JP6929434B2 - 電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機駆動装置、及びそれを備えた冷凍サイクル適用機器に関する。
従来から、電動機の固定子巻線を複数の異なる結線状態のいずれかに切替える結線切替装置と、上記電動機を駆動するインバータと、上記インバータを制御する制御部とを備える電動機駆動装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特許第4619826号
特許文献1に記載された技術では、巻線を切替える際に結線切替装置を動作させるが、結線切替装置に不具合があると、急激な電圧或いは電流の変化が発生し、過電圧による電動機の損傷、過電流による電動機の減磁などを招く恐れがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、結線切替装置に不具合がある場合にも、過電圧による電動機の損傷、過電流による電動機の減磁等を防ぐことができる電動機駆動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電動機駆動装置は、
3相の巻線を有する電動機を駆動する電動機駆動装置であって、
切替信号に応じて前記電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧値が可変の交流電圧を印加するインバータと、
前記電動機に流れる3相交流電流を検出する電流検出部、及び前記3相交流電流を、トルク電流成分と励磁電流成分とに変換する3相2相変換部を有し、前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを備え、
前記トルク電流成分及び前記励磁電流成分の少なくとも一方について、高調波成分の量が、前記結線切替装置に故障がないときに比べて多いときに前記インバータが停止する。
本発明によれば、結線切替装置の不具合を検出することができ、従って、過電圧による電動機の損傷、過電流による電動機の減磁等を防ぐことができる。
空気調和機の冷凍サイクルの一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の電動機駆動装置を示す図である。 図2のインバータの構成を示す図である。 図1の電動機の巻線と結線切替装置とを詳細に示す配線図である。 図2の結線切替装置の切替器の詳細を示す配線図である。 (a)及び(b)は、電動機の異なる結線状態における巻線を概念的に示す図である。 実施の形態1で用いられる制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 図7の電圧指令演算部の構成例を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、故障状態にある結線切替装置を示す配線図である。 (a)及び(b)は、結線切替が故障しているときの、巻線の接続状態を示す図である。 (a)及び(b)は、巻線が図10(a)の状態にあるときのインバータ出力電流の波形、及び励磁電流成分及びトルク電流成分の波形を示す図である。 (a)及び(b)は、巻線が図10(b)の状態にあるときのインバータ出力電流の波形、及び励磁電流成分及びトルク電流成分の波形を示す図である。 図7の故障検出部130の構成例を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、巻線が図10(a)の状態にあるときの各相から見たインピーダンスを簡易的に示した図を示す。 (a)〜(c)は、巻線が図10(b)の状態にあるときの各相から見たインピーダンスを簡易的に示した図を示す。 実施の形態1における、故障の態様の判定方法を表形式で示す図である。 本発明の実施の形態2の電動機駆動装置を示す図である。 実施の形態2で用いられる制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3の電動機駆動装置を示す図である。 実施の形態3における、電流検出素子を、電動機の固定子巻線及び結線切替装置とともに示す配線図である。 実施の形態3で用いられる制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 図21の故障検出部130cの構成例を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、実施の形態3において、結線切替が故障しているときの、巻線の接続状態及び巻線に流れる電流を示す図である。 (a)及び(b)は、巻線が図23(a)の状態にあるときの巻線電流の波形、及び巻線が図23(b)の状態にあるときの巻線電流の波形を示す図である。 実施の形態3における、故障の態様の判定方法を表形式で示す図である。 本発明の実施の形態4の電動機駆動装置を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る電動機駆動装置、及びそれを備えた冷凍サイクル適用機器について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
冷凍サイクル適用機器の一例は、空気調和機であり、以下の実施の形態は、本発明を、空気調和機の圧縮機を駆動する電動機の駆動装置に適用したものである。
最初に、空気調和機の一例における冷凍サイクルを、図1を参照して説明する。
図1の冷凍サイクル900は四方弁902の切替動作により暖房運転又は冷房運転をすることができる。
暖房運転時には、実線矢印で示すように、冷媒が圧縮機904で加圧されて送り出され、四方弁902、室内熱交換器906、膨張弁908、室外熱交換器910及び四方弁902を通って圧縮機904に戻る。冷房運転時には、破線矢印で示すように、冷媒が圧縮機904で加圧されて送り出され、四方弁902、室外熱交換器910、膨張弁908、室内熱交換器906及び四方弁902を通って圧縮機904に戻る。
暖房運転時には、室内熱交換器906が凝縮器として作用して熱放出を行い、室外熱交換器910が蒸発器として作用して熱吸収を行う。冷房運転時には、室外熱交換器910が凝縮器として作用して熱放出を行い、室内熱交換器906が蒸発器として作用し、熱吸収を行う。膨張弁908は、冷媒を減圧して膨張させる。圧縮機904は可変速制御される電動機7によって駆動される。
実施の形態1.
図2は、本発明の実施の形態1の電動機駆動装置2を、電動機7とともに示す概略配線図である。
図示の電動機駆動装置2は、電動機7を駆動するためのものであり、交流電源入力端子3a、3bと、リアクトル8と、整流回路10と、コンデンサ20と、インバータ30と、結線切替装置60と、制御電源生成回路80と、母線電流検出手段85と、故障表示器87と、制御装置100とを有する。
制御装置100は例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたマイコン(マイクロコンピュータ)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等で構成されていても良く、専用のハードウェアで構成されていても良い。以下では、マイコンで構成されているものとして説明する。
交流電源入力端子3a、3bは、外部の交流電源4に接続され、交流電源入力端子3a、3bには交流電源4から交流電圧が印加される。印加される電圧は例えば振幅(実効値)が100V、200V等であり、周波数が50Hz、60Hz等である。
整流回路10は、交流電源4から入力端子3a、3b及びリアクトル8を介して交流電力を受けて整流する。整流回路10は、ダイオード等の整流素子11〜14をブリッジ接続することで形成された全波整流回路である。
コンデンサ20は、整流回路10で整流された直流電圧を平滑化して、直流電圧V20を出力する。
インバータ30は、図3に示すように、インバータ主回路310と、駆動回路350とを有し、インバータ主回路310の入力端子がコンデンサ20の電極に接続されている。
整流回路10の出力、コンデンサ20の電極、インバータ主回路310の入力端子を結ぶ線を直流母線と言う。
インバータ30は、制御装置100に制御されて、インバータ主回路310の6つのアームのスイッチング素子311〜316がオン、オフ動作し、周波数可変で電圧値が可変の3相交流電流を生成し、電動機7に供給する。スイッチング素子311〜316には、還流用の整流素子321〜326が並列接続されている。
電動機7は、3相永久磁石同期電動機であり、3相の固定子巻線の端部が電動機7の外部に引き出されており、スター結線(Y結線)及びデルタ結線(Δ結線)のいずれかへの切替えが可能なものである。この切替えは、結線切替装置60により行われる。
図4に、電動機7の固定子巻線及び結線切替装置60をより詳細に示す。
図示のように、電動機7の、U相、V相、W相から成る3つの相の巻線71、72、73の第1の端部71a、72a、73aがそれぞれ外部端子71c、72c、73cに接続され、U相、V相、W相の巻線71、72、73の第2の端部71b、72b、73bがそれぞれ外部端子71d、72d、73dに接続され、電動機7の外部との接続が可能となっている。外部端子71c、72c、73cには、インバータ30のU相、V相、W相の出力線331、332、333が接続されている。
結線切替装置60は、図示の例では、切替器61、62、63で構成されている。切替器61、62、63としては、電磁的に接点が開閉する電磁接触器が用いられている。電磁接触器には、リレーと呼ばれるものが含まれる。電磁接触器は、例えば図5に示すように構成されており、励磁コイル611、621、631に電流が流されているときと、電流が流されていないときとで、異なる接続状態を取る。
励磁コイル611、621、631は、半導体スイッチ604がONのときに、後述の切替電源V60からの電流を流すように接続される。半導体スイッチ604の開閉は、制御装置100から出力される切替信号Scにより制御される。
