JP6921390B2 - ペット用給水器およびそのフィルター - Google Patents

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Description

この発明は、犬や猫等のペットに飲み水を供給するためのペット用給水器およびそのフィルターに関する。
ペットとして飼育される犬や猫に水を与える場合、水を貯留したボウル等の容器を所定の箇所に設置しておき、適当なときに、その容器からペットが水を飲用するのが一般的である。ところがこのような水の与え方では、ボウル内の水が長時間放置される場合があり、衛生上好ましくない。
そこで、近年になって、下記特許文献1,2に示すように水を自動的に循環させつつ供給するようにした循環型自動給水器(水遣り器)が提案されている。
このペット用循環型自動給水器は、水を貯留しておく貯水タンクと、貯水タンクの上方に設けられたフィルターと、フィルターの上方に設けられた水飲み部とを備え、貯水タンク内の水を循環ポンプによって水飲み部に汲み上げて、その水を水飲み部に流通させた後、フィルターに通過させてから貯水タンクに戻すように循環させるものである。こうして水を循環させておき、水飲み部を流通する水をペットに飲用させるようにしている。
下記特許文献1,2に示すような循環型自動給水器において、フィルターは、底壁に多数の通水孔が設けられたトレイと、トレイ内に収容された濾材と、トレイの上端開口部を閉塞するように取着された不織布等の通水性被覆材とを備えている。このフィルターが貯水タンクの上部に着脱自在に取り付けられており必要に応じて、フィルターを交換できるようになっている。
特開2014−97010号 特開2014−97011号
しかしながら、上記特許文献1,2に示すような従来の循環型自動給水器においては、フィルターのトレイに収容される濾材は部分的に収容されており例えば、濾材とトレイの外周壁との間に隙間が形成されている。このためフィルタートレイ内に浸入する水のうち外周縁部の水は、上記の隙間を通過することによって、濾材を確実に通過せずに底壁の通水孔を通って貯水タンク内に戻される場合があった。このように一部の水が濾材を通過しない場合があり、十分な濾過性能を確実に得ることができないおそれがあるという課題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、十分な濾過性能を確実に得ることができるペット用給水器およびそのフィルターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1]貯水タンクの上方に水飲み部が設けられ、かつ貯水タンクから水飲み部に供給された水が貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器における貯水タンクおよび水飲み部間に着脱自在に設けられ、かつ水飲み部から貯水タンクに戻る水を上面側から下面側に通過させるようにしたペット用給水器のフィルターであって、
通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられたフィルタートレイと、
前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、
前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成されていることを特徴とするペット用給水器のフィルター。
[2]前記フィルタートレイの外周壁は上端から下端にかけて内側に向かって下り傾斜するように形成されている前項1に記載のペット用給水器のフィルター。
[3]前記上面被覆濾材の外周縁部が前記フィルタートレイの外周縁部よりも外側に張り出すように配置されている前項1または2に記載のペット用給水器のフィルター。
[4]平面視ドーナッツ形状に形成されている前項1〜3のいずれか1項に記載のペット用給水器のフィルター。
[5]平面視半円弧状に形成されている前項1〜3のいずれか1項に記載のペット用給水器のフィルター。
[6]貯水タンクと、その貯水タンクの上側に着脱自在に設けられたフィルターと、そのフィルターの上側に設けられた水飲み部とを備え、貯水タンクから水飲み部に供給された水が前記フィルターを上面側から下面側に通過して前記貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器であって、
前記フィルターは、通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられたフィルタートレイと、前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成されていることを特徴とするペット用給水器。
