JP6929417B1 - 布類展張装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負圧源ひいては布類展張装置の原価の低廉化および/または布類展張装置の稼働中の負圧源の消費電力の削減を達成することにある。【解決手段】布類展張装置が、投入された布類の上辺部を左右方向に展張する展張クランプを有する展張部と、前進位置で展張クランプから受け取って上面上に吸着保持した布類の上辺部をそこから後退移動しながら解放する中間移動体およびその中間移動体が解放した布類の上辺部を受け取って布類の全体を後方に搬出するベルトコンベヤを有する搬出部とを備え、その搬出部が、中間移動体の上面に少なくとも布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置された多数の吸引孔と、中間移動体の内部の空気を吸い出してそこに負圧領域を形成する負圧源と、吸引孔の吸着力を布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持する吸着力維持手段とを有する。【選択図】図3
Description
この発明は、布類洗濯工場等において洗濯された布類を次工程のアイロンローラ等への投入のために一枚ずつ展張する布類展張装置に関し、特には布類の左右方向幅の広狭にかかわらず中間移動体の吸着力を維持して布類の落下防止を安価に達成する布類展張装置に関するものである。
従来の布類展張装置としては、例えば本願の出願人が先に開示した特許文献1記載のものが知られており、この布類展張装置は、衣類の投入部と、投入された衣類を左右に展張する展張部と、展張された布類を搬出する搬出部とを備えている。ここで、投入部は、投入位置で布類の隣り合う角部を把持する一対の投入クランプと、その一対の投入クランプを投入位置とそれより上方の受渡し位置との間で昇降移動させる昇降装置とを有している。展張部は、投入クランプの受渡し位置でその一対の投入クランプから布類の隣り合う角部を受け取って把持する一対の展張クランプと、その一対の展張クランプを横行させて布類を左右方向に広げる横行装置とを有している。そして搬出部は、左右方向に広げられた布類の上辺部を前進位置で展張クランプから受け取って吸着保持しながら後退移動する中間移動体と、その中間移動体が後退移動中に解放した布類の上辺部を受け取って後方へ引き込むとともに布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて布類全体を後方に搬出するベルトコンベヤとを有している。
かかる従来の布類展張装置にあっては、作業者が洗濯後の布類の隣り合う角部を摘んで投入位置の一対の投入クランプにそれぞれ把持させると、昇降装置がその一対の投入クランプを受渡し位置に上昇させ、一対の展張クランプがその受渡し位置の一対の投入クランプから布類の隣り合う角部を受け取って把持し、横行装置がその一対の展張クランプを互いの離間方向へ横行させて布類を左右方向に広げ、中間移動体がその左右方向に広げた布類の上辺部を前進位置で展張クランプから受け取って吸着保持しながら後退移動し、ベルトコンベヤが、中間移動体が後退移動中に解放した布類の上辺部を受け取って後方へ引き込むとともに布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて布類全体を後方に搬出する。
しかしながら上記従来の布類展張装置では、中間移動体の内部にその左右方向の全体に亘って負圧源により負圧領域が形成されるとともに、中間移動体の上面上にその左右方向の概ね全体に亘って形成された多数の吸引孔がその内部の負圧領域に連通していることから、吸着保持する布類の上辺部の左右方向幅の広狭によってその布類の上辺部で塞がれない吸引孔の範囲が異なり、布類の上辺部の左右方向幅が狭い場合には広い場合よりもその上辺部で塞がれずに開いたままになる吸引孔の範囲が広くなって、その吸引孔から空気が中間移動体の内部に入り込むことで負圧領域の吸引力が低下し、布類の上辺部を吸着する中間移動体の吸着力が低下してしまうという問題があった。
そしてこの問題の解決のために、負圧領域の吸引力が最も低下した場合でも中間移動体の吸着力を布類の上辺部を確実に吸着できる強さに維持できるように、高い吸引力を持つ負圧源を設けてその高い吸引力を常に生じさせることも考えられるが、このようにすると負圧源ひいては布類展張装置の原価が嵩むとともに布類展張装置の稼働中の負圧源の消費電力も嵩むという新たな問題が生じることが判明した。
この発明は、上述の如き従来の布類展張装置の課題を解決するものであり、この発明の布類展張装置は、
投入された布類の隣り合う角部を把持してその布類の少なくとも前記角部間の上辺部を左右方向に展張する一対の展張クランプを有する展張部と、
前進位置で前記一対の展張クランプから受け取って上面上に吸着保持した前記布類の上辺部をその前進位置から後退移動しながら解放する中間移動体および、前記中間移動体が解放した前記布類の上辺部を受け取って引き込むとともにその布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて前記布類の全体を後方に搬出するベルトコンベヤを有する搬出部と、
