JP6917501B2 - 神経検出装置 - Google Patents

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Description

本発明に係るいくつかの態様は、神経検出装置、及び神経検出方法に関する。
ヒト若しくは動物における手術を行う際には、予め神経の位置及び機能を特定した上で
、当該神経を痛めないように配慮することが好ましい。例えば食道癌の手術において反回
神経を傷つけてしまうと声帯麻痺が生じ、嗄声や誤嚥などの症状が発症する。つまり、神
経及びその機能を特定できずに痛めると、場合によっては主訴の治療により別の症状を発
症させる可能性がある。しかしながら、ヒト若しくは動物における各神経の走行は、個体
による差異があるため、神経の位置や、見つけた神経の種別を特定することは容易ではな
い。
神経を特定するための手法の1つとして、従来より、電極プローブを神経に接触させて
電気刺激を与えた上で、当該神経に係る標的器官における反射が生じたか否か等を観察す
る手法がある。また、神経を検出するためのものではないが、神経の機能などに関する研
究としては、非特許文献1等に開示がある。
Ranjith S. Wijesinghe、"Detection of Magnetic Fields Created by Biological Tissues"、Journal of Electrical & Electronic Systems、[2015年5月21日検索]、インターネット<http://dx.doi.org/10.4172/2332-0796.1000120>
電極プローブにより神経を刺激する手法では、標的器官の反射を人間が観察し、反射の
有無を判別する必要がある。しかしながら、神経に加えられた刺激レベルが低いために標
的器官が十分に反応しなかったり、或いは反射の有無の判断を誤ったりすることにより、
術者が十分に神経の機能を特定することができない場合もある。
本発明のいくつかの態様は前述の課題に鑑みてなされたものであり、神経を好適に検出
することのできる神経検出装置及び神経検出方法を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る1の神経検出装置は、特徴パターンを有する刺激信号を発生させる手段と
、前記刺激信号に基づく刺激を神経に与える刺激手段と、前記神経における刺激の伝達に
伴い、前記神経の周囲に発生する電磁界を検出する第1の検出手段と、前記電磁界に応じ
た測定信号に基づき、前記特徴パターンに応じた検出信号を検出する第2の検出手段と
を備える。
本発明に係る1の神経検出装置は、特徴パターンを有する刺激信号を発生させる手段と
、前記刺激信号に基づく刺激を神経に与える刺激手段と、前記神経における刺激の伝達に
伴う電気信号を検出する第1の検出手段と、前記電気信号に応じた測定信号に基づき、前
記特徴パターンに応じた検出信号を検出する第2の検出手段とを備える。
本発明に係る1の神経検出方法は、特徴パターンを有する刺激信号を発生させるステッ
プと、前記刺激信号に基づく刺激を神経に与えるステップと、前記神経における刺激の伝
達に伴い、前記神経の周囲に発生する電磁界を検出するステップと、前記電磁界に応じた
測定信号に基づき、前記特徴パターンに応じた検出信号を検出するステップとを装置が行
う。
本発明に係る1の神経検出方法は、特徴パターンを有する刺激信号を発生させるステッ
プと、前記刺激信号に基づく刺激を神経に与えるステップと、前記神経における刺激の伝
達に伴う電気信号を検出するステップと、前記電気信号に応じた測定信号に基づき、前記
特徴パターンに応じた検出信号を検出するステップとを装置が行う。
なお、本発明において、「部」や「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的
手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する
機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」、「装
置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2
つ以上の「部」や「手段」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置に
より実現されても良い。
実施形態に係る神経探索法を説明するための図である。 実施形態に係る神経探索法において神経周囲に配置する磁気センサの位置を示す図である。 実施形態に係る神経検出装置に係る信号波形の具体例を示す図である。 実施形態に係る神経検出装置の機能構成を示す図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の説明及び参照する図面の記載において、同
