JP6917587B1 - 積層膜構造および積層膜構造の製造方法 - Google Patents

積層膜構造および積層膜構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来行われているように被処理物に酸化物層を形成し、その上にめっきにより金属膜を形成する方法は、金属膜の密着性が低く、かつ、平坦な被処理面は可能であるが、スルーホールの内壁面への金属膜の形成は容易ではなかった。【解決手段】被処理物の被処理面と、フッ素と酸化物前駆体を含む反応溶液とを接触させて、前記被処理面上に酸化物層を形成する第一の成膜工程と、前記酸化物層のフッ素を除去するフッ素除去工程と、触媒溶液と、前記酸化物層を接触させて、前記酸化物層に触媒を担持させる触媒担持工程と、無電解めっき液と、前記酸化物層を接触させて、前記酸化物層の上に金属膜を析出させる第二の成膜工程を有することを特徴とする金属膜の形成方法で作製する金属膜は、密着性が高く、かつスルーホールの内壁にも形成することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂基板、セラミクス基板、ガラス基板、石英基板、シリコン基板等の絶縁基板、または、銅、アルミニウム、銀等の金属の上に金属膜を形成した積層膜構造および積層膜構造の製造方法と、その形成装置およびこの積層膜構造を利用した電子製品に関する。
従来、被処理物への金属膜の形成は、めっき法が採用されている。この方法は、まず被処理物の表面に無電解めっきにより金属膜を形成し、その後、電解めっきにより金属膜厚を増大させる。
金属膜の密着性を確保するために、無電解めっきを行う際は、事前に被処理物表面をウェットエッチング等の手段により微細な凹凸を付与する粗化処理した後、被処理物表面に例えばパラジウムといった触媒金属を担持させる必要がある。その後、無電解めっきにより、被処理物表面に担持した触媒金属が核となり、その上に金属膜が形成される。
一方、被処理物の粗化処理を行うことなく、金属膜を形成する技術として、被処理物表面に酸化物層を形成し、その上にめっき等により、金属膜を形成する方法が知られている。
酸化物層の作成は、シランカップリング剤にて被処理物の表面を改質し、その後、酸化物コロイド溶液を塗布、または浸漬する方法(特許文献1)や、スパッタリング法を用いる方法(非特許文献1)、金属イオンを含む水溶液と接触させ、酸化物層を被処理面上に堆積させる方法(特許文献2)が知られている。
酸化物を被処理面上に堆積させる方法は、ガラス、樹脂、セラミックス、石英、シリコン等の表面に金属膜を形成する方法として注目されている。また、被処理面との密着性のために粗面化の必要がない点などが利点として挙げられている。
しかし、特許文献1や非特許文献1のように、コロイド溶液やスパッタといった方法による被処理面への酸化物層の形成は、平坦な被処理面では可能であるが、スルーホールの内壁面への形成は容易ではなく、結果、金属膜の形成ムラが発生するという課題があった。また、特許文献2のように、金属イオンを含む水溶液と接触させて、酸化物層を被処理面上に堆積させる方法は、水溶液に有機溶剤が含まれ、堆積操作が煩雑、かつ均一な堆積が困難という課題があった。
フッ素を含む液相析出法(Liquid Phase Deposition;以下「LPD法」とも呼ぶ。)は、安定した酸化物層を形成できることが知られている。LPD法によって形成した、酸化物層に触媒を担持させた後、無電解めっき法により金属膜形成することで、特許文献1、2や非特許文献1等の方法に存在する上記課題を解消することができる。
特許第4508680号公報 特表2016−533429公報
富山県工業技術センター研究報告 N0.25 (2011)
しかしながら、LPD法によって、酸化物層を被処理面上に形成し、その後金属膜をめっき法で形成すると、ある条件下では、最終の金属膜にムラや微小膨れ部分などが発生することが分かった。
本発明者らは、鋭意検討した結果、LPD法で酸化物層を形成し、酸化物層に触媒を担持させた後、無電解めっき法により金属膜を形成した際にムラ、微小膨れ、割れ若しくは剥離が発生するのは、被処理面上に残留したフッ素が原因であることを突き止め、本発明を発想するに至った。すなわち、本発明は、このような課題を解決した積層膜構造および積層膜構造の製造方法を提供するものである。
具体的に本発明に係る積層膜構造は、
絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物と
前記被処理物表面上に形成された酸化物層と、
前記酸化物層上に設けられた触媒層と、
前記触媒層上に設けられた金属層を有し、
前記酸化物層のフッ素含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る積層膜構造の製造方法は、
絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物の被処理面にフッ素と酸化物前駆体を含む反応液を接触させて、前記被処理面上に酸化物層を形成する第1の成膜工程と、
前記酸化物層のフッ素を除去するフッ素除去工程と、
前記酸化物層上に触媒液を接触させ触媒層を形成する触媒担持工程と、
前記触媒層上に無電解めっき法で金属層を形成する第2の成膜工程を含むことを特徴とする。
なお、本発明に係る積層膜構造については、金属膜を形成する前のフッ素を除去した酸化物層も含まれる。具体的に本発明に係る積層膜構造は、
絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物と
前記絶縁体表面上に形成された酸化物層を有し、
前記酸化物層のフッ素含有量が0.01質量%以上0.1質量%以下であることを特徴とする。
また、同様に製造方法についてもフッ素を除去した酸化物層も含まれる。具体的に本発明に係る積層膜構造の製造方法は、
絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物の被処理面にフッ素と酸化物前駆体を含む反応液を接触させて、前記被処理面上に酸化物層を形成する第1の成膜工程と、
前記酸化物層のフッ素を除去するフッ素除去工程を含むことを特徴とする。
本発明においては、フッ素と酸化物前駆体とを含む反応溶液と被処理物を接触させて、酸化物層を被処理面に形成するため、得られる酸化物層は、被処理物の被処理面上に化学結合によって形成され、焼結工程無しでも、剥離しにくいものとなる。
