JP6917191B2 - 水硬性ポリマーセメント組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱水による洗浄を高頻度で行う食品工場床の下地コンクリート上に直接塗付可能であると共に、該食品工場床の下地コンクリート上に既に厚さ2〜9mm程度に形成された、ポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水、及び必要により希釈剤を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物の硬化塗膜上にさらに塗付することが出来る水硬性ポリマーセメント組成物に関し、特にはローラ刷毛で施工可能で熱水と冷水の繰り返し流下による熱衝撃性に優れる水硬性ポリマーセメント組成物に関する。
従来、耐熱水性、耐摩耗性、耐衝撃性に優れる樹脂セメント組成物として、分子量が1000〜3000で両末端に水酸基を持ち、側鎖を持つポリエステルポリオールとポリフェニルポリメチルポリイソシアネート並びに水硬性セメントを含む骨材とが配合されていることを特徴とする樹脂セメント組成物が提案されている(特許文献1)。
また、施工現場での混合作業が行いやすく、作業性、性能、仕上がり外観にムラが生じにくく、耐熱性、耐熱水性、耐磨耗性、耐衝撃性などが要求される床などの施工に使用されるポリウレタン系セメント組成物として、少なくとも水分散型ポリオールを含むポリオールと、ポリフェニレンポリメチルポリイソ シアネートである疎水性イソシアネートと、水硬性セメントを含む骨材とから成り、コンクリートである基体上に塗布厚み4mmで硬化させた組成物であって、厚み4mmであって95℃5分熱水と20℃10分冷水の養生を1サイクルとして2000サイクル後の収縮応力が4.0±2.0N/mmであり、1300サイクル経過後に反り上がりや表層の亀裂が生じることがないことを特徴とするポリウレタン系セメント組成物が提案されている(特許文献2)。
特許第4280094号公報 特許第4480964号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂セメント組成物及び特許文献2のポリウレタン系セメント組成物は、食品工場等の床下地コンクリート上に直接、厚さ2〜9mm程度に塗付されて硬化し、熱水による洗浄を高頻度で行う塗り床として使用に供されるものであり、施工に当たっては鏝(木鏝や金鏝)により2〜9mmの一定の厚さで塗り拡げる必要があるため、該鏝を取り扱う技能を有する限られた職人しか施工できないという課題がある。
また、特許文献1に記載の樹脂セメント組成物及び特許文献2のポリウレタン系セメント組成物が使用により摩耗した場合や汚れ等が生じた場合、又は該床全体を改修する際には、耐熱性、耐熱水性、耐衝撃性等が必要なため、塗膜を一度下地コンクリートに達するまで撤去し、その上で改めて2〜9mmの一定厚みで樹脂セメント組成物又はポリウレタン系セメント組成物を塗付しなければならないという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、誰もが取り扱うことが出来るローラ刷毛で施工可能で、下地コンクリートに直接又は、既にあるポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水、及び必要により希釈剤を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物の硬化塗膜上にさらに塗付することが出来、さらには熱水と冷水の繰り返し流下による熱衝撃性に優れ、耐摩耗性、耐衝撃性等を有する水硬性ポリマーセメント組成物を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、ポリオール、ポリイソシアネート、希釈剤、セメント、骨材及び水を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、ポリオールはヒマシ油系ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールとから成り、ヒマシ油系ポリオールはヒマシ油系2官能ポリオールとヒマシ油系3官能ポリオールとからなりヒマシ油系2官能ポリオールは水酸基当量が150〜320であり、ヒマシ油系3官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、水酸基1個に対するNCO基の数が6.0〜7.0であり、骨材は真円度0.8〜1.0、平均粒径3.0〜10.0μmの溶融シリカから成り組成物全体100重量部中の10〜20重量部であり、セメントは組成物全体100重量部中の25〜35重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸エステル化合物を含むことを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
また、請求項2記載の発明は、さらにベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤を含むことを特徴とする請求項1記載の水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
