘電体多層膜の短手方向の縁部のほうが短い。光減衰器のシャッタが誘電体多層膜の短手方向に移動すると、信号光の回折光は該短手方向に拡がるので、誘電体多層膜の縁部近傍に到達し易い。これに対し、上記の光受信モジュールのように光減衰器のシャッタが誘電体多層膜の長手方向に移動すると、信号光の回折光は該長手方向に拡がるので、誘電体多層膜の縁部近傍に到達しにくい。従って、上記の光受信モジュールによれば、光分波器における各波長毎の分波を精度良く行い、各信号光成分間のアイソレーションの低下を抑制することができる。
上記の光受信モジュールにおいて、光分波器は、互いに平行な一対の端面を有し信号光を透過する光透過部材と、光透過部材の一方の端面に設けられた光反射部とを更に有し、複数の誘電体多層膜は、光透過部材の他方の端面上において第2方向に並んでもよい。光減衰器がこのような構成を有する場合、光透過部材に信号光が入射すると、信号光が一対の端面間で反射を繰り返す間、各信号光成分が各誘電体多層膜を透過する。従って、複数の信号光成分を分光することができる。また、このように、誘電体多層膜が短手方向に沿って並ぶことにより、光透過部材のサイズを小さくすることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光受信モジュールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光受信モジュール1Aの構成を示す斜視図である。図1は、説明を容易にするために、パッケージの蓋部を外し、パッケージの側壁の一部を破断した状態で示している。図2は、光受信モジュール1Aが備える本体部3Aの内部構造を示す平面図である。図3は、図2におけるIII−III線に沿った断面図である。光受信モジュール1Aは、光トランシーバのROSA(Receiver Optical Sub-Assembly)として用いられる。図1に示されるように、本実施形態の光受信モジュール1Aは、レセプタクル2及び本体部3Aを備えている。
本体部3Aは、パッケージ11を備えている。パッケージ11は、略直方体状の中空容器であって、金属製の側壁11aと、金属製の底板11bとを有する。底板11bは、長方形状の平板であって、方向A1及び方向A1と交差(例えば直交)する方向A2によって規定される平面に沿って延びている。底板11bの構成材料には、銅モリブテンや銅タングステンといった金属を用いることができ、また、熱伝導性のよい材料を用いることにより放熱性を高めることができる。側壁11aは、長方形の枠状を呈しており、底板11bの周縁部に沿って配置されている。側壁11aは、方向A1と交差する面に沿って延びる一対の側壁11aa及び11abを含む。一対の側壁11aa及び11abは、方向A1に並んでいる。側壁11aの底板11bとは反対側の開口は、図示しない蓋部によって密閉される。
レセプタクル2は、方向A1に沿って延びる略円筒状の部材であって、一方の側壁11aaに配置されている。レセプタクル2の先端部には、信号光を伝搬する光ファイバが接続される。具体的には、レセプタクル2は、光コネクタのフェルールが挿入されるスリーブ4と、調芯可能に結合するためのジョイントスリーブ5と、本体部3Aに固定されるホルダ6とを有する。これらのスリーブ4、ジョイントスリーブ5、及びホルダ6は、方向A1に沿って延びる円筒状を呈しており、方向A1に沿ってこの順に並んでいる。
方向A1におけるホルダ6の一端は、側壁11aaの開口に設けられたブッシュ7を介して側壁11aaに固定される。ホルダ6の他端には、ジョイントスリーブ5を介してスリーブ4が固定される。スリーブ4内には、光ファイバのフェルールと当接するスタブが配置される。ホルダ6内には、スタブから出射された信号光を平行化(コリメート)するレンズが配置される。ブッシュ7内には、光学窓8が配置される。光ファイバから出射された信号光は、スタブを通ってレンズに達し、レンズによって平行化されたのち、光学窓8を透過してパッケージ11の内部に取り込まれる。