また、本発明においては、酸化物層の形成後、酸化物層に残留するフッ素を除去する工程を加えるため、後の工程で堆積される金属膜などに対して酸化物層に残留したフッ素が脱離することによる弊害を回避することができ、安定して金属膜を形成することができる。
また、酸化物層は、被処理面そのものよりも触媒の担持性が高く、結果、無電解めっきにより得られる金属膜も同様に、被処理面から剥離しにくいものとなる。
また、反応溶液にフッ素が含まれることにより、酸化物前駆体は完全にイオン化された状態で、被処理面と接触することとなるため、スルーホールのような狭窄部であっても、これらのイオンをいきわたらせることができる。その結果、スルーホールも含めた被処理物の被処理面に均一に酸化物層を形成できるため、無電解めっきにより金属膜を均一に作製することが可能となる。
また、本発明において形成される酸化物層は、被処理面そのものよりも、触媒の吸着、拡散特性が高いため、より高密度で触媒を担持することができ、結果、金属膜と酸化物層の密着性も高いものとなる。
また、本発明において形成される酸化物層は、カップリング剤などを介すことなく被処理物の被処理面上に直接形成される。そのため、カップリング剤の分解を考慮することなく、金属膜の応力除去、密着向上のためのアニール工程を実施することができる。
また、本発明において形成される金属膜は、酸化物層を介して被処理物と密着されることとなり、被処理物の被処理面を粗面化しなくても剥離しない。したがって、平滑性の高い金属膜を得ることができ、このような金属膜は、表皮効果での損失が小さく、第5世代移動通信システム(5G)、車載ミリ波レーダーアンテナ、高速伝送に用いられるMHL3.0やThunderboltといったインターフェイス等で用いられる高周波帯域での使用でも伝送損失を損なわない。
また、被処理物の被処理面を事前にシランカップリング剤で改質するプロセスが不要となり、より簡単に酸化物層を形成することができる。
本発明に係る金属膜の形成方法の原理を説明する図である。 本発明に係る金属膜の形成工程を説明する図である。被処理物が絶縁基板だけの場合。 本発明に係る金属膜の形成工程を説明する図である。被処理物が絶縁基板上に予め金属層が形成された場合。 本発明に係る金属膜の形成装置の構成を説明する図である。 酸化物層中のフッ素含有率を測定する地点を示す写真である。
以下に本発明に係る積層膜構造の形成方法について実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を例示するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。なお、以下の説明では、「上」は基準となる被処理面から離れる方向をいい、「下」は被処理面に近づく方向をいう。また、「直上」および「直下」は間に他の層を含まない構成を言う。また、本発明に係る積層膜構造には、被処理面を有する被処理物上に酸化物層1層だけ形成されたものも含める。すなわち、被処理面上に積層する層は1層であってもよい。
本発明の積層膜構造の形成方法は、被処理物の被処理面と、フッ素と酸化物前駆体を含む反応溶液とを接触させて、前記被処理面上に酸化物層を形成する第一の成膜工程と、
前記酸化物層のフッ素を除去するフッ素除去工程と、
触媒溶液と、前記酸化物層を接触させて、前記酸化物層に触媒を担持させる触媒担持工程と、
無電解めっき液と、前記酸化物層を接触させて、前記酸化物層の上に金属膜を析出させる第二の成膜工程を有することを特徴とする。以下に本発明に係る金属膜の形成方法の原理を概説する。
図1に本発明に係る積層膜構造の形成方法を示す。図1(a)を参照して、第一の成膜工程では、被処理物10の被処理面12が、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液と接触する。なお、被処理面12は、処理前に薬液洗浄、UV、プラズマ照射といった方法で清浄化しておく。
その結果、後述の反応により、酸化物前駆体イオンの酸化物が析出し、被処理面12上には、酸化物層114が形成される(図1(a))。その後、反応溶液との接触を止め、水で洗浄することで、反応溶液を除去する。水で洗浄しても、酸化物層114が損傷されることはない。
次に、酸化物層114中に残留するフッ素を除去するフッ素除去工程が行われる(図1(b))。上記の通り本発明においては、酸化物層114は、フッ素を含む反応溶液を用い、液相中で形成される。したがって、生成した酸化物層114には、フッ素が含有されている。このフッ素を除去することで、後に積層される金属膜20にダメージが生じることを回避できる。フッ素除去の方法としては、アニール処理およびアルカリ溶液によるケミカル処理が利用できる。これらは酸化物層114の膜種と膜厚によって、好適に利用できるものがある。
次に、触媒担持工程を説明する。フッ素が除去された酸化物層114が被処理面12上に形成された被処理物10を触媒溶液30と接触させる(図1(c))。触媒溶液30中の触媒30aは、酸化物層114表面に担持、もしくは、酸化物層114の内部に拡散することで、酸化物層114に担持される。その後、触媒溶液30との接触を止め、水で洗浄することで、触媒溶液30を除去する。水で洗浄しても、酸化物層114上の触媒30aが損傷されることはない(図1(d))。
次に、第二の成膜工程について説明する。触媒30aを担持した酸化物層114を無電解めっき液118と接触させることにより(図1(e))、酸化物層114の上に金属膜20が形成される(図1(f))。
このように、酸化物層114の形成にフッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液を用いることで、被処理物10の被処理面12の酸化物層114が化学的結合を伴った状態で結合している。そのため、焼結を行わない場合でも、非常に強固な層を形成することができ、その上に形成された金属膜20も被処理物10との密着性が非常に高いものとなる。
なお、金属膜20を形成した後に、さらに電解めっきにより増膜してもよい。その場合、すでに金属膜20が形成されているため、被処理物10の表面は導電化されており、電解めっきを容易に行うことが可能となる。
