JP6922949B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、苗移植機に関する。
従来、走行しながら圃場に苗を植え付ける苗移植機には、所定条ごとの植付装置に対する動力伝達を入切する複数の部分条クラッチを備えるものがある(たとえば、特許文献1)。このような部分条クラッチは、条毎に作動部を駆動する駆動部(モータ)をそれぞれ1つ備え、制御部によって駆動部が制御されることで植付装置が作動される。
特許文献1に記載の苗移植機は、所定条ごとの苗植付装置への駆動力伝動を入切する部分条クラッチを、操縦部に設けた入切スイッチで切替操作するようにしている
この部分条クラッチの入切機構は、機体左側の部分条クラッチから機体右側の部分条クラッチへ向かって、または機体右側の部分条クラッチから機体左側の部分条クラッチへ向かって、部分条クラッチを順に入切するものであり、切指示が左右両端部の入切スイッチに対して行われると、左右両端部の部分条クラッチだけでなく、左右両端部間の部分条クラッチも含めた全部の分条クラッチが切状態になる。
そして、左端部または右端部の部分条クラッチのみが入状態であるときに、切指示がこの部分条クラッチに対応する入切スイッチに対して行われると、一旦全ての部分条クラッチが入状態にされてから、全ての部分条クラッチが切状態にされる。
このようにして、部分条クラッチの入切機構の構成が簡潔にされ、部分条クラッチの入切動作が円滑に行われるようになっている。
なお、正逆転可能なモータによって回転する切替カムで複数の切替アームを段階的に回動させ、複数の切替アームおよび部分条クラッチを連結するケーブルを操作し、対応する苗植付装置及び苗載置部に設けた苗送りベルトを入切する苗移植機も、知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特許第4820200号公報 特開2009−28052号公報
しかしながら、前者の従来苗移植機においては、たとえば、左端部または右端部の部分条クラッチが切状態にされた後、反対の端部の部分条クラッチ、または隣接しない部分条クラッチに対して切指示が行われると、その間にある全ての部分条クラッチが切状態になり、全ての部分条クラッチが切状態になってしまうことがある。
そのため、入切スイッチに対して誤操作が行われてしまったときは、この誤操作をキャンセルして再設定する操作が必要になり、作業能率が著しく低下する恐れがある。
なお、作業者が入切スイッチを何度も操作している間に切状態にする部分条クラッチを誤認して操作してしまうと、苗が植付の不要な位置に植え付けられて苗が無駄に消費されたり、苗が必要な位置に植え付けられなかったりして、後で作業者が手作業で苗を植え付け直さなければならなくなったりすることがある。
また、上述された後者の従来の苗移植機においては、メンテナンス作業時に苗載置部を支持フレームから外すためには、複数の切替アームおよび部分条クラッチアームを連結するケーブルを取り外し、メンテナンス作業後に取り外したケーブルを切替アームへ組付を行う必要があるので、作業者の負担が大きくなり、組付を行う作業時間および労力が増大しやすい。また、その組付の位置が間違っていると、苗送りベルト及び部分条クラッチの入切が正常に行われなくなる。
本発明は、複数の部分条クラッチを備えて所定条ごとの植付装置を入切する苗移植機において、上述された従来の課題を考慮し、作業能率を向上させることが可能な苗移植機を提供することを目的とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1の発明は、走行車体2の左右に並設する複数の苗植付部40を部分条クラッチ70の入切で駆動制御して植付条の変更を行う苗移植機において、指示部21の入力によって制御部100で前記部分条クラッチ70の入切動作を制御し、前記指示部21に前記部分条クラッチ70を左右いずれかの側から順次個別に入切する個別指示部21a,21b,21c,21dを設け、該個別指示部21a,21b,21c,21dは所定の特別入力操作をすると全条の前記部分条クラッチ70を同時に入切とし、全条入操作時は前記個別指示部21a,21b,21c,21dで設定した入力をキャンセルまたは保留に制御することを特徴とする苗移植機とする。
請求項2の発明は、前記個別指示部21a,21b,21c,21dの何れか1つに対して前記特別入力操作をすると、全条の前記部分条クラッチ70の入切とすることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とする。
請求項3の発明は、全条の前記部分条クラッチ70の切時に左端個別指示部21aか右端個別指示部21dの何れかに入力すると該当端部と前記該当端部に隣接する前記部分条クラッチ70を入とすることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とする。
請求項1に記載の発明によれば、苗植付部40は個別指示部21a,21b,21c,21dの入切操作で制御部100により部分条クラッチ70を制御して移植条を変更出来、全条の入切を行う場合には個別指示部21a,21b,21c,21dを特別入力操作(例えば、長押し)をすることで行えて、移植条の変更が簡略で容易になる。また、個別指示部21a,21b,21c,21dの特別入力操作(例えば、長押し)で全条移植を切ると、個別指示部21a,21b,21c,21dで再設定したり、保留した前の設定に復元したりすることも容易である。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、個別指示部21a,21b,21c,21dの何れか1つを特別入力操作すると、全条の入切操作が迷いなく行える。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、部分条移植の機会が多い左右端と隣接の部分条クラッチ70を入とする操作が簡単になる。
実施形態に係る苗移植機を示す左側面図である。 実施形態に係る苗移植機を示す平面図である。 部分条クラッチの接続構成を示すブロック図である。 入切機構の説明図である。 左右の作動部の各動作パターンの説明図(その1)である。 左右の作動部の各動作パターンの説明図(その2)である。 条切パターンおよび左右の作動部の各目標動作の関係を示す図(その1)である。 条切パターンおよび左右の作動部の各目標動作の関係を示す図(その2)である。 条切パターンおよび左右の作動部の各目標動作の関係を示す図(その3)である。 条切パターンおよび左右の作動部の各目標動作の関係を示す図(その4)である。 条切パターンおよび左右の作動部の各目標動作の関係を示す図(その5)である。 部分条クラッチの構成の説明図である。