本体部3Aは、フィードスルー13、キャリア部材15及び16、光分波器17、反射器18、レンズアレイ19、複数の受光素子20、プリアンプ回路22、及び光減衰器25を有する。これらのうちフィードスルー13を除く各部品は、パッケージ11内に収容されている。更に、本体部3Aは、キャリア部材15、キャリア部材16、及び配線用部材24を更に有する。
フィードスルー13は、側壁11abに配置され、外部回路との電気接続を行う。フィードスルー13は、例えば、複数のセラミック基板を積層して形成され、側壁11abの開口に嵌め込むような形態で組み付けられている。側壁11abの外側に位置するフィードスルー13の部分には、外部回路との電気的な接続を行うための複数の端子13a(図1を参照)が設けられている。また、側壁11abの内側に位置するフィードスルー13の部分には、プリアンプ回路22及び光減衰器25と電気的な接続を行うための複数の端子が設けられている。側壁11abの内側の複数の端子と、側壁11abの外側の複数の端子13aとは、フィードスルー13の内部に埋め込まれた配線によって互いに短絡している。
光減衰器25は、光ファイバから出力された信号光の光強度を減衰させる光学部品である。光減衰器25は、光ファイバと光分波器17との間の信号光の光路上に配置される。光減衰器25の減衰量は、光受信モジュール1Aの外部から入力される電気的な制御信号により制御される。光減衰器25は、方向A1においてレセプタクル2と並んで配置されている。本実施形態では、光減衰器25は、VOAキャリア23を介して配線用部材24上に搭載されている。より詳細には、配線用部材24は、底板11b上すなわちパッケージ11の底面上に配置され、キャリア部材15とブッシュ7との間に配置された部分を含む。VOAキャリア23は、板状の部材であって、一方の板面が光学窓8と対向するように、配線用部材24の該部分の上に搭載されている。そして、光減衰器25は、VOAキャリア23の該板面上に固定されている。これにより、光減衰器25は、光学窓8と光学的に結合され、光学窓8を透過する信号光を受ける。なお、光減衰器25の詳細な構成については後に述べる。
光分波器17は、光減衰器25を介して光ファイバと光学的に結合されている。光分波器17は、光減衰器25から出力された信号光を、互いに波長が異なる複数の信号光成分に分波する。光分波器17は、キャリア部材16に支持されている。より詳細には、キャリア部材16は、方向A1及びA2により規定される平面に沿って延びる平板状の部材であって、パッケージ11の底面と対向する平坦な裏面16bと、裏面16bの反対側に位置する平坦な表面16aとを有する。光分波器17は、キャリア部材16の裏面16bに接着剤を介して固定されている。キャリア部材16は、例えば酸化アルミ(アルミナ)といったセラミックにより構成されている。
キャリア部材16は、キャリア部材15上に配置されている。キャリア部材15は、パッケージ11の底面とキャリア部材16の裏面16bとの間に設けられ、キャリア部材16の裏面16bを支持する。キャリア部材15は、キャリア部材16の方向A1に沿った両側縁を支持する一対の支柱部15a,15bを有する。一対の支柱部15a,15bは、光分波器17を互いの間に挟んで、方向A1に沿ってそれぞれ延びている。これらの一対の支柱部15a,15bによって、キャリア部材16の裏面16bとキャリア部材15との間に、光分波器17を配置するための空間が設けられる。キャリア部材15は、キャリア部材16と線膨張係数が近い酸化アルミ、窒化アルミ、銅モリブデン、或いは銅タングステンといった材料により構成される。
反射器18は、キャリア部材16の裏面16bに接着剤を介して固定されている。反射器18は、光分波器17から出力された複数の信号光成分それぞれを反射して、複数の受光素子20それぞれに導く。本実施形態では、複数の受光素子20が反射器18に対して方向A1及びA2の双方と交差する方向(すなわちパッケージ11の底面の法線方向)に配置されている。反射器18は、方向A1に沿って光分波器17から到達した複数の信号光成分を、該方向に反射する。反射器18は、例えばプリズムによって構成される。