を備えるものであって、
前記搬出部が、
前記中間移動体の上面に少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置されて前記中間移動体の内部と外部とを連通させる多数の吸引孔と、
前記中間移動体の内部の空気を吸い出してその内部に負圧領域を形成する負圧源と、
前記吸引孔が前記布類の上辺部を吸着する吸着力をその布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持する吸着力維持手段と、
を有することを特徴としている。
投入された布類の隣り合う角部を把持してその布類の少なくとも前記角部間の上辺部を左右方向に展張する一対の展張クランプを有する展張部と、
前進位置で前記一対の展張クランプから受け取って上面上に吸着保持した前記布類の上辺部をその前進位置から後退移動しながら解放する中間移動体および、前記中間移動体が解放した前記布類の上辺部を受け取って引き込むとともにその布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて前記布類の全体を後方に搬出するベルトコンベヤを有する搬出部と、
を備えるものであって、
前記搬出部が、
前記中間移動体の上面に少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置されて前記中間移動体の内部と外部とを連通させる多数の吸引孔と、
前記中間移動体の内部の空気を吸い出してその内部に負圧領域を形成する負圧源と、
前記吸引孔が前記布類の上辺部を吸着する吸着力をその布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持する吸着力維持手段と、
を有することを特徴としている。
この発明の布類展張装置にあっては、洗濯後の布類が作業者等によって当該装置に投入されると、展張部が一対の展張クランプで、投入された布類の隣り合う角部を把持して少なくともそれらの角部間の上辺部を左右方向に展張し、搬出部が前進位置の中間移動体の上面上にその布類の上辺部を一対の展張クランプから受け取って吸着保持した後、中間移動体を前進位置から後退移動させながらその布類の上辺部を解放し、さらにベルトコンベヤで、その解放された布類の上辺部を受け取って後方へ引き込むとともにその布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて布類全体を後方に搬出する。
そしてこの発明の布類展張装置にあっては、搬出部の、中間移動体の上面に少なくとも布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置されて中間移動体の内部と外部とを連通させる多数の吸引孔が、負圧源がその吸引力で中間移動体の内部の空気を吸い出して中間移動体の内部に形成する負圧領域との連通によって布類の上辺部を吸着する吸着力を、吸着力維持手段が、布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず布類の上辺部を確実に吸着できる強さに維持する。
従って、この発明の布類展張装置によれば、高い吸引力を持つ負圧源を設けなくても、あるいはその負圧源の高い吸引力を常時生じさせなくても、中間移動体の吸着力を布類の上辺部を確実に吸着できる強さに維持できるので、負圧源ひいては布類展張装置の原価の低廉化および/または布類展張装置の稼働中の負圧源の消費電力の削減を達成して、中間移動体からの布類の落下を安価に防止することができる。
なお、この発明の布類展張装置においては、
前記中間移動体の内部に、固定配置された仕切り部材によって左右方向複数個所に仕切り領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記中間移動体の内部の複数個所の仕切り領域のうち前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域を共通の前記負圧源によって前記負圧領域とすることとすると好ましい。
前記中間移動体の内部に、固定配置された仕切り部材によって左右方向複数個所に仕切り領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記中間移動体の内部の複数個所の仕切り領域のうち前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域を共通の前記負圧源によって前記負圧領域とすることとすると好ましい。
また、この発明の布類展張装置においては、
前記中間移動体の内部に、固定配置された仕切り部材によって左右方向複数個所に仕切り領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記中間移動体の内部の複数個所の仕切り領域にそれぞれ対応させて個別に前記負圧源を設け、前記複数個所の仕切り領域のうち前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域をそれに対応する個別の前記負圧源によって前記負圧領域とすると好ましい。
