JP6923359B2 - 射出成形方法 - Google Patents

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本発明は、射出成形方法に関する。
例えば、特許文献1の射出成形方法は、先ず、型開閉用の油圧シリンダによって固定型に対して可動型を接近させて、固定型と可動型とで形成されたキャビティー内に材料を射出する。このとき、材料は、キャビティー内で団子状に存在する。そして、型締め油圧シリンダによって固定型に対して可動型をさらに接近させ、団子状の材料にプレス圧を加えて当該材料を展延させることで、材料をキャビティー内に充填させ、材料を所望の形状に成形している。
特開2000−211001号公報
特許文献1の射出成形方法においては、先ず、キャビティー内に団子状に材料を射出し、その後、団子状の材料をプレス成形するが、プレス成形する際に、ゲート付近の材料に作用する圧力と、ゲートから遠い位置の材料に作用する圧力と、に差が生じる。そのため、成形後に成形品に反りが発生する場合がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、成形品の反りの発生を抑制することができる射出成形方法を実現する。
本発明の一態様に係る射出成形方法は、タイバーの一端側に固定された固定型と、前記タイバーの他端側に固定された反力プレートと、前記固定型と前記反力プレートとの間に配置され、前記タイバーに沿って前記固定型に対して接近及び離間可能な可動型と、前記反力プレートに設けられ、前記可動型を前記固定型に対して近接又は離間させる駆動ユニットと、前記固定型と前記可動型とで形成されたキャビティー内に材料を射出する射出ユニットと、を備える射出成形機を用いて材料を射出成形する方法であって、
前記固定型に対する前記可動型の接近位置が、予め設定された射出量の材料を前記キャビティー内に射出すると、前記材料がオーバーパック状態となる初期位置に配置されるように、前記可動型を移動させ、前記可動型と前記反力プレートとの間隔を固定する工程と、
前記キャビティー内に前記材料を射出し、前記材料によって前記可動型を前記固定型に対して離間する方向に押し込んで前記タイバーを弾性変形させつつ、広がった前記キャビティー内に前記予め設定された射出量の材料を充填させる工程と、
を備える。
このような射出成形方法は、タイバーの弾性変形を利用して可動型のキャビティー面全域で材料に圧力を加えつつ、材料を成形することができる。そのため、成形品の反りの発生を抑制することができる。
上述の射出成形方法において、前記駆動ユニットは、トグル機構を備えることが好ましい。
これにより、大きな力で確実に可動型と反力プレートとの間隔を固定することができる。
上述の射出成形方法において、
前記固定型又は前記可動型の一方の型は、他方の型に向かって突出する凸部を有し、
前記他方の型は、前記凸部が係合される凹部を有し、
前記凸部と前記凹部とで食い切り構造が形成されていることが好ましい。
これにより、可動型が固定型から離間する方向に移動した際に当該固定型とで形成されるキャビティーから材料が漏れ出すことを抑制できる。
本発明によれば、成形品の反りの発生を抑制することができる射出成形方法を実現できる。
実施の形態1の射出成形機において材料の射出成形前の状態を模式的に示す図である。 実施の形態1の射出成形機の制御系を示すブロック図である。 実施の形態1の射出成形機において材料の射出開始時を模式的に示す図である。 材料の射出開始時での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。 材料の射出途中での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。 材料の射出完了時での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。 材料の冷却後での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。 実施の形態2の射出成形機を模式的に示す図である。 実施例で成形された成形品を示す平面図である。 図9のX−X断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施の形態1>
