JP6926437B2 - 加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱装置に関し、特に加熱対象物に対して光を照射することで加熱する加熱装置に関する。また、本発明は、このような加熱装置に用いられる遮光部材に関する。
従来、鋼板を高強度に加工する手段としてダイクエンチと呼ばれる技術が知られている。ダイクエンチは、高温に加熱した鋼板を成形用の型(ダイ)でプレス加工すると共に、成形用の金型によって急速に冷却することによって、鋼板に焼入れを施す処理である。一般的には900℃以上もの温度にまで鋼板を加熱した後に冷却することで、組成を変態させ、これにより、高強度のプレス加工品が製造される。このようなプレス加工品は、例えば自動車の車体構成部品などに利用される。
鋼板を高温に加熱する一手段として、光を照射することによる非接触加熱手段が期待されている。例えば、下記特許文献1には、赤外線を照射する直管型の近赤外ランプを設けた加熱装置によって、加熱対象物(ワーク)を加熱することが記載されている。またこの文献には、遮光部材(遮蔽プレート)を用いて部分的に光をマスクすることで、加熱対象物に対して部分的に加熱を行うことが記載されている。
特許第4575976号公報
遮光部材は、加熱対象物のうちの一部分の領域を加熱させたい場合に効果的である。以下、説明の都合上、加熱対象物のうち、加熱させたい領域を「第一領域」と呼び、第一領域よりも加熱させたくない領域を「第二領域」と呼ぶものとする。このとき、第二領域に対向する箇所にのみ遮光部材を設置することで、第一領域に対してはランプからの光が照射される一方、第二領域に対しては遮光部材によってランプからの光が遮られるため第一領域と比べて照度が大きく低下する。この結果、加熱対象物の第一領域のみが加熱される。
ところで、プレス加工品においては、上述したような自動車の車体構成部品のように、完成後の製品強度に対して厳格な要請が課せられるものがある。つまり、完成後の製品が十分な強度を有するように、加熱対象物の加熱対象領域(第一領域)に対してできるだけ均一に加熱することが求められる。
本発明者の鋭意研究によれば、上記特許文献1の技術を用いて加熱を行った場合、加熱対象物の第一領域内において、加熱のムラが生じることが確認された。個々のランプの強度を制御してもこのような加熱のムラを緩和するのは困難であり、またそのような調整は極めて煩雑である。
本発明は、上記の課題に鑑み、加熱対象物に対して部分的に加熱を行う場合において、加熱対象領域内に対する加熱の均一性を高めた、加熱装置及びこれに用いられる遮光部材を提供することを目的とする。
本発明の加熱装置は、
所定の方向に延伸する加熱ランプが複数配列されてなる光源部と、
加熱対象物を設置するための支持部と、
前記支持部によって前記加熱対象物が設置された状態において、前記光源部と前記加熱対象物との間の位置であって、前記加熱対象物の一部の領域に対向する位置に設置された遮光部材とを有し、
前記遮光部材は、
前記光源部に対向する第一面と、前記加熱対象物に対向する第二面とを有し、
前記第一面に平行な方向から見て、前記第一面に最も近い位置から前記第二面に近づくに連れて拡がりを有する領域を有することを特徴とする。
上述したように、遮光部材は、加熱対象物に対して光を照射する領域を部分的にする機能を有する。遮光部材に対向する位置に配置された加熱ランプから射出された光は、遮光部材によって遮光される。このため、加熱対象物のうち、遮光部材に対向する領域については、遮光部材に対向しない領域と比べて照度が低下する。この結果、加熱対象物のうちの、遮光部材によって遮光されていない領域に対して加熱することができる。
ところで、加熱ランプから射出された光は、所定の発散角を有して進行する。このため、遮光部材と対向する位置ではないものの、遮光部材の端部近傍に配置された加熱ランプから射出された光の一部が、遮光部材の側面に照射される。ここでいう「側面」とは、遮光部材の面のうち、光源部に対向する面(第一面)と加熱対象物に対向する面(第二面)とを連絡する面を指す。