レンズアレイ19は、反射器18と複数の受光素子20との間の光路上に配置されている。レンズアレイ19は、複数の凸レンズを有しており、複数の信号光成分それぞれを複数の受光素子20それぞれに向けて集光する。レンズアレイ19は、複数の受光素子20と一体的に組み付けられて、サブマウント26を介して底板11b上に配置される。
各受光素子20は、対応する信号光成分を電気信号に変換する半導体素子である。各受光素子20は、パッケージ11の底面上に設けられたサブマウント26の上に搭載されている。各受光素子20は、レンズアレイ19及び反射器18を介して、光分波器17と光学的に結合されている。また、各受光素子20は、プリアンプ回路22と電気的に接続されている。プリアンプ回路22は、例えばトランスインピーダンスアンプ(TIA)を含み、複数の受光素子20とフィードスルー13との間に配置され、各受光素子20からの電流信号を電圧信号に変換する。プリアンプ回路22から出力された電圧信号は、フィードスルー13を介して光受信モジュール1Aの外部に出力される。
ここで、光分波器17における分光方式について説明する。図4は、光受信モジュール1Aの主要な構成を概略的に示す図である。信号光Lを伝搬する光ファイバ4aがスリーブ4に接続されると、光ファイバ4aから信号光Lが入力される。信号光Lは、互いに波長が異なる複数の信号光成分が多重化された信号光である。ホルダ6に保持されたレンズ6aは、光ファイバ4aから出力される信号光Lを平行化する。光減衰器25は、平行化された信号光Lの光強度を減衰する。
光分波器17は、光透過部材31と、複数(例えば4つ)の波長フィルタとしての誘電体多層膜32a〜32dと、光反射膜33(光反射部)とを有する。光透過部材31は、互いに対向する一対の端面31a及び31bを有する。信号光Lは、端面31a及び31bのうちいずれか一方から光透過部材31内部に入射する。端面31a及び31bは互いに平行であり、それらの法線は信号光Lの光軸に対して傾斜している。端面31a上には、光反射膜33が設けられている。端面31b上には、誘電体多層膜32a〜32dが、信号光Lの光軸と交差する方向に並んで設けられている。誘電体多層膜32a〜32dそれぞれは、信号光Lに含まれる複数の信号光成分それぞれを選択的に透過し、他の信号光成分を反射する。光反射膜33は、全ての波長の光を反射する。
互いに異なる波長λ,λ,λ,及びλ(λ>λ>λ>λ)の各信号光成分が信号光Lに含まれる場合、誘電体多層膜32aは、波長λの信号光成分L1を透過し、波長λ,λ,及びλの各信号光成分を反射する。波長λ,λ,及びλの各信号光成分は、光反射膜33において反射し、誘電体多層膜32bに達する。誘電体多層膜32bは、波長λの信号光成分L2を透過し、波長λ及びλの各信号光成分を反射する。波長λ及びλの各信号光成分は、光反射膜33において再び反射し、誘電体多層膜32cに達する。誘電体多層膜32cは、波長λの信号光成分L3を透過し、波長λの信号光成分L4を反射する。信号光成分L4は、光反射膜33において再び反射し、誘電体多層膜32dに達する。誘電体多層膜32dは、信号光成分L4を透過する。こうして、信号光Lは複数の信号光成分L1〜L4に分光される。その後、信号光成分L1〜L4は、レンズアレイ19によって集光され、それぞれ対応する受光素子20に達する。
図5は、光分波器17の外観を示す斜視図である。図5に示されるように、光透過部材31は、直方体状を呈しており、上述した端面31a及び31bに加えて、互いに対向する一対の側面31c及び31dと、互いに対向する上面31e及び底面31fとを有する。上面31eはキャリア部材16の裏面16bと対向しており、接着剤等を介して裏面16bに固定される。また、上述したように、端面31b上には誘電体多層膜32a〜32dが形成されている。誘電体多層膜32a〜32dは、信号光の光軸と交差する方向A3(第1方向)を長手方向とし、信号光の光軸及び方向A3と交差する方向A4(第2方向)を短手方向とする平面形状を有している。すなわち、方向A4における各誘電体多層膜32a〜32dの幅W1は、方向A3における各誘電体多層膜32a〜32dの幅W2よりも短い。幅W1は例えば500μm〜750μmといった範囲内の大きさであり、幅W2は例えば1mmといった大きさである。
