JP6916523B2 - 筋衛星細胞培養用材料および筋衛星細胞の培養方法 - Google Patents
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Description
a)培地に含まれている;
b)培養基材中に含まれている;または
c)培養基材にコーティングされている
ことを特徴とする、上記7記載の筋衛星細胞の培養方法。
ii)該筋衛星細胞を第1のラミニンがコーティングされている培養基材上で培養する工程であって、該第1のラミニンがヒトラミニンα2β1γ1E8フラグメントである工程
を含むことを特徴とする、上記11〜13のいずれかに記載の筋衛星細胞の培養方法。
筋衛星細胞の増殖刺激物質と筋衛星細胞とを接触させる工程
を含むことを特徴とする、上記7〜16のいずれか記載の培養方法。
ラミニンは、15種類のアイソフォームを形成しうる、5種のα鎖、3種のβ鎖、および3種のγ鎖が特定されている。本明細書においては、例えば、α1鎖、β1鎖及びγ1鎖から構成されるラミニンを「ラミニンα1β1γ1」または「ラミニン111」と記載する。本実施形態においてラミニンは、全長であってもよいしその一部であってもよく、例えば、ラミニン111は、そのα1鎖、β1鎖及びγ1鎖のそれぞれが、互いに独立に、全長であってもよいしその一部であってもよい。
本実施形態の筋衛星細胞培養用培養基材(単に「培養基材」と記載することもある)は、第1のラミニンを含む。第1のラミニンは、培養基材にコーティングされていてもよいし、内包されていてもよく、第1のラミニンが培養基材に少なくともコーティングされている態様が好ましい。第1のラミニンが培養基材にコーティングされている場合、第1のラミニンが培養基材の一部または全部にコーティングされていてよく、好ましくは培養時に培地と接する面にコーティングされている。
本実施形態の培養基材の製造方法は、特に限定されないが、第1のラミニンを適当な溶媒、例えばPBS、生理食塩水、トリスヒドロキシメチルアミノメタンあるいは4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルフォン酸で中性pHとした生理的食塩水などで希釈し、この溶液を適当な培養器に添加して、例えば、約2℃〜約40℃、好ましくは約2℃〜約37℃で、約1時間〜約24時間、好ましくは約1時間から約15時間静置することにより、ラミニンが培養器表面にコーティングされた培養基材を得ることができる。培養器としては、筋衛星細胞の培養に使用できるものであれば限定されず、例えば、シャーレ、フラスコ、マルチウェルプレート、カルチャースライド、マイクロキャリア、ポリビニリデンフルオリド膜等のポリマー膜などが挙げられる。また、培養器の素材としては、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリカーボネート、またはアクリル系ブロック共重合体(BCF)等が挙げられる。
本発明の培養用材料の一態様として、第1のラミニンを含む筋衛星細胞培養用培地であってもよい。筋衛星細胞培養用培地としては後述の筋衛星細胞の培養方法の説明中に記載の培地を用いてよい。また、筋衛星細胞培養用培地に含まれる第1のラミニンとしては、上記筋衛星細胞培養用培養基材に含まれる第1のラミニンと同様のものを用いることができる。
本実施形態は、筋衛星細胞の培養方法を提供する。本発明の筋衛星細胞の培養方法の一態様は、筋衛星細胞と第1のラミニンとを接触させる接触工程を含む。本発明の培養方法によると、筋衛星細胞の未分化性を維持したまま増殖させることができる。本発明の筋衛星細胞の培養方法においては、第1のラミニンが、a)培地に含まれている;b)培養基材中に含まれている;またはc)培養基材にコーティングされていることにより、筋衛星細胞と第1のラミニンとが接触する態様が好ましく、a)、b)、およびc)のうち少なくとも1つの態様を含めばよく、2つ以上の態様を含んでもよい。
本実施形態の培養方法に用いる筋衛星細胞は、動物の筋衛星細胞であることが好ましく、哺乳動物の筋衛星細胞であることがより好ましく、マウス、ラット、ブタ、ウサギ、サルまたはヒトの筋衛星細胞であることがさらに好ましく、ヒトまたはマウスの筋衛星細胞であることがさらに好ましく、ヒトの筋衛星細胞であることが特に好ましい。筋衛星細胞は、組織から分離した筋衛星細胞であることが好ましく、ヒトまたはマウス等の動物の組織からフローサイトメーター(FACS(fluorescence activated cell sorting))等を用いて分離してもよい。組織から筋衛星細胞を分離する方法は、例えば、Fukada S, Higuchi S, Segawa M et al. Purification and cell-surface marker characterization of quiescent satellite cells from murine skeletal muscle by a novel monoclonal antibody. Exp Cell Res 2004;296:245-255.を参照してもよい。別の態様として、ES細胞またはiPS細胞から筋衛星細胞を作製してもよい。
