JP6919339B2 - 二次元測色装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二次元測色装置に関する。
(a)二次元色彩計において測色値に生じる誤差
一般的な二次元色彩計は、被測定物の複数の被測定領域からの光を受光し各被測定領域の色彩に応じた検出結果を出力する二次元カラーセンサーを備え、出力された検出結果から各被測定領域の測色値を演算する。二次元カラーセンサーは、各被測定領域からの光の分光放射輝度と出力する検出結果との関係を示す分光応答度を国際照明委員会(CIE)により1931年に採択された等色関数等の等色関数に近似させるためのフィルターを備える。
当該分光応答度が等色関数に完全に一致する場合は、出力された検出結果から各被測定領域の正確な測色値を直接的に演算できるため、個々の二次元色彩計を生産時に校正する必要はない。しかし、当該分光応答度を等色関数に完全に一致させるフィルターを作製することは困難であるため、個々の二次元色彩計を生産時に校正する必要が生じる。校正は、各被測定領域からの光の分光放射輝度と補正された検出結果との関係を示す分光応答度が等色関数に一致するように補正の内容を決定することにより行われる。補正の内容は、被測定物のモデルごとに決定される。
二次元色彩計が校正される場合は、校正用の光源からの光を受光した二次元カラーセンサーにより出力される検出結果から演算される測色値が校正用の光源の正確な測色値に一致するように二次元カラーセンサーにより出力される検出結果に適用される校正係数が演算される。また、二次元色彩計により測定が行われる場合は、各被測定領域からの光を受光した二次元カラーセンサーにより出力される検出結果に演算された校正係数が適用され、二次元カラーセンサーにより出力される検出結果から各被測定領域の測色値が演算される。
被測定領域の分光放射輝度が校正用の光源の分光放射輝度と同じである場合は、誤差を含まない測色値を与える校正係数が演算される。このため、二次元カラーセンサーにより出力される検出結果に演算された校正係数が適用された場合は、二次元カラーセンサーにより出力される検出結果から演算される測色値に誤差が生じない。しかし、被測定領域の分光放射輝度が校正用の光源の分光放射輝度と同じでない場合は、誤差を含む測色値を与える校正係数が演算され、校正誤差が発生する。このため、二次元カラーセンサーにより出力される検出結果に演算された校正係数が適用された場合は、二次元カラーセンサーにより出力される検出結果から演算される測色値に誤差が生じる。
(b)分光放射輝度の位置による変化
分光放射輝度は、位置により変化する場合がある。
例えば、自発光型の有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置においては、画素を構成する有機発光ダイオード(OLED)に流れる電流を制御するトランジスターのV−I特性等の性能を多数の画素に渡って均一にすることが困難であり、且つOLEDに流れる電流により分光放射輝度も異なるために、画素を構成するOLEDに流れる電流により決定される画素の分光放射輝度を多数の画素に渡って均一にすることが困難である。このため、有機EL表示装置においては、分光放射輝度が位置により変化する場合がある。
加えて、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置においては、画素を構成するマイクロキャビティの光路長を多数の多数にわたって均一にすることが困難であるため、画素を構成するマイクロキャビティの光路長により決定される画素を構成するマイクロキャビティから出射する干渉光のスペクトルを多数の画素に渡って均一にすることが困難である。このため、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置においては、特に分光放射輝度が位置により変化する場合がある。
ここで、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置において画素を構成するマイクロキャビティから出射する干渉光のスペクトルを多数の画素に渡って均一にすることが困難である点についてより詳細に説明する。
図23は、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置の断面を図示する模式図である。
図23に図示される有機EL表示装置9000は、マイクロキャビティ構造を有し、カソード9020、有機EL層9021、カソード9022、有機EL層9023、カソード9024、有機EL層9025及びアノード9026を備える。有機EL層9021は、電子輸送層9040、発光層9041及び正孔輸送層9042を備える。有機EL層9023は、電子輸送層9060、発光層9061及び正孔輸送層9062を備える。有機EL層9025は、電子輸送層9080、発光層9081及び正孔輸送層9082を備える。
カソード9020及び有機EL層9021は、赤色画素9100を構成する。カソード9022及び有機EL層9023は、緑色画素9101を構成する。カソード9024及び有機EL層9025は、青色画素9102を構成する。アノード9026は、赤色画素9100、緑色画素9101及び青色画素9102に共通である。
赤色画素9100から出射する光9120は、発光層9041から出射しカソード9020及びアノード9026に反射されることなく赤色画素9100から出射する非干渉光9140に加えて、発光層9041から出射しカソード9020及びアノード9026に反射されてから赤色画素9100から出射する干渉光9141を含む。光9120が干渉光9141を含むことにより、表示面の法線方向の赤色画素9100の輝度である赤色画素9100の正面輝度が高くなる。同様に、緑色画素9101から出射する光9160は、非干渉光9180に加えて、干渉光9181を含む。光9160が干渉光9181を含むことにより、緑色画素9101の正面輝度が高くなる。同様に、青色画素9102から出射する光9200は、非干渉光9220に加えて、干渉光9221を含む。光9200が干渉光9221を含むことにより、青色画素9102の正面輝度が高くなる。
干渉光9141のスペクトルは、有機EL層9021の膜厚dに依存する。一方で、有機EL層9021の膜厚dを多数の赤色画素9100に渡って均一にすることは困難である。このため、干渉光9141のスペクトルを多数の赤色画素9100に渡って均一にすることは困難である。同様に、干渉光9181のスペクトルを多数の緑色画素9101に渡って均一にすることは困難である。同様に、干渉光9221のスペクトルを多数の緑色画素9101に渡って均一にすることは困難である。
このように干渉光9141,9181及び9221のスペクトルをそれぞれ多数の赤色画素9100、緑色画素9101及び青色画素9102に渡って均一にすることが困難であることは、分光放射輝度が位置により変化する原因となる。
図24は、有機EL表示装置における中央、左側及び右側の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。
図24に示される例においては、中央、左側及び右側の分光放射輝度Le(λ)が互いに異なる。図24に示される例においては、表1に示されるように、中央、左側及び右側の色度座標u'が互いに異なり、左側の色度座標u'と右側の色度座標u'との差Δが0.004になる。また、中央、左側及び右側の色度座標v'が互いに異なり、左側の色度座標v'と右側の色度座標v'との差Δが0.005になる。
Figure 0006919339
(c)相対分光放射輝度のGray値による変化
相対分光放射輝度は、Gray値(OLEDに流す電流)により変化する場合がある。
図25は、液晶表示装置における、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。図26は、有機EL表示装置における、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。
図25に示される例においては、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度Le(λ)が互いに異なる。図25に示される例においては、表2に示されるように、Gray値が255,31及び10である場合の色度座標u'が互いに異なり、Gray値が255である場合の色度座標u'とGray値が10である場合の色度座標u'との差が0.0028になる。また、Gray値が255,31及び10である場合の色度座標v'が互いに異なり、Gray値が255である場合の色度座標v'とGray値が10である場合の色度座標v'との差が0.0262になる。
図26に示される例においては、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度が互いに異なる。図26に示される例においては、表2に示されるように、Gray値が255,31及び10である場合の色度座標u'が互いに異なり、Gray値が255である場合の色度座標u'とGray値が10である場合の色度座標u'との差が-0.0129になる。また、Gray値が255,31及び10である場合の色度座標v'が互いに異なり、Gray値が255である場合の色度座標v'とGray値が10である場合の色度座標v'との差が0.0075になる。