以下、添付図面を参照して本願の開示する苗移植機の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<苗移植機の概要>
まず、図1および図2を参照して実施形態に係る苗移植機1の概要について説明する。図1は、実施形態に係る苗移植機1を示す左側面図である。図2は、実施形態に係る苗移植機1を示す平面図である。
なお、以下において、前後方向とは、苗移植機1の直進時における進行方向であり、進行方向の前方側を「前」、後方側を「後」と規定する。苗移植機1の進行方向とは、直進時において、操縦席28からハンドル32へ向かう方向である(図1および図2参照)。
左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向であり、「前」側へ向けて左右を規定する。すなわち、操縦者(「作業者」ともいう)が操縦席28に座って前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。
上下方向とは、鉛直方向である。前後方向、左右方向および上下方向は互いに直交する。各方向は説明の便宜上定義したものであり、これらの方向によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、苗移植機1を指して「機体」という場合がある。
図1および図2に示すように、苗移植機1は、圃場内を走行する走行車体2を備える。
走行車体2は、左右一対の前輪4と、左右一対の後輪5とを備える。また、苗移植機1は、苗植付部昇降機構50によって昇降可能な苗植付部40を、走行車体2の後部に備える。
走行車体2は、メインフレーム7と、メインフレーム7上に搭載されたエンジン10と、エンジン10の駆動力を前輪4および後輪5(駆動輪)や苗植付部40へ伝達する動力伝達機構15とを備える。すなわち、苗移植機1では、エンジン10の動力によって走行車体2を前後進させて苗植付部40を駆動する。
エンジン10は、機体の左右方向における略中央に配置される。エンジン10は、エンジンカバー11に覆われ、操縦者が乗車時に足を載せるフロアステップ26よりも上方へ突出させた状態でメインフレーム7上に搭載される。
フロアステップ26は、走行車体2の前部とエンジン10の後部との間にわたって設けられ、メインフレーム7上に取り付けられる。フロアステップ26の一部は、格子状であり(図2参照)、操縦者の靴に付着した泥などを圃場に落とすことができる。
フロアステップ26の後方には、後輪5のフェンダを兼ねるリアステップ27が設けられる。リアステップ27は、後方へ向かうにつれて上方へ傾斜した傾斜面を有する。リアステップ27は、エンジン10の左右それぞれの側方に配置される。
また、苗移植機1は、操縦席28と、操縦部30とを備える。操縦席28は、エンジンカバー11の上方に配置される。操縦部30は、操縦席28の前方であり機体の左右方向における略中央に配置される。操縦部30は、フロアステップ26から上方へ突出した状態で配置され、フロアステップ26の前部を左右に分ける。
なお、操縦部30には、各種操作装置や燃料タンクなどが設けられ、操縦部30の前部には、開閉可能なフロントカバー31が設けられる。また、操縦部30の上部パネル33には、操作装置を作動させる操作レバーや各種計器類、操舵用のハンドル32、報知装置などが設けられる。
また、操作レバーとしては、たとえば、機体の前進および走行速度を操作する走行操作部材である変速レバー35、苗植付部40の動作を少なくとも苗植付部昇降機構50による上昇状態を含んで切り替える植付操作部材である植付昇降レバー36がある。植付昇降レバー36は、苗植付部40の作動状態を切り替えることができ、たとえば、「上昇」、「下降」、「植付」などの各モードを設定することができる。
なお、フロアステップ26における操縦部30の左右の側方のうち、たとえば、右側方には、苗(マット苗)を後方の苗植付部40に向けて送るための苗レールが設けられてもよい。また、操縦部30の左右の側方のうち、たとえば、左側方には、補給用の苗(予備苗)を載せる予備苗台が設けられてもよい。
また、機体の左右それぞれの側方には、次の植付条の目安になる線を圃場面に形成する線引きマーカが設けられてもよい。なお、線引きマーカは、機体が旋回するごとに、左右の線引きマーカが交互に作動する。
動力伝達機構15は、主変速機としての油圧式無段変速機16と、エンジン10からの動力を油圧式無段変速機16へ伝達するベルト式動力伝達機構17とを備える。油圧式無段変速機16は、HST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機である。油圧式無段変速機16は、たとえば、エンジン10の前方、フロアステップ26の下方に配置される。
ベルト式動力伝達機構17は、エンジン10の出力軸に取り付けられたプーリと、油圧式無段変速機16の入力軸に取り付けられたプーリと、これらのプーリに巻き付けられたベルトと、ベルトの張力を調整するテンションプーリとを備え、エンジン10で発生した動力を、ベルトを介して油圧式無段変速機16へ伝達する。
また、動力伝達機構15は、エンジン10からの動力が、ベルト式動力伝達機構17および油圧式無段変速機16を介して伝達されるトランスミッションを収容するミッションケース18を備える。ミッションケース18内のトランスミッションは、ベルト式動力伝達機構17および油圧式無段変速機16を介して伝達された動力を、副変速機で変速して、走行用動力および苗植付部40の駆動用動力に分ける。
また、操縦席28の後方には、施肥装置90が配置される。施肥装置90は、肥料を貯留する肥料ホッパ91を備え、肥料ホッパ91内の肥料を一定量ずつ繰り出し、繰り出された肥料を、たとえば、ブロアの送風によって苗植付部40側へ移送する。
<苗植付部>
ここで、苗植付部40について説明する。図1および図2に示すように、苗植付部40は、苗植付部昇降機構50を介して走行車体2の後部に昇降自在に連結される。
