JP6923074B2 - 長尺管の継手接続方法、及び継手付きコイルドチュービングの製造方法 - Google Patents

長尺管の継手接続方法、及び継手付きコイルドチュービングの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水圧試験等を施すために用いる継手を、長尺管の端部に適切に接続することができる、長尺管の継手接続方法に関する。本明細書において、長尺管は、複数の管の端部同士に周溶接を施して形成されるものであり、リールに巻き取られるものである。また、本発明は、その継手接続方法を利用した継手付きコイルドチュービングの製造方法に関する。
従来、国際公開第1998/31499号(特許文献1)に開示されているように、コイルドチュービングと称されるリールに巻き取られた管が知られている。このコイルドチュービングは、例えば、洋上においてリールから巻き出され、海底油田や海底ガス田等の坑井に降下される。コイルドチュービングは、例えば、洋上のホスト設備と海底坑井とを繋ぐ制御ラインとして機能するアンビリカルケーブルを収容するアンビリカルチューブとして利用される。アンビリカルチューブは、電線、高圧油圧ホース、光ケーブル等を内部に含んでいる。
一つのリールに巻き取られるコイルドチュービングは、一般的に3000フィートを超えるような長尺の管であるため、コイルドチュービングとしては、複数の管の端部同士に周溶接を施して形成される長尺管が広く用いられる。
コイルドチュービングとして用いられる長尺管の製造設備は、一般的に、搬送装置と、溶接装置と、巻取装置とを備えている。搬送装置は、管を長手方向に搬送する。溶接装置は、前記搬送装置に沿って配置され、前記搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する。巻取装置は、前記搬送装置の終端側に配置され、前記搬送装置で搬送される前記長尺管をリールに巻き取る。
長尺管の周溶接部を検査するには、一般的にX線検査装置が用いられる。長尺管の周溶接部にX線検査を施すには、例えば、上記製造設備で製造したコイルドチュービングを製造設備とは別の検査設備まで搬送し、長尺管をリールから巻き出して、検査設備が備えるX線検査装置で周溶接部を検査することも考えられる。
しかしながら、検査工程も含めたコイルドチュービングの製造工程全体の効率を高めるには、上記長尺管の製造設備において、周溶接部にX線検査を施した後に、リールに巻き取ることが好ましい。特開2017−219315号公報(特許文献2)には、長尺管の周溶接部にX線検査を施すことが可能な長尺管の製造設備が提案されている。
ここで、コイルドチュービングとして用いられる長尺管には、リールに巻き取った後に、長尺管の品質検査等を目的とする水圧試験が施される。具体的には、長尺管の両端部にそれぞれ継手(高圧継手)を接続し、一方の継手を介して長尺管の内部に水を供給し、他方の継手を介して長尺管の内部の空気を排出する。長尺管の内部に水が満たされた状態になれば、長尺管の内部の水を高圧に加圧し、双方の継手を遮断弁で閉塞して圧力を維持する。この高圧状態を所定時間保持し、水圧の変化を観察することで、欠陥による水漏れが生じていないか判定する。
長尺管の端部に上記水圧試験用の継手を接続する方法として、コレットチャック式の継手を用いる方法が知られている。この方法では、リールに巻き取られた長尺管の端部の外面をコレットチャックで把持することで継手を固定する。
しかしながら、長尺管の断面は真円でない場合があるため、コレットチャック式の継手を用いると、継手と長尺管の外面との間に隙間が生じるおそれがある。このため、この隙間から水漏れが生じ、適切な水圧試験が施されないおそれがある。
また、長尺管の端部に継手を接続する方法として、ハンド溶接機を用いる方法が知られている。この方法では、リールに巻き取られた長尺管の端部に継手を手動で周溶接する。
しかしながら、リールに巻き取られた後に溶接された継手の溶接部をX線検査することは困難であり、水漏れが生じないような適切な周溶接部が形成されているか否かを十分に確認できない。このため、継手の接続の信頼性が懸念される。
上記の問題は、必ずしも長尺管に水圧試験を施す場合に限らず、長尺管の内部を洗浄する場合など、長尺管の端部に接続した継手を介して長尺管の内部に水を供給する場合に共通する問題である。
国際公開第1998/31499号 特開2017−219315号公報
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものである。本発明の課題は、水圧試験等を施すために用いる継手を、長尺管の端部に適切に接続することができる、長尺管の継手接続方法を提供することである。また、本発明の他の課題は、その継手接続方法を利用した継手付きコイルドチュービングの製造方法を提供することである。
本発明の一実施形態による長尺管の継手接続方法は、搬送装置と、溶接装置と、巻取装置と、X線検査装置とを備えた製造設備を用いることにより、第1継手及び第2継手をそれぞれ長尺管の先端部及び後端部に接続する方法である。搬送装置は、管を長手方向に搬送する。溶接装置は、搬送装置に沿って配置される。溶接装置は、搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する。巻取装置は、搬送装置に沿って配置される。巻取装置は、搬送装置で搬送される長尺管をリールに巻き取る。X線検査装置は、搬送装置に沿って溶接装置と巻取装置との間に配置される。X線検査装置は、長尺管の周溶接部を検査する。
当該継手接続方法は、第1継手周溶接工程と、第1周溶接部検査工程と、第2継手周溶接工程と、第2周溶接部検査工程と、を含む。第1継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の先端部に第1継手を周溶接する。第1周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第1継手の周溶接部を検査する。第2継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の後端部に第2継手を周溶接する。第2周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第2継手の周溶接部を検査する。
本発明の一実施形態による製造方法は、製造設備を用いることにより、両端部のそれぞれに継手が接続されて、リールに巻き取られた長尺管からなる、継手付きコイルドチュービングの製造方法である。
上記製造設備は、搬送装置と、溶接装置と、巻取装置と、X線検査装置と、を備える。搬送装置は、管を長手方向に搬送する。溶接装置は、搬送装置に沿って配置される。溶接装置は、搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する。巻取装置は、搬送装置に沿って配置される。巻取装置は、搬送装置で搬送される長尺管をリールに巻き取る。X線検査装置は、搬送装置に沿って溶接装置と巻取装置との間に配置される。X線検査装置は、長尺管の周溶接部を検査する。さらに、搬送装置は、長尺管の搬送方向の最も下流側の位置において、長尺管を挟持して案内するピンチローラを具備する。
当該製造方法は、第1継手周溶接工程と、第1周溶接部検査工程と、長尺管形成工程と、第2継手周溶接工程と、第2周溶接部検査工程と、アタッチメント取り付け工程と、アタッチメント周溶接工程と、切断工程と、アタッチメント取り外し工程と、を含む。