先ず、本実施の形態の射出成形機の構成を説明する。図1は、本実施の形態の射出成形機において材料の射出成形前の状態を模式的に示す図である。図2は、本実施の形態の射出成形機の制御系を示すブロック図である。図3は、本実施の形態の射出成形機において材料の射出開始時を模式的に示す図である。なお、以下の説明では、説明を明確にするために、図1に示すxyz座標系を用いて説明する。
射出成形機1は、図1に示すように、固定型2、反力プレート3、可動型4、駆動ユニット5及び射出ユニット6を備えている。固定型2は、タイバー7のx軸−側の端部に固定プレート8を介して固定されている。詳細には、固定型2は、可動型4とでキャビティー9を形成する。そして、固定型2は、固定プレート8のx軸+側の面に固定されている。
タイバー7は、弾性変形可能な棒状部材であり、両端部にネジ部が形成されている。そして、タイバー7は、x軸方向に延在しており、x軸方向から見て、固定型2を囲むように配置されている。タイバー7は、例えば、x軸方向から見て、予め設定された矩形の頂点に配置されている。つまり、z軸方向に間隔を開けて配置された2本のタイバー7を一組のタイバー群とした場合、二組のタイバー群がy軸方向に間隔を開けて配置されている。但し、タイバー7の本数や配置などは、限定されない。
固定プレート8は、タイバー7のx軸−側の端部に固定されている。固定プレート8は、例えば、x軸方向に貫通するネジ孔を備えており、各々のネジ孔にタイバー7のx軸一側のネジ部がねじ込まれている。そして、固定プレート8から突出させたタイバー7のx軸−側のネジ部には、ナット10がねじ込まれている。これにより、固定プレート8がタイバー7に固定されており、結果として、固定型2が固定プレート8を介してタイバー7に固定されている。このような固定プレート8は、例えば、図示を省略したベースに載置されている。
反力プレート3は、タイバー7のx軸+側の端部に固定されている。反力プレート3は、例えば、x軸方向に貫通する貫通孔を備えており、各々の貫通孔にタイバー7のx軸+側のネジ部が通されている。そして、反力プレート3のx軸+側の面には、型厚調整ナット11が回転可能に設けられており、反力プレート3の貫通孔に通されたタイバー7のx軸+側のネジ部が型厚調整ナット11にねじ込まれている。これにより、反力プレート3がタイバー7に固定されている。このような反力プレート3は、例えば、図示を省略したベースに載置されている。
各々の型厚調整ナット11は、連動ギアを介して等しく回転可能であり、型厚調整用モータ12の駆動力が連動ギアを介して伝達される。これにより、型厚調整用モータ12を駆動させると、反力プレート3をタイバー7に沿ってx軸方向に移動させることができる。
可動型4は、可動プレート13を介してx軸方向に移動可能にタイバー7に支持されている。詳細には、可動型4は、固定型2と対向するように配置されており、可動プレート13のx軸−側の面に固定されている。このとき、x軸方向から見て、可動型4もタイバー7によって囲まれている。
可動プレート13は、x軸方向に貫通する貫通孔を備えている。そして、可動プレート13は、x軸方向において固定プレート8と反力プレート3との間に配置されており、各々の貫通孔にタイバー7が通されている。これにより、可動プレート13は、タイバー7に沿ってx軸方向に移動可能であり、可動プレート13の移動に伴って、可動型4もタイバー7に沿ってx軸方向に移動する。
駆動ユニット5は、可動型4をx軸方向に移動させる。駆動ユニット5は、例えば、トグル機構5a及び型締め用モータ5bを備えている。トグル機構5aは、反力プレート3と可動プレート13、ひいては可動型4とを連結しており、ダブルリンクから成るトグルリンク5c、トグルリンク5cを連結するクロスヘッド5d、及び反力プレート3に形成されたネジ孔にねじ込まれ、クロスヘッド5dにx軸−側の端部が回転可能に固定されたボールネジ5eを備えている。
型締め用モータ5bは、ベルトなどを有する伝達機構5fを介してボールネジ5eを回転させる。このような駆動ユニット5は、型締め用モータ5bの駆動力によってボールネジ5eを回転させると、クロスヘッド5dがx軸方向に移動し、トグル機構5aの変形によって可動プレート13を介して可動型4の開閉を行うことができる。但し、駆動ユニット5は、可動型4を開閉することができる構成であればよい。