ここで、第一の成膜工程、フッ素除去工程、触媒担持工程、第二の成膜工程、電解めっきの前後で適宜加熱処理を含んでも問題ない。本発明においては、酸化物層114中に残留しているフッ素含有量を一定以下に減少させるので、熱処理を行っても、残留フッ素が最上面の金属膜20等を押し上げることがなく、金属膜20上にムラ、微小膨れ、剥離および割れといったダメージを発生させないからである。
なお、本発明に係る積層膜構造の形成方法を用いて作製された製品を電子製品1と呼ぶ。電子製品1は、回路基板、半導体回路、電子部品などの電子関連製品だけでなく、保護膜、装飾用の仕上げ膜として本発明に係る金属膜20を用いたものも含む。以下本発明の内容について詳細に説明する。
<被処理物>
被処理物10としては、絶縁基板若しくは、表面に予め導電層が形成された絶縁基板が挙げられる。絶縁基板は、樹脂基板、セラミクス基板、ガラス基板、シリコン基板等があり、これらは各種電子デバイスの回路基板として使用される。
樹脂基板は、ポリイミド樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、液晶ポリマー、ポリカーボネート樹脂、PFA、PTFE、ETFE等のフッ素系樹脂を原料としたものが好適に利用できる。また、樹脂基板は、機械強度向上のため、ガラス繊維を含んでも良い。
セラミクス基板は、アルミナ、サファイア等の酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイド、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、窒化チタン、チタン酸バリウム等を原料としたものが好適に利用できる。
ガラス基板は、シリカネットワークからなる非晶質基板であり、アルミニウム、ホウ素、リン等のネットワークフォーマー(網目形成酸化物)、アルカリ金属、アルカリ土類金属、マグネシウム等のネットワークモディファイヤー(網目修飾酸化物)を含んでも良い。
石英基板は、合成石英からなるウエハーである。シリコン基板は、単結晶シリコンまたは、多結晶シリコンからなるウエハーである。
絶縁基板上に予め形成された導電層は、主に回路パターンとして用いられるものであり、絶縁基板上に、ウェットエッチング、ドライエッチング等で形成されたアルミニウム、銅、銀といった導電性の高い金属だけでなく、ITO(酸化インジウムチタン)、FTO(フッ素含有酸化スズ)、ATO(アンチモン含有酸化物)といった導電性透明材料であってもよい。被処理物の形状としては、ウエハー、パネル、フィルム等があげられ、その面内に、スルーホール(貫通孔)、ブラインドビア(非貫通孔)、トレンチ(溝)等の異形面が形成されていてもよい。
図2および図3に、本発明による金属膜形成の過程を、被処理物10が絶縁基板として模式的に示す。図2は、被処理物10が絶縁基板10aだけの場合であり、図3は、被処理物10が絶縁基板10a上に予め形成された導電層10bを有する場合である。それぞれスルーホール10hを含む断面を示している。
図2(a)および図3(a)を参照する。これらの被処理物10は、酸化物層114の形成を行う第一の成膜工程の前処理として、被処理面12を清浄化する操作を行うことが好ましい。例えば、酸処理、アルカリ処理、紫外線照射処理、電子線(イオンビーム)照射処理、プラズマ処理、等を実施することが好ましい。
被処理物10の被処理面12とは、最終的に金属膜20を形成させる面をいう。被処理面12は被処理物10の表面だけでなく、被処理物10がスルーホール10hを有する場合は、スルーホール10hの内壁10hiも含む。本発明では、酸化物層114は液相で形成するため、スルーホール10hの内壁10hiでも酸化物層114を形成することができる。
なお、金属膜20を形成させない部分は被処理物10の表面であっても、被処理面12ではない。図1では、被処理物10の裏面(図面の下側)は被処理面12ではない。このような面は、予めマスクしておくことで、酸化物層114を形成できないようにすることができる。
また、被処理物10が絶縁基板10aの表面に導電層10bが形成されている場合(図3(a))は、被処理面12はその導電層10bの表面である。また、表面に導電層10bが形成されている絶縁基板10aにスルーホール10hが形成されている場合は、そのスルーホール10hの内壁10hiも被処理面12となる。この場合、スルーホール10hの内壁10hiは、表面の導電層10bの断面部分12bと、それに続く絶縁基板10aの断面部分12aを含む。従って、被処理面12は絶縁物の表面の場合もあり、導電物の表面の場合もある。
<第一の成膜工程>
酸化物層114を形成する第一の成膜工程は、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液と被処理物10の被処理面12とを接触させるものである。より具体的には、被処理物10をチタン、ケイ素、スズ、ジルコニウム、亜鉛、ニッケル、インジウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅からなる群から選ばれる少なくとも一種以上のイオンと、フッ素を含む反応溶液で満たした水槽に浸漬、若しくは、スプレー噴霧、塗布するといった方法が好適に利用することができる。
酸化物層114は、被処理面の直上に形成されるが、絶縁体の表面の上に形成されると言える。つまり、絶縁体の表面と酸化物層114の間に導電層10bが含まれていてもよい。言い換えると、被処理面は、絶縁体であっても導電層であってもよい。
図2(b)および図3(b)は、酸化物層114が形成された状態を示す。酸化物層114は液相で形成されるので、酸化物層114はスルーホール10hの内壁10hiにも形成される。図2(b)および図3(b)では、スルーホール10hの内壁10hiに形成された酸化物層114を符号「14i」で示した。酸化物層114は、液相で形成されるので、緻密な連続膜が形成される。ここで、連続膜とは、被処理面12との間で隙間を作らず、また被処理面12全体にわたって、形成されていない部分(所謂「膜の抜け」)がない状態をいう。
酸化物層114は液相で形成されるので、酸化物層114はスルーホールやブラインドビアの内壁にも均一に形成される。
反応溶液は、フッ素と、チタン、ケイ素、スズ、ジルコニウム、亜鉛、ニッケル、インジウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅といった酸化物前駆体イオンを含む水溶液で構成することができる。