本実施形態の培養方法で使用する筋衛星細胞の未分化維持用の培地は、特に限定されないが、合成培地が好ましく、異種成分を含まない(ゼノフリー)合成培地が特に好ましい。市販または市販予定の合成培地としては、mTeSR1(商品名、StemCell Technologies)、TeSR2(商品名、StemCell Technologies)、StemPro hESC SFM(商品名、Invitrogen)、hESF−GRO(商品名、株式会社細胞科学研究所)等が挙げられる。このうちTeSR2が異種成分を含まない培地である。本願の実施例においては、未分化培地として、DMEM with GlutaMAX(Life Technologies社製)、20% fetal bovine serum(FBS; Sigma−Aldrich社製)、1% Chick Embryo Extract(US Biological社製)、100units/ml penicillin and 100μg/ml streptomycin(Life Technologies社製)、および5ng/ml basic−FGF(ReproCell社製)の混合培地が用いられている。また、以下の文献(1)〜(5)に記載された培地も必要に応じて適宜改変を加えて用いられうる。
(1) Liu, Y. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 346:131-139, 2006.
(2) Vallier, L. et al., J. Cell Sci. 118:4495-4509, 2005.
(3) Li, Y. et al., Biotechnol. Bioeng., 91:688-698, 2005.
(4) Yao, S. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 103:6907-6912, 2006.
(5) Lu, J. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 103:5688-5693, 2006.
筋衛星細胞の培養方法は、本実施形態の第1のラミニンを含む培養用材料(好ましくは第1のラミニンがコーティングされている培養基材)を用いればよく、細胞を維持または増幅し得る方法であれば特に限定されない。筋衛星細胞の播種密度は、特に限定されないが、約2.0×103cell/cm2〜約2.0×104cell/cm2が好ましく、約5.0×103cell/cm2〜約1.5×104cell/cm2がより好ましく、約7.0×103cell/cm2〜約1.25×104cell/cm2がさらに好ましい。培養温度としては、例えば、30〜40℃の範囲内、好ましくは36〜38℃の範囲内、より好ましくは37℃を好適に例示することができる。また、細胞をより好適に維持または増幅する観点から、培地交換を適当な時期に行うことが好ましい。培地交換の頻度としては、細胞を維持または増幅し得る限り特に制限されないが、例えば1〜5日間経過毎、好ましくは3日間経過毎としてもよい。培地交換においては、培地の全部を交換してもよいし、一部のみを交換してもよい。また、筋衛星細胞の培養においては必要により継代を行ってもよく、継代の頻度としては、細胞を維持または増幅し得る限り特に制限されず、細胞の集団が大きくなってきたタイミングで適宜行うことができ、例えば、4〜12日間経過毎、好ましくは6〜10日間経過毎とすることができる。
i)筋衛星細胞と第2のラミニンとを接触させる接触工程(以下、「工程(i)」とも記載する)、および
ii)筋衛星細胞を、第1のラミニン含む培養基材を用いて培養する工程(以下、「工程(ii)」とも記載する)
として、説明する。
ヒトラミニン332E8、ヒトラミニン411E8及びヒトラミニン511E8から選ばれる少なくとも一種と、筋衛星細胞とを接触させて、プレインキュベーションされた筋衛星細胞を調製する工程と、
該プレインキュベーションされた筋衛星細胞を、ヒトラミニン211E8がコーティングされた培養基材中に播種する工程と
を含む培養方法が挙げられる。
筋衛星細胞と、筋衛星細胞の増殖刺激物質とを接触させる工程(以下、工程(iii)とも記載する)
を含むことが好ましい。
本発明は、一態様として、筋衛星細胞培養用のキット(以下、単に「キット」とも呼ぶ)を提供する。本実施形態のキットは第1のラミニンを含む。これに加えて、キットは、培養器、第2のラミニン、筋衛星細胞の未分化性を維持するための培養培地、該培養培地に添加する添加剤、細胞増殖刺激因子、取扱説明書、および他の付属品等を含んでもよい。これらのうち、本実施形態のキットは、第1のラミニンに加えて、培養器及び/又は第2のラミニンを含む態様が好ましい。