第1継手周溶接工程では、溶接装置によって、最初に搬送される管の先端部に第1継手を周溶接する。第1周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第1継手の周溶接部を検査する。長尺管形成工程では、溶接装置によって、第1継手を周溶接された前記管に後続する各管の端部同士を周溶接し、さらに、X線検査装置によって、前記端部同士の周溶接部を検査する工程を繰り返すことにより、長尺管を形成する。第2継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の後端部に第2継手を周溶接する。第2周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第2継手の周溶接部を検査する。
アタッチメント取り付け工程では、第2継手の後端部にアタッチメントを取り付ける。アタッチメント周溶接工程では、溶接装置によって、アタッチメントの後端部に、別の管の先端部を周溶接する。切断工程では、第2継手が巻取装置の近傍に位置する状態で、第2継手が周溶接された長尺管の後端部を巻取装置に固定する。その後、巻取装置とピンチローラとの間に位置する前記別の管の部位を切断する。アタッチメント取り外し工程では、第2継手からアタッチメントを取り外す。
本実施形態の継手接続方法によれば、水圧試験等を施すために用いる継手を、長尺管の端部に適切に接続することができる。また、本実施形態の製造方法によれば、継手付きコイルドチュービングを製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る長尺管の継手接続方法に用いる長尺管の製造設備の概略構成を模式的に示す平面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る長尺管の継手接続方法の手順の概要を示すフロー図である。 図3Aは、図2に示す第1継手周溶接工程S11の状況を示す平面図である。 図3Bは、図2に示す第1継手周溶接部検査工程S21の状況を示す平面図である。 図3Cは、長尺管の先端部に周溶接された第1継手がリールに固定されたときの状況を示す図である。 図4Aは、図2に示す第2継手周溶接工程S12の状況を示す平面図である。 図4Bは、図2に示す第2継手周溶接部検査工程S22の状況を示す平面図である。 図4Cは、図2に示すアタッチメント取り付け工程S3の状況を示す平面図である。 図4Dは、アタッチメント周溶接工程S4の状況を示す平面図である。 図5Aは、図2に示す切断工程S5の序盤の状況を示す図である。 図5Bは、図2に示す切断工程S5の終盤の状況を示す図である。 図5Cは、図2に示すアタッチメント取り外し工程S6の状況を示す図である。 図6Aは、アタッチメントの具体的な構成例を示す図であって、アタッチメントを構成する部材の一部を取り外した状態を示す図である。 図6Bは、アタッチメントの具体的な構成例を示す図であって、第2継手の後端部にアタッチメントを取り付けた状態を示す図である。
本発明の実施の形態について以下に説明する。なお、以下の説明では、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、特許文献2に記載のような長尺管の周溶接部にX線検査を施すことが可能な長尺管の製造設備を利用することに着眼した。具体的には、長尺管の製造設備が備える溶接装置は、本来、複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成するために用いるものである。本発明者らは、この溶接装置を長尺管の端部に継手を周溶接する場合にも転用することを考えた。また、長尺管の製造設備が備えるX線検査装置は、本来、長尺管の周溶接部を検査するために用いるものである。本発明者らは、このX線検査装置を継手の周溶接部を検査する場合にも転用することを考えた。上記の転用により、溶接装置によって長尺管の端部に継手を周溶接することができる。さらに、長尺管の全長が巻取装置のリールに巻き取られる前に、周溶接によって形成された継手の周溶接部をX線検査装置によって検査することができる。このため、本発明者らは、上記の転用により、長尺管の端部に継手を適切に接続できることに想到し、本発明を完成した。
本発明の一実施形態による長尺管の継手接続方法は、搬送装置と、溶接装置と、巻取装置と、X線検査装置とを備えた製造設備を用いることにより、第1継手及び第2継手をそれぞれ長尺管の先端部及び後端部に接続する方法である。搬送装置は、管を長手方向に搬送する。溶接装置は、搬送装置に沿って配置される。溶接装置は、搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する。巻取装置は、搬送装置に沿って配置される。巻取装置は、搬送装置で搬送される長尺管をリールに巻き取る。X線検査装置は、搬送装置に沿って溶接装置と巻取装置との間に配置される。X線検査装置は、長尺管の周溶接部を検査する。
当該継手接続方法は、第1継手周溶接工程と、第1周溶接部検査工程と、第2継手周溶接工程と、第2周溶接部検査工程と、を含む。第1継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の先端部に第1継手を周溶接する。第1周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第1継手の周溶接部を検査する。第2継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の後端部に第2継手を周溶接する。第2周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第2継手の周溶接部を検査する。
本実施形態の継手接続方法によれば、第1継手周溶接工程及び第2継手周溶接工程において、長尺管の製造設備が備える溶接装置によって、長尺管の先端部に第1継手を周溶接し、長尺管の後端部に第2継手を周溶接する。このため、長尺管の全長が巻取装置のリールに巻き取られる前に、長尺管の周溶接部を形成する場合と同様の溶接条件で第1継手の周溶接部及び第2継手の周溶接部を形成することが可能である。
また、第1周溶接部検査工程及び第2周溶接部検査工程において、長尺管の製造設備が備えるX線検査装置によって、第1継手の周溶接部を検査し、第2継手の周溶接部を検査する。このため、長尺管の全長が巻取装置のリールに巻き取られる前に、第1継手の周溶接部及び第2継手の周溶接部がX線検査装置によって検査され、水漏れが生じないような適切な周溶接部が形成されているか否かを十分に確認できる。したがい、第1継手及び第2継手の接続の信頼性が得られる。
以上のように、本実施形態の継手接続方法によれば、長尺管の先端部及び後端部に、それぞれ第1継手及び第2継手を適切に接続することができる。
なお、本明細書において、各用語の意味は以下のとおりである。「長尺管」とは、2つ以上の管の端部同士が周溶接された連結管を意味する。「長尺管の周溶接部」とは、長尺管を形成するための複数の管の端部間に形成される周溶接部を意味する。「第1継手の周溶接部」とは、長尺管の先端部と第1継手との間に形成される周溶接部を意味する。「第2継手の周溶接部」とは、長尺管の後端部と第2継手との間に形成される周溶接部を意味する。「先端部」とは、長尺管の搬送方向下流側の端部を意味する。「後端部」とは、長尺管の搬送方向上流側の端部を意味する。