Figure 0006919339
(d)分光放射輝度の表示装置の個体による変化
分光放射輝度は、表示装置の個体により変化する場合がある。
図27は、同一モデルの表示装置の個体No.1、No.2及びNo.3の分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。
図27に示されるように、同一モデルの表示装置の個体No.1、No.2及びNo.3の分光放射輝度Le(λ)は、互いに異なる。
(e)その他の事情
表示装置の開発は、表示装置に表示される画像をより鮮やかにするために、表示可能な色度域(Gamut)を広げる方向で開発が進んでいる。
(f)二次元色彩計により表示装置が測定される場合に測色値に生じる誤差
先述したように、被測定領域の分光放射輝度が校正用の光源の分光放射輝度と同じでない場合は、演算される測色値に誤差が生じる。また、表示装置においては、分光放射輝度は、位置、表示輝度及び表示装置の個体により変化する。
このため、二次元色彩計により表示装置が測定される場合には、被測定領域の分光放射輝度が校正用の光源の分光放射輝度と同じでない状況が発生し、演算される測色値に誤差が生じる。
(g)二次元色彩計において測色値に生じる誤差の抑制
特許文献1に記載された技術は、二次元測色計に関する(発明の名称)。
特許文献1に記載された技術においては、被測定光源からの光が収束させられ、収束させられた光の一部がビームスプリッタを透過し、ビームスプリッタを透過した光が回転フィルタをさらに透過し、ビームスプリッタ及び回転フィルタを透過した光が2次元受光センサに受光される。また、収束させられた光の一部がビームスプリッタにより反射され、反射された光が分光センサに受光される(要約及び段落0013)。
特許文献1に記載された技術においては、分光センサにより検出された分光分布から被測定光源の三刺激値の真値が演算され、演算された三刺激値と分光センサの測定点に対応する2次元受光センサの画素の出力との関係式が算出され、算出された関係式に基づいて2次元受光センサの各画素の出力から各画素の三刺激値の真値が算出され、算出された各画素の三刺激値の真値から各画素の色度座標が算出される(段落0017−0022)。
特許文献1に記載された技術が先述の二次元色彩計に適用された場合は、各被測定領域の色彩に応じた検出結果が二次元色彩計を構成する二次元カラーセンサーにより出力されるとともに、複数の被測定領域のうちの共通の被測定領域の分光放射輝度が分光放射輝度計を構成する校正用センサーにより出力される二次元測色装置が構成される。また、二次元カラーセンサーにより出力される共通の被測定領域の色彩に応じた検出結果から演算される測色値が校正用センサーにより出力される共通の被測定領域の分光放射輝度から演算される測色値に一致するように二次元測色装置が校正される。二次元測色装置の校正は、生産時ではなく、使用時に行われる。
当該校正によれば、分光放射輝度の表示輝度による変化及び分光放射輝度の表示装置の個体による変化に起因して測色値に生じる誤差が解消する。
特開平6−201472号公報
先述したように、特許文献1に記載された技術が先述の二次元色彩計に適用されることにより実現される二次元測色装置においては、分光放射輝度の表示輝度による変化及び分光放射輝度の表示装置の個体による変化に起因して測色値に生じる誤差が解消する。しかし、当該二次元測色装置においては、分光放射輝度の位置による変化に起因して測色値に生じる誤差は解消しない。
ここで、当該二次元測色装置において分光放射輝度の位置による変化に起因して測色値に生じる誤差の例を説明する。
図28は、当該二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと輝度Lvに生じる誤差ΔLvとの関係の例を示すグラフである。図29は、当該二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標u'に生じる誤差Δu'との関係の例を示すグラフである。図30は、当該二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標v'に生じる誤差Δv'との関係の例を示すグラフである。
図28に示されるように、誤差ΔLv'は、輝度Lvが高い場合には著しく大きくならないが、輝度Lvが低い場合には著しく大きくなる場合がある。例えば、誤差ΔLv'は、輝度Lvがcd/m2以下である場合は、9%を超える場合がある。また、図29及び図30にそれぞれ示されるように、誤差Δu'及び誤差Δv'は、輝度Lvが高い場合には著しく大きくならないが、輝度Lvが低い場合には著しく大きくなる場合がある。例えば、表示装置に白色が表示された場合の誤差Δu'は、輝度Lvが0.3cd/m2以下であるときは、0.010を超える場合がある。
このように、特許文献1に記載された技術が先述の二次元色彩計に適用されることにより実現される二次元測色装置においては、分光放射輝度の位置による変化に起因して輝度Lvが低い場合に測色値に生じる誤差が大きくなる場合がある。近年普及が進んでいる有機EL表示装置においては、輝度Lvが低い状況下においても正確な測色値が求められることが多いため、輝度Lvが低い場合に測色値に生じる誤差が大きくなることには問題がある。
以下で説明する発明は、これらの問題を解決するためになされる。以下で説明する発明が解決しようとする課題は、二次元測色装置において、分光放射輝度の位置による変化に起因して輝度が低い場合に測色値に生じる誤差を抑制することである。
二次元測色装置においては、光学系が、表示装置の表示面における二次元領域からの光から第1及び第2の光を生成し、二次元カラーセンサー及び校正用センサーが、第1及び第2の光をそれぞれ受光する。
二次元カラーセンサーは、表示装置の表示面における二次元領域の複数の被測定領域の色彩にそれぞれ応じた複数の検出結果を出力する。複数の検出結果は、複数の被測定領域に含まれる共通の被測定領域の色彩に応じた第1の検出結果を含む。
校正用センサーは、共通の被測定領域の輝度及び色彩に応じた第2の検出結果を出力する。
表示面の明るさの変更に対して、表示面における色度域の広さが基準より広くなったか否か、又は表示面における色度域の広さの変化量を表示面における輝度の変化量で除して得た計算値が基準より小さくなったか否かを判定するために用いられる値が第2の検出結果から演算され、表示面の明るさの変更に対して、表示面における色度域の広さが基準より広くなった場合、又は表示面における色度域の広さの変化量を表示面における輝度の変化量で除して得た計算値が基準より小さくなった場合に満たされる条件を値が満たすか否かが判定される。

値が条件を満たした状況下において校正時における第1及び第2の検出結果が取得され、第1の検出結果に適用された場合に第1の検出結果から演算される測色値を第2の検出結果から演算される測色値に近づける校正用情報が演算される。
測定時における複数の検出結果が取得され、複数の測定時検出結果に校正用情報が適用されて複数の検出結果から複数の被測定領域の測色値がそれぞれ演算される。
以下で説明する発明によれば、色度域が広くなった状況下、又は輝度に対する色度域の変化量が基準より大きくなった状況下において取得された第1及び第2の検出結果から演算された校正用情報が、色度域が狭くなった状況においても測定時における複数の検出結果に適用される。このため、色度域が狭くなった状況下、又は輝度に対する色度域の変化量が基準より大きくなった状況下において取得された第1及び第2の検出結果から演算された校正用情報が、色度域が狭くなった状況下において複数の検出結果に適用されることにより複数の被測定領域の測色値に生じる誤差が抑制される。したがって、分光放射輝度の位置による変化に起因して輝度が低い場合に測色値に生じる誤差が抑制される。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
