JP6916690B2 - 分離カラム用送液システム及び自動前処理装置 - Google Patents

分離カラム用送液システム及び自動前処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、分離カラム用送液システム及び自動前処理装置に関するものである。
試料中の目的成分の含有量を決定する定量分析において、目的成分を定量する妨げとなる妨害成分が試料中に混在していることがある。このような場合、前処理によって妨害成分を分離除去した後に目的成分を定量する必要がある。ここで、妨害成分の分離除去を行う手法の一つとしてカラムクロマトグラフィーが挙げられる。例えば、JIS M8124:2003では、鉱石中の亜鉛定量方法に関して、分析試料を酸等で溶解及び定容した試料溶液を分離カラムの一種である陰イオン交換樹脂カラムに送液し、塩酸等の試液によって鉄や銅等の妨害成分を洗浄除去した後、アンモニア−塩化アンモニウム溶液で亜鉛を分離カラムから溶離させ、亜鉛溶出液を滴定することで鉱石中の亜鉛含有率を決定している。
分離カラムを用いた定量分析において分析の信頼性を向上させるためには、試料溶液の全量を分離カラムに確実に送液することが重要である。これは、試料溶液の一部が容器等に残存した場合、そこに含まれる目的成分を定量することができず、分析の精確さが低下するためである。この点、人が操作を行う場合には、目視によって残液を確認できる利点がある反面、操作ミスにより試料溶液が飛び散ることや、コンタミネーションが生じることがあるため、確実な送液という観点では不利となる。また、複数の試料を取り扱う場合には、送液の時間的なばらつきが試験結果に悪影響を及ぼすことも少なくない。さらに、有害物や危険物を取り扱う場合には安全性という観点で問題がある。したがって、複数の試料を安全、確実かつ効率的に分析するために、試料溶液を容器から分離カラムまで自動で送液するシステムが望まれている。
例えば、特許文献1(特開2011−133390号公報)には、試料容器に挿入されて液体試料を吸引する吸引ノズルを備えた液体試料測定装置であって、吸引ノズルによる液体試料の吸引時に試料容器を傾ける容器傾斜機構を設けた液体試料測定装置が開示されている。この装置は、液体吸引時に駆動モータが駆動され、偏心カムが回転し、突出棒がトレイに設けられた孔を突き抜けて上昇し、容器を保持するカートリッジを傾かせることで、吸引ノズルが下降したときに、容器の底面でなく、底面と側面の角に向かって挿入されるため、液体試料を残すことなく吸引することができるものである。
特開2011−133390号公報
しかしながら、特許文献1のような容器傾斜機構を設ける場合、トレイを垂直及び水平方向に移動する機構や、駆動モータ、偏心カム、突出棒、カートリッジといった多数の構成要素を用いる必要があるためコストが高くなる。また、試料を吸引するまでに複数のステップを要する上に、容器の取り替え作業も煩雑であるため、迅速な送液処理が妨げられる。さらに、吸引ノズルが下降する位置がずれた場合は、吸引ノズルの先端が傾けた容器の最深部から外れるため、試料の一部を吸引することができなくなるという問題がある。
本発明者らは、今般、所定形状の可撓性容器を所定形状の剛性ホルダーに着脱可能に支持させ、かつ、位置決め機構を介して吸引ノズルを可撓性容器に対して上下移動可能な構成とすることで、低コストで使い勝手の良い簡素な構成でありながら、残液を最小限に抑えつつ試料溶液を分離カラムに迅速に送液可能であり、それ故分析ないしその前処理の信頼性、効率性及び利便性を大幅に向上可能な、分離カラム用送液システムを提供できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、低コストで使い勝手の良い簡素な構成でありながら、残液を最小限に抑えつつ試料溶液を迅速に分離カラムに送液可能であり、それ故分析ないしその前処理の信頼性(とりわけ繰り返し測定を行った場合の分析値が安定しているという観点での信頼性)が高く、効率性及び利便性を大幅に向上可能な、分離カラム用送液システムを提供することにある。また、本発明の他の目的はそのような分離カラム用送液システムを用いた自動前処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、上向き凸曲面で構成される円形の容器底部、及び該容器底部から上方に向かって拡径する容器側壁部を有し、かつ、内側表面が撥水性を有する、試料溶液が注入されるための逆円錐台状の可撓性容器と、
中央に円形開口部を有する円板状のホルダー底部、及び該ホルダー底部の外周縁から上方に向かって延在する円筒状のホルダー側壁部を備え、前記可撓性容器の下側の外周面が第一の高さ位置Hで前記ホルダー底部の円形開口部に嵌合し、かつ、前記可撓性容器の上側の外周面が第二の高さ位置H(ただしH<Hである)で前記ホルダー側壁部の内周面と嵌合し、それにより前記可撓性容器を着脱可能に支持する、剛性ホルダーと、
