JP6923772B1 - 哺乳動物を含む動物の動物毛の製造方法及び哺乳動物を含む動物のための飼料又は食品及びその製造方法 - Google Patents

哺乳動物を含む動物の動物毛の製造方法及び哺乳動物を含む動物のための飼料又は食品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の1つの哺乳動物の動物毛の製造方法は、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、哺乳動物の体内に導入する導入工程を含む。(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物

Description

本発明は、哺乳動物を含む動物の動物毛の製造方法及び哺乳動物を含む動物の成育方法、並びに、哺乳動物を含む動物のための飼料又は食品及びその製造方法に関する。
動物の体内には、体内において生成され得る活性酸素が存在し得る。活性酸素は生命維持に必要である。例えば、プラズマ中の活性酸素(ヒドロキシルラジカル等)種又は活性水素により、アミノ酸を酸化又は還元するプラズマ酸化還元方法を種子又は出芽酵母のいずれかの動植物細胞に用いた、ヒトを除く動植物成長促進方法が開示されている(特許文献1)。
その一方、活性酸素は生体を構成する細胞を酸化して損傷させることが知られている。例えば、活性酸素、特に活性酸素の中でも最も酸化力の強いヒロドキシルラジカルは、様々な疾病を引き起こす可能性がある。従って、動物にとって有益な反応に用いられなかった余剰の活性酸素、特にヒロドキシルラジカルはできる限り動物の体内に存在させないようにすることが望ましい。
動物の体内のヒドロキシルラジカルは、幾つかの物質と反応することによって消滅し得る。ヒドロキシルラジカルを消滅させる物質の一例として水素が知られている。水素がヒドロキシルラジカルと反応して生成するのは水であり、生体に有害な物質を生成しない。そこで、ヒト向けではあるが、体内のヒドロキシルラジカルを消滅させる水素を含有する、水素水の生成装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
ところが、水素水中の水素濃度は、最大でも1.6ppm(飽和水素濃度)と低く、その上、水素水中の水素は空気中に拡散しやすいため、水素濃度は時間の経過とともに著しく低下する。従って、水素水を摂取するという方法によってヒトを含む動物の体内のヒドロキシルラジカルと反応させるために十分な量の水素を体内に取り込むことは容易ではない。また、たとえ水素が動物の体内に吸収され、各器官に輸送されたとしても、各器官内の水素濃度は1時間程度で元の濃度に戻ることになる(非特許文献2)。一方、ヒドロキシルラジカルは、代謝等によって常時体内で発生する。従って、水素水を摂取することによる効果は極めて限定的と言える。
なお、本発明者は、シリコンナノ粒子による水の分解と水素発生について研究し、その結果を記載している(非特許文献1、特許文献3、及び特許文献4)。加えて、動物又は植物に対する該シリコンナノ粒子の活用の一部を開示している(特許文献5)。
特開2016−152796号公報 特許第5514140号公報 特開2016−155118号公報 特開2017−104848号公報 国際公開第WO2018/037819号
松田真輔ほか、シリコンナノ粒子による水の分解と水素濃度、第62回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集、2015、11a−A27−6 C. Liu, R. Kurokawa他, Estimation of the hydrogen concentration in rat tissue using an airtight tube following the administration of hydrogen via various routes.,Sci. Rep.,4,2014,5485
上述のとおり、たとえ高濃度の水素水を摂取したとしても、1リットルの水素水中に含まれる水素量は気体換算で最大18mlにすぎない。また場合によっては、必ずしも十分な量の水素が体内に取り込まれず、呑気症状(いわゆる「げっぷ」)を引き起こす問題がある。
加えて、ヒトとは異なり、不定期に又は不規則に水を飲む、又は水に接するヒト以外の動物(哺乳動物を含む)に対する水素水の効果はさらに限定的といえる。加えて、ヒト以外の動物(哺乳動物を含む)では気温の変化により、著しく水分摂取量が減少する事例が報告されており、水素水の効果はさらに限定的といえる。なお、言うまでもなく、ヒトも、環境の変化によって摂取する水の量は異なり得る。また、本発明者が開示する特許文献5に記載の配合物は、水素を生体内において発生させ得る有効な手段の一つであると言える。しかしながら、多種多様な動物(ヒトを含む哺乳動物を含む)がいる中で、その体内で発生させ得る水素によって、その皮膚の老化あるいは皮膚障害の防止又は抑制とは異なる影響の有無、あるいはそのような影響があるとすればそれがどのようなものであるか、については、未だ研究開発の途上であると言える。
本発明は、多種多様な動物、あるいはヒトを含む哺乳動物(以下、特に言及しない限り、本願において、総称して「哺乳動物」という。)の中でも、本発明者が知る限りこれまで水素による影響について考慮されてこなかった哺乳動物の毛、あるいは、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の毛(動物毛)に着目する。本発明者は、後述する「シリコン微粒子」又はその凝集体、あるいは、「シリコンナノ粒子」を含み得るシリコン微細粒子又はその凝集体から発生する水素の、特定の該動物(哺乳動物を含む)の生態を考慮した活用又は影響について鋭意分析を行った。
より具体的には、本発明者は、該動物(哺乳動物を含む)の体内又は体外の水又は体液(汗を含む)を含有する「水含有液」と該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子とを接触させた。そして、その接触により、経口法又は経肛門法によって、あるいは経皮摂取(「経皮吸収」ともいう。以下、総称して「経皮摂取」という。)又は経粘膜吸収によって、該動物の体内、皮膚及び/又は粘膜において水素を発生させる、又は該体内、皮膚及び/又は粘膜の一部を水素に曝露することを試みた。その後、該動物から生える毛(すなわち、動物毛)の平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される、該動物毛の物性に対する影響を、本発明者は分析した。
その結果、本発明者は、シリコン微粒子又はその凝集体、あるいはシリコン微細粒子又はその凝集体から発生する水素が、該動物毛(哺乳動物の毛を含む。以下、本段落において同じ。)の物性に影響を与え得ることを見出した。本発明は、上述の視点及び知見に基づいて創出された。なお、上述の各指標に加えて、アルカリ溶解度、収縮率の絶対値、強度保持率、伸び保持率、水滴拡散時間、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛の量は、後述する実施形態における評価対象となり得る。また、該動物毛の長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢も、後述する実施形態における評価の指標となり得る。
また、本発明者は、上述の特定の動物に対して、一度、上述のシリコン微粒子又はその凝集体、あるいは上述のシリコン微細粒子又はその凝集体を与えることによって、長時間(24時間以上、より狭義には36時間以上、さらに狭義には48時間以上、最も狭義には168時間以上)に亘って、該動物の体内に経口法又経肛門法を用いて、あるいは、その体外から、経皮摂取又は経粘膜吸収によって、継続的に又は断続的に水素を与え得ることが、確度高く動物毛(哺乳動物の毛を含む)の物性の向上に寄与し得ることを知得した。
研究開発を重ねる中で、シリコン微粒子自身、あるいはシリコン微細粒子自身、より具体的にはシリコン微粒子の表面、シリコン微細粒子の表面、それぞれの該表面を覆う酸化シリコン膜の酸化状態と組成、酸化シリコン膜表面の物理的、化学的表面構成状態、及びそれぞれの該表面と該酸化シリコン膜との界面における、より微視的な物性又は特徴に着眼し、この物性又は特徴を積極的に活用することによって、該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子からの水素発生量を大幅に増加させ、さらにより長時間に亘り、より強く又はより確度高く水素発生能を引き出し得ることを本発明者は知得した。また、本発明者は、用途に応じて必要とする発生水素量が、該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子の形成方法、使用量、それぞれの該粒子の大きさ、pH値等によって任意に調整可能であることも併せて知得した。
本発明者は、上述のシリコン微粒子の表面、シリコン微細粒子の表面、それぞれの該表面を覆う酸化シリコン膜、及び/又はそれぞれの該表面と該酸化シリコン膜との界面について様々な観点から分析と検討を行った。その結果、シリコン微粒子の表面又はシリコン微細粒子の上に、該シリコン微粒子の表面又は該シリコン微細粒子の表面の少なくとも一部を覆う「シリコンサブオキサイド」と呼ばれる、化学量論的にSiOとは異なる複数の種類の酸化物を含む酸化シリコン膜が形成されることが、より長時間に亘り、より強く及び/又はより確度高く、該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子の水素発生能を引き出し得ることが分かった。
なお、「シリコンサブオキサイド」は、シリコンダングリングボンドを多く含む。該シリコンダングリングボンドは、バンドギャップ内にエネルギー準位を持ち、化学種がそのエネルギー準位を介してホッピング的に移動すると考えられる。従って、該シリコンダングリングボンドは、該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子を酸化する化学種(水酸化物イオン(OHイオン))の拡散又はマイグレーションを促進する。また、シリコンと酸化シリコン膜の界面に存在するシリコンダングリングボンドは、水素発生反応の活性化エネルギーを低減させると考えられる。
また、本発明者は、酸化シリコン膜中に存在するサブオキサイドが、連鎖反応介在活性中間体としての働きをすることを知得した。
なお、シリコンと水との反応による水素発生は、以下の化学反応式によって説明できることがわかっている。
化学反応式(1)では、シリコンと水酸化イオン(OH)が反応して、SiOと水素が生成するとともに、電子(e)が生成する。この反応は、シリコンと酸化シリコン膜の界面で起こると考えられる。生成した電子は、酸化シリコン膜の表面に移動して、化学反応式(2)に示すように水分子が電子を受け取ることにより、水酸化物イオンと水素が生成する。従って、全体の反応(化学反応式(1)+化学反応式(2)=化学反応式(3))が起こった後には、水酸化物イオンの濃度は変化しない。一方、化学反応式(1)に示される化学反応が律速反応であるため、反応速度は水酸化イオンの濃度の増加とともに顕著に増加する。