苗植付部昇降機構50は、昇降リンク51を有する。昇降リンク51は、走行車体2の後部と苗植付部40とを連結する平行リンク機構であるリンク部材を有する。リンク部材は、前後方向に延在する2つの部材を有する。2つの部材は、上側に位置する上部リンク部材であるアッパーリンク53、アッパーリンク53の下側に位置するロアリンク54である。アッパーリンク53およびロアリンク54は共に、左右一対で設けられる。
アッパーリンク53およびロアリンク54は、メインフレーム7の後部に立設された背面視門型の後部フレームであるリンクベースフレーム55に回動自在に連結され、また、アッパーリンク53およびロアリンク54の他端側が苗植付部40に回動自在に連結され、苗植付部40を、走行車体2に対して昇降可能に連結する。
苗植付部昇降機構50は、昇降シリンダ56の伸縮動作によって、苗植付部40を昇降させる。苗植付部昇降機構50は、苗植付部40を非作業位置まで上昇させる。また、苗植付部昇降機構50は、苗植付部40を対地作業位置(対地植付位置)まで下降させる。
苗植付部40は、苗を植え付ける範囲を複数の条で植え付ける。本実施形態においては、苗植付部40は、苗を8つの条で植え付ける、いわゆる8条植えである。
また、苗植付部40は、植付装置41と、積載部45と、圃場面を均す均平装置を構成するセンターフロート61およびサイドフロート62とを有する。植付装置41は、2条ごとに1つずつ配置され、それぞれ2条分の植付爪42を有する。なお、苗植付部40に向けた駆動用動力は、エンジン10からシャフト(図示せず)を介して伝達される。植付装置41においては、機体の左右方向に延在するパイプ内部に配設された駆動軸の回転によって植付爪42が駆動される。
積載部45は、機体の左右方向において仕切られた植付条数分の苗載せ面を有する。積載部45は、それぞれの苗載せ面に土付きのマット状苗が載せられる。これにより、積載部45の苗載せ面に乗せられた苗が植え付けられて無くなるたびに、たとえば、作業者が圃場外に苗を取りに戻る必要がなく、連続的に作業を行うことができ、作業能率が向上する。
また、図1および図2に示すように、積載部45の前方、すなわち、苗載せ面の裏面には、植付装置41を操作するための後述する入切機構80が設けられる。なお、入切機構80の詳細な構成については、図4を用いて後述する。
<部分条クラッチ70>
次に、図3を参照して部分条クラッチ70について説明する。図3は、部分条クラッチ70の接続構成を示すブロック図である。なお、図3は、植付装置41を後方から見た模式図であり、植付装置41に対する動力伝達の入切を2条ごとに行う部分条クラッチ70を示す図である。苗移植機1(図1および図2参照)は、図3に示すように、指示部21と、部分条クラッチ70と、入切機構80と、制御部100と、駆動部150とを備える。
図3に示すように、植付装置41は、走行車体2(図1および図2参照)の左右方向に並んでいる。本実施形態では、植付装置41は、左から第1植付装置41a、第2植付装置41b、第3植付装置41cおよび第4植付装置41dの4つが順に並んでいる。
なお、苗植付部40(図1および図2参照)は、上記したように、8条植えであり、フレームを兼ねる植付伝動ケース46を備える。植付伝動ケース46は、後部が4つに分岐され、分岐したそれぞれの後端部には、植付装置41を構成する、ロータリケース47と、植付爪42とが設けられる。
すなわち、植付装置41は、第1植付装置41aにより左からの1、2条の植え付けを行い、第2植付装置41bにより3、4条の植え付けを行い、第3植付装置41cにより5、6条の植え付けを行い、第4植付装置41dにより7、8条の植え付けを行う。
部分条クラッチ70は、第1植付装置41a〜第4植付装置41dに対応して4つであり、左右方向に並んでいる。本実施形態では、部分条クラッチ70は、左から第1部分条クラッチ70a、第2部分条クラッチ70b、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dの4つが順に並んでいる。
第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dは、それぞれ対応する第1植付装置41a〜第4植付装置41dに対する動力伝達の入切を行う。すなわち、部分条クラッチ70は、第1部分条クラッチ70aにより第1植付装置41aに対する動力伝達の入切を行い、第2部分条クラッチ70bにより第2植付装置41bに対する動力伝達の入切を行い、第3部分条クラッチ70cにより第3植付装置41cに対する動力伝達の入切を行い、第4部分条クラッチ70dにより第4植付装置41dに対する動力伝達の入切を行う。
指示部21は、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dに対応して4つであり、たとえば、左右方向に並んでいる。本実施形態では、指示部21は、左から第1指示部21a、第2指示部21b、第3指示部21cおよび第4指示部21dの4つが順に並んでいる。第1指示部21a〜第4指示部21dは、制御部100に入力して、その制御部100が駆動部150と入切機構80を動作することで、それぞれ設定した第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dに対する入切指示を行う。
すなわち、指示部21は、操縦者によって、第1指示部21aが押されると第1部分条クラッチ70aの入切指示を行い、第2指示部21bが押されると第2部分条クラッチ70bの入切指示を行い、第3指示部21cが押されると第3部分条クラッチ70cの入切指示を行い、第4指示部21dが押されると第4部分条クラッチ70dの入切指示を行う。
なお、第1指示部21a〜第4指示部21dは、長押しすると、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dの全てを入指示にして全駆動にすることが出来て、この全駆動では第1指示部21a〜第4指示部21dで入指示した設定がキャンセル或いは保留状態に設定され、新たな短押しでの入指示を受け付けない。その後、第1指示部21a〜第4指示部21dの何れかを再度長押しすると全駆動が解除されて、直前に第1指示部21a〜第4指示部21dで入指示した設定が復元されるようにしている。このような全駆動の入切機能は、作業効率を向上させる。