一又は類似の構成には、それぞれ同一又は類似の符号が付されている。
1.概要
ヒト若しくは動物における手術を行う際には、予め神経の位置及び機能を特定した上で
、当該神経を痛めないように配慮することが好ましい。例えば食道癌の手術において反回
神経を傷つけてしまうと声帯麻痺が生じ、嗄声や誤嚥などの症状が発症する。つまり、神
経及びその機能を特定できずに痛めると、場合によっては主訴の治療により別の症状を発
症させる可能性がある。しかしながら、ヒト若しくは動物における各神経の走行は、個体
による差異があるため、一見して神経の位置や機能、状態を特定することは困難である。
神経の機能や損傷の有無を特定するための手法の1つとして、電極プローブを神経に接
触させて電気的に刺激した上で、当該神経に係る標的器官の反射が生じたか否かを観察す
る手法が考えられる。しかしながら、電極プローブにより神経を刺激する手法では、標的
器官の反射の有無を人間である術者自身が判別しなければならない。この場合、神経に加
えられた刺激レベルが低いために標的器官が十分に反応しなかったり、或いは反射の有無
の判断を誤ったりすることにより、十分に神経の機能等を特定できない場合もある。
また、神経に電気的な刺激を与えるためには、まず神経の位置を特定し、特定した神経
を、当該神経を保護する脂肪等の組織から露出させた上で、当該神経に電極プローブをあ
てる必要がある。しかしながら前述のとおり、神経を特定することは決して容易ではなく
、また露出させる過程で神経を損傷させることもある。
更に、心電図モニタや電気メス等の手術機器でも電気信号を用いるため、神経検出の際
に電極プローブを用いると、当該電極プローブにより印加した電気信号は、心電図モニタ
や電気メスなどと干渉し、これらの機器に影響を及ぼす。すなわち、心電図モニタや電気
メス等の手術機器と、電極プローブを使用した神経検出とは、同時に行うことができない
という課題もある。
そこで本実施形態に係る神経検出装置では、神経に対して磁気により、周期等に特徴を
持つ特定の特徴パターンを有する人工的な刺激を与え、当該刺激を、神経の周囲に発生し
た電界及び/又は磁界(以下、単に電磁界と呼ぶ。)として検出する。これにより、電磁
界を検出した結果得られる検出信号の信号処理により神経検出の有無や神経からの相対的
な距離等を判別することを可能とする。また、神経が周辺組織に覆われた状態での神経探
索を可能とし、神経機能を温存することも可能とする。
以下、図1を参照しながら本実施形態に係る神経検出方法の具体例を説明する。図1は
、反回神経19を探索する手法を説明するための図である。ここでは、鏡視下手術におけ
る食道切除に際して、反回神経19を探索する手法を中心に説明する。しかしながら、探
索する神経は反回神経19に限られるものではなく、例えば泌尿器の神経など、神経の探
索一般に、同様の神経検出方法を適用することも考えられる。
まず、人体10の頸部から胸部にかけての構造を簡単に説明する。頸部の皮膚11の内
側には、左総頸動脈13A及び右総頚動脈13B(以下、総称して総頸動脈13とも呼ぶ
。)が通り、これらの左総頸動脈13A及び右総頚動脈13Bは大動脈弓15に接続され
ている。また、頸部の皮膚11の内側には、左総頸動脈13A及び右総頚動脈13Bに沿
って、左迷走神経17A及び右迷走神経17B(以下、総称して迷走神経17とも呼ぶ)
が走行している。迷走神経17は、脳から頸部を通過して胸部へと至る、基幹の副交感神
経である。左迷走神経17A及び右迷走神経17Bは、それぞれ胸腔内で左反回神経19
A及び右反回神経19B(以下、総称して反回神経19とも呼ぶ)に分岐する。反回神経
19は、気管21及び食道に沿って甲状軟骨23の方へと延び、声帯筋25へと至る。
ここで、総頸動脈13は、頸部の皮膚11の直下を走行しており、触診等により容易に
位置を判別できる。よって、総頸動脈13に沿って走行する迷走神経17の位置も容易に
特定可能である。本実施形態においては、磁気刺激プローブ110を用いて磁気的手段に
より、皮膚11の直下を走行する迷走神経17に対して非接触で、特定の特徴パターンを
有する刺激信号により生成された人工的な刺激を与える。ここでは、特徴パターンを有す
る刺激信号は、周期的にON/OFFが切り替えられる、一定周期のパルス信号である場
合を中心に説明する。迷走神経17に対する磁気刺激においては、0.1〜2.0T程度
の磁束密度が必要である。迷走神経17に与えられた刺激は、後述する跳躍伝導により迷
走神経17の末梢側に伝達され、更に、迷走神経17から分岐する反回神経19へも伝達
される。