Figure 0006923772
ここで、化学反応式(1)は、一段階の反応ではなく、以下の(4)〜(7)に示される多段階の反応から成り立っている。
Figure 0006923772
水素発生中、シリコンサブオキサイドの量はほとんど変化しなかった。これは、化学反応式(4)〜(7)の反応が並行して進行したことによると考えられる。シリコンサブオキサイドであるSiO、SiO、及びSiは、酸化シリコン膜とシリコンとの界面、及び/又は酸化シリコン膜中に存在する。各反応が進行することにより、シリコンサブオキサイドが形成されるとともに、さらにシリコンサブオキサイドが酸化され、二酸化シリコン(SiO)の量が増加すると考えられる。従って、上記の「広義」の「酸化シリコン」は、該シリコンサブオキサイドと二酸化シリコンとの混合組成物であると言える。
ところで、該シリコン微粒子又はその凝集体、あるいは該シリコン微細粒子又はその凝集体と水分子との反応による水素発生機構は、上記の(化1)の(1)〜(3)式に示されている。しかしながら、上述のとおり、本発明者は、この(化1)の(1)〜(3)式に示された反応がpH値の低い(代表的にはpH値が5未満)媒体との接触の場合は限定的な反応ではあるが、pH値が6以上の媒体に接触したときには進行することを知得した。従って、大変興味深いことに、弱酸性であるpH値が6の水含有液であっても、有効に水素を発生させることが可能であることが分かった。さらに調査を進めることにより、水素の発生を促進させるためには、より好適にはpH値が7以上(又は、7超)であり、さらに好適にはpH値が7.4超であり、非常に好適には8超の塩基性(以下、「アルカリ性」という)の媒体に接触させることが有効であることを、本発明者は知得した。
また、上述の化学反応式(5)〜(7)が起こることにより、シリコンサブオキサイドが酸化され、且つ二酸化シリコン(SiO)が形成される際に水素が発生することになる。また、上述の化学反応式(4)〜(7)の反応を起こすために、OHイオンは酸化シリコン膜の中に浸入する。
従って、シリコンサブオキサイドを多く含む酸化シリコン膜、及び/又は該酸化シリコン膜とナノオーダーのシリコン結晶層との界面を形成することによって、本発明者は、次の(X)及び(Y)に示す知見を得た。
(X)シリコン微粒子又はシリコン微細粒子と水分(特に、水酸化物イオン(OHイオン))との反応を促進して、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の水素の発生能をより強く、すなわち多量の水素ガスが継続的に長時間発生し、又はより確度高く引き出すことにつながること
(Y)上述の反応式(1)〜(7)で示されるように、OHイオンが反応することを利用して、pH値の制御によって任意に水素発生速度を制御できること
上述のとおり、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の水素発生能をより強く、すなわち多量の水素ガスが継続的に長時間発生し、又はより確度高く引き出すという、水素を発生させるための好適な状態が形成されていることが明らかとなった。
また、本発明者は、上述のシリコン微粒子又はシリコン微細粒子に対してさらに追加の処理を施すことによって、多くのシリコンサブオキサイドを備えるシリコン微粒子又はシリコン微細粒子を実現するだけではなく、巨視的に見たときに、シリコンサブオキサイドを備えるシリコン微粒子又はシリコン微細粒子を親水性に変化させることにも成功した。具体的には、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子が備えるシリコンサブオキサイドを有する該酸化シリコン膜表面に結合している、シリコン原子との反応に由来する水素原子を除去し、該酸化シリコン膜表面への多くの水酸基(OH基)の結合を実現したこと、換言すれば、多くのSiOH基を実現したことにより、巨視的に見たときに、シリコンサブオキサイドを含む酸化シリコン膜を備えたシリコン微粒子又はシリコン微細粒子は親水性となった。その結果、水分との接触又は反応が促進されるシリコン微粒子又はシリコン微細粒子は、水素発生能をより強く、すなわち多量の水素ガスが継続的に長時間発生し、又はより確度高く発揮することが可能となる。
上述のとおり、シリコンサブオキサイドを備えるシリコン微粒子又はシリコン微細粒子の表面、それぞれの該表面を覆う酸化シリコン膜、及びそれぞれの該表面と該酸化シリコン膜との界面の少なくとも一部に工夫を施すことによって微視的な物性が形成されることが、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の水素発生能をより強く、すなわち多量の水素ガスが継続的に長時間発生し、又はより確度高く引き出すことにつながることを本発明者は知得した。加えて、本発明者は、さらに研究開発を進めた結果、そのようなシリコンサブオキサイドを含む酸化シリコン膜を少なくとも一部に備えたシリコン微粒子又はシリコン微細粒子が、経口法又は経肛門法によって、あるいは経皮摂取又は経粘膜吸収によって、該動物(哺乳動物の毛を含む)の体内、皮膚及び/又は粘膜において水素を発生させる、又は該体内、皮膚及び/又は粘膜の一部を水素に曝露することに適用し得ることを知得した。本発明は、上述の様々な知見に基づいて創出された。
本発明の1つの動物毛(哺乳動物の毛を含む)の製造方法は、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、哺乳動物の体内、あるいは、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の体内に導入する導入工程を含む、動物毛(哺乳動物の毛を含む)の製造方法。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
この動物毛(哺乳動物の毛を含む。以下、本段落において同じ。)の製造方法によれば、上述の動物(哺乳動物を含む)の体内に、上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを導入することになるため、該体内の水含有液(特に、pH値が6以上の水含有液)と上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとが接触することになる。この接触は、該体内において水素を発生させるため、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、該動物から生える毛(以下、「動物毛」ともいう。)が、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る。また、この動物毛の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
また、本発明のもう1つの動物毛(哺乳動物の毛を含む)の製造方法は、水含有液の中に、以下の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程と、
哺乳動物と、あるいは、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物と、前記水含有液とを接触させる接触工程を含む、動物毛の製造方法。
(5)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(6)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(7)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(8)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
この動物毛(哺乳動物の毛を含む。以下、本段落において同じ。)の製造方法によれば、上述の水素発生工程が、水含有液の中に、上述の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させるため、上述の動物の皮膚又は粘膜が水素に触れる、又は曝露されることになる。この接触又は曝露は、該動物の皮膚又は粘膜を経由して、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、該動物の動物毛が、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る。また、この動物毛の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
また、本発明の1つの動物(ヒトを除く哺乳動物を含む)の成育方法には、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、ヒトを除く哺乳動物と、あるいは、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の体内に導入する導入工程を含む。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
この動物(ヒトを除く哺乳動物を含む。以下、本段落において同じ。)の成育方法によれば、上述の動物の体内に、上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを導入することになるため、該体内の水含有液(特に、pH値が6以上の水含有液)と上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとが接触することになる。この接触は、該体内において水素を発生させるため、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、この動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
また、本発明の1つの動物(ヒトを除く哺乳動物を含む)の成育方法は、水含有液の中に、以下の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程と、
ヒトを除く哺乳動物と、あるいは、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物と、該水含有液とを接触させる接触工程を含む。
(5)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(6)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(7)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(8)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