本実施形態の継手接続方法において、下記の構成を含むことが好ましい。搬送装置は、長尺管の搬送方向の最も下流側の位置において、長尺管を挟持して案内するピンチローラを具備する。当該継手接続方法は、アタッチメント取り付け工程と、アタッチメント周溶接工程と、切断工程と、アタッチメント取り外し工程と、を更に含む。アタッチメント取り付け工程では、第2継手の後端部にアタッチメントを取り付ける。アタッチメント周溶接工程では、溶接装置によって、アタッチメントの後端部に、別の管の先端部を周溶接する。切断工程では、第2継手が巻取装置の近傍に位置する状態で、第2継手が周溶接された長尺管の後端部を巻取装置に固定する。その後、巻取装置とピンチローラとの間に位置する前記別の管の部位を切断する。アタッチメント取り外し工程では、第2継手からアタッチメントを取り外す。
この場合、切断工程において、巻取装置とピンチローラとの間に、長尺管、第2継手、アタッチメント及び別の管が介在することになる。そして、この状態で長尺管の後端部が巻取装置に固定される。すなわち、巻取装置に巻き取られた長尺管に張力が掛かった状態で、長尺管の後端部が巻取装置に固定される。このため、切断工程において、別の管を切断しても、巻取装置に巻き取られている長尺管の張力が維持され、緩むことがない。次いで、アタッチメント取り外し工程において、第2継手からアタッチメントを取り外すことで、アタッチメントに周溶接された別の管の部位も同時に第2継手から取り外され、長尺管の後端部には第2継手のみが接続された状態となる。このため、容易に水圧試験等を施すことが可能となる。
なお、ここでいう「別の管」としては、製品にはならない管(ダミー管)を用いることができる。ただし、「別の管」として、巻取装置に巻き取られた長尺管に後続する他の長尺管を用いてもよい。
本実施形態の継手接続方法において、アタッチメントは、自在継手であることが好ましい。
この場合、アタッチメントが自在継手であるため、巻取装置による長尺管の巻き取り位置と、ピンチローラによる長尺管の挟持位置とが、上下方向に異なっていても、第2継手やアタッチメントに過度の曲げ応力が生じ難い。このため、第2継手やアタッチメントの破損を防止することが可能である。
本発明の一実施形態による製造方法は、製造設備を用いることにより、両端部のそれぞれに継手が接続されて、リールに巻き取られた長尺管からなる、継手付きコイルドチュービングの製造方法である。
上記製造設備は、搬送装置と、溶接装置と、巻取装置と、X線検査装置と、を備える。搬送装置は、管を長手方向に搬送する。溶接装置は、搬送装置に沿って配置される。溶接装置は、搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する。巻取装置は、搬送装置に沿って配置される。巻取装置は、搬送装置で搬送される長尺管をリールに巻き取る。X線検査装置は、搬送装置に沿って溶接装置と巻取装置との間に配置される。X線検査装置は、長尺管の周溶接部を検査する。さらに、搬送装置は、長尺管の搬送方向の最も下流側の位置において、長尺管を挟持して案内するピンチローラを具備する。
当該製造方法は、第1継手周溶接工程と、第1周溶接部検査工程と、長尺管形成工程と、第2継手周溶接工程と、第2周溶接部検査工程と、アタッチメント取り付け工程と、アタッチメント周溶接工程と、切断工程と、アタッチメント取り外し工程と、を含む。
第1継手周溶接工程では、溶接装置によって、最初に搬送される管の先端部に第1継手を周溶接する。第1周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第1継手の周溶接部を検査する。長尺管形成工程では、溶接装置によって、第1継手を周溶接された前記管に後続する各管の端部同士を周溶接し、さらに、X線検査装置によって、前記端部同士の周溶接部を検査する工程を繰り返すことにより、長尺管を形成する。第2継手周溶接工程では、溶接装置によって、長尺管の後端部に第2継手を周溶接する。第2周溶接部検査工程では、X線検査装置によって、第2継手の周溶接部を検査する。
アタッチメント取り付け工程では、第2継手の後端部にアタッチメントを取り付ける。アタッチメント周溶接工程では、溶接装置によって、アタッチメントの後端部に、別の管の先端部を周溶接する。切断工程では、第2継手が巻取装置の近傍に位置する状態で、第2継手が周溶接された長尺管の後端部を巻取装置に固定する。その後、巻取装置とピンチローラとの間に位置する前記別の管の部位を切断する。アタッチメント取り外し工程では、第2継手からアタッチメントを取り外す。
本実施形態の製造方法によれば、両端部(先端部及び後端部)のそれぞれに継手(第1継手及び第2継手)が接続されて、リールに巻き取られた長尺管からなる、継手付きコイルドチュービングを製造することができる。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態に係る長尺管の継手接続方法(以下、適宜、単に「継手接続方法」ともいう)について説明する。最初に、本実施形態に係る継手接続方法に用いる長尺管の製造設備について説明する。
<長尺管の製造設備>
図1は、本実施形態に係る継手接続方法に用いる長尺管の製造設備の概略構成を模式的に示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態の製造設備100は、搬送装置1と、溶接装置2と、巻取装置3と、X線検査装置4とを備えている。また、本実施形態に係る製造設備100は、搬送装置1、溶接装置2、巻取装置3及びX線検査装置4の動作を制御する制御装置10を備えている。さらに、本実施形態に係る製造設備100は、複数の管Pが載置された搬入台20を備えている。
本実施形態の製造設備100は、溶接装置2とX線検査装置4とが、搬送装置1に沿って互いに別個に移動可能とされている。すなわち、溶接装置2とX線検査装置4とが、管Pの搬送方向(管Pの長手方向)に沿って互いに別個に移動可能とされている。具体的には、例えば、溶接装置2及びX線検査装置4は、それぞれエアシリンダ等の駆動機器(図示せず)に取り付けられている。溶接装置2及びX線検査装置4の下部にはそれぞれ車輪(図示せず)が取り付けられている。また、製造設備100の床面には、管Pの搬送方向に沿ってレール(図示せず)が設けられている。制御装置10によって、前記駆動機器を駆動することにより、溶接装置2及びX線検査装置4は、それぞれの車輪がレール上で転動して、搬送装置1に沿って互いに別個に移動可能とされている。このため、後述の通り、X線検査装置4によって長尺管の周溶接部が不良であると判断された場合に、搬送装置1及び巻取装置3を逆方向に駆動する(管Pを逆方向に搬送する)ことなく再溶接及び再検査することができる。また、例えば、周溶接を施す管Pの長さに応じて、溶接装置2とX線検査装置4との離間距離を調整して管Pの長さに略等しい距離に設定すれば、溶接装置2による周溶接と、X線検査装置4による周溶接部の検査とを並行して行うことも可能である。
本実施形態の管Pは、例えば、ステンレス鋼管である。溶接装置2によって管Pに周溶接が施されることによって形成される長尺管P1がアンビリカルチューブとして用いられる場合には、管Pは、好ましくは二相ステンレス鋼管とされる。管Pは、電縫管であっても、継目無管であってもよい。
搬送装置1は、制御装置10によって駆動され、管Pをその長手方向(図1に示すX方向)に一直線上に搬送する装置である。具体的には、本実施形態では、搬入台20に載置された複数の管Pが、搬送装置1に向けて管Pの長手方向に直交する方向(図1に示すY方向)に順次搬入される。搬送装置1が、搬入された複数の管Pを管Pの長手方向に搬送する。なお、搬入台20は、所定の搬入機構(図示せず)を具備し、制御装置10によって搬入機構が駆動されることで、複数の管Pが順次搬入される。
