JP6929019B2 - メガネ洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、メガネ洗浄剤組成物に関する。より具体的には、本発明は、化粧料等の汚れの拭き取りに優れたメガネ洗浄剤組成物に関する。
メガネには、指紋や汗、涙などの皮脂やタンパク質の汚れや、空気中の塵や埃などが付着する。そのような汚れがメガネのレンズに付着すると、レンズの透明性が低下して視界が悪くなる。そのため、メガネのレンズの汚れを落として清浄に保つことは重要である。
従来、メガネを洗浄する方法としては、極細繊維からなる織布(クロス)を用いる方法、超音波による洗浄、中性又は弱アルカリ性洗剤あるいは液状クリーナー等の洗浄剤を使用する方法等が知られている。これらの中でも、洗浄剤を使用する方法は、洗浄力に優れており、汎用されている。
洗浄剤を使用したメガネの洗浄では、通常、メガネレンズ上の汚れに洗浄剤を塗布した後に擦り洗いをしたり、洗浄剤を含浸させた不織布等で擦り洗いしたりすることによって行われている。そのため、メガネ洗浄剤には、メガネのレンズに擦り洗いによる傷を与えない程度の弱い力で汚れを除去できるように、高い洗浄力が必要とされている。
そこで、従来、洗浄力向上を主眼に置いた様々なメガネ洗浄剤が報告されている。
例えば、特許文献1には、フッ素系界面活性剤と、シリコーン系界面活性剤及び/又は炭化水素系界面活性剤とを、水と水に混和し得る有機溶剤との混合溶剤に溶解してなる洗浄剤が、メガネレンズ等の透明製品を良好に洗浄でき、しかも優れた防曇効果を付与できることが開示されている。
また例えば、特許文献2には、水溶性カチオン化ポリマーと両性界面活性剤を含有する泡状クリーナーが、メガネレンズの洗浄性やすすぎ易さに優れ、更に濡れ性を付与できることも開示されている。
また例えば、特許文献3には、低級アルコールと水が混合されてなるアルコール水溶液、アルキル基の炭素数が2以上のジアルキルエーテル及びグリコールエーテル系化合物を含む水性組成物からなる眼鏡用洗浄剤によれば、指紋等の皮脂汚れの完全な除去が可能になることが開示されている。
一方、メガネは、皮脂や埃等の汚れだけでなく、マスカラやファンデーション等の化粧料による汚れも付着することがある。化粧料は、油剤、顔料、保湿剤等の種々の成分を含んでおり、皮脂や埃とは異なり、メガネレンズに吸着されやすく汚れが落ち難いという特質がある。そのため、従来の洗浄力向上を主眼においたメガネ洗浄剤では、化粧料汚れに対する洗浄力は満足できるものではなく、化粧汚れを容易に除去できるメガネ洗浄剤の開発が切望されている。
特開平11−100600号公報 特開2008−156472号公報 特開2008−158061号公報
本発明の目的の一つは、このような現状に鑑み、化粧料等の汚れの拭き取り性に優れたメガネ洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、70重量%以上の低級アルコール、及び揮発性炭化水素油を含有するメガネ洗浄剤組成物は、メガネ(メガネレンズ)に付着した化粧料汚れをはじめとする汚れの拭き取り性が格段に良好になることを見出した。また、本発明者は、前記揮発性炭化水素油として、イソドデカン及び/又はイソヘキサデカンを選択することによって、更に前記拭き取り性のみならず、更に拭き残り性も良好になることを見出した。
なお、本発明において、「拭き取り性」とは、メガネ洗浄剤組成物を汚れ(化粧料汚れ等)に塗布し、布等で拭き取った際に汚れ(化粧料汚れ等)を落とすことをいい、拭き取り性が良好とは、布等で拭いた場合に汚れを簡単にきれいに落とすことができることをいう。また、本発明において、「拭き残り性」とは、汚れを拭き取った後に洗浄剤組成物に由来する白い拭きスジが残ることをいい、拭き残り性が良好とは、洗浄剤組成物に由来する白い拭きスジが残らないことをいう。
また、そのようなメガネ洗浄剤組成物を不織布等に含有してなるメガネ洗浄用シートは、汚れを容易に拭き取ることができ、メガネを簡便に清浄にすることができることを見出した。また、拭き取った後、拭きスジ等の拭き残りがないことも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 低級アルコール、及び、揮発性炭化水素油を含有し、前記低級アルコールの含有量が70重量%以上であることを特徴とする、メガネ洗浄剤組成物。
項2. 前記揮発性炭化水素油が、イソドデカン、イソヘキサデカン、及び水添ポリイソブテンからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1記載のメガネ洗浄剤組成物。
項3. 前記揮発性炭化水素油の炭素数が10〜18である、項1記載のメガネ洗浄剤組成物。
項4. 前記低級アルコールが、イソプロピルアルコール、及び、エタノールからなる群より選択される少なくとも一種である、項1記載のメガネ洗浄剤組成物。
項5. 前記揮発性炭化水素油の含有量が5〜10重量%である、項1〜4のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