酸化物前駆体イオンはMn+(M:前駆体元素、n:イオンの価数)の形態で存在してもよく、前駆体元素のフッ化物、もしくは酸化物をフッ化水素酸に溶解させて得ることができる。また、フッ化物を別途添加してもよい。フッ化物としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩があげられる。
また、酸化物前駆体イオンはフルオロ錯体(例えば、MF 2− ※M:前駆体元素)の形態で存在してもよく、HMFもしくは、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩の形態でもよい。なお、反応溶液は、フッ素を含むため、セラミクス基板、ガラス基板等の被処理物の被処理面を溶解(エッチング)する可能性があるため、pHを制御しエッチングを防止してもよい。
被処理物10と、反応溶液との接触温度は、高い方が良く、好ましくは20〜80℃、より好ましくは、30〜70℃である。反応時間は必要とする酸化物層114の膜厚から決定される。反応時間と膜厚は、概ね直線的な関係があり、反応時間を調整することで、数nmから数十μmの膜厚が得られる。
反応液溶液の組成は、前駆体元素を1mmol/L以上、かつ。それを完全に溶解させるだけのフッ素を含めば良い。
また、反応溶液は、ホウ酸塩、アルミニウム塩、過酸化水素等の添加剤を含むことで、酸化物層114の成膜速度を向上させることができる。したがって、酸化物層114には、ホウ素若しくはアルミニウムの元素が含まれていてもよい。このメカニズムを、酸化物前駆体としてヘキサフルオロチタン酸イオン(TiF 2−)を用いる場合を例として説明する。
ヘキサフルオロチタン酸イオン(TiF 2−)を用いる場合、下記の反応により酸化物層114としてTiOを被処理面に成膜することができる。
Figure 0006917587
この反応は、TiF 2−の加水分解反応であり、ホウ酸塩、アルミニウム塩、過酸化水素等の添加剤を添加することにより加速される。
例えば、ホウ酸を添加すると、(1)式の右辺のFが、(2)式の反応により、BF となる。結果、(1)式の反応が右に進行することとなり、被処理物の被処理面への酸化チタンの形成を加速できる。反応開始剤は、ホウ酸に限らず、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸カリウム等の塩であっても良い。
Figure 0006917587
同様に、アルミニウムイオン源を反応開始剤として添加すると、(3)式の反応により、AlF 3−が生成することで、(1)式の反応が右に進行する。結果、被処理物の被処理面への酸化チタンの形成を加速できる。アルミニウムイオン源は、金属アルミニウムに加え、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等の無機酸塩、クエン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酢酸アルミニウム等の有機酸塩が好適に利用できる。
Figure 0006917587
また、フッ素イオンとの錯形成能はないが、過酸化水素も反応開始剤として好適に利用することができる。過酸化水素は、フルオロチタン酸イオンを加水分解する特性がある。結果、チタンペルオキソ錯体が生成される。これは酸化チタンの前駆体であり、この状態で被処理物の被処理面と接触させることで、酸化チタンを被処理物の被処理面上に析出し、酸化物層の形成を促進させることができる。
反応中、被処理物10の被処理面12に酸化物層114が形成されるとともに、反応溶液中に粒子として発生する場合がある。その際は、反応溶液中の粒子を除去するために、一部の反応溶液を引き抜いてフィルタでろ過した後、返送する工程を行ってもよい。これをフィルタ工程と呼ぶ。
<フッ素除去工程>
図2(c)および図3(c)で形成した酸化物層114は、フッ素が残留する。この残留フッ素は、水による洗浄や放置によっても消失したり、揮発することがない。一方、後の工程で酸化物層114の上に金属膜20が積層されると、残留フッ素は、積層時の化学処理や、積層後の熱処理などで酸化物層114から脱離し、金属膜20に障害を及ぼす。このため、酸化物層114を形成した後に、フッ素除去工程を行う。
本発明の積層膜構造の形成方法で得られる積層膜構造では、酸化物層114中のフッ素含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下である。酸化物層114中の残留フッ素量は少なければ少ないほどよく、ゼロ質量%であってもよい。しかし、フッ素を含む反応液を用いて、液中処理で形成された酸化物層114中の残留フッ素をゼロにするには、困難である。したがって、フッ素の含有量は、検出装置の検出限界以下でよい。たとえば、0.01質量%である。
一方、酸化物層114中のフッ素が1.0質量%を超えると、金属膜20を積層した際、若しくはその後の継時変化によりフッ素が酸化物層114から脱離し、金属膜20を持ち上げることで、ムラ、微小膨れ、割れおよび剥離といった障害が発生する。また、無電解めっきのための触媒の担持量が減少し、無電解めっきでの金属膜が成長しにくくなる。
具体的なフッ素除去工程は、後述する実施例より、酸化物層114の膜厚と、酸化物層に用いた金属種により好適なフッ素除去工程が異なる。酸化物層114の膜厚が200nm以上であれば、金属種にかかわらず100℃〜150℃のアニール処理とpH10.5以上の溶液によるアルカリ溶液処理の併用によって酸化物層114中のフッ素を除去することができる。
また、膜厚が200nm未満の場合であって、酸化物層114の金属種がSn(錫)、Al(アルミニウム)、Zn(亜鉛)、Be(ベリリウム)、Ga(ガリウム)、Ge(ゲルマニウム)、Pb(鉛)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、Cd(カドミウム)といった両性酸化物は、100℃〜150℃のアニール処理とpH10.5以上の溶液によるアルカリ溶液処理の併用か、若しくは150℃以上のアニール処理によって酸化物層114のフッ素を除去することができる。
また、膜厚が200nm未満の場合であって、酸化物層114の金属種が両性酸化物でない場合は、
150℃以上のアニール処理若しくはpH10.5以上のアルカリ溶液処理により酸化物層114のフッ素を除去することができる。