本実施形態の搬送装置1は、サイドクランプローラ11と、Vローラ12とを具備する。
サイドクランプローラ11は、溶接装置2に対して管Pの搬送方向(X方向)上流側において、管Pを水平方向に挟持するように配置されている。サイドクランプローラ11は、モータ等を駆動源として回転することで、管Pの長手方向に駆動力を付与する。
Vローラ12は、搬入台20から管Pが搬入される位置から巻取装置3までの間において、管P(長尺管P1を含む)の下方に配置されている。Vローラ12は、管Pを下方から支持し、管Pの長手方向への搬送に伴って回転する。
以上の構成により、溶接装置2によって周溶接を施される前の管P、及び巻取装置3によってリール31に巻き取られる前の長尺管P1は、サイドクランプローラ11によって長手方向の駆動力を付与される。巻取装置3によってリール31に巻き取られた後の長尺管P1は、巻取装置3によって長手方向の駆動力を付与される。これにより、管P及び長尺管P1は、それぞれ自身の長手方向に搬送されることになる。
また、本実施形態の搬送装置1は、長尺管P1の搬送方向の最も下流側の位置において、長尺管P1を挟持して案内するピンチローラ13を具備する。
本実施形態のピンチローラ13は、ゴム等の弾性体から形成されており、長尺管P1を上下方向に挟持するように配置されている。
なお、本実施形態では、搬送装置1として、駆動力を付与するサイドクランプローラ11と、駆動力を付与せずに従動するだけのVローラ12及びピンチローラ13とを具備する構成について説明したが、本実施形態は、これに限るものではない。例えば、ピンチローラ13にモータ等の駆動源を接続し、ピンチローラ13に挟持された後の長尺管P1に対して、ピンチローラ13を回転させることによって、長手方向の駆動力を付与するように構成してもよい。この場合は、巻取装置3は、長尺管P1に対して長手方向の駆動力を付与する必要はなく、ピンチローラ13と巻取装置3との間の張力を維持するように回転させればよい。また、本実施形態の搬送装置としては、例えば、サイドクランプローラ11に代えて、管Pを搬送方向上流側から下流側に押すプッシャを採用するなど、管Pを長手方向に搬送できる限りにおいて種々の構成を採用可能である。
溶接装置2は、搬送装置1に沿って配置されている。溶接装置2は、制御装置10によって駆動され、搬送装置1で搬送される複数の管Pの端部同士に周溶接を施して長尺管P1を形成する装置である。
本実施形態の溶接装置2は、周溶接機(円周溶接機)21と、周溶接機21を挟んで管Pの搬送方向(管Pの長手方向)に沿って配置された一対の把持装置22a、22bとを具備する。また、本実施形態の溶接装置2は、冷却装置(図示せず)も具備する。冷却装置の冷却方法としては、例えば強制空冷を例示できる。
制御装置10は、各管Pの端部が周溶接機21の配置位置に到着したタイミングで、搬送装置1及び巻取装置3の動作を停止し、各把持装置22a、22bを駆動する。これにより、各把持装置22a、22bが、各管Pの端部を把持する。すなわち、管Pの搬送方向上流側に配置された把持装置22aで搬送方向上流側に位置する管Pの先端部Pfを把持する。搬送方向下流側に配置された把持装置22bで搬送方向下流側に位置する管P(長尺管P1)の後端部P1rを把持する。そして、各把持装置22a、22bは、各管Pの軸心が合致するように、各管Pの位置を調整する。次いで、制御装置10は、周溶接機21を駆動し、周溶接機21が、位置調整された各管Pの端部同士に周溶接を施す。最後に、制御装置10は、冷却装置を駆動し、冷却装置が、形成された周溶接部PWを冷却する。周溶接部PWの冷却が終了した後、制御装置10は、各把持装置22a、22bによる把持を解除し、搬送装置1及び巻取装置3を駆動して、長尺管P1を搬送する。
巻取装置3は、搬送装置1に沿って、溶接装置2に対して管P(長尺管P1)の搬送方向下流側に配置されている。巻取装置3は、制御装置10によって駆動され、搬送装置1で搬送される長尺管P1をリール31に巻き取る装置である。
具体的には、本実施形態の巻取装置3は、リール31をその中心軸周りに回転させる回転機構(図示せず)と、中心軸方向(Y方向)にリール31を往復移動させる移動機構(図示せず)とを具備する。巻取装置3は、回転機構によってリール31を回転させると共に、移動機構によってリール31を移動させることで、長尺管P1をリール31の外表面上に巻き取る。
X線検査装置4は、搬送装置1に沿って、溶接装置2と巻取装置3との間に配置されている。X線検査装置4は、制御装置10によって駆動され、長尺管P1の周溶接部PWを検査する装置である。
制御装置10は、溶接装置2によって形成された長尺管P1の周溶接部PWがX線検査装置4の配置位置(具体的には、X線検査装置4が具備するX線源によってX線が放射される位置)に到着したタイミングで、搬送装置1及び巻取装置3の動作を停止する。これにより、長尺管P1を停止させる。そして、制御装置10は、X線検査装置4を駆動する。
X線検査装置4は、X線検査装置本体41と、X線検査装置本体41の入側及び出側の開口部近傍に取り付けられたX線漏洩抑制機構42とを具備する。X線検査装置本体41は、長尺管P1がX線検査装置本体41の入側(長尺管P1の搬送方向上流側)及び出側(長尺管P1の搬送方向下流側)の開口部から外部に突出した状態で長尺管P1の周溶接部PWを検査する。X線漏洩抑制機構42は、X線検査装置本体41によって長尺管P1の周溶接部PWが検査されている最中に、X線検査装置本体41の入側及び出側の開口部から外部へのX線の漏洩を抑制する。
X線検査装置本体41は、筐体41aと、筐体41aの入側及び出側にそれぞれ設けられ、筐体41aと連通する一対のスリーブ41bと、筐体41a内に配置されたX線検査機41cとを具備する。X線検査装置本体41は、長尺管P1が筐体41a内に配置されたX線検査機41c及び各スリーブ41bに挿通された状態で、X線検査機41cによって長尺管P1の周溶接部PWを検査する。
X線検査機41cは、回転機構部(図示せず)と、X線源(図示せず)と、X線画像検出器(図示せず)と、画像処理装置(図示せず)とを具備する。
X線源は、回転機構部に取り付けられ、回転機構部が回転することにより、長尺管P1の周方向(すなわち長尺管P1の中心軸周り)に回転する。
X線画像検出器は、長尺管P1を挟んでX線源に対向する位置に配置され、X線源から放射されて長尺管P1を透過したX線を検出して画像化する装置である。X線画像検出器も回転機構部に取り付けられ、回転機構部が回転することにより、X線源と一体的に長尺管P1の周方向に回転する。回転機構部の回転の際、X線源とX線画像検出器は、互いの間に長尺管P1を挟んで対向する状態を維持する。
画像処理装置は、X線画像検出器で撮像したX線画像に画像処理を施して、長尺管P1の周溶接部PWを検査する装置である。画像処理装置は、例えば、X線画像に対して画像処理を施すことで、画素濃度の大きい(明るい)画素領域を欠陥領域として抽出する。そして、画像処理装置は、抽出した欠陥領域の面積の大小を評価して、周溶接部PWの良否を判断する。