なお、神経の刺激方法は磁気刺激に限られるものではなく、電気信号を神経に与える手
法も考えられる。この場合には、例えば、頸部を切開した上で、総頸動脈13近傍を走行
する迷走神経17を露出させ、ここにバイポーラ電極又は単極電極による電極プローブを
接触させることにより迷走神経17を刺激すれば良い。バイポーラ電極を用いる場合には
、バイポーラ電極間に0.1〜5V程度のパルス電圧を加える事により、迷走神経17を
刺激することができる。なお、迷走神経17の刺激に好適な電圧値/電流値は、神経に接
触する電極の間隔や電極サイズ、生体との接触状況等により変わる。なお、電気的に神経
を刺激する手法については、後述の変形例等においても簡単に説明する。
前述のとおり、本実施形態においては、迷走神経17を磁気的に刺激し、当該刺激に応
じた電磁界を検出することにより、反回神経19を探索する。ここで、迷走神経17は副
交感神経であり、副交感神経の興奮は、心拍数の減少、血圧低下、消化管機能更新、外分
泌腺分泌増加、活躍筋弛緩、膀胱平滑筋収縮、縮瞳等を引き起こす。つまり、副交感神経
である迷走神経17への刺激が大きすぎると生命維持に支障を来しかねないため、可能な
範囲で刺激を低く抑える必要がある。よって、迷走神経17の探索に先立ち、迷走神経1
7に磁気刺激を与えるための刺激信号の強度等を調整する必要がある。
そのため、まず、鎖骨下動脈頭側で迷走神経17を磁気刺激し、神経刺激による心拍反
応を確認する。迷走神経17を一定程度以上刺激すると当該刺激に応じて心拍低下が生じ
るため、心拍反応を観察することにより、心拍低下が生じる最小閾値である刺激レベルを
特定できる。これにより、反回神経19の探索の際に使用する刺激信号の適切なレベルの
確認が可能である。このような閾値刺激レベルは、センサ等から心拍を検出する神経検出
装置が自動的に特定してもよいし、或いは術者が心電図モニタ等で心拍を確認しながら操
作入力することにより、特定してもよい。
神経刺激に伴う影響を抑制する、すなわち神経に与えるエネルギーを低くする手法とし
ては、前述の刺激信号の刺激レベルを低く抑える方法と共に、刺激信号に含まれるパルス
信号のパルス幅を狭くする手法が考えられる。そこで、刺激信号に含まれるパルス信号の
好適なパルス幅を予め定める必要がある。具体的には、例えば、パルス幅の初期値を1m
secとし、当該パルス幅、及び先に特定した神経刺激レベルにおいて、心拍低下が生じ
ないか否かを確認する。その結果、心拍低下が観察された場合には、パルス幅を0.1m
secずつ狭める。このような作業を繰り返すことにより、すなわち心拍低下を確認でき
る最も短いパルス幅である閾値パルス幅を確認することができる。このような閾値パルス
幅は、センサ等から心拍を検出する神経検出装置が自動的に特定してもよいし、或いは術
者が心電図モニタ等で心拍を確認しながら操作入力することにより特定してもよい。
このようにして神経を刺激する際の刺激レベルとパルス幅との閾値を定めた後、これら
の閾値刺激レベル以上かつ閾値パルス幅以上のパルス信号を含む神経信号が、反回神経1
9の探索(検索)に用いられる。より具体的には、術者は、当該刺激信号を用いて磁気刺
激プローブ110により迷走神経17を刺激しながら、人体10内の反回神経19が走行
していると推測される部位を、磁気センサ120により探索する。その結果、磁気センサ
120で刺激信号に基づく刺激の伝達に伴う電磁界が検出されると、当該検出位置近傍に
反回神経19が走行しており、正常に刺激が伝達されていることが特定される。すなわち
、信号処理のみにより、反回神経19の走行位置や、反回神経19の損傷の有無等を特定
することができる。尚ここで、神経刺激に使用する神経信号に含まれるパルス信号の刺激
レベル及びパルス幅は、神経に与える刺激は極力小さい方が人体10に与える影響を抑え
られるため、閾値と同値あるいはそれを少し上回る値とすることが好ましい。
もし、磁気センサ120で磁気を検出できない場合には、迷走神経17の刺激部位から
徐々に神経末梢に向けて神経探索範囲を広げることにより、損傷部位を同定することも可
能である。
図2を参照しながら、神経200に印加された刺激の伝達方法について説明する。上述
の迷走神経17や反回神経19を含む有髄神経であれば、他の神経でも伝達方法は同様で
ある。
神経200は軸索203と、軸索203に巻き付き、絶縁性の脂質から構成されるミエ
リン鞘205(髄鞘)とを含む。各々のミエリン鞘205の長さは数mm程度であり、ミ
エリン鞘205の間には、軸索203が露出しているランビエの絞輪207が形成される
。神経200に刺激が印加されると、ランビエの絞輪207において当該刺激に応じてN
a+イオンの移動が軸索203の細胞膜の内側と外側との間に生じ、脱分極が生じる。当