この動物(ヒトを除く哺乳動物を含む。以下、本段落において同じ。)の成育方法によれば、上述の水素発生工程が、水含有液の中に、上述の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させるため、上述の動物の皮膚又は粘膜が水素に触れる、又は曝露されることになる。この接触又は曝露は、該動物の皮膚又は粘膜を経由して、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さを発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、この動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
また、本発明の1つの飼料又は食品は、肉、魚介、穀類、豆、野菜、乳類、糟糠、油脂類、種実類、果実類、でん粉、藻類、及びきのこ類の群から選択される少なくとも1種と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つと、を含有する。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
また、前述の飼料又は食品は、哺乳動物のための飼料又は食品、あるいは、犬及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料となり得る。
また、本発明のもう1つの飼料は、濃厚飼料及び/又は粗飼料と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つと、を含有する。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
また、この飼料は、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、及びチンチラの群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料となり得る。
上述のそれぞれの飼料又は食品によれば、上述の哺乳動物を含む動物が該飼料又は食品を摂取する又は投与されることによって、該動物の体内に、上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを導入することになる。そのため、該体内の水含有液(特に、pH値が6以上の水含有液)と上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとが接触することになる。この接触は、該体内において水素を発生させるため、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る動物毛を製造する、又は該動物毛を有する動物を成育することができる。また、この飼料又は食品によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造する、又は該動物毛を有する動物を成育することに貢献し得る。
また、本発明の1つの飼料又は食品の製造方法は、肉類、魚介類、野菜類、穀類、乳類、豆類、糟糠類、油脂類、種実類、果実類、でん粉、藻類、及びきのこ類の群から選択される少なくとも1種と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとを混合する、混合工程を含む。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
また、前述の飼料又は食品は、哺乳動物のための飼料又は食品の製造方法、あるいは、犬及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料の製造方法となり得る。
また、本発明のもう1つの飼料の製造方法は、濃厚飼料及び粗飼料の群から選択される1種の主材と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとを混合する、混合工程を含む。
(1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
(2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
(3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
(4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
また、この飼料の製造方法は、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、及びチンチラの群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料の製造方法である。
上述のそれぞれの飼料又は食品の製造方法によれば、該製造方法によって製造される飼料又は食品を上述の哺乳動物を含む動物が摂取する又は投与されることによって、該動物の体内に、上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを導入することになる。そのため、該体内の水含有液(特に、pH値が6以上の水含有液)と上述の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとが接触することになる。この接触は、該体内において水素を発生させるため、該体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得る。その結果、該製造方法は、該飼料又は該食品により、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る動物毛を製造する、又は該動物毛を有する動物を成育することができる。また、この飼料又は食品によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造する、又は該動物毛を有する動物を成育することに貢献し得る。
ところで、上述のシリコン微粒子又はシリコン微細粒子又はその凝集体が水素発生能を有するため、例えば、上述の哺乳動物を含む動物に対しては上述の(1)〜(4)のいずれかを導入することによって、該動物の体内において水素を発生させることができる。なお、前述の「導入する」という意味には、例えば、経口により摂取すること、経口投与すること、及び肛門から体内に挿入することが含まれる。また、上述の動物の体外において水素を発生させる場合は、経皮摂取又は経粘膜吸収によって該動物の体内に水素を取り込ませることも可能となる。その結果、体内の余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、該動物から生える毛(すなわち、動物毛)について、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る。なお、上述の各指標に加えて、アルカリ溶解度、収縮率の絶対値、強度保持率、伸び保持率、水滴拡散時間、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量に関する物性値も、従来と比較して改善し得る。また、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造する、又はそのような優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
なお、上述の哺乳動物を含む動物の皮膚又は粘膜を介して水素が体内に取り込まれることも採用され得る。例えば、該動物が水溜り(水含有液)等を利用して水浴するときに、その水溜りの中に、上述の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより、その水溜り内に水素(H)又は水素原子を発生させれば、該動物の皮膚又は粘膜が水素に触れることになる。その結果、該動物から生える毛(すなわち、動物毛)について、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る。なお、上述の各指標に加えて、アルカリ溶解度、収縮率の絶対値、強度保持率、伸び保持率、水滴拡散時間、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量に関する物性値も、従来と比較して改善し得る。また、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造する、又はそのような優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
ところで、上述の各発明において、例えば、上述の配合物、上述の該シリコン微粒子又はその凝集体、あるいはシリコン微細粒子又は該凝集体を覆う不透水性の膜を設けることは好適な一態様である。例えば、該膜の少なくとも一部を除去したとき又は該膜の少なくとも一部が溶解したときに、該配合物、該シリコン微粒子又はその凝集体、あるいは該シリコン微細粒子又はその凝集体をpH値が6以上の水含有液、又は該水含有液を含む媒体に接触させることになれば、水素の発生が必要な場面を自由度高く選択することを可能にする。
また、本願においては、結晶についての径の大きさが「nmオーダー」になる場合は、「結晶粒(又は結晶粒子)」という表現ではなく、「結晶子」という表現を採用する。一方、結晶についての径の大きさが、「μmオーダー」になる場合は、「結晶粒(又は結晶粒子)」という表現を採用する。
ここで、本願における「シリコン微細粒子」は、平均の結晶子径がnmオーダー、具体的には結晶子径が1nm以上100nm以下の「シリコンナノ粒子」を含み得る。ここで、主たる結晶子径が1nm以上10nm未満であるシリコンナノ粒子が、採用し得る一態様としての最も微細化を実現した「シリコン微細粒子」である。また、本願においてシリコン微細粒子には、各シリコンナノ粒子が分散している状態のもののみならず、複数のシリコンナノ粒子が自然に集まってμm近い(概ね0.1μm以上1μm以下)の大きさの凝集体を構成した状態のものが含まれる。また、本願における「シリコン微粒子」は、平均粒子径が0.1μm以上500μm以下(より、狭義には、1μm以上100μm以下)であるシリコンの粒子である。なお、本願における「シリコン微粒子」であっても、結晶子径が1nm以上100nm以下の「シリコンナノ粒子」を含み得る。
上述のとおり、本願における「シリコン微細粒子」は、自然な状態において凝集することによってμmレベル(例えば、1μm程度)の径の大きさの凝集体を構成し得る。この「凝集体」と区別するために、本願においては、結合剤の添加や圧縮等により、人為的にシリコン微細粒子を集合させることによって、ヒトの指によってつまめる程度の大きさの塊状の固体の製剤としたものを「固形剤」と称する場合がある。なお、「固形剤」の代表的な例は、錠剤、塊状を呈さず粉状を呈する顆粒又は散剤である。また、本願の「シリコン微細粒子」又は「その凝集体」は、層状又は膜状(以下、総称して「層状」という)となることも可能である。