X線漏洩抑制機構42は、前述のように、X線検査装置本体41の入側及び出側の開口部近傍に取り付けられている。具体的には、X線漏洩抑制機構42は、X線検査装置本体41が具備する一対のスリーブ41bが有する略円形の開口部の近傍に取り付けられている。より具体的には、X線漏洩抑制機構42は、一対のスリーブ41bのうち、長尺管P1の搬送方向上流側に設けられたスリーブ41bに対してはその上流側の開口部の近傍に取り付けられ、長尺管P1の搬送方向下流側に設けられたスリーブ41bに対してはその下流側の開口部の近傍に取り付けられている。X線検査装置本体41の入側及び出側に取り付けられた各X線漏洩抑制機構42は、同様の構成を有する。
X線漏洩抑制機構42は、径方向(長尺管P1の径方向)に開閉可能な複数の部材から構成された閉塞部材を具備する。
閉塞部材が具備する複数の部材が径方向に閉じた位置にあるとき、その内側に長尺管P1が挿通する略円形の開口部が形成される。
制御装置10は、X線検査装置本体41によって長尺管P1の周溶接部PWが検査される際(すなわち、X線源からX線が放射される際)、閉塞部材を構成する複数の部材が径方向に閉じた位置となるようにX線漏洩抑制機構42を駆動する。このため、複数の部材が径方向に閉じた位置に到達した後に、X線検査装置本体41によって長尺管P1の周溶接部PWを検査すれば、X線検査装置本体41の開口部(スリーブ41bの開口部)から外部へのX線の漏洩を抑制することが可能である。
一方、制御装置10は、X線検査装置本体41による長尺管P1の周溶接部PWの検査が終了し(すなわち、X線源からのX線の放射が停止し)、搬送装置1によって長尺管P1を搬送する際に、X線漏洩抑制機構42を駆動する。これにより、閉塞部材を構成する複数の部材が径方向に開いた位置となる。複数の部材が径方向に開いた位置にあるとき、閉塞部材は、長尺管P1の周溶接部PWに干渉しない位置となっている。このため、X線検査装置本体41でのX線検査が終了した後に、長尺管P1を搬送しても、長尺管P1の周溶接部PWが閉塞部材に干渉するおそれがなく、搬送に支障が生じない。
なお、本実施形態では、X線の漏洩をより一層抑制するため、図1に示すように、X線漏洩抑制機構42と同様の構成を有する一対のX線漏洩抑制機構42Aが筐体41a内に取り付けられている。
以上に説明したX線検査装置4によって長尺管P1の周溶接部PWが検査され、周溶接部PWが正常であると判断された場合、制御装置10が搬送装置1及び巻取装置3を駆動する。これにより、長尺管P1は搬送され、リール31に巻き取られる。
一方、X線検査装置4によって長尺管P1の周溶接部PWが不良であると判断された場合、以下の(a)〜(c)に示す手順を実行する。この際、前述のように、溶接装置2とX線検査装置4とが搬送装置1に沿って互いに別個に移動可能とされているため、制御装置10は、溶接装置2及びX線検査装置4を長尺管P1の搬送方向に適宜移動させる。これにより、長尺管P1を逆方向に搬送することなく、以下の(a)〜(c)に示す手順を実行可能である。ただし、適宜、長尺管P1を逆方向に搬送して実行することも可能である。
(a)不良であると判断された周溶接部を切断して除去する。
(b)切断箇所に再び周溶接を施す。
(c)長尺管の再び形成された周溶接部を検査する。
なお、本実施形態の製造設備100が備えるX線検査装置4のより具体的な構成については、特許文献2に記載の製造設備と同じ内容を採用可能である。さらに、X線検査装置4によって長尺管P1の周溶接部PWが不良であると判断された場合の溶接装置2及びX線検査装置4の移動手順等についても、特許文献2に記載の製造設備と同じ内容を採用可能である。このため、ここではこれ以上の具体的な説明は省略する。
ただし、以下に説明する本実施形態に係る継手接続方法を適用可能な長尺管の製造設備は、特許文献2に記載の製造設備に限るものではなく、長尺管Pの搬送方向下流側に向けて、搬送装置1、溶接装置2、X線検査装置4及び巻取装置3がこの順に配置されていればよい。溶接装置2とX線検査装置4とが搬送装置1に沿って互いに別個に移動可能とされていない製造設備であってもよい。
<継手接続方法>
以下、上記の製造設備100を用いた本実施形態に係る継手接続方法について説明する。
図2は、本実施形態に係る継手接続方法の手順の概要を示すフロー図である。本実施形態に係る継手接続方法は、製造設備100を用いて、長尺管P1に水圧試験等を施すための第1継手及び第2継手をそれぞれ長尺管P1の先端部及び後端部に接続する方法である。
図2に示すように、本実施形態に係る継手接続方法は、継手周溶接工程S1と、周溶接部検査工程S2と、アタッチメント取り付け工程S3と、アタッチメント周溶接工程S4と、切断工程S5と、アタッチメント取り外し工程S6とを含む。継手周溶接工程S1は、長尺管P1の先端部に第1継手を周溶接する第1継手周溶接工程S11と、長尺管P1の後端部に第2継手を周溶接する第2継手周溶接工程S12とを含む。周溶接部検査工程S2は、第1継手の周溶接部を検査する第1継手周溶接部検査工程S21と、第2継手の周溶接部を検査する第2継手周溶接部検査工程S22とを含む。以下、各工程について順に説明する。
[第1継手周溶接工程S11(継手周溶接工程S1)]
図3A〜図3Cは、第1継手周溶接工程S11及び第1継手周溶接部検査工程S21を模式的に説明する図である。図3Aは、第1継手周溶接工程S11の状況を示す平面図である。図3Bは、第1継手周溶接部検査工程S21の状況を示す平面図である。図3Cは、長尺管P1の先端部P1fに周溶接された第1継手5がリール31に固定されたときの状況を示す図である。図3Cには、長尺管P1の搬送方向(X方向)に直交する水平方向から見たときの側面図が示される。なお、図3A〜図3Cにおいて、図1に示す製造設備100の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付している。これは、後述の図4A〜図4D及び図5A〜図5Cについても同様である。
第1継手周溶接工程S11では、図3Aに示すように、溶接装置2によって、長尺管P1の先端部P1fに第1継手5を周溶接する。具体的には、制御装置10(図1参照)は、長尺管P1(又は図1に示す周溶接される前の管P)の先端部P1fが、溶接装置2が具備する周溶接機21の配置位置に到達したタイミングで、搬送装置1(図1参照)の動作を停止する。ここでの長尺管P1は、基本的に、最初に搬送される管Pである。そして、制御装置10は、上記した複数の管P(図1参照)の端部同士に周溶接を施す(周溶接部PW(図1参照)を形成する)場合と同様の手順で溶接装置2を駆動する。これにより、長尺管P1の先端部P1fと第1継手5の後端部5rとが周溶接され、長尺管P1の先端部P1f(第1継手5の後端部5r)に周溶接部W1が形成される。
より具体的には、長尺管P1に対して第1継手5の周溶接を実施する際、搬送方向上流側に配置された把持装置22aが長尺管P1の先端部P1fを把持する。一方、搬送方向下流側に配置された把持装置22bに第1継手5がセットされ、この把持装置22bが第1継手5の後端部5rを把持する。各把持装置22a、22bは、長尺管P1の先端部P1fの位置と第1継手5の後端部5rの位置を調整して、これらの両者の軸心を合致させる。その上で、周溶接機21によって、長尺管P1の先端部P1fと第1継手5の後端部5rとが周溶接される。
なお、第1継手5の後端部5r(図3Aの右側の端部)は、長尺管P1と同径で同種の材料で形成することが好ましい。これにより、長尺管P1の周溶接部PWを形成する場合と同様の溶接条件で、容易に周溶接部W1を形成することが可能である。第1継手5の先端部(図3Aの左側の端部)は、例えば、長尺管P1に水圧試験を施す際、水圧試験用の水を供給する配管(図示せず)と接続(螺合)され、高圧下でもシール性能を維持可能な公知の構造を有する。例えば、第1継手5は、水圧試験用の配管に接続可能なねじ継手である。