前記中間移動体の内部に、固定配置された仕切り部材によって左右方向複数個所に仕切り領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記中間移動体の内部の複数個所の仕切り領域にそれぞれ対応させて個別に前記負圧源を設け、前記複数個所の仕切り領域のうち前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域をそれに対応する個別の前記負圧源によって前記負圧領域とすると好ましい。
一方、この発明の布類展張装置においては、
前記中間移動体の内部に、少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って前記負圧源により前記負圧領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の外側に位置する前記吸引孔を塞いで前記負圧領域から遮断することとしても好ましい。
前記中間移動体の内部に、少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って前記負圧源により前記負圧領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の外側に位置する前記吸引孔を塞いで前記負圧領域から遮断することとしても好ましい。
また、この発明の布類展張装置においては、
前記中間移動体の内部に、少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って前記負圧源により前記負圧領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記吸引孔が前記布類の上辺部を吸着する吸着力を前記布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず確保するように前記負圧源の吸引力を制御することとしても好ましい。
前記中間移動体の内部に、少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って前記負圧源により前記負圧領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記吸引孔が前記布類の上辺部を吸着する吸着力を前記布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず確保するように前記負圧源の吸引力を制御することとしても好ましい。
さらに、この発明の布類展張装置においては、
前記中間移動体の内部に、左右方向に移動可能な仕切り部材が配置され、
前記吸着力維持手段は、前記仕切り部材を左右方向に移動させて前記中間移動体の内部に前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って仕切り領域を画成し、その仕切り領域を前記負圧源によって前記負圧領域とすることとしても好ましい。
前記中間移動体の内部に、左右方向に移動可能な仕切り部材が配置され、
前記吸着力維持手段は、前記仕切り部材を左右方向に移動させて前記中間移動体の内部に前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って仕切り領域を画成し、その仕切り領域を前記負圧源によって前記負圧領域とすることとしても好ましい。
さらに、この発明の布類展張装置においては、
前記負圧源は、前記布類展張装置に固定配置され、変形可能なダクトを介して前記中間移動体の内部に接続されていると好ましい。
前記負圧源は、前記布類展張装置に固定配置され、変形可能なダクトを介して前記中間移動体の内部に接続されていると好ましい。
さらに、この発明の布類展張装置においては、
前記搬出部は、前記布類の少なくとも上辺部を左右方向に展張した際の前記一対の展張クランプのそれぞれの移動量から前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとすると好ましい。
前記搬出部は、前記布類の少なくとも上辺部を左右方向に展張した際の前記一対の展張クランプのそれぞれの移動量から前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとすると好ましい。
また、この発明の布類展張装置においては、
前記搬出部は、前記一対の展張クランプで少なくとも上辺部を左右方向に展張された状態の前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとしても好ましい。
前記搬出部は、前記一対の展張クランプで少なくとも上辺部を左右方向に展張された状態の前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとしても好ましい。
そして、この発明の布類展張装置においては、
前記搬出部は、あらかじめ定められた前記布類の左右方向幅を入力する布類幅入力部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記入力された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとしても好ましい。