<触媒担持工程>
触媒担持工程では、後段の無電解めっきが発動する触媒30aを付与し、担持させることが好ましい。つまり、触媒溶液30は、金、パラジウム、銀等のイオンを含む溶液であり、それらに、酸化物層114を形成した被処理物10を接触することで達成される。これは、触媒溶液30を満たした水槽に酸化物層114を有する被処理物10を浸漬、若しくは、スプレー噴霧、塗布するといった方法が好適に利用することができる。図2(d)および図3(d)は、酸化物層114上に触媒30aが担持された状態を示す。担持された触媒30aは触媒層と呼んでよい。すなわち、触媒層は酸化物層114の直上に形成される。
酸化物層114への触媒30aの担持は、表面吸着、酸化物層114内への拡散によるものであり、通常、イオンの状態で担持される。これが後段の無電解めっき工程にて、めっき液に含まれる還元剤により金属に還元され、触媒核として働くため、めっきが発動することとなる。
無電解めっき工程の前に、あらかじめ触媒30aを金属化したい場合は、触媒担持工程の前に、二価のスズイオン(Sn2+)を含む溶液に晒し、Sn2+を担持させることで、感受化した後、触媒溶液30に晒すことで達成される。もしくは、触媒溶液30に晒した後、無電解めっき前に還元剤に晒すことでも達成される。
ここで、酸化物層114としてSnOを成膜する場合、層内にSn2+を潤沢に含み、これが還元剤として機能するため、触媒担持工程にて、金属状態で触媒30aを担持することができる。
<第二の成膜工程>
第二の成膜工程では、市販の無電解めっき液118を用いて金属膜20が成膜される。図2(e)および図3(e)は、触媒30aの直上に金属膜20が形成された状態を示す。この時、無電解めっき法は、触媒担持工程にて担持された触媒30aを核として発動することとなる。例えば、金属膜20として銅を選択する場合、硫酸銅に加え、ホルムアルデヒドを還元剤とするめっき液が使用される。また、金属膜20として含リンニッケルを選択する場合、硫酸ニッケルに加えホスフィン酸を還元剤とするめっき液が使用される。無電解めっき液118は、所望の金属種、内部応力、さらに成膜レートで選択されるが、めっき液のpH値と酸化物層114の溶解性を考慮した調製が行われる。
<電解めっきによる増膜工程>
第二の成膜工程で得られた金属膜20を電解めっきにより、増膜してもよい。その場合、第二の成膜工程で得られた金属膜20と同種の金属を増膜してもよいが、異種金属であってもよい。電解めっき液は市販の薬液を用いればよいが、所望の金属種、内部応力、さらに成膜レートを考慮して選択され、適切な電流密度(ASD値)が設定される。
<製造装置>
次に図4を参照して、本実施の形態に係る積層膜構造の形成装置70について説明する。積層膜構造の形成装置70は、第一成膜部72と、フッ素除去部78と、触媒担持部74と、第二の成膜部76で構成される。また、図示はしていないが、完成した電子製品1をさらにめっきするめっき装置が付随していてもよい。
第一成膜部72は、被処理物10の被処理面12に酸化物層114を液相で形成する部分である。ここでは、被処理物10を、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80に浸漬するタイプとして説明を行う。
第一成膜部72は、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80を貯留する第一浴槽72aを有する。第一浴槽72aには、フィルタ72bを介した循環配管72dと循環配管72d中に配置されたポンプ72cが設けられていてもよい。また、第一浴槽72a内に、ヒータ72jを設けておいてもよい。
また、反応開始剤を貯留した反応開始剤タンク72e、反応開始剤を第一浴槽72aまで導く配管72f、反応開始剤の第一浴槽72aへの投入を制御するバルブ72gが設けられていてもよい。
フッ素除去部78は、上記に説明したように、酸化物層114の厚みと金属種によって、アニール炉およびアルカリ溶液処理槽などが適宜選択される。
触媒担持部74は、酸化物層114が設けられた被処理物10を、無電解めっきの触媒として利用できるパラジウム、銀などのイオンを含む触媒溶液30に浸漬させる。触媒溶液30は、触媒溶液槽74aに貯留される。また、無電解めっき部76は、めっき槽76a中に無電解めっき液118が貯留されている。
次に金属膜の形成装置70の動作について被処理物10の処理される流れに沿って説明する。被処理物10は、スルーホール10hを有する絶縁基板とする。ここでは2個のスルーホール10hが形成されているとする。これにマスク64を装着する。マスク64は、被処理物10の被処理面12だけを露出させるためのマスクである。ここでは、スルーホール10hの内壁および周囲と、スルーホール10h同士をつなぐ連結線が被処理面12であるとする。図7では、被処理物10の表側だけのマスクを示したが、裏面をマスクしてもよい。
マスク64を施した被処理物10をフッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80が貯留した第一浴槽72aに浸漬させる。その後、反応開始剤を反応開始剤タンク72eから配管72fを介して第一浴槽72aに導入する。これで、被処理面12に酸化物層114が形成される。なお、第一浴槽72aをヒータ72jで温めておき、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80の温度を上げておくことで、反応開始剤を利用しなくても酸化物層114を形成することができる。
また、第一浴槽72a中のフッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80に酸化物の微粒子が析出し浮遊する場合は、ポンプ72cを作動させ、フィルタ72bを介した循環配管72dで、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液80をろ過しながら循環させる。この循環によって酸化物の微粒子を除去する。
酸化物層114が形成された被処理物10は、第一浴槽72aから引き揚げられ、マスク64が外され、フッ素除去部78でフッ素除去処理が行われる。例えば、100℃〜150℃の熱処理である。これによって、酸化物層114中のフッ素を1.0質量%以下まで除去する。被処理物10は、その後、触媒担持部74に投入され、触媒30aを酸化物114の表面に付着させる。
