以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる商品販売データ処理装置1の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、商品販売データ処理装置1は、客が買い上げる商品を登録する登録装置(以下「POS端末」という)10と、前記POS端末10と通信回線を介して接続された計量装置40とを具備して構成されている。なお、本発明の実施形態のようにPOS端末10に計量装置40(ロードセル)が外部接続されたシステム形態(商品販売データ処理装置)に限らず、例えば、POS端末10が計量装置40を内蔵する形態であってもよい。
POS端末10は、このPOS端末10の動作を制御するCPU11(制御部11または制御手段11)と、客の買上情報等を記憶するハードディスク13と、CPU11が実行するプログラムを記憶するROM15と、種々の情報(商品ファイル等)を記憶するRAM17と、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る読取手段(以下「スキャナ部」という)19と、商品の名称や価格等を表示する表示部兼操作部(以下「タッチパネル」という)21と、客用表示部23と、印字部25と、現金や金券等を保管するドロワ部27と、計量装置40(下記する通信部55)等の外部機器と通信する通信部29と、POS端末10を操作する各種の操作キー等からなる操作部31と、客がクレジットカードでの支払いを希望する場合にクレジットカードの情報を読み取るカードリーダ部33と、を備えて構成されている。各構成要素は、互いにバス35を介して接続されている。また、POS端末10で計量装置40から出力される計量値を入力させるようにする設定は、予め計量装置の接続を「する」の設定を行っておく必要がある。なお、「しない」の設定がなされている場合、POS端末10に計量装置40が接続されていたとしても計量装置40から出力される計量値はPOS端末10に入力されない(計量された質量の入力を禁止する)。
CPU11は、ROM15に記憶されているプログラムを実行することで、POS端末10の各種動作を制御する。ROM15は、CPU11が実行するプログラム(このプログラムには、下記する図3の処理をCPU11に実行させる商品販売データ処理装置用のプログラムを含んでいる)等を記憶する。RAM17は、CPU11が利用する各種データ(商品ファイル等)を記憶し、CPU11の作業領域として利用される。スキャナ部19は、商品のバーコードからその商品の各種情報を読み出す。タッチパネル21は、所定の操作画面を表示する表示手段であり、またタッチ操作が行われるのに応じてそのタッチされた位置情報を出力する操作手段でもある。CPU11は、この位置情報を操作情報として処理し、これによってタッチパネル21に対するタッチ操作に応答した動作が行われる。客用表示部23には、客に対して提示すべき情報、例えば買上金額や、釣銭の金額等が表示される。印字部25は、取引毎に、買上商品、預かり金及び金銭等の取引に関連する項目を用紙に印字し、レシートとして発行する。操作部31は、テンキー、合計キー、手入力現金キー、売上回収キー、商品登録に関する各種キー等が設けられ、これらのキーを操作することで、CPU11に操作信号が出力される。CPU11は、入力した操作信号に応じた処理を行う。
図2は、計量装置40の機能ブロック図の一例を示している。同図に示すように、計量装置40は、この計量装置40の動作を制御するCPU41と、計量処理の終了後にRAM47に記憶する情報を転送して記憶するハードディスク43と、CPU41が実行するプログラムを記憶するROM45と、種々の情報を記憶するRAM47と、計量装置40を動作させる操作部49と、計量結果に基づくデータを印刷したラベルを発行する発行部51と、計量装置40の操作方法や計量結果を表示する表示部53と、POS端末10(その通信部29)と通信を行う通信部55と、ロードセルを用いて量り売りする商品の計量を行う計量部57と、を備えて構成されている。各構成要素は互いにバス59を介して接続されている。
次に、前記POS端末10における動作を説明する。図3は、POS端末10における1動作例を示す動作フロー図である。また図4〜図10は、POS端末10のタッチパネル21に表示される表示画面G1−1〜G1−7の例を示す図である。