なお、制御装置100から出力される切替信号Scを励磁コイル611、621、631に供給しても良い。これは、制御装置100(例えばマイコンで構成される)が、信号Scとして十分な電流を流すことができるように構成されている場合に可能である。
切替器61の共通接点61cは、接続線61eを介して端子71dに接続され、常閉接点61bは、中性点ノード64に接続され、常開接点61aは、インバータ30のV相の出力線332に接続されている。
切替器62の共通接点62cは、接続線62eを介して端子72dに接続され、常閉接点62bは、中性点ノード64に接続され、常開接点62aは、インバータ30のW相の出力線333に接続されている。
切替器63の共通接点63cは、接続線63eを介して端子73dに接続され、常閉接点63bは、中性点ノード64に接続され、常開接点63aは、インバータ30のU相の出力線331に接続されている。
励磁コイル611、621、631に電流が流れていないときは、切替器61、62、63が図示のように、常閉接点側に切替わった状態、即ち、共通接点61c、62c、63cが常閉接点61b、62b、63bに接続された状態にある。この状態では、電動機7は、Y結線状態にある。
励磁コイル611、621、631に電流が流れているときは、切替器61、62、63が図示とは逆に、常開接点側に切替わった状態、即ち、共通接点61c、62c、63cが常開接点61a、62a、63aに接続された状態にある。この状態では、電動機7は、Δ結線状態にある。
以下では、切替器61、62、63の各々に関し、常閉接点側に切り替わった状態を、Y結線用切替状態と言い、常開接点側に切り替わった状態を、Δ結線用切替状態という。
また切替器61、62、63はそれぞれU相、V相、W相の切替器と呼ばれる。
ここで、電動機7としてY結線及びΔ結線のいずれかへの切替えが可能なものを用いることの利点について図6(a)及び(b)を用いて以下説明する。
図6(a)はY結線としたときの固定子巻線71、72、73の接続状態、図6(b)はΔ結線としたときの固定子巻線71、72、73の接続状態をそれぞれ概念的に示す。
Y結線時の線間電圧をV、流れ込む電流をIとし、Δ結線時の線間電圧をVΔ、流れ込む電流をIΔとし、各相の巻線に掛かる電圧が互いに等しいとすると、
Δ=V/√3 (1)
の関係があり、このとき、
Δ=√3×I (2)
の関係がある。
Y結線時の電圧V及び電流Iと、Δ結線時の電圧VΔ及び電流IΔとが式(1)及び(2)の関係を有するとき、Y結線時とΔ結線時とで電動機に供給される電力が互いに等しい。
つまり電動機に供給される電力が互いに等しいとき、Δ結線の方が電流は大きく、駆動に必要な電圧が低い。
以上の性質を利用し、負荷条件等に応じて結線状態を選択することが考えられる。例えば、低負荷時には、Y結線で低速運転し、高負荷時には、Δ結線で高速運転することが考えられる。このようにすることで、低負荷時の効率を向上させ、高負荷時の高出力化も可能となる。
以下この点につき、空調機の圧縮機を駆動する電動機の場合について、さらに詳しく述べる。
空調機の圧縮機駆動用の電動機7としては、省エネルギー化の要求に応えるため、回転子に永久磁石を用いた同期電動機が広く用いられている。また、近年の空気調和機においては、室温と設定温度との差が大きいときは、電動機7を高速で回転させることで設定温度に早く近づけ、室温が設定温度に近いときは、電動機7を低速で回転させて室温を維持するようにしており、このようにする場合、低速で運転される時間の占める割合が大きい。
同期電動機を用いた場合、回転数が上がると逆起電力が増加し、駆動に必要な電圧値が増加する。この逆起電力は、上記のようにY結線の方がΔ結線に比べて高い。
高速での逆起電力を抑制するために、永久磁石の磁力を小さくしたり、固定子巻線の巻き数を減らすことが考えられる。しかし、そのようにすると、同一出力トルクを得るための電流が増加するため、電動機7及びインバータ30に流れる電流が増加し、効率が低下する。
そこで、回転数に応じて結線状態を切替えることが考えられる。例えば、高速での運転が必要な場合には、Δ結線状態とする。こうすることで、駆動に必要な電圧を(Y結線に比べ)1/√3にすることができる。このため、巻線の巻数を減らす必要もなく、また弱め磁束制御を用いる必要もなくなる。
一方、低速回転では、Y結線状態とすることでΔ結線に比べて電流値を1/√3にできる。さらに、巻線をY結線状態で低速での駆動に適したように設計することが可能となり、Y結線を速度範囲の全域にわたり使用する場合に比べて、電流値を低減することが可能となる。この結果、インバータ30の損失を低減することができ、効率を高めることが可能となる。
以上説明したように、負荷条件に応じて結線状態を切替えることには意義があり、結線切替装置が設けられるのは、このような切替えを可能にするためである。
制御電源生成回路80は、コンデンサ20の両電極間の電圧、即ち母線電圧V20を受けて降圧し、制御電源V100及び切替電源V60を生成し、制御電源V100を制御装置100に供給するとともに、切替電源V60を結線切替装置60に供給する。例えば、制御電源V100の電圧値は5V、切替電源V60の電圧値は12Vである。切替電源V60は、切替器61、62、63の、上記の励磁コイル611、621、631に流れる電流を供給する。
母線電流検出手段85は、母線電流、即ち、インバータ30の入力電流Idcを検出する。母線電流検出手段85は、直流母線に挿入されたシャント抵抗を含み、検出結果を示すアナログ信号を制御装置100に供給する。この信号(検出信号)は、制御装置100で図示しないA/D変換部によりデジタル信号に変換されて制御装置100の内部での処理に用いられる。
故障表示器87は、制御装置100からの表示制御信号Sfcに応じて結線切替装置60の故障を表示する。
制御装置100は、上記のように、結線切替装置60による結線状態の切替えを制御するとともに、インバータ30の動作を制御する。インバータ30の制御のため、制御装置100は、PWM信号Sm1〜Sm6を生成して、インバータ30に供給する。
インバータ30は、上記のようにインバータ主回路310のほかに、駆動回路350を備えており、該駆動回路350がPWM信号に基づいて駆動信号Sr1〜Sr6を生成して、駆動信号Sr1〜Sr6によりスイッチング素子311〜316のオン、オフを制御し、これにより、周波数可変で電圧可変の3相交流電圧が電動機7に印加されるようにする。
PWM信号Sm1〜Sm6が論理回路の信号レベルの大きさ(0〜5V)のものであるのに対し、駆動信号Sr1〜Sr6は、スイッチング素子311〜316を制御するのに必要な電圧レベル、例えば+15V〜−15Vの大きさを持つ信号である。また、PWM信号Sm1〜Sm6が、制御装置100の接地電位を基準電位とするものであるのに対し、駆動信号Sr1〜Sr6は、それぞれ対応するスイッチング素子の負側の端子(エミッタ端子)の電位を基準電位とするものである。
制御装置100は、図7に示すように、運転制御部102、インバータ制御部110及び故障検出部130を有する。
運転制御部102は、図示しない温度センサで検出された室温(空調対象空間の温度)を示す情報Tempを受け、図示しない操作部、例えばリモコンからの指示Ctrを受け、空気調和機の各部の動作を制御する。操作部からの指示には、設定温度を示す情報、運転モードの選択、運転開始及び終了の指示等が含まれる。
運転制御部102は、例えば、電動機7の固定子巻線をY結線とするかΔ結線とするかの決定及び目標回転数の決定を行い、決定に基づいて切替信号Sc及び周波数指令値ωを出力する。例えば室温と設定温度との差が大きいときはΔ結線とすることを決め、目標回転数を比較的高い値に設定し、起動後上記の目標回転数に対応する周波数まで徐々に上昇する周波数指令値ωを出力する。
目標回転数に対応する周波数に達したら、室温が設定温度に近づくまで、その状態を維持し、室温が設定温度に近くなったら、一旦電動機を停止させ、Y結線に切替え、比較的低い目標回転数に対応する周波数まで徐々に上昇する周波数指令値ωを出力する。目標回転数に対応する周波数に達したら、その後、室温が設定温度に近い状態を維持するための制御を行う。この制御には、周波数の調整、電動機の停止、再起動等が含まれる。
運転制御部102はまた、後述のように、故障検出部130により結線切替装置60の故障が検出されたときには、インバータ30を直ちに停止させる処理を行う。インバータ30を停止させる処理は、インバータ30を停止させる信号(停止信号)Stをインバータ制御部110に与えることで行われる。
インバータ制御部110は、電流復元部111、3相2相変換部112、励磁電流指令制御部113、電圧指令演算部114、電気角位相演算部115、2相3相変換部116、及びPWM生成部117を有する。
電流復元部111は母線電流検出手段85で検出された電流値Idcに基づいて電動機7に流れる相電流i、i、iを復元する。ここで言う電動機7の相電流は、インバータ30の出力線331、332、333を介して電動機に流れ込む電流であり、インバータ出力電流とも言う。電流復元部111は、母線電流検出手段85で検出される直流電流Idcを、PWM生成部117からのPWM信号に基づいて定められるタイミングでサンプリングすることで、相電流i、i、iを復元する。
このように相電流の復元する処理は、相電流の検出の一態様である。
3相2相変換部112は、電流復元部111により復元された電流値i、i、iを、後述の電気角位相演算部115で生成される電気角位相θを用いて励磁電流成分(d軸電流)id及びトルク電流成分(q軸電流)iで表わされるd−q軸の電流値に変換する。
励磁電流指令制御部113は、トルク電流成分iを基にして、電動機7を駆動するために最も効率が良くなる最適な励磁電流指令値(d軸電流指令値)i を求める。
なお、図7においてはトルク電流成分iを基にして励磁電流指令値i を求めているが、励磁電流成分i、或いは周波数指令値ωを基にして励磁電流指令値i を求めても同様の効果を得ることができる。
励磁電流指令制御部113は、トルク電流成分i(又は、励磁電流成分i若しくは周波数指令値ω)に基づいて、出力トルクが所定値以上(あるいは最大)、すなわち電流値が所定値以下(あるいは最小)となる電流位相角β(図示せず)となるような励磁電流指令値i を出力する。