前記可撓性容器内に収容された試料溶液を吸引ノズルから上方に吸引して排出口へと移送するための、チューブポンプと、
前記吸引ノズルの先端を前記容器底部の内周縁又はその近傍に位置させるように、又は前記吸引ノズルの先端を前記可撓性容器の上端を超える高さに位置させるように、前記吸引ノズルを少なくとも上下方向に移動させる、位置決め機構と、
を備えた、分離カラム用送液システムが提供される。
本発明の他の一態様によれば、前記分離カラム用送液システムと、
チューブポンプの排出口に接続される分離カラムと、
を備えた、自動前処理装置が提供される。
本発明の分離カラム用送液システムの一例を示す模式図である。 本発明の容器とホルダーとの位置関係の一例を示す断面図である。 容器底部における吸引ノズルの下降許容領域を示す模式図である。 本発明の自動前処理装置の一例を示す模式図である。 本発明の自動前処理装置の他の一例を示す模式図である。 自動前処理装置を用いた亜鉛濃度分析の前処理の一例を示す工程流れ図であり、前半の工程(工程(a)〜(d))を示す図である。 自動前処理装置を用いた亜鉛濃度分析の前処理の一例を示す工程流れ図であり、後半の工程(工程(e)〜(h))を示す図である。
分離カラム用送液システム
本発明は、試料溶液を移送するための分離カラム用送液システムに関する。図1にそのような分離カラム用送液システムの一例が示される。図1に示される分離カラム用送液システム10は、可撓性容器20と、剛性ホルダー30と、チューブポンプ40と、位置決め機構50とを備える。可撓性容器20は、試料溶液が注入されるための逆円錐台状の容器であり、可撓性を有する。この可撓性容器20は、上向き凸曲面で構成される円形の容器底部22、及び容器底部22から上方に向かって拡径する容器側壁部24を有する。そして、可撓性容器20は内側表面が撥水性を有している。剛性ホルダー30は、可撓性容器20を着脱可能に支持するホルダーであり、剛性を有する。この剛性ホルダー30は、中央に円形開口部32を有する円板状のホルダー底部34、及びホルダー底部34の外周縁から上方に向かって延在する円筒状のホルダー側壁部36を備える。そして、剛性ホルダー30は、可撓性容器20の下側の外周面が第一の高さ位置Hでホルダー底部34の円形開口部32に嵌合し、かつ、可撓性容器20の上側の外周面が第二の高さ位置H(ただしH<Hである)でホルダー側壁部36の内周面と嵌合し、それにより可撓性容器20を着脱可能に支持する。チューブポンプ40は、可撓性容器内に収容された試料溶液を吸引ノズル42から上方に吸引して排出口44へと移送するように構成されている。位置決め機構50は、吸引ノズル42の先端を容器底部22の内周縁又はその近傍に位置させるように、又は吸引ノズル42の先端を可撓性容器20の上端を超える高さに位置させるように、吸引ノズル42を少なくとも上下方向に移動させるように構成されている。このように、所定形状の可撓性容器20を所定形状の剛性ホルダー30に着脱可能に支持させ、かつ、位置決め機構50を介して吸引ノズル42を可撓性容器20に対して上下移動可能な構成とすることで、低コストで使い勝手の良い簡素な構成でありながら、残液を最小限に抑えつつ試料溶液を迅速に分離カラムに送液可能であり、それ故分析ないしその前処理の信頼性、効率性及び利便性が大幅に向上する、分離カラム用送液システム10を提供できる。具体的には以下のとおりである。
すなわち、可撓性容器20の下側の外周面が剛性ホルダー30のホルダー底部34にある円形開口部32と嵌合し、かつ、可撓性容器20の上側の外周面が剛性ホルダー30のホルダー側壁部36の内周面と嵌合することにより、可撓性容器20が剛性ホルダー30に着脱可能に支持される。また、チューブポンプ40の一端には吸引ノズル42が備え付けられており、吸引ノズル42は位置決め機構50によって、可撓性容器20の容器底部22の内周縁又はその近傍に移動して、試料溶液の移送を行う。このように、本発明の分離カラム用送液システム10は構成要素が少なく、特許文献1の容器傾斜機構のような複雑な機構も不要である。また、本発明は可撓性容器20や剛性ホルダー30といった各構成要素の形状や性質及びそれらの組合せを工夫することで、送液時における容器内の残液を最小限に抑えることを可能としたものであり、液面センサー等の高価な装置を用いて残液の確認を行う必要もなく、低コストで分離カラムへの送液が可能になる。さらに、特許文献1の容器傾斜機構と比較して、試料を吸引するまでのステップ数も少なく、迅速な送液処理を行うシステムを構築することが可能となる。