本実施形態では、方向A3は、方向A1及び方向A2(図1、図2参照)と直交しており、パッケージ11の底面の法線方向(すなわちパッケージ11の高さ方向)と一致する。また、方向A4は、方向A3と直交しており、方向A2に対して僅かに傾斜している。光透過部材31の端面31aは、方向A3及び方向A4に沿って規定される平面に沿っており、誘電体多層膜32a〜32dは、端面31a上において方向A4に沿って互いに隣接しつつ並んでいる。
図6(a)及び図6(b)は、光減衰器25の斜視図である。光減衰器25は、略四角形状の板状の本体25aと、本体25aの板面上に設けられた一対の端子25b,25cと、本体25aに形成された開口25d内に配置されたシャッタ25eとを有する。シャッタ25eの平面形状は、例えば円形である。シャッタ25eの直径は、例えば信号光Lの光径に対して1倍以上2倍以下である。本体25aの板面は、方向A2及び方向A3に沿って規定される平面に沿っている。光減衰器25は、開口25d内を信号光Lが通過するように配置される。一対の端子25b,25cに印加される電圧に応じて発生する静電気力により、開口25d内でのシャッタ25eの位置が方向A3に沿って移動する。図6(a)は、シャッタ25eの位置が信号光Lの光路上にない状態を示し、図6(b)は、シャッタ25eの位置が信号光Lの光路上にある状態を示す。図6(a)に示された状態では、信号光Lは減衰されることなく光減衰器25を通過する。図6(b)に示された状態では、信号光Lは完全に遮蔽され、減衰量は100%となる。シャッタ25eの位置は、図6(a)及び図6(b)に示された各位置の間で、所望の減衰量に応じて調節される。
VOAキャリア23の板面上には、一対の端子25b,25cにそれぞれ対応する一対の配線パターンが設けられている。光減衰器25がVOAキャリア23の板面上に固定される際、一対の端子25b,25cはこれらの配線パターンにそれぞれ導電接合される。図2に示されるように、VOAキャリア23の上面には、これらの配線パターンから引き出された一対のボンディングパッド23a,23bが設けられている。ボンディングパッド23a,23bは、配線用部材24上の配線及びボンディングワイヤを介して、フィードスルー13の対応する端子とそれぞれ電気的に接続される。
以上の構成を備える本実施形態の光受信モジュール1Aによって得られる効果について説明する。前述したように、光分波器17における各波長毎の分波が精度良く行われないと、受光素子20に入力される各信号光成分L1〜L4に対し、隣接する波長の信号光成分L1〜L4の光量の一部が混入し、各信号光成分L1〜L4間のアイソレーションが低下する。従って、信号光Lの受信を正確に行うことができない虞がある。
通常、誘電体多層膜32a〜32dには、膜間の収縮率差等の影響により曲げ応力が内在する。この応力の作用によって、誘電体多層膜32a〜32d自体、若しくは誘電体多層膜32a〜32dが形成された基材の表面(本実施形態では光透過部材31の端面31a)が、僅かに湾曲する。特に、誘電体多層膜32a〜32dの縁部においてはこの湾曲が顕著となるので、入射光(信号光L)の光軸と誘電体多層膜32a〜32dの表面との成す角度が所定の角度から大きくずれる。このため、誘電体多層膜32a〜32dの縁部近傍では、波長毎の分波が精度良く行われないおそれが大きい。従って、光受信モジュール1Aを組み立てる際には、信号光Lが誘電体多層膜32a〜32dの中心に入射するように、光ファイバ4aと光分波器17との相対位置を調整する。しかしながら、信号光Lを遮蔽する可動式のシャッタ25eを有する光減衰器25が光ファイバ4aと光分波器17との間に設けられる場合、シャッタ25eの縁において信号光Lが回折し、厳密に言えば信号光Lは平行光ではなくなる。