上記特許文献1を初めとした従来の加熱装置で用いられていた遮光部材は、製造が容易であるという観点から、側面が第一面と第二面に直交した、柱体形状を有していた。このような柱体形状を有した遮光部材を用いた場合、側面に入射された光が、当該側面で反射して加熱対象物に向かう。このとき、遮光部材に対向しない箇所に配置された加熱ランプのうち、遮光部材の近傍に配置されている加熱ランプ(以下では「特定ランプ」と称する。)から射出された光が、前記遮光部材の側面に入射する際の入射角の範囲は小さい。このことは、遮光部材の側面で反射された光の反射角の範囲が小さいことを意味し、当該反射光が加熱対象物に照射される領域が限定的になることを意味する。
なお、遮光部材から離れた位置に配置されている加熱ランプから射出された光についても、その一部が遮光部材の側面に入射する場合が想定される。しかし、特定ランプから射出された光が遮光部材の側面に入射する場合の入射角の範囲と比較して、特定ランプよりも遮光部材から離れた位置に配置された加熱ランプから射出された光が遮光部材の側面に入射する場合の入射角の範囲は広い。このため、後者の加熱ランプから射出され、遮光部材の側面で反射された光(反射光)の発散角は大きく、加熱対象物の広い範囲に入射される。つまり、遮光部材から離れた位置に配置された加熱ランプから射出された光によって、加熱対象物の特定の箇所が著しく加熱されるということは起こりにくい。
これに対し、上述したように、遮光部材の近傍に配置された特定ランプから射出された光が遮光部材の側面で反射すると、反射角の範囲が小さいため発散角が小さく、加熱対象物の特定の領域に入射される。この結果、加熱対象物の特定の領域が加熱されやすくなり、加熱ムラの原因となる。
上記の加熱装置が備える遮光部材は、光源部に対向する第一面に平行な方向から見たとき、前記第一面に最も近い位置から加熱対象物に対向する第二面に近づくに連れて拡がりを有する領域を有している。この結果、遮光部材の近傍に配置された加熱ランプ(特定ランプ)から遮光部材の側面(第一面と第二面とを連絡する領域)に入射された場合、当該側面における光の入射角の範囲が広げられる。この結果、側面での反射光の発散角が広がり、加熱対象物の広い範囲に入射されるため、加熱対象物の特定の箇所を著しく加熱するという事態が抑制できる。
上記のような遮光部材の形態は、種々採用され得る。
一例として、前記遮光部材は、前記加熱ランプが延伸する方向から見て、前記第一面に最も近い位置から前記第二面に近づくに連れて拡がりを有する領域を有する構成とすることができる。
また、一例として、前記遮光部材は、前記第一面と前記第二面とを連絡する第三面を有し、前記第三面と前記第一面との二面角が鈍角である構成とすることができる。一例として、前記第三面と前記第一面との二面角を120°以上とすることができる。前記二面角をこの角度範囲とすることで、遮光部材の第三面で反射された光を加熱対象物の十分広い範囲に向かわせることが可能となる。
この構成において、前記第三面と前記第二面との二面角が鋭角である構成としても構わない。
また、前記遮光部材は、前記第一面と前記第二面とが曲面で連絡されているものとしても構わない。このように側面を曲面で構成した場合であっても、加熱ランプから射出された光の遮光部材の側面における入射角の範囲が広げられるため、その反射光を加熱対象物の十分広い範囲に向かわせることが可能となる。
前記光源部、前記支持部、及び前記遮光部材を収容する筐体を有し、
前記筐体の内側の面が、前記光源部から射出された光を反射させる構成としても構わない。
このような構成とすることで、光源部から射出され、遮光部材の面で反射された光のうち、加熱対象物には向かわない光が存在したとしても、筐体の面で再反射させることで再び加熱対象物に向かわせることができる。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
また、本発明に係る遮光部材は、
加熱装置用の遮光部材であって、
前記加熱装置は、所定の方向に延伸する加熱ランプが複数配列されてなる光源部を有し、当該光源部から射出された光を照射して加熱対象物を加熱する構成であって、
前記遮光部材は、
第一面と、前記第一面と反対側に位置する第二面とを有し、
前記第一面に平行な方向から見て、前記第一面に最も近い位置から前記第二面に近づくに連れて拡がりを有する領域を有することを特徴とする。
本発明の加熱装置及び遮光部材によれば、加熱対象物に対して部分的に加熱を行う場合において、加熱対象領域内に対する加熱の均一性を高めることができる。