[第1継手周溶接部検査工程S21(周溶接部検査工程S2)]
第1継手周溶接部検査工程S21では、図3Bに示すように、X線検査装置4によって、第1継手5の周溶接部W1を検査する。具体的には、制御装置10(図1参照)は、第1継手5の周溶接部W1がX線検査装置4の配置位置(具体的には、X線検査装置4が具備するX線源によってX線が放射される位置)に到達したタイミングで、搬送装置1(図1参照)の動作を停止する。これにより、長尺管P1を停止させる。そして、制御装置10は、上記した周溶接部PW(図1参照)を検査する場合と同様の手順でX線検査装置4を駆動する。これにより、第1継手5の周溶接部W1が検査される。
周溶接部W1が検査され、周溶接部W1が正常であると判断された場合、図3Cに示すように、制御装置10(図1参照)が搬送装置1(図1参照)を駆動する。これにより、長尺管P1は搬送されて、リール31へと搬送される。そして、第1継手5を巻取装置3の所定箇所(例えば、リール31のフレームの外側面)に所定の固定治具(図示せず)を用いて固定する。その後、長尺管P1はリール31に巻き取られる。
一方、周溶接部W1が不良であると判断された場合、上記した周溶接部PWの場合と同様に、不良であると判断された周溶接部W1を切断して除去する。この場合、切断箇所に再び周溶接を施し、再び形成された周溶接部W1を検査すればよい。この際、必要に応じて、制御装置10が、溶接装置2及びX線検査装置4を長尺管P1の搬送方向に移動させればよい。
そして、第1継手周溶接工程S11及び第1継手周溶接部検査工程S21の後、第1継手5を周溶接された長尺管P1に後続する各管Pの端部同士を周溶接する。この周溶接は、上記した複数の管P(図1参照)の端部同士に周溶接を施す場合と同様の手順で行われる。さらに、端部同士を周溶接するたびに、端部同士の周溶接部を検査する。この検査は、上記した周溶接部PW(図1参照)を検査する場合と同様の手順で行われる。このような周溶接と検査の工程を繰り返すことにより、所定長さの長尺管P1を形成する。
[第2継手周溶接工程S12(継手周溶接工程S1)]
図4A〜図4Dは、第2継手周溶接工程S12、第2継手周溶接部検査工程S22、アタッチメント取り付け工程S3及びアタッチメント周溶接工程S4を模式的に説明する図である。図4Aは、第2継手周溶接工程S12の状況を示す図である。図4Bは、第2継手周溶接部検査工程S22の状況を示す図である。図4Cは、アタッチメント取り付け工程S3の状況を示す図である。図4Dは、アタッチメント周溶接工程S4の状況を示す図である。図4A〜図4Dには、平面図が示される。
第2継手周溶接工程S12では、図4Aに示すように、溶接装置2によって、長尺管P1の後端部P1rに第2継手6を周溶接する。具体的には、制御装置10(図1参照)は、長尺管P1の後端部P1rが、溶接装置2が具備する周溶接機21の配置位置に到達したタイミングで、搬送装置1(図1参照)及び巻取装置3の動作を停止する。そして、制御装置10は、上記した複数の管P(図1参照)の端部同士に周溶接を施す(周溶接部PW(図1参照)を形成する)場合と同様の手順で溶接装置2を駆動する。これにより、長尺管P1の後端部P1rと第2継手6の先端部6fとが周溶接され、長尺管P1の後端部P1r(第2継手6の先端部6f)に周溶接部W2が形成される。
より具体的には、長尺管P1に対して第2継手6の周溶接を実施する際、搬送方向下流側に配置された把持装置22bが長尺管P1の後端部P1rを把持する。一方、搬送方向上流側に配置された把持装置22aに第2継手6がセットされ、この把持装置22aが第2継手6の先端部6fを把持する。各把持装置22a、22bは、長尺管P1の後端部P1rの位置と第2継手6の先端部6fの位置を調整して、これらの両者の軸心を合致させる。その上で、周溶接機21によって、長尺管P1の後端部P1rと第2継手6の先端部6fとが周溶接される。
なお、第2継手6の先端部6f(図4Aの左側の端部)は、長尺管P1と同径で同種の材料で形成することが好ましい。これにより、長尺管P1の周溶接部PWを形成する場合と同様の溶接条件で、容易に周溶接部W2を形成することが可能である。第2継手6の後端部(図4Aの右側の端部)は、例えば、長尺管P1に水圧試験を施す際、水圧試験用の水及び空気を排出する配管(図示せず)と接続(螺合)され、高圧下でもシール性能を維持可能な公知の構造を有する。例えば、第2継手6は、水圧試験用の配管に接続可能なねじ継手である。
[第2継手周溶接部検査工程S22(周溶接部検査工程S2)]
第2継手周溶接部検査工程S22では、図4Bに示すように、X線検査装置4によって、第2継手6の周溶接部W2を検査する。具体的には、制御装置10(図1参照)は、第2継手6の周溶接部W2がX線検査装置4の配置位置(具体的には、X線検査装置4が具備するX線源によってX線が放射される位置)に到達したタイミングで、搬送装置1(図1参照)及び巻取装置3の動作を停止する。これにより、長尺管P1を停止させる。そして、制御装置10は、上記した周溶接部PW(図1参照)を検査する場合と同様の手順でX線検査装置4を駆動する。これにより、第2継手6の周溶接部W2が検査される。
周溶接部W2が検査され、周溶接部W2が正常であると判断された場合、アタッチメント取り付け工程S3(図2参照)を実行する。
一方、周溶接部W2が不良であると判断された場合、上記した周溶接部PWの場合と同様に、不良であると判断された周溶接部W2を切断して除去する。この場合、切断箇所に再び周溶接を施し、再び形成された周溶接部W2を検査すればよい。この際、必要に応じて、制御装置10が、溶接装置2及びX線検査装置4を長尺管P1の搬送方向に移動させればよい。
[アタッチメント取り付け工程S3]
アタッチメント取り付け工程S3では、図4Cに示すように、第2継手6の後端部6rにアタッチメント7を取り付ける。アタッチメント7の取り付けは、例えば、制御装置10によって溶接装置2及びX線検査装置4を長尺管P1の搬送方向上流側に移動させた後、移動前のX線検査装置4の位置において手動で実行すればよい。アタッチメント7の具体的な構成例については後述するが、例えば、アタッチメント7の先端部7f(図4Cの左側の端部)に雌ねじ部が形成されており、第2継手6の後端部6rに形成された雄ねじ部と螺合させることにより、第2継手6の後端部6rにアタッチメント7が取り付けられる。つまり、アタッチメント7は、第2継手6に対してねじ継手構造によって着脱可能に取り付けられる。
[アタッチメント周溶接工程S4]
アタッチメント周溶接工程S4では、図4Dに示すように、溶接装置2によって、アタッチメント7の後端部7r(図4Dの右側の端部)に、ダミー管(製品にはならない管)Pdの先端部Pdfを周溶接する。具体的には、例えば、制御装置10(図1参照)は、アタッチメント7の後端部7rが、溶接装置2が具備する周溶接機21の配置位置に到達するまで、溶接装置2を移動させる。その後、制御装置10は、上記した周溶接部PW(図1参照)を形成する場合と同様の手順で溶接装置2を駆動する。これにより、アタッチメント7の後端部7rにダミー管Pdが周溶接され、アタッチメント7の後端部7r(ダミー管Pdの先端部Pdf)に周溶接部W3が形成される。