第1実施形態の二次元測色装置の外観を図示する模式図である。 第1実施形態の二次元測色装置の内部構造を図示する模式図である。 第1実施形態の二次元測色装置により測色が行われる、表示装置の表示面を図示する模式図である。 第1実施形態の二次元測色装置に備えられる演算部を図示するブロック図である。 色が赤色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 色が赤色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 色が緑色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 色が緑色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 色が青色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 色が青色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。 第1実施形態の二次元測色装置における校正用情報の内容を説明する図である。 第1実施形態の二次元測色装置において利用される校正係数を説明する図である。 第1実施形態の二次元測色装置において利用される校正係数を説明する図である。 第1実施形態の二次元測色装置において利用される校正係数を説明する図である。 第1実施形態の二次元測色装置により行われる測色の流れを図示するフローチャートである。 第1実施形態の二次元測色装置における校正係数の演算の流れを図示するフローチャートである。 第1実施形態の二次元測色装置における校正係数の演算の流れを図示するフローチャートである。 液晶表示装置及び有機EL表示装置における色度域の広さを示す値NTSC ratioの輝度Lvによる変化を示すグラフである。 第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと輝度Lvに生じる誤差ΔLvとの関係の例を示すグラフである。 第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標u'に生じる誤差Δu'との関係の例を示すグラフである。 第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標v'に生じる誤差Δv'との関係の例を示すグラフである。 第1実施形態の二次元測色装置においてハーフミラーからなる分離光学系に代えて採用される分離光学系を図示する模式図である。 マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置の断面を図示する模式図である。 有機EL表示装置における、中央、左側及び右側の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。 液晶表示装置における、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。 有機EL表示装置における、Gray値が255,31及び10である場合の相対分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。 同一モデルの表示装置の個体No.1、No.2及びNo.3の分光放射輝度Le(λ)の例を示すグラフである。 二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと輝度Lvに生じる誤差ΔLvとの関係の例を示すグラフである。 二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標u'に生じる誤差Δu'との関係の例を示すグラフである。 二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標v'に生じる誤差Δv'との関係の例を示すグラフである。
1 二次元測色装置
図1は、第1実施形態の二次元測色装置の外観を図示する模式図である。図2は、第1実施形態の二次元測色装置の内部構造を図示する模式図である。図3は、第1実施形態の二次元測色装置により測色が行われる、表示装置の表示面を図示する模式図である。
図1及び図2に図示される二次元測色装置1000は、図1及び図2に図示される表示装置1020の表示面1040の測色を行う。
二次元測色装置1000は、図3に図示される表示面1040の被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の測色を行う。被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068は、マトリクス状に配置される。マトリクス状に配置される9個の被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068が、マトリクス状に配列される2個以上8個以下の被測定領域に置き換えられてもよく、マトリクス状に配列される10個以上の被測定領域に置き換えられてもよく、マトリクス状に配列されない2個以上の被測定領域に置き換えられてもよい。
二次元測色装置1000は、図2に図示されるように、光学系1080、二次元カラーセンサー1081、校正用センサー1082及び演算部1083を備える。二次元測色装置1000がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。
光学系1080は、対物光学系1100、ハーフミラー1101及び集光光学系1102を備える。光学系1080がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。ハーフミラー1101がハーフミラー1101以外のビームスプリッターに置き換えられてもよい。
表示面1040からの光1120は、対物光学系1100を通過する。対物光学系1100を通過した光1121は、ハーフミラー1101により分離される。このため、対物光学系1100を通過した光1121の一部は、ハーフミラー1101により反射される。また、対物光学系1100を通過した光1121の他の一部は、ハーフミラー1101を透過する。ハーフミラー1101により反射された光1122は、二次元カラーセンサー1081により受光される。ハーフミラー1101を透過した光1123は、集光光学系1102を通過する。ハーフミラー1101及び集光光学系1102を通過した光1124は、校正用センサー1082により受光される。これらにより、光学系1080は、表示面1040からの光1120から二次元カラーセンサー1081により受光される光1122及び校正用センサー1082により受光される光1123を生成する。ハーフミラー1101により反射された光1122が校正用センサー1082により受光されハーフミラー1101を透過した光1123が二次元カラーセンサー1081により受光されることも許される。
二次元カラーセンサー1081は、対物光学系1100を通過しハーフミラー1101により反射された光1122の結像位置に配置され、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068からの光を受光し、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の色彩にそれぞれ応じた検出結果A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7及びA8を出力する。検出結果A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7及びA8は、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068に含まれる共通の被測定領域1060の色彩に応じた検出結果A0を含む。検出結果A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7及びA8の各々は、RGB表色系における赤色(R)成分、緑色(G)成分及び青色(B)成分を示す信号からなる。RGB表色系におけるR成分、G成分及びB成分を示す信号が他の種類の色彩に応じた信号に置き換えられてもよい。例えば、RGB表色系におけるR成分、G成分及びB成分を示す信号がXYZ表色系におけるX成分、Y成分及びZ成分を示す信号に置き換えられてもよい。
二次元カラーセンサー1081は、RGB表色系におけるR成分、G成分及びB成分を示す信号を出力するため、表示面1040からの光1120の分光放射輝度とR成分を示す信号との関係を示す分光応答度を適切なものにするためのRフィルター、表示面1040からの光1120の分光放射輝度とG成分を示す信号との関係を示す分光応答度を適切なものにするためのGフィルター及び表示面1040からの光1120の分光放射輝度とB成分を示す信号との関係を示す分光応答度を適切なものにするためのBフィルターを備える。
二次元カラーセンサー1081は、例えば横1920画素×縦1080画素を有する。被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の各々の測色には、例えば直径上に200個の画素を配列できる円形領域の内部に含まれる画素、各辺上に100個の画素を配列できる正方形領域の内部に含まれる画素等が割り当てられる。
校正用センサー1082は、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068に含まれる共通の被測定領域1060の輝度及び色彩に応じた検出結果B0を出力する。校正用センサー1082は、分光放射輝度計であり、検出結果B0は、共通の被測定領域1060の分光放射輝度を示す信号からなる。校正用センサー1082が、分光放射輝度計以外の高精度センサーであってもよい。
二次元カラーセンサー1081により構成される二次元色彩計及び校正用センサー1082により構成される分光放射輝度計に共通の被測定領域1060は、典型的には表示面1040の中心部にあり、典型的には被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の中央にある。しかし、共通の被測定領域1060が表示面1040の中心部以外にあってもよく、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の中央以外にあってもよい。