可撓性容器20は、分離カラムに移送する試料溶液が注入されるための容器である。図2に例示的に示されるように、可撓性容器20は容器底部22から上方に向かって拡径する容器側壁部24を有する結果、逆円錐台状の外形を有する。こうすることで、吸引ノズル42を容器底部22に向かって下降させる際に、下降位置が容器底部22の内周縁よりも外側にずれた場合でも、容器側壁部24の内側に接触しながら下降し、最終的に容器底部22の内周縁又はその近傍に吸引ノズル42の先端を位置させることが可能になる。このように、本発明の分離カラム用送液システム10は、位置決め機構50の精度によらず、所定位置に吸引ノズル42を位置させることができるため、複数のサンプルの送液処理を行った場合に残液量のばらつきが生じにくくなり、分析の信頼性が向上する。
可撓性容器20は、厳密な逆円錐台状の形状である必要はなく、本発明の目的を達成する範囲内で、部分的又は全体的に逆円錐台状から変形していてもよい。すなわち、本明細書において「逆円錐台状」とは完全な逆円錐台状のみならず、不完全な逆円錐台状(略逆円錐台状ともいえる)を包含するものとして定義される。例えば、本発明は容器底部22が上向き凸曲面で構成されるが、このような形状は許容される。また、所望により、可撓性容器20は下部に高台を有していてもよいし、容器側壁部24が全体にわたって外側に膨らんだ曲面状であってもよい。例えば、容器側壁部24が全体にわたって外側に膨らんだ曲面状である場合、容器交換の際に、容器上部の持ち手部分が容器の内側方向へしなやかに撓むため、剛性ホルダー30との着脱が容易となり、結果として容器の交換を迅速に行うことが可能になるため、連続分析に適する。
可撓性容器20は、上向き凸曲面で構成される円形の容器底部22を有し、かつ、内側表面が撥水性を有する。こうすることで、試料溶液を吸引ノズル42から確実に吸引することができ、容器内の残液を減らすことが可能になる。すなわち、本発明の可撓性容器20は、内側表面が撥水性を有しているため液体のはじきが良い。さらに、容器底部22が上向き凸曲面を有しているため、試料溶液の残量が少なくなった際に、試料溶液が表面張力によって容器最深部である容器底部22の内周縁又はその近傍に集まるため、この位置で吸引することにより、少なくなった試料溶液を表面張力に基づいて連続的かつ最後まで吸引することが可能となる。なお、本明細書において、「容器底部22の内周縁又はその近傍」とは、試料溶液が表面張力によって集まり得る領域を指すものとして定義される。容器底部22の内周縁又はその近傍は、典型的には、容器底部22の内周縁から中心に向かって0〜5mmの領域であり、より典型的には0〜3mmの領域であり、さらに典型的には0〜2mmの領域であり、特に典型的には0〜1mmの領域である。図3に示されるように、本発明では、仮に吸引ノズル42の下降位置が設定位置(例えば、容器底部22の内周縁から中心に向かって2mmの位置)からずれた場合でも、一定の幅を有する下降許容領域26内(典型的には、容器底部22の内周縁から中心に向かって0〜5mmの領域内)であれば、容器内の全溶液を分離カラムに送液することが可能になる。したがって、複数のサンプルの送液処理を行った場合に、残液量のばらつきが生じにくくなり、分析の信頼性が向上する。
一方、容器底部22が一般的な平坦構造である場合は、試料溶液の残量が少なくなった際に、試料溶液が容器底部22に点在するため、一部の試料溶液が吸引できずに容器内に残存してしまう。また、容器底部22が下向き凸曲面を有する場合は、試料溶液が容器底部22の中心部分に集まるものの、吸引ノズル42の下降位置が容器底部22の中心、すなわち最深部からずれた場合には、一部の試料溶液を吸引することができなくなる。言い換えれば、容器底部22が下向き凸曲面を有する場合には、上向き凸曲面を有する場合と比較して、吸引ノズル42の位置決めの際に高い精度が要求されるため、残液量にばらつきが生じやすくなり、結果として分析の信頼性に劣ることになる。
容器底部22を構成する上向き凸曲面は完全な曲面形状である必要はなく、本発明の目的を達成する範囲内で、部分的または全体的に曲面形状から変形していてもよい。すなわち、本明細書において「上向き凸曲面」とは完全な上向き凸曲面のみならず、不完全な上向き凸曲面(略上向き凸曲面ともいえる)を包含するものとして定義される。ここで、不完全な上向き凸曲面の例として、細かい複数の折れ曲がった直線によって形成された上向き斜面形状(段々斜面形状ともいえる)や、上向き凸曲面の一部に凹部を有する形状(例えば、上向き凸曲面の表面に文字や記号等が刻印されたもの)が挙げられるが、少なくなった試料溶液が表面張力に基づいて容器底部22の内周縁又はその近傍に集まる限り、このような形状は許容される。