項6. 前記低級アルコールの含有量が80重量%以上である、項1〜5のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
項7. 更に、水を25重量%以下含有する、項1〜6のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
項8. 項1〜7のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物を基材シートに含浸してなることを特徴とする、メガネ洗浄用シート。
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、メガネに付着した汚れの拭き取り性に優れる。また、本発明のメガネ洗浄剤組成物の好適な一態様では、拭き取り性のみならず、拭き残り性にも優れる。また、本発明によれば、拭き取り性に優れたメガネ洗浄用シートを提供することができる。
実施例の拭き取り性の試験において、評点3、及び評点1として判定される典型例である。 実施例の拭き残り性の試験において、評点5、評点3、及び評点1として判定される典型例である。 実施例の拭き取り性の評価において、実施例2の拭き取り操作前後の様子を観察した写真である。 実施例の拭き取り性の評価において、実施例9の拭き取り操作前後の様子を観察した写真である。
1.メガネ洗浄剤組成物
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、低級アルコール、及び、揮発性炭化水素油を含有し、前記低級アルコールの含有量が70重量%以上である。以下、本発明のメガネ洗浄剤組成物について詳述する。
低級アルコール
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、低級アルコールを含有する。
本発明に使用される低級アルコールとしては、特に限定されないが、後述する揮発性炭化水素油と相溶性を示すことを限度として特に制限されないが、例えば、炭素数1〜4の一価又は二価のアルコールが挙げられる。
一価の低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール(2−プロパノール)、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。
二価の低級アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等のグリコール類等が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物において、低級アルコールは、1種のものを単独で使用してもよいし、2種以上のものを組み合わせて使用してもよい。
低級アルコールの中でも、拭き取り性により優れる点で、好ましくは一価の低級アルコールが挙げられ、より好ましくは、イソプロピルアルコール(2−プロパノール)、及びエタノールからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられ、更に好ましくはイソプロピルアルコール(2−プロパノール)が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物において、低級アルコールの含有量は、70重量%以上に設定される。このような含有量の低級アルコールと揮発性炭化水素油を併用することにより、拭き取り性を良好にすることが可能になる。拭き取り性をより一層良好にし、更に揮発性炭化水素油としてイソドデカン及び/又はイソヘキサデカンを使用した際の拭き残り性もより一層良好にするという観点から、本発明のメガネ洗浄剤組成物における低級アルコールの含有量として、好ましくは80〜98重量%、より好ましくは90〜95重量%が挙げられる。
揮発性炭化水素油
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、揮発性炭化水素油を含有する。
本発明における揮発性炭化水素油としては、常温(25℃)常圧(760mmHg)で揮発し得る炭化水素油であれば特に限定されないが、例えば、20℃における蒸気圧として、好ましくは15〜40mmHg、より好ましくは20〜30mmHg以上のものが挙げられる。
揮発性炭化水素油の引火点としては、特に制限されないが、例えば40〜140℃、好ましくは40〜100℃が挙げられる。引火点は、JIS K 2265の方法に準拠して求めることができる。
揮発性炭化水素油の炭素数としては、揮発性のものであれば特に限定されないが、例えば、8〜20が挙げられる。拭き取り性をより良好にするという観点から、揮発性炭化水素油の炭素数として、好ましくは10〜18が挙げられる。
揮発性炭化水素油は、直鎖状、分岐状、又は環状のいずれであってもよいが、例えば、8〜20が挙げられる。拭き取り性をより良好にするという観点から、直鎖状又は分岐状が好ましく、分岐状がより好ましい。