演算部1083は、二次元カラーセンサー1081から検出結果A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7及びA8を取得し、校正用センサー1082から検出結果B0を取得する。また、演算部1083は、校正時における検出結果A0C及びB0C(以下、校正時検出結果と呼ぶ)から校正用情報を演算する。さらに、演算部1083は、測定時における検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8M(以下、測定時検出結果と呼ぶ)に演算した校正用情報を適用し、測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の測色値をそれぞれ演算する。
2 演算部
図4は、第1実施形態の二次元測色装置に備えられる演算部を図示するブロック図である。
図4に図示される演算部1083は、インストールされたプログラムを実行するコンピューターであり、値演算部1140、判定部1141、校正用情報演算部1142及び測色値演算部1143を備える。演算部1083がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。コンピューターにより行われる処理の全部又は一部がプログラムを実行しないハードウェアにより行われてもよい。
値演算部1140は、校正用センサー1082の検出結果B0から色度域の広さを示す値Gamutを演算する。
判定部1141は、値Gamutが閾値Bより大きいという条件を値Gamutが満たすか否かを判定する。
値Gamutは、校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域が基準より広くなったか否かを判定するために用いられる。値Gamutが閾値Bより大きいという条件は、校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域が基準より広くなった場合に満たされる。
校正用情報演算部1142は、値Gamutが閾値Bより大きいという条件を値Gamutが満たした状況下において、すなわち校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域が基準より広くなった状況下において、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cを取得し、校正用情報を演算する。校正用情報は、それが二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cに適用された場合に二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから演算される測色値が校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算される測色値に近づくように演算され、望ましくはそれが二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cに適用された場合に二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから演算される測色値が校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算される測色値に一致するように演算される。これにより、二次元カラーセンサー1081の検出結果A0が校正され、二次元カラーセンサー1081の検出結果A0から演算される測色値に生じる誤差が小さくなる。したがって、共通の被測定領域1060について校正が行われる。
測色値演算部1143は、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mを取得し、取得した二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに演算された校正用情報を適用して二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の測色値をそれぞれ演算する。
これにより、色度域が広くなった状況下において取得された二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算された校正用情報が、色度域が狭くなった状況下においても二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに適用される。このため、色度域が狭くなった状況下において取得された二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算された校正用情報が、色度域が狭くなった状況下において二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに適用されることにより被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の測色値により生じる誤差が抑制される。したがって、分光放射輝度の位置による変化に起因して輝度が低い場合に測色値に生じる誤差が抑制される。
また、共通の被測定領域1060について校正を行うことにより演算された校正用情報が、共通の被測定領域1060以外の被測定領域1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068についてそれぞれ取得される二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに適用される。
3 共通の被測定領域についてのみ校正を行うことの技術的意義
一見しただけでは、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の分光放射輝度が互いに異なることに起因する誤差は、共通の被測定領域1060についてのみ校正を行うことによっては解消しないようにも見える。また、色度域の広さも当該誤差とは無関係であるように見える。そこで、色度域が広くなった状況下において共通の被測定領域1060についてのみ校正を行うことの技術的意義を説明する。
一般的に言って、色度域が狭く色が無彩色に近い状況下において校正が行われても、測色値に生じる誤差を抑制することはできない。また、色度域の広さの輝度による変化が大きい状況下において校正が行われても、分光放射輝度の位置による変化が大きいため、測色値に生じる誤差を抑制することはできない。
これらのことから、先述の校正においては、色度域の広さの輝度による変化が大きい状況下において校正が行われることを回避するために、輝度が低い場合に色度域の広さの輝度による変化が大きくなるという経験則に基づいて、色度域の広さを示す値Gamutを監視しながら測色値に生じる誤差を抑制できる校正用情報が演算される。
測色値に生じる誤差は、分光放射輝度が位置により変化することに起因して生じるとともに、相対分光放射輝度が輝度により変化することに起因して生じる。そして、被測定領域の輝度が低い場合には、相対分光放射輝度が輝度により変化することの影響が支配的になる。このため、相対分光放射輝度が輝度により変化することの影響を抑制できる先述の校正が行われた場合は、被測定領域1060についてのみ校正が行われた場合であっても測色値に生じる誤差が抑制される。例えばLvが320cd/m2から280cd/m2まで40cd/m2変化した場合とLvが1.4cd/m2から0.5cd/m2まで0.9cd/m2変化した場合のNTSC基準の色度域と各々相対分光放射輝度は表3と図5から図10までのようになり低輝度の場合、急激に相対分光放射輝度が大きく変化し、色度域も小さくなる。なお、図5は、色が赤色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。図6は、色が赤色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。図7は、色が緑色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。図8は、色が緑色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。図9は、色が青色でありLvが320cd/m2及び280cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。図10は、色が青色でありLvが1.4cd/m2及び0.5cd/m2である場合の相対分光放射輝度を示すグラフである。
Figure 0006919339
4 校正用情報
図11は、第1実施形態の二次元測色装置における校正用情報の内容を説明する図である。
図11に図示されるように、表示面1040に表示される白色のGray値が0,1c,...,(m-1)c,mc,mc+d,...,255に設定された場合は、色度域の広さを示す値GamutがそれぞれGamut(0),Gamut(1c),...,Gamut((m-1)c),Gamut(mc),Gamut(mc+d),...,Gamut(255)になり、校正用センサー1082の検出結果B0から演算される輝度LvがそれぞれLv(0),Lv(1c),...,Lv((m-1)c),Lv(mc),Lv(mc+d),...,Lv(255)になる。