触媒30aが酸化物層114上に担持された被処理物10は、第二成膜部76のめっき槽76a中に投入される。めっき槽76aには、無電解めっき液118が貯留されている。無電解めっきは、無電解めっき液中の酸化剤が触媒30aを起点に金属膜20が形成され、金属膜20自体が触媒となり、金属膜20が形成される。以上のようにして被処理物10の被処理面12上に金属膜20が形成された電子製品1が得られる。
<未処理LPD膜上のめっき膜>
フッ素除去工程を行わない場合に、LPD法で形成した酸化物層上にめっきを行い、金属膜の状態を確認した。基板は無アルカリガラス、アルカリガラス、合成石英、アルミナを用いた。前洗浄として超音波照射下の1Mの水酸化ナトリウムに10分浸漬させ、さらに超音波照射下の0.1Mのフッ酸(HF)に10分浸漬させ、その後純水で洗浄した。酸化物層の膜種は酸化錫(SnO)と酸化チタン(TiO)を用いた。
酸化物層の膜種が酸化錫(SnO)の場合は、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液として、0.01Mのフッ化第一錫(SnF:CAS番号7783−47−3)を用い、添加剤は、0.1Mのホウ酸(HBO:CAS番号10043−35−3)と、0.3Mの過酸化水素(H)を用いた。
酸化物層の膜種が酸化チタン(TiO)の場合は、フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液として、0.3Mのヘキサフルオロチタン酸アンモニウム((NHTiF:CAS番号16962−40−2)を用い、添加剤は0.1Mのホウ酸(HBO)を用いた。いずれの場合も反応時間を変えることで、膜厚を調節した。
所定の厚さに酸化物層が形成された基板は、純水で洗浄した後、0.1Mの塩化第一錫(SnCl)に2分浸漬させた後、純水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。そして、100ppmの塩化パラジウム(PdCl:CAS番号7647−10−1)に1分浸漬させ、触媒を担持させた。その後基板は、純水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。
触媒を担持させた後、無電解NiPめっき若しくは無電解Cuめっきを行った。金属膜の膜厚は、いずれの場合も0.8〜1.0μmとした。金属膜を形成した後は、再度純水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させ、必要に応じて200℃で1時間のアニール処理を行った。
金属膜を形成した後、若しくはアニール処理を行った後、金属膜面は目視で観察し、膜厚はSEMで、フッ素含有量は蛍光X線装置で測定した。結果を表1に示す。
なお、目視検査では、「膨れ」と「ムラ」の有無を確認した。「ムラ」とは、金属膜の厚さのバラつきによる金属膜の凹凸に起因するもので、金属膜の光沢のバラつきとして現れる。より具体的には、光の反射率が変わり、くすんだ状態に見える。この原因は、触媒層の厚みの不均一性である。被処理面12上にフッ素が残留していると、触媒に密度が減り、その部分の触媒層の厚みが薄くなる。そのため触媒層に厚みムラができると考えられる。
検査の判断は、蛍光灯の下で積層させた金属面全面にわたり、光沢が一様であれば「ムラ無」と判断し、一部でもくすんだ部分があれば、「ムラ有」と判断した。
「膨れ」とは、金属膜と下地表面との結合が不十分な部分があるために発生し、局所的に金属膜が浮いて、半球状の突起が生じる。この原因は酸化物層上にフッ素が残留し、触媒を完全に弾いてしまうと、その部分には触媒がなく、下地の酸化物層と金属膜が密着しなくなり、浮いた状態になる。また、熱処理が加わると、残留していたフッ素が揮発するため、さらに膨れが顕著となる。
検査の判断は、蛍光灯の下で積層させた金属面全面にわたり、1つでも目視で確認できる半球状の突起があれば、「膨れ有」と判断し、確認できなければ「膨れ無」と判断した。
Figure 0006917587
表1を参照して、予備サンプル1−3は酸化物層の膜種がTiの場合であり、予備サンプル4−11は、酸化物層の膜種がSnの場合である。予備サンプル8−10は基板が無アルカリガラス以外のものを使用しており、予備サンプル11は、無電解Cuめっきを行ったものである。
全ての金属膜の表面にはムラと判断できる障害が存在した。また、予備サンプル1−8および11には、めっき直後から膨れが生じていた。これらのサンプルについては、アニール処理をしなかった。
基板が合成石英およびアルミナであった場合(予備サンプル9、10)だけは、めっき直後の膨れはなかった。しかし、アニール処理の後は膨れが発生していた。フッ素含有量は酸化物層の膜厚に比例しているわけではなかった。しかし、全ての予備サンプルでフッ素含有量は1質量%を超えていた。このことより、めっき後の金属膜に生じる膨れやムラは、酸化物層中のフッ素に原因があると予想された。
<フッ素の存在箇所>
次に、TEM−EDX(Transmission Electron Microscope−Energy Dispersive X−ray Spectroscopy:透過型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法)を用い、予備サンプル5の断面の酸化物層を観察するとともに、膜厚方向におけるスポットでのフッ素量を調べた。図5に断面写真を示す。
図5を参照する。白い帯部分が酸化物層(厚み33nm)である。その上下は金属膜と基板である。酸化物層と金属膜の間に凸凹が観測された。この部分がムラの原因になっていると考えられる。酸化物層の表面から深さ方向にほぼ等距離に4点を決め、その点でのフッ素を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0006917587
表2を参照して、表面に近いスポット1では1.42atom%であったが、膜厚方向に深くなるスポット2では、0.62atom%、さらに深いスポット3,4では0.44atom%、0.45atom%と、フッ素はほぼ酸化物層の表面に局在していることが分かった。
<放置によるフッ素の除去>
予備サンプル5を空気中に放置しておき、フッ素含有量がどのように変化するかを調べた、結果を表3に示す。