可撓性容器20は、容器底部22の上向き凸曲面が0.5mm以上の高低差を有し、かつ、容器底部22が10〜60mmの直径を有するのが好ましい。こうすることで、試料溶液が容器底部22の内周縁又はその近傍により集まりやすくなる。また、上向き凸曲面の高低差が大きいほど傾斜は大きくなるため、試料溶液が容器底部22の内周縁又はその近傍にさらに集まりやすくなる。したがって、上向き凸曲面の高低差は1.0mm以上がより好ましく、1.5mm以上がさらに好ましく、2.0mm以上が特に好ましい。上向き凸曲面の高低差の上限値は特に限定されないが、容器成形の容易性及び使用時の耐久性の観点から典型的には10mm以下であり、より典型的には5mm以下である。また、上向き凸曲面の高低差との関係で、容器底部22の直径は10〜40mmがより好ましく、20〜30mmがさらに好ましい。
可撓性容器20は2mm以下の厚さを有するのが好ましく、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。こうすることで、容器に十分な可撓性を付与することができる。
可撓性容器20は、好ましくは樹脂製であり、より好ましくは、ポリスチレン、ポリエチレン、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる群から選択される少なくとも1種で構成される。これらの材料を用いることで、容器表面に望ましい撥水性を付与することができ、さらに、容器由来のコンタミネーションも防止できる。
可撓性容器20は、5〜500mLの容量を有するのが好ましく、50〜300mLの容量を有するのがより好ましく、200〜240mLの容量を有するのがさらに好ましい。こうすることで、分離カラムの処理量に適した容量の試料溶液を分離カラムに送液することができる。
剛性ホルダー30は、可撓性容器20を着脱可能に支持するためのホルダーである。図2に例示されるように、剛性ホルダー30は、中央に円形開口部32を有する円板状のホルダー底部34、及びホルダー底部34の外周縁から上方に向かって延在する円筒状のホルダー側壁部36を備える。また、可撓性容器20の下側の外周面が第一の高さ位置Hでホルダー底部34の円形開口部32に嵌合し、かつ、可撓性容器20の上側の外周面が第二の高さ位置H(ただしH<Hである)でホルダー側壁部36の内周面と嵌合する。ここで、図2に示されるように、Hは容器底部22の最下点を基準として、可撓性容器20の外周面がホルダー底部34の円形開口部32に嵌合する位置までの高さ(鉛直方向の長さ)を表し、Hは容器底部22の最下点を基準として、可撓性容器20の外周面がホルダー側壁部36の内周面と嵌合する位置までの高さ(鉛直方向の長さ)を表すものとしてそれぞれ定義される。すなわち、剛性ホルダー30は、互いに異なる高さ位置H及びHで容器側壁部24の外周面と嵌合し、これにより可撓性容器20をずれることなく支持することができる。
可撓性容器20は外力によって変形し、剛性ホルダー30は外力によって変形しない。本発明では、これらの性質を有する容器とホルダーを組み合わせることで、容器がホルダーの一定位置で確実に嵌合し、かつ、容易に着脱可能という一見相反する特徴を併せ持つ、迅速かつ高信頼性の分離カラム用送液システム10を提供することができる。すなわち、可撓性容器20を剛性ホルダー30に装着する際は、可撓性容器20が剛性ホルダー30の形状に合わせて変形することで、確実に高さ位置H及びHで剛性ホルダー30と嵌合することができる。さらに、容器を交換する際は、可撓性容器20の上側が撓むため、第二の高さ位置Hにおける嵌合を容易に外すことができ、これにより剛性ホルダー30から可撓性容器20を容易に取り外すことが可能となる。
可撓性容器20と剛性ホルダー30とが嵌合する第一の高さ位置H及び第二の高さ位置Hは、可撓性容器20の高さをHとして、H<1/5Hであり、かつ、H>1/2Hであることが好ましい。ここで、図2に示されるように、Hは容器底部22の最下点を基準として、可撓性容器20の上端(開口端面)までの高さ(鉛直方向の長さ)を表すものとして定義される。H<1/5Hであると、可撓性容器20の下側が剛性ホルダー30に確実に支持される。同様に、H>1/2Hであると可撓性容器20の上側が剛性ホルダー30に確実に支持される。また、第一の高さ位置Hと第二の高さ位置Hが上述の範囲である場合、両者の嵌合位置が十分に離れているため、可撓性容器20全体が剛性ホルダー30の所定位置でずれることなく確実に支持される。こうすることで、溶液を吸引する際や外部からの衝撃が加わった場合でも、可撓性容器20がずれにくく、溶液の吸引を確実に行うことが可能となる。Hの下限及びHの上限は特に限定されるものではないが、典型的には、H>1/50H及びH<9/10Hである。
ホルダー側壁部36は、上方に向かって拡径するテーパー状の内周面を有するのが好ましい。容器側壁部24は容器底部22から上方に向かって拡径した構造であるため、ホルダー側壁部36をこれに合わせた構造とすることで、剛性ホルダー30が可撓性容器20と嵌合する際に、容器側壁部24との接触面が増大し、より安定して可撓性容器20を支持することが可能になる。また、所望により、ホルダー側壁部36には、持ち手や台座に固定するための突起等を設けてもよい。