より具体的には、アタッチメント7に対してダミー管Pdの周溶接を実施する際、搬送方向下流側に配置された把持装置22bがアタッチメント7の後端部7rを把持する。一方、搬送方向上流側に配置された把持装置22aにダミー管Pdがセットされ、この把持装置22aがダミー管Pdの先端部Pdfを把持する。各把持装置22a、22bは、アタッチメント7の後端部7rの位置とダミー管Pdの先端部Pdfの位置を調整して、これらの両者の軸心を合致させる。その上で、周溶接機21によって、アタッチメント7の後端部7rとダミー管Pdの先端部Pdfとが周溶接される。
なお、ダミー管Pdとしては、長尺管P1と同径で同種の材料から形成されたものを用いることが好ましい。また、アタッチメント7の後端部7rは、長尺管P1と同径で同種の材料で形成することが好ましい。これにより、長尺管P1の周溶接部PWを形成する場合と同様の溶接条件で、容易に周溶接部W3を形成することが可能である。なお、溶接の健全性を確認するために、周溶接部W3についてもX線検査装置4による検査を行うことが望ましい。ただし、長尺管P1に水圧試験等を施す際にはアタッチメント7は使用されないため、目視等による検査で代替し、X線検査装置4による検査を行わなくてもよい。
[切断工程S5]
図5A〜図5Cは、切断工程S5及びアタッチメント取り外し工程S6を模式的に説明する図である。図5Aは、切断工程S5の序盤の状況を示す図である。図5Bは、切断工程S5の終盤の状況を示す図である。図5Cは、アタッチメント取り外し工程S6の状況を示す図である。図5A〜図5Cには、長尺管P1の搬送方向(X方向)に直交する水平方向から見たときの側面図が示される。
切断工程S5では、図5Aに示すように、第2継手6が巻取装置3の近傍に位置する状態にする。具体的には、制御装置10(図1参照)は、第2継手6(長尺管P1の後端部P1r)が、巻取装置3が具備するリール31の近傍の位置に到達したタイミングで、搬送装置1(図1参照)及び巻取装置3の動作を停止する。
そして、図5Bに示すように、第2継手6が周溶接された長尺管P1の後端部P1rを、所定の固定治具8を用いて巻取装置3(リール31のフレーム)に固定する。その後、ダミー管Pdのうち、巻取装置3とピンチローラ13との間に位置する部位を切断する。固定治具8としては、例えば、一端が巻取装置3に取り付けられ(ボルト締めされ)、他端が長尺管P1の後端部P1rを挟持する構成の治具を使用可能である。ダミー管Pdの切断は、例えば、可搬式の切断機を用いて、作業者が手動で行うことが可能である。
なお、ダミー管Pdは、図5A及び図5Bに示すように、第2継手6が巻取装置3(リール31)の近傍の位置に到達した際に、アタッチメント7の後端部7rに周溶接された状態で、ピンチローラ13で挟持可能な長さを少なくとも有する。
[アタッチメント取り外し工程S6]
アタッチメント取り外し工程S6では、図5Cに示すように、第2継手6からアタッチメント7を取り外す。アタッチメント7の取り外しは、アタッチメント7の先端部7fに形成された雌ねじ部と、第2継手6の後端部6rに形成された雄ねじ部との螺合を手動で解除することにより実行すればよい。この際、アタッチメント7の後端部7rに周溶接されたダミー管Pdの一部Pdaもアタッチメント7と共に取り外されることになる。
なお、このアタッチメント7を再び使用する場合、周溶接されたダミー管Pdの一部Pdaを除去した後に使用してもよいが、除去せずに残したまま使用することも可能である。すなわち、残ったダミー管Pdの一部Pdaをアタッチメント7の後端部7rとして使用することも可能である。
このようにして、両端部(先端部P1f及び後端部P1r)のそれぞれに継手(第1継手5及び第2継手6)が接続されて、リール31に巻き取られた長尺管P1からなる、継手付きコイルドチュービングを製造することができる。
図6A及び図6Bは、本実施形態のアタッチメント7の具体的な構成例を示す図である。図6Aは、アタッチメント7を構成する部材の一部(第3部材73)を取り外した状態を示す図である。図6Bは、第2継手6の後端部にアタッチメント7を取り付けた状態を示す図である。
図6A及び図6Bに示すように、アタッチメント7は、断面略円形の第1部材71と、断面略円形の第2部材72と、断面略円形の第3部材73と、ボルトやナットから構成された軸部材74とを具備する。第1部材71及び第2部材72の各断面形状は特に限定されず、略矩形であってもよい。第1部材71及び第2部材72は、軸部材74の中心軸C周りに回動可能に連結されている。換言すれば、アタッチメント7は、第1部材71及び第2部材72が中心軸C周りに自在に回動可能な自在継手(一軸自在継手)となっている。第3部材73の後端部73r(図6A及び図6Bの右側の端部)は、ダミー管Pdと同径で同種の材料で形成することが好ましい。
第2部材72の後端部72r(図6A及び図6Bの右側の端部)には、雌ねじ部721が形成されている。第3部材73の先端部73f(図6A及び図6Bの左側の端部)には、雄ねじ部が形成されており、この雄ねじ部と雌ねじ部721とを手動で螺合させることにより、図6Bに示すように、アタッチメント7が組み立てられる。つまり、第3部材73は、第2部材72に対してねじ継手によって着脱可能に取り付けられる。
同様に、第1部材71の先端部71f(図6A及び図6Bの左側の端部)には、雌ねじ部711が形成されている。第2継手6の後端部6rには雄ねじ部が形成されており、この雄ねじ部と雌ねじ部711とを手動で螺合させることにより、図6Bに示すように、第2継手6の後端部6rにアタッチメント7が取り付けられる。つまり、アタッチメント7は、第2継手6に対してねじ継手によって着脱可能に取り付けられる。
以上に説明した本実施形態に係る継手接続方法によれば、長尺管P1の全長が巻取装置3のリール31に巻き取られる前に、長尺管P1の周溶接部PWを形成する場合と同様の溶接条件で、溶接装置2によって第1継手5の周溶接部W1及び第2継手6の周溶接部W2を形成することが可能である。
また、長尺管P1の全長が巻取装置3のリール31に巻き取られる前に、第1継手5の周溶接部W1及び第2継手6の周溶接部W2がX線検査装置4によって検査され、水漏れが生じないような適切な周溶接部W1、W2が形成されているか否かを十分に確認できる。このため、第1継手5及び第2継手6の接続の信頼性が得られる。
このように、本実施形態に係る継手接続方法によれば、長尺管P1の先端部P1f及び後端部P1rに、それぞれ第1継手5及び第2継手6を適切に接続することができる。
また、本実施形態に係る継手接続方法によれば、切断工程S5において、図5Bに示すように、巻取装置3とピンチローラ13との間に、長尺管P1、第2継手6、アタッチメント7及びダミー管Pdが介在することになる。そして、この状態で、第2継手6が周溶接された長尺管P1の後端部P1rが固定治具8を用いて巻取装置3に固定される。すなわち、巻取装置3に巻き取られた長尺管P1に張力が掛かった状態で、長尺管P1の後端部P1rが巻取装置3に固定される。このため、切断工程S5において、ダミー管Pdを切断しても、巻取装置3に巻き取られている長尺管P1の張力が維持され、緩むことがない。つまり、巻き取り状態が崩れることなく、固く巻き取られた状態を維持できる。次いで、アタッチメント取り外し工程S6において、図5Cに示すように、第2継手6からアタッチメント7を取り外すことで、長尺管P1の後端部P1rには第2継手6のみが接続された状態となる。このため、容易に水圧試験等を施すことが可能となる。