本発明の加熱装置の一実施形態の模式的な平面図である。 加熱ランプの構造の一例を模式的に示す図面である。 本発明の加熱装置の一実施形態の模式的な側面図である。 図3の一部分の拡大図である。 比較例1の遮光部材を用いた場合の光線図を図4にならって図示したものである。 遮光部材の形状を種々異ならせて加熱対象物を加熱したときの、加熱対象物上の照度分布を示すグラフである。 実施例5の遮光部材を用いた場合の光線図を図4にならって図示したものである。 別実施形態の遮光部材の構成を模式的に示す図面である。 別実施形態の遮光部材の構成を模式的に示す図面である。 別実施形態の遮光部材の構成を模式的に示す図面である。
以下において、本発明の加熱装置及び遮光部材の実施形態につき、図面を参照して説明する。以下の各図において、実際の寸法比と図面上の寸法比は必ずしも一致しない。
図1は加熱装置の一実施形態の模式的な平面図である。加熱装置1は、複数の加熱ランプ3が配列されてなる光源部5を有する。
図1に示すように、加熱装置1が備える加熱ランプ3は、所定の方向(図面ではY方向)に延伸する構成である。このような加熱ランプ3が、延伸方向とは異なる方向(図面ではX方向)に複数本が配列されている。
加熱装置1は、複数の加熱ランプ3から射出される光によって加熱対象物7を加熱する装置である。加熱対象物7は、一例として、FeやCなどからなる鋼板が想定される。図1に示される例では、加熱対象物7の一部の領域に対して加熱を施すことを想定しており、加熱対象物7のうちの、加熱させたくない領域に対向する位置に遮光部材9が配置されている。なお、図3を参照して後述されるが、加熱装置1は支持部8を有し、支持部8によって加熱対象物7を固定して設置できるように構成されている。
遮光部材9は、加熱ランプ3からの射出光を透過しない材料で構成されており、例えば、金メッキでコーティングされた金属板からなる。このとき、遮光部材9は、加熱ランプ3からの射出光の多くを反射させる。また、遮光部材9には、必要に応じて水冷パイプ(不図示)が内部に設けられている。この目的は、遮光部材9の温度上昇を抑制することにある。加熱ランプ3から射出された光が遮光部材9に照射されることで、遮光部材9の温度が上昇する。遮光部材9内に水冷パイプが設けられていれば、この温度上昇を抑制することができる。ただし、本発明の加熱装置1において、遮光部材9の内部に水冷パイプを初めとする冷却装置を設けるか否かは任意である。
図1に示す加熱装置1の例では、光源部5(複数の加熱ランプ3)から射出されて+Z方向に進行する光のうち、遮光部材9によって遮光されなかった光が、加熱対象物7に照射されることで、加熱対象物7が加熱される。
図2は、加熱ランプ3の構造の一例を模式的に示す図面である。図2に示される加熱ランプ3は、管体11、発光体13、金属箔15、封止体17、及び反射部材19を備えている。
管体11は、発光体13から射出される光を透過させる材料で構成されており、例えば石英ガラスからなる。管体11は、所定の方向(ここではY方向)に延伸する形状を示し、一例として円筒形状を示す。このとき、図3を参照して後述されるように、加熱ランプ3をY方向に見たときに円形状を示す。ただし、管体11は円筒形状に限定されず、例えば楕円筒形状や多角筒形状など、他の形状を有してもよい。
管体11内には、発光体13が設けられており、ハロゲンガスなどのガスが封入されている。発光体13は、例えばタングステンよりなる線材がコイル状に巻回されており、管体11の軸方向(ここではY方向)に沿って伸びるように配置されている。発光体11の両端は金属箔15に電気的に接続されている。金属箔15は、図示しない電源部と電気的に接続されており、電源部から金属箔15を介して発光体13に電力が供給されることで、発光体13が発光する。発光体13の発光波長は、例えば800nm以上15000nm以下であり、好ましくは800nm以上2000nm以下である。金属箔15は、例えばセラミックスからなる封止体17に埋設されている。
図2に示される加熱ランプ3は、管体11の外側面に、管体11の軸方向(Y方向)に延伸するように、帯状の反射部材19を設けている。反射部材19は、加熱ランプ3から見て、加工対象物7とは反対側の管体11の面に設けられている。すなわち、この実施形態では、発光体13よりも−Z方向に係る管体11の側面に反射部材19が設けられている。