該脱分極の結果、隣接する絞輪207でNa+イオンの移動が生じる。つまり、隣接する
絞輪207へ脱分極が移動する。この繰り返しにより、神経200上を、刺激信号として
のNa+イオンによる脱分極が移動する。当該刺激の伝達方法を跳躍伝導と呼ぶ。跳躍伝
導では、Na+イオンの移動により生じる細胞膜電位の移動が、1以上のミエリン鞘20
5分離れたランビエの絞輪毎に発生する。これにより、跳躍電動による神経200上の刺
激の移動は、筋肉や脂肪などの他の細胞組織に比べ、信号伝達速度が早い。
軸索203の周囲にNa+イオンの移動による電場が生じると、それに伴い、神経20
0の周囲には磁界も発生する。また、ランビエの絞輪207における脱分極に応じて、神
経200の周囲には電界も生じる。磁気センサ120は、反回神経19の周囲に発生する
これらの電磁界を検出する。図2に示すように、磁気センサ120は、磁気センサ120
A乃至120Cとして示す位置を順次移動させることにより神経200の周囲に発生する
電磁界を検出してもよいし、或いは例えばアレイ状に配置された磁気センサ120A乃至
120Cとして、神経200の周囲に発生する電磁界を検出してもよい。2次元又は3次
元アレイ状に配置された磁気センサ120を用いれば、術者は広い範囲を同時に検索する
ことが可能である。また、後述する通り、各磁気センサ120における検出結果を比較す
ることにより、神経刺激位置からの相対距離や神経200からの神経経路上の相対的な空
間距離も判別することが可能となる。
なお、人体10内には、複数の神経200が走行しており、ランダムに信号が伝達され
るため、当該信号伝達に伴う電磁界が常に発生する。また、地球により発生する地磁気も
存在する。そこで、人体10の近くに配置された磁気センサ130Aや、人体10内の神
経200から離れた位置に配置された磁気センサ130B(以下、磁気センサ130A及
び130Bを総称して磁気センサ130と呼ぶ)の少なくとも一方から周辺電界及び/又
は周辺磁界(以下、周辺電磁界と呼ぶ)を検出する。磁気刺激プローブ110により、特
徴的な特定のパターンを有する人工的な刺激を神経200に印加した上で、磁気センサ1
20で検出した電磁界信号から、磁気センサ130で検出した周辺電磁界に係る電磁界信
号を差し引くことにより、人工的に与えた刺激に基づいて発生した信号を検出することが
できる。更に、このような特定のパターンを有する人工的な刺激を用いることにより、脳
などから神経200に伝達される信号と区別することも可能である。
以下、図3を参照しながら、神経200に与える刺激信号及び検出される検出信号につ
いて説明する。図3は、本実施形態に係る神経検出装置に係る信号の具体例を示す図であ
る。
神経検出装置は、まず、図3(a)に示す周期信号を発生させる。当該周期信号におい
て、Highレベルは神経200に刺激を与える期間に対応し、Lowレベルは刺激を与
えない期間に対応する。つまり、神経200に与えられる刺激には、刺激する期間としな
い期間とが設けられ、神経信号は、間欠的に刺激が与えられるバースト信号となる。この
ように刺激を与える期間と与えない期間とを設けることにより、神経刺激に伴う各器官へ
の影響を低く抑えることが可能となる。例えば、当該周期信号におけるデューティ比は5
0%以下とすることが望ましい。神経200を刺激しない期間を、神経200を刺激する
期間と比較してなるべく長くすることで、副作用の発生を抑制できる。よって、この周期
信号における周期の長さは、たとえば、刺激を印加する期間を100msec、刺激を印
加しない期間を900msecと設定することができる。
ここで、特に迷走神経17を刺激することを考えると、5秒以上迷走神経17を刺激す
ると心拍レートが低下し、徐脈の危険性があるため、刺激を印加する期間は5秒以下とす
ることが望ましい。周期信号におけるデューティ比を50%とすると、周期信号の周波数
は、0.1Hz以上とすることにより、徐脈の危険性を低減することができる。特に、周
期信号の周波数は0.1Hz以上100Hz以下とすることができる。
更に神経検出装置は、図3(a)に示した周期信号に基づき、図3(b)に示す刺激信
号を発生させる。より具体的には、周期信号がHighレベルの期間において、刺激信号
は一定周期のパルス信号であり、周期信号がLowレベルの期間においては一定レベル(
図3(b)ではレベルゼロ)である。このような人工的な特徴パターンを有する刺激信号
を用いることにより、脳から神経200に与えられる信号と、この刺激信号とを区別する
ことが可能となる。
なおここで、神経200に刺激を与えるための特徴パターンを有する刺激信号には、1
Hz以上の周波数のパルス信号を用いることができる。特に、パルス信号のパルス幅を十
