JP6919953B1 - 高所作業台装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、トンネル天井中央部の高さが道路面から5〜6mであり、トンネル側壁部の照明までの高さが約4mであるとすると、スライド作業台を左右方向に張り出し、主プラットフォームおよびトンネル天井中央部側の補助作業台を上昇させてトンネル天井中央部で作業すると、トンネル側壁部側の補助作業台は主プラットフォームよりも1〜2m下げなければトンネル側壁部で作業ができない。つまり、この高所作業台装置では、トンネル天井中央部とトンネル側壁部での作業を一連動作にて行うことが困難である。また、トラックの荷台に相当する部分が高所作業台装置で占められるため、荷物を運ぶ別のトラックを手配するか、あるいは主プラットフォーム上に荷物を載せて現場へ移動する場合の法的認可を事前に受ける必要がある、といった別の問題もある。
以下、主作業台ユニット10および補助作業台ユニット50の具体的な構成について説明する。
この枠体12の前端左右位置には左右一対のアウトリガー30が設けられると共に、枠体12の後端左右位置には左右一対のアウトリガー30が設けられている。
また、枠体12上の4つの角部には下側4本の支柱13の下端が溶接等にて連結されている。
また、前側2本の短辺部材12bのうちの後側1本の短辺部材12bおよび後側2本の短辺部材12bのうちの前側1本の短辺部材12bは、それらの左側端部に開口部が設けられており、それらの開口部に補助作業台ユニット50の後述のスライド枠体51のスライドバー51aが左右方向にスライド可能に挿入されている(図3と4参照)。
スライド枠体51は、その前後一対のスライドバー51aが枠体12の前後の短辺部材12b内に挿入されることによって、枠体12によって左右方向にスライド可能に支持されている。スライド枠体51は枠体12に対して左側へ所定寸法スライドすると図示しないストッパにて左方向への移動が規制される。なお、前後一対のスライドバー51aの間にも1本以上のスライドバーが設けられてもよく、その1本以上のスライドバーをスライド可能に受け入れる角パイプ部が枠体12に設けられてもよい。
また、スライド枠体51上の後部には、前後方向に延びる左右一対の下部ガイドレール51bが設けられている。
また、フレーム53aにおける底板53bを支持する底部には左右一対の上部ガイドレール53dが設けられている。
先ず、図5〜7を参照しながら主作業台ユニット10の複数の支柱13および昇降機構20の基本構成について説明する。
第1昇降機構20は、図5に示す駆動ユニット21を備えている。この駆動ユニット21には、枠体12と同程度のサイズの長方形プレート21Pを備え、このプレート21P上の四隅にウオームギア22が、中央部にモータ23が設置されている。モータ23の出力軸23aは、前後および中央に配置された3台のギアボックス26と6本の駆動軸25と13個のカップリング24からなるトルク伝達機構を介して四隅のウオームギア22のウオーム軸22a(図7参照)に機械的に接続されている。
雄ねじ軸9は丸軸部9aのピン孔9d(図6参照)に固定ピン28が挿入されてウオームホイール22bに固定され、ウオームギア22から下側に第1ねじ部9bが、上側に第2ねじ部9cが、それぞれ垂直に突出している。
4本の雄ねじ軸9における第1ねじ部9bは下側4本の支柱13と連結し、4本の雄ねじ軸9における第2ねじ部9cは上側4本の支柱13と連結している(図2〜4、7参照)。
各保護カバー16は、下側の支柱13と上側の支柱13が短縮するときに、各支柱13の外側支柱13aと内側支柱13bとの間隙に収容されるようになっている。
具体的に、主作業台11は、上側4本の支柱13の外側支柱13aと連結した第1第台部11aと、第1台部11a内の右半分のスペースに収納される第2台部11bと、第1台部11aに対して第2台部11bを左右方向にスライドさせる図示しないアクチュエータとを有する。
第2台部11bは、第1台部11aのフレーム11aaの内側に左右方向スライド可能に取り付けられたサブフレーム11baと、サブフレーム11baに取り付けられて底壁、前壁、右側壁および後壁を構成する複数のパネル11bbとを有し、左側部は開放している(図3参照)。