発明[1]のペット用給水器のフィルターによれば、フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に配置されているため、フィルタートレイの外周縁部に流入する水は、外周壁に沿って内側に向かって流下し、その水が外周縁部からトレイ内の内部濾材を通過した後、底壁の通水孔を通って流出する。このため外周縁部から流入する水も確実に濾過できるため、十分な濾過性能を得ることができる。
発明[2]のペット用給水器のフィルターによれば、外周縁部から流入する水を、スムーズかつ安定した流れで内側に流動させることができ、十分な濾過性能をより確実に得ることができる。
発明[3]のペット用給水器のフィルターによれば、上面被覆濾材の外周縁部がフィルタートレイの外周縁部よりも外側に配置されているため、フィルタートレイ外側を通過しようとする水も上面被覆濾材の外周縁部に通過させて濾過することができ、濾過性能をより一層向上させることができる。
発明[4][5]のペット用給水器のフィルターによれば、上記の効果をより確実に得ることができる。
発明[6]のペット用給水器によれば、上記発明[1]と主要部が同様であるため、上記と同様の効果を得ることができる。
図1はこの発明の第1実施形態であるペット用循環型自動給水器においてトップファンネルを分離した状態で示す斜視図である。 図2は第1実施形態の給水器を示す正面断面図である。 図3は第1実施形態の給水器に適用されたフィルターを分解して示す斜視図である。 図4は第1実施形態のフィルターを示す平面図である。 図5は第1実施形態のフィルターの断面図である。 図6は第1実施形態のフィルターの片側半分を拡大して示す断面図である。 図7は第1実施形態のフィルターのトレイを示す平面図である。 図8はこの発明の第2実施形態であるペット用循環型自動給水器においてトップファンネルを分離した状態で示す斜視図である。 図9は第2実施形態の給水器に適用されたフィルターを分解して示す斜視図である。 図10は第2実施形態のフィルターを示す平面図である。 図11は第2実施形態のフィルターの断面図である。 図12は第2実施形態のフィルターのトレイを示す平面図である。 図13はこの発明の変形例であるフィルタートレイを示す図であって、図(a)は第1変形例の概略断面図、図(b)は第2変形例の概略断面図、図(c)は第3変形例の概略断面図である。 図14は参考例としての従来のフィルターを示す断面図である。
図1はこの発明の第1実施形態であるペット用循環型自動給水器P1においてトップファンネルを分離した状態で示す斜視図、図2は第1実施形態の給水器P1を示す正面断面図である。
両図に示すように、この第1実施形態のペット用循環型自動給水器P1は、犬や猫等のペット用として好適に用いられるものである。この給水器P1は、貯水タンク1と、支持フレーム2と、トップファンネル3と、フィルター5とを基本的な構成要素として備えている。
貯水タンク1は、内部にペット用の飲み水を貯留できるように水密性を有し、かつ上端が開口された容器よって構成されている。この貯水タンク2の周囲を囲う周壁は、水平断面が略楕円形に形成されることによって、上端開口部も平面視略楕円形状に形成されている。
貯水タンク1の上端開口部には支持フレーム2が着脱自在に取り付けられている。支持フレーム2は、略凹球面型ないし略椀型の形状を有しており、中央部には平面視円形のフィルター設置用凹段部21が形成されている。このフィルター設置用凹段部21の底壁には、中央部にトップファンネル取付用の筒状部22が形成されるとともに、筒状部22の外側に通水用の開口23が形成されている(図2参照)。
フィルター5は、支持フレーム2におけるフィルター設置用凹段部21の底壁上に載置可能に構成されており、そのように載置した状態ではフィルター設置用凹段部21内に収容できる大きさに形成されている。
図3〜図7に示すようにフィルター5は、フィルタートレイ6と、内部濾材71と、上面被覆濾材72とを備えている。
フィルタートレイ6は、中央に円形の中央孔60が形成された平面視ドーナッツ状に形成されている。このフィルタートレイ6は、底壁61を備え、その底壁61の上面側における外周縁部に立ち上がり状に外周壁62が周方向に連続して形成されている。
本第1実施形態において外周壁62は、上側から下側に向かうに従って次第に内側に位置するように形成されて、内側に向かって下り傾斜する傾斜壁によって構成されている。この外周壁62は上端から下端にかけてのほぼ全域において一定の勾配を有し、断面が直線状に形成されている。
底壁61の上面側には、その上面側を周方向に沿って4つの内部濾過室に仕切るための4つの仕切壁65〜67が立ち上がり状に形成されている。各仕切壁は、主仕切壁65、二股基端壁66および二股先端壁67を備えている。