電圧指令演算部114は、3相2相変換部112より得られた励磁電流成分(d軸電流)i及びトルク電流成分(q軸電流)iと、周波数指令値ωと、励磁電流指令制御部113より得られた励磁電流指令値i とに基づいて、電圧指令値V 及びV を出力する。
図8は、図7の電圧指令演算部114の構成例を示す図である。図8に示される電圧指令演算部114は、周波数推定部1141と、減算部1142、1144、1146と、制御部1143、1145、1147とを有する。
周波数推定部1141は、励磁電流成分i及びトルク電流成分iと、励磁電圧指令値(d軸電圧指令値)V 及びトルク電圧指令値(q軸電圧指令値)V とに基づいて、電動機7の周波数を推定して、周波数推定値ωestを生成する。
減算部1142は、周波数指令値ωと周波数推定部1141により生成された周波数推定値ωestとの差分(ω−ωest)を求める。
制御部1143は、減算部1142で求められた差分(ω−ωest)に基づいて、例えば比例積分(PI)制御により、周波数推定値ωestが周波数指令値ωに一致するようなトルク電流指令値(q軸電流指令値)i を出力する。
減算部1144は、励磁電流指令値i と励磁電流成分iとの差分(i −i)を求める。
制御部1145は、減算部1144で求められた差分(i −i)に基づいて、例えば比例積分(PI)制御により、励磁電流成分iが励磁電流指令値i に一致するような励磁電圧指令値V を出力する。
減算部1146は、トルク電流指令値i とトルク電流成分iとの差分(i −i)を求める。
制御部1147は、減算部1146で求められた差分(i −i)に基づいて、例えば比例積分(PI)制御により、トルク電流成分iがトルク電流指令値i に一致するようなq軸電圧指令値V を出力する。
電気角位相演算部115は、電圧指令演算部114で生成された周波数推定値ωestを積分して電気角位相θを求める。
2相3相変換部116は電圧指令演算部114により得られた励磁電圧指令値V 、及びトルク電圧指令値V (2相座標系の電圧指令値)を電気角位相演算部115により得られた電気角位相θを用いて3相座標系の出力電圧指令値(3相電圧指令値)V 、V 、V に変換して出力する。
PWM生成部117は2相3相変換部116より得られる3相電圧指令値V 、V 、V をもとにPWM信号Sm1〜Sm6を生成して出力する。PWM信号Sm1〜Sm6は、インバータ30の出力電圧が3相電圧指令値V 、V 、V に一致するように、インバータ30の各アームのスイッチング素子311〜316のオンオフのタイミングを制御する信号である。
駆動回路350は、PWM信号Sm1〜Sm6を基に駆動信号Sr1〜Sr6を生成する。
上記のインバータ30を停止させる信号である停止信号Stは、例えばPWM生成部117に与えられ、PWM生成部117は、停止信号Stを受けると、直ちにPWM信号Sm1〜Sm6の出力を停止する。
故障検出部130は、電流復元部111で復元されたインバータ出力電流i、i、i、3相2相変換部112から出力された励磁電流成分i及びトルク電流成分i、並びに切替信号Scに基づいて結線切替装置60の故障を検出する。なお、以下では結線切替装置60を単に切替装置60と言うことがある。
以下、故障検出部130による検出の対象となる故障について説明する。
図9(a)及び(b)には異なる故障の例が示してある。
図9(a)に示される例では、切替器62、63がΔ結線用切替状態にあるのに対し、切替器61がY結線用切替状態にある。
このようになるのは、切替信号ScがY結線を指定状態(Low)であるにも拘わらず、切替器61が故障のためにΔ結線用切替状態にある場合、或いは、切替信号ScがΔ結線を指定状態(High)であるにも拘わらず、切替器62、63が故障のためにY結線用切替状態にある場合である。
その場合、巻線71、72、73は図10(a)に示すように接続された状態となる。
図9(b)に示される例では、切替器62、63がΔ結線用切替状態にあるのに対し、切替器61がY結線用切替状態にある。
このようになるのは、切替信号ScがΔ結線を指定する状態(High)であるにも拘わらず、切替器61が故障のためにY結線用切替状態にある場合、或いは、切替信号ScがY結線を指定状態(Low)であるにも拘わらず、切替器62、63が故障のためにΔ結線用切替状態にある場合である。
その場合、巻線71、72、73は図10(b)に示すように接続された状態となる。
以下では、図9(a)及び図10(a)に示される状態を「U相のみΔ」の状態と表現し、図9(b)及び図10(b)に示される状態を「U相のみY」の状態と表現する。故障の状態としては、図9(a)及び(b)、並びに図10(a)及び(b)に示される状態に加えて、「V相のみΔ」の状態、「W相のみΔ」の状態、「V相のみY」の状態、及び「W相のみY」状態があり、全部で6つの状態がある。
上記の「状態」は、巻線の接続状態であるとともに、切替装置60の状態でもある。従って、例えば「U相のみΔ」と言う表現は、巻線の接続状態についても、切替装置60の切替状態についても用いられる。
このような6つの状態のいずれかになると、インバータ出力電流が不平衡になり、インバータ出力電流を変換することで得られる励磁電流成分i及びトルク電流成分iには多くの高調波成分が含まれることになる。
例えば、図9(a)及び図10(a)に示される「U相のみΔ」の状態では、インバータ出力電流と、これに対応する励磁電流成分i及びトルク電流成分iは、図11(a)及び(b)に示す如くとなる。
また、図9(b)及び図10(b)に示される「U相のみY」の状態では、インバータ出力電流i、i、iと、これに対応する励磁電流成分i及びトルク電流成分iは、図12(a)及び(b)に示す如くとなる。
図11(a)及び(b)、並びに図12(a)及び(b)から、インバータ出力電流が不平衡になっていること、及び励磁電流成分i及びトルク電流成分iに多くの高調波成分が含まれることが分かる。この高調波成分は主として第2次高調波成分である。ここで言う高調波成分は、3相2相変換部112における変換の前のインバータ出力電流i、i、iの基本波の整数倍の周波数の成分である。
故障検出部130は、励磁電流成分i及びトルク電流成分iに含まれる高調波成分に基づいて、故障を検出するとともに、インバータ出力電流の大きさ相互間の関係に基づいて、故障の態様の特定を行う。
故障の検出は、切替装置60に切替信号Scを与えて切替状態を指定するとともに、インバータ30を動作させてインバータ30から電動機7に電圧を印加し、その際に電動機に流れる電流の値に基づいて行う。
故障の検出は、典型的には、切替装置60が切替えられたときに行われる。例えば、電動機7がY結線状態又はΔ結線状態のいずれかにあり、異常が検知されなかった状態から、切替信号Scの値乃至状態を切り替えた直後の各相の電流に基づいて故障の検出が行われる。しかし、電動機駆動装置の動作が開始したときにも故障の検出を行うこととしても良い。
故障検出部130は、例えば図13に示されるように、高調波検出部131と、不平衡検出部132と、故障判定部133とを有する。
高調波検出部131は3相2相変換部112における変換で得られた励磁電流成分i及びトルク電流成分iの高調波成分から切替装置60の故障を検出する。
高調波検出部131は、励磁電流成分i及びトルク電流成分iの各々から高調波成分を抽出し、励磁電流成分i及びトルク電流成分iの少なくとも一方について、高調波成分の量が正常時に比べて多いか否かの判定をし、判定結果を示す信号Sdfを故障判定部133に送る。
高調波成分の抽出は、例えば、高域通過フィルタリング、帯域通過フィルタリング、或いはFFT(Fast Fourier Transform)により行い得る。
「正常時」とは切替装置60に故障がない時を意味する。
正常時に比べて多いか否かは、例えば、正常時における高調波成分の量が取り得る値の範囲(ばらつきの範囲)の上限又はそれより多い値に設定される閾値よりも多いか否かで判定する。閾値は例えば、上記の上限の値の2倍に設定される。
高調波検出部131は、故障検出の結果を示す信号Sdfを出力する。例えば、信号Sdfは、励磁電流成分i及びトルク電流成分iの少なくとも一方について、高調波成分の量が、正常時に比べて多いときに、第1の値、例えばHighとなり、そうでないときに、第2の値、例えばLowとなる。
不平衡検出部132は、インバータ出力電流i、i、iと、切替信号Scとに基づいて、故障の態様を特定し、特定した故障の態様を示す信号Sfaを出力する。
不平衡検出部132は、例えば、インバータ出力電流i、i、iの大きさImu、Imv、Imw相互間の関係に基づいて切替装置60の切替状態を特定し、特定した切替状態と、切替信号Scとに基づいて、切替装置60の故障の態様を特定する。
インバータ出力電流i、i、iの大きさImu、Imv、Imwとしては、例えば予め定められた期間毎の最大値、予め定められた期間毎の実効値、或いは予め定められた期間毎の絶対値の平均値を用いることができる。
巻線が図10(a)に示される「U相のみΔ」の接続状態にあるとき、外部端子71c、72c、73cから流れ込む電流の経路を図14(a)〜(c)に示す。
即ち、図14(a)は、U相の外部端子71cから流れ込む電流iの経路を示し、図14(b)は、V相の外部端子72cから流れ込む電流iの経路を示し、図14(c)は、W相の外部端子73cから流れ込む電流iの経路を示す。
図14(a)〜(c)で、Zは各相の巻線のインピーダンスを表す。
図14(a)〜(c)から、U相の外部端子71cから見たインピーダンスZu、V相の外部端子72cから見たインピーダンスZv、及びW相の外部端子73cから見たインピーダンスZwの間には、
Zw>Zu>Zv
の関係があることが分かる。
この場合、(印加される電圧が同じであれば)インバータ出力電流の大きさImu、Imv、Imw相互間には、
Imv>Imu>Imw
の関係がある。
同様に、「V相のみΔ」の接続状態では、Imw>Imv>Imuの関係があり、「W相のみΔ」の接続状態では、Imu>Imw>Imvの関係がある。