販売する商品が計量商品であることをオペレータが知っている場合には、計量する商品を計量装置40の計量部57に載置させた後、何の商品であるかを入力して商品を登録する方式(商品登録方式1)と、オペレータが先に販売する商品コードを入力(図4に示すような各種商品選択ボタンG16から入力またはスキャナ部19等の読取装置やテンキー等から商品コードを入力)し、その入力された商品コードに基づいて商品データを商品ファイルから読み出し、読み出した商品データに設定されている計量区分が計量商品であるか非計量商品であるかを判定(判断)し、その判定の結果が計量商品である場合、対象の商品を計量装置40の計量部57に載置させる旨のメッセージを表示部21に表示(報知)し、それを確認したオペレータが商品を計量装置40の計量部57に載置すると計量装置40から計量値である質量が出力され、この出力された質量に基づいて商品登録を行う方式(商品登録方式2)の何れの方式であってもよい。
なお、前述の各種商品選択ボタンG16は、例えば図4に示したタッチパネル上のG16のように所定の領域に商品コードまたはコード情報(JANコード)を予め割り付けたプリセットキー(ワンタッチボタン)であり、このプリセットキーをオペレータが指などでタッチするとそのタッチされたプリセットキー(対象ボタン)に設定されている商品コードまたはコード情報(JANコード)がデータとして入力される仕組みになっている。また、商品種類選択ボタンG13は、図4におけるG16、G17,G18を含む領域を領域単位で切り替えるボタンであり、商品種類選択ボタンG13には予め商品分類などを設定しておき、その商品分類に該当する各種商品選択ボタンG16(プリセットキー)を設定しておき、商品種類選択ボタンG13がタッチされるとタッチされた領域に設定されている商品分類の各種商品選択ボタンG16(プリセットキー)が切り替わるようになっている。
なお、対象商品分類の商品種類選択ボタンG13がタッチされ、その商品分類に設定されている各種商品選択ボタンG16(プリセットキー)が切り替わったとしても、G18、G17の表示位置(表示する場所、または表示する領域)を変わらないようにしてもよい。これにより、所定の質量未満の商品の質量入力が容易になるとともに、オペレーション(操作)ミスも軽減させることができる。また、プリセットキーの設定時に、G18、G17の位置を先に設定した場合、商品分類毎に切り替えられるプリセットキー領域の設定時に固定の領域とし、そのプリセットエリア(領域)には商品コードまたはコード情報(JANコード)が設定できないようにしてもよい。これにより、オペレーション(操作)ミスを誘発させるような設定ができないようになるとともに、いつもどの商品分類においても固定の位置にG18、G17を表示させることができるので、オペレーション(操作)を早く習得できる。
なお、図3において、ST1−1とST1−2とを分けて記述したが、ST1−1とST1−2の処理を1つの処理とし、その1つの処理の中でCPU11(制御部11または制御手段11)が計量装置40からの入力であるのか、あるいは、計量装置40以外の入力(例えば、各種商品選択ボタンG16(プリセットキー)からの入力またはコード情報を読み取るスキャナ部(読取手段)19等の読取装置やテンキー等から商品コードの入力等)であるのを判定(判断)し、それ以降の処理を前記判定(判断)結果に基づいて実行させるようにしてもよい。
また、前記計量商品であるか非計量商品であるかの判定は、商品データに設定されている計量区分により計量商品であるか非計量商品であるかを判定するようにした場合、例えば、商品データに設定されている計量区分が“0”の場合は非計量商品であり、”1”である場合には計量商品であると判定させる。
最初に、商品登録方式1で商品を登録する方法を説明する。まず、計量装置40の計量部57に商品を載置すると、計量された質量の値が計量装置40からPOS端末10に入力される(ステップST1−1)。このとき、図4に示すような表示画面G1−1がタッチパネル21に表示される。表示画面G1−1には、メッセージ表示欄G11、価格表示欄G12、商品種類選択ボタンG13、買上点数表示欄G14、レジ番号表示欄G15、各種商品選択ボタンG16、重量手入力選択ボタンG17、重量商品入力条件ボタンG18等が表示されている。そしてこの例では、重量商品入力条件ボタンG18を押下することで、100円/100gで、風袋重量が25gとする条件を入力する。なお、初期値として予め装置内に風袋重量が設定されている場合、あるいは商品データそれぞれに風袋重量が予め登録されている場合には、オペレータがその都度手入力で風袋重量を入力しなくても、設定されている風袋重量が自動で入力されて設定されるようにしてもよい。