図3は、加熱装置1を、加熱ランプ3の延伸方向(Y方向)に沿って見たときの構造を模式的に示す図面である。図3は、主として図1内の領域A1の部分をY方向に見たときの構造が図示されている。
上述したように、加熱対象物7は、支持体8によって固定的に設置されており、加熱ランプ3から射出された光が+Z方向に照射されることで加熱される。そして、加熱対象物7は、一部の領域7A(「第一領域」に対応)に対して加熱を施し、別の領域7B(「第二領域」に対応)に対しては加熱を施さないことが想定されている。すなわち、領域7Bに対して加熱ランプ3からの射出光が照射されないよう、領域7Bに対向する領域には遮光部材9が配置されている。
なお、上述したように、遮光部材9は加熱ランプ3からの射出光を反射させる材料で構成されている。このとき、加熱ランプ3から射出された光が、遮光部材9の面、より詳細には光源部5に対向する面であり更に具体的にはXY平面に平行な面、で反射されると、加熱対象物7とは反対側の向き(−Z方向)に進行することとなる。この光を再び加熱対象物7に向かわせる目的で、光源部5及び加熱対象物7が筐体2内に収容され、この筐体2の内側の面が加熱ランプ3からの射出光を反射させる材料で構成されている。
また、本実施形態では、遮光部材9の側面が、発光部5に対向する面、及び加熱対象物に対向する面に対して斜度を有して構成されている。この点につき、図4に示す拡大図を参照して説明する。なお、このような遮光部材9は、例えば切削加工や金型成形によって製造することができる。
図4は、図3のうち、加熱対象となる第一領域7Aと、加熱対象外である第二領域7Bとの境界近傍を拡大した図面である。なお、図3及び図4において、第一領域7Aに対向する位置であって、遮光部材9に最も近い位置に配置された加熱ランプ3を「加熱ランプ3A」と符号を付している。この加熱ランプ3Aは「特定ランプ」に対応する。また、加熱対象領域7Aに対向する位置であって、加熱ランプ3Aの隣接した位置に配置された加熱ランプ3を、「加熱ランプ3B」と符号を付している。
図4に示すように、遮光部材9は、光源部5に対向する第一面9a、加熱対象物7に対向する第二面9b、及び第一面9aと第二面9bとを連絡する第三面9cを有する。すなわち、本実施形態の例では、遮光部材9の面のうち、第一面9a及び第二面9bはXY平面に平行な面であり、第三面9cはXY平面に非平行な面である。そして、図4に示すように、第三面9cと第一面9aの二面角20が鈍角で構成されている。
図4において、一点鎖線は、加熱ランプ3A及び3Bから射出された光線のうち、遮光部材9に入射されることなく直接加熱対象物7に向かって進行する光線の一部を示している。また、図4において、二点鎖線は、加熱ランプ3Aから射出された光線のうち、遮光部材9に入射された後、当該遮光部材9で反射されて加熱対象物7に向かって進行する光線の一部を示している。図4によれば、加熱ランプ3Aから射出され、遮光部材9の面(第三面9c)で反射された光は、加熱対象物7の領域30a内にわたって入射される。
図5は、遮光部材9に代えて、遮光部材90を用いた場合の光線図を図4にならって図示したものである。この遮光部材90は後述される比較例1に対応する。遮光部材90は、遮光部材9と同様に、光源部5に対向する第一面90a、加熱対象物7に対向する第二面90b、及び第一面90aと第二面90bとを連絡する第三面90cを有する。しかし、遮光部材90は、遮光部材9と異なり、第三面90cは第一面90aに対して垂直である。
この場合、図5に示されるように、加熱ランプ3Aから射出され、遮光部材90の面(第三面90c)で反射された光は、加熱対象物7の領域30b内にわたって入射される。この領域30bは、図4に示される領域30aと比較すると、その範囲が極めて狭いことが理解される。このことは、光源部5から射出された光を、遮光部材90を用いて遮光することで、加熱対象物7の第一領域7Aを加熱しようとすると、第一領域7A内の特定の領域30bの照度が周囲よりも高まることを意味する。この結果、第一領域7A内のうち、領域30bが著しく加熱されてしまい、加熱ムラを生じさせる原因となる。