本発明の1つの動物毛の製造方法によれば、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、この動物毛の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
また、本発明の1つの動物の成育方法によれば、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛(哺乳動物の毛を含む)の量に代表される各指標の優秀さ)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、この動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
第1の実施形態の固形剤(ペレット)の正面斜視写真である。 第1の実施形態の固形剤(ペレット)の側面斜視写真である。 第1の実施形態のシリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子の表面、該表面を覆うシリコンサブオキサイドを含む酸化シリコン膜、及び/又は該表面と該酸化シリコン膜との界面に関する構造モデルを示す概念図である。 1つの実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。 1つの実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。 1つの実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。 1つの実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。 1つの実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。
<第1の実施形態>
本実施形態のシリコン微細粒(又は、その凝集体)、及び本実施形態の配合物は、水素発生能を有する。また、本実施形態の配合物は、水素発生能を有する、該凝集体又は該シリコン微細粒子(代表的には、結晶子径が1nm以上10μm未満、より代表的な一例は、結晶子径が1nm以上1μm以下)を含む。以下に、本実施形態の固形剤の一例として、シリコン微細粒子(又は、その凝集体)と、該シリコン微細粒子(又は、該凝集体)を含むペレットについて詳述する。そして、本実施形態の哺乳動物を含む動物(以下、本実施形態及び他の実施形態において、総称して「動物」という。)の毛(動物毛)の製造方法及び動物の成育方法、並びに動物用の飼料又は食品についても詳述する。
[シリコン微細粒子(又は、その凝集体)、及び固形剤(ペレット)、並びにその製造方法]
本実施形態の固形剤は、シリコン粒子として、例えば市販の高純度シリコン粒子粉末(高純度化学社製,粒度分布<φ5μm(但し、結晶粒径が1μm超のシリコン微粒子又はシリコン粒子、純度99.9%、i型シリコン)をビーズミル法によって微細化した、シリコンナノ粒子を含むシリコン微細粒子を用いて製造される。本実施形態においては、エタノール溶液中でシリコン粒子を粉砕することによって、該シリコン微細粒子又はその凝集体を形成する粉砕工程が採用される。なお、本実施形態は、シリコン粒子粉末の大きさ、純度、粉砕方法、又は分散溶媒には限定されない。また、本実施形態以外の実施形態又は変形例において採用された例は、一例に過ぎないため、該実施形態又は該変形例の態様に限定されない。
具体的には、ビーズミル装置(アイメックス株式会社製、横型連続式レディーミル(型式、RHM−08)を用いて、高純度シリコン粉末200g(高純度化学社製、粒度分布<φ5μm、純度99.9%以上))を、99%以上のエタノール4000mlと少量の水(例えば、0.1wt%以上10wt%以下、より好適には1wt%超2wt%以下)との混合溶液中に分散させ、φ0.5μmのジルコニア製ビーズ(容量2900ml)を加えて、大気中、室温で、数十分〜4時間、回転数2500rpmで粉砕を行って微細化する、粉砕工程が行われる。なお、該混合溶液に含まれるアルコール類として、エタノール(例えば、99.5wt%)が採用されることは、最終的に製造されるシリコン微細粒子(又は、その凝集体)、及び本実施形態の配合物の安全性(例えば、該動物に対する安全性)の確度を高める観点から好適な一態様である。
本実施形態においては、ビーズミル装置の粉砕室内部に設けられたセパレーションスリットにより、ビーズとシリコン微細粒子を含むエタノール溶液とに分離される。ビーズから分離されたシリコン微細粒子を含むエタノール溶液は、減圧蒸発装置を用いて30℃〜35℃に加熱される。その結果、エタノール溶液を蒸発させることによって、シリコン微細粒子及び/又はその凝集体が得られる。
上記方法により得たシリコン微細粒子は、主として、結晶子径が1nm以上10μm未満(より代表的な一例は、結晶子径が1nm以上1μm以下)のシリコンナノ粒子を含む。シリコン微細粒子の一例としては、シリコン微細粒子をX線回折装置(リガク電機製スマートラボ)によって測定した結果、一例として、次の値が得られた。体積分布においては、モード径が6.6nm、メジアン径が14.0nm、平均結晶子径が20.3nmであった。
このシリコン微細粒子を、SEM(走査電子顕微鏡)を用いて観察したところ、シリコン微細粒子は一部が凝集して、0.5μm程度以下のやや大きな、不定形の凝集体が形成されていた。また、個別のシリコンナノ粒子を、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて観察したところ、主たるシリコンナノ粒子は、結晶子径が約2nm以上20nm以下であった。
上述の粉砕工程を経ることによって製造されるシリコン微細粒子によれば、該シリコン微細粒子の表面の少なくとも一部を覆う酸化シリコン膜がシリコンサブオキサイドを豊富に含むため、シリコン微細粒子の水素発生能をより強く、又はより確度高く引き出すことが可能となる。より具体的には、該シリコン微細粒子を採用することにより、例えば、発生開始から24時間以上の長時間に亘って、高い水素発生速度を実現し得る。
また、本実施形態のシリコン微細粒子は、該シリコン微細粒子の表面の少なくとも一部を覆うシリコンサブオキサイド(SiO,式中のxは、1/2、1、及び3/2)及び/又は該シリコンサブオキサイドと二酸化シリコンとの混合組成物を有していることが分かった。そのため、上述のとおり、本実施形態のシリコン微細粒子及びその凝集体、並びに本実施形態の配合物によれば、シリコン微細粒子の表面の少なくとも一部を覆う酸化シリコン膜が上述のシリコンサブオキサイドを含むため、シリコン微細粒子の水素発生能をより強く、すなわち多量の水素ガスが継続的に長時間発生し、又はより確度高く引き出すことが可能となる。
また、本実施形態においては、上述の工程によって製造されたシリコン微細粒子の表面を、さらに、例えば過酸化水素水に接触させることにより、該表面の改質を行う改質工程を行うことは、本実施形態の他の好適な一態様である。この改質工程によって、シリコンナノ粒子を含むシリコン微細粒子は、巨視的に見たときに、シリコン微細粒子を親水性に変化させることが可能となる。
具体的には、上述の工程によって製造されたシリコン微細粒子を、その後、ガラス容器中で、過酸化水素水と混合する過酸化水素水処理工程が行われる。本実施形態においては、過酸化水素水処理工程における過酸化水素水(本実施形態においては、3.5wt%)の温度は25℃である。また、混合時間は30分である。なお、過酸化水素水処理工程において十分に攪拌処理がされることは、シリコン微細粒子と過酸化水素水とが接する機会を増やすため好ましい。また、過酸化水素水処理工程における過酸化水素水の温度は、例えば、室温程度であっても本実施形態の少なくとも一部の効果が奏され得る。
上述の改質工程を行うことにより、シリコン微細粒子が備えるシリコンサブオキサイドを含む酸化シリコン膜の表面に吸着する水素原子を除去するとともに、該酸化シリコン膜の表面に水酸基(OH基)(すなわち、SiOH基)を多く存在させ得る。その結果、巨視的に見たときに、シリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子を親水性にすることが可能となるため、水分との接触又は反応がより確度高く促進されることになるシリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子は、水素発生能をより強く、又はより確度高く発揮することが可能となる。また、上述のとおり、室温程度の過酸化水素水を用いて改質工程が行われることも、低コスト、且つ安全な処理を実現する観点から好適である。加えて、本実施形態の改質工程において過酸化水素水を採用することは、エタノールと同様に、より安全かつ安心な(例えば、動物への影響がより少ない)材料を用いることによって水素を発生させることができる観点から言えば、好適な一態様である。
なお、シリコン微細粒子の表面を過酸化水素水に接触させる手段は限定されない。例えば公知の容器中に収容した3wt%の過酸化水素水(例えば、約10℃〜約80℃、より低コストを実現する観点では約20℃〜約50℃)の中に、該シリコン微細粒子を浸漬させることによって、改質工程を行うことができる。また、過酸化水素水に代えて、オゾン水及び/又は過炭酸ナトリウムの中に該シリコン微細粒子を浸漬させることによっても、同様の改質が実現され得る。あるいは、過酸化水素水、オゾン水、及び過炭酸ナトリウムの群から選択される少なくとも1種に該シリコン微細粒子を接触させることによっても、同様の改質が実現され得る。
ここで、本発明者は、シリコン微細粒子の表面、該表面を覆う酸化シリコン膜、及び/又は該表面と該酸化シリコン膜との界面の各状態が、既に述べた各化学反応の中で、以下の構造モデルに従って変化していると考えた。
図2は、本実施形態の複合組成物の少なくとも一部を構成するシリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子の表面、該表面を覆うシリコンサブオキサイドを含む酸化シリコン膜、及び/又は該表面と該酸化シリコン膜との界面に関する構造モデルを示す概念図である。なお、(a)〜(d)は、それぞれ以下の状態を示している。
(a)粉砕工程後
(b)改質工程後
(c)pH7の水と接触して、水素発生反応が進行している時(反応時間が約6時間以上)
(d)水素発生反応が終了したとき
図2に示すように、まず、粉砕工程後においては、シリコン微細粒子は、2.5nm程度の酸化シリコン膜によって覆われている。また、該酸化シリコン膜の表面上にはH−SiO、H−SiO及びH−SiOが存在する(図2(a))。上述のとおり、H−SiO、H−SiO及びH−SiOが存在するため、該酸化シリコン膜の表面は、巨視的に見れば、いわば疎水性を呈することになるため、水との反応性はそれほど大きくはない。なお、該酸化シリコン膜中、及び/又はシリコン微細粒子と該酸化シリコン膜との界面には、図2(a)に示すように、多くのサブオキサイドが含まれる。