また、図11に図示されるように、校正用情報演算部1142により演算される校正用情報1160は、値Gamutが閾値Bより大きくなる複数の輝度Lv(mc),Lv(mc+d),....,Lv(255)にそれぞれ対応する複数の校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),....,A(Lv(255))を含む。しかし、校正用情報1160は、値Gamutが閾値B以下になるLv(0),Lv(1c),...,Lv((m-1)c)に対応する校正係数を含まない。
5 適用される校正係数
図12、図13及び図14は、第1実施形態の二次元測色装置において利用される校正係数を説明する図である。
測色値演算部1143は、取得した二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに適用される校正係数を校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),....,A(Lv(255))から選択するために、測定時に校正用センサー1082の検出結果B0がとる校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mを取得し、取得した校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから測定時輝度Lv_mを演算する。校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mは、測定用の画像が表示面1040に表示された状態において測色値演算部1143により取得される。校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mは、分光放射輝度Le(Lv_m,λ)からなる。
また、測色値演算部1143は、測定時輝度Lv_mに対応する少なくともひとつの対応輝度を輝度Lv(0),Lv(1c),...,Lv((m-1)c),Lv(mc),Lv(mc+d),...,Lv(255)から選択し、選択した少なくともひとつの対応輝度にそれぞれ対応する少なくともひとつの対応校正係数を校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),....,A(Lv(255))から選択し、取得した二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに選択した少なくともひとつの対応校正係数を適用して二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068の測色値をそれぞれ演算する。
測定時輝度Lv_mが輝度Lv(mc),Lv(mc+d),....,Lv(255)に含まれる最低の輝度Lv(mc)未満である場合は、図12に図示されるように、最低の輝度Lv(mc)が少なくともひとつの対応輝度(1個の対応輝度)になり、最低の輝度Lv(mc)に対応する校正係数A(Lv(mc))が少なくともひとつの対応校正係数(1個の対応校正係数)になる。また、校正係数A(Lv(mc))が二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mにそのまま適用される。
測定時輝度Lv_mが最低の輝度Lv(mc)以上であり輝度Lv(mc),Lv(mc+d),....,Lv(255)において輝度Lv(mc+nd)に一致する場合は、図13に図示されるように、輝度Lv(mc+nd)が少なくともひとつの対応輝度(1個の対応輝度)になり、輝度Lv(mc+nd)に対応する校正係数A(Lv(mc+nd))が少なくともひとつの対応校正係数(1個の対応校正係数)になる。また、校正係数A(Lv(mc+nd))が二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mにそのまま適用される。
測定時輝度Lv_mが最低の輝度Lv(mc)以上であり輝度Lv(mc),Lv(mc+d),....,Lv(255)において隣接する2個の輝度Lv(mc+nd)及びLv(mc+(n+1)d)に挟まれる場合は、図14に図示されるように、輝度Lv(mc+nd)及びLv(mc+(n+1)d)が少なくともひとつの対応輝度(2個の対応輝度)になり、輝度Lv(mc+nd)及びLv(mc+(n+1)d)にそれぞれ対応する校正係数A(Lv(mc+nd))及びA(Lv(mc+(n+1)d))が少なくともひとつの対応校正係数(2個の対応校正係数)になる。また、校正係数A(Lv(mc+nd))及びA(Lv(mc+(n+1)d))に対して補間が行われ新たな校正係数が得られ、得られた新たな校正係数が二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mに適用される。
6 測色
図15は、第1実施形態の二次元測色装置により行われる測色の流れを図示するフローチャートである。
図15に図示されるように、ステップS101においては、校正用情報演算部1142が校正用情報1160を構成する校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),...,A(Lv(255))を演算する。校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),...,A(Lv(255))の演算の詳細は後述する。
続くステップS102においては、測定用の画像が表示面1040に表示される。
続くステップS103においては、測色値演算部1143が、測定用の画像が表示面1040に表示された状態において、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mを取得する。二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mの各々は、RGB表色系におけるR成分R(i,j)、G成分G(i,j)及びB成分B(i,j)からなる。位置座標値(i,j)は、左右方向の位置座標値i及び上下方向の位置座標値jの組であり、被測定領域の表示面1040における位置を示す。
続くステップS104においては、測色値演算部1143が、測定用の画像が表示面1040に表示された状態において、校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mを取得する。校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mは、分光放射輝度Le(Lv_m,λ)からなる。
ステップS103及びS104の実行順序が変更されてもよい。
続くステップS105においては、測色値演算部1143が、取得した分光放射輝度Le(Lv_m,λ)から測定時輝度Lv_mを演算し、演算した測定時輝度Lv_mに基づいて校正係数A(Lv(mc)),A(Lv(mc+d)),...,A(Lv(255))から実際に適用される校正係数A(Lv_m)を取得する。校正係数A(Lv_m)の取得の手順は、「5 適用される校正係数」において説明した。
続くステップS106においては、測色値演算部1143が、取得した校正係数A(Lv_m)を測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mの各々に適用する。校正係数A(Lv_m)は、校正行列であり、RGB表色系におけるR成分R(i,j)、G成分G(i,j)及びB成分B(i,j)からXYZ表色系における三刺激値であるX成分X(i,j)、Y成分Y(i,j)及びZ成分(i,j)への変換行列を兼ねる。校正係数A(Lv_m)の適用は、式(1)に従って行われる。これにより、XYZ表色系における測色値であるX成分X(i,j)、Y成分Y(i,j)及びZ成分(i,j)が演算される。
Figure 0006919339
変換行列を兼ねる校正行列である校正係数A(Lv_m)に代えて互いに独立した変換行列及び校正行列が準備され、校正行列が適用された後に変換行列が適用されてもよい。測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mの各々がXYZ表色系におけるX成分、Y成分及びZ成分からなる場合は、変換行列を兼ねる校正行列である校正係数A(Lv_m)に代えて変換行列を兼ねない校正行列が準備され適用される。
続くステップS107においては、XYZ表色系における測色値であるX成分X(i,j)、Y成分Y(i,j)及びZ成分(i,j)がLu’v’表色系における測色値である輝度Lv、色度座標u'及び色度座標v'に変換される。XYZ表色系における測色値がLu’v’表色系における測色値以外の測色値に変換されてもよい。例えば、XYZ表色系における測色値がRGB表色系、xyY表色系、L表色系、L表色系、Lh表色系、ハンターLab表色系、マンセル表色系等における測色値等に変換されてもよい。ステップS107の実行が省略されステップS106において演算された測色値が出力されてもよい。
7 校正係数の演算
図16及び図17は、第1実施形態の二次元測色装置における校正係数の演算の流れを図示するフローチャートである。