Figure 0006917587
放置日数を0、2、6、9,15と変化させてみたが、酸化物層中のフッ素の含有量は2.5質量%程度で、ほとんど変化しなかった。
<フッ素除去処理の効果>
以上のことから、LPD法による酸化物膜に金属膜を形成すると、フッ素元素が膜表面および膜内に残り、ムラや膨れといった金属膜にダメージが与えられることが推認された。そこで、金属膜をめっきで形成する前に、酸化物層からフッ素を除去させる処理を追加した。サンプルは、基板上に酸化物層を形成した後、フッ素除去処理を行い、その後触媒を担持させ、無電解めっき、電解めっきを続けて行い、金属膜を形成した。
フッ素除去後の酸化物層形成サンプルは、フッ素含有量を蛍光X線で定量測定し、さらに、フッ素除去による膜ダメージを光学顕微鏡で観察した。ここで、ダメージは、酸化物層にクラックが発生しているもの、溶解消失しているものを「ダメージ有り」と定義した。また、触媒担持後のサンプルは蛍光X線分析装置を用いて、担持触媒量を定量した。金属膜形成まで完了したサンプルは、電子顕微鏡で膜厚を観察し、ムラ、膨れの有無を目視で判断した。酸化物層および触媒層の形成方法は予備サンプルの場合と同様の手順を用いた。
<アニールによるフッ素除去処理>
フッ素除去処理として、アニールを行った結果を表4に示す。
Figure 0006917587
表4を参照する。所定の温度でアニールを120分後行った後のLPD膜のフッ素含有量を見ると、150℃を超えると、フッ素含有量が1質量%を下回るまで低減した(サンプル3−6、9−20)。フッ素含有量が1質量%を上回ったサンプル(1,2,7,8)は、触媒の担持量も他のサンプルと比較して、低かった。これらのサンプルは無電解めっきを行った時点で、膜への膨れやムラが確認できたので、電解めっきは行わなかった。
フッ素含有量が1質量%を下回ると、最終の金属膜には膨れやムラは発生しなかった。また、金属膜をアニールしても膨れは発生しなかった。
以上のことより、酸化物層のフッ素含有量が1質量%以下であれば、酸化物層上に形成した金属膜にはダメージが生じることがなく、均一な金属膜を形成できことが分かった。これは、酸化物層の膜種や無電解めっきの膜種に影響されることはなかった。
<ケミカル処理によるフッ素除去処理>
フッ素除去処理としてケミカル処理を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006917587
表5を参照する。サンプル21−29は、酸化物層の膜種がTi酸化物の場合であり、サンプル30−36は膜種がSn酸化物の場合であり、サンプル37は膜種がSi酸化物の場合である。ケミカル処理としては、硫酸、塩酸、超純水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの各溶液に30分浸漬させる処理を行った。それぞれの溶液のpHは表5の通りである。処理後の酸化物層のフッ素含有量を調べたところ、アルカリ溶液での処理で、フッ素は低減した。ただし、酸化物層の膜種がSn酸化物の場合は、アルカリ溶液では、酸化物層自体が溶解消滅してしまった。これはSnが両性酸化物であるためと考えられる。
フッ素含有量が1質量%以下であったサンプル(24−29、36,37)は、その後のめっき工程を順調に通過し、無電解めっきだけの場合、その後電解めっきを施した場合のどちらにおいても、膨れやムラはなかった。また、その膜をアニールしても膨れは発生しなかった。
一方、酸化物層のフッ素含有量が1質量%以上であったサンプル(21−23、30−35)は、無電解めっきによる金属膜の状態で膨れが確認された。
以上のように、ケミカル処理としては、pH10.5以上のアルカリ処理が好適であった。ただし、酸化物層の膜種が両性酸化物である場合は、膜自体が溶解してしまうことが分かった。したがって、酸化物層の膜種が両性酸化物である場合は、アニール処理によるフッ素除去処理が好適である。
<膜厚が厚い場合のフッ素除去処理>
これまでのサンプルは、200nm以下の比較的薄い酸化物層であった。しかし、酸化物層は、様々な理由で様々な膜厚が要求される場合がある。そこで、200nm以上の厚い酸化物層についてフッ素除去処理の効果を確認した。結果を表6に示す。
Figure 0006917587
表6を参照して、酸化物層の膜種がSn酸化物で膜厚が200nm以上のサンプル(38、39)は、200℃および150℃のアニール処理(120分)でクラックが発生してしまった。アニール温度が100℃若しくは50℃であれば、クラックは発生しなかった(サンプル40−43)。しかし、表4のサンプル(7,8)で示したように、アニール温度が100℃では、フッ素は除去されない。
そこで、さらにpH10.5のアルカリによるケミカル処理を行った。表5のサンプル33で示すように、膜厚が薄い場合は、膜が溶解消滅してしまった条件である。ところが、100℃120分でのアニール処理を行ったサンプル(40−43)は、膜が溶解することなく、フッ素除去が行われた。しかし、アニール温度が50℃のサンプル44は、溶解消滅してしまった。このことから適度なアニール処理は、酸化物層を焼き固め、アルカリ処理への耐性を付与することができたと考えられる。なお、この時のアルカリ処理はpH12でも酸化物膜にはダメージはなかった。また、クラックが発生したサンプル38,39を同様にアルカリ処理すると、膜が基板から剥離してしまった。
100℃のアニール処理とpH10.5によるケミカル処理によって、フッ素が1質量%以下に除去された酸化物層上には、均一な金属膜が形成され、無電解めっきだけの場合、およびその後電解めっきを行った場合のどちらの場合でも、膨れやムラといった膜ダメージはなかった。また、その膜をアニール処理しても、膜の膨れは発生しなかった。なお、このサンプル38−44は、酸化物層の膜種が両性酸化物であるSnで行ったが、酸性酸化物であるTiの場合も同様の処理でフッ素を除去することができることを確認している。
以上のことから、膜厚が200nm以上の場合であれば、金属種にかかわらず100℃〜150℃のアニール処理とpH10.5以上の溶液によるアルカリ溶液処理の併用によって酸化物層114中のフッ素を除去することができる。