前記搬出部は、あらかじめ定められた前記布類の左右方向幅を入力する布類幅入力部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記入力された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することとしても好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の布類展張装置の一実施形態の構成を、布類の投入部を省略して示す正面図、また、図2(a)および図2(b)は、上記実施形態の布類展張装置の構成を、中間移動体が前進位置にある状態および中間移動体が後退移動している状態でそれぞれ透視して示す側面図であり、図中符号1は布類展張装置の装置本体、2は投入された衣類を左右に展張させる展張部、3は展張された布類を搬出する搬出部をそれぞれ示す。
すなわち、この実施形態の布類展張装置も前述した従来の布類展張装置と同様、布類洗濯工場等において、洗濯された布類をアイロンローラに投入するために一枚ずつ展張するもので、装置本体1の前面には複数、例えば3つの図示しない投入部が、装置本体1の中央部と左右側部とに互いに間隔をあけて設けられており、各投入部は、布類の隣り合う角部としての、長辺等の両端角部付近を把持する二組で一対の投入クランプと、それら二組の投入クランプが左右方向に並んで固定されたクランプベースと、そのクランプベースを昇降移動させる昇降装置とを有している。
昇降装置は、例えば装置本体1の手前側下方から奥側上方に向かって傾斜して延在するとともに一部を上記クランプベースに結合された無端のタイミングベルトをサーボモータやステップモータ等で駆動する駆動機構と、そのタイミングベルトに沿って傾斜して延在してクランプベースの昇降移動を案内する案内機構とを有し、案内機構での案内下で駆動機構によりクランプベースを昇降駆動することで、一対の投入クランプを、作業者の作業負担軽減のために設定された概ね作業者の胸の高さの投入位置と、布類の展張の際にその下辺部を床面上で引き摺らないように設定された、投入位置より高い受渡し位置との間で昇降移動させることができる。なお、駆動機構はサーボモータやステップモータ等に代えてエアシリンダやリニアモータ等のアクチュエータを用いて構成しても良い。
図1および図2(a),(b)に示すように、装置本体1の上部には展張部2が設けられており、展張部2は、エアシリンダ2aで開閉されて布類Cの上記長辺等の辺の両端角部をそれぞれ把持する一対の展張クランプ2bと、それらの展張クランプ2bがそれぞれ固定された一対のキャリッジ2cと、装置本体1の上部で左右方向へ延在してそれらのキャリッジ2cの左右方向への水平移動を案内するレール2dと、一対のキャリッジ2cを個別に動かすことができる図示しない横行装置とを有している。
横行装置は、レール2dに沿って延在するとともに一部をキャリッジ2cに結合された無端のタイミングベルトをサーボモータやステップモータ等で駆動するように構成され、レール2dに沿ってタイミングベルトを移動させることで、一対の展張クランプ2bをレール2dでの案内下で個別にあるいは互いに連携させて移動させて、受渡し位置に上昇した一対の投入クランプ2aから布類Cの上辺部の両端角部付近を受け取って把持した後に、図1に示すように、その布類Cの両端角部付近を互いの離間方向に引っ張り、布類Cの少なくとも上辺部を装置本体1の左右方向に展張することができる。なお、横行装置もサーボモータやステップモータ等に代えて、速度・位置制御可能な他のアクチュエータを用いてキャリッジ2cを駆動するようにしても良い。
展張部2の下方には搬出部3が配置されており、搬出部3は、装置本体1の左右方向に水平に延在するとともに内部に導入される負圧の作用で上面上の多数の吸引孔3bに布類Cの上辺部を吸着保持する中間移動体としてのキャッチベース3aと、キャッチベース3aを装置本体1の前後方向に進退移動させる図示しない進退装置と、キャッチベース3aの下方に位置するベルトコンベヤとしての一次コンベヤ4と、その一次コンベヤ4の後方に連なるこれもベルトコンベヤとしての二次コンベヤ5とを有している。ここで、一次コンベヤ4および二次コンベヤ5は何れも従来のものと同様、装置本体1の前後方向に延在する無端のコンベヤベルトが左右方向に多数並んで構成されている。
進退装置は、例えば装置本体1内の左右側部で装置本体1の前後方向に水平に延在するとともに一部をキャッチベース3aに結合された無端のタイミングベルトをサーボモータやステップモータ等で駆動する駆動機構と、そのタイミングベルトに沿って装置本体1内の左右側部で装置本体1の前後方向に水平に延在するとともに装置本体1内の中央部でも装置本体1の前後方向に水平に延在するレールでキャッチベース3aの水平移動を案内する案内機構とを有し、案内機構による案内下で駆動機構によりキャッチベース3aを、図2(a)に示す前進位置と図2(b)に示す後退位置との間で水平に進退移動させることができ、これにより、上記前進位置に移動させたキャッチベース3aで一対の展張クランプ2bから布類Cの左右方向に展張された上辺部を受け取って吸着保持することができる。