主仕切壁65は、外端縁が外周壁62に連結され、かつ内端縁が中央孔60の周縁部よりも外径方向に離間した位置(中央孔60の周縁部近傍)に配置されるように、径方向に沿って配置されている。なおフィルタートレイ6における中央孔60の周縁部の位置は、後述する内周壁63の形成位置に相当するものである。
二股基端壁66は、主仕切壁65の内端縁から二股に分岐して略周方向に沿って両側にそれぞれ延びるように配置されている。さらに二股先端壁67は、外端縁が二股基端壁66の周方向の両側端縁にそれぞれ連結され、かつ内端縁が中央孔60の周縁部の位置にそれぞれ配置されるように、略径方向に沿ってそれぞれ配置されている。
また底壁61の上面側における中央孔60の外周縁部には、隣合う二股先端壁67間を連結するように内周壁63が形成されている。本実施形態において内周壁63は、二股基端壁66に対応する部分には形成されておらず、周方向に沿って間欠的に(不連続に)形成されている。なお内周壁63は必ずしも周方向に間欠的に形成する必要はなく、周方向に連続して形成するようにしても良い。
また底壁61には、周方向に長い長孔状の通水孔64が周方向および径方向に並ぶようにして多数形成されている。
フィルタートレイ6は例えば、硬質合成樹脂の一体成形品によって構成されており、底壁61、外周壁62、内周壁63および仕切壁65〜67が互いに一体に形成されている。またフィルタートレイ6における外周壁62、内周壁63および仕切壁65〜67の各上端面は、同一平面上に配置されるように構成されている。
フィルタートレイ6において、仕切壁65〜67によって仕切られた各内部濾過室には内部濾材71がそれぞれ収容されている。内部濾材71としては、活性炭等の吸着濾材が用いられている。本実施形態において、内部濾材71は、活性炭等が袋詰めされた活性炭袋が採用されている。
フィルタートレイ6における平面視ドーナッツ状の上面開口部には、その上面開口部を覆うようにして平面視ドーナッツ状の上面被覆濾材72が取り付けられている。本実施形態において上面被覆濾材72としては、不織布等の物理濾材が用いられている。この不織布製の上面被覆濾材72は、フィルタートレイ6における外周壁62、内周壁63および仕切壁65〜67の上端面の所要部に溶着されることによって、フィルタートレイ6の上面開口部にその全域を閉塞するように取り付けられている。
また本実施形態において、上面被覆濾材72はフィルタートレイ6よりも径寸法が少し大きく形成されており、上面被覆濾材72の外周縁部73がフィルタートレイ6の外周縁部(外周壁上端)に対し周方向全域において外側に張り出すように配置されている。さらに上面被覆濾材72の中央孔は、フィルタートレイ6の中央孔60よりも径寸法が少し小さく形成されており、上面被覆濾材72の内周縁部74がフィルタートレイ6の中央孔周縁部に対し周方向全域において内側に張り出すように配置されている。
このように構成されたフィルター5が図1および図2に示すように、貯水タンク1に設けられた支持フレーム2におけるフィルター設置用凹段部21の底壁に載置されることにより、その凹段部21内に適合した状態に収容される。この収容状態では、支持フレーム2の底壁の中央に設けられたトップファンネル取付用筒状部22に対応して、フィルター5の中央孔60が配置されている。
ここで本第1実施形態においては、フィルター5のフィルタートレイ6における外周縁部(外周壁62の外面)と、支持フレーム2におけるフィルター設置用凹段部21の周壁内面との間に僅かに隙間が形成されるが、本第1実施形態においては、フィルター5の不織布製の上面被覆濾材72の外周縁部73が外方に突出するように形成されているため、この外周縁部73が上記の隙間の上方を覆うように配置されている。
図1および図2に示すように、トップファンネル3は、傘状ないし山状に形成された平面視円形の水飲み部31と、水飲み部31の下面側における中央位置から垂直下方に延びる送水パイプ32とを備えた硬質合成樹脂の一体成形品によって構成されている。送水パイプ32の上端は、水飲み部31の上面側に開放されている。
このトップファンネル3の送水パイプ32の下端部が、フィルター5の中央孔60を介して支持フレーム2のトップファンネル取付用筒状部22に嵌め込まれて固定される。これにより、トップファンネル3がその水飲み部31が椀状の支持フレーム2内においてフィルター5の上方を覆うように配置された状態で支持フレーム2に支持される。
なおトップファンネル3は主として猫用と犬用のものがあり、本第1実施形態のように水飲み部31が傘状ないし山状に形成されて、水飲み部31に水が溜まる部分がないトップファンネル3は猫用として好適に用いられる。また後述する第2実施形態に示すように、水飲み部31の上部に水が溜まる凹部が設けられたトップファンネルは、犬用として好適に用いられるものである。
本第1実施形態の給水器P1においては、貯水タンク1内には循環ポンプ(図示省略)が収容されおり、その循環ポンプの吐出口がトップファンネル3における送水パイプ32の下端に連結されている。