その後、改質工程を行うことにより、該酸化シリコン膜の表面は劇的に変動する。改質工程によって多くのH−SiO、H−SiO及びH−SiOが除去されるため、該酸化シリコン膜の表面がいわば親水性となり、水との反応性が格段に高くなる(図2(b))。なお、図2(b)に示すように、該酸化シリコン膜の表面には、多くの水酸基(OH基)が存在する。また、この段階においても、該酸化シリコン中、及び/又はシリコン微細粒子と該酸化シリコンとの界面には、多くのサブオキサイドが含まれる。
さらに、水と接触して水素発生反応が進行している際(図2(c))には、該シリコン微細粒子からシリコンサブオキサイドが生成する反応速度と、シリコンサブオキサイドから二酸化シリコンが生成される反応速度とが略等しくなる。その結果、シリコンサブオキサイドは略一定となる一方、二酸化シリコンの量(膜厚)が増加する。例えば、二酸化シリコン膜の膜厚が約15nmになったときに、水素発生反応が停止する(図2(d))。なお、図2に記載されている15nmという厚みは一例にすぎず、当該数値に本実施形態は限定されない。また、本発明者の分析によれば、本実施形態の粉砕工程と改質工程を経たシリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子は、水と接触することによる水素発生時から168時間(7日)経過後の該酸化シリコン膜(二酸化シリコンとシリコンサブオキサイドとを含む)の膜厚が、3nm以上20nm以下(代表的には15nm以下)であることを知得している。従って、水素発生時から168時間(7日)経過後の該酸化シリコン膜の膜厚が前述の数値範囲であれば、確度高く本実施形態のシリコン微細粒子であると認めることができる。シリコン微細粒子と水との反応は、この条件に限定されるものではない。
上述のとおり、本実施形態の粉砕工程及び改質工程を行うことにより、シリコンサブオキサイドを有するシリコン微細粒子が備える酸化シリコン膜の表面に吸着する水素原子の除去と、シリコンサブオキサイドを含む該酸化シリコン膜の表面に多くの水酸基(OH基)を存在させる状態を実現し得る。その結果、巨視的に見たときに、シリコン微細粒子は親水性にすることが可能となるため、水分との接触及び反応がより確度高く促進されることになるシリコン微細粒子は、水素発生能をより強く、すなわち多量の水素を体内で長時間発生させ、又はより確度高く発揮することが可能となる。また、上述のとおり、室温程度の過酸化水素水を用いて改質工程が行われることも、低コスト、且つ安全な処理を実現する観点から好適である。
本実施形態においては、さらにその後、該シリコン微細粒子とエタノール溶液とを混合するエタノール処理工程が行われる。なお、エタノール処理工程において十分に攪拌処理がされることは、シリコン微細粒子とエタノール溶液(本実施形態においては、99.5wt%)とが接する機会を増やすため好ましい。エタノール溶液と混合されたシリコン微細粒子を、公知の遠心分離処理装置を用いて、固液分離処理によって揮発性の高いエタノール溶液を除いてから十分に乾燥させることにより、本実施形態の1つの最終的なシリコン微細粒子が製造される。
なお、本実施形態においては、他の最終的なシリコン微細粒子として、上述の各工程のうち、過酸化水素水処理工程における過酸化水素水とシリコン微細粒子との混合時間が60分であったシリコン微細粒子も採用し得る一態様である。
また、本実施形態の他の一態様においては、上述のビーズミル粉砕法を一例として説明した物理的粉砕法の好適な例は、ビーズミル粉砕法、遊星ボールミル粉砕法、ジェットミル粉砕法、又はこれらを2種以上組み合わせた粉砕法によって粉砕する方法である。
続いて、本実施形態のペレットは、次の工程によって製造され得る。
本実施形態の一態様においては、肉類、魚介類、野菜類、穀類、乳類、豆類、糟糠類、油脂類、種実類、果実類、でん粉、藻類、及びきのこ類の群から選択される少なくとも1種と、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体とを混合する、混合工程Aが行われる。なお、この混合工程Aを含む製造工程によって製造される飼料又は食品は、哺乳動物のための飼料又は食品、あるいは、犬及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料となり得る。
具体的には、上述の「肉類」は、鶏等の家禽及び哺乳動物の生肉、皮、又は内臓等を含む。また、上述の「魚介類」とは、海産物及びその加工品を含む。また、上述の「野菜類」は、野菜及びその加工品を含む。また、上述の「穀類」は、米、小麦、トウモロコシ、大麦、エン麦、及びそれらの粉を含む。また、上述の「乳類」は、生乳及びその加工品を含む。また、上述の「豆類」は、豆及びその加工品を含む。また、上述の「糟糠類」は、米ぬか、小麦の表皮部分(小麦ふすま)、大麦の表皮部分(大麦ふすま)及びそれらの加工物を含む。また、上述の「油脂類」は、植物性油、動物性油、及びそれらの加工物を含む。また、上述の「種実類」は、植物の硬い殻で覆われた堅果及びその種子を含む。また、上述の「果実類」は、果実及びそれらの加工物を含む。また、上述の「でん粉」は、9つ以上の単糖が組み合わされた多糖類である。また、上述の「藻類」は、海藻及びその加工品を含む。また、上述の「きのこ類」は、子実体を有する菌類である。
本実施形態の他の一態様においては、濃厚飼料及び粗飼料の群から選択される1種の主材と、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体とを混合する、混合工程Bが行われる。
具体的には、該濃厚飼料の例は、穀類(例えば、小麦粉又はトウモロコシ)、糟糠類(例えば、小麦の表皮部分(小麦ふすま)又は大麦の表皮部分(大麦ふすま)、及び油脂類(例えば、大豆油かす又は菜種油かす)、イモ類(例えば、じゃがいも又はさつまいも)、野菜類(例えば、にんじん又はかぼちゃ)、乳類(脱脂粉乳)、魚粉の群から選択される少なくとも1種である。なお、上述の混合工程Aにおいて採用された材料と重複した材料は、混合工程Bにおいても採用され得る。また、該粗飼料の例は、イネ科植物(例えば、イタリアンライグラス、オーチャードグラス、ギニアグラス、チモシー、ハイブリッドライグラス、メドウフェスク、バヒアグラス、ローズグラス、シバ)、マメ科植物(例えば、白クローバー、赤クローバー、アルファルファ)、及び野草(例えば、ススキ又はササ)の群から選択される少なくとも1種である。なお、この混合工程Bを含む製造工程によって製造される飼料は、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、及びチンチラの群から選択される少なくとも1種の動物のための飼料である。
また、本実施形態のペレットが、上述の主材とともに、米ぬか、公知の動物性飼料、ビタミン類、及び/又はミネラル類を含有することも採用し得る好適な一態様である。
その後、混合工程A又は混合工程Bによって得られた混合物を、市販のペレット製造装置を用いて、又は公知の打錠器を用いて打錠することによりペレットを作製する、ペレット形成工程が行われる。その結果、一例として、図1に示す固形剤の一例としてのペレットを製造することができる。なお、図1Aは一例としてのペレット100の正面斜視写真であり、図1Bは一例としてのペレット100の側面斜視写真である。なお、固形剤になっていない、粉末状のシリコン微細粒子又はその凝集体が、例えば、動物用医薬品、家畜用又はペット用食品、哺乳動物用の食品又は各種サプリメント、あるいは動物用飼料などの「母材」の中に含まれる態様も、採用し得る一態様である。
従って、本実施形態の動物の成育方法においては、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、本実施形態の対象となる動物の体内に導入する導入工程が行われる。
(1)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)
(2)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体
(3)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)を含有する固形剤(ペレット)
(4)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体を含有する固形剤(ペレット)
なお、例えば、上述の導入工程において、経口法又経肛門法によって該シリコン微細粒子を取り込ませることは、本実施形態の動物の成育方法の代表的な一態様である。
また、本実施形態の動物毛の製造方法においては、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、本実施形態の対象となる動物の体内に導入する導入工程が行われる。
(1)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)
(2)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体
(3)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)を含有する固形剤(ペレット)
(4)水素発生能を有する本実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体を含有する固形剤(ペレット)
本実施形態のペレットを、1ヶ月間〜1年間、該動物に与えることによって該動物の毛が成長することにより、本実施形態の動物毛が製造され得る。その結果、例えば、犬や猫のような愛玩動物であれば、増毛し、毛並みが良くなる。また、その動物毛に経済的価値がある場合は、その動物毛を刈り取る刈取り工程が行われ得る。刈取り工程の後、公知の洗浄方法が採用され得る。
なお、また、該動物が本実施形態のペレットを経口摂取する時機、又は該動物に対して該ペレット経口投与する時機は、例えば1日に1回〜3回、決まった時間帯に該ペレットを与えるという「定期的な摂取又は投与」、あるいは該動物が自由に該ペレットを摂取することを許容する「不定期な摂取又は投与」が採用され得る。
また、本実施形態のペレットの大きさも、対象となる動物の大きさに合わせて、又は該動物の生態に合わせて、適宜選定され得る。代表的な該ペレットは、直径が約2mm〜約15mmであり、高さが約5cmの略円柱型の塊状体である。なお、本実施形態のペレットの形状制御又は構造制御を適宜行うことは、本実施形態の他の一態様である。
その後、1ヶ月間〜1年間、該動物に与えることによって該動物の毛が成長することにより、本実施形態の動物毛が製造され得る。その結果、例えば、犬や猫のような愛玩動物であれば、増毛し、毛並みが良くなる。また、その動物毛に経済的価値がある場合は、その動物毛を刈り取る刈取り工程が行われ得る。刈り取り工程の後、公知の洗浄方法が採用され得る。