また、指示部21(第1指示部21a〜第4指示部21d)は、押しボタンスイッチであり、押し操作で点灯し再度の押し操作で消灯するか、逆に押し操作で小消灯し再度の押し操作で点灯するランプスイッチで、操作時に操作音を鳴らすようにし、操作が受け付けられない場合には拒否音を鳴らすようにする。なお、全部分条クラッチ70を「入」にする全駆動指示の場合には全てが点灯し、全停止の場合には消灯し、保留状態では点滅点灯する。なお、操作表示パネルを設け、指示部21の操作状態が一目で分かるようにすると良い。
また、全条の部分条クラッチ70の切時に左端個別指示部21aを入操作すると、左端の第1部分条クラッチ70aとその隣の第2部分条クラッチ70bが入りとなり、右端個別指示部21dを入操作すると、右端の第4部分条クラッチ70dとその隣の第3部分条クラッチ70cが入りとなるようにすることで、使用頻度の多い左4条植え或いは右4条植えを楽に設定出来る。
制御部100は、苗移植機1全体を制御し、たとえば、演算処理および各種装置の動作を制御する処理装置(CPU)のようなプロセッサ、プログラムおよびデータを記憶する記憶装置(メモリ)、および入出力インターフェースを含むコンピュータである。
制御部100には、苗植付部40の昇降検知手段であるリンクセンサ511と、操舵検知手段であるハンドルセンサ321とが電気的に接続され、それぞれの検知信号が入力されるとともに制御信号を出力する。なお、リンクセンサ511は、昇降リンク51の上昇高さ(回動角)、ハンドルセンサ321は、ハンドル32の切れ角を検知し、昇降リンク51を所定以上上昇すると苗植付部40を全停止にする。
駆動部150は、第1駆動部151と、第2駆動部152とを備える。第1駆動部151は、たとえば、電動モータであり、後述する作動部81のうちの一方の作動部81aを駆動する。第2駆動部152は、第1駆動部151と同様、たとえば、電動モータであり、後述する作動部81のうちの他方の作動部81bを駆動する。駆動部150は、制御部100によって動作制御される。
入切機構80は、4つの部分条クラッチ70(第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70d)を個別に作動させる。入切機構80は、部分条クラッチ70を作動させる作動部81を備える。作動部81は、左作動部81aと、右作動部81bとを備える。
左作動部81aは、植付装置41のうち、走行車体2の左部(左右方向の中心よりも左方)に配置された第1植付装置41aおよび第2植付装置41bに対応する第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bを作動させる。すなわち、左作動部81aは、第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bに対する動力伝達の入切を操作する。
右作動部81bは、植付装置41のうち、走行車体2の右部(左右方向の中心よりも右方)に配置された第3植付装置41cおよび第4植付装置41dに対応する第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dを作動させる。すなわち、右作動部81bは、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dに対する動力伝達の入切を操作する。なお、左右の作動部81a,81bの具体的な構成については、図4を用いて後述する。
このように、入切機構80において左右の作動部81a,81bを備え、第1部分条クラッチ70a、第2部分条クラッチ70b、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dを個別に作動させるため、たとえば、作動部81が1つの場合と比べて各作動部81a,81bのそれぞれのずれ量が少なくなり、部分条クラッチ70の動作を安定させることができる。
また、左作動部81aおよび右作動部81bは、4つの部分条クラッチ70のうち、互いに隣接しない部分条クラッチ70を同時に作動させることができる。たとえば、左作動部81aによって、左端に配置された第1植付装置41aに対応する第1部分条クラッチ70a、右作動部81bによって、右端に配置された第4植付装置41dに対応する第4部分条クラッチ70dを同時に作動させることができるなど、操作自由度が向上する。
また、図3に示すように、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dはそれぞれ、クラッチワイヤ71(第1クラッチワイヤ71a〜第4クラッチワイヤ71d)によって入切機構80に接続される。
第1クラッチワイヤ71a、第2クラッチワイヤ71b、第3クラッチワイヤ71cおよび第4クラッチワイヤ71dが入切機構80に引っ張られることで、これらに対応する、第1部分条クラッチ70a、第2部分条クラッチ70b、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dが「切」となり、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dに対応する、第1植付装置41a、第2植付装置41b、第3植付装置41cおよび第4植付装置41dに対する動力伝達が切れる。
<入切機構および作動部>
次に、図4、図5および図6を参照して入切機構80および作動部81について説明する。図4は、入切機構80の説明図であり、入切機構80の正面図である。図5および図6は、左右の作動部81a,81bの各動作パターンの説明図であり、左右の作動部81a,81bの正面図である。
図4に示し、かつ、上記したように、入切機構80は、部分条クラッチ70を作動させる作動部81を備える。作動部81は、回動カム811と、一対のアーム部812,813を有する。回動カム811は、支点814を中心に回動可能な円板カムである。回動カム811は、後述する摺動ピン817が摺動するカム溝815を有する。カム溝815は、回動カム811の外周形状にならって外側に向けて膨らむように湾曲している一対の溝であり、また、一対が対向するように形成される。
一対のアーム部812,813はそれぞれ、回動支点816を中心に回動可能であり、基端部にカム溝815に挿入される摺動ピン817を有する。また、一対のアーム部812,813のそれぞれの基端部には、クラッチワイヤ71が接続される。また、一対のアーム部812,813のそれぞれの先端部には、苗植付部40において苗を載せる積載部45(図1および図2参照)の苗送りベルト43(図2参照)の駆動部に接続されたワイヤ72、および施肥装置90(図1および図2参照)の駆動部に接続されたワイヤ73が接続される。