第2台部11bをスライドさせるアクチュエータとしては、例えば、油圧シリンダ、モータを動力とするラック・ピニオン機構、モータを動力とするチェーン・スプロケット機構等が挙げられる。
また、モータ23が停止すると、ウオームホイール22bの回転がウオーム軸22aによって自動的に阻止されるので、モータ23にブレーキ機能を備えなくとも主作業台11が下降することはない。
このようにして、作業者は、操作盤を操作して主作業台11を所望の高さに上昇又は下降させることができる。
図8は第1昇降機構の変形例1を示す図5対応図であり、図9は図8に示す変形例1の雄ねじ軸の配置を示す説明図である。なお、図8と9において、図5〜7中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
この変形例1の駆動ユニット121では、図8と9に示すように、図7に示される各ウオームギア22に別のウオームギア122が連結される。
図10は第1昇降機構の変形例2を示す図5対応図であり、図11は図10に示す変形例2の雄ねじ軸の配置を示す説明図である。なお、図10と11において、図5〜7中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
この変形例2の駆動ユニット221では、図10と11に示すように、図8に示されるプレート21Pの替わりにフレーム221Fが用いられている。
そして、4つのウオームギア222において、前後方向内側の4つのウオームホイールには、図6と7に示した雄ねじ軸9から第2ねじ部9cを省略してなる雄ねじ軸の第1ねじ部209bが下向きに結合され、保護カバー16も下向きに設置される。また、4つのウオームギア222において、前後方向外側の4つのウオームホイールには、図6と7に示した雄ねじ軸9から第1ねじ部9bを省略してなる雄ねじ軸の第2ねじ部209cが上向きに結合され、保護カバー16も上向きに設置される。
変形例2では、下側4本の第1ねじ部209bの軸心が上側4本の第2ねじ部209cの軸心に対して前後方向内側へ平行にずれるため、それによってトラック91の荷台92上に空いた前後のスペースに前後4つのアウトリガー30を立てて折り畳み状態で収納することができる(図1参照)。
図12は一実施形態の高所作業台装置によるトンネル内での作業状態を後方から視た図である。なお、図12では、2車線で一方通行のトンネル94内において、トラック91に搭載された高所作業台装置1が規制された左車線に停車し、右車線をミキサー車80が通過する状況が示されている。また図12では、車線中央にカラーコーン(登録商標)81が載置されており、1車線が工事のため規制されている状況が示されている。
このようなトンネル94内における天井中央部94aおよび左の側壁部94bでの作業では、主作業台11および補助作業台53を天井中央部94aおよび左の側壁部94bに接触させない所定高さまで上昇させ、第2台部11bを右方向へスライドさせて主作業台11を拡張する。
なお、天井中央部94aでの作業を行わないのであれば、図13と14で説明したような高所作業台装置1の前後の向きを入れ替える作業は不要であり、下降状態の主作業台11の第2台部11bを右側へスライドして拡張すれば、作業者は第2台部11bに乗って右の側壁部94bでの作業を行うことができる。
以上に述べたように、
(1)本発明の高所作業台装置は、トラックの荷台に載置される主作業台ユニットと、前記主作業台ユニットの左右一方側に並列配置可能な補助作業台ユニットとを備え、前記主作業台ユニットは昇降可能な主作業台を有し、前記補助作業台ユニットは昇降可能な補助作業台を有し、前記主作業台と前記補助作業台とは個別に昇降可能である。
この構成によれば、主作業台と補助作業台を個別に昇降させることができるため、主作業台を上昇させてトンネル天井中央部で作業し、補助作業台を主作業台よりも低い位置まで上昇させてトンネル側壁部で作業することができる。したがって、例えば、トンネル天井中央部からトンネル側壁部に亘って補強シートを貼るといった補修作業を一連動作にて効率的に行うことができる。
(2)前記主作業台は、前記補助作業台ユニットが設けられた前記左右一方側とは反対側に拡張可能に構成されてもよい。
この構成によれば、補助作業台をトンネル側壁側に配置すれば、主作業台をトンネル天井中央部側へ拡張することができると共に、主作業台の拡張部分に乗る作業者はよりトンネル天井中央部に接近することができるため、トンネル天井中央部での作業がしやすくなる。