上述の導入工程を経ることにより、該動物の体内において余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、本実施形態の変形例としての動物の製造方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、上述の各工程を経ることにより、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
また、該動物の体内において余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、本実施形態の変形例としての製造方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、上述の各工程を経ることにより、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
なお、特に羊毛においては、代表品種であるメリノ種の毛の長さは、5cm〜10cmであり、その径は18μm〜23μmである。また該羊毛は、約20種類のアミノ酸からなる多層構造を有するタンパク質である。ここで、該羊毛は、皮膚の毛胞から成長するため、本実施形態の導入工程、あるいは、後述する水素発生工程及び接触工程を行うことにより、該毛胞又はその周辺に対して酸化ストレスを与え得る活性酸素が低減され、又は、該活性酸素の発生が抑制され得る。
ところで、本実施形態のペレットが含有する、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体、ペレット全体に対する質量比は特に限定されない。但し、本実施形態の対象とする動物(羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物)に該ペレットを経口摂取又は経口投与する場合には、該動物による摂取のし易さの観点から固形剤の一例である1つのペレット全体における上述のシリコン微細粒子又はその凝集体の質量比が設定され得る。代表的な一例として、1つの該ペレット全体を1としたときの、上述のシリコン微細粒子又はその凝集体の質量比が、0.0001以上0.7以下(より好適には、0.0005以上又は0.6以下、更に好適には、0.001以上又は0.5以下、最も好適には、0.005以上又は0.2以下)であることは、上記観点から好適な一態様である。
一方、経口による摂取又は投与を行う経口法以外の手段(例えば、経肛門法、あるいは経皮摂取方法又は経粘膜吸収方法を用いて)を採用する場合は、該質量比の上限値及び下限値は限定されない。
なお、経口摂取又は経口投与によって該動物に該ペレット与える、又は該動物が摂取する場合であっても、上述の好適な質量比の範囲を超えたペレットを該動物に与える、又は該動物が摂取することができる。代表的な例においては、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体が含まれていな上述の主材と主たる飼料又は食品とし、上述の好適な質量比の範囲を超えたペレットを従たる飼料又は食品とする混合飼料を採用することにより、該動物による該混合飼料又は食品の経口摂取又は経口投与を実現し得る。
上述の好適な質量比の範囲を超えたペレットを採用した前述の経口摂取又は経口投与の具体例を挙げると、一日当たり、該動物に与える該シリコン微細粒子又はその凝集体の好適な質量は、該動物の体重10kgに対して約0.1〜約4g(より好適には、約0.2〜約3g)である。また、本実施形態のペレット全体における上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体の質量比が30wt%を超える(より狭義には、20wt%を超える、更に狭義には、10wt%を超える、最も狭義には、2wt%を超える)場合は、前述の主たる飼料又は食品を1とした場合に、質量比において本実施形態のペレットを0.1以下(より好適には、0.01以下)とする混合飼料又は食品を採用することは好適な一態様である。
一方、本実施形態の固形剤の一例である1つのペレット全体における上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体の質量比が2wt%以下(より狭義には、1wt%以下)である場合は、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体が含まれていない公知の飼料又は食品を全て、本実施形態のペレットに置き換えることも採用され得る。換言すれば、混合飼料又は食品を採用しない態様も採用され得る。
ところで、本実施形態では、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体の製造過程において、エタノール溶液及び過酸化水素水を用いているため、生体に対してより安全かつ安心な水素供給材としての役割を果たし得るペレット、ペレットの製造方法を提供することができる点は、特筆に値する。なお、エタノール溶液又は過酸化水素水の代わりに、該動物にとって生理的に許容可能な液体を用いることは他の好適な一態様である。
なお、上述の混合工程の代わりに、上述の主材と、上述のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体と、さらにpH値を7以上(より好適には、8以上)に高める作用を有する炭酸水素ナトリウム粉末(和光純薬株式会社製、純度99.5%)とを混合する工程は、採用され得る本実施形態の変形例の一つである。また、シリコン微粒子、シリコン微細粒子、及び/又はそれぞれの凝集体に対して腸溶性コーティングを施すことも、採用し得る好適な他の一態様である。
<第1の実施形態の変形例(1)>
[媒体について]
次に、上述のシリコン微細粒子(又は、その凝集体)、あるいは固形剤の一例としてのペレット100を水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程、及び、該水含有液を、第1の実施形態の対象とする動物に接触させる接触工程のための「媒体」を準備することは、本実施形態の変形例の一つである。なお、前述の動物は、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物である。
本変形例(1)における、「媒体」は、特に材料又は商品を限定しない。一つの媒体の例は、該動物の体内に存在する水含有液(水のみを含む)である。また、他の媒体の例は、該動物が経皮摂取又は経粘膜吸収によって水素を体内に取り込むことが可能な、且つ生理学的に許容可能な媒体である。このような媒体であれば、本変形例(1)の効果の少なくとも一部が奏され得る。なお、該動物の体内に取り込むための部位の一例を示すと、該動物の皮膚自身又は粘膜自身である。
なお、該動物の部位が水含有液又は該水含有液を含有する媒体(以下、総称して「媒体」ともいう)に接する機会を増やすという観点から言えば、好適な媒体の例は、液状、ゲル状、クリーム状、ペースト状、乳液状、及びムース状の群から選択される少なくとも1種である。また、他の好適な媒体の例は、雨水又は人工の水を含む土、水を噴出する人工のシャワー、人工池、人工プール、水溜り(自然に形成される水溜りを利用する場合を含む)である。従って、本変形例(1)の一例においては、該土、該シャワー、該池、該プール、又は該水溜りを、人工的に、又は自然を利用して、公知の手段を用いて製造することが媒体の製造方法となる。なお、いずれかの例においても、水素発生を促進させる観点から言えば、媒体がアルカリ性であることが好ましい。
一例として、自然に存在する又は人工の水溜り(媒体)の中に、第1の実施形態のペレット100、後述する各変形例のペレット、あるいは本変形例(1)のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体を導入又は投入することによって、該ペレット、該シリコン微細粒子、又は該シリコン微細粒子の凝集体と、水含有液とを接触させることも、本変形例(1)の他の態様として採用し得る。固形剤(ペレット)100と該水含有液とを接触させることによって水素(H)又は水素原子を発生させる。この態様においては、該動物が上述の水溜りに接する、又は浸かることによって、該水含有液を介して該動物が水素を体内に取り込むことを実現し得る。その結果、直接、あるいは経皮摂取又は経粘膜吸収によって体内に取り込まれた水素については、該動物の体内において余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、本変形例(1)としての動物毛の製造方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、該変形例の動物毛の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
また、該動物の体内、あるいは皮膚又は粘膜の近傍において余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、本変形例としての動物の成育方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、該変形例の動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
また、仮に、上述の水溜りのpH値が弱酸性(代表的には、pH値が5〜6)よりも低いpH値(例えば、pH値が5未満)であれば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等を含有させた本変形例のペレットを採用し得る。具体的には、該変形例のペレットを該水含有液と接触させることにより、該水溜りのpH値が6以上(より、好適には7以上、さらに好適には8以上)になるため、水素(H)又は水素原子を発生し易い媒体としての条件を満たし得る。換言すれば、水溜り等の水含有液が酸性である場合は、水素(H)又は水素原子を発生し易い媒体を実現するために、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤を含有させた該変形例のペレットを水溜り等の水含有液の中に導入又は投入することは、採用し得る他の一態様である。
上述のとおり、本変形例(1)としての動物の成育方法においては、水含有液の中に、以下の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程と、上述の第1の実施形態の対象となる動物と該水含有液とを接触させる接触工程を含む。
(5)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)
(6)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体
(7)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)を含有する固形剤(ペレット)
(8)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体を含有する固形剤(ペレット)