分狭くすることで(必要最低限の幅に)、印加した刺激に伴う副作用を低く抑えることが
できる。しかしながら前述のとおり、刺激信号の有する特徴パターンは、1Hz以上の単
一の周波数のパルスでなくとも、可変周波数を特徴周波数のパルスとしてもよい。
ところで、1kHz以下の低い周波数の信号は、筋肉や脂肪など、その他の組織でも伝
達することが可能である。この点、神経200は、速度の早い跳躍伝導により刺激を伝達
するため、高い周波数の信号を通すことができる。そこで、神経200に刺激を与えるた
めの刺激信号に含まれるパルス信号は、筋肉等の他の組織が伝達することが難しい約1k
Hz以上であって、かつ有髄神経が伝達することができる約10kHz以下の範囲に含ま
れる周波数であることが好ましい。よって、例えば、刺激信号に含まれるパルス信号の周
波数は、2.0kHz(周期は0.5msec)とすることができる。パルス信号の周波
数を2.0kHzとし、刺激を印加する期間を前述のとおり100msecとした場合に
は、当該刺激を印加する期間において、パルス信号は200パルス含まれる。
ここで、刺激信号を用いた神経200への刺激は、ロックインアンプにより検出される
(後述)。もし刺激信号に含まれる単位時間あたりのパルス数が少ないと、ロックインア
ンプから出力される検出信号の出力レベルが低くなるため、結果として誤検出の可能性が
高くなる。一方、刺激信号に含まれる単位時間あたりの刺激パルス数が多すぎると、前述
のとおり、迷走神経17がつながる各器官へ与える影響が大きくなるため、可能な範囲で
刺激する期間を短く抑える必要がある。単位時間あたりに一定刺激パルス数を与える手法
としては、1周期(図3(a)中の信号周期に相当)内に含まれる刺激パルス数を少なく
する一方で1周期の時間を短くする(神経刺激をしない期間を減らす)手法と、1周期内
に含まれる刺激パルス数を増やす一方で1周期の時間を長くする(神経刺激をしない期間
を増やす)手法とが考えられる。生体における副作用を考えると連続した神経刺激をしな
い期間を多く取るように調整した方が好適である。よって、刺激パルス信号を印加する時
間及び印加しない時間、並びに1周期に含まれる刺激パルス数は、上述の100msec
、900msec及び200パルスに限られるものではなく、適当に調整することができ
る。しかしながら、上述の点を考慮することにより、例えば迷走神経17を刺激する際に
は、咽頭、心臓、胃、小腸、肝臓、腎臓などの迷走神経17が刺激を伝達する各器官への
、迷走神経17に対して人工的な刺激を与えることに伴う副作用を低く抑えることが可能
である。
磁気刺激プローブ110は、図3(b)に示した刺激信号を用いて、例えば神経200
を磁気的に刺激する。当該刺激は、跳躍伝導により神経200に伝達される。跳躍伝導は
非減衰伝達であるため、神経200が刺激を伝達するための閾値を刺激量が超えると、当
該刺激は抹消まで同一のレベルで伝達される。
なお、神経200に刺激が与えられた直後の絶対不応期を呼ばれる一定期間は、どんな
に強い刺激を与えても神経200は反応しない。これにより、刺激信号の周期が神経20
0の絶対不応期の長さよりも短くなることにより当該絶対不応期中に印加された刺激は伝
達されない。つまり、神経200により伝達される刺激の周期は、絶対不応期の長さより
も必ず長くなる。
磁気センサ120は当該神経200の周囲に発生する電磁界を検出する。また前述のと
おり、磁気センサ130は周辺電磁界を検出する。磁気センサ120で検出した電磁界の
信号から周辺電磁界の信号を減算することにより得られる測定信号と、図3(b)に示し
た刺激信号である参照信号とに対して、ロックインアンプによる処理を行うことにより、
図3(c)に示す検出信号を得ることができる。具体的には、まず、バースト的な信号で
ある参照信号の位相を順次ずらしながら、測定信号と参照信号とを乗算する。当該乗算し
た値が最も大きく反応する位相の参照信号において、これをローパスフィルタにかけるこ
とにより検出信号が得られる。一定の閾値以上の検出信号が観察できた場合には、磁気セ
ンサ120の位置において、磁気刺激プローブ110により人工的に神経200に与えら
れた刺激信号が、磁気センサ120で検出されたことを意味する。すなわち、磁気センサ
120の近傍に神経200が走行していることを特定することができる。
なお、上記の説明では測定信号の生成に際し、磁気センサ120で検出した電磁界の信
号から周辺電磁界の信号を減算するものとして説明したが、これに限られるものではない
。特に、磁気センサ130により検出される周辺電磁界の変動が微弱である場合には、磁
気センサ120で検出した電磁界の信号をそのまま測定信号とすることも考えられる。
2.機能構成