前記補助作業台ユニットは、前記枠体と下降した前記主作業台との間の収納スペースに収納された収納状態と、前記収納状態から前記左右一方側に引き出された昇降可能状態とに切り替え可能に構成されてもよい。
この構成によれば、トラックの荷台よりも左右方向外側に補助作業台ユニットをはみ出すことなく収納することができるため、補助作業台ユニットを収納状態にした高所作業台装置を荷台に載せたトラックにて公道を走行することができる。また、主作業台ユニットにおける主作業台の下を補助作業台ユニットの収納スペースとして有効利用することができる。また、補助作業台ユニットは、収納状態から左右一方側に引き出された昇降可能状態に切り替え可能であるため、補助作業台を主作業台と並列にして昇降させることができる構成でありながら、主作業台の面積を犠牲にすることなくトラックの荷台面積と同程度に広い主作業台を得ることができる。
この構成によれば、下降した主作業台の下を荷物(作業時に使う工具や部品や補修材料等)の収納スペースとしてもさらに有効利用することができる。またこれにより、主作業台上に荷物を載せるために事前に法的認可を受ける手続きをしなければならない、といった煩雑な作業を省くことができる、あるいは荷物を載せるための別のトラックを手配する必要がなくなる。
この構成によれば、通常は、補助作業台を左側に配置した状態で高所作業台装置をトラックの荷台に設置してトンネル左側壁部の点検や補修作業等を行うが、一方通行のトンネル内の右側壁部で作業する場合は次のようにして補助作業台を右側に配置することができる。つまり、アウトリガーを展開状態にして高所作業台装置から離れるようトラックを前進させ、高所作業台装置の前後逆側にトラックを後退させてアウトリガーを折り畳み状態とすることにより、補助作業台を右側に配置した状態で高所作業台装置をトラックの荷台に設置することができる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
例えば、上述の実施形態(図5〜7等参照)では、複数の雄ねじ軸9を正回転または逆回転させることによって上側4本の支柱13および下側4本の支柱を同期的に伸縮させて主作業台11を垂直方向に昇降させる第1昇降機構20を備えた主作業台ユニット10を例示したが、枠体12の四隅に支柱としての4本の油圧シリンダを平行かつ垂直方向に立設しそれらを同期的に伸縮させて主作業台11を垂直方向に昇降させるように第1昇降機構20を構成してもよい。
Claims (5)
- トラックの荷台に載置される主作業台ユニットと、前記主作業台ユニットの左右一方側に並列配置可能な補助作業台ユニットとを備え、前記主作業台ユニットは昇降可能な主作業台を有し、前記補助作業台ユニットは昇降可能な補助作業台を有し、前記主作業台と前記補助作業台とは個別に昇降可能であり、
前記補助作業台ユニットは、下降した前記主作業台と荷台の間の収納スペースに収納された収納状態と、前記収納状態から前記左右一方側に引き出された昇降可能状態とに切り替え可能に構成されている、ことを特徴とする高所作業台装置。 - 前記主作業台は、前記補助作業台ユニットが設けられた前記左右一方側とは反対側に拡張可能に構成されている、請求項1に記載の高所作業台装置。
- 前記主作業台ユニットは、前記トラックの荷台に平面的に取り付けられる枠体と、枠体から上方へ平行に突出する伸縮可能な複数の支柱と、前記複数の支柱の上端に設けられた前記主作業台と、前記複数の支柱を伸縮させて前記主作業台を昇降させる昇降機構とを備えた、請求項1または2に記載の高所作業台装置。
- 前記主作業台ユニットは、前後に4本のアウトリガーを前記枠体に有しており、前記4本のアウトリガーの展開状態によって前記トラックの荷台上から浮き上がり可能であり、かつ、前記トラックの荷台に対して前後の向きを入れ替えて載置可能である、請求項3に記載の高所作業台装置。
- 前記収納スペースにおける前記左右一方側は前記補助作業台ユニットが収納されるスペースであり、前記収納スペースにおける前記左右一方側とは反対側は荷物が収納されるスペースである、請求項1〜4のいずれか1つに記載の高所作業台装置。
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