図16に図示される前半のステップS111からS123までにおいては、色度域が基準より広くなったか否かが判定され、図17に図示される後半のステップS124からS135までにおいては、色度域が基準より広くなった状況下において二次元測色装置1000の校正が行われる。行われた校正は、色度域が基準より広い状況下で行われる測定だけでなく、色度域が基準より狭い状況下で行われる測定にも反映される。
ステップS111においては、表示面1040に表示される校正用画像のGray値が最低値0に設定される。
続くステップS112においては、表示面1040に白色が校正用画像として表示される。表示される白色は、その時点で設定されているGray値を有する。
続くステップS113においては、表示面1040に白色が表示された状態において、値演算部1140が、校正用センサー1082の検出結果B0を取得する。取得した校正用センサー1082の検出結果B0は、分光放射輝度Le_w(λ)からなる。
続くステップS114においては、表示面1040に赤色が表示される。表示される赤色の赤色成分の大きさは、ステップS112において表示される白色の赤色成分の大きさに一致する。
続くステップS115においては、表示面1040に赤色が表示された状態において、値演算部1140が、校正用センサー1082の検出結果B0を取得する。取得した校正用センサー1082の検出結果B0は、分光放射輝度Le_r(λ)からなる。
続くステップS116においては、表示面1040に緑色が表示される。表示される緑色の緑色成分の大きさは、ステップS112において表示される白色の緑色成分の大きさに一致する。
続くステップS117においては、表示面1040に緑色が表示された状態において、値演算部1140が、校正用センサー1082の検出結果B0を取得する。取得した校正用センサー1082の検出結果B0は、分光放射輝度Le_g(λ)からなる。
続くステップS118においては、表示面1040に青色が表示される。表示される青色の青色成分の大きさは、ステップS112において表示される白色の青色成分の大きさに一致する。
続くステップS119においては、表示面1040に青色が表示された状態において、値演算部1140が、校正用センサー1082の検出結果B0を取得する。取得した校正用センサー1082の検出結果は、分光放射輝度Le_b(λ)からなる。
ステップS112及びS113からなるステップ群、ステップS114及びS115からなるステップ群、ステップS116及びS117からなるステップ群、並びにステップS118及びS119からなるステップ群からなる4個のステップ群の実行順序が変更されてもよい。
続くステップS120においては、値演算部1140が、取得した分光放射輝度Le_r(λ),Le_g(λ)及びLe_b(λ)から色度域の広さを示す値Gamutを演算する。
続くステップS121においては、判定部1141が、値Gamutが閾値Bより大きいか否かを判定する。値Gamutが閾値B以下であると判定された場合は、処理がステップS122に進められる。値Gamutが閾値Bより大きいと判定された場合は、処理がステップS123に進められる。
ステップS122においては、表示面1040に表示される校正用画像のGray値が増分値cだけインクリメントされる。Gray値が増分値cだけインクリメントされた後には、処理がステップS112に進められる。
ステップS111からS122までによれば、値Gamutが閾値Bより大きくなるまで、すなわち校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域が基準より広くなるまで、表示面1040に表示される校正用画像のGray値が増加させられ、表示面1040に表示される白色、赤色、緑色及び青色が明るくされる。
続くステップS123においては、値演算部1140が、取得した分光放射輝度Le_w(λ)から輝度Lvを演算する。輝度Lvの演算は、XYZ表色系における等色関数のy成分y(λ)を用いて、式(2)に従って行われる。
Figure 0006919339
色度域が基準より広くなった後に被測定領域1060の輝度がさらに高くなった場合は、色度域が基準より広い状況が維持される。このため、被測定領域1060の輝度がさらに高くなる後半のステップS124からS135までは、色度域が基準より広くなった状況下において実行される。
ステップS124においては、表示面1040に白色が表示される。表示される白色は、その時点で設定されているGray値を有する。
続くステップS125においては、校正用情報演算部1142が、表示面1040に白色が表示された状態において、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cを取得する。取得した二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cは、赤色成分R_w(m,n)、緑色成分G_w(m,n)及び青色成分B_w(m,n)からなる。取得した校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cは、分光放射輝度Le_w(λ)からなる。
続くステップS126においては、表示面1040に赤色が表示される。表示される赤色の赤色成分の大きさは、ステップS124において表示される白色の赤色成分の大きさに一致する。
続くステップS127においては、校正用情報演算部1142が、表示面1040に赤色が表示された状態において、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cを取得する。取得した二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cは、赤色成分R_r(m,n)、緑色成分G_r(m,n)及び青色成分B_r(m,n)からなる。取得した校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cは、分光放射輝度Le_r(λ)からなる。
続くステップS128においては、表示面1040に緑色が表示される。表示される緑色の緑色成分の大きさは、ステップS124において表示される白色の緑色成分の大きさに一致する。
続くステップS129においては、校正用情報演算部1142が、表示面1040に緑色が表示された状態において、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cを取得する。取得した二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cは、赤色成分R_g(m,n)、緑色成分G_g(m,n)及び青色成分B_g(m,n)からなる。取得した校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cは、分光放射輝度Le_g(λ)からなる。
続くステップS130においては、表示面1040に青色が表示される。表示される青色の青色成分の大きさは、ステップS124において表示される白色の青色成分の大きさに一致する。
続くステップS131においては、校正用情報演算部1142が、表示面1040に青色が表示された状態において、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0C及び校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cを取得する。取得した二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cは、赤色成分R_b(m,n)、緑色成分G_b(m,n)及び青色成分B_b(m,n)からなる。取得した校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cは、分光放射輝度Le_b(λ)からなる。
ステップS124及びS125からなるステップ群、ステップS126及びS127からなるステップ群、ステップS128及びS129からなるステップ群、並びにステップS130及びS131からなるステップ群からなる4個のステップ群の実行順序が変更されてもよい。
続くステップS132においては、校正用情報演算部1142が、取得した分光放射輝度Le_w(λ)から輝度Lvを演算する。輝度Lvの演算は、XYZ表色系における等色関数のy成分y(λ)を用いて、先述の式(2)に従って行われる。
続くステップS133においては、校正用情報演算部1142が、演算した輝度Lvに対応する校正係数A(Lv)を演算する。校正係数A(Lv)の演算の詳細は後述する。
続くステップS134においては、校正用情報演算部1142が、値Grayが最大値255に達したか否かを判定する。値Grayが最大値255に達していないと判定された場合は、処理がステップS135に進められる。値Grayが最大値255に達したと判定された場合は、処理が終了する。255は一例であり、1024、4096等であってもよい。
ステップS135においては、表示面1040に表示される校正用画像のGray値が増分値dだけインクリメントされる。Gray値が増分値dだけインクリメントされた後には、処理がステップS124に進められる。