射出ユニット6は、図3に示すように、キャビティー9の内部に樹脂などの材料Mを射出する。射出ユニット6は、例えば、スクリュー式の射出ユニットであり、加熱筒6a、スクリュー6b及びスクリュー用駆動機構6cを備えている。
詳細には、加熱筒6aは、x軸方向に延在しており、当該加熱筒6aの内部にスクリュー6bがx軸方向に延在する回転軸を中心に回転可能であって、且つx軸方向に移動可能に挿入されている。
スクリュー6bは、材料Mを加熱筒6aの内部に充填するために回転したり、加熱筒6aの内部に充填された材料Mを押し出したり、する。スクリュー6bには、例えば、計量用モータ6dの駆動力がベルトなどを有する伝達機構6eを介して伝達される。これにより、計量用モータ6dを駆動させると、スクリュー6bが回転し、加熱筒6aの内部に投入された材料Mを加熱筒6aの内部でスクリュー6bに対してx軸+側の空間に送り込んで充填することができる。ちなみに、材料Mの投入量は、計量用モータ6dの回転数などに基づいて計量することができるが、例えば、ホッパーから投入される材料の投入量を計量してもよい。
スクリュー用駆動機構6cは、スクリュー6bをx軸方向に移動させる。スクリュー用駆動機構6cは、例えば、スクリュー用モータ6fの駆動力をベルトなどを有する伝達機構6gを介してスクリュー6bに伝達し、スクリュー6bをx軸方向に移動させる。これにより、スクリュー用モータ6fを駆動させてスクリュー6bをx軸+側に移動させると、加熱筒6aの内部でスクリュー6bに対してx軸+側の空間に充填された材料Mを当該スクリュー6bによって押し出し、加熱筒6aのノズルから射出することができる。但し、射出ユニット6は、材料をキャビティー9の内部に予め設定された速度で射出できる構成であればよい。
このような射出ユニット6は、射出ユニット用駆動機構14の駆動力によってx軸方向に移動する。例えば、射出ユニット用駆動機構14は、x軸方向に伸縮する直動シリンダであり、射出ユニット用駆動機構14のロッド14aのx軸+側の端部が固定プレート8に固定されている。また、射出ユニット用駆動機構14のシリンダ14bに射出ユニット6が固定されている。これにより、射出ユニット用駆動機構14のロッド14aを伸縮させると、射出ユニット6をx軸方向に移動させることができる。
これらの型厚調整用モータ12、型締め用モータ5b、計量用モータ6d、スクリュー用モータ6f、射出ユニット用駆動機構14は、制御部15から出力される制御信号に基づいて動作する。
次に、本実施の形態の射出成形方法を説明する。本実施の形態の射出成形方法は、制御部15においてプログラムを実行することで実現できる。
図4は、材料の射出開始時での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。図5は、材料の射出途中での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。図6は、材料の射出完了時での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。図7は、材料の冷却後での固定型と可動型とタイバーとの関係を示す図である。
なお、図3では、固定型2に対して可動型4が若干離間した状態で示され、図4及び図5では、固定型2に対して可動型4が離間していない状態で示されており、図3と図4及び図5とで正確に整合していないが、固定型2と可動型4との間隔は型締め力などに応じて、適宜設定すればよい。
先ず、予め設定された型締め力を確保することができるように、制御部15は、型厚調整用モータ12を制御して反力プレート3のx軸方向の位置を調整する。ちなみに、型締め力は、例えば、タイバー7に設けられた歪みゲージなどを用いて検出することができる。