搬出部3はまた、図2(a)に示すように、装置本体1の前部の左右方向複数個所、例えば3か所に配置され、前進位置に位置するキャッチベース3aの前端部に棒状の仮保持部材6aを前方からエアシリンダ等で平行に押し付けて、その仮保持部材6aとキャッチベース3aの前端部との間に布類Cの展張された上辺部を仮保持する仮保持装置6を有しており、この仮保持装置6で仮保持することで、展張クランプ2bが放した布類Cの上辺部を落下させずに展張状態のまま確実にキャッチベース3aの上面上に吸着させることができる。
キャッチベース3aは、装置本体1の左右方向へ延在する細長くかつ厚さが薄い箱状をなしており、上記前進位置で布類Cの左右方向に展張された上辺部を展張クランプ2bから展張状態のまま受け取って上面上の多数の吸引孔3bに内部から作用する負圧で吸着保持しつつ後退移動し、その後退移動中に負圧を止めて布類Cの上辺部を解放することでその布類Cの上辺部を一次コンベヤ4上に移載し、一次コンベヤ4は、多数の小孔を有するコンベヤベルト4aと、その搬送面の下方に配置されたバキュームボックス4bとを有して、コンベヤベルト4aで布類Cの上辺部を受け取ってバキュームボックス4bからの負圧で吸着保持しつつ後方へ引き込むとともに布類Cの上辺部よりも下方の残り部分も順次に引き上げて布類Cの全体を後方に送り出すことができ、二次コンベヤ5は、その布類Cを後方に搬出して次工程のアイロンローラに投入することができる。
装置本体1の正面側の下方部分には、上下方向に延在するとともに上端が開放された通路状の上下方向展張部7が設けられており、上下方向展張部7の下部はダクト8を通じてブロワ9に接続されている。上下方向展張部7の背面には第2のダクト10が形成されており、この第2のダクト10は、一次コンベヤ4のバキュームボックス4bとブロワ9とを連通させるように構成されている。ダクト8,10とブロワ9との間には開閉板11が配置されており、この開閉板11は、ダクト8の開口とダクト10の開口とを選択的に開閉することで、装置本体1の前面から空気を上下方向展張部7内に吸引する状態と、一次コンベヤ4のバキュームボックス4bを作動させる状態とを切り替えることができる。
この実施形態の布類展張装置はさらに制御装置12を備えており、この制御装置12は、中央処理ユニット(CPU)やメモリ等を有する通常のコンピュータで構成されていて、あらかじめ与えられたプログラムに基づき、昇降装置および横行装置の動作、展張クランプ2bの開閉、キャッチベース3aの進退移動、キャッチベース3a内の負圧の発生および解除、仮保持装置6の動作、ブロワ9および開閉板11の動作、そして一次コンベヤ4および二次コンベヤ5の動作を制御する。この制御装置12により昇降装置および横行装置の動作を制御することで、投入クランプと展張クランプ2bとを同期させて移動させて、布類Cの上辺部となる一辺の両端角部の受渡し動作をさせることができる。
この実施形態の布類展張装置にあっては、何れかの投入部において作業者が洗濯後の布類Cの例えば投入時に上辺とする長辺の隣り合う角部を摘んで投入位置の一対の投入クランプにそれぞれ把持させると、その投入部の昇降装置がその一対の投入クランプを受渡し位置まで上昇させ、その際、一対の展張クランプ2bがあらかじめその投入部の受渡し位置に移動して待っており、投入クランプの各組が、その受渡し位置の各展張クランプ2bの側方を通過しながら例えばカムの動作によって開放されて布類Cの角部を展張クランプ2bに引渡し、それと同時に各展張クランプ2bが閉じることで布類Cの角部を受け取って把持し、横行装置がその一対の展張クランプ2bを互いの離間方向へ横行させることでその布類Cの少なくとも上辺部を左右方向に展張し、キャッチベース3aがその左右方向に展張された布類Cの上辺部を前進位置で仮保持装置6との共働により展張クランプ2bから受け取って吸引孔3bに吸着保持し、その布類Cの上辺部を吸着保持した状態で後退移動しながら内部の負圧を止めて布類Cの上辺部を吸引孔3bから解放する。
そして、一次コンベヤ4が、キャッチベース3aが後退移動中に解放した布類Cの上辺部をコンベヤベルト4a上に受け取ってバキュームボックス4b内の負圧で吸着保持しつつ後方へ引き込むとともに、その布類Cの上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて布類C全体を後方に送り出し、一次コンベヤ4がその布類Cの残り部分を引き上げている間、上下方向展張部7はその上端開口部から布類Cの残り部分を負圧で内部に引き込んで布類Cを上下方向にも展張し、その後、二次コンベヤ5が、その布類Cを一次コンベヤ4から受け取って後方に搬出して図示しない次工程のアイロンローラに投入する。