さらに、本実施形態に係る継手接続方法によれば、アタッチメント7が自在継手である。このため、図5Bに示すように、巻取装置3による長尺管P1の巻き取り位置と、ピンチローラ13によるダミー管Pdの挟持位置とが、上下方向に異なっていても、第2継手6やアタッチメント7に過度の曲げ応力が生じ難い。このため、第2継手6やアタッチメント7の破損を防止することが可能である。
なお、本実施形態では、第2継手周溶接工程S12、第2継手周溶接部検査工程S22、アタッチメント取り付け工程S3及びアタッチメント周溶接工程S4をこの順に実行しているが、本実施形態はこれに限るものではない。例えば、アタッチメント取り付け工程S3を先に実行し、次いで、第2継手周溶接工程S12を実行することも可能である。この場合、第2継手周溶接工程S12では、溶接装置2によって、長尺管P1の後端部P1rに第2継手6を周溶接することで、長尺管P1の後端部P1rに第2継手6及びアタッチメント7が同時に接続されることになる。また、この場合、第2継手周溶接工程S12の後に、第2継手周溶接部検査工程S22及びアタッチメント周溶接工程S4のうち、何れの工程を先に実行してもよい。ただし、第2継手周溶接部検査工程S22を実行した結果、周溶接部W2が不良であると判断された場合には、周溶接部W2の切断等の作業が必要になる。このため、作業の容易性を考慮すると、アタッチメント周溶接工程S4よりも先に第2継手周溶接部検査工程S22を実行することが好ましい。
なお、アタッチメント7の後端部P1rに周溶接する管としては、ダミー管Pdに限るものではなく、巻取装置3に巻き取られた長尺管P1に後続する他の長尺管(製品になる長尺管)P1を用いることも可能である。
アタッチメント7の後端部P1rに周溶接する管として、本実施形態で用いたダミー管Pdではなく、巻取装置3に巻き取られた長尺管P1に後続する他の長尺管P1を用いる場合、この後続する他の長尺管P1に対しても、第1継手周溶接工程S11から順に本実施形態に係る継手接続方法が実行されることになる。巻取装置3に巻き取られた長尺管P1に対してアタッチメント取り外し工程S6を実行したとき、後続する他の長尺管P1は、ピンチローラ13で挟持された状態である。このため、後続する他の長尺管P1に対して第1継手周溶接工程S11を実行する際には、後続する他の長尺管P1の先端部P1fが周溶接機21の配置位置に到着するまで、後続する他の長尺管P1を逆方向に搬送すればよい。
また、本実施形態の製造方法によれば、本実施形態の継手接続方法を利用することにより、両端部(先端部P1f及び後端部P1r)のそれぞれに継手(第1継手5及び第2継手6)が接続されて、リール31に巻き取られた長尺管P1からなる、継手付きコイルドチュービングを製造することができる。
1・・・搬送装置
2・・・溶接装置
3・・・巻取装置
4・・・X線検査装置
5・・・第1継手
6・・・第2継手
7・・・アタッチメント
8・・・固定治具
10・・・制御装置
31・・・リール
100・・・長尺管の製造設備
P・・・管
P1・・・長尺管
Pd・・・別の管(ダミー管)
PW、W1、W2、W3・・・周溶接部

Claims (4)

  1. 管を長手方向に搬送する搬送装置と、前記搬送装置に沿って配置され、前記搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する溶接装置と、前記搬送装置に沿って配置され、前記搬送装置で搬送される前記長尺管をリールに巻き取る巻取装置と、前記搬送装置に沿って前記溶接装置と前記巻取装置との間に配置され、前記長尺管の周溶接部を検査するX線検査装置とを備えた製造設備を用いることにより、第1継手及び第2継手をそれぞれ前記長尺管の先端部及び後端部に接続する方法であって、
    当該継手接続方法は、
    前記溶接装置によって、前記長尺管の先端部に前記第1継手を周溶接する第1継手周溶接工程と、
    前記X線検査装置によって、前記第1継手の周溶接部を検査する第1周溶接部検査工程と、
    前記溶接装置によって、前記長尺管の後端部に前記第2継手を周溶接する第2継手周溶接工程と、
    前記X線検査装置によって、前記第2継手の周溶接部を検査する第2周溶接部検査工程と、
    を含む、長尺管の継手接続方法。
  2. 請求項1に記載の長尺管の継手接続方法であって、
    前記搬送装置は、前記長尺管の搬送方向の最も下流側の位置において、前記長尺管を挟持して案内するピンチローラを具備し、
    当該継手接続方法は、
    前記第2継手の後端部にアタッチメントを取り付けるアタッチメント取り付け工程と、
    前記溶接装置によって、前記アタッチメントの後端部に、別の管の先端部を周溶接するアタッチメント周溶接工程と、
    前記第2継手が前記巻取装置の近傍に位置する状態で、前記第2継手が周溶接された前記長尺管の後端部を前記巻取装置に固定した後、前記巻取装置と前記ピンチローラとの間に位置する前記別の管の部位を切断する切断工程と、
    前記第2継手から前記アタッチメントを取り外すアタッチメント取り外し工程と、
    を更に含む、長尺管の継手接続方法。
  3. 請求項2に記載の長尺管の継手接続方法であって、
    前記アタッチメントは、自在継手である、長尺管の継手接続方法。
  4. 製造設備を用いることにより、両端部のそれぞれに継手が接続されて、リールに巻き取られた長尺管からなる、継手付きコイルドチュービングの製造方法であって、
    前記製造設備は、
    管を長手方向に搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置に沿って配置され、前記搬送装置で搬送される複数の管の端部同士に周溶接を施して長尺管を形成する溶接装置と、
    前記搬送装置に沿って配置され、前記搬送装置で搬送される前記長尺管をリールに巻き取る巻取装置と、
    前記搬送装置に沿って前記溶接装置と前記巻取装置との間に配置され、前記長尺管の周溶接部を検査するX線検査装置と、を備え、
    前記搬送装置は、前記長尺管の搬送方向の最も下流側の位置において、前記長尺管を挟持して案内するピンチローラを具備し、
    当該製造方法は、
    前記溶接装置によって、最初に搬送される前記管の先端部に前記第1継手を周溶接する第1継手周溶接工程と、
    前記X線検査装置によって、前記第1継手の周溶接部を検査する第1周溶接部検査工程と、
    前記溶接装置によって、前記第1継手を周溶接された前記管に後続する各管の端部同士を周溶接し、さらに、前記X線検査装置によって、前記端部同士の周溶接部を検査する工程を繰り返すことにより、前記長尺管を形成する長尺管形成工程と、
    前記溶接装置によって、前記長尺管の後端部に前記第2継手を周溶接する第2継手周溶接工程と、
    前記X線検査装置によって、前記第2継手の周溶接部を検査する第2周溶接部検査工程と、
    前記第2継手の後端部にアタッチメントを取り付けるアタッチメント取り付け工程と、
    前記溶接装置によって、前記アタッチメントの後端部に、別の管の先端部を周溶接するアタッチメント周溶接工程と、
    前記第2継手が前記巻取装置の近傍に位置する状態で、前記第2継手が周溶接された前記長尺管の後端部を前記巻取装置に固定した後、前記巻取装置と前記ピンチローラとの間に位置する前記別の管の部位を切断する切断工程と、
    前記第2継手から前記アタッチメントを取り外すアタッチメント取り外し工程と、を含む、継手付きコイルドチュービングの製造方法。
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