図7及び図8は、信号光Lの回折の様子を測定した結果を示す図である。図7及び図8では、光強度が色の濃淡で示されている。また、横軸はシャッタ25eの移動方向(X方向)における位置(単位:mm)を示し、縦軸はシャッタ25eの移動方向と直交する方向(Y方向)における位置(単位:mm)を示す。そして、図7(a),図7(b),図8(a),及び図8(b)は、信号光Lの中心軸とシャッタ25eの中心点とがX方向にそれぞれ150μm,200μm,250μm,及び300μm離れている場合を示す。なお、シャッタ25eの平面形状は円形であり、その直径は約300μmである。
図7及び図8を参照すると、信号光Lの中心軸とシャッタ25eの中心点とが近づくに従って、信号光Lの回折の程度が大きくなり、X方向における信号光Lの光径が大きくなっていることがわかる。従って、例えば図7(a)に示されるような信号光Lが誘電体多層膜32a〜32dに入射する際、X方向に拡がった信号光Lの一部が誘電体多層膜32a〜32dの縁部近傍に入射すると、波長毎の分波が精度良く行われず、各信号光成分L1〜L4に対して隣接する波長の信号光成分の光量の一部が混入し、各信号光成分L1〜L4間のアイソレーションが低下することとなる。
このような課題に対し、本実施形態の光受信モジュール1Aにおいては、光減衰器25のシャッタ25eが、誘電体多層膜32a〜32dの長手方向である方向A3に移動する。誘電体多層膜32a〜32dの形状が長手方向及び短手方向を有する細長形状である場合、誘電体多層膜32a〜32dの中心からの距離は、誘電体多層膜32a〜32dの長手方向の縁部よりも、誘電体多層膜32a〜32dの短手方向の縁部のほうが短い。光減衰器25のシャッタ25eが誘電体多層膜32a〜32dの短手方向に移動すると、信号光Lの回折光は該短手方向に拡がるので、誘電体多層膜32a〜32dの縁部近傍に到達し易い。これに対し、本実施形態の光受信モジュール1Aのように光減衰器25のシャッタ25eが誘電体多層膜32a〜32dの長手方向に移動すると、信号光Lの回折光は該長手方向に拡がるので、誘電体多層膜32a〜32dの縁部近傍に到達しにくい。従って、本実施形態の光受信モジュール1Aによれば、光分波器17における各波長毎の分波を精度良く行い、各信号光成分L1〜L4間のアイソレーションの低下を抑制することができる。
図9及び図10は、誘電体多層膜32a〜32dの波長透過特性の一例を示すグラフである。図9は、比較例としてシャッタ25eを誘電体多層膜32a〜32dの短手方向に動作させた場合を示し、図10は、シャッタ25eを誘電体多層膜32a〜32dの長手方向に動作させる本実施形態の場合を示す。図9及び図10において、横軸は波長(単位:nm)を示し、縦軸は受光感度(Responsivity、単位:A/W)を示す。また、図9及び図10において、グラフG11〜G14はそれぞれ誘電体多層膜32a〜32dの波長透過特性を示す。実線のグラフはP偏光の場合であり、破線のグラフはS偏光の場合である。帯域D1〜D4はそれぞれ信号光成分L1〜L4の波長帯域を示す。なお、シャッタ25eとしては直径約300μmの円形状のものを用い、信号光Lの光径は250μmであった。
図9に示されるように、シャッタ25eを誘電体多層膜32a〜32dの短手方向に動作させる比較例においては、信号光成分L2,L3の波長帯域D2,D3に対応するグラフG12,G13の短波長側の裾が広がり、これらに隣接する波長帯域D3,D4にそれぞれ被っている。このような裾の広がりはグラフG12よりも短波長であるグラフG13のほうが顕著であり、グラフには示されていないが、より短波長であるグラフG14では更に顕著になっているものと推測される。なお、波長帯域D4の長波長側の端におけるグラフG14とグラフG13との差(アイソレーションの大きさ)S1は、17.7dBであった。なお、短波長側の裾が広がるのは、誘電体多層膜の縁部近傍においては誘電体多層膜の湾曲によって信号光Lの入射角が大きくなるためと推測される。