以下、図4を参照しながら、本実施形態に係る神経検出装置100の機能構成を説明す
る。図4は、神経検出装置100の構成の具体例を示す図である。神経検出装置100は
、周期信号発生器101、バースト信号発生器103、刺激パルス発生器105、ドライ
バ107、刺激量調整部109、磁気刺激プローブ110、刺激パルス幅調整部111、
磁気センサ120、ドライバ121、ドライバ123、加算器125、ロックインアンプ
127、及び判定部133を含む
周期信号発生器101は、図3(a)に具体例を示した周期信号を発生させる。前述の
とおり、当該周期信号は、神経200への刺激を与える刺激用のパルス信号を発生させる
か否かのON/OFFを切り替えるためのものである。刺激信号を神経に印加しない期間
を設けることにより、神経200に与える刺激量を抑え、結果として神経200の刺激伝
達先の各器官へ与える影響を低く抑えられる。
バースト信号発生器103は、周期信号発生器101から入力を受けた周期信号に基づ
いて、図3(b)に例示した刺激信号を発生させる。バースト信号発生器103は、周期
信号がHighレベルとなっている期間に一定間隔のパルス信号を発生させ、Lowレベ
ルとなっている期間はパルス信号を発生させないようにする。これにより、バースト信号
発生器103が発生させる刺激信号はバーストパルス信号となる。
刺激パルス発生器105は、バースト信号発生器103が発生させた刺激信号に基づく
磁気を磁気刺激プローブ110に発生させるべく、ドライバ107に対して刺激信号を入
力する。ドライバ107は当該刺激信号に基づく磁気を磁気刺激プローブ110に発生さ
せる。ここでドライバ107が発生させる磁気の大きさ(刺激レベル)は、刺激量調整部
109が調整する。先述の通り、刺激レベルは、心拍低下が生じる中で極力低い値に設定
されることが好ましい。また、刺激信号に含まれるパルス信号のパルス幅は、刺激パルス
幅調整部111が調整する。先述の通り、パルス幅は、心拍低下が生じる中で極力低い値
に設定されることが好ましい。
磁気刺激プローブ110は、刺激信号に基づく磁気を発生させることにより、神経20
0に対して磁気刺激を与える。神経200に与えられた刺激は、跳躍伝導により伝達され
る。磁気センサ120は、跳躍伝導に応じて当該神経200の周囲に発生する電磁界を検
出し、ドライバ121は当該電磁界に応じた電気信号を加算器125へ出力する。
また、磁気センサ130は周辺電磁界を検出し、ドライバ123は当該周辺電磁界に応
じた電気信号を加算器125へ出力する。加算器125は、磁気センサ120からの電気
信号から、磁気センサ130からの電気信号を減算する。これにより、周辺電磁界の影響
を除いた、神経200における跳躍伝導に伴い発生した電磁界に係る測定信号のみが得ら
れる。これは周辺電磁界の影響は磁気センサ120及び磁気センサ130の双方が受ける
ためである。前述のとおり、もし磁気センサ130で検出される電磁界の変動が小さけれ
ば、加算器125による減算処理を行わず、磁気センサ120からの電気信号をそのまま
位相敏感検波器129に入力することも考えられる。例えば、磁気センサ120で検出す
る磁気のレベルが数十nT、磁気センサ130で検出する周辺磁界のレベルが45μTだ
とすると、周辺磁界のレベルは十分に小さいため、磁気センサ120での検出信号におい
て周辺磁界の影響を考慮する必要はない。
位相敏感検波器129、及びローパスフィルタ131は、ロックインアンプ127を構
成し、ロックインアンプ127は、磁気刺激プローブ110により刺激を与える刺激信号
の特徴パターンを検出する検出信号を出力する。これにより、脳などから神経200にラ
ンダムに伝達される信号と、人工的に印加した刺激に応じた信号とを区別することができ
る。例えば、神経200に人工的に与える刺激が2.0kHzであれば、ロックインアン
プ127は、測定信号中に2.0kHzの信号成分が含まれているか否かを判定するため
の検出信号を出力する。もし測定信号中に、人工的に加えられた周波数帯である2.0k
Hzの信号成分が含まれていれば、磁気センサ120の近傍に、磁気刺激プローブ110
により刺激を与えた神経200が走行していることがわかる。
ロックインアンプ127の一部を構成する位相敏感検波器129は、バースト信号発生
器103から入力された参照信号である刺激信号と、加算器125から出力される測定信
号とを乗算する。刺激信号に含まれる刺激パルス信号が2.0kHzである場合には、位
相敏感検波器129には、当該2.0kHzの刺激パルス信号が参照信号として入力され
る。更に位相敏感検波器129は、参照信号の位相をずらすことにより、当該乗算結果が
最も敏感に反応する位相を特定する。
加算器125から得られる測定信号をsin(ωt+α)、刺激信号をsin(ωt+