本発明における揮発性炭化水素油の好ましい一例として、炭素数10〜18の分岐状炭化水素が挙げられる。炭素数10〜18の分岐状炭化水素としては、例えば、イソデカン、イソウンデカン、イソドデカン、イソトリデカン、イソテトラデカン、イソペンタデカン、イソヘキサデカン、イソオクタデカン等が挙げられる。なかでも、拭き取り性がより良好となり、更に拭き残り性が良好となる点で、イソドデカン、及びイソヘキサデカンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。これらの炭素数10〜18の分岐状炭化水素は、1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明における揮発性炭化水素油の好ましい一例として、水添ポリイソブテンが挙げられる。水添ポリイソブテンは、分岐状の飽和の炭化水素であり、イソブテンを重合、又はイソブテンとn−ブテンを共重合させた後、水素添加した化合物である。本発明で使用される水添ポリイソブテンの一態様として、具体的には、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 0006929019
一般式(1)中、nは2〜4の整数、好ましくは2又は3、より好ましくは2である。
水添ポリイソブテンの動粘度としては、特に限定されないが、拭き取り性をより一層良好にするという観点から、37.8℃における動粘度が10mm2/s以下、好ましくは1〜10mm2/s、より好ましくは1〜5mm2/sが挙げられる。本発明における動粘度は、JIS K 2283記載の原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法に基づいて測定したものである。
水添ポリイソブテンとして、具体的には、軽質イソパラフィン、又は、軽質流動イソパラフィンが挙げられる。水添ポリイソブテンの中でも、拭き取り性をより一層良好にするという観点から、軽質流動イソパラフィンが好ましい。これらの水添ポリイソブテンの1種又は2種以上を含有してもよい。
本発明のメガネ洗浄剤組成物では、水添ポリイソブテンとして市販品を用いてもよい。本発明において使用可能な水添ポリイソブテンの市販品の具体的な例としては、例えば、CROLATUM LES(クローダジャパン社製)等が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物において、揮発性炭化水素油は、1種のものを単独で使用してもよいし、2種以上のものを組み合わせて使用してもよい。
揮発性炭化水素油の中でも、拭き取り性をより一層良好にするという観点から、好ましくはイソドデカン、イソヘキサデカン、及び水添ポリイソブテンが挙げられる。とりわけ、イソドデカン及びイソヘキサデカンは、拭き取り性をより良好にしつつ、拭き残り性を良好にすることができるので、特に好適である。
本発明のメガネ洗浄剤組成物における揮発性炭化水素油の含有量としては、特に限定されないが、例えば、1〜25重量%が挙げられる。拭き取り性をより良好にし、更にイソドデカン及び/又はイソヘキサデカンを使用する場合には拭き残り性をより一層良好にするという観点から、本発明のメガネ洗浄剤組成物における揮発性炭化水素油の含有量として、好ましくは3〜15重量%、より好ましくは5〜10重量%が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物において、低級アルコールと揮発性炭化水素油の含有比は特に限定されないが、例えば、低級アルコール100重量部あたり、揮発性炭化水素油が、1〜35重量部、好ましくは3〜15重量部、より好ましくは5〜10重量部が挙げられる。
その他の成分
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、更に水を含有していてもよい。本発明のメガネ洗浄剤組成物に含まれる水としては、特に限定されないが、不純物が少なく、メガネ洗浄剤組成物の拭き取り性や拭き残り性への影響が少ない水が好ましく、例えば、超純水、純水、蒸留水、イオン交換水等が用いられる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物において、水の含有量は、25重量%以下が好ましい。水の含有量が25重量%を超えると、本発明のメガネ洗浄剤組成物において各成分の可溶化が不十分となり濁りを生じるおそれがある。本発明のメガネ洗浄剤組成物は、水を含有しても含有しなくてもよいが、水の含有量としては、メガネ洗浄剤組成物の各成分を均一に溶解させて安定性を向上させる上で、0〜20重量%がより好ましく、0〜10重量%が更に好ましい。
また、本発明のメガネ洗浄剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、前述した低級アルコール、揮発性炭化水素油、水以外に他の添加剤を含んでいてもよい。本発明のメガネ洗浄剤組成物に含まれる他の成分としては、例えば、香料、界面活性剤、清涼剤、防腐剤、殺菌剤、増粘剤、pH調製剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。本発明のメガネ洗浄剤組成物において、これらの添加剤の含有量については、特に制限されないが、
これらの添加剤の総量で、5重量%以下、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下となる範囲が挙げられる。
メガネ洗浄剤組成物の製造方法
