JP6917279B2 - 電磁継電器 - Google Patents
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Description
上記スイッチは、
所定位置に固定された固定バスバー(31F)と、
該固定バスバーに設けられた固定接点(32F)と、
上記電磁コイルへの通電の有無により進退動作する可動バスバー(31M)と、
該可動バスバーに設けられ、該可動バスバーの進退動作に伴って上記固定接点に接離する可動接点(32M)とを備え、
上記固定バスバーには、上記固定接点に隣り合う位置に、軟磁性体からなる固定ヨーク(4F)が設けられ、上記可動バスバーには、上記可動接点に隣り合う位置に、軟磁性体からなる可動ヨーク(4M)が設けられ、上記可動バスバーの進退方向(Z)から見たときに、上記固定ヨーク及び上記可動ヨークによって、上記固定接点と上記可動接点との一対の接点(32)が取り囲まれており、
上記スイッチがオンしたとき、上記可動ヨークが上記固定ヨークに接近し、上記一対の接点を流れる電流の周囲に発生した磁束(φ)が上記固定ヨーク及び上記可動ヨークを流れ、
上記固定ヨークと上記可動ヨークとの間を流れた上記磁束によって、上記可動ヨークを上記固定ヨークに吸引し、かつ上記進退方向における成分(FZ)を有する磁力(F)が発生するよう構成されている、電磁継電器にある。
そのため、スイッチに電流が流れたとき、上記磁力の上記進退方向における成分によって、可動ヨークを設けた上記可動バスバーを、固定バスバー側に付勢することができる。すなわち、可動接点を固定接点に押し付けることができる。そのため、スイッチに大電流が流れた場合でも、電磁反発によって可動接点が固定接点から離れることを抑制できる。したがって、これらの接点の間に大電流アークが発生することを抑制でき、接点が溶着又は溶損することを抑制できる。
そのため、例えば、ヨークを用いて可動バスバー全体を取り囲むように構成した場合と比べて、可動ヨークを軽量化できる。したがって、この可動ヨークを取り付けた可動バスバーを高速で進退動作させやすくなる。そのため、スイッチを高速でオフでき、発生したアークを速やかに消弧できる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記電磁継電器に係る実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。図1に示すごとく、本形態の電磁継電器1は、電磁コイル2と、該電磁コイル2への通電の有無によりオンオフ動作するスイッチ3とを備える。図3〜図7に示すごとく、スイッチ3は、固定バスバー31Fと、固定接点32Fと、可動バスバー31Mと、可動接点32Mとを備える。固定バスバー31Fは、所定位置に固定されている。固定接点32Fは、固定バスバー31Fに設けられている。可動バスバー31Mは、電磁コイル2への通電の有無により進退動作する。可動接点32Mは、可動バスバー31Mに設けられており、可動バスバー31Mの進退動作に伴って、固定接点32Fに接離する。
そのため、スイッチ3に電流Iが流れたとき、上記磁力FのZ方向における成分FZによって、可動ヨーク4Mを設けた可動バスバー31Mを、固定バスバー31F側に付勢することができる。すなわち、可動接点32Mを固定接点32Fに押し付けることができる。そのため、スイッチ3に大電流が流れた場合でも、電磁反発によって可動接点32Mが固定接点32Fから離れることを抑制できる。したがって、これらの接点32の間に大電流アークが発生することを抑制でき、接点32が溶着又は溶損することを抑制できる。
そのため、例えば、ヨークを用いて可動バスバー31M全体を取り囲むように構成した場合と比べて、可動ヨーク4Mを軽量化できる。したがって、この可動ヨーク4Mを取り付けた可動バスバー31Mを高速で進退動作させやすくなる。そのため、スイッチを高速でオフでき、発生したアークを速やかに消弧できる。
このようにすると、環状本体部41によって、接点32を取り囲むように磁束φが流れる磁気経路を、容易に形成することができる。
このようにすると、環状本体部41と突部43との間において、磁束φを斜め方向に流すことができる。そのため、突部43(可動ヨーク4M)を吸引する斜め方向の磁力Fを容易に発生することができ、この磁力FのZ方向成分FZによって、可動接点32Mを固定接点32F側へ強く押し付けることができる。
そのため、突部43にアークAが接触して、突部43を構成する軟磁性体が変質する不具合を抑制できる。同様に、環状本体部41のうち、凹状部42を形成した部位も、アークAが接触することを抑制でき、この部位が変質することを抑制できる。
このようにすると、突部43の方が環状本体部41より軽いため、突部43(すなわち可動ヨーク4M)を設けた可動バスバー31Mを軽量化することができる。そのため、可動バスバー31Mをより高速で進退動作させることができる。したがって、スイッチ3を高速でオフでき、発生したアークAを消弧しやすくなる。