次に、固定型2に対する可動型4の接近位置が、予め設定された射出量の材料Mをキャビティー9の内部に射出すると、材料Mがオーバーパック状態となる初期位置に配置されるように、制御部15は、型締め用モータ5bを制御してトグル機構5a及び可動プレート13を介して可動型4をx軸−方向に移動させ、可動プレート13、ひいては可動型4と反力プレート3との間隔を固定する。このとき、本実施の形態では、トグル機構5aを用いて可動型4と反力プレート3との間隔を固定するので、大きな力で確実に可動型4と反力プレート3との間隔を固定することができる。
例えば、予め設定された射出量の材料Mが全てキャビティー9の内部に充填された直後の成形品の板厚、即ち、キャビティー9のx軸方向の厚さが図6に示すようにT1の場合、図4に示すように、キャビティー9のx軸方向の厚さがT1より薄いT0となる初期位置に可動型4を配置する。
ここで、予め設定された射出量は、成形品が冷却後に予め設定された板厚となる射出量である。つまり、予め設定された射出量は、材料Mの収縮を加味した射出量であり、本実施の形態では、図7に示すように、冷却後の成形品の板厚が予め設定された板厚T2になる射出量である。
なお、キャビティー9のx軸方向の厚さは、予め設定された固定型2のキャビティー面2aと可動型4のキャビティー面4aとの間隔であり、キャビティー9の形状によって適宜、設定することができる。
次に、制御部15は、射出ユニット用駆動機構14を制御して、図4に示すように、加熱筒6aのノズルを固定プレート8のノズルタッチ部8aに接触させる。そして、制御部15は、計量用モータ6dを制御して、予め設定された射出量となる体積の材料Mを加熱筒6aの内部でスクリュー6bに対してx軸+側の空間に充填し、さらにスクリュー用モータ6fを制御して、図5に示すように、固定型2のゲート2bからキャビティー9の内部に材料Mを射出する。
このとき、キャビティー9のx軸方向の厚さは、予め設定された射出量の材料Mが全て充填された直後の厚さT1より薄いT0であるので、予め設定された射出量の材料Mがキャビティー9の内部に充填される前に、キャビティー9の内部が材料Mで満たされる。
次に、キャビティー9の内部が既に材料Mで満たされた状態から更に、制御部15は、スクリュー用モータ6fを制御して、固定型2のゲート2bからキャビティー9の内部に材料Mを射出する。
これにより、材料Mによって可動型4がx軸+方向に押し込まれる。そして、上述のように、可動型4と反力プレート3との間隔は固定されているので、反力プレート3もトグル機構5aを介してx軸+方向に押し込まれ、図6に示すように、広がったキャビティー9の内部に予め設定された射出量の材料Mが充填される。
このとき、タイバー7は弾性変形して伸張し、タイバー7の復元力によって可動型4のキャビティー面4a全域で材料M(成形品)に圧力が加えられる。そのため、材料Mに圧力を略均一に加えることができ、成形品の反りの発生を抑制することができる。
ここで、可動型4がx軸+方向に移動した際に固定型2とで形成されるキャビティー9から材料Mが漏れ出さないように、図6などに示すように、固定型2においてキャビティー9を成す凹部に可動型4の凸部が係合することで、食い切り構造が形成されているとよい。但し、食い切り構造は、固定型2に形成された凸部が可動型4に形成された凹部に係合される構造でもよい。
その後、成形品を冷却後、制御部15は、型締め用モータ5bを制御してトグル機構5a及び可動プレート13を介して可動型4をx軸+方向に移動させて型開きし、成形品を取り出す。冷却後の成形品の板厚、即ち、キャビティー9のx軸方向の厚さは、図7に示すように、予め設定された成形品の板厚であるT2となる。
このとき、成形品の冷却中も、タイバー7の復元力によって可動型4のキャビティー面4a全域で成形品に圧力が加えられる。そのため、成形品の反りの発生を抑制することができる。なお、キャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0は、材料Mの特性や射出速度などに応じて適宜、設定することができる。
ここで、射出成形機1は、図1に示すように、成形品を可動型4から押し出す押し出し機構16を備えているとよい。押し出し機構16は、例えば、可動型4及び可動プレート13をx軸方向に貫通する押し出しピン16aを押し出し用モータ16bの駆動力によってx軸−方向に移動させて可動型4から突出させることで、成形品を押し出す。但し、押し出し機構16は、成形品を可動型4から押し出すことができる構成であればよい。