β)とすると、位相敏感検波器129が出力する信号は、以下のようになる。
Figure 0006917501
なお、この式において、α、βは位相のオフセットである。位相敏感検波器129は、
α、βの少なくとも一方値を順次調整することにより、当該式における直流成分であるc
os(α−β)の値が最も大きくなるα、βの値を特定する。この場合、理想的にはα=
β+2π×n(nは整数)となる。
ロックインアンプ127を構成するローパスフィルタ131は、十分に大きな時定数を
有することにより、検出対象の周波数(ここでは2.0kHz)成分が十分検出されるよ
うに設定される。これによりローパスフィルタ131は、位相敏感検波器129から出力
される信号から、高周波数成分であるcos(2ωt+α+β)を除去する。例えば、ロ
ーパスフィルタ131は、カットオフ周波数3.0kHzで6dB減少するように設定さ
れる。これにより、ローパスフィルタ131は、神経刺激の際に使用した刺激信号の特徴
パターンに応じた検出信号だけを取り出すことができる。検出信号の波形の具体例は、図
3(c)に示す。
判定部133は、ロックインアンプ127から出力された検出信号に基づき、神経刺激
を検出できたか否かを判定する。判定部133が神経刺激を検出できたか否かを判定する
方法は種々考えられるが、例えば、検出信号が閾値を超えたか否かにより判別できる。も
し検出信号の出力レベルが閾値よりも高ければ、磁気センサ120で検出された測定信号
と、参照信号である刺激パルス信号との相関が高いことを示し、これは磁気センサ120
の近傍に神経200があることを意味する。一方、検出信号の出力レベルが閾値よりも低
ければ、測定信号と刺激パルス信号との相関が低いことを示す。相関が低い場合には、磁
気センサ120と反回神経19との距離が遠いと解釈しうる。
或いは、検出信号の出力レベルが低い場合には、迷走神経17の一部に損傷が生じてい
ると解釈することも可能である。なぜならば、例えば迷走神経17のように、束となって
いる神経200を一体として全て刺激する場合には、それらの一部に損傷があれば、その
損傷のある神経200では、刺激の伝達、すなわち跳躍伝導が生じない。跳躍伝導を行う
神経200の数が減ると、跳躍伝導に伴い生じる電磁界の強度も低下するため、これを検
出する検出信号の出力レベルも下がるからである。
判定部133で検出信号の出力レベルの高低を判定する際に使用する閾値は、例えば以
下のように設定することができる。
Figure 0006917501
ここで、Aは刺激パルスの印加中における検出信号の出力レベル、Bは刺激パルスを印
加していない期間における検出信号の出力レベルである。Bのレベルが低ければ、閾値を
A/2としても良い。
また、跳躍伝導は前述のとおり非減衰伝達であるため、神経200の周囲に生じる電磁
界強度は神経200の部位に関わらず一定であり、また、当該電磁界強度は神経200か
らの距離に反比例する。よって、検出される検出信号の出力レベルが大きければ磁気セン
サ120と神経200との距離が短く、出力レベルが低ければ両者の距離が遠いことを意
味する。すなわち、磁気センサ120を移動させたり複数配置したりした上で、それぞれ
の位置における検出信号のレベルを測定することにより、神経200と磁気センサ120
との相対的かつ空間的な距離を求めることが可能である。判定部133は、検出信号のレ
ベルに応じて、当該相対的距離を求めても良い。
更に判定部133は、神経200を刺激している位置から、刺激を検出した位置までの
、神経200の経路上での相対的距離を測定することも可能である。より具体的には、神
経200の刺激を始めた時刻T1、及び検出信号が検出閾値を超えた時刻T2を測定する
ことで、刺激の伝達に要した時間T2−T1がわかる。よって、磁気センサ120を移動
させたり複数配置したりした上で、時間T2−T1の値が小さい検出位置は刺激位置から
近く、当該値が大きい検出位置は刺激位置から遠いと判定できる。
3.本実施形態に係る効果
以上説明したように、本実施形態に係る神経検出装置100は、磁気刺激プローブ11
0により神経200に対して人工的な刺激を与え、当該刺激を伝達するための跳躍伝導に
応じて神経200の周囲に生じる電磁界を磁気センサ120で検出する。磁気センサ12
0で測定された信号に対する信号処理の結果、所定の検出信号が検出されると、当該磁気
センサ120の近傍に神経200が走行していると特定できる。また神経検出装置100
は、神経200の損傷の有無や、磁気センサ120と神経200との相対的かつ空間的な
距離、刺激位置と検出位置との相対的な距離等も判別可能である。すなわち、神経検出装
置100を用いれば、神経200に関係する関連器官の反射等を術者が観察せずとも、信