また、請求項3記載の発明は、ポリイソシアネートはポリメチルポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水硬性ポリマーセメント組成物を提供する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物は、熱水と冷水の繰り返し流下による熱衝撃性に優れ、耐摩耗性を有すると共に、重量物が落下しても剥離しないような耐衝撃性を有するという効果がある。また、まだ固まらない状態で下地コンクリート又は既にあるポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水、及び必要により希釈剤を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物の硬化塗膜上に塗付することが出来る時間が十分に有り、その際の作業性も低粘度であることから良好であり、ローラ刷毛で容易に施工できる効果がある。
特に請求項2記載の発明は、食品工場床で行われているような熱水による洗浄が行われても、防かび性を長期に亘って保持する効果があり、食品工場床としての用途に優れるという効果がある。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物は、ポリオール、ポリイソシアネート、希釈剤、セメント、骨材及び水を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、ポリオールはヒマシ油系ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールとから成り、ヒマシ油系ポリオールはヒマシ油系2官能ポリオールとヒマシ油系3官能ポリオールとからなりヒマシ油系2官能ポリオールは水酸基当量が150〜320であり、ヒマシ油系3官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、水酸基1個に対するNCO基の数が6.0〜7.0であり、骨材は真円度0.8〜1.0、平均粒径3.0〜10.0μmの溶融シリカから成り組成物全体100重量部中の10〜20重量部であり、セメントは組成物全体100重量部中の25〜35重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸エステル化合物を含むことを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物であり、必要に応じてこれらの他に、顔料、分散剤、消泡剤等の添加剤が配合することができる。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用されるポリオールは、ヒマシ油系ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールとから成り、ヒマシ油系ポリオールはヒマシ油系2官能ポリオールとヒマシ油系3官能ポリオールとから成る。
ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールは、ビスフェノールA骨格を有するポリエポキシ化合物に活性水素化合物を反応させて得られるエポキシ開環ポリオールであり、水酸基当量は250〜450が好ましい。水酸基当量が250未満では水系ポリウレタン組成物としての硬化が速くなって作業性が不良となり、450超では水系ポリウレタン組成物として硬化後の強度が不十分となる。ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールの配合量は組成物全体100重量部中の0.5〜3重量部が好ましく、0.5重量部未満では組成物の硬化物の強度が低下する場合があり3重量部超では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下する場合がある。
ヒマシ油系2官能ポリオールは、ヒマシ油を加工して得られた2官能ポリオールであり、その水酸基当量は150〜320が好ましい。150未満では、硬化が早くなって作業性が不良となる場合があり、320超では水硬性ポリマーセメント組成物として硬化後の強度が不十分となる場合がある。ヒマシ油系2官能ポリオールの配合量は組成物全体100重量部中の1〜3重量部が好ましく、1重量部未満では組成物の硬化物の強度が低下し3重量部超では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用されるヒマシ油系3官能ポリオールには、ヒマシ油又はその誘導体を使用することができ、水酸基数が3のポリオールである。本発明に使用するヒマシ油系3官能ポリオールの水酸基当量は、250〜450が好ましく、250未満では水系ポリウレタン組成物としての硬化が速くなって作業性が不良となり、450超では水硬性ポリマーセメント組成物として硬化後の強度が不十分となる。ヒマシ油系3官能ポリオールの配合量は組成物全体100重量部中の4〜10重量部が好ましく、4重量部未満では組成物の硬化物の強度が低下し10重量部超では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するポリイソシアネートは、作業性が良好となり、また低温での速硬化性さらには硬化後の強度が高いことより、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートからなるポリメリックMDI(ポリメチルポリフェニルポリイソシアネート)を使用することが好ましく、NCO当量は100〜150が好ましい。NCO当量が100未満では硬化物が発泡による膨れが生じる等で仕上がりが不良となり、NCO当量が150超では硬化後の強度が不十分となる。もちろん、他の脂肪族ポリイソシアネートや芳香族ポリイソシアネートや脂環式ポリイソシアネート等も使用することもでき、また併用することも可能である。ポリイソシアネートの配合量は組成物全体100重量部中の20〜40重量部が好ましく、20重量部未満では組成物の硬化物の強度が低下し40重量部超では硬化物が発泡による膨れが生じる等で仕上がりが不良となる。