巻線が図10(b)に示される「U相のみY」の接続状態にあるとき、外部端子71c、72c、73cから流れ込む電流の経路を図15(a)〜(c)に示す。
即ち、図15(a)は、U相の外部端子71cから流れ込む電流iの経路を示し、図15(b)は、V相の外部端子72cから流れ込む電流iの経路を示し、図15(c)は、W相の外部端子73cから流れ込む電流iの経路を示す。
図15(a)〜(c)で、Zは各相の巻線のインピーダンスを表す。
図15(a)〜(c)から、U相の外部端子71cから見たインピーダンスZu、V相の外部端子72cから見たインピーダンスZv、及びW相の外部端子73cから見たインピーダンスZwの間には、
Zu=Zv>Zw
の関係があることが分かる。
この場合、(印加される電圧が同じであれば)インバータ出力電流の大きさはImu、Imv、Imw相互間には、
Imw>Imu=Imv
の関係がある。
同様に、「V相のみY」の接続状態では、Imu>Imv=Imwの関係があり、「W相のみY」の接続状態では、Imv>Imu=Imwの関係がある。
不平衡検出部132は、上記した切替装置60の故障時における、インバータ出力電流i、i、iの大きさ相互間の関係を利用して、巻線の接続状態を特定し、これにより切替装置60の切替状態を特定する。
不平衡検出部132はまず、電流復元部111で復元されたインバータ出力電流i、i、iの大きさImu、Imv、Imwを求める。
不平衡検出部132は次に、求められたインバータ出力電流の大きさImu、Imv、Imwが、以下の条件CP1〜CP6のいずれかを満たすか否かの判定を行う。
条件CP1: Imv>Imu>Imw
条件CP2: Imw>Imv>Imu
条件CP3: Imu>Imw>Imv
条件CP4: Imw>Imu=Imv
条件CP5: Imu>Imv=Imw
条件CP6: Imv>Imu=Imw
但し2つの電流の大きさの比較においては、巻線のインピーダンスのばらつき、インバータ出力電流の誤差、電流の測定誤差、計算誤差等を考慮して、電流の大きさの差が閾値(第1の閾値)よりも小さい場合には等しいとみなし、差が閾値以上であるときに限り大小関係があるものと判定する。即ち、2つの電流の大きさをIa、Ibで表すとき、
|Ia−Ib|<It1
(但し、It1は閾値)
であればIaはIbに等しいとして扱い、
Ib≦Ia−It1であれば、IbはIaより小さいとして扱い、
Ib≧Ia+It1であれば、IbはIaより大きいとして扱う。
不平衡検出部132は、条件CP1〜CP6のいずれが満たされたかに基づいて、切替状態について、以下のように判定を行う。
条件CP1が満たされた場合には、切替装置60は「U相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第1の切替状態CS1と言う。
同様に、条件CP2が満たされた場合には、結線装置は「V相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第2の切替状態CS2と言う。
条件CP3が満たされた場合には、結線装置は「W相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第3の切替状態CS3と言う。
条件CP4が満たされた場合には、結線装置は「U相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第4の切替状態CS4と言う。
条件CP5が満たされた場合には、結線装置は「V相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第5の切替状態CS5と言う。
条件CP6が満たされた場合には、結線装置は「W相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第6の切替状態CS6と言う。
上記の電流の大きさに基づく切替状態についての判定は以下のように要約することができる。
即ち、一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも小さく、他方の相の電流よりも大きければ、不平衡検出部132は、上記一つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はY結線用切替状態にあると判定し、一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも小さく、他方の相の電流と等しければ、不平衡検出部132は、上記一つの相の切替器はY結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあると判定する。
上記のように、ある量が他の量より大きいとは、差が閾値以上であることを意味し、ある量が他の量に等しいとは、上記他の量との差が閾値よりも小さいことを意味する。
従って、以下のように言い換えることができる。
一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも少なくとも第1の閾値(It1)だけ小さく、他方の相の電流よりも少なくとも第1の閾値(It1)だけ大きければ、不平衡検出部132は、上記一つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はY結線用切替状態にあると判定し、一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも少なくとも第1の閾値(It1)だけ小さく、前記一つの相の電流と他方の相の電流との差が第1の閾値(It1)よりも小さければ、不平衡検出部132は、上記一つの相の切替器はY結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあると判定する。
以上のようにして切替装置60の切替状態が特定される。
上記の条件CP1〜CP6のうちのいずれかが満たされた場合には、不平衡検出部132は、切替信号Scの値と上記の条件CP1〜CP6のうちのいずれが満たされたかの判定結果、即ち、特定された切替状態とに基づいて以下の判定をする。
切替信号ScがHighであり、条件CP1が満たされたとき(「U相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132は、V相の切替器62及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器62及び63がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第1の態様Ma1と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CP2が満たされたとき(「V相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び63がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第2の態様Ma2と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CP3が満たされたとき(「W相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61及びV相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び62がY結線用の切替状態になっているためである。このような故障の態様を第3の態様Ma3と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CP4が満たされたとき(「U相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61がY結線用の切替状態になっているためである。このような故障の態様を第4の態様Ma4と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CP5が満たされたとき(「V相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、V相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器62がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第5の態様Ma5と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CP6が満たされたとき(「W相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、W相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器63がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第6の態様Ma6と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP1が満たされたとき(「U相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第7の態様Ma7と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP2が満たされたとき(「V相のみがΔ」のとき)、不平衡検出部132は、V相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器62がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第8の態様Ma8と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP3が満たされたとき(「W相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132は、W相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第9の態様Ma9と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP4が満たされたとき(「U相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、V相の切替器62及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器62及び63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第10の態様Ma10と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP5が満たされたとき(「V相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第11の態様Ma11と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CP6が満たされたとき(「W相のみY」のとき)、不平衡検出部132は、U相の切替器61及びV相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び62がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第12の態様Ma12と呼ぶ。