剛性ホルダー30が可撓性容器20を着脱可能に支持できる限り、高さ位置H及びH以外の任意の高さ位置で、可撓性容器20と剛性ホルダー30とが嵌合していてもよい。また、可撓性容器20を第一の高さ位置Hで円形開口部32と嵌合させるために、円形開口部32は容器底部22の直径よりも大きい直径を有することが好ましい。
剛性ホルダー30は1.0mm以上の厚さを有するのが好ましく、より好ましくは3.0mm以上である。こうすることで、ホルダーに十分な剛性を付与することができる。
剛性ホルダー30は好ましくは樹脂製であり、より好ましくは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、及びフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種で構成され、さらに好ましくはポリプロピレンである。これらの樹脂材料は、金属材料とは異なり酸によって錆びることがないため、耐久性という観点で有利である。また、これらの材料はいずれも安価でかつ機械的強度に優れており、ホルダーに十分な剛性を付与するのに適している。
チューブポンプ40は、吸込側のチューブ先端部に吸引ノズル42が取り付けられており、試料溶液を吸引ノズル42から上方に吸引し、排出側のチューブ先端部である排出口44へと移送することができる。チューブポンプ40は所望の流量を確保できればよく、ギヤモータやポンプヘッドの種類は特に限定されない。
吸引ノズル42は、0.5〜4.0mmの内径及び1.5〜6.0mmの外径を有するのが好ましく、1.5〜2.5mmの内径及び3.5〜4.5mmの外径を有するのがより好ましい。こうすることで、吸引ノズル42内に残留する試料溶液の量を減らすことができ、かつ、望ましい流速で試料溶液を分離カラムに送液することができる。
好ましくは、吸引ノズル42が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で構成される。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は耐化学薬品性に優れており、酸やアルカリ、有機溶剤等に安定であるため、試料溶液や前処理用の洗浄液に対する耐久性に優れ、かつ、吸引ノズル42に由来するコンタミネーションを防止することができる。
位置決め機構50は、吸引ノズル42の先端を容器底部22の内周縁又はその近傍に位置させるように、又は吸引ノズル42の先端を可撓性容器20の上端を超える高さに位置させるように、吸引ノズル42を少なくとも上下方向に移動させる機構である。なお、位置決め機構50は吸引ノズル42を移動させるためのモータ(図示せず)を有することはいうまでもない。こうすることで、例えば、試料溶液を送液する際には、吸引ノズル42の先端を可撓性容器20の容器底部22の内周縁又はその近傍に位置させるように下降させることができる。また、試料溶液の移送が完了した際には、吸引ノズル42の先端を可撓性容器20の上端を超える高さに位置させるように上昇させることで、可撓性容器20の交換及び/又は移動をスムーズに行うことができる。所望により、位置決め機構50が吸引ノズル42を左右方向に移動させる機構を備えていてもよい。
自動前処理装置
上述したような分離カラム用送液システム10を用いることで、低コストで、迅速に試料溶液を分離カラムに送液して前処理を行うことが可能な自動前処理装置を提供することができる。このような自動前処理装置は、例えば図4に示されるように、分離カラム用送液システム10と、チューブポンプ40の排出口44に接続される分離カラム60を備える。
本発明の自動前処理装置による試料溶液の前処理は、(1)目的成分の分離カラムへの吸着工程、(2)妨害成分の洗浄工程、(3)目的成分の溶離工程を含む。以下、各工程について説明する。
(1)目的成分の分離カラムへの吸着工程
目的成分の分離カラムへの吸着工程は、目的成分を分離カラム60へ吸着させ、他成分との分離を行う工程である。この工程では、可撓性容器20に注入された試料溶液を吸引ノズル42から吸引して、排出口44に接続された分離カラム60へ送液する。その後、分離カラム60内を一定流量で通液させることで、試料溶液中の目的成分を分離カラム60に吸着させる。
(2)妨害成分の洗浄工程
妨害成分の洗浄工程は、吸着工程において分離カラム60内に残留した妨害成分を含む目的成分以外の成分を、洗浄液により流出及び分離する工程である。洗浄液には、妨害成分は溶出させるが、目的成分は溶出させない溶媒を用いる。このような洗浄液は、あらかじめ標準物質を用いて溶出性を検討することで選定することが可能である。