また、膜厚が200nm未満の場合であって、酸化物層114の金属種がSn(錫)、Al(アルミニウム)、Zn(亜鉛)、Be(ベリリウム)、Ga(ガリウム)、Ge(ゲルマニウム)、Pb(鉛)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、Cd(カドミウム)といった両性酸化物は、100℃〜150℃のアニール処理とpH10.5以上の溶液によるアルカリ溶液処理の併用か、若しくは150℃以上のアニール処理によって酸化物層114のフッ素を除去することができる。
また、膜厚が200nm未満の場合であって、酸化物層114の金属種が両性酸化物でない場合は、150℃以上のアニール処理若しくはpH10.5以上のアルカリ溶液処理により酸化物層114のフッ素を除去することができる。
本発明に係る積層膜構造および積層膜構造の製造方法は、回路基板、半導体回路、電子部品などの電子関連製品だけでなく、保護膜、装飾用の仕上げ膜としても利用することができる。
1 電子製品
10 被処理物
10a 絶縁基板
10b 導電層
10h スルーホール
10hi 内壁
12 被処理面
12a 断面部分
12b 断面部分
16 紫外線
118 無電解めっき液
20 金属膜
20i スルーホール中の金属膜
30 触媒溶液
30a 触媒
64 マスク
70 金属膜の形成装置
72 第一成膜部
72a 第一浴槽
72b フィルタ
72d 循環配管
72c ポンプ
72e 反応開始剤タンク
72f 配管
72j ヒータ
72g バルブ
74 触媒担持部
74a 触媒溶液槽
76 第二成膜部
76a 第二浴槽
78 フッ素除去部
80 フッ素と、酸化物前駆体イオンを含む反応溶液
114 酸化物層
114i スルーホールの内壁に形成された酸化チタン含有層
118 無電解めっき液

Claims (14)

  1. 絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物と
    前記被処理物表面上に形成された酸化物層と、
    前記酸化物層上に設けられた触媒層と、
    前記触媒層上に設けられた金属層を有し、
    前記酸化物層のフッ素含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする積層膜構造。
  2. 前記酸化物層が含有する元素種は、チタン、ケイ素、錫、ジルコニウム、亜鉛、ニッケル、インジウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載された積層膜構造。
  3. 前記触媒層は、金、パラジウム、銀から選ばれる少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載された積層膜構造。
  4. 前記金属層の上に第2金属層が形成されたことを特徴とする請求項に記載された積層膜構造。
  5. 前記金属層は、ニッケル若しくは銅の少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一の請求項に記載された積層膜構造。
  6. 絶縁体若しくは予め表面に導電層が形成された絶縁体からなる被処理物の被処理面にフッ素と酸化物前駆体を含む反応液を接触させて、前記被処理面上に酸化物層を形成する第1の成膜工程と、
    前記酸化物層のフッ素を除去するフッ素除去工程と、
    前記酸化物層上に触媒液を接触させ触媒層を形成する触媒担持工程と、
    前記触媒層上に無電解めっき法で金属層を形成する第2の成膜工程を含むことを特徴とする積層膜構造の製造方法。
  7. 前記酸化物前駆体は、チタン、ケイ素、錫、ジルコニウム、亜鉛、ニッケル、インジウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅から選ばれる少なくとも一種以上の元素を含むことを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  8. 前記反応液にはホウ酸塩、アルミニウム塩、過酸化水素の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  9. 前記触媒液には、金、パラジウム、銀から選ばれる少なくとも一種の元素が含まれることを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  10. 前記金属層の上に電解めっき法で第2金属層を形成する電解めっき工程を有することを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  11. 前記無電解めっき法で形成される前記金属層は、ニッケル、銅から選ばれる少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項6または10の少なくとも一の請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  12. 前記酸化物層の厚さが200nm以上であって、
    前記フッ素除去工程は、
    前記酸化物層を100℃以上150℃以下でアニールするアニール工程と、
    前記アニール工程の後、前記酸化物層をpH10.5以上のアルカリ溶液に接触させる工程であることを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  13. 前記酸化物層の厚さが200nm未満であって、
    前記酸化物層が両性酸化物で形成されており、
    前記フッ素除去工程が
    前記酸化物層を150℃以上でアニールする工程若しくは、
    前記酸化物層を100℃以上150℃以下でアニールするアニール工程と、
    前記アニール工程の後、前記酸化物層をpH10.5以上のアルカリ溶液に接触させる工程の何れかであることを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
  14. 前記酸化物層の厚さが200nm未満であって、
    前記酸化物層が両性酸化物以外で形成されており、
    前記フッ素除去工程が
    前記酸化物層を150℃以上でアニールする工程若しくは、
    前記酸化物層をpH10.5以上のアルカリ溶液に接触させる工程の何れかであることを特徴とする請求項に記載された積層膜構造の製造方法。
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