また、固定型2と可動型4との間隔をギャップセンサなどで計測し、成形品が予め設定された板厚T2になったか否かを確認してもよい。これにより、成形品の板厚を精度良く予め設定された板厚にすることができる。
次に、材料Mの粘度とキャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0との関係、及び材料Mの硬化速度とキャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0との関係を説明する。
高粘度の第1の材料を用いて成形品を成形する場合、第1の材料でキャビティー9の内部が満たされ難く、ゲート2b付近の第1の材料に作用する圧力と、ゲート2bから遠い位置の第1の材料に作用する圧力と、に大きな差が生じ、成形品に反りが発生してしまう。そのため、第1の材料の射出時において比較的早い段階で、キャビティー9の内部を第1の材料で満たして当該第1の材料に略等しく圧力を加えることができるように、キャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0を大きくするとよい。
一方、第1の材料に比べて低粘度の第2の材料を用いて成形品を成形する場合、第2の材料は第1の材料に比べてキャビティー9の内部での充填性が高く、第2の材料でキャビティー9の内部が満たされ易いので、ゲート2b付近の第2の材料に作用する圧力と、ゲート2bから遠い位置の第2の材料に作用する圧力と、に大きな差が生じ難い。そのため、第1の材料を用いて成形品を成形する場合に比べて、キャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0を小さくすることができる。
硬化速度が速い第3の材料を用いて成形品を成形する場合、素早く第3の材料を成形しないと当該第3の材料が硬化してしまうので、キャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0を小さくし、材料の成形時間を短くするとよい。
硬化速度が第3の材料に比べて遅い第4の材料を用いて成形品を成形する場合、第4の材料は第3の材料に比べて硬化速度が遅いので、第3の材料を用いて成形品を成形する場合に比べて、キャビティー9のx軸方向の厚さの差であるT2−T0を大きくし、材料の成形時間を長くすることができる。
このような射出成形方法は、タイバー7の弾性変形を利用して可動型4のキャビティー面4a全域で材料Mに圧力を加えつつ、材料Mを成形することができる。そのため、本実施の形態の射出成形方法は、成形品の反りの発生を抑制することができる。しかも、成形品の反りの発生を抑制するために、特許文献1の射出成形方法に比べて、可動型4によって材料Mに大きな圧力を加える必要がないので、射出成形機1の小型化に寄与できる。
また、特許文献1の射出成形方法で、材料Mとしてガラス繊維が混入された樹脂や炭素繊維が混入された樹脂を用いて成形品を成形する場合、プレス成形時に既に樹脂の硬化が進み、材料Mに均一に圧力を加えることができないが、本実施の形態の射出成形方法は、上述のように、材料Mに略均一に圧力を加えつつ、材料Mを成形することができるので、ガラス繊維が混入された樹脂や炭素繊維が混入された樹脂を用いて成形品を成形する場合に好適である。
<実施の形態2>
実施の形態1の射出成形機1は、トグル機構5aを用いて可動型4をx軸方向に移動させているが、図8に示すように、直動シリンダ21を用いて可動型4をx軸方向に移動させてもよい。要するに、可動型4をx軸方向に移動させる手段は、限定されない。なお、図8では、射出ユニット6などを省略して示している。
<実施例>
以下の実施例では、一般的な射出成形方法で成形した成形品と特許文献1の射出成形方法で成形した成形品と本発明の射出成形方法で成形した成形品とで反り量を比較した。
ここで、射出成形機としては、宇部興産機械株式会社製 450t 全電動トグル式射出成形機 MD450 S−IV スクリュー径φ60mmを用いた。また、使用金型としては、ビード付き平板金型(400mm×400mm)、キャビティーの厚さ(即ち、図1のキャビティーのx軸方向の厚さ)を2.0〜2.5mmの範囲で可変、外周部食い切り構造、5点ゲート(バルブゲート仕様)を用いた。また、使用材料は、宇部興産株式会社製 PA6−GF30 1015GNKFを用いた。また、成形条件は、樹脂温度280℃、金型温度60℃、射出速度40mm/s、冷却時間70秒とした。