ポリオールの水酸基一個に対するイソシアネート基の数は、6.0〜7.0が好ましく、6.0未満では耐熱衝撃性が低下し、7.0超では可使時間が短くなって塗付作業性が不良となる。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用する希釈剤はアルキルスルホン酸エステル化合物を含み、組成物を低粘度としてローラ刷毛にて下地コンクリート又は既存の塗膜上に容易に塗付可能にしている。アルキルスルホン酸エステル化合物は非フタル酸系の可塑剤であり、市販品としてメザモール(商品名、100%アルキルスルホン酸エステル化合物、バイエル社製)がある。アルキルスルホン酸エステル化合物の配合量は組成物全体100重量部中の4〜10重量部が好ましく、4重量部未満では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下し、10重量部超では組成物の硬化物の強度が低下する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤は、熱に対する安定性とpHに対する安定性が高いため、熱水洗浄が行われ、組成物としてセメントを含有する本水硬性ポリマーセメント組成物に適する防かび剤として使用される。市販品として10%水懸濁液としてコートサイドD2(商品名、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)がある。ベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤の配合量は、組成物全体100重量部に対して0.6〜4.0重量部が好ましい。0.6重量部未満では防かび効果が不十分であり、4.0重量部超ではコスト高と成る。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用するセメントは、本発明の水系ポリウレタン組成物が床下地コンクリートに塗布し美観を付与することを目的としているため、特定の色調が付与できるように、主として白色ポルトランドセメントを使用することが好ましい。他に普通ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント、早強ポルトランドセメントを併用することができる。セメントの配合量は組成物全体100重量部中の25〜35重量部である。25重量部未満では組成物の硬化物の強度が低下し、35重量部超では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下する。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物に使用する骨材には、本組成物をローラ刷毛で塗付できるようにすることを目的として、真円度0.8〜1.0で平均粒径3.0〜10.0μmの溶融シリカから成り、該骨材の配合部数は組成物全体100重量部中の10〜20重量部である。10重量部未満では耐熱衝撃性が低下し、20重量部超では、ローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下する。
溶融シリカは、原料の珪石等を高温で溶融し、表面張力により球状化させたものであり、SiOの含有率は95〜100重量%である。真円度とは粒子の投影像から得られる該像の面積を、該像の周囲長と同一長の真円の面積で除した値を言い、本発明に使用する溶融シリカの真円度は0.8〜1.0である。真円度が0.8未満では組成物をローラ刷毛で塗付した際の平滑性が不十分となることがある。
本明細書において平均粒径とは、レーザ回析散乱法で測定した体積基準の値であり、具体的にはレーザ散乱式粒度分布計により得られる粒度分布に基づいて、体積基準の平均粒子径D50値(累積50%メジアン径)であり、本発明で使用する溶融シリカの平均粒径は3.0〜10.0μmである。平均粒径が3.0μm未満では組成物をローラ刷毛で塗付する際の作業性が低下し、10.0μm超では組成物をローラ刷毛で塗付した際の平滑性が不十分となる。
本発明の水硬性ポリマーセメント組成物はローラ刷毛にて、下地コンクリート又は下地コンクリート上に既に厚さ2〜9mm程度に形成された、ポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水、及び必要により希釈剤を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物の硬化塗膜上にさらに塗付する。ローラ刷毛は、毛丈10〜15mmが好ましく、塗付厚みは0.1〜0.2mm、塗付量は0.2〜0.4kg/mが好ましい。このような施工性(ローラ刷毛作業性)を得るためを、本発明の水硬性ポリマーセメント組成物は、骨材に上記溶融シリカを使用し、その配合量も組成物全体100重量部中の10〜20重量部としている。