洗浄液は分離カラム60に直接注入してもよいが、吸引ノズル42から排出口44までの送液ライン内に残留した試料溶液を回収するため、洗浄液を試料溶液吸引後の可撓性容器20に注入し、吸引ノズル42から洗浄液を吸引して分離カラム60へ送液することが好ましい。また、こうすることで、可撓性容器20に残留した試料溶液を回収することも可能となる。
(3)目的成分の溶離工程
目的成分の溶離工程は、分離カラム60に吸着させた目的成分を溶離液により溶離及び回収する工程である。溶離液には、目的成分を溶出させるのに十分な溶媒を用いる。妨害成分の中には目的成分よりも分離カラム60の充填剤に強固に保持されるものもあるため、分析試料に応じて、所望の溶出力を有する溶離液を選定すればよい。
自動前処理装置は、図4に示されるように、分離カラム60を上下及び左右方向に移動させる、カラム用位置決め機構70を有することが好ましい。こうすることで、上述の(1)目的成分の分離カラムへの吸着工程及び(2)妨害成分の洗浄工程の際は、分離カラム60を廃液受けに移動して通液された溶液を廃棄し、(3)目的成分の溶離工程の際は、分離カラム60を溶離液受けに移動して通液された溶離液を回収することを全自動で行うことが可能となる。なお、カラム用位置決め機構70は分離カラム60を移動させるためのモータ(図示せず)を有することはいうまでもない。
分離カラム60は、試料溶液の性質及び前処理の内容に応じて充填剤及び充填量を適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、典型的な分離カラムの例としては、イオン交換カラム、逆相カラム、順相カラム等が挙げられ、例えば、鉱石中の亜鉛濃度分析では、強塩基性イオン交換樹脂を用いた陰イオン交換カラムが用いられる。したがって、自動前処理装置は試料溶液の前処理に用いられる限り用途は特に限定されるものではないが、イオン交換法による金属濃度分析に好ましく用いられる。分析対象の金属成分の好ましい例としては、亜鉛、コバルト、鉛、カドミウム、銅、ニッケル、及びタングステンが挙げられ、より好ましくは亜鉛及びコバルトであり、さらに好ましくは亜鉛である。特に、後述する実施例で記載されるような亜鉛の分析方法に対して、本発明の自動前処理装置を好ましく適用することができる。
自動前処理装置は、前処理用の洗浄液及び溶離液を可撓性容器20及び/又は分離カラム60に一定量注入するためのノズル、チューブポンプ及び計量管を備えることが好ましい。こうすることで、試料溶液と洗浄液及び溶離液を別々の流路で通液することができ、コンタミネーションを防止することができる。
自動前処理装置は、剛性ホルダー30を複数個設置できる移動台を有することが好ましい。こうすることで、一つの試料溶液における各工程が完了する度に剛性ホルダー30を移動し、次の試料溶液の前処理を迅速に行うことが可能となる。移動方式は特に限定されるものではないが、ターンテーブルによる回転式が好ましい例として挙げられる。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
本発明の分離カラム用送液システムを用いて作製された自動前処理装置の一例が図5に示される。
図5に示される自動前処理装置100は、ターンテーブル102を備えており、ターンテーブル102上に最大12個の剛性ホルダー130、廃液受け104及び溶離液受け106を設置することができる。可撓性容器120はポリスチレン製であり、上向き凸曲面で構成される円形の容器底部122、及び容器底部122から上方に向かって拡径する容器側壁部124を有する結果、逆円錐台状の外形を有する。また、可撓性容器120は高さ85.5mm、厚さ0.2mm、容量200mLであり、容器底部122の上向き凸曲面の高低差は1.5mm、容器底部122の直径は26.2mmである。剛性ホルダー130はポリプロピレン製であり、中央に円形開口部132を有する円板状のホルダー底部134、及びホルダー底部134の外周縁から上方に向かって延在する円筒状のホルダー側壁部136を備える。可撓性容器120の下側の外周面が第一の高さ位置H=4.5mmでホルダー底部の円形開口部132に嵌合し、かつ、可撓性容器120の上側の外周面が第二の高さ位置H=49.0mmでホルダー側壁部136の内周面と嵌合する。チューブポンプ140の吸入側チューブの先端に取り付けられた吸引ノズル142はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製であり、2.0mmの内径及び4.0mmの外径を有する。また、吸引ノズル142を上下方向に移動させる位置決め機構150が吸引ノズル142に取り付けられている。チューブポンプ140の排出側チューブの先端部である排出口144は分離カラム160に接続されている。分離カラム160の充填剤は強塩基性イオン交換樹脂(Cl型、100−200mesh)であり、充填剤の容量は18mLである。分離カラム160を上下及び左右方向に移動させるカラム用位置決め機構170が分離カラム160に取り付けられている。また、自動前処理装置100は、洗浄液及び溶離液注入用のノズル、チューブポンプ及び計量管(図示せず)を3個ずつ備える。