なお、例えば、経皮摂取又は経粘膜吸収によって上述の特定の動物の体内に水素を取り込ませることは、本変形例(1)としての動物の成育方法の代表的な一態様である。また、該動物の皮膚と該水含有液との接触を妨げ得る動物毛を刈り取った後、該動物の皮膚を直接的に該水含有液に接触させる時間又は一日あたりの回数を増加させることは、より好適な一態様である。
また、上述の接触工程を経ることにより、本変形例(1)の動物の成育方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、本変形例(1)の動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
また、本変形例(1)としての動物の製造方法においては、水含有液の中に、以下の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程と、上述の第1の実施形態の対象となる動物と、前記水含有液とを接触させる接触工程を含む。
(5)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)
(6)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体
(7)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)を含有する固形剤(ペレット)
(8)水素発生能を有する第1の実施形態のシリコン微細粒子(又はシリコンナノ粒子)の凝集体を含有する固形剤(ペレット)
なお、本変形例(1)における接触工程として、1ヶ月間〜1年間、該動物に該水含有液を定期的に又は不定期に接触させることによって該動物の毛が成長することにより、本変形例(1)の動物毛が製造され得る。その結果、例えば、犬や猫のような愛玩動物であれば、増毛し、毛並みが良くなる。また、その動物毛に経済的価値がある場合は、その動物毛を刈り取る刈取り工程が行われ得る。刈取り工程の後、公知の洗浄方法が採用され得る。
上述の各工程を経ることにより、該動物の体内において余剰の活性酸素(特に、ヒドロキシルラジカル)を適切に消滅又は除去あるいは低減させ得るため、本変形例(1)としての動物の成育製造においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また上述の各工程を経ることにより、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
<第1の実施形態の変形例(2)>
本実施形態の変形例(2)のペレットは、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤を含有する。従って、媒体としての該水溜り等の水含有液が、仮に中性、弱酸性、又は酸性であったとしても、該変形例のペレットを媒体である該水含有液の中に導入又は投入することによって、第1の実施形態のシリコン微細粒子又はその凝集体を該媒体に接触させる接触工程を経ることになる。その結果、該水含有液のpH値が6以上である弱酸性の媒体、より好適には7超の塩基性の媒体に変えることが可能となるため、水素(H)又は水素原子の発生が促進され得る。
従って、媒体としての該水溜り等の水含有液を経由して、上述の接触工程によって生じる水素(H)又は水素原子を、動物の皮膚及び/又は粘膜に接触させることが可能となる。その結果、水素(H)又は水素原子を動物の体内に取り込むことを実現し得るため、本変形例(2)としての動物の成育方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、該変形例(2)の動物の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
加えて、本変形例(2)としての製造方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、該変形例(2)の動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
<第1の実施形態の変形例(3)>
また、本変形例(3)においては、ペレット100、該変形例のペレット、あるいは本実施形態のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体がそのまま用いられる場合に限定されない。ペレット100、該変形例(3)のペレット、あるいは該シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体が、例えば、例えば、動物用医薬品、家畜用又はペット用食品、哺乳動物用の食品又は各種サプリメント、あるいは動物用の飼料又は食品、あるいは飲料などの「母材」の中に含まれる態様も、採用し得る好適な一態様である。
例えば、ペレット100、該変形例のペレット、あるいは該シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体が、該母材中に添加剤として、例えば0.0001wt%〜50wt%を混合又は混錬されることは代表的な一例である。従って、ペレット100、該変形例のペレット、あるいは該シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体を含む上述の「母材」も、本変形例(3)においては、広義における「固形剤」である。従って、該動物が、例えば経皮摂取又は経粘膜吸収によって水素を体内に取り込むための好適な一つの手段として、そのような母材が媒体と接することを採用し得る。
加えて、本変形例(3)のペレットが、上述の変形例(2)の炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤を含有しない場合であっても、例えば該水溜り等の水含有液のpH値が5以上であれば、水素(H)又は水素原子を発生し易い媒体としての条件を満たし得る。なお、より確度高く水素(H)又は水素原子を発生し易い媒体を実現する観点から言えば、より好適にはpH値が6以上(又は、6超)であり、さらに好適にはpH値が7以上(又は、7超)である。前述よりもさらに好適には、7.4超であり、非常に好適には8超である。
<第1の実施形態の変形例(4)>
第1の実施形態の各変形例(1)及び(2)において、第1の実施形態における水溜り等の水含有液のpH値を、水素がより発生し易い条件を満たすように、換言すれば水素がより発生し易いpH値の数値範囲内に収まるように調整する「pH調整剤」を媒体中に、あるいは、動物用医薬品、家畜用又はペット用食品、哺乳動物用の食品又は各種サプリメント、あるいは動物用の飼料又は食品、あるいは飲料などの「母材」の中に導入する導入工程をさらに含むことは、好適な一態様である。
第1の実施形態の変形例(2)において説明した炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムは、「pH調整剤」の一例であるが、「pH調整剤」は炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムに限定されない。従って、pH値が5以上又は6以上(又は、6超)である弱酸性に調整できる材料(以下、「弱酸性剤」ともいう)、又はより好適にはpH値が7以上(又は、7超)(より好適には、7.4超、さらに好適には8超)のアルカリ性に調整できる材料(以下、「アルカリ剤」ともいう)であれば、「pH調整剤」の材料は限定されない。
弱酸性剤の代表的な例は、クエン酸、グルコン酸、フタル酸、フマル酸、及び乳酸の群から選択される少なくとも1種又はその塩である。また、アルカリ剤の代表的な例は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムの群から選択される少なくとも1種である。なお、生理学的の観点から言えば、最も好適なアルカリ剤は、炭酸水素ナトリウムである。炭酸水素ナトリウムは、食品添加物として広く用いられており、本実施形態が求めるpH値調整機能と、安全性、汎用性に優れるという複数の長所を兼ね備えるためである。
<第1の実施形態の変形例(5)>
ところで、第1の実施形態又は上述の各変形例(1)〜(4)の固形剤の例はペレットであるが、該固形剤の例はペレットに限定されない。例えば、ペレットとともに、又はペレットの代わりに、マッシュ状、クランブル状、フレーク状、バルキー状、あるいは微粉状の固形剤も、本実施形態の固形剤の例となり得る。
<第2の実施形態>
本実施形態においては、第1の実施形態の粉砕工程によってシリコン微細粒子又はその凝集体を得る代わりに、ジェットミル粉砕法のみによる粉砕工程によってシリコン微粒子及びその凝集体を得ること、及び第1の実施形態の各工程におけるシリコン微細粒子又はその凝集体の代わりに、シリコン微粒子及びその凝集体が採用されることを除いて、第1の実施形態又はその変形例(1)〜(5)と同じである。従って、第1の実施形態又はその変形例(1)〜(5)と重複する説明は省略され得る。
本実施形態においては、例えば、太陽電池用のシリコンウェーハを製造するための市販の多結晶シリコン粉末(6N〜7N)又は半導体用のシリコンウェーハを製造するための市販の多結晶シリコン粉末(11N)を出発材料とすることができる。なお、その他の、結晶シリコン(例えば、単結晶シリコン又は多結晶シリコン)を採用することも許される。
上述の出発材料を、公知のジェットミル粉砕法を用いた粉砕装置を用いて粉砕する粉砕工程が行われる。
その後、40μm以下の平均粒子径を有するシリコン微粒子のみを、ジェット気流法を用いて分級する分級工程が行われる。その結果、平均粒子径が40μm以下(代表的には、20μm以下)であるシリコン微粒子及び/又はその凝集体が得られる。なお、本実施形態の分級工程においては、第1の実施形態のシリコン微細粒子及び/又はその凝集体が、本実施形態のシリコン微粒子及び/又はその凝集体と併存し得る。
その後、本実施形態の一つの変形例として、本実施形態において製造されたシリコン微粒子の表面を、さらに、過酸化水素水に接触させることにより、該表面の改質を行う改質工程を行うことも採用し得る他の一態様である。この改質工程によって、第1の実施形態と同様に、該シリコン微粒子は、巨視的に見たときに、該シリコン微粒子を親水性に変化させることが可能となる。また、本実施形態においては、過酸化水素水に代えて、オゾン水及び/又は過炭酸ナトリウムの中に該シリコン微粒子を浸漬させることによっても、同様の改質が実現され得る。あるいは、過酸化水素水、オゾン水、及び過炭酸ナトリウムの群から選択される少なくとも1種に該シリコン微粒子を接触させることによっても、同様の改質が実現され得る。
その結果、該変形例のシリコン微粒子は、該シリコン微粒子の表面の少なくとも一部を覆うシリコンサブオキサイド(SiO,式中のxは、1/2、1、及び3/2)及び/又は該シリコンサブオキサイドと二酸化シリコンとの混合組成物を含み得る。
本実施形態又は該変形例のシリコン微粒子又はその凝集体、あるいは該シリコン微粒子又は該凝集体を含有する第1の実施形態と同様の配合物は、第1の実施形態において説明した「動物毛の製造方法」、「動物の成育方法」、「飼料」、「食品」、「飼料の製造方法」、又は「食品の製造方法」にも適用され得る。