これに対し、図10に示されるように、シャッタ25eを誘電体多層膜32a〜32dの長手方向に動作させる本実施形態においては、グラフG12,G13の短波長側の裾の広がりが、図9と比較して格段に小さくなっている。そして、アイソレーションが最も小さい、波長帯域D3の長波長側の端におけるアイソレーションの大きさS2は、23.5dBであった。このように、本実施形態によれば、誘電体多層膜32a〜32dの波長透過特性の裾の広がりを抑制し、アイソレーションの低下を抑制することができる。
また、本実施形態のように、光分波器17は、互いに平行な一対の端面31a,31bを有し信号光Lを透過する光透過部材31と、光透過部材31の一方の端面31bに設けられた光反射膜33とを更に有し、複数の誘電体多層膜32a〜32dは、光透過部材31の他方の端面31a上において方向A4(すなわち誘電体多層膜32a〜32dの短手方向)に沿って並んでもよい。図4に示したように、光減衰器25がこのような構成を有する場合、光透過部材31に信号光Lが入射すると、信号光Lが一対の端面31a,31b間で反射を繰り返す間、各信号光成分L1〜L4が各誘電体多層膜32a〜32dを透過する。従って、複数の信号光成分L1〜L4を分光することができる。また、このように、誘電体多層膜32a〜32dが短手方向に沿って並ぶことにより、光透過部材31のサイズを小さくできるので、光受信モジュール1Aの小型化に寄与できる。
本発明による光受信モジュールは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、光減衰器の形状は図6に示されたものに限られず、信号光を減衰可能な様々な形態の光減衰器を適用することができる。
1A…光受信モジュール、2…レセプタクル、3A…本体部、4…スリーブ、4a…光ファイバ、5…ジョイントスリーブ、6…ホルダ、6a…レンズ、7…ブッシュ、8…光学窓、11…パッケージ、11a…側壁、11b…底板、13…フィードスルー、13a…端子、15…キャリア部材、15a,15b…支柱部、16…キャリア部材、16a…表面、16b…裏面、17…光分波器、18…反射器、19…レンズアレイ、20…受光素子、22…プリアンプ回路、23…VOAキャリア、23a,23b…ボンディングパッド、24…配線用部材、25…光減衰器、25a…本体、25b,25c…端子、25d…開口、25e…シャッタ、26…サブマウント、31…光透過部材、31a,31b…端面、32a〜32d…誘電体多層膜、33…光反射膜、L…信号光、L1〜L4…信号光成分。

Claims (2)

  1. 互いに波長が異なる複数の信号光成分を含む信号光を受け、それぞれの信号光成分を分波して電気信号に変換する光受信モジュールであって、
    前記信号光を伝搬する光ファイバが接続されるレセプタクルと、
    前記光ファイバと光学的に結合され、前記信号光を前記複数の信号光成分に分波する光分波器と、
    前記光ファイバと前記光分波器との間の光路上に配置され、前記信号光の光強度を減衰させる光減衰器と、
    前記複数の信号光成分それぞれを電気信号に変換する複数の受光素子と、
    を備え、
    前記光分波器は、前記複数の信号光成分それぞれを選択的に透過する複数の誘電体多層膜を有し、各誘電体多層膜は、前記信号光の光軸と交差する第1方向を長手方向とし、前記信号光の光軸及び前記第1方向と交差する第2方向を短手方向とする平面形状を有しており、
    前記光減衰器は、前記第1方向に移動して前記信号光を遮蔽するシャッタを有する、光受信モジュール。
  2. 前記光分波器は、互いに平行な一対の端面を有し前記信号光を透過する光透過部材と、前記光透過部材の一方の前記端面に設けられた光反射部とを更に有し、
    前記複数の誘電体多層膜は、前記光透過部材の他方の前記端面上において前記第2方向に並んでいる、請求項1に記載の光受信モジュール。
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