この実施形態の布類展張装置において、吸引孔3bは、キャッチベース3aの上面の概ね前半部の、前方へ向けて僅かに傾斜した保持面に、少なくとも布類Cの上辺部の設定最大左右方向幅すなわちこの布類展張装置が展張できる最大左右幅に対応する左右方向範囲に亘って多数分散配置されて、箱状のキャッチベース3aの内部と外部とを連通させている。なお、吸引孔3bは布類Cの上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置されていれば足りるので、キャッチベース3aの上面の左右方向中央部等に部分的に吸引孔3bが存在しない狭い領域があってもよい。また、この実施形態の布類展張装置は、箱状のキャッチベース3aの内部の空気を吸い出してその内部に負圧領域を形成する負圧源としてのファンモータ13と、キャッチベース3aの吸引孔3bが布類Cの上辺部を吸着する吸着力をその布類Cの上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持する吸着力維持手段14とを有している。
図3は、上記実施形態の布類展張装置の搬出部3の一構成例を、中間移動体としてのキャッチベース3aを上方から見た状態で示す説明図であり、この構成例では、キャッチベース3aの内部に固定配置された仕切り部材としての仕切り板14aによって、左右方向複数個所の仕切り領域PR、すなわち図示例では中央部の1か所の仕切り領域PR1と、左右側部の2か所の仕切り領域PR2と、それらの中間部の2か所の仕切り領域PR3とが画成されており、各仕切り領域PR1〜3はそれぞれ、図2(a),(b)に示すように、可撓性および伸縮性の少なくとも一方を持つ変形可能なダクト14bおよび例えばエアシリンダ駆動の開閉ダンパ14cを介して共通のダクト14dに接続され、その共通のダクト14dは、装置本体1内に固定配置されたファンモータ13の吸引口に接続され、開閉ダンパ14cおよびファンモータ13は制御装置12で制御される。
吸着力維持手段14は、これら制御装置12と仕切り板14aとダクト14b,14dと開閉ダンパ14cとを有するとともに、図1に示すように、布類幅測定部として、装置本体1の前面に左右方向に並べて配置されて制御装置12に接続された複数の光センサ15を有しており、制御装置12は、展張部2により上辺部を左右方向に展張された布類Cの側縁の位置を、それらの光センサ15の受光(OFF)と布類Cによる遮光(ON)との出力信号によって検出することで、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅を認識し、キャッチベース3aの内部の複数個所の仕切り領域PR1〜3のうち展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域PR、すなわち図示例では仕切り領域PR1およびPR2の開閉ダンパ14cを開いて仕切り領域PR1およびPR2をファンモータ13に接続する一方、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲外に位置する仕切り領域PR3の開閉ダンパ14cを閉じて仕切り領域PR3をファンモータ13の吸引力から遮断する。
これにより、仕切り領域PR1およびPR2だけを負圧領域とすることで、展張対象の布類Cの上辺部で塞がれない仕切り領域PR3の吸引孔3bから負圧領域に空気が入り込んで仕切り領域PR1およびPR2の吸着力が低下するのを防止し、キャッチベース3aの吸着力を展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持することができる。
なお、制御装置12は布類幅測定部として、複数の光センサ15に代えて、横行装置が一対の展張クランプ2bを横行させて展張対象の布類Cの上辺部を展張した際の展張クランプ2bの移動量や停止位置をモータの動作量等から検出し、それらから、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域PRを認識するようにしてもよく、あるいは制御装置12は布類幅入力部としてのスイッチを有し、作業者によるそのスイッチの操作によって、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域PRを入力されてもよい。
また、前記吸着力維持手段は、キャッチベース3aの内部の複数個所の仕切り領域FR1〜FR3にそれぞれ対応させて個別にファンモータ13を設け、制御装置12は、複数個所の仕切り領域FR1〜FR3のうち展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域をそれに対応する個別のファンモータ13によって負圧領域としてもよく、この場合には個別のファンモータ13の吸引力はさほど大きくなくても済むので、小型の複数のファンモータ13を、装置本体1でなくキャッチベース3aの後部に固定して配置してもよい。