たとえば、図4のA部に示すように、作動部81は、回動カム811が回動することで、摺動ピン817が回動するカム溝815内を摺動して変位する。これに伴い、基端部がクラッチワイヤ71を引っ張り、対応する部分条クラッチ70(図3参照)を「入」状態とする。また、作動部81は、回動カム811がさらに回動することで、摺動ピン817が回動するカム溝815内を摺動して変位し、先端部が引かれてクラッチワイヤ71を緩め、対応する部分条クラッチ70を「切」状態とする。
また、作動部81は、アーム部812,813の先端部によってワイヤ72,73が引かれることで、苗送りベルト43の駆動および施肥装置90の駆動を「切」状態とし、ワイヤ72,73が緩められることで、苗送りベルト43の駆動および施肥装置90の駆動を「切」状態とする。苗送りベルト43は、苗を送っても植付爪42(図1参照)が作動していないため、「切」状態の部分条クラッチ70に対応する苗送りベルト43の駆動を「切」状態とする。また、施肥装置901は、苗の植え付けが行われない場合には肥料を散布する必要がないため、「切」状態の部分条クラッチ70に対応する施肥装置90の駆動を「切」状態とする。
このように、部分条クラッチ70が「入」状態の場合には苗送りベルト43および施肥装置90の駆動も「入」状態となり、部分条クラッチ70が「切」状態の場合には苗送りベルト43および施肥装置90の駆動も「切」状態となるため、苗が植え付けられた場合には苗送りや肥料の散布を行い、苗が植え付けられない場合には苗送りや肥料の散布を行わないなど、作業内容に適した駆動が可能となる。
また、入切機構80は、ベース部82を備える。ベース部82の取付面821には作動部81が取り付けられる。なお、図4には、紙面右側に左作動部81a、紙面左側に右作動部81bを示している。作動部81である左右の作動部81a,81bは、ベース部82上において左右方向に対称に並んで配置される。すなわち、左右の作動部81a,81bにおける左右の回動カム811a,811bおよび左右の(一対の)アーム部812a,812b,813a,813bは、左右方向に対称に並んで配置される。
ここで、図5および図6を参照して左右の作動部81a,81bの各動作パターンを説明する。なお、図5には、第1部分条クラッチ70aから第4部分条クラッチ70dまでを左から順に切り操作する場合の左右の回動カム811a,811bおよび一対のアーム部812a,812b,813a,813bの動作を示している。また、図6には、第4部分条クラッチ70dから第1部分条クラッチ70aまでを逆順に切り操作する場合の左右の回動カム811a,811bおよび一対のアーム部812a,812b,813a,813bの動作を示している。
また、図5および図6において破線で囲んだ状態(図5(a)および図6(a)に示す状態)は、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dの全てが「入」状態のいわゆる「全条入」状態である。
図5(a)に示すように、「全条入」の場合、左右の一対のアーム部812a,812b,813a,813bはそれぞれ、クラッチワイヤ71(第1クラッチワイヤ71a〜第4クラッチワイヤ71d)を引っ張る。なお、図5(a)示す状態は、左右の作動部81a,81bが共に「全条入」の位置にある。
図5(b)に示すように、第1部分条クラッチ70aのみが「切」の場合、第1指示部21a(図3参照)が押し操作されることで(第1指示部21aが押されて第1部分条クラッチ70aが「入」状態であるときに、第1指示部21aが再度押されることで)左回動カム811aが回動し、左アーム部812aは、基端部が変位して第1クラッチワイヤ71aのみを緩める。
また、図5(c)に示すように、第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bが「切」の場合、第2指示部21b(図3参照)が押されることで左回動カム811aがさらに回動し、左アーム部813aは、基端部が変位して第1クラッチワイヤ71aに加えて第2クラッチワイヤ71bを緩める。
また、図5(d)に示すように、第1部分条クラッチ70a、第2部分条クラッチ70bおよび第3部分条クラッチ70cが「切」の場合、第3指示部21c(図3参照)が押されることで右回動カム811bが回動し、右アーム部812bは、基端部が変位して第3クラッチワイヤ71cを緩める。
さらに、図5(e)に示すように、第1部分条クラッチ70a、第2部分条クラッチ70b、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dが「切」のいわゆる「全条切」の場合、第4指示部21d(図3参照)が押されることで右回動カム811bがさらに回動し、右アーム部813bは、基端部が変位して第4クラッチワイヤ71dを緩める。
図6(a)に示すように、「全条入」の場合、左右の一対のアーム部812a,812b,813a,813bはそれぞれ、クラッチワイヤ71(第1クラッチワイヤ71a〜第4クラッチワイヤ71d)を引っ張る。なお、図6(a)示す状態は、左右の作動部81a,81bが共に「全条入」の位置にある。
また、図6(b)に示すように、第4部分条クラッチ70dのみが「切」の場合、第4指示部21d(図3参照)が押されることで(第4指示部21dが押されて第4部分条クラッチ70dが「入」状態であるときに、第4指示部21dが再度押されることで)右回動カム811bが回動し、右アーム部813bは、基端部が変位して第4クラッチワイヤ71dのみを緩める。
また、図6(c)に示すように、第4部分条クラッチ70dおよび第3部分条クラッチ70cが「切」の場合、第3指示部21c(図3参照)が押されることで右回動カム811bがさらに回動し、右アーム部812bは、基端部が変位して第4クラッチワイヤ71dに加えて第3クラッチワイヤ71cを緩める。
また、図6(d)に示すように、第4部分条クラッチ70d、第3部分条クラッチ70cおよび第2部分条クラッチ70bが「切」の場合、第2指示部21b(図3参照)が押されることで左回動カム811aが回動し、左アーム部812aは、基端部が変位して第2クラッチワイヤ71bを緩める。