また、商品のグラム単価は、予め商品(商品データ、またはプリセットキー)毎に設定登録しておくのが好適であるが、グラム単価を入力するキーを設け、適用させたい単価を置数した後にグラム単価キーを押下すると置数入力された数字がグラム単価として設定されるようにしてもよい。このグラム単価を入力するキーは、販売する単価(売価)を変更したい場合などに用いるようにしてもよい。なお、予め商品(商品データ、またはプリセットキー)毎に単価を設定登録しておく場合、グラム単価キー(単品値下キー、売価変更キー)が押下されグラム単価(売価)が入力されると、現在呼び出されている商品に単価(売価)が設定されて商品の登録がなされた後、次の商品登録のために登録画面において新たに商品が呼び出された場合、1つ前の商品においてグラム単価キーで入力設定された単価(売価)を破棄し、新たに呼び出された商品に設定されているグラム単価(売価)を適用させるようにしてもよい。
次に、何れかの商品種類選択ボタンG13(この例では「果実」)を押下することで、前記計量装置40に載置した商品(この例では「オレンジ」)を含む各種商品選択ボタンG16(プリセットキーの画面)を表示させ、さらに表示した各種商品選択ボタンG16の中の「オレンジ」のプリセットボタンを押下することで、その商品を入力する(ステップST1−2)。このとき、前記入力した商品の質量が、所定の質量以上(計量法にて販売することができる20g以上、この例の場合は、風袋を25gとしているので、風袋重量を含めて45g以上)であった場合は、ステップST1−3からステップST1−4に移行してその商品が計量商品であることを確認した後、前記計量装置40で計量した質量に基づき商品を登録する(ステップST1−5)。なお、計量商品とは、量り売りする商品を意味し、一方、量り売りでない商品(バーコードを読み取ることで登録する商品)は非計量商品とする。なお、重量手入力選択ボタンG17を押下して風袋重量を入力した後に計量商品ではない商品が入力(登録)された場合はエラーを表示し、計量商品を選択するようにメッセージを表示させます。なお、計量装置40の計量部57に商品が載置されると、商品種類選択ボタンG13を押下することなく、計量対象の商品のみが選択できる各種商品選択ボタンG16(プリセットキー画面)を表示させる、または、各種商品選択ボタンG16(プリセットキー画面)のプリセットキーに設定されている商品で計量商品のみが押下できるようにしてもよく、この場合は非計量商品と計量商品との表示態様を変える(例えば、押下できないプリセットボタンの色を押下できるボタンと色を変える、あるいは押下できないプリセットボタンを網点等でグレーアウトさせる等)ようにしてもよい。これにより、オペレーション(操作)ミスを無くすることができる。
図5は、商品の質量が、所定の質量以上であった場合の表示画面G1−2の一例を示す図である。同図に示すように、表示画面G1−2のメッセージ表示欄G11には、計量した商品名(オレンジ)と、その質量399gと、単価80円/100gとが表示されており、またその価格表示欄G12には、金額319円が表示され、買上点数表示欄G14には買上点数1点が表示されている。なお、消費税(例えば、区分として内税または外税、税率として8%または10%の表示、軽減税率の対象商品である旨または対象でない旨の表示、消費税の金額など)をG12の欄に同時に表示させるようにしてもよい。また、アドバイス等のメッセージとして、例えば、所定の個数または所定の重量で軽減税率が適用される等のメッセージなどを表示させるようにしてもよい。また、図示していないがメッセージ表示欄G11の表示において、商品が計量装置の計量部に載置されると計量された質量を表示するとともに風袋重量も表示させるようにしてもよい。この場合、重量399g 風袋25g 単価80円/100g、という表示となる。
一方、ステップST1−3において、商品の質量が、所定の質量未満であった場合(風袋重量を含めて45g未満の場合、この例の場合は風袋重量を含めて32gであったとする)は、ステップST1−6に移行し、例えば図6に示す表示画面G1−3のように、重量警告(エラー)表示(所定情報の報知)G19を行う。表示画面G1−3では、報知情報の例として「エラー、重量を確認して下さい」の表示をポップアップで行っている。そして前記重量警告表示が行われた際、引き続きその商品の登録を行う場合は、POS端末10の操作部31のテンキーを用いて、その商品の質量(この例の場合、風袋質量を除いた7g)を置数する。なお、ポップアップ表示(エラー、警告)の解除は、テンキーを用いて置数入力される、または、テンキー側に設けた解除キー、ポップアップ表示をタッチする、または、図示していないポップアップ表示内の「確認」ボタン等の押下など何れの方式であってもよい。なお、エラー(警告)のポップアップ表示内の右下に表示させた数字は、現時点において、どのようなエラーが生じているかを表す(示す)数字であり、コールセンター等に電話してこの表示されている数字を伝えれば、どのような方法で解決できるかを知る手がかりになる数字である。