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、前述の低級アルコール、揮発性炭化水素油、及び、必要に応じて水又は他の成分を混合することにより、調製することができる。前記混合としては、各成分が溶解して均一になるように混合できる方法であれば、特に限定されず、公知の混合方法を採用することができる。
使用方法
本発明のメガネ洗浄剤組成物は、メガネに付着した汚れの拭き取り性に優れる。本発明のメガネ洗浄剤組成物は、メガネに付着した皮脂、垢、埃等の汚れのみならず、従来のメガネ洗浄剤組成物では困難であった化粧料の汚れも容易に拭き取ることができる。すなわち、本発明のメガネ洗浄剤組成物を化粧料汚れに塗布して、布等で拭き取ることにより、皮脂等の汚れに加えて、更に化粧料汚れまでも容易に落とすことができる。
また、本発明の好ましい一態様では、本発明のメガネ洗浄剤組成物は、更に、拭き残り性にも優れる。すなわち、本発明のメガネ洗浄剤組成物は、当該メガネ洗浄剤組成物を化粧料等の汚れに塗布して布等で拭き取った後、当該洗浄剤組成物の拭きスジが残るのを抑制することができる。
本発明のメガネ洗浄剤組成物が適用可能な化粧料の汚れとしては、特に限定されないが、例えば、マスカラ、ファンデーション、口紅、リップグロス、アイシャドー、頬紅、アイライナー等の各種化粧料がメガネに付着した汚れ等が挙げられる。
このように、本発明のメガネ洗浄剤組成物は、皮脂、垢、埃等の汚れだけでなく、化粧料汚れも落とし得るので、特に化粧料汚れが問題となりやすい女性用メガネの洗浄剤組成物であることが好ましい。
本発明のメガネ洗浄剤組成物を使用したメガネの洗浄は、例えば、本発明のメガネ洗浄剤組成物をメガネに付着した汚れに塗布又は噴霧し、その後、乾いた布又はティッシュペーパー等で拭き取る方法によって行うことができるが、洗浄簡便性の観点からは、本発明のメガネ洗浄剤組成物を基剤シートに予め含浸させたメガネ洗浄用シートを使用してメガネに付着した汚れを拭き取る方法によって行うことが好ましい。なお、本発明のメガネ洗浄剤組成物を基剤シートに予め含浸させたメガネ洗浄用シートについては後述する。
メガネを洗浄する際の本発明のメガネ洗浄剤組成物の使用量については、特に限定されず、化粧料汚れの範囲、程度に応じて適宜調整して使用するとよい。
2.メガネ洗浄用シート
本発明のメガネ洗浄用シートは、前述のメガネ洗浄剤組成物を基材シートに含浸してなることを特徴とする。
本発明のメガネ洗浄用シートは、前述のメガネ洗浄剤組成物を適用するものであるため、化粧料汚れをはじめとする汚れの拭き取り性に優れている。本発明のメガネ洗浄用シートは、特に化粧料汚れが問題となりやすい、女性用メガネ洗浄用シートであることが好ましい。
基材シートとしては、前記メガネ洗浄剤組成物を含浸可能なシート状物であれば特に限定されず、紙でも布であってもよい。布の場合は、織布であっても、不織布であってもよい。なかでも、基材シートとしては、メガネ洗浄剤組成物を充分に含浸することができる点で不織布が好ましい。また、基材シートは、レンズ等の被洗浄物表面への密着性が高く、洗浄力、拭き残りの少ない点で、極細繊維を含むことが好ましい。
基材シートを構成する繊維としては、特に限定されず公知のものが挙げられ、例えば、セルロース繊維である綿やパルプ、又はこれを改質したもの、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリル、ナイロン等の繊維、あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄用シートにおけるメガネ洗浄剤組成物の含浸量については、使用する基剤シートの種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、基材シート100重量部当たり、メガネ洗浄剤組成物が、50〜300重量部、好ましくは60〜100重量部が挙げられる。
本発明のメガネ洗浄用シートは、基材シートに、前述のメガネ洗浄剤組成物を含浸させることにより製造することができる。基材シートにメガネ洗浄剤組成物を含浸させる方法としては、特に限定されず、予め調製したメガネ洗浄剤組成物中に基材シートを浸漬する方法や、基材シートにメガネ洗浄剤組成物を噴霧又は塗布して含浸させる方法等、公知の方法が挙げられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
<実施例1〜14、比較例1〜5>
表1〜2に示す組成となるように各成分を混合してメガネ洗浄剤組成物を調製した。なお、表1及び2に記載される各処方に使用した成分について、具体的には以下の通りである。
IPA(イソプロピルアルコール):トクソIPA工業用
イソドデカン:Permethyl(登録商標)99A(プレスパース社製)
イソヘキサデカン:アラモルHD(クローダジャパン社製)
水添ポリイソブテン:CROLATUM LES(クローダジャパン社製)
得られたメガネ洗浄剤組成物について、下記の方法にて、安定性、拭き取り性、及び、拭き残り性について評価した。結果を表1〜2に示す。
<安定性>
得られたメガネ洗浄剤組成物の外観を目視にて観察し、下記の基準にて評価した。
評価基準