図4は、上記実施形態の布類展張装置の搬出部の他の一構成例を、中間移動体を上方から見た状態で示す説明図であり、この構成例では、キャッチベース3aの内部に、少なくとも布類Cの上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲、図示例ではキャッチベース3aの左右方向範囲の全体に亘り、可撓性および伸縮性の少なくとも一方を持つ複数本の変形可能なダクト14bを介して共通のファンモータ13が接続され、またはキャッチベース3aに固定搭載された複数の小型のファンモータ13が直接接続されて負圧領域VRが画成されるとともに、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の両外側に位置する吸引孔3bを内側から塞いで上記負圧領域VRから遮断する例えば2枚のシャッタ板14eと、それらのシャッタ板14eをそれぞれ開閉駆動するエアシリンダ等のアクチュエータ14fとを有し、制御装置12は展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に応じてそれらのアクチュエータ14fを駆動してシャッタ板14eを開閉させる。
これにより、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の両外側に位置する吸引孔3bをシャッタ板14eで塞いで、それらの吸引孔3bから負圧領域に空気が入り込んで展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内の吸引孔3bの吸着力が低下するのを防止し、キャッチベース3aの吸着力を展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持することができる。なお、シャッタ板14eおよびアクチュエータ14fの数は2つに限られず、さらに多くしてもよい。
図5は、上記実施形態の布類展張装置の搬出部のさらに他の一構成例を、中間移動体を上方から見た状態で示す説明図であり、この構成例では、キャッチベース3aの内部に、キャッチベース3aの左右方向に移動可能に配置された仕切り部材としての2枚の仕切り板14aによって1か所の仕切り領域PRが画成され、その仕切り領域PRに、可撓性および伸縮性の少なくとも一方を持つ複数本の変形可能なダクト14bを介して、装置本体1に固定配置された共通のファンモータ13が接続され、またはキャッチベース3aに固定搭載された複数の小型のファンモータ13が直接接続されて、負圧領域が画成されており、その負圧領域は、制御装置12で制御されるリニアアクチュエータ等のアクチュエータ14gによって2枚の仕切り板14aをそれぞれキャッチベース3aの左右方向に連続的または段階的に移動させることで、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘るものとする。
これにより、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の両外側に位置する吸引孔3bを負圧領域から外して、それらの吸引孔3bから負圧領域に空気が入り込んで展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内の吸引孔3bの吸着力が低下するのを防止し、キャッチベース3aの吸着力を展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持することができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば上記実施形態の布類展張装置では装置本体1の正面側の下方部分に上下方向展張部7が設けられ、上下方向展張部7の下部はダクト8を通じてブロワ9に接続されており、上下方向展張部7の背面には一次コンベヤ4のバキュームボックス4bとブロワ9とを連通させる第2のダクト10が形成されており、開閉板11が、ダクト8の開口とダクト10の開口とを選択的に開閉することで、上下方向展張部7内に空気を吸引する状態と一次コンベヤ4のバキュームボックス4bを作動させる状態とを切り替えるようにしているが、このブロワ9を、装置本体1に固定配置された共通のファンモータ13として、キャッチベース3aへの布類Cの上辺部の吸着保持用にも使用するようにしてもよい。
また、この発明の布類展張装置においては、何れかの投入部で作業者が洗濯後の布類Cの例えば投入時に上辺とする長辺の隣り合う角部を摘んで投入位置の一対の投入クランプにそれぞれ把持させ、その投入部の昇降装置がその一対の投入クランプを受渡し位置まで上昇させて、その上辺の両角部を一対の展張クランプ2bに引き渡すようにしているが、これに代えてあるいは加えて、複数枚の布類を並べて吊り下げ状態で貯留しておいて1枚ずつ順次に展張クランプ2bに引き渡す既知の布類バッファ装置を具えていてもよい。
さらに、この発明の布類展張装置の適用対象の布類Cは、表布の中央部に大きな開口をもつ額縁包布や表布の中央部に開口を持たない通常の包布等の二枚重ねで比較的大きいものであってもよく、二枚重ねでも比較的小さいピロケース(枕カバー)や、タオル、シーツ、テーブルクロス等の一枚ものの布類であっても良い。そして、上記実施形態では搬出部が、一対の展張クランプのそれぞれの移動量から布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部と、上辺部を展張された布類の左右方向幅を複数の光センサ15で測定する布類幅測定部との何れか一方を有しているが、搬出部がそれらの両方の布類幅測定部を有し、状況に応じて使い分けてもよい。