図7は、その商品の質量を置数した際の表示画面G1−4を示している。同図に示すように、置数した数値が、メッセージ表示欄G11に表示される。そして、表示画面G1−4中の重量手入力選択ボタンG17を押下すると、前記置数した値(7g)が、手入力した質量としてRAM17に記憶される(ステップST1−7)。なお、先に重量手入力選択ボタンG17を押下し、次に操作部31のテンキーで置数する手順としても良い。図8は、質量の手入力が完了した際の表示画面G1−5を示している。同図に示すように、入力した質量が、メッセージ表示欄G11に表示される。
次に、上記手入力した質量が所定の質量(20g)未満か否かを判断し(ステップST1−8)、所定の質量未満(20g未満)であった場合は、引き続き、前記各種商品選択ボタンG16中に表示されている前記手入力した質量に係る商品名の部分を押下することで、この商品を入力する(ステップST1−9)。そして次に、ステップST1−10に移行してその商品が計量商品であることを確認した後、前記手入力した質量に基づき商品を登録し(ステップST1−11)、その処理を終了する。図9は、手入力した質量に基づき商品登録が完了した際の表示画面G1−6を示している。同図に示すように、メッセージ表示欄G11に、商品単価(100円/100g)と、手入力した質量(7g)とが表示され、価格表示欄G12に価格(7円)が表示され、買上点数表示欄G14に点数(1点)が表示される。なお、消費税(例えば、区分として内税または外税、税率として8%または10%の表示、軽減税率の対象商品である旨または対象でない旨の表示、消費税の金額など)をG12の欄に同時に表示させるようにしてもよい。また、アドバイス等のメッセージとして、例えば、所定の個数または所定の重量で軽減税率が適用される等のメッセージなどを表示させるようにしてもよい。
一方、上記ステップST1−8において、手入力した質量が所定の質量(20g)以上であった場合は、タッチパネル21に重量警告(エラー)表示を行う(ステップST1−12)。図10は、手入力重量警告(エラー)表示G20を行った画面G1−7を示す図である。同図に示すように、手入力重量警告(エラー)の場合は、ポップアップにて、「20g以上の重量入力はできません。秤に商品を載せて下さい。」等の手入力重量警告(エラー)表示G20を行い、その処理を終了する。これは、販売する商品の計量区分が計量商品ではあるが、その入力された質量が20g以上(所定の範囲外)の場合には、オペレータの手入力による質量の入力を禁止し、接続された計量装置からの質量によって商品登録を行うべきことをオペレータに知らしめる報知である。
また、ステップST1−4とステップST1−10において、入力された商品が、非計量商品であった場合は、計量商品で無い商品の質量を間違って計量又は手入力したということなので、その非計量商品に付されているコード情報をスキャナ部19によって読み取り(ステップST1−13)、読み取られたコード情報に基づいてその商品の登録を行う(ステップST1−14)。
図11は、上記ステップST1−11において、手入力した質量に基づいて商品を登録した場合に、客に手渡すレシートR1の一例を示す図である。同図に示すように、レシートR1には、量り売り商品であること(「重量商品」の表示)、手入力した重量が7gであること、単価が100円/100gであること、小計が7円であること、等が表示されている。
図12は、上記レシートR1と共に、記録確認用に店側に発行されるレシートR2の一例を示す図である。同図に示すように、レシートR2にも、上記レシートR1と同様に、量り売り商品であること(「重量商品」の表示)、手入力した重量が7gであること、単価が100円/100gであること、小計が7円であること、等が表示されている。さらにこのレシートR2には、マーク(識別表示)R21が表示されている。このマークR21は、手入力による質量が20g未満であることを表示している。なお、図11に示す領収書にも同様に同じ箇所にマーク(識別表示)R21を表示(印字)するようにしてもよい。なお、グラム単価キー(単品値下キー、売価変更キー)が押下されグラム単価変更(売価変更)がなされた場合、レシート印字において、変更前と変更後の単価(売価)を印字するようにしてもよい。この場合の印字は、例えば、140円のところ100円に単価(売価)が変更された場合、ほうれん草 175g 100円 売変 @140→@100 のように印字することにより正しく単価(売価)変更がなされたことを客やオペレータが目視確認できるように印字するようにしてもよい。