本第1実施形態のペット用循環型自動給水器P1は以上のように構成されており、貯水タンク1内にペットの飲み水用として所定量の水が貯留された状態で、上記の循環ポンプを駆動すると、貯水タンク1内の水が上記循環ポンプによってトップファンネル3の送水パイプ32に吐出され、その水が送水パイプ32を上昇して、送水パイプ32の上端開口部から水飲み部31の上面側に放出される。放出された水は自重によって、外周方向に拡散しながら水飲み部31に沿って流下していき、水飲み部31の外周縁部から外側に流出して落下する。水飲み部31から流出した水は、フィルター5の上面被覆濾材72を上から下に通過してフィルタートレイ6内に導入され、さらに内部濾材71を通過してから、底壁61の通水孔64を通過することによってフィルター5から下方に流出して、貯水タンク1内に戻るようになっている。
このように水を貯水タンク1と水飲み部31との間に循環させておいて、水飲み部72を流通する水を犬や猫等のペットに飲用させるものである。
またこのような水の循環によって、フィルター5を通過する水は、不織布製の上面被覆濾材72によって、ペットの食べかすや被毛、埃やゴミがこし取られる一方、活性炭製の内部濾材71によって、カルキ臭等の不快臭が吸着除去される。こうして循環する水が濾過されて浄化されることにより、飲み水として良好な水質が維持される。
一方、本第1実施形態の給水器P1において、フィルター5を交換する場合には、トップファンネル3を取り外してフィルター5を露出させた後、そのフィルター5を支持フレーム2のフィルター設置用凹段部21から取り出して、新たなフィルター5を凹段部21に収容して、トップファンネル3を取り付けるようにすれば良い。
本第1実施形態の循環型自動給水器P1においては、フィルター5におけるフィルタートレイ6の外周壁62を、内側に向けて下り傾斜する傾斜壁に形成しているため以下に説明するように、十分な濾過性能を確実に得ることができる。
すなわちフィルタートレイ6に収容される内部濾材71は部分的に収容されているため、内部濾材71と外周壁62との間に隙間が形成されている。このため仮に図14に示す従来のフィルターのフィルタートレイ6のように、外周壁62aが垂直壁によって構成されている場合には、フィルタートレイ6に流入する水のうち、フィルタートレイ6の外周縁部から流入する水Wは、内部フィルター71をほとんど通過せずに底壁61の通水孔64を通って流出する場合がある。
そこで本第1実施形態のフィルター5においては図6に示すように、フィルタートレイ6の外周壁62を内側に向かって下り傾斜するように形成しているため、フィルタートレイ6の外周縁部から流入する水Wは、外周壁62の傾斜面に沿って流下することによって、適度な水勢で内側に向かって流動する。このため水Wは外周縁部から内部濾材71に確実に浸入して濾過された後、内部濾材71から流出して底壁61の通水孔64を通って貯水タンク1に戻ることになる。
このように本第1実施形態においては、フィルター5の外周縁部から流入する水Wも確実に内部濾材71に通過させて濾過することができるため、十分な濾過性能を得ることができる。
また本第1実施形態においては、フィルター5における上面被覆濾材72の外周縁部73をフィルタートレイ6の外周縁部(外周壁62)よりも外側に張り出すように配置しているため既述した通り、その外周縁部73によって、フィルタートレイ6の外周壁外面と、支持フレーム2におけるフィルター設置用凹段部21の周壁内面との間の隙間(フィルター外側隙間)の上方が被覆されている。このため水飲み部31の外周縁部から流出した水のうち、上記のフィルター外側隙間を通過しようとした水は、上面被覆濾材72の外周縁部73を通過することになる。従って一部の水が濾過されずに貯水タンク1に戻るという不具合を確実に防止でき、より一層濾過性能を向上させることができる。
さらに本第1実施形態においては、フィルター5における上面被覆濾材72の内周縁部74をフィルタートレイ6の中央孔内周縁部よりも内側に張り出すように配置しているため、その内周縁部74によって、フィルタートレイ6の中央孔内周縁部と、トップファンネル3の送水パイプ外周面との間の隙間(フィルター内側隙間)の上方が被覆される。このため水飲み部31から流出した水のうち、上記のフィルター内側隙間を通過しようとする水は、上面被覆濾材72の内周縁部74を通過することになる。従ってこの点においても、一部の水が濾過されずに貯水タンク1に戻るという不具合を確実に防止でき、より一層確実に濾過性能を向上させることができる。
図8〜図12はこの発明の第2実施形態であるペット用循環型自動給水器P2を示す図である。この第2実施形態の給水器P2が、上記第1実施形態の給水器P1に対し大きく相違する点は、第1実施形態の給水器P1が円形タイプであるのに対し、第2実施形態の給水器P2は半円タイプである点である。