上記の、切替状態と切替信号Scとに基づいて、故障している切替器を特定する処理は、以下のように要約することができる。
即ち、不平衡検出部132は、切替信号ScによりY結線が指定されているときは、Δ結線用切替状態にある切替器が故障していると判定し、切替信号ScによりΔ結線が指定されているときは、Y結線用切替状態にある切替器が故障していると判定する。
以上の判定を図16に示す。
上記の説明及び図16から分かるように、12通りの故障の態様Ma1〜Ma12があり、信号Sfaは、故障が12通りの態様Ma1〜Ma12のどれであるかを示す。
不平衡検出部132は、上記の判定結果を示す信号Sfaを故障判定部133へ送る。
故障判定部133は、信号Sfaと信号Sdfを元に故障判定の結果を示す信号並びに故障している切替器を示す信号を出力する。なお、故障判定部133は、故障している切替器を示す信号とともに、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号を出力することとしても良い。
故障判定部133は、例えば、信号SdfがHighであり、信号Sfaが、故障の態様Ma1〜Ma12のいずれかを示すものであれば、切替装置60に故障があると判定する。
故障があると判定したときは、故障判定部133は、故障検出信号Sdgを運転制御部102に送る。
運転制御部102は、故障検出信号Sdgが送られてきたら、インバータ停止信号Stを出力する。停止信号Stに応じてPWM生成部117はPWM信号Sm1〜Sm6の出力を停止する。その結果、インバータ30は、交流電圧の出力を停止する。
故障判定部133は、信号SdfがHighであれば、信号Sfaに基づいて故障している切替器を示す表示制御信号Sfcを生成して、故障表示器87に供給する。
例えば、信号Sfaが故障の態様Ma1を示しているときは、表示制御信号SfcとしてV相の切替器62及びW相の切替器63が故障していることを示す信号を生成する。
故障判定部133は、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号をも出力しても良い。
故障表示器87は、故障している切替器を示す表示制御信号Sfcに応じて故障している切替器を表示する。
修理に当たっては、故障表示器87の表示を見ることで故障している切替器を特定することができ、従って、修理を速やかに行うことができる。
また、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号も出力される場合には、故障表示器87は、故障が検出されたときの切替状態を表示する。故障が検出されたときの切替状態も表示されれば、故障の修理をより迅速に行うことができる。
なお、信号Sfaが態様Ma1〜Ma12のいずれをも示していなくても、信号SdfがHighであれば、故障検出信号SdgをHighとしても良い。その場合、故障している切替器の特定はできないが、故障の検知により、インバータを停止させることができるので、電動機の損傷、減磁を回避することができる。
以上のように実施の形態1によれば、切替装置60が故障したときに速やかに検知し、インバータを停止させることができ、電動機の損傷、減磁を防止することができる。
また故障の態様又は故障した切替器が故障表示器に表示されるようにすれば、故障した切替器の特定が容易となり、修理を迅速に行うことができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、インバータ30の入力側の直流電流Idcからインバータ出力電流i、i、iを復元する構成としているが、インバータ30の出力線331、332、333に電流検出素子を設け、該電流検出素子でインバータ出力電流i、i、iを検出するような構成としても良く、そうする場合には、上記電流検出素子で検出された電流を、電流復元部111で復元された電流の代わりに用いれば良い。
図17は、実施の形態2の電動機駆動装置2bを、電動機7とともに示す概略配線図である。
図17に示される電動機駆動装置2bは、図2に示される電動機駆動装置2と概して同じである。但し、母線電流検出手段85が設けられておらず、代わりに、電流検出素子91、92、93が設けられており、また制御装置100の代わりに制御装置100bが設けられている。
電流検出素子91、92、93は、インバータ出力電流、即ちインバータ出力線331、332、333に流れる電流を検出するように設けられている。電流検出素子91、92、93での検出で得られる信号は、制御装置100bで図示しないA/D変換部によりデジタル信号に変換されて制御装置100bの内部での処理に用いられる。
図18は、図17の制御装置100bを示す。
図18の制御装置100bは、図7の制御装置100と概して同じであるが、インバータ制御部110の代わりにインバータ制御部110bが設けられている。
インバータ制御部110bはインバータ制御部110と概して同じであるが、電流復元部111が設けられておらず、電流検出素子91、92、93で検出された電流値が直接3相2相変換部112及び故障検出部130に入力されている。
3相2相変換部112及び故障検出部130は、電流復元部111から出力される電流値i、i、iの代わりに、電流検出素子91、92、93で検出された電流値i、i、iを用いて、それぞれ実施の形態1で説明したのと同様の処理を行う。
上記以外の点で、実施の形態2の電動機駆動装置2bの動作は、実施の形態1の電動機駆動装置2と同じである。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、インバータ30から電動機7に流れ込む電流i、i、iに基づいて、切替装置60の故障の検出を行っている。代わりに、電動機7の巻線に流れる電流を検出し、検出結果に基づいて、切替装置60の故障の検出を行っても良い。
ここで、「電動機7の巻線に流れる電流の検出」は、Y結線の場合にも、Δ結線の場合にも、電動機7の巻線に流れる電流を検出することを意味する。インバータ30から電動機7に流れ込む電流i、i、iには、Y結線の場合には、電動機7の巻線に流れる電流に等しいが、Δ結線の場合には、電動機7の巻線に流れる電流に等しくない。
図19は、実施の形態3の電動機駆動装置2cを、電動機7とともに示す概略配線図である。
図19に示される電動機駆動装置2cは、図2に示される電動機駆動装置2と概して同じである。但し、母線電流検出手段85が設けられておらず、代わりに、電流検出素子96、97、98が設けられており、制御装置100の代わりに、制御装置100cが設けられている。
電流検出素子96、97、98は、電動機の巻線電流、即ち電動機のU相、V相、W相の巻線71、72、73に流れる電流を検出するように設けられている。即ち、実施の形態3では、結線状態がY結線であってもΔ結線であっても、巻線に流れる電流を検出できる位置に電流検出素子96、97、98が設けられている。
電流検出素子96、97、98での検出で得られる信号は、制御装置100cで図示しないA/D変換部によりデジタル信号に変換されて制御装置100cの内部での処理に用いられる。
図20は、電動機7の固定子巻線71、72、73及び結線切替装置60と、電流検出素子96、97、98とをより詳細に示す。
図19及び図20に示す構成では、第1の電流検出素子96が、U相の巻線71の端部71bが接続された外部端子71dと切替器61の共通接点61cとを結ぶ接続線61eに流れる電流を検出するように設けられ、第2の電流検出素子97が、V相の巻線72の端部72bが接続された外部端子72dと切替器62の共通接点62cとを結ぶ接続線62eに流れる電流を検出するように設けられ、第3の電流検出素子98が、W相の巻線73の端部73bが接続された外部端子73dと切替器63の共通接点63cとを結ぶ接続線63eに流れる電流を検出するように設けられている。
図21は、図19の制御装置100cを示す。
図21の制御装置100cは、図7の制御装置100と概して同じであるが、インバータ制御部110の代わりにインバータ制御部110cが設けられている。
インバータ制御部110cはインバータ制御部110と概して同じであるが、図7の3相2相変換部112及び故障検出部130の代わりに3相2相変換部112c及び故障検出部130cが設けられ、また電流復元部111が設けられていない。
また、電流検出素子96、97、98で検出された巻線電流icu、icv、icwが、3相2相変換部112cと故障検出部130cとに入力されている。
3相2相変換部112bは、巻線電流icu、icv、icwを、電気角位相演算部115で生成される電気角位相θを用いて励磁電流成分i及びトルク電流成分iに変換する。