これに対し、図4に示されるように、遮光部材9を、第三面9cと第一面9aの二面角20が鈍角となるように構成することで、第三面9cで反射された光が加熱対象物7に照射される領域30aを広げることができる。これは、図5に示す領域30bよりも図4に示す領域30aの範囲が広がっていることからも理解される。
図5の遮光部材90のように、第三面90cを、第一面90aに対して直角とした場合、加熱ランプ3Aから射出された光が、遮光部材90の第三面90cに入射する際の入射角の範囲は限定的となる。この結果、前記光が遮光部材90の第三面90cで反射された光の反射角の範囲が限定的となり、この反射光が加熱対象物7に照射される領域(30b)が限定的になる。
これに対し、図4の遮光部材9のように、第三面9cを第一面9aに対して鈍角とすると、遮光部材90の場合と比べて、加熱ランプ3Aから射出された光が、遮光部材9の第三面9cに入射する際の入射角の範囲を広げることができる。この結果、前記光が遮光部材9の第三面9cで反射された光の反射角が広がり、この反射光が加熱対象物7に照射される領域(30a)が広がる。よって、図5の場合と比べて、加熱対象物7の特定の箇所を著しく加熱するという事態が抑制される。なお、加熱ランプ3Aよりも遮光部材9から離れた位置に配置された、他の加熱ランプ3については、そもそも遮光部材9の第最麺9cに入射されたとしてもその入射角の範囲が広いため、加熱ランプ3Aと比べると加熱ムラを発生させる原因とはなりにくい。
図6は、遮光部材9の形状を種々異ならせて加熱対象物7を加熱したときの、加熱対象物7上の照度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。図6において、横軸はX軸方向に係る加熱対象物7上の位置を指し、縦軸は照度を指す。なお、遮光部材(9,90)は、X軸方向に関して0〜20cmの位置に設置された。図6は、遮光部材(9,90)の形状を除いては、全て同一の条件で測定された結果である。以下にその条件を記載する。
各加熱ランプ3の出力は5400Wである。
各加熱ランプ3同士のX軸方向の間隔は20mmである。
各加熱ランプ3と遮光部材(9,90)との間の、Z軸方向に係る距離は37mmである。
遮光部材(9,90)のZ軸方向の厚みは10mmである。
遮光部材(9,90)が配置されていない領域における、各加熱ランプ3と加熱対象物7との間の、Z軸方向に係る距離は50mmである。
遮光部材(9,90)と加熱対象物7とのの間の、Z軸方向に係る距離は3mmである。
比較例1は、遮光部材90を用いた場合、すなわち、第一面90aと第三面90cとの二面角が90°である場合に対応する。
実施例1〜実施例4は、上述したように、遮光部材9の面のうちの第一面9aと第三面9cとの二面角20が鈍角である場合に対応する。
実施例1は、第一面9aと第三面9cとの二面角20が105°である。このとき、第二面9bと第三面9cとの二面角は75°である。
実施例2は、第一面9aと第三面9cとの二面角20が120°である。このとき、第二面9bと第三面9cとの二面角は60°である。
実施例3は、第一面9aと第三面9cとの二面角20が135°である。このとき、第二面9bと第三面9cとの二面角は45°である。
実施例4は、第一面9aと第三面9cとの二面角20が150°である。このとき、第二面9bと第三面9cとの二面角は30°である。
実施例5は、図7に示すように、遮光部材9の第三面9cが曲面で構成されている構成である。
図6によれば、実施例1〜5は、比較例1と比べて、加熱対象物7内の照度のバラツキが抑制されており、加熱ムラが抑制できていることが理解される。特に、実施例1〜4を比較すると、第一面9aと第三面9cとの二面角20を120°以上とすることで、加熱対象物7内の照度をほぼ均一化することができている。
また、図6によれば、図7に示す遮光部材9のように、第三面9cを曲面とした実施例5によっても、比較例1と比べて照度バラツキを抑制できることが分かる。これは、図7に示すように、遮光部材9の第三面9cで反射した光の進行方向を、図5の場合よりもバラつかせることができるためである。この結果、加熱対象物7の特定の領域の照度が著しく高くなるということがなくなり、加熱ムラが抑制される。
[別実施形態]
以下、別実施形態につき説明する。