すなわちこの第2実施形態の給水器P2は、貯水タンク1が平面視略半円状に形成されており、その上端開口部に平面視略半円状の支持フレーム2が設けられている。さらに支持フレーム2には、平面視略半円状のフィルター設置用凹段部21が形成されており、その凹段部21内に平面視略半円状ないし略半円弧状のフィルター5が設置されている。
このフィルター5は、その円弧中心に対応する位置には、上記第1実施形態のフィルター5の中央孔60に相当する円弧状内縁部60が形成されている。
なお本第2実施形態においては、円弧中心側が内周縁部側となり、外側の円弧の部分が外周縁部側となる。
このフィルター5における外周壁62は上記と同様に、内側に向かって下り傾斜する傾斜壁によって構成されている。さらにこのフィルター5における上面被覆濾材72の外周縁部73は上記第1実施形態と同様、フィルタートレイ6の外周壁62よりも外側に張り出すように配置されるとともに、内周縁部74は、フィルタートレイ6の円弧状内縁部60よりも内側に張り出すように配置されている。
またトップファンネル3は、その水飲み部31が平面視半円状に形成されている。そしてその水飲み部31によってフィルター5を覆うようにして、送水パイプ32の下端がフィルター5の円弧状切欠部60を通じて、上記実施形態と同様に支持フレーム2に支持されている。
この第2実施形態の給水器P1において他の構成は、上記第1実施形態の給水器P2の構成と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第2実施形態の給水器P2においても上記第1実施形態と同様、フィルタートレイ6の外周壁62を傾斜させているため、フィルタートレイ6の外周縁部に流入した水を適度な水勢で中央(内側)に向けて流動させることができ、内部濾材71に確実に通過させることができ、十分な濾過性能を得ることができる。
さらにこの第2実施形態の給水器P2においても上記第1実施形態と同様、フィルター5の上面被覆濾材72の外周縁部73をフィルタートレイ6の外周壁62よりも外側に張り出すように配置するとともに、内周縁部74をフィルタートレイ6の内縁部60よりも内側に張り出すように配置しているため、その上面被覆濾材72の外周縁部73および内周縁部74によって、フィルタートレイ6の外側および内側の隙間の上方が被覆される。このため、水飲み部31の外周縁から流出されて貯水タンク1内に戻る水のうち、上記の各隙間を通過しようとする水は上面被覆濾材72を通過するため、より一層濾過性能を向上させることができる。
なお上記実施形態においては図6および図11に示すように、フィルタートレイ6の外周壁62を上端から下端にかけて勾配が一定の傾斜壁によって構成しているが、本発明においては、フィルタートレイ6の外周壁62の勾配を途中で変化させるようにしても良い。例えば図13(a)に示すように外周壁62の勾配を下側に向かうに従って緩やかになるように外側に膨らむ断面円弧状に形成したり、同図(b)に示すように外周壁62の勾配を下側に向かうに従ってきつくなるように内側に膨らむ断面円弧状に形成するようにしても良い。さらに本発明においては同図(c)に示すように、フィルタートレイ6の外周壁62を階段状に形成するようにしても良い。要はフィルタートレイ6の外周壁62を上側よりも下側が内側に配置されるように形成すれば良い。もっとも本発明においては、水を内側にスムーズかつ安定した流れで流通させるためには、上記第1および第2実施形態や、図13(a)(b)に示すように、外周壁62をその上端から下端にかけて内側に向かって下り傾斜するように形成するのが好ましい。
また上記実施形態においては、上面被覆濾材72として不織布を使用しているが、それだけに限られず、本発明においては、上面被覆濾材として、スポンジ等、不織布以外の物理濾材を使用するようにしても良い。
また上記実施形態においては、内部濾材71として活性炭を使用しているが、それだけ限られず、本発明においては、内部濾材として、ゼオライト等、活性炭以外の吸着濾材や化学濾材を使用するようにしても良い。
この発明のペット用給水器は、犬や猫等のペットの飲み水供給用として用いることができる。
1:貯水タンク
31:水飲み部
5:フィルター
6:フィルタートレイ
61:底壁
62:外周壁
64:通水孔
71:内部濾材
72:上面被覆濾材
73:外周縁部
P1,P2:ペット用循環型自動給水器
W:水

Claims (5)

  1. 貯水タンクの上方に水飲み部が設けられ、かつ貯水タンクから水飲み部に供給された水が貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器における貯水タンクおよび水飲み部間に着脱自在に設けられ、かつ水飲み部から貯水タンクに戻る水を上面側から下面側に通過させるようにしたペット用給水器のフィルターであって、