さらに、図6(e)に示すように、「全条切」の場合、第1指示部21a(図3参照)が押されることで左回動カム811aがさらに回動し、左アーム部812aは、基端部が変位して第1クラッチワイヤ71aを緩める。
このように、入切機構80が一方の作動部(左作動部)81aおよび他方の作動部(右作動部)81bを備えることで、たとえば、走行車体2(図1および図2参照)左部の部分条クラッチ70である第1部分条クラッチ70aや第2部分条クラッチ70b、走行車体2右部の部分条クラッチ70である第3部分条クラッチ70cや第4部分条クラッチ70dを左右でそれぞれ個別に作動させることができ、複数の部分条クラッチ70の入切の順番などの制約が少なくなり、部分条クラッチ70の操作自由度が向上する。
本実施形態においては、制御部100は、指示部21によって左右いずれか一方の端、たとえば、左端に配置された第1植付装置41aに対応する第1部分条クラッチ70aから、左右いずれか他方の端、たとえば、右端に配置された第4植付装置41dに対応する第4部分条クラッチ70dまで順に入切指示が行われた場合には、他方の端(右端)から一方の端(左端)までの逆順の入切指示のみを受け付ける。制御部100は、たとえば、左から順に1,2条→3,4条→5,6条→7,8条切の順に作動させた後に「全条入」に復帰させる場合、右ユニットが全条入の位置に到達するまでは左ユニットを1,2条→3,4条切の状態で待機させる。
このような構成によれば、たとえば、左端から右端まで順に入切指示が行われた場合には右端から左端まで逆順の入切指示のみを受け付けるため、入切指示による、間を飛ばした部分条クラッチ70の入切操作、すなわち、誤操作を防止することができる。これにより、たとえば、条を飛ばすような通常行わない苗の植え付けを防止することができる。
また、制御部100は、第1駆動部151の作動中を避けて第2駆動部152を作動させるとともに、第2駆動部152の作動中を避けて第1駆動部151を作動させる。このような構成によれば、第1駆動部151の作動中には第2駆動部152が作動しない、第2駆動部152の作動中には第1駆動部151が作動しないため、すなわち、第1駆動部151および第2駆動部152が同時に作動しないため、左端から右端(または右端から左端)まで順に部分条クラッチ70を作動させる場合に、順番どおりに作動させることができる。
また、制御部100は、指示部21によって左右いずれか一方の端、たとえば、左端に配置された第1植付装置41aに対応する第1部分条クラッチ70aから、左右いずれか他方の端、たとえば、右端に配置された第4植付装置41dに対応する第4部分条クラッチ70dまで順に入切指示が行われた後、同時に複数の入切指示が行われた場合、右端から左端までの逆順の入切指示を、たとえば、所定の時間差を設けて第1駆動部151および第2駆動部152を作動させることで、植付装置41に実行させる。このような構成によれば、たとえば、左端から右端まで順に入切指示が行われた場合、その後の部分条クラッチ70の誤操作を防止することができる。
また、制御部100は、第1部分条クラッチ70aに対応する第1指示部21aによる入切指示が行われた後、第1指示部21aと隣接しない、2つ隣の第3指示部21cによる入切指示が行われると、第3指示部21cによる入切指示を受け付けない。すなわち、制御部100は、たとえば、1,2条→5,6条切の順に作動する制御を行わない。このような構成によれば、左端の入切指示が行われた後に左端から2つ隣の入切指示を受け付けないため、左端から右端まで順に部分条クラッチ70を作動させる場合に、順番どおりに作動させることができる。
また、制御部100は、第4部分条クラッチ70dに対応する第4指示部21dによる入切指示が行われた後、第4指示部21dと隣接しない、2つ隣の第2指示部21bによる入切指示が行われると、第2指示部21bによる入切指示を受け付けない。すなわち、制御部100は、たとえば、7,8条→3,4条切の順に作動する制御を行わない。このような構成によれば、右端の入切指示が行われた後に右端から2つ隣の入切指示を受け付けないため、右端から左端まで順に部分条クラッチ70を作動させる場合に、順番どおりに作動させることができる。
また、左作動部81aは、制御部100に制御される第1駆動部151によって駆動されることで、第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bを作動させる。また、右作動部81bは、制御部100に制御される第2駆動部152によって駆動されることで、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dを作動させる。このような構成によれば、第1部分条クラッチ70aから第4部分条クラッチ70dまでを作動させる場合に、第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bの作動、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dの作動をそれぞれ個別に行うことができる。これにより、たとえば、作動部が1つの場合と比べて各作動部、すなわち、左作動部81aおよび右作動部81bのそれぞれのずれ量は少なくなり、第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70dの動作を安定させることができる。
また、制御部100は、第1指示部21a、第2指示部21b、第3指示部21cおよび第4指示部21dの順に連続で入切指示が行われた場合、第1駆動部151を作動させ、第1駆動部151による第2部分条クラッチ70bの入切が完了した後、第2駆動部152を駆動させる。このような構成によれば、第1部分条クラッチ70aから第4部分条クラッチ70dの順で作動させる場合に、第1部分条クラッチ70aおよび第2部分条クラッチ70bの作動、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dの作動をそれぞれ個別に行うことができ、かつ、第1部分条クラッチ70aから第4部分条クラッチ70dまでを順番どおりに作動させることができる。