本形態は、ヨーク4の構成を変更した例である。図14に示すごとく、本形態の固定ヨーク4Fは、実施形態1と同様に、環状本体部41を備える。この環状本体部41の、X方向における一方側に2個の凹状部42(42A,42B)を設け、他方側に別の2個の凹状部42(42C,42D)を設けてある。これら4個の凹状部42に、それぞれ突部43が嵌合する。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、ヨーク4の形状を変更した例である。図15に示すごとく、本形態では、凹状部42及び突部43を半楕円形状に形成してある。実施形態1と同様に、スイッチ3をオンしたとき、突部43は凹状部42に嵌合する。突部43の側面44Pは、環状本体部41の周方向において、突部43の中央部Mに近づくほど、突部43のZ方向長さLPZが次第に長くなるよう傾斜している。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、ヨーク4の形状を変更した例である。図16に示すごとく、本形態の突部43は、凹状部42よりも、環状本体部41の周方向における長さが長い。スイッチ3がオンしたときに、突部43は凹状部42に嵌合しないよう構成されている。また、周方向における凹状部42の長さWFよりも、スイッチ3がオンしたときにおける、環状本体部41と突部43とのZ方向間隔Dの方が短い。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、ヨーク4の形状を変更した例である。図17に示すごとく、本形態では、環状本体部41に、アーク導出部45を1個のみ形成してある。本形態では、スイッチ3に電流Iが双方向に流れず、一方向にしか電流Iが流れないようにしている。そのため、スイッチ3をオフしたときに一方向にしかアークAが発生しない。したがって、このアークAを消弧するために、アーク導出部45を1個のみ形成すれば足りる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、図18、図19に示すごとく、可動ヨーク4M及び固定ヨーク4F以外に、可動バスバー31Mを固定バスバー31F側に押し付けるための補助ヨーク6M,6Fを設けた例である。本形態の電磁継電器1は、可動補助ヨーク6Mと固定補助ヨーク6Fとの、一対の補助ヨーク6を備える。可動補助ヨーク6Mは可動バスバー31Mに取り付けられている。固定補助ヨーク6Fはケース10に固定されている。可動補助ヨーク6Mと固定補助ヨーク6Fとの間にはギャップGが形成されている。
2 電磁コイル
3 スイッチ
31F 固定バスバー
31M 可動バスバー
32F 固定接点
32M 可動接点
4F 固定ヨーク
4M 可動ヨーク
φ 磁束
Claims (6)
- 電磁コイル(2)と、該電磁コイルへの通電の有無によりオンオフ動作するスイッチ(3)とを備える電磁継電器(1)であって、
上記スイッチは、
所定位置に固定された固定バスバー(31F)と、
該固定バスバーに設けられた固定接点(32F)と、
上記電磁コイルへの通電の有無により進退動作する可動バスバー(31M)と、
該可動バスバーに設けられ、該可動バスバーの進退動作に伴って上記固定接点に接離する可動接点(32M)とを備え、
上記固定バスバーには、上記固定接点に隣り合う位置に、軟磁性体からなる固定ヨーク(4F)が設けられ、上記可動バスバーには、上記可動接点に隣り合う位置に、軟磁性体からなる可動ヨーク(4M)が設けられ、上記可動バスバーの進退方向(Z)から見たときに、上記固定ヨーク及び上記可動ヨークによって、上記固定接点と上記可動接点との一対の接点(32)が取り囲まれており、
上記スイッチがオンしたとき、上記可動ヨークが上記固定ヨークに接近し、上記一対の接点を流れる電流の周囲に発生した磁束(φ)が上記固定ヨーク及び上記可動ヨークを流れ、
上記固定ヨークと上記可動ヨークとの間を流れた上記磁束によって、上記可動ヨークを上記固定ヨークに吸引し、かつ上記進退方向における成分(FZ)を有する磁力(F)が発生するよう構成されている、電磁継電器。 - 上記固定ヨークと上記可動ヨークとの2種類のヨーク(4)のうち、一方の該ヨークは、上記進退方向から見て環状に形成された環状本体部(41)を有すると共に、該環状本体部に形成された凹状部(42)を備え、他方の上記ヨークは、上記進退方向における上記凹状部側に突出した突部(43)を備える、請求項1に記載の電磁継電器。
- 上記突部は、上記スイッチがオンしたときに上記凹状部に嵌合し、上記突部の側面(44P)は、上記環状本体部の周方向において、上記突部の中央部(M)に向かうほど、上記進退方向における上記突部の長さ(LPZ)が次第に長くなるよう傾斜しており、上記凹状部の側面(44D)は、上記周方向において、上記中央部に向かうほど、上記進退方向における上記凹状部の深さ(LDZ)が次第に深くなるよう傾斜している、請求項2に記載の電磁継電器。
- 上記突部は、上記凹状部よりも、上記環状本体部の周方向における長さが長く、上記スイッチがオンしたときに上記突部は上記凹状部に嵌合しないよう構成され、上記周方向における上記凹状部の長さ(WF)よりも、上記スイッチがオンしたときにおける、上記環状本体部と上記突部との上記進退方向における間隔(D)の方が短い、請求項2に記載の電磁継電器。
- 上記接点に隣り合う位置に磁石(7)が配され、該磁石の磁界により、上記スイッチがオンからオフに切り替わる際に発生したアークを上記進退方向に垂直な方向に引き延ばして消弧するよう構成され、上記突部は、引き延ばされた上記アークに接触しない位置に形成されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載の電磁継電器。
- 上記固定ヨークは上記環状本体部及び上記凹状部を備え、上記可動バスバーは上記突部を備える、請求項2〜5のいずれか一項に記載の電磁継電器。
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