図19の故障検出部130cは、巻線電流icu、icv、icw、3相2相変換部112cから出力される励磁電流成分i及びトルク電流成分i、並びに切替信号Scに基づいて切替装置60の故障を検出する。実施の形態3で検出の対象となる故障及び故障の検出が行われるタイミング等は、実施の形態1と同じである。以下では、故障検出部130cに関し、主として、実施の形態1の故障検出部130と異なる部分について説明する。
図19の故障検出部130cは例えば図22に示すように、高調波検出部131と、不平衡検出部132cと、故障判定部133cとを有する。
高調波検出部131は、実施の形態1の高調波検出部131と同じく、励磁電流成分i及びトルク電流成分iの各々から高調波成分を抽出し、励磁電流成分i及びトルク電流成分iの少なくとも一方について、高調波成分の量が正常時に比べて多いか否かの判定をし、判定結果を示す信号Sdfを故障判定部133に送る。
不平衡検出部132cは、巻線電流icu、icv、icwと、切替信号Scとに基づいて、故障の態様を特定し、特定した故障の態様を示す信号Sfbを出力する。
不平衡検出部132cは、例えば、巻線電流icu、icv、icwのうちの2つずつの瞬時値の和の大きさ(巻線電流icu、icv、icwから重複を許して選ばれた2つから成る組を3個形成したときの、該3個の組の各々を構成する2つの巻線電流の瞬時値の和の大きさ)と、巻線電流の大きさとに基づいて切替装置60の切替状態を特定し、特定した切替状態と、切替信号Scとに基づいて、切替装置60の故障の態様を特定する。
図23(a)及び(b)は、図10(a)及び(b)と同様の図であるが巻線電流が符号icu、icv、icwで示されている。
図23(a)に示される「U相のみΔ」の接続状態では、電流icvと電流icwとは図24(a)に示すように、逆相関係にあり、両者の瞬時値の和の大きさIsvwはゼロになる。
瞬時値の和の大きさとしては、例えば和(瞬時値)の予め定められた期間毎の最大値、予め定められた期間毎の実効値、或いは予め定められた期間毎の絶対値の平均値を用いることができる。
図24(a)で示すのと同様に、「V相のみΔ」の接続状態では、電流icuの瞬時値と電流icwの瞬時値との和の大きさIsuwがゼロになり、「W相のみΔ」の接続状態では、電流icuの瞬時値と電流icvの瞬時値との和の大きさIsuvがゼロになる。
図23(b)に示される「U相のみY」の接続状態では、図24(b)に示すように、V相の巻線電流icv及びW相の巻線電流icwは正常時と同様であるが、U相の巻線電流icuの大きさImcuがゼロとなる。
巻線電流の大きさとしては、例えば予め定められた期間毎の最大値、予め定められた期間毎の実効値、或いは予め定められた期間毎の絶対値の平均値を用いることができる。
図24(b)で示すのと同様に、「V相のみY」の接続状態では、V相の巻線電流の大きさImcvがゼロとなり、「W相のみY」の接続状態では、W相の巻線電流の大きさImcwがゼロとなる。
不平衡検出部132cは、上記した切替装置60の故障時における、巻線電流icu、icv、icwの大きさImcu、Imcv、Imcw、及び巻線電流icu、icv、icwのうちの2つずつの瞬時値の和の大きさImcu、Imcv、Imcwに基づいて、巻線の接続状態を特定し、これにより切替装置60の切替状態を特定する。
不平衡検出部132cはまず、電流検出素子96、97、98で検出された巻線電流icu、icv、icwの大きさImcu、Imcv、Imcw、及び巻線電流icu、icv、icwのうちの2つずつの瞬時値の和の大きさIsvw、Isuw、Isuvを求める。
不平衡検出部132cは次に、求められた巻線電流の大きさImcu、Imcv、Imcw、及び巻線電流のうちの2つずつの瞬時値の和の大きさIsvw、Isuw、Isuvが、以下の条件CQ1〜CQ6のいずれかを満たすか否かの判定を行う。
条件CQ1: Isvw=0
条件CQ2: Isuw=0
条件CQ3: Isuv=0
条件CQ4: Imcu=0
条件CQ5: Imcv=0
条件CQ6: Imcw=0
但し巻線電流icu、icv、icwのうちの2つずつの瞬時値の和の大きさがゼロと等しいか否かの判定においては、測定誤差、計算誤差等を考慮に入れて、該和の大きさが閾値(第2の閾値)よりも小さければゼロであるものとみなす。
同様に、巻線電流icu、icv、icwの大きさがゼロと等しいか否かの判定においては、測定誤差、計算誤差等を考慮に入れて、該大きさが閾値(第3の閾値)よりも小さければゼロであるものとみなす。
不平衡検出部132cは、条件CQ1〜CQ6のいずれが満たされたかに基づいて、切替状態について、以下のような判定を行う。
条件CQ1が満たされた場合には、結線装置は、「U相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第1の切替状態CS1と言う。
同様に、条件CQ2が満たされた場合には、結線装置は、「V相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第2の切替状態CS2と言う。
条件CQ3が満たされた場合には、結線装置は、「W相のみΔ」の切替状態にあると判定する。この状態を第3の切替状態CS3と言う。
条件CQ4が満たされた場合には、結線装置は、「U相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第4の切替状態CS4と言う。
条件CQ5が満たされた場合には、結線装置は、「V相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第5の切替状態CS5と言う。
条件CQ6が満たされた場合には、結線装置は、「W相のみY」の切替状態にあると判定する。この状態を第6の切替状態CS6と言う。
上記の電流の大きさ及び電流の瞬時値の和の大きさに基づく切替状態についての判定は以下のように要約することができる。
即ち、一つの相以外の他の2つの相の電流の瞬時値の和の大きさがゼロに等しければ、不平衡検出部132cは、上記一つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はY結線用切替状態にあると判定し、一つの相の電流の大きさがゼロに等しければ、不平衡検出部132cは、上記一つの相の切替器はY結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあると判定する。
上記のように、ある量がゼロに等しいとは、ゼロとの差が閾値よりも小さいことを意味する。従って、以下のように言い換えることができる。
一つの相以外の他の2つの相の電流の瞬時値の和の大きさが閾値(第2の閾値)よりも小さければ、不平衡検出部132cは、上記一つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はY結線用切替状態にあると判定し、一つの相の電流の大きさが閾値(第3の閾値)よりも小さければ、不平衡検出部132cは、上記一つの相の切替器はY結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はΔ結線用切替状態にあると判定する。
以上のようにして切替装置60の切替状態が特定される。
なお、起動直後のインバータ出力電圧が十分に高くなっていない間の誤判定を防ぐために、条件CQ1〜CQ6の各々に対して付加条件を設定しても良い。
例えば、巻線電流の少なくとも一つの大きさがゼロでないことを、上記の条件CQ1〜CQ3の付加条件としても良い。
即ち、「Imcu≠0」、「Imcv≠0」、及び「Imcw≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Isvw=0」が満たされたときに条件CQ1が満たされると判定し、
「Imcu≠0」、「Imcv≠0」、及び「Imcw≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Isuw=0」が満たされたときに条件CQ2が満たされると判定し、
「Imcu≠0」、「Imcv≠0」、及び「Imcw≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Isuw=0」が満たされたときに条件CQ3が満たされると判定しても良い。
また、他の巻線電流の少なくとも一つの大きさがゼロでないことを、上記の条件CQ4〜CQ6の付加条件としても良い。
即ち、「Imcv≠0」、及び「Imcw≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Imcu=0」が満たされたときに条件CQ4が満たされると判定し、
「Imcu≠0」、及び「Imcw≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Imcv=0」が満たされたときに条件CQ5が満たされると判定し、
「Imcu≠0」、及び「Imcv≠0」の少なくとも一つが満たされ、かつ「Imcw=0」が満たされたときに条件CQ6が満たされると判定しても良い。
これらの場合にも、上記と同様に、巻線電流の大きさImcu、Imcv、Imcwがゼロと等しいか否かの判定においては、測定誤差、計算誤差等を考慮に入れて、該大きさが閾値(第3の閾値)よりも小さければゼロであるものとみなす。
上記の条件CQ1〜CQ6のうちのいずれかが満たされた場合には、不平衡検出部132cは、切替信号Scの値と上記の条件CQ1〜CQ6のうちのいずれが満たされたかの判定結果、即ち、特定された切替状態とに基づいて以下の判定をする。