ステップS124からS135までによれば、値Gamutが閾値Bより大きくなる、すなわち校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域が基準より広くなる複数のGray値の各々である各Gray値について、各Gray値に応じた輝度値Lv及び当該輝度値Lvに対応する校正係数A(Lv)が準備される。
8 校正係数A(Lv)の演算
校正係数A(Lv)の演算においては、表示面1040に赤色が表示された場合の被測定領域1060のRGB値R_r(m,n),G_r(m,n)及びB_r(m,n)が二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから得られる。
また、表示面1040に緑色が表示された場合の被測定領域1060のRGB値R_g(m,n),G_g(m,n)及びB_g(m,n)が二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから得られる。
また、表示面1040に青色が表示された場合の被測定領域1060のRGB値R_b(m,n),G_b(m,n)及びB_b(m,n)が二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから得られる。
これらとは別に、表示面1040に赤色が表示された場合の被測定領域1060の三刺激値Xr,Yr及びZrが、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cである分光放射輝度Le_r(λ)から演算される。三刺激値Xr,Yr及びZrの演算は、XYZ表色系における等色関数x(λ),y(λ)及びz(λ)を用いて、式(3)、式(4)及び式(5)に従って行われる。
Figure 0006919339
また、表示面1040に緑色が表示された場合の被測定領域1060の三刺激値Xg,Yg及びZgが、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cである分光放射輝度Le_g(λ)から演算される。三刺激値Xg,Yg及びZgの演算は、XYZ表色系における等色関数x(λ),y(λ)及びz(λ)を用いて、式(6)、式(7)及び式(8)に従って行われる。
Figure 0006919339
また、表示面1040に青色が表示された場合の被測定領域1060の三刺激値Xb,Yb及びZbが、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cである分光放射輝度Le_b(λ)から演算される。三刺激値Xb,Yb及びZbの演算は、XYZ表色系における等色関数x(λ),y(λ)及びz(λ)を用いて、式(9)、式(10)及び式(11)に従って行われる。
Figure 0006919339
二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0CからRGB値R_r(m,n),G_r(m,n)及びB_r(m,n)、RGB値R_g(m,n),G_g(m,n)及びB_g(m,n)並びにRGB値R_b(m,n),G_b(m,n)及びB_b(m,n)が得られ、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算された三刺激値Xr,Yr及びZr、三刺激値Xg,Yg及びZg並びに三刺激値Xb,Yb及びZbが準備された後に、式(12)、式(13)及び式(14)を満たす校正係数A(Lv)が演算される。
Figure 0006919339
校正係数A(Lv)は、式(15)で表される3行3列の正方行列である。
Figure 0006919339
式(12)、式(13)及び式(14)を満たす校正係数A(Lv)が二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから得られたRGB値R_r(m,n),G_r(m,n)及びB_r(m,n)、RGB値R_g(m,n),G_g(m,n)及びB_g(m,n)並びにRGB値R_b(m,n),G_b(m,n)及びB_b(m,n)に乗じられた場合は、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算される三刺激値Xr,Yr及びZr、三刺激値Xg,Yg及びZg並びに三刺激値Xb,Yb及びZbと一致する三刺激値がそれぞれ得られる。また、校正用センサー1082の校正時検出結果B0Cから演算される三刺激値Xr,Yr及びZr、三刺激値Xg,Yg及びZg並びに三刺激値Xb,Yb及びZbは、分光放射輝度から演算されるため、フィルターの影響を受けず、小さな誤差しか有しない。このため、式(12)、式(13)及び式(14)を満たす校正係数A(Lv)は、二次元カラーセンサー1081の校正時検出結果A0Cから小さな誤差しか有しない測色値を演算するために利用できる。
9 色度域の広さを示す値Gamutの輝度による変化
図18は、液晶表示装置及び有機EL表示装置における色度域の広さを示す値NTSC ratioの輝度Lvによる変化の例を示すグラフである。
図18においては、色度域の広さが全米テレビジョン放送方式標準化委員会(NTSC)により定義された色度域の広さに対する比(NTSC ratio)により表される。また、図18には、閾値Bが40%である場合について閾値Bを示す閾値線TLが描かれている。
図18からは、液晶表示装置においては、表示面の輝度が6cd/m2以下である場合にNTSC ratioが40%以下となることを把握できる。このため、二次元測色装置1000により液晶表示装置の表示面の測色が行われる場合は、表示面の輝度が6cd/m2以下の状況下において測色が行われるときに、表示面の輝度が6cd/m2である状況下において行われた校正が反映される。
また、図18からは、有機EL表示装置においては、表示面の輝度が1cd/m2以下である場合にNTSC ratioが40%以下となることを把握できる。このため、二次元測色装置1000により有機EL表示装置の表示面の測色が行われる場合は、表示面の輝度が1cd/m2以下の状況下において測色が行われるときに、表示面の輝度が1cd/m2である状況下において行われた校正が反映される。
閾値Bの具体値は、測定者が要求する精度に応じて決定されて測定者により入力されてもよいし、二次元測色装置1000の内部において決定されてもよい。
10 第1実施形態の二次元測色装置において測色値に生じる誤差
図19は、第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと輝度Lvに生じる誤差ΔLvとの関係の例を示すグラフである。図20は、第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標u'に生じる誤差Δu'との関係の例を示すグラフである。図21は、第1実施形態の二次元測色装置における、白色、赤色、緑色及び青色が表示装置に表示された場合の輝度Lvと色度座標v'に生じる誤差Δv'との関係の例を示すグラフである。
図19には、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから演算される輝度Lvに生じる誤差ΔLvの、校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される輝度Lvによる変化が示される。図20には、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから演算される色度座標u'に生じる誤差Δu'の、校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される輝度Lvによる変化が示される。図21には、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M及びA8Mから演算される色度座標v'に生じる誤差Δv'の、校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される輝度Lvによる変化が示される。
誤差ΔLvは、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068についてそれぞれ求められる9個の誤差から選択される最悪の誤差である。9個の誤差の各々は、校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される輝度Lv_spectroに対する二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M又はA8Mから演算される輝度Lv(i,j)の比から1を減じた値{Lv(i,j)/Lv_spectro}-1である。
誤差Δu'は、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068についてそれぞれ求められる9個の誤差から選択される最悪の誤差である。9個の誤差の各々は、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M又はA8Mから演算される色度座標u'(i,j)から校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される色度座標u'_spectroを減じた値u'(i,j)-u'_spectroである。