その結果、本実施形態又は該変形例の、シリコン微粒子又はその凝集体、あるいは該配合物を用いることによって、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物は、水素(H)又は水素原子をその体内に取り込むことを実現し得る。そのため、本実施形態又は該変形例の動物の製造方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を製造することができる。また、本実施形態又は該変形例としての動物の製造方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を製造することができる。
加えて、本実施形態又は該変形例の動物の成育方法においては、優れた物性(例えば、平均繊維直径、平均繊維長、白色測定、有色繊維本数、単繊維強伸度、キューティクルの質、及び/又は一頭当たりの全身における動物毛量)を発揮し得る動物毛を有する動物を成育することができる。また、本実施形態又は該変形例の動物の成育方法によれば、長さ、径、柔らかさ、及び/又は光沢の優れた動物毛を有する動物を成育することができる。
なお、本実施形態又は該変形例のように、結晶粒子の径(外径)が500μm以下であるシリコン微粒子及び/又はその凝集体を採用した場合であっても上述の各効果が奏され得ることは、シリコン微細粒子を製造するための第1の実施形態のような粉砕工程を要しないため、製造コストの低減又は製造プロセスの簡略化の観点から好適な一態様である。
<実施例1>
例えば、被験動物としての、愛玩動物の一例である「犬」(犬種:チワワ、13才、オス)に、経口摂取によって上述の各実施形態又はその変形例のシリコン微粒子又はシリコン微細粒子を、以下の(a)の条件下で与えた。
(a)1日あたり総量1g(朝0.5g、夕方0.5g)を強制摂取にて1ヶ月間与える。
上述の(a)の条件で該シリコン微粒子又は該シリコン微細粒子を与え始めてから1ヶ月間経過後、被験動物の背部の毛を、電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。図3Aは、本実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。図3Bは、本実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。図3Cは、本実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。図3Dは、本実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。図3Eは、本実施例の動物毛(背部の毛)の一部のSEM写真である。
その結果、図3A〜図3Eに示すように、いずれの部位においても、損傷、剥離、又は脱落が確認されない、美しいキューティクルが観測された。
<実施例2>
例えば、被験動物としての、愛玩動物の一例である「犬」(犬種:トイプードル、オス)に、30日間、経口摂取によって上述の各実施形態又はその変形例のシリコン微粒子又はシリコン微細粒子を、以下の(a)の条件下で与えた。
(a)1日あたり総量1g(朝0.5g、夕方0.5g)を強制摂取にて30日間与える。
表1は、日本産業規格(Japanese Industrial Standards)における「JIS L 1081」(羊毛繊維試験方法)の試験方法に基づいて、背部から採取された毛の平均強度(mN)を、摂取前(初期)と、30日間経口摂取した後との間で比較した表である。なお、表1における「被験動物A」の年齢は16歳であり、「被験動物B」の年齢は14歳である。
Figure 0006923772
表1に示すように、「被験動物A」及び「被験動物B」のいずれにおいても、30日間経口摂取した後の毛の強度の方が、初期の毛の強度よりも、少なくとも14%以上(被験動物Bにおいては65%以上)、高いことが確認された。
以上述べたとおり、上述の各実施形態及び変形例の開示は、それらの実施形態及び変形例の説明のために記載したものであって、本発明を限定するために記載したものではない。加えて、各実施形態及び変形例の他の組み合わせを含む本発明の範囲内に存在する他の変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の哺乳動物を含む動物の成育方法及び哺乳動物を含む動物の動物毛の製造方法、並びに飼料、食品、飼料の製造方法、及び食品の製造方法は、例えば、哺乳動物を含む動物の動物毛を扱う各種の産業において広く活用され得る。

Claims (13)

  1. 以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、哺乳動物(ヒトを除く)の体内に導入する導入工程を含む、哺乳動物の毛の強度が改善された動物毛の製造方法。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  2. 以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを、羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の体内に導入する導入工程を含む、毛の強度が改善された動物毛の製造方法。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  3. 水含有液の中に、以下の(5)〜(8)の群から選択される少なくとも1つを存在させることにより該水含有液の中で水素を発生させる水素発生工程と、
    羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、チンチラ、犬、及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物と、前記水含有液とを接触させる接触工程を含む、毛の強度が改善された動物毛の製造方法。
    (5)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (6)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (7)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (8)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  4. 前記導入工程において、前記(1)〜前記(4)の群から選択される少なくとも1つを、経口法により前記動物の体内に導入する、
    請求項1又は請求項2に記載の毛の強度が改善された動物毛の製造方法。
  5. 前記導入工程において、前記(1)〜前記(4)の群から選択される少なくとも1つを、経肛門法により前記動物の体内に導入する、
    請求項1又は請求項2に記載の毛の強度が改善された動物毛の製造方法。
  6. 下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを含有する、哺乳動物の毛の強度改善のための、食品又は飼料。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  7. 下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを含有する、犬及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の毛の強度改善のための、飼料。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  8. 下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つを含有する、
    羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、及びチンチラの群から選択される少なくとも1種の動物の毛の強度改善のための、飼料。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  9. 前記配合物を1としたときの、前記シリコン微細粒子又は前記凝集体の質量比が、0.0001以上0.7以下である、
    請求項8に記載の飼料。
  10. 前記シリコン微粒子又は前記シリコン微細粒子が、該シリコン微粒子の表面又は該シリコン微細粒子の表面の少なくとも一部を覆うシリコンサブオキサイド(SiO,式中のxは、1/2、1、及び3/2)及び/又は該シリコンサブオキサイドと二酸化シリコンとの混合組成物を含む、
    請求項8又は請求項9に記載の飼料。
  11. 肉類、魚介類、野菜類、穀類、乳類、豆類、糟糠類、油脂類、種実類、果実類、でん粉、藻類、及びきのこ類の群から選択される少なくとも1種と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとを混合する、混合工程を含む、
    犬及び猫の群から選択される少なくとも1種の動物の毛の強度改善のための飼料の製造方法。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  12. 肉類、魚介類、野菜類、穀類、乳類、豆類、糟糠類、油脂類、種実類、果実類、でん粉、藻類、及びきのこ類の群から選択される少なくとも1種と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとを混合する、混合工程を含む、
    哺乳動物の毛の強度改善のための飼料又は食品の製造方法。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
    (4)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体を含有する配合物
  13. 濃厚飼料及び粗飼料の群から選択される1種の主材と、以下の(1)〜(4)の群から選択される少なくとも1つとを混合する、混合工程を含む、
    羊、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ビキューナ、グアナコ、ヤク、ウシ、ジャコウウシ、チルー、タヌキ、ミンク、セーブル、アライグマ、キツネ、ウマ、及びチンチラの群から選択される少なくとも1種の動物の毛の強度改善のための飼料の製造方法。
    (1)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子
    (2)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子の凝集体
    (3)水素発生能を有する、シリコン微粒子又はシリコン微細粒子を含有する配合物
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