また、制御部100は、第4指示部21d、第3指示部21c、第2指示部21bおよび第1指示部21aの順に連続で入切指示が行われた場合、第2駆動部152を作動させ、第2駆動部152による第3部分条クラッチ70cの入切が完了した後、第1駆動部151を駆動させる。このような構成によれば、第4部分条クラッチ70dから第1部分条クラッチ70aの順(逆順)で作動させる場合に、第3部分条クラッチ70cおよび第4部分条クラッチ70dの作動、第2部分条クラッチ70bおよび第1部分条クラッチ70aの作動をそれぞれ個別に行うことができ、かつ、第4部分条クラッチ70dから第1部分条クラッチ70aまでを順番どおりに作動させることができる。
<左右の作動部の各目標動作の具体例>
次に、図7〜図11を参照して、部分条クラッチ70による動力伝達の入切における制御部100(図3参照)の制御による左右の作動部81a,81bの各目標動作の具体例について説明する。図7〜図11は、条切パターンおよび左右の作動部81a,81bの各目標動作の関係を示す図であり、図7(a)は、「右1〜8切」における左右の作動部81a,81bの目標動作、図7(b)は、「右1〜6切」における左右の作動部81a,81bの目標動作である。
また、図8(a)は、「右1〜4切」における左右の作動部81a,81bの目標動作、図8(b)は、「右1,2切」における左右の作動部81a,81bの目標動作である。図9は、「全条入」における左右の作動部81a,81bの目標動作である。
また、図10(a)は、「左1,2切」における左右の作動部81a,81bの目標動作、図10(b)は、「左1〜4切」における左右の作動部81a,81bの目標動作である。図11(a)は、「左1〜6切」における左右の作動部81a,81bの目標動作、図11(b)は、「左1〜8切」における左右の作動部81a,81bの目標動作である。
なお、図7〜図11において、たとえば、「右1〜8切」とは、8条植えの場合に部分条クラッチ70を右から全条(1〜8条)切るパターンであり、たとえば、「右1〜6切」とは、部分条クラッチ70を右から1〜6条切るパターンである。また、たとえば、「左1〜8切」とは、8条植えの場合に部分条クラッチ70を左から全条(1〜8条)切るパターンであり、たとえば、「左1〜6切」とは、部分条クラッチ70を左から1〜6条切るパターンである。
また、図7〜図11において、「左ユニット」とは、左作動部81a(図4参照)を含む、部分条クラッチ70の切り替え操作ユニットであり、「右ユニット」とは、右作動部81b(図4参照)を含む、部分条クラッチ70の切り替え操作ユニットである。
また、図7〜図11において、左ユニットにおける「B,A」の表示は、「左3,4条→1,2条の順に切る位置(図5(c)〜(e)の左作動部81a参照)」であり、左ユニットにおける「B」の表示は、「左3,4条切の位置(図6(d)の左作動部81a参照)」であり、左ユニットにおける「A」の表示は、左1,2条切の位置(図5(b)の左作動部81a参照)」であり、左ユニットにおける「A,B」の表示は、「左1,2条→3,4条の順に切る位置(図6(e)の左作動部81a参照)」である。
また、図7〜図11において、右ユニットにおける「D,C」の表示は、「右1,2条→3,4条の順に切る位置(図6(c)の右作動部81b参照)」であり、右ユニットにおける「D」の表示は、「右1,2条切の位置(図6(b)の右作動部81b参照)」であり、右ユニットにおける「C」の表示は、右3,4条切の位置(図5(d)の右作動部81b参照)」であり、右ユニットにおける「C,D」の表示は、「右3,4条→1,2条の順に切る位置(図5(e)の右作動部81b参照)」である。
たとえば、図4に示す左右の作動部81a,81bを含む2つのユニット(左ユニットおよび右ユニット)によって複数(4つ)の部分条クラッチ70(第1部分条クラッチ70a〜第4部分条クラッチ70d)を作動させる場合、1つのユニットで4条分の部分条クラッチ70を作動させる。このため、部分条クラッチ70を、たとえば、左から順に1,2条(第1部分条クラッチ70a)、3,4条(第2部分条クラッチ70b)、5,6条(第3部分条クラッチ70c)、7,8条(第4部分条クラッチ70d)の順に作動させた後に「全条入」に復帰させる場合、2つのユニットが同時に「全条入」の位置を目標として作動するため、部分条クラッチ70は、1,2条→3,4条→5,6条→7,8条切(全条切)、1,2条→5,6条切、全条入の順で植付装置41に対する動力伝達の入切を行う。このような順番で植付装置41に対する動力伝達の入切が行われると、苗の植え付けに条を飛ばすなどのばらつきが発生してしまう。このため、部分条クラッチ70を、上記したように、左から順または右から順に作動させることが好ましい。
ここから、制御部100の制御による条切パターンおよび左右のユニット(左右の作動部81a,81b)の各目標動作の関係について説明する。
図7(a)は、左右のユニットの両方による全体の目標が「右1〜8切」の場合の条切パターンである。図7(a)に示すように、「右1〜8切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1,2切」、「全条入」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。また、左ユニットは、「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、「左1,2切」、「左1〜4切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
図7(b)は、全体の目標が「右1〜6切」の場合の条切パターンである。図7(b)に示すように、「右1〜6切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1,2切」、「全条入」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。また、左ユニットは、「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、「左1,2切」、「左1〜4切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
図8(a)は、全体の目標が「右1〜4切」の場合の条切パターンである。図8(a)に示すように、「右1〜4切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、「左1,2切」、「左1〜4切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