一般的な射出成形方法では、キャビティーの厚さを2.5mmに調整し、射出成形機の型締め力を3500kN、保圧を27.5MPaとした。また、特許文献1の射出成形方法では、キャビティーの厚さを2.5mmに調整し、型を5mm開いた状態で、材料を射出し、その後、プレス成形した。本発明の射出成形方法では、キャビティーの厚さを2.0mmに調整し、射出成形機の型締め力を2000kNで型を閉めた後に、板厚2.5mmの成形品を成形可能な体積の材料を射出し、タイバーを0.5mm伸ばした。
上述の条件で、図9及び図10に示すような断面が波板形状の成形品を成形し、各々の射出成形方法で成形した成形品の反り量を計測した。ここで、図9において、黒丸印は射出成形機のゲートの位置を示し、内部に斜線が施された丸印は成形品の反りの計測点を示している。
一般的な射出成形方法で成形した成形品は最大反り量が6mmであった。また、特許文献1の射出成形方法で成形した成形品は最大反り量が7mmであった。また、本発明の射出成形方法で成形した成形品は最大反り量が3mmであった。
このように本発明の射出成形方法は、他の射出成形方法に比べて反りが小さい成形品を成形することができる。
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 射出成形機
2 固定型、2a キャビティー面、2b ゲート
3 反力プレート
4 可動型、4a キャビティー面
5 駆動ユニット、5a トグル機構、5b 型締め用モータ、5c トグルリンク、5d クロスヘッド、5e ボールネジ、5f 伝達機構
6 射出ユニット、6a 加熱筒、6b スクリュー、6c スクリュー用駆動機構、6d 計量用モータ、6e 伝達機構、6f スクリュー用モータ、6g 伝達機構
7 タイバー
8 固定プレート、8a ノズルタッチ部
9 キャビティー
10 ナット
11 型厚調整ナット
12 型厚調整用モータ
13 可動プレート
14 射出ユニット用駆動機構、14a ロッド、14b シリンダ
15 制御部
16 押し出し機構、16a 押し出しピン、16b 押し出し用モータ
21 直動シリンダ
M 材料

Claims (2)

  1. タイバーの一端側に固定された固定型と、前記タイバーの他端側に固定された反力プレートと、前記固定型と前記反力プレートとの間に配置され、前記タイバーに沿って前記固定型に対して接近及び離間可能な可動型と、前記反力プレートに設けられ、前記可動型を前記固定型に対して近接又は離間させるトグル機構を有する駆動ユニットと、前記固定型と前記可動型とで形成されたキャビティー内に材料を射出する射出ユニットと、を備える射出成形機を用いて材料を射出成形する方法であって、
    前記固定型に対する前記可動型の接近位置が、予め設定された射出量の材料を前記キャビティー内に射出すると、前記材料がオーバーパック状態となる初期位置に配置されるように、前記トグル機構を用いて前記可動型を移動させて前記可動型と前記反力プレートとの間隔を固定する工程と、
    前記キャビティー内に前記材料を射出し、前記材料によって前記可動型を前記固定型に対して離間する方向に押し込んで前記タイバーを弾性変形させつつ、広がった前記キャビティー内に前記予め設定された射出量の材料を充填させる工程と、
    弾性変形して伸長した前記タイバーの復元力によって前記可動型のキャビティー面全域で材料に圧力を加える工程と、
    を備え、
    前記初期位置における前記固定型のキャビティー面と前記可動型のキャビティー面との間隔は、予め設定された冷却後の成形品の厚さに対して小さい、射出成形方法。
  2. 前記固定型又は前記可動型の一方の型は、他方の型に向かって突出する凸部を有し、
    前記他方の型は、前記凸部が係合される凹部を有し、
    前記凸部と前記凹部とで食い切り構造が形成されている、請求項1に記載の射出成形方法。
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