以下、実施例及び比較例にて具体的に説明する。
[実施例]
水酸基当量が160のヒマシ油系2官能ポリオール8重量部と水酸基当量が350のヒマシ油系3官能ポリオール20重量部と水酸基当量が350のビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオール4重量部とアルキルスルホン酸エステル化合物としてメザモールを22重量部とフタル酸ジオクチルを6重量部とイオン交換水20重量部と着色トナー20重量部(水10重量部、顔料10重量部)から成るポリオールと希釈剤と水を含む主剤100重量部と、ポリイソシアネートとしてポリメリックMDI(ポリメチルポリフェニルポリイソシアネート)であるルプラネートMB−5S(商品名、BASF INOACポリウレタン株式会社製、NCO重量%:31.4〜32.6%)を硬化剤100重量部とし、骨材として溶融シリカ(真円度0.99、平均粒径4.2μm、SiO含有量99%以上)50重量部と白色ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)100重量部を混合し全体として150重量部としたものを骨材部とし、主剤:硬化剤:骨材部を100重量部:100重量部:150重量部で均一に混合したものを実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物とした。実施例1の水酸基1個当たりのNCO基数は6.5である。
実施例1の主剤97重量部にベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤としてコートサイドD2(10%水懸濁液)3重量部を混合して全体として100重量部として実施例2の主剤100重量部とし、硬化剤と、骨材部は実施例1と同じとし、主剤:硬化剤:骨材部を100重量部:100重量部:150重量部で均一に混合したものを実施例1の水硬性ポリマーセメント組成物とした。実施例2の水酸基1個当たりのNCO基数は6.7である。
水酸基当量が160の水酸基当量が350のヒマシ油系3官能ポリオール28重量部と水酸基当量が350のビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオール6重量部とアルキルスルホン酸エステル化合物としてメザモールを25重量部とイオン交換水21重量部と着色トナー20重量部(水10重量部、顔料10重量部)から成るポリオールと希釈剤と水を含む主剤100重量部と、ポリイソシアネートとしてポリメリックMDI(ポリメチルポリフェニルポリイソシアネート)であるルプラネートMB−5S(商品名、BASF INOACポリウレタン株式会社製、NCO重量%:31.4〜32.6%)を硬化剤100重量部とし、骨材として溶融シリカ(真円度0.99、平均粒径4.2μm、SiO含有量99%以上)50重量部と白色ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)100重量部を混合し全体として150重量部としたものを骨材部とし、主剤:硬化剤:骨材部を100重量部:100重量部:150重量部で均一に混合したものを比較例1の水硬性ポリマーセメント組成物とした。比較例1の水酸基1個当たりのNCO基数は7.9である。
水酸基当量が160のヒマシ油系2官能ポリオール13重量部と水酸基当量が350のヒマシ油系3官能ポリオール15重量部と水酸基当量が350のビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオール4重量部とアルキルスルホン酸エステル化合物としてメザモールを20重量部とフタル酸ジオクチルを9重量部とイオン交換水19重量部と着色トナー20重量部(水10重量部、顔料10重量部)から成るポリオールと希釈剤と水を含む主剤100重量部と、ポリイソシアネートとしてポリメリックMDI(ポリメチルポリフェニルポリイソシアネート)であるルプラネートMB−5S(商品名、BASF INOACポリウレタン株式会社製、NCO重量%:31.4〜32.6%)を硬化剤100重量部とし、骨材として溶融シリカ(真円度0.99、平均粒径4.2μm、SiO含有量99%以上)50重量部と白色ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)100重量部を混合し全体として150重量部としたものを骨材部とし、主剤:硬化剤:骨材部を100重量部:100重量部:150重量部で均一に混合したものを比較例2の水硬性ポリマーセメント組成物とした。比較例2の水酸基1個当たりのNCO基数は5.7である。
上記実施例2のベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤に代えて有機ヨウ素系化合物から成る防かび剤であるコートサイドPH2(商品名、日本エンバイロケミカル株式会社製)を使用した以外は、実施例2と同一にしたものを実施例3の水硬性ポリマーセメント組成物とした。
[評価項目及び評価方法]
[粘度及び揺変値]
23℃下において実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の混合物(混合直後)について、BM型粘度計(ローターNo4、回転数60rpm)にて粘度(Pa・s)を測定した。2.0Pa・s未満を○とし、2.0Pa・s以上を×と評価した。また、同BM型粘度計にてローターNo4、6rpmの粘度を測定し、6rpm時の粘度を60rpm時の粘度で除した値を揺変値とした。揺変値は1.0以上1.5未満を○と評価し、これ以外を×と評価した。