図8(b)は、全体の目標が「右1,2切」の場合の条切パターンである。図8(b)に示すように、「右1,2切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。また、右ユニットは、「左1,2切」、「左1〜4切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
図9は、全体の目標が「全条入」の場合の条切パターンである。図9に示すように、「全条入」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、全体が「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。
図10(a)は、全体の目標が「左1,2切」の場合の条切パターンである。図10(a)に示すように、「左1,2切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1〜4切」、「右1,2切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。また、左ユニットは、全体が「左1〜6切」、「左1〜8切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「A,B」で待機するよう制御される。右ユニットは、全体が「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。
図10(b)は、全体の目標が「左1〜4切」の場合の条切パターンである。図10(b)に示すように、「左1〜4切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1,2切」、「全条入」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。右ユニットは、全体が「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。
図11(a)は、全体の目標が「左1〜6切」の場合の条切パターンである。図11(a)に示すように、「左1〜6切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1〜4切」、「右1,2切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。右ユニットは、全体が「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。また、右ユニットは、全体が「全条入」、「左1,2切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
図11(b)は、全体の目標が「左1,2切」の場合の条切パターンである。図11(b)に示すように、「左1,2切」の条切パターンでは、左ユニットは、全体が「右1〜4切」、「右1,2切」の場合に、右ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。右ユニットは、全体が「右1〜8切」、「右1〜6切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「D,C」で待機するよう制御される。また、右ユニットは、全体が「全条入」、「左1,2切」の場合に、左ユニットが作動完了するまで「全条入」で待機するよう制御される。
ここで、図12を参照して部分条クラッチ70の構成について説明する。図12は、部分条クラッチ70の構成の説明図であり、(a)は、部分条クラッチ70の右側面図、(b)は、部分条クラッチ70の背面図である。苗移植機1(図1参照)においては、エンジン10(図1参照)から伝達される動力、すなわち、植付装置41(図1参照)へ伝達される動力の伝動量が低下する位置で部分条クラッチ70を作動させる。
図12に示すように、苗移植機1は、動力伝達部120と、減速部130とをさらに備える。動力伝達部120は、植付装置41へ動力を伝達する。動力伝達部12は、ベルト(たとえば、チェーンベルト)121によって動力を伝達する。減速部130は、植付装置41の動力伝達上流側に設けられ、動力伝達部120の動力伝達下流側において伝動量を低下させる。減速部130は、減速プーリ131を備える。減速部130は、動力伝達部120の動力伝達下流側においてベルト121による動力の伝達回転数を低下させる。
このような構成によれば、伝動量が低くなる位置で部分条クラッチ70を作動させるため、部分条クラッチ70に関係する部品に加わる負荷が低減されて部分条クラッチ70の入り切り動作が安定する。
2 走行車体
21 指示部
21a,21b,21c,21d 個別指示部
40 苗植付部
70 部分条クラッチ
100 制御部

Claims (3)

  1. 走行車体(2)の左右に並設する複数の苗植付部(40)を部分条クラッチ(70)の入切で駆動制御して植付条の変更を行う苗移植機において、指示部(21)の入力によって制御部(100)で前記部分条クラッチ(70)の入切動作を制御し、前記指示部(21)に前記部分条クラッチ(70)を左右いずれかの側から順次個別に入切する個別指示部(21a,21b,21c,21d)を設け、該個別指示部(21a,21b,21c,21d)は所定の特別入力操作をすると全条の前記部分条クラッチ(70)を同時に入切とし、全条入操作時は前記個別指示部(21a,21b,21c,21d)で設定した入力をキャンセルまたは保留に制御することを特徴とする苗移植機。
  2. 前記個別指示部(21a,21b,21c,21d)の何れか1つに対して前記特別入力操作をすると、全条の前記部分条クラッチ(70)の入切とすることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 全条の前記部分条クラッチ(70)の切時に左端個別指示部(21a)か右端個別指示部(21d)の何れかに入力すると該当端部と前記該当端部に隣接する前記部分条クラッチ(70)を入とすることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
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