号処理のみで神経200の位置や状態を確認することができる。
また、本実施形態に係る神経検出装置100では、神経200に対して磁気刺激を与え
、また神経200の周囲に発生する電磁界を検出している。すなわち、神経200を露出
させたり神経200に接触したりする必要が無いため、神経200を損傷させる等のリス
クを避ける事ができる。
更に、神経200に与える刺激信号を間欠的なバースト信号とし、また信号レベルやパ
ルス幅も調整するようにしているため、関連器官の機能に与える影響を低減させることが
できる。
4.変形例
なお、前述の実施形態の構成は、組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたり
してもよい。また、本発明の構成は前述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
より具体的には、例えば、上記神経検出装置100では、神経200に対して磁気刺激
を与えていたが、神経200を切開により露出させた上で、磁気刺激プローブ110の代
わりとなる電極プローブを当該神経200に接触させることにより、電気刺激を与えるよ
うにしても良い。
また、上記実施形態では、神経200における刺激の伝導を電磁界として検出していた
が、これに限られるものでもなく、神経200に流れる電気信号を検出するようにしても
良い。この場合、神経200に人工的に印加した刺激に基づく電気信号が神経200に接
触した電気センサで検出された場合に、当該電気センサが接触する神経200が、標的の
神経であると判定することができる。この場合、磁気センサ130の代替となる電気セン
サは、生体上の電気ノイズを検出すれば良い。神経200に接触させた電気センサ及び生
体ノイズを検出した電気センサに対する信号処理については、上記実施形態と同様とする
ことが可能である。電気信号により刺激を検出する手法であっても、上記実施形態と同様
に、標的器官の反射を観察せずとも、信号処理のみで刺激の有無を検出することができる
。また、刺激レベルや刺激パルス幅を調整することにより、標的器官に与える影響も低く
抑えることが可能である。
また、上記実施形態では、神経200に刺激を与えるための刺激信号が有する特徴パタ
ーンが単一周波数のパルスである場合を中心に説明したが、これに限られるものではない
。例えば、刺激する周波数や刺激強度を可変にすることも考えられる。このようにすると
、刺激信号のパターンをより特徴的とすることができるため、他の電気/磁気ノイズとの
区別がつきやすくなり、検出信号による検出精度を向上させることが可能となる。
更に、図1に示した例では、頸部を走行する迷走神経17から磁気刺激プローブ110
で刺激を与え、反回神経19近傍にある磁気センサ120で当該刺激に応じた電磁界信号
を検出するようにしていたが、これに限られるものでもない。例えば、胸腔内の反回神経
19近傍において磁気刺激プローブ110で刺激を与え、頸部を走行する迷走神経17近
傍若しくは甲状軟骨23周囲に配置された磁気センサ120で当該刺激に応じた電磁界を
検出することも考えられる。
10 :人体
11 :皮膚
13A :左総頸動脈
13B :右総頚動脈
15 :大動脈弓
17A :左迷走神経
17B :右迷走神経
19A :左反回神経
19B :右反回神経
21 :気管
23 :甲状軟骨
25 :声帯筋
100 :神経検出装置
101 :周期信号発生器
103 :バースト信号発生器
105 :刺激パルス発生器
107 :ドライバ
109 :刺激量調整部
110 :磁気刺激プローブ
111 :刺激パルス幅調整部
120 :磁気センサ
121 :ドライバ
123 :ドライバ
125 :加算器
127 :ロックインアンプ
129 :位相敏感検波器
130 :磁気センサ
131 :ローパスフィルタ
133 :判定部
200 :神経
203 :軸索
205 :ミエリン鞘
207 :ランビエの絞輪

Claims (1)

  1. 刺激レベル及びパルス幅がそれぞれ神経の跳躍伝導のみを伝達する値となるように調整され、単位時間あたりの刺激パルス信号の数が一定となる特徴パターンを有する刺激信号を発生させる手段と、
    前記刺激信号に基づく刺激を神経に与える刺激手段と、
    前記神経における刺激の伝達に伴い、前記神経の周囲に発生する電磁界を検出する第1の検出手段と、
    前記電磁界の検出により得られた測定信号に対し、前記刺激信号を参照信号として乗算することで前記特徴パターンに応じた検出信号を検出する第2の検出手段と
    を備える神経検出装置。
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