[耐摩耗性]
23℃下にて7日養生後の実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、JISK 7204(プラスチック−摩耗輪による摩耗試験方法)に準拠し、摩耗輪(CS−17)、荷重9.8N、1000回転の摩耗量を測定した。100mg未満であれば耐摩耗性を有すると評価した。
[圧縮強さ]
23℃下にて7日養生後の実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、JISK6911の規定に準じて圧縮強さ(N/mm)を測定した。試験体の大きさは13mm×13mm×25mmとした。圧縮強さが40N/mm超であれば十分な強度を有すると評価した。
[耐熱性]
23℃にて7日養生後にさらに85℃熱水に7日間浸漬し、23℃に徐冷した実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、JISK6911の規定に準じて圧縮強さ(N/mm)を測定した。試験体の大きさは13mm×13mm×25mmとした。得られた圧縮強さの値を上記23℃7日養生後の圧縮強さにて除し保持率(%)を求めた。保持率90%超であれば耐熱性を有すると評価した。
[耐衝撃性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて表示値5%以下)の表面に、均一に混合した実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ約0.2mmにローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にて塗付して7日間養生し、中央部に高さ1mから1kgの鋼球を7回落下させ、塗膜に割れ、剥がれ等の異常のないものを○、割れ、剥がれ等の異常が生じたものを×と評価した。
また、23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて表示値5%以下)の表面に、均一に混合したポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水から成る下地用水硬性ポリマーセメント組成物 アイカピュールJJ−500(商品名、アイカ工業株式会社製、骨材含有率:75重量%、セメント含有率:7.5重量%)を厚さ約6mmに塗付し7日間養生硬化後、均一に混合した実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ約0.2mmにローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にて塗付して7日間養生し、中央部に高さ1mから1kgの鋼球を30回落下させ、塗膜に割れ、剥がれ等の異常のないものを○、割れ、剥がれ等の異常が生じたものを×と評価した。
[耐熱衝撃性]
JISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)を4分の1にカットして150mm×150mm×厚さ60mmの試験板とし、該試験板の表面に均一に混合した実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ約0.2mmにローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にて塗付して7日間養生する。その後試験体中央部に95℃熱水を5分流下させ次に20℃の冷水を10分流下させることを1サイクルとして1200サイクル繰り返し、塗膜に剥がれ、浮き等異常が生じないものを○、異常が生じたものを×と評価した。
また、JISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)を4分の1にカットして150mm×150mm×厚さ60mmの試験板とし、該の試験板の表面であって4面の木口より5mm内側に深さ10mm幅10mmの目地部を設ける。23℃下において該目地部に、均一に混合したポリオール、ポリイソシアネート、セメント、骨材及び水から成る下地用水硬性ポリマーセメント組成物 アイカピュールJJ−500(商品名、アイカ工業株式会社製、骨材含有率:75重量%、セメント含有率:7.5重量%)を充填しながら、厚さ約6mmに塗付し7日間養生硬化後、均一に混合した実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ約0.2mmにローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にて塗付して7日間養生する。その後試験体中央部に95℃熱水を5分流下させ次に20℃の冷水を10分流下させることを1サイクルとして1500サイクル繰り返し、塗膜に剥がれ、浮き等異常が生じないものを○、異常が生じたものを×と評価した。
[付着性]