以上説明したように、上記商品販売データ処理装置1は、客が買い上げる商品を登録するPOS端末(登録装置)10と、前記POS端末10と通信回線を介して接続された計量装置40とを具備し、前記POS端末10は、前記計量装置40により前記商品の質量を入力させる第1の質量入力手段(ステップST1−1及びこれを実行するCPU11等)と、オペレータにより前記商品の質量を入力させる第2の質量入力手段(ステップST1−7及びこれを実行するCPU11(制御部11または制御手段11)等)と、前記商品の質量が所定の質量未満(所定の質量の範囲内)である場合は、前記第2の質量入力手段によって入力された質量に基づき前記商品の登録を行い(ステップST1−11)、前記商品の質量が前記所定の質量以上(所定の質量の範囲外)である場合は、前記第1の質量入力手段によって入力された質量に基づき前記商品の登録を行う(ステップST1−5)商品登録手段(ステップST1−3〜ステップST1−11及びこれを実行するCPU11等)と、を備えている。これによって、所定の質量以上の商品と、所定の質量未満の商品の何れであっても、第1の質量入力手段と第2の質量入力手段とを使い分けることで、これらの商品を何れもスムーズに商品登録することが可能になる。これによって、顧客満足度を高めることもできる。
また上記商品登録手段は、前記商品の質量が前記所定の質量未満である場合、前記第1の質量入力手段からの入力を禁止する入力禁止手段(ステップST1−3→ST1−6及びこれを実行するCPU11等)を備えている。これによって、誤って第1の質量入力手段による入力がなされることを、確実に防止することができる。
また上記商品登録手段は、前記商品の質量が前記所定の質量未満である場合に、前記第2の質量入力手段において入力できる商品の質量の上限を、前記所定の質量未満としている(ステップST1−8→ST1−9)。これによって、誤って第2の質量入力手段によって入力できる商品の質量の上限を超えた質量が入力されることを、確実に防止することができる。
また上記POS端末10は、前記商品の質量が前記所定の質量未満である場合に、所定情報を報知する報知手段(ステップST1−6及びこれを実行するCPU11等)を備えている。これによって、第1の質量入力手段と第2の質量入力手段の何れを用いるかを、オペレータが容易に判断することができ、何れの質量の商品であっても、これらの商品をスムーズに商品登録することが可能になる。
また前記商品は、計量商品と非計量商品の何れかであり、前記POS端末10は、商品に付されたコード情報を読み取るスキャナ部(読取手段)19を更に備え、前記商品登録手段は、前記商品が非計量商品である場合、前記スキャナ部19で読み取られたコード情報に基づき前記商品の登録を行い(ステップST1−14)、前記商品が計量商品である場合、前記第1の質量入力手段または前記第2の質量入力手段に基づき前記商品の登録を行う構成としている(ステップST1−5、ST1−11)。これによって、計量商品だけではなく、非計量商品についても、スムーズに商品登録することが可能になる。
ところで上記実施形態では、計量装置40で計量した商品の質量が、所定の質量に満たない場合は、重量警告(エラー)表示によってこれを報知することとしているが(ステップST1−3→ST1−6)、重量警告(エラー)表示を行う前に(ステップST1−3とST1−6の間に)、不足する重量を計量装置40に載せる報知を行うように構成しても良い。また、計量装置40の計量値が安定しない状態で、商品登録した場合は、警告(エラー)とし、例えば「重量が安定しませんでした」のような表示を報知しても良い。
また上記POS端末10では、返品・指定訂正(取消)等の操作も行えるように構成されている。そして返品・指定訂正操作に関しては、計量装置40に商品を載せて操作を行うと警告表示(エラー表示)となるように構成し、例えば「計量商品の操作エラー」のような表示を報知しても良い。返品・指定訂正操作に関しては、例えば重量値を置数にて入力後、重量手入力選択ボタンG17の押下によって重量を確定した後に、各種商品選択ボタンG16中の所望の商品を押下・指定することで行う。このときの置数には、前記所定の質量(20g)に関係なく、所定の質量以上(所定の質量範囲外)の質量の入力であってもこれを入力することを許可する。また、この返品・指定訂正操作時に、誤った質量を入力したり、誤った商品を選択したりした場合は、売価が違うので警告情報(エラー情報)が表示される。例えば、「取引中に売価変更されたため、訂正できません」のような表示を報知しても良い。