また、シャッタ板14eをアクチュエータ14fで開閉させる代わりに、制御装置12がファンモータ13をインバータ等で制御して、展張対象の布類Cの上辺部の左右方向幅に応じて吸引力を増減させてもよい。
かくしてこの発明の布類展張装置によれば、高い吸引力を持つ負圧源を設けなくても、あるいはその負圧源の高い吸引力を常時生じさせなくても、中間移動体の吸着力を布類の上辺部を確実に吸着できる強さに維持できるので、負圧源ひいては布類展張装置の原価の低廉化および/または布類展張装置の稼働中の負圧源の消費電力の削減を達成して、中間移動体からの布類の落下を安価に防止することができる。
1 装置本体
2 展張部
2a エアシリンダ
2b 展張クランプ
2c キャリッジ
2d レール
3 搬出部
3a キャッチベース
3b 吸引孔
4 一次コンベヤ
4a コンベヤベルト
4b バキュームボックス
5 二次コンベヤ
6 仮保持装置
6a 仮保持部材
7 上下方向展張部
8,10 ダクト
9 ブロワ
11 開閉板
12 制御装置
13 ファンモータ
14 吸着力維持手段
14a 仕切り板
14b,14d ダクト
14c 開閉ダンパ
14e シャッタ板
14f,14g アクチュエータ
15 光センサ
C 布類
PR,PR1〜PR3 仕切り領域
VR 負圧領域
2 展張部
2a エアシリンダ
2b 展張クランプ
2c キャリッジ
2d レール
3 搬出部
3a キャッチベース
3b 吸引孔
4 一次コンベヤ
4a コンベヤベルト
4b バキュームボックス
5 二次コンベヤ
6 仮保持装置
6a 仮保持部材
7 上下方向展張部
8,10 ダクト
9 ブロワ
11 開閉板
12 制御装置
13 ファンモータ
14 吸着力維持手段
14a 仕切り板
14b,14d ダクト
14c 開閉ダンパ
14e シャッタ板
14f,14g アクチュエータ
15 光センサ
C 布類
PR,PR1〜PR3 仕切り領域
VR 負圧領域
Claims (6)
- 投入された布類の隣り合う角部を把持してその布類の少なくとも前記角部間の上辺部を左右方向に展張する一対の展張クランプを有する展張部と、
前進位置で前記一対の展張クランプから受け取って上面上に吸着保持した前記布類の上辺部をその前進位置から後退移動しながら解放する中間移動体および、前記中間移動体が解放した前記布類の上辺部を受け取って引き込むとともにその布類の上辺部よりも下側の残り部分も順次に引き上げて前記布類の全体を後方に搬出するベルトコンベヤを有する搬出部と、
を備える布類展張装置において、
前記搬出部は、
前記中間移動体の上面に少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って分散配置されて前記中間移動体の内部と外部とを連通させる多数の吸引孔と、
前記中間移動体の内部の空気を吸い出してその内部に負圧領域を形成する負圧源と、
前記吸引孔が前記布類の上辺部を吸着する吸着力をその布類の上辺部の左右方向幅の広狭にかかわらず維持する吸着力維持手段と、
を有することを特徴とする布類展張装置。 - 前記中間移動体の内部には、固定配置された仕切り部材によって左右方向複数個所に仕切り領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記中間移動体の内部の複数個所の仕切り領域のうち前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲内に少なくとも部分的に位置する仕切り領域を共通の前記負圧源によって前記負圧領域とすることを特徴とする、請求項1記載の布類展張装置。 - 前記中間移動体の内部には、少なくとも前記布類の上辺部の設定最大左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って前記負圧源により前記負圧領域が画成され、
前記吸着力維持手段は、前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲の外側に位置する前記吸引孔を塞いで前記負圧領域から遮断することを特徴とする、請求項1記載の布類展張装置。 - 前記中間移動体の内部には、左右方向に移動可能な仕切り部材が配置され、
前記吸着力維持手段は、前記仕切り部材を左右方向に移動させて前記中間移動体の内部に前記布類の上辺部の左右方向幅に対応する左右方向範囲に亘って仕切り領域を画成し、その仕切り領域を前記負圧源によって前記負圧領域とすることを特徴とする、請求項1記載の布類展張装置。 - 前記搬出部は、前記布類の少なくとも上辺部を左右方向に展張した際の前記一対の展張クランプのそれぞれの移動量から前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項記載の布類展張装置。 - 前記搬出部は、前記一対の展張クランプで少なくとも上辺部を左右方向に展張された状態の前記布類の左右方向幅を測定する布類幅測定部を有し、
前記吸着力維持手段は、前記測定された布類の左右方向幅に基づいて、前記中間移動体の上面上への前記布類の吸着力を維持することを特徴とする、請求項1から5までの何れか1項記載の布類展張装置。
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