    通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられ、かつ平面視ドーナッツ形状に形成されたフィルタートレイと、
    前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、
    前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
    前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成され
    前記上面被覆濾材の外周縁部が前記フィルタートレイの外周縁部よりも外側に張り出すように配置されるとともに、
    前記上面被覆濾材の内周縁部が前記フィルタートレイの内周縁部よりも内側に張り出すように配置されていることを特徴とするペット用給水器のフィルター。
  2. 貯水タンクの上方に水飲み部が設けられ、かつ貯水タンクから水飲み部に供給された水が貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器における貯水タンクおよび水飲み部間に着脱自在に設けられ、かつ水飲み部から貯水タンクに戻る水を上面側から下面側に通過させるようにしたペット用給水器のフィルターであって、
    通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられ、かつ平面視半円弧状に形成されたフィルタートレイと、
    前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、
    前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
    前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成され、
    前記上面被覆濾材の外周縁部が前記フィルタートレイの外周縁部よりも外側に張り出すように配置されるとともに、
    前記上面被覆濾材の内周縁部が前記フィルタートレイの内周縁部よりも内側に張り出すように配置されていることを特徴とするペット用給水器のフィルター。
  3. 前記フィルタートレイの外周壁は上端から下端にかけて内側に向かって下り傾斜するように形成されている請求項1または2に記載のペット用給水器のフィルター。
  4. 貯水タンクと、その貯水タンクの上側に着脱自在に設けられたフィルターと、そのフィルターの上側に設けられた水飲み部とを備え、貯水タンクから水飲み部に供給された水が前記フィルターを上面側から下面側に通過して前記貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器であって、
    前記フィルターは、通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられ、かつ平面視ドーナッツ形状に形成されたフィルタートレイと、前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
    前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成され、
    前記上面被覆濾材の外周縁部が前記フィルタートレイの外周縁部よりも外側に張り出すように配置されるとともに、
    前記上面被覆濾材の内周縁部が前記フィルタートレイの内周縁部よりも内側に張り出すように配置されていることを特徴とするペット用給水器。
  5. 貯水タンクと、その貯水タンクの上側に着脱自在に設けられたフィルターと、そのフィルターの上側に設けられた水飲み部とを備え、貯水タンクから水飲み部に供給された水が前記フィルターを上面側から下面側に通過して前記貯水タンクに戻るようにしたペット用給水器であって、
    前記フィルターは、通水孔が形成された底壁の外周縁部に立ち上がり状に外周壁が設けられ、かつ平面視半円弧状に形成されたフィルタートレイと、前記フィルタートレイ内に収容された内部濾材と、前記フィルタートレイの上端開口部を被覆するように取り付けられた上面被覆濾材とを備え、
    前記フィルタートレイの外周壁がその下側が上側よりも内側に位置するように形成され、
    前記上面被覆濾材の外周縁部が前記フィルタートレイの外周縁部よりも外側に張り出すように配置されるとともに、
    前記上面被覆濾材の内周縁部が前記フィルタートレイの内周縁部よりも内側に張り出すように配置されていることを特徴とするペット用給水器。
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