JP6917679B2 - 色調再現性が高い多層構造歯科切削加工用セラミックスブランク - Google Patents
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Description
LM=(LE+LC)/2×0.97〜1.03
CM=(CE+CC)/2×0.93〜1.07
CC>CM>CE
65.0≦LE≦82.0
−4.0≦aE≦2.0
0.0≦bE≦20.0
LM=(LE+LC)/2×0.97〜1.03
CM=(CE+CC)/2×0.93〜1.07
CC>CM>CE
の関係を満足しており、好ましくは、
LM=(LE+LC)/2×0.99〜1.01
CM=(CE+CC)/2×0.95〜1.05
CC>CM>CE
を満足していることである。
65.0≦LE≦82.0
−4.0≦aE≦2.0
0.0≦bE≦20.0
の範囲にあり、より好ましくは、
69.0≦LE≦80.0
−3.0≦aE≦1.0
2.0≦bE≦15.0
の範囲にあることである。
(コントラスト比)=YB/YW
の式からコントラスト比を算出する。
67.0≦LM≦78.0
−2.5≦aM≦1.0
5.0≦bM≦15.0
の範囲にあることが好ましい。
ジルコニア粉末(白色)、ジルコニア粉末(茶褐色)、ジルコニア粉末(ピンク色)、ジルコニア粉末(グレー色)の4種類の粉末を使用した。E層、M層、C層およびM層とC層の間の中間層についてそれぞれ所望の色調及び光透過性(コントラスト比)になるよう混合し、E色、M色、C色およびM2色とした。なお、実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3のE色、M色、C色およびM2色は、使用しているジルコニア粉末又は混合比率は全て異なる。
実施例1に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%の粉末を用いた。表中には使用したジルコニア粉末のイットリア含有量としてmol%の数値を記載した。
E色のジルコニア混合粉末をφ20の金型に2g充填後、10kNの圧力で1分間プレス成形を行った。プレス成形を行った後200MPaの圧力で1分間CIP成形を行った。プレス成形体の脱脂は、50℃/時の昇温速度で500℃まで昇温し、2時間係留後、100℃/時の降温速度で室温まで冷却した。脱脂後、100℃/時の昇温速度で1450℃まで昇温し、2時間係留後、炉内放冷をして焼結体を得た。M色、C色も同様の工程で焼結体を作製した。
色調の測定は分光測色計(CM−3500d:コニカミノルタ)を用いて、1.2mmの試料を使用し、白バック測色の色度(L*,a*,b*)を測定した。コントラスト比の測定は、厚み1.0mm試料を使用し、白バック上で測色したY値(YW)と黒バック上で測色したY値(YB)を測定し、YB/YWをコントラスト比とした。
LM=(LE+LC)/2×0.97〜1.03
CM=(CE+CC)/2×0.93〜1.07
CC>CM>CE
65.0≦LE≦82.0
−4.0≦aE≦2.0
0.0≦bE≦20.0
実施例1で調合した各層のジルコニア混合粉末を用いて、4層構造のジルコニアブランクの製作を行った。φ20の金型に、まずE色のジルコニア混合粉末をブランク全体の15%の厚みになるよう充填し、1kNの圧力で15秒間プレスを行った。その後、M色のジルコニア混合粉末を25%の厚みになるよう充填し、1kNの圧力で15秒間プレスを行った。M色とC色の間にくる中間層についても同様に充填とプレスを行い、最後にC色のジルコニア混合粉末を35%の厚みになるよう充填し、10kNの圧力で1分間プレス成形を行った。得られた4層構造のプレス成形体は200MPaの圧力で1分間CIP成形を行った。CIP成形後、60℃/時の昇温速度で500℃まで昇温し2時間係留後、60℃/時の昇温速度で1000℃まで昇温し2時間係留後、炉内放冷をしてジルコニア仮焼体を得て、歯科切削加工用セラミックスブランクとした。
ジルコニア仮焼体である歯科切削加工用セラミックスブランクに加工用装着ピンを接着させ、歯科用CAD/CAM切削加工機DWX−50(ローランド)により切削加工し、下顎右側第一小臼歯クラウンを作製した。加工後のクラウンを5℃/分の昇温速度で1450℃まで昇温し2時間係留後、炉内放冷し、色調再現性評価の歯科用補綴装置であるクラウンを得た。
作製したクラウンを目視観察し、歯科用補綴装置としての色調再現性(エナメル色、歯頸部色の表現性)の評価を行った。色調再現性評価は、○:色調再現性良好、×:色調再現性不良、で表した。
実施例2に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の30%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は10%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は2層とし、全体で5層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
実施例3に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の30%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は10%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は2層とし、全体で5層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
実施例4に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施した。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
実施例5に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の30%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は10%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は2層とし、全体で5層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
比較例1に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の35%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は15%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は1層とし、全体で4層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
比較例2に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の25%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は15%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は1層とし、全体で4層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
比較例3に使用したジルコニア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%の粉末を用いた。
実施例1と同じ製作方法で実施したが、E色のジルコニア粉末はブランク全体の30%の厚みになるよう充填し、M色のジルコニア粉末は10%の厚みになるよう充填した。また、M色とC色の間にくる中間層は2層とし、全体で5層構造のジルコニア仮焼体とした。
評価方法は実施例1と同様の工程で実施した。
Claims (5)
- 上下表層に彩度が最も低いE層(LE,CE)と彩度が最も高いC層(LC,CC)がそれぞれ平行に配置され、且つそれら2層の中間にM層(LM,CM)が平行に位置する4層以上の層構造からなる歯科切削加工用セラミックスブランクであって、それぞれの層における明度L*及び彩度C*が以下の関係を満足し、M層がE層と隣接し、E層はE層表層から15%以上〜30%以下の範囲にあり、またM層はE層表層を基点にした15%よりも大きく40%以下の範囲にあり、
LM=(LE+LC)/2×0.97〜1.03
CM=(CE+CC)/2×0.93〜1.07
CC>CM>CE
M層のL*a*b*表色系による色度(LM,aM,bM)が以下の範囲にあることを特徴とする歯科切削加工用セラミックスブランク。
67.0≦LM≦78.0
−2.5≦aM≦1.0
5.0≦bM≦15.0 - 請求項1記載の歯科切削加工用セラミックスブランクにおいて、E層のL*a*b*表色系による色度(LE,aE,bE)が以下の範囲にあることを特徴とする歯科切削加工用セラミックスブランク。
65.0≦LE≦82.0
−4.0≦aE≦2.0
0.0≦bE≦20.0 - 請求項1〜2記載のいずれかの歯科切削加工用セラミックスブランクが800℃〜1200℃で焼成することにより製造されたジルコニア仮焼体であることを特徴とする歯科切削加工用セラミックスブランク。
- 請求項1〜3記載のいずれかの歯科切削加工用セラミックスブランクが1350℃〜1600℃で焼結することにより製造されたジルコニア焼結体であることを特徴とする歯科切削加工用セラミックスブランク。
- 請求項1〜4記載のいずれかの歯科切削加工用セラミックスブランクを用いてCAD/CAMシステムにより切削加工して作製された、または切削加工後に焼結して作製されたことを特徴とする歯科用補綴装置。
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