上述の自動前処理装置100を用いて亜鉛濃度分析の前処理を実施した。図6及び図7には、この前処理工程の流れ図が示される。
(1)亜鉛の分離カラムへの吸着工程
亜鉛を含む試料溶液(2mol/L塩酸性)が注入された可撓性容器120の容器底部122の内周縁から中心に向かって2mmの位置に、吸引ノズル142の先端の中心を位置させるように下降させ、試料溶液を吸引ノズル142から吸引して、排出口144に接続された分離カラム160へ送液した(工程(a))。その後、分離カラム160内を一定流量(2.5mL/min)で通液して、試料溶液中の亜鉛を分離カラム160に吸着させた。その際、送液ライン内に残留した試料溶液を回収するため、塩酸(1+5)5mLを吸引ノズル142から吸引して分離カラム160へ送液した(工程(b))。ここで、「塩酸(1+5)」とは、濃塩酸(約12mol/L)1体積に対して5体積の水を加えて調製した塩酸を意味し、以下についても同様である。以上の工程における通液は廃液受け104に廃棄した。
(2)妨害成分の洗浄工程
塩酸(1+5)100mLを第一の洗浄液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(c))。次に、アスコルビン酸0.25%含有塩酸(1+5)100mLを第二の洗浄液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(d))。さらに、塩酸(1+5)100mLを第一の洗浄液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(e))。以上の工程における通液は全て廃液受け104に廃棄した。
(3)亜鉛の溶離工程
アンモニア−塩化アンモニウム溶液(溶離液)90mLを溶離液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(f))。次に、再度アンモニア−塩化アンモニウム溶液(溶離液)90mLを溶離液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(g))。以上の工程における通液は溶離液受け106で回収した。その後、分離カラム160を再使用するため、塩酸(1+5)100mLを第一の洗浄液注入用のノズルを通して可撓性容器120に注入し、吸引ノズル142から吸引して、分離カラム160へ送液し、一定流量(2.5mL/min)で通液した(工程(h))。この通液は廃液受け104に廃棄した。
(4)亜鉛の定量分析
回収した溶離液にp−ニトロフェノール溶液2〜3滴を指示薬として加えた後、酢酸(1+1)で中和して、pH調整を行った。ここで、「酢酸(1+1)」とは、酢酸(質量分率99.0%以上)1体積に対して1体積の水を加えて調製した酢酸を意味する。次に、25%酢酸アンモニウム溶液20mL、5%フッ化アンモニウム溶液3mL及び10%チオ硫酸ナトリウム溶液5mLを加えた。その後、0.1%キシレノールオレンジ溶液0.5mLを指示薬として加え、直ちに0.05mol/LのEDTA標準液で滴定を行い、亜鉛含有率を算出した。
自動前処理装置100の性能評価のため、上述のイオン交換及び滴定操作について、標準試料(亜鉛片:純度99.998%)を用いて繰り返し試験(n=10)を実施し、亜鉛定量値のばらつき及び回収率を確認した。さらに、同一の実試料(亜鉛鉱石)を用いた繰り返し試験(n=10)を実施し、R(最大値−最少値)を確認した。なお、上述の(1)〜(3)それぞれの工程について、全ての試料溶液の前処理操作を行った後に、次工程へ移るように前処理を行った。
結果
標準試料を用いた繰り返し試験の評価結果は表1に示されるとおりであった。また、同一の実試料を用いた繰り返し試験の評価結果は表2に示されるとおりであった。標準試料を用いた繰り返し試験において、表1から、平均回収率及び相対標準偏差のいずれも良好な結果となった。また、JIS M 8124:2003記載の同一分析室における繰り返し試験の許容差について、亜鉛含有率が30〜62%の場合、0.35%以内と規定されており、R(最大値−最小値)(%)についてもこの許容差以内となり、満足する結果となった。さらに、表2から、同一の実試料を用いた繰り返し試験においても、R(最大値−最小値)(%)が非常に小さく、定量値のばらつきが極めて小さいことがわかる。このように、本発明の自動前処理装置を用いることで、分析ないしその前処理の信頼性(とりわけ繰り返し測定を行った場合の分析値が安定しているという観点での信頼性)が格段に向上することがわかる。
Figure 0006916690
Figure 0006916690