誤差Δv'は、被測定領域1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067及び1068についてそれぞれ求められる9個の誤差から選択される最悪の誤差である。9個の誤差の各々は、二次元カラーセンサー1081の測定時検出結果A0M,A1M,A2M,A3M,A4M,A5M,A6M,A7M又はA8Mから演算される色度座標v'(i,j)から校正用センサー1082の測定時検出結果B0Mから演算される色度座標v'_spectroを減じた値v'(i,j)-v'_spectroである。
図19に示されるように、誤差ΔLv'は、輝度Lvが大きい場合及び小さい場合のいずれにおいても著しく大きくならない。また、図20及び図21にそれぞれ示されるように、誤差Δu'及び誤差Δv'は、輝度Lvが大きい場合及び小さい場合のいずれにおいても著しく大きくならない。これらの点は、図19、図20及び図21をそれぞれ図28、図29及び図30と対比することにより明確に理解される。
11 色度域が基準より広くなったか否かを判定するために用いられる値の別例
色度域が基準より広くなったか否かを判定するために用いられる値が校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域の広さを示す値Gamut以外の値であってもよい。例えば、色度域が基準より広くなったか否かを判定するために用いられる値が、校正用センサー1082の検出結果B0から演算される色度域の広さを示す値Gamutの校正用センサー1082の検出結果B0から演算される輝度Lvに対する変化の大きさを示す値ΔGamutに置き換えられてもよい。値ΔGamutは、例えば、隣接する2個の輝度Lv_n及びLv_n+1並びに隣接する2個の輝度Lv_n及びLv_n+1のそれぞれにおける色度域の広さを示す値Gamut(Lv_n)及びGamut(Lv_n+1)を用いて、式(16)のように表される。
Figure 0006919339
値ΔGamutによれば、誤差をより抑制することができる。
12 分離光学系の別例
図22は、第1実施形態の二次元測色装置においてハーフミラーからなる分離光学系に代えて採用される分離光学系を図示する模式図である。
図22に図示される分離光学系1170は、ミラー1180及び切り替え機構1181を備える。
切り替え機構1181は、対物光学系1100を通過した光1121がミラー1180に反射される位置1200と対物光学系1100を通過した光1121がミラー1180に反射されない位置1201との間でミラー1180の位置を切り替える。ミラー1180に反射された光1220は、二次元カラーセンサー1081に受光される。ミラー1180に反射されなかった光1221は、校正用センサー1082に受光される。ミラー1180に反射された光1220が校正用センサー1082に受光されミラー1180に反射されなかった光1221が二次元カラーセンサー1081に受光されることも許される。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1000 二次元測色装置
1020 表示装置
1040 表示面
1060,1061,1062,1063,1064,1065,1066,1067,1068 被測定領域
1080 光学系
1081 二次元カラーセンサー
1082 校正用センサー
1083 演算部
1100 対物光学系
1101 ハーフミラー
1102 集光光学系
1180 ミラー
1181 切り替え機構

Claims (8)

  1. 表示装置の表示面における二次元領域からの光から第1の光及び第2の光を生成する光学系と、
    前記第1の光を受光し、前記二次元領域の複数の被測定領域の色彩にそれぞれ応じた複数の検出結果を出力し、前記複数の検出結果が前記複数の被測定領域に含まれる共通の被測定領域の色彩に応じた第1の検出結果を含む二次元カラーセンサーと、
    前記第2の光を受光し、前記共通の被測定領域の輝度及び色彩に応じた第2の検出結果を出力する校正用センサーと、
    前記表示面の明るさの変更に対して、前記表示面における色度域の広さが基準より広くなったか否か、又は前記表示面における色度域の広さの変化量を前記表示面における輝度の変化量で除して得た計算値が基準より小さくなったか否かを判定するために用いられる値を前記第2の検出結果から演算する値演算部と、
    前記表示面の明るさの変更に対して、前記表示面における色度域の広さが前記基準より広くなった場合、又は前記表示面における色度域の広さの変化量を前記表示面における輝度の変化量で除して得た計算値が基準より小さくなった場合に満たされる条件を前記値が満たすか否かを判定する判定部と、
    前記値が前記条件を満たした状況下において校正時における前記第1の検出結果及び前記第2の検出結果を取得し、前記第1の検出結果に適用された場合に前記第1の検出結果から演算される測色値を前記第2の検出結果から演算される測色値に近づける校正用情報を演算する校正用情報演算部と、
    測定時における前記複数の検出結果を取得し、前記複数の検出結果に前記校正用情報を適用して前記複数の検出結果から前記複数の被測定領域の測色値をそれぞれ演算する測色値演算部と、
    を備える二次元測色装置。
  2. 前記校正用情報は、複数の輝度にそれぞれ対応する複数の校正係数を含み、
    前記測色値演算部は、前記測定時における前記第2の検出結果を取得し、前記第2の検出結果から測定時輝度を演算し、前記測定時輝度に対応する少なくともひとつの対応輝度を前記複数の輝度から選択し、前記少なくともひとつの対応輝度にそれぞれ対応する少なくともひとつの対応校正係数を前記複数の校正係数から選択し、前記複数の測定時検出結果に前記少なくともひとつの対応校正係数を適用して前記複数の測定時検出結果から前記複数の被測定領域の測色値をそれぞれ演算する
    請求項1の二次元測色装置。
  3. 前記少なくともひとつの対応輝度は、前記測定時輝度が前記複数の輝度に含まれる最低の輝度未満である場合は、前記最低の輝度であり、前記測定時輝度が前記最低の輝度以上の場合は、前記複数の輝度において前記測定時輝度に一致する1個の輝度又は前記複数の輝度において前記測定時輝度を挟む隣接する2個の輝度であり、
    前記少なくともひとつの対応校正係数は、前記少なくともひとつの対応輝度が前記最低の輝度である場合は、前記最低の輝度に対応する第1の1個の校正係数であり、前記少なくともひとつの対応輝度が前記1個の輝度である場合は、前記1個の輝度に対応する第2の1個の校正係数であり、前記少なくともひとつの対応輝度が前記2個の輝度である場合は、前記2個の輝度にそれぞれ対応する2個の対応校正係数であり、
    前記測色値演算部は、
    前記少なくともひとつの対応校正係数が前記第1の1個の校正係数である場合は、前記複数の測定時検出結果に前記第1の1個の校正係数を適用して前記複数の測定時検出結果から前記複数の被測定領域の測色値をそれぞれ演算し、
    前記少なくともひとつの対応校正係数が前記第2の1個の校正係数である場合は、前記複数の測定時検出結果に前記第2の1個の校正係数を適用して前記複数の測定時検出結果から前記複数の被測定領域の測色値をそれぞれ演算し、
    前記少なくともひとつの対応校正係数が前記2個の校正係数である場合は、前記2個の校正係数に対して補間を行い新たな校正係数を得、前記複数の測定時検出結果に前記新たな校正係数を適用して前記複数の測定時検出結果から前記複数の被測定領域の測色値をそれぞれ演算する
    請求項2の二次元測色装置。
  4. 前記値は、前記表示面における色度域の広さを示す値である
    請求項1から3までのいずれかの二次元測色装置。
  5. 前記値は、前記表示面における色度域の広さの変化量を前記第2の検出結果から演算される前記表示面における輝度の変化量で除して得た値である
    請求項1から3までのいずれかの二次元測色装置。
  6. 前記校正用センサーは、分光放射輝度計である
    請求項1から5までのいずれかの二次元測色装置。
  7. 前記光学系は、
    前記光を通過させる対物光学系と、
    前記対物光学系を通過した光の一部を反射し前記第1の光及び前記第2の光の一方とし、前記対物光学系を通過した光の他の一部を透過させ前記第1の光及び前記第2の光の他方とするビームスプリッターと、
    を備える
    請求項1から6までのいずれかの二次元測色装置。
  8. 前記光学系は、
    前記光を通過させる対物光学系と
    ミラーと、
    前記対物光学系を通過した光が前記ミラーに反射され前記第1の光及び前記第2の光の一方となる位置と、前記対物光学系を通過した光が前記ミラーに反射されず前記第1の光及び前記第2の光の他方となる位置と、の間で前記ミラーの位置を切り替える切り替え機構と、
    を備える
    請求項1から6までのいずれかの二次元測色装置。
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