○:成分が可溶化して透明である
×:混濁している
<拭き取り性>
マスカラ(商品名ヒロインメイク、株式会社伊勢半製)を、スライドガラス(商品名SUPERFROST−20、松浪硝子工業株式会社製)表面の約1cm×1cmの範囲に0.01g/cm2の量となるよう均一に塗布した後、12時間放置した。その後、前記で得られた洗浄剤組成物0.2mlを含浸した不織布(PET/PE繊維、100mm×135mm、35g/m2)を堅牢機(株式会社安田精機製作所社製)の摩擦子(20mm×20mm)にセットし、拭き取り面20mm×20mm、荷重200gでマスカラを塗布したスライドガラスの表面を10往復させることによりマスカラの拭き取り操作を行った。
マスカラの拭き取り操作後に、スライドガラスに残存するマスカラの量を目視にて観察し、下記判定基準に従って、拭き取り性を評価した。なお、参考のため、拭き残り性の評点3、及び評点1として判定される典型例を図1に示す。
(判定基準)
5:塗布したマスカラの10%程度未満が残存している。
4:塗布したマスカラの10%程度以上30%程度未満が残存している。
3:塗布したマスカラの30%程度以上50%程度未満が残存している。
2:塗布したマスカラの50%程度以上90%程度未満が残存している。
1:塗布したマスカラの90%程度以上が残存している。
更に、実施例1、2、及び6〜9については、スライドガラス(ブランク)の光透過率と、拭き取り操作前のスライドガラスのマスカラを塗布した領域の光透過率と、拭き取り操作後のスライドガラスのマスカラを拭き取った領域の光透過率を測定し、下記式に従って、拭き取り率(%)を算出した。なお、光透過率は、SSEYL Landtek Window Tint Meter WTM-1000(Landtek社製)を用いて全光線透過率を測定することにより求めた。
Figure 0006929019
<拭き残り性>
前記で得られた洗浄剤組成物0.2mlを含浸した不織布(PET/PE繊維、100mm×135mm、35g/m2)を用意し、メガネのレンズ(プラスチック製)の表裏の両表面を優しく拭いた。その後のレンズ表面の様子について、目視により観察し、下記判定基準に従って、拭き残り性を評価した。拭き残り性については、それぞれ拭き取った直後(拭きあがり)、拭き取って10秒経過後、1分経過後、及び、1分経過後に更に乾いた布で拭き取った場合について評価した。なお、参考のため、拭き残り性の評点5、評点3、及び評点1として判定される典型例を図2に示す。なお、図2に示す典型例では、前記プラスチックの代わりにスライドガラスを使用している。
(評価基準)
5:拭きスジが全く認められない
4:拭きスジが少し認められる
3:拭きスジが認められる
2:拭きスジがやや多く認められる
1:拭きスジが多く認められる
<評価結果>
得られた結果を表1及び2に示す。また、拭き取り性の評価において、実施例2と実施例9の拭き取り操作前後の様子を観察した写真を図3及び図4に示す。表1及び表2より、メガネ洗浄剤組成物において、イソプロピルアルコール又はエタノールの低級アルコールと、イソドデカン、イソヘキサデカン又は水添ポリイソブテンの揮発性炭化水素油を含み、低級アルコールの含有量が70重量%以上である場合は、拭き取り性が高かった。また、低級アルコールとして、イソプロピルアルコールを含む場合は、エタノールを含む場合と比べて、拭き取り性が更に高かった。また、低級アルコールの含有量が80重量%以上である場合は、70重量%以上である場合と比較して、拭き残り性がより高かった。
また、揮発性炭化水素油として、イソドデカン、又はイソヘキサデカンを含む場合は、水添ポリイソブテンを含む場合と比べて、拭き残り性がより高くなった。
Figure 0006929019
Figure 0006929019

Claims (7)

  1. イソプロピルアルコール70重量%以上又はエタノール90重量%以上と、揮発性炭化水素油とを含有し、且つアルキル基の炭素数が2以上のジアルキルエーテルを含まない、メガネ洗浄剤組成物。
  2. 前記揮発性炭化水素油が、イソドデカン、イソヘキサデカン、及び水添ポリイソブテンからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載のメガネ洗浄剤組成物。
  3. 前記揮発性炭化水素油の炭素数が10〜18である、請求項1に記載のメガネ洗浄剤組成物。
  4. 前記揮発性炭化水素油の含有量が5〜10重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
  5. イソプロピルアルコールの含有量が80重量%以上、又はエタノールの含有量が90重量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
  6. イソプロピルアルコールを70重量%以上含み、且つ水の含有量が25重量%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のメガネ洗浄剤組成物を基材シートに含浸してなることを特徴とする、メガネ洗浄用シート。
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