切替信号ScがHighであり、条件CQ1が満たされたとき(「U相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、V相の切替器62及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器62及び63がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第1の態様Mb1と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CQ2が満たされたとき(「V相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び63がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第2の態様Mb2と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CQ3が満たされたとき(「W相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61及びV相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び62がY結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第3の態様Mb3と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CQ4が満たされたとき(「U相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器61がY結線用の切替状態になっているためである。このような故障の態様を第4の態様Mb4と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CQ5が満たされたとき(「V相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、V相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器62がY結線用の切替状態になっているためである。このような故障の態様を第5の態様Mb5と呼ぶ。
切替信号ScがHighであり、条件CQ6が満たされたとき(「W相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、W相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがHighであって、これによりΔ結線が指定されているにも拘わらず、切替器63がY結線用の切替状態になっているためである。このような故障の態様を第6の態様Mb6と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ1が満たされたとき(「U相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第7の態様Mb7と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ2が満たされたとき(「V相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、V相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器62がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第8の態様Mb8と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ3が満たされたとき(「W相のみΔ」のとき)、不平衡検出部132cは、W相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第9の態様Mb9と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ4が満たされたとき(「U相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、V相の切替器62及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器62及び63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第10の態様Mb10と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ5が満たされたとき(「V相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61及びW相の切替器63が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び63がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第11の態様Mb11と呼ぶ。
切替信号ScがLowであり、条件CQ6が満たされたとき(「W相のみY」のとき)、不平衡検出部132cは、U相の切替器61及びV相の切替器62が故障していると判定する。切替信号ScがLowであって、これによりY結線が指定されているにも拘わらず、切替器61及び62がΔ結線用切替状態になっているためである。このような故障の態様を第12の態様Mb12と呼ぶ。
上記の、切替状態と切替信号Scとに基づいて、故障している切替器を特定する処理は、以下のように要約することができる。
即ち、不平衡検出部132cは、切替信号ScによりY結線が指定されているときは、Δ結線用切替状態にある切替器が故障していると判定し、切替信号ScによりΔ結線が指定されているときは、Y結線用切替状態にある切替器が故障していると判定する。
以上の判定を図25に示す。
上記の説明及び図25から分かるように、12通りの故障の態様Mb1〜Mb12があり、信号Sfbは、この12通りの故障の態様Mb1〜Mb12のどれであるかを示す。
不平衡検出部132cは、上記の判定結果を示す信号Sfbを故障判定部133cへ送る。
故障判定部133cは、実施の形態1の故障判定部133と同様に、信号Sfbと信号Sdfを元に故障判定の結果を示す信号並びに故障している切替器を示す信号を出力する。なお、故障判定部133cは、故障している切替器を示す信号とともに、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号を出力することとしても良い。
故障判定部133cは、実施の形態1で説明したのと同様に、例えば、信号SdfがHighであり、信号Sfbが、故障の態様Mb1〜Mb12のいずれかを示すものであれば、切替装置60に故障があると判定する。
故障があると判定したときは、故障判定部133cは、故障検出信号Sdgを運転制御部102に送る。
運転制御部102は、故障検出信号Sdgが送られてきたら、インバータ停止信号Stを出力する。停止信号Stに応じてPWM生成部117はPWM信号Sm1〜Sm6の出力を停止する。その結果、インバータ30は、交流電圧の出力を停止する。
故障判定部133cは、信号SdfがHighであれば、信号Sfbに基づいて故障している切替器を示す表示制御信号Sfcを生成して、故障表示器87に供給する。
例えば、信号Sfbが故障の態様Mb1を示しているときは、表示制御信号SfcとしてV相の切替器62及びW相の切替器63が故障していることを示す信号を生成する。
故障判定部133cは、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号をも出力しても良い。
故障表示器87は、故障している切替器を示す表示制御信号Sfcに応じて故障している切替器を表示する。
修理に当たっては、故障表示器87の表示を見ることで故障している切替器を特定することができ、従って、修理を速やかに行うことができる。
また、故障が検出されたときに切替信号Scで指定されていた結線を示す信号も出力される場合には、故障表示器87は、故障が検出されたときの切替状態を表示する。故障が検出されたときの切替状態も表示されれば、故障の修理をより迅速に行うことができる。
なお、信号Sfbが態様Mb1〜Mb12のいずれをも示していなくても、信号SdfがHighであれば、故障検出信号SdgをHighとしても良い。その場合、故障している切替器の特定はできないが、故障の検知により、インバータを停止させることができるので、電動機の損傷、減磁を回避することができる。
以上のように実施の形態3によれば、切替装置60が故障したときに速やかに検知し、インバータを停止させることができ、電動機の損傷、減磁を防止することができる。
また故障の態様又は故障した切替器が故障表示器に表示されるようにすれば、故障した切替器の特定が容易となり、修理を迅速に行うことができる。
実施の形態4.
図2の構成では結線切替装置60の切替器として、切替スイッチを用いている。代わりに、常閉スイッチと常開スイッチとの組み合わせで各切替器を構成してもよい。その場合の結線切替装置の構成例を図26に示す。
図26の構成では、切替器61の切替スイッチの代わりに常閉スイッチ615と常開スイッチ616との組合せが用いられ、切替器62の切替スイッチの代わりに常閉スイッチ625と常開スイッチ626との組合せが用いられ、切替器63の切替スイッチの代わりに常閉スイッチ635と常開スイッチ636との組合せが用いられている。
図示のように、常閉スイッチ615、625、635が閉じ(オンしており)、常開スイッチ616、626、636が開いた(オフしている)状態では、電動機はY結線されており、図示とは逆に、常閉スイッチ615、625、635が開き、常開スイッチ616、626、636が閉じた状態では、電動機はΔ結線されている。
図26に示すように、各切替器を常閉スイッチと常開スイッチとの組合せで構成する場合にも、各スイッチとして、電磁接触器を用いることができる。電磁接触器は、オン時の導通損失が小さいので好適である。
図26に示すように、各切替器を常閉スイッチと常開スイッチとの組合せで構成する場合、各スイッチとして、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、ダイヤモンド等で構成されるワイドバンドギャップ半導体(WBG半導体)で構成された半導体スイッチを用いてもよい。これらは、オン抵抗が小さく、低損失で素子発熱も少ない。これらはまた、切替え動作を速やかに行うことができる。
変形例.