〈1〉 本発明の遮光部材9は、図4や図7に示した形状に限定されず、第一面9aに平行な方向から見て、第一面9aに最も近い位置から第二面9bに近づくに連れて拡がりを有する領域を有するような形状であればよい。遮光部材9をこのような形状とすることで、遮光部材9の側面(第三面9c)で反射された光の発散角の範囲が広げられるため、加熱対象物7上の特定の領域の照度が著しく高まるということがなくなり、加熱ムラが抑制される。
遮光部材9の形状の例として、図4や図7に示した形状以外には、例えば図8〜図10に示すような形状を採用することも可能である。
図8及び図9に示す遮光部材9は、第三面9cが複数の面で構成されており、第一面9aよりも第二面9bの方が面積が広い。
図10に示す遮光部材9は、第三面9cが複数の面で構成されている。そして、第一面9aと第二面9bの面積は同一であるが、第一面9aから第二面9bに近づくに連れてX方向に広がりを有する領域が存在している。
また、上述した実施形態では、遮光部材9は、厚み(Z方向の長さ)がほぼ一定の平板形状を有するものとして説明したが、前記厚みを位置に応じて異ならせた形状を採用するものとしても構わない。
〈2〉 図2を参照して上述した加熱ランプ3の構造は、あくまで一例である。本発明は、加熱ランプ3の構造には限定されない。
また、上記の実施形態では、加熱対象物7に対して光源部5から+Z方向の向き、すなわち一方向に光が照射される場合について説明した。しかし、本発明は、加熱対象物7に対して二方向から光を照射する場合についても適用が可能である。この場合、光源部5は、加熱対象物7の+Z側と−Z側の双方に配置される。
〈3〉 本発明は、加熱対象物7の形状には限定されず、例えば、加熱対象物7の厚み(Z方向の長さ)が場所によって異なる場合にも適用可能である。
〈4〉 加熱ランプ3が反射部材19を備えるか否かは任意である。また、筐体2の内側の面を加熱ランプ3からの射出光を反射させる材料で構成することも任意である。ただし、光の利用効率を高める観点からは、加熱ランプ3が反射部材19を備えた上で、筐体2の内側の面を反射材料で構成するのが好ましい。
1 : 加熱装置
2 : 筐体
3 : 加熱ランプ
3A,3B : 加熱ランプ
5 : 光源部
7 : 加熱対象物
7A : 加熱対象領域(第一領域)
7B : 加熱対象外領域(第二領域)
8 : 支持部
9 : 遮光部材
9a : 遮光部材の第一面
9b : 遮光部材の第二面
9c : 遮光部材の第三面
11 : 管体
13 : 発光体
15 : 金属箔
17 : 封止体
19 : 反射部材
20 : 遮光部材の第一面と第三面の二面角
90 : 比較例1の遮光部材
90a : 比較例1の遮光部材の第一面
90b : 比較例1の遮光部材の第二面
90c : 比較例1の遮光部材の第三面

Claims (3)

  1. 所定の方向に延伸する加熱ランプが複数配列されてなる光源部と、
    加熱対象物を設置するための支持部と、
    前記支持部によって前記加熱対象物が設置された状態において、前記光源部と前記加熱対象物との間の位置であって、前記加熱対象物の一部の領域に対向する位置に設置された遮光部材とを有し、
    前記遮光部材は、前記光源部に対向する第一面と、前記加熱対象物に対向する第二面と、外周位置において前記第一面と前記第二面とを連絡する第三面とを有し、
    前記第三面と前記第一面との二面角が鈍角であり、
    前記第三面と前記第二面との二面角が鋭角であり、
    前記遮光部材は、前記光源部から前記加熱対象物に向かう方向に見て、前記第二面の一部が前記第一面よりも外側に位置していることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記第三面と前記第一面との二面角が120°以上であることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記光源部、前記支持部、及び前記遮光部材を収容する筐体を有し、
    前記筐体の内側の面が、前記光源部から射出された光を反射させる構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
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