23℃下でJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、均一に混合した実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物を厚さ約0.2mmにローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にて塗付して7日間養生し、建研式接着力試験器により、40×40mm部分の水硬性ポリマーセメント組成物とコンクリート平板との付着強度(N/mm)を測定した。破壊状態は下地コンクリート100%凝集破壊を○と、それ以外を×と評価した。
[ローラ刷毛作業性]
5℃、23℃、及び30℃にて実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の混合物(混合直後)を、ローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にてJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)上に厚さ約0.2mmに塗付し、全ての温度下において該ローラ刷毛にてスムーズに塗り拡げることができるものを○、そうでないものを×と評価した。
[塗膜平滑性]
5℃、23℃、及び30℃にて実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の混合物(混合直後)を、ローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にてJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)上に塗付し、全ての温度下において均一な塗膜となるものを○と、そうでないものを×と評価した。
[可使時間]
23℃にて実施例及び比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の混合物(混合直後)を、ローラ刷毛(ウーローラー毛丈10〜15mm、大塚刷毛社製)にてJISA5371の300mm×300mm×厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI−520コンクリートレンジにて5%以下)上に厚さ約0.2mmに塗付し、該ローラ刷毛にてスムーズに塗り拡げることができる時間を測定した。15分以上を○、そうでないものを×と評価した。
[防カビ性]
23℃下にて7日養生後の実施例、比較例の水硬性ポリマーセメント組成物の硬化物について、95℃熱水を5分流下させ次に20℃の冷水を10分流下させることを1サイクルとした熱衝撃を100回と250回加え、その後の試験体について、JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法(プラスチック製品の試験(方法A:乾式法)に準じ、シャーレ中の試験体(5cm×5cm)上に試験かび混合胞子を付着乾燥させた磁器素焼き板を置き、ガラス板を載せ蓋をする。26±2℃で4週間培養し、菌糸の発育の様子を観察し、以下によって評価した。A法培地は無機塩寒天培地であり、試験菌はAspergillus niger、Penicillium pinophilum、Paecilomyces variotii、Trichoderma virens、及びChaetomium globosumである。
0:肉眼及び顕微鏡下でかびの発育は認められない。
1:肉眼でかびの発育が認められ、顕微鏡下では明らかに確認できる。
2:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%未満。
3:肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%以上〜50%未満。
4:菌糸はよく発育し、発育部分の面積は全面積の50%以上。
5:菌糸の発育は激しく、試料全面を覆っている。
[評価結果]
評価結果を表1に示す。
Figure 0006917191

Claims (3)

  1. ポリオール、ポリイソシアネート、希釈剤、セメント、骨材及び水を含有してなる水硬性ポリマーセメント組成物であって、ポリオールはヒマシ油系ポリオールとビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールとから成り、ヒマシ油系ポリオールはヒマシ油系2官能ポリオールとヒマシ油系3官能ポリオールとからなりヒマシ油系2官能ポリオールは水酸基当量が150〜320であり、ヒマシ油系3官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、ビスフェノールA骨格を有する4官能ポリオールは水酸基当量が250〜450であり、水酸基1個に対するNCO基の数が6.0〜7.0であり、骨材は真円度0.8〜1.0、平均粒径3.0〜10.0μmの溶融シリカから成り組成物全体100重量部中の10〜20重量部であり、セメントは組成物全体100重量部中の25〜35重量部であり、希釈剤はアルキルスルホン酸エステル化合物を含むことを特徴とする水硬性ポリマーセメント組成物。
  2. さらにベンズイミダゾール系化合物から成る防かび剤を含むことを特徴とする請求項1記載の水硬性ポリマーセメント組成物。
  3. ポリイソシアネートはポリメチルポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水硬性ポリマーセメント組成物。

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