また上記POS端末10において、計量商品に対して単品割引、単品値引操作を行う場合は、先に単品値下操作後、計量装置40に商品を載せて重量を計測し、その後、商品選択を行う構成としている。また計量商品に対して、予め特売、マークダウンの設定が可能なように構成している。なお、値下げ金額は、計量された質量に単価を掛けて計算した金額から値下(値引)を行い値下(値引)後の販売金額を算出する。値下や値引きの方法はこれ以外に商品分類で一括割引(値引)を行う方法があり、この場合、商品分類毎に割り引き率や値引き金額を予め設定しておき、商品登録時の商品の商品分類に設定されている割り引き率や値引き金額を適用させて販売金額を算出する。
商品登録方式2で商品を登録する説明を行う。前述した商品登録方式2の場合は、図3におけるST1−2からスタートすることになる。従って、図3におけるST1−1は1回目のST1−3(但し、1回目のST1−3の判定はST1−4と同様の判定)の処理が行われた後に実行される。また、ST1−1が実行された後のST1−2は2回目の処理となるため、2回目のST1−2の処理は省略され、2回目のST1−3の処理が行われることになる。そして、ST1−3の2回目の処理は、計量装置から入力された質量が所定の質量の範囲内(未満)であるかの判定が行われる。
初回スタートにおけるST1−2の処理は、オペレータが販売する商品が入力(各種商品選択ボタンG16(プリセットキー)からの入力またはコード情報を読み取るスキャナ部(読取手段)19等の読取装置やテンキー等から商品コードの入力等)される。そして、ST1−2の処理において、入力された商品コードに基づいて商品ファイルから商品データが読み出される。
商品登録方式2の場合においては、前述の通り、1回目のST1−3の判定はST1−4と同様の判定が行われる。従って、ST1−3における判定は、商品ファイルから読み出した商品データに設定されている計量区分が計量商品であるか非計量商品であるかが判断(判定)される。
そして、ST1−3における判定の結果が計量商品であると判断された場合は、フローチャートには図示されていないが「対象の商品を計量装置の計量部に載置させる旨のメッセージ」を表示部21に表示(報知)させ、ST1−1を実行し計量処理が行われるまで待機する。待機状態のST1−1において、メッセージを確認したオペレータによって商品を計量装置40の計量部57に載置されると計量装置40が計量した質量が出力される。そして、前述の通り、ST1−2が省略され、ST1−3の2回目の判定が行われる。そして、ST1−3の2回目の判定において、計量装置40から出力された質量が所定質量の範囲内(未満)であるかの判定が行われる。これ以降の処理は、商品登録方式1で説明した内容と同じであるため省略する。
なお、ST1−2において、入力された商品コードに基づき商品ファイルから読み出した商品データに設定されている計量区分が非計量商品である場合、1回目のST1−3における判定は自動的に”No”の判定となり、ST1−4に分岐し、ST1−4の判定において当該商品は非計量商品であるため”No”の判定となり、それ以降の処理は商品登録方式1で説明した内容と同じであるため省略する。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態では、所定の質量として、計量法上、計量装置を用いて販売することができる最低の質量を用いたが、必要に応じて他の質量を所定の質量として設定しても良い。また上記実施形態では、報知手段として、登録装置の表示部に所定情報を表示する手段を用いたが、音声等によって報知する手段を用いても良い。また、本発明の実施形態における所定の質量の範囲とは目量にともなう質量(重量)(例えば、20gを基準とする場合、所謂1gから20gまで)としたがこれに限らず、所定の上限質量(上限重量)と所定の下限質量(下限重量)とを予め設定しておいて、この上下限の間の質量(重量)を所定の質量の範囲としてもよい。この場合における所定の質量の範囲外とは、計量装置から出力される出力値が所定の上限質量(上限重量)を超えた質量(重量)である場合、または、所定の下限質量(下限重量)を下回る質量(重量)で有る場合が所定の質量(重量)の範囲外となる。
また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。