実施の形態1〜4では、電動機の固定子巻線をY結線又はΔ結線に切替え得る電動機駆動装置に本発明を適用している。
本発明は、結線の切替えが他の方法で行われる電動機駆動装置にも適用できる。
例えば各相の巻線として2以上の巻線部分から成るものを用い、並列結線及び直列結線のいずれかに切替え得る電動機駆動装置にも適用できる。
この場合、各相の巻線を構成する2以上の巻線部分の各々の両端部を、電動機の外部に接続可能として、結線切替装置で結線状態を切替える。
そのような場合にも、結線切替装置に故障があると、電流が不平衡になり、3相電流をd−q軸に変換することで得られる励磁電流成分及びトルク電流成分の少なくとも一方に含まれる高調波成分が多く含まれることになる。そのような高調波成分の量が正常時と比べて多ければ、結線切替装置に故障があると判定することができる。
上記の実施の形態1〜4において、整流回路10の整流素子11〜14としては、ダイオードなどを用いることが一般的であるが、例えばMOSFET(metal−oxide−semiconductor field−effect−transistor)等を用いて、交流電源4から供給される電圧(入力交流電圧)の極性に合わせてオン状態とすることで整流を行うように構成しても良い。
インバータ主回路310のスイッチング素子311〜316としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)或いはMOSFETを想定しているが、スイッチング素子311〜316としては、スイッチングを行うことが可能な素子であれば、どのようなものを用いても良い。なお、MOSFETの場合は、構造上寄生ダイオードを有するため環流用の整流素子(321〜326)を並列接続しなくても同様の効果を得ることができる。
整流素子11〜14及びスイッチング素子311〜316を構成する材料については、ケイ素(Si)だけでなく、ワイドバンドギャップ半導体である炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンド等を用いたもので構成することにより、損失をより少なくすることが可能となる。
なお、以上の実施の形態で説明した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
以上のように、本発明は、電動機の結線を切替える結線切替装置を備えた電動機駆動装置、及びそれを備えた冷凍サイクル適用機器に適している。
冷凍サイクル適用機器の一例として空気調和機を挙げたが、本発明はこれに限定されず、例えば冷蔵庫、冷凍庫、ヒートポンプ給湯器などにも適用できる。
2、2b、2c 電動機駆動装置、 4 交流電源、 7 電動機、 8 リアクトル、 10 整流回路、 20 コンデンサ、 30 インバータ、 60 結線切替装置、 80 制御電源生成回路、 85 母線電流検出手段、 87 故障表示器、 91、92、93、96、97、98 電流検出素子、 100、100b、100c 制御装置、 102 運転制御部、 110、110b、110c インバータ制御部、 111 電流復元部、 112、112c 3相2相変換部、 113 励磁電流指令制御部、 114 電圧指令演算部、 115 電気角位相演算部、 116 2相3相変換部、 117 PWM生成部、 130、130c 故障検出部、 131 高調波検出部、 132、132c 不平衡検出部、 133、133c 故障判定部、 900 冷凍サイクル、 902 四方弁、 904 圧縮機、 906 室内熱交換器、 908 膨張弁、 910 室外熱交換器、 1141 周波数推定部、 1142、1144、1146 減算部、 1143、1145、1147 制御部。

Claims (12)

  1. 3相の巻線を有する電動機を駆動する電動機駆動装置であって、
    切替信号に応じて前記電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
    前記電動機に周波数及び電圧値が可変の交流電圧を印加するインバータと、
    前記電動機に流れる3相交流電流を検出する電流検出部、及び前記3相交流電流を、トルク電流成分と励磁電流成分とに変換する3相2相変換部を有し、前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを備え、
    前記トルク電流成分及び前記励磁電流成分の少なくとも一方について、高調波成分の量が、前記結線切替装置に故障がないときに比べて多いときに前記インバータが停止する
    電動機駆動装置。
  2. 前記トルク電流成分及び前記励磁電流成分の少なくとも一方について、前記高調波成分の量が、前記結線切替装置に故障がないときの前記高調波成分の量の最大値の2倍以上であるときに、前記インバータが停止する
    請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記結線切替装置が、スター結線とデルタ結線との切替を行うものであり、
    前記結線切替装置が、前記3相の巻線にそれぞれ対応して設けられた3つの切替器を有し、
    前記3相交流電流の不平衡に基づいて、前記3つの切替器のうちのどれが故障しているかを示す信号を生成する
    請求項1又は2に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記電動機に流れる前記3相交流電流として、前記電流検出部は、前記インバータから前記電動機の巻線に流れ込む電流を検出する請求項3に記載の電動機駆動装置。
  5. 前記3相のうちの一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも少なくとも第1の閾値だけ小さく他方の相の電流よりも少なくとも前記第1の閾値だけ大きければ、前記一つの相の切替器はデルタ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はスター結線用切替状態にあることを示す信号を生成し、
    前記3相のうちの一つの相の電流が他の2つの相のうちの一方の相の電流よりも少なくとも前記第1の閾値だけ小さく、前記一つの相の電流と他方の相の電流との差が前記第1の閾値よりも小さければ、前記一つの相の切替器はスター結線用切替状態にあり、前記他の2つの相の切替器はデルタ結線用切替状態にあることを示す信号を生成し、
    切替信号によりスター結線が指定されているときにデルタ結線用切替状態にある切替器が故障していることを示す信号を生成し、
    切替信号によりデルタ結線が指定されているときにスター結線用切替状態にある切替器が故障していることを示す信号を生成する
    請求項4に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記電動機に流れる前記3相交流電流として、前記電流検出部は、前記電動機の巻線に流れる電流を検出する請求項3に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記3相のうちの一つの相以外の他の2つの相の電流の瞬時値の和の大きさが第2の閾値よりも小さければ、前記一つの相の切替器はデルタ結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はスター結線用切替状態にあることを示す信号を生成し、
    前記3相のうちの一つの相の電流の大きさが第3の閾値よりも小さければ、前記一つの相の切替器はスター結線用切替状態にあり、他の2つの相の切替器はデルタ結線用切替状態にあることを示す信号を生成し、
    切替信号によりスター結線が指定されているときにデルタ結線用切替状態にある切替器が故障していることを示す信号を生成し、
    切替信号によりデルタ結線が指定されているときにスター結線用切替状態にある切替器が故障していることを示す信号を生成する
    請求項6に記載の電動機駆動装置。
  8. 前記結線切替装置が故障していることを表示する故障表示器をさらに有する
    請求項1から7のいずれか1項に記載の電動機駆動装置。
  9. 前記結線切替装置が、複数の電磁接触器を有し、
    前記複数の電磁接触器の各々は、励磁コイルと、前記励磁コイルに流れる電流により駆動される接点とを有する
    請求項1から8のいずれか1項に記載の電動機駆動装置。
  10. 前記結線切替装置が、複数の半導体スイッチを有し、
    前記複数の半導体スイッチの各々は、制御端子を有し、該制御端子に入力される信号より制御される
    請求項1から8のいずれか1項に記載の電動機駆動装置。
  11. 前記半導体スイッチは、ワイドバンドギャップ半導体で構成されている請求項10に記載の電動機駆動装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の電動機駆動装置を備える冷凍サイクル適用機器。
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