10 分離カラム用送液システム
20,120 可撓性容器
22,122 容器底部
24,124 容器側壁部
26 下降許容領域
30,130 剛性ホルダー
32,132 円形開口部
34,134 ホルダー底部
36,136 ホルダー側壁部
40,140 チューブポンプ
42,142 吸引ノズル
44,144 排出口
50,150 位置決め機構
60,160 分離カラム
70,170 カラム用位置決め機構
100 自動前処理装置
102 ターンテーブル
104 廃液受け
106 溶離液受け
108 回転モータ

Claims (16)

  1. 上向き凸曲面で構成される円形の容器底部、及び該容器底部から上方に向かって拡径する容器側壁部を有し、かつ、内側表面が撥水性を有する、試料溶液が注入されるための逆円錐台状の可撓性容器と、
    中央に円形開口部を有する円板状のホルダー底部、及び該ホルダー底部の外周縁から上方に向かって延在する円筒状のホルダー側壁部を備え、前記可撓性容器の下側の外周面が第一の高さ位置Hで前記ホルダー底部の円形開口部に嵌合し、かつ、前記可撓性容器の上側の外周面が第二の高さ位置H(ただしH<Hである)で前記ホルダー側壁部の内周面と嵌合し、それにより前記可撓性容器を着脱可能に支持する、剛性ホルダーと、
    前記可撓性容器内に収容された試料溶液を吸引ノズルから上方に吸引して排出口へと移送するための、チューブポンプと、
    前記吸引ノズルの先端を前記容器底部の内周縁又はその近傍に位置させるように、又は前記吸引ノズルの先端を前記可撓性容器の上端を超える高さに位置させるように、前記吸引ノズルを少なくとも上下方向に移動させる、位置決め機構と、
    を備えた、分離カラム用送液システム。
  2. 前記可撓性容器の高さをHとして、H<1/5Hであり、かつ、H>1/2Hである、請求項1に記載の分離カラム用送液システム。
  3. 前記容器底部の上向き凸曲面が0.5mm以上の高低差を有し、かつ、前記容器底部が10〜60mmの直径を有する、請求項1又は2に記載の分離カラム用送液システム。
  4. 前記容器底部の内周縁又はその近傍が、前記容器底部の内周縁から中心に向かって0〜5mmの領域である、請求項3に記載の分離カラム用送液システム。
  5. 前記可撓性容器が、2mm以下の厚さを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  6. 前記容器側壁部が全体にわたって外側に膨らんだ曲面状である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  7. 前記ホルダー側壁部が、上方に向かって拡径するテーパー状の内周面を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  8. 前記可撓性容器が、ポリスチレン、ポリエチレン、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる群から選択される少なくとも1種で構成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  9. 前記可撓性容器が、5〜500mLの容量を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  10. 前記剛性ホルダーが、1.0mm以上の厚さを有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  11. 前記剛性ホルダーが、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、及びフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種で構成される、請求項1〜10のいずれ一項に記載の分離カラム用送液システム。
  12. 前記吸引ノズルが、0.5〜4.0mmの内径及び1.5〜6.0mmの外径を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  13. 前記吸引ノズルが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で構成される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の分離カラム用送液システムと、
    前記チューブポンプの排出口に接続される分離カラムと、
    を備えた、自動前処理装置。
  15. 金属濃度分析に用いられる、請求項14に記載の自動前処理装置。
  16. 亜鉛濃度分析に用いられる、請求項14に記載の自動前処理装置。
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