本実施形態の筋衛星細胞は、分化誘導を行って筋芽細胞、筋管細胞、筋繊維へ分化させることができる。分化誘導は、例えば、培養液をDMEM with GlutaMAX(Life Technologies社製)、5% horse serum(Life Technologies社製)、100units/ml penicillinおよび100μg/ml streptomycin(Life Technologies社製)に変えて、5%CO2、37℃の条件下で培養することで行うことができる。分化誘導の方法は、例えば、非特許文献「ISOLATION AND GROWTH OF MOUSE PRIMARY MYOBLASTS Springer, M.L., T. Rando, and H.M. Blau (1997). Gene delivery to muscle. In Current Protocols in Human Genetics.」に記載の方法を参照してもよい。
(組織免疫蛍光化学染色)
まず、生体内での筋衛星細胞の周囲に存在するラミニンα鎖の発現を解析した。生後8週齢のマウスを安楽死させた後、前脛骨筋を取り出し、液体窒素で冷やしたイソペンタン(Wako)で凍結させた。クライオスタット(Leica)を用いて、8μmの厚みで凍結切片を作成し、乾燥させた後に4%パラホルムアルデヒド/PBSで室温で10分間固定した。M.O.M. kit(Vector Laboratories)を用いて室温で1時間ブロッキンングした後、一次抗体としてラット抗ラミニンα鎖(α1−5)抗体、マウス抗Pax7抗体(Developmental Studies Hybridoma Bank)を4℃で一晩反応させ、PBSで洗浄後、二次抗体としてマウス/ラットIgG−Alexa488/−Alexa594(Invitrogen)を室温で一時間反応させた。PBSで洗浄後、Mounting medium for fluorescence with DAPI(Vector Laboratories)を用いて封入し、共焦点レーザー顕微鏡(Zeiss)により解析を行った。なお、「Pax7」の発現は、静止期の未分化の筋衛星細胞の指標となる。
(6) Biochemistry. 1975 Jul;14(13):2865-71. The complete covalent structure of a cardiotoxin from the venom of Naja nigricollis (African black-necked spitting cobra). Fryklund L, Eaker D.
(7) J Pharmacol Exp Ther. 1976 Mar;196(3):758-70. Mechanism of action of cobra cardiotoxin in the skeletal muscle. Lin Shiau SY, Huang MC, Lee CY.
(8) Biol Cell. 1988 62(2):171-82. Regeneration of muscles after cardiotoxin injury. I. Cytological aspects. Couteaux R, Mira JC, d’Albis A.
(マウス筋衛星細胞の分離)
生後8週齢のマウスを安楽死させ、前肢と下肢の骨格筋組織を摘出し、ハサミで切り刻んだ後、0.14%II型コラゲナーゼ(Worthington Biochemical社製)で37℃の条件下で一時間処理した。その後、セルストレーナー100μmと40μm(BD Biosciences社製)で細胞を濾過し、抗体標識を行った。抗CD31抗体(BD Biosciences社製)、抗CD45抗体(BD Biosciences社製)、抗Sca1抗体(BD Biosciences社製)、ビオチン化抗SM/C−2.6抗体を氷上で30分間反応させた後、ストレプトアビジン−APC(BD Biosciences社製)を氷上で20分間反応させた。抗体反応させた細胞はHBSS(WAKO社製)に20%FBS(Hyclone社製)、10%HEPES(gigco社製)、100μg/ml streptomycin(Life Technologies)を添加したものに懸濁し、Propidium Iodide(PI)を加えた。MoFlo flow cytometer(Beckman社製)を用いて、CD31陰性、CD45陰性、Sca1陰性、SM/C−2.6陽性の分画を筋衛星細胞としてソーティングした。この分離したマウス筋衛星細胞を用いて、下記の細胞接着実験を行った。
96wellプレート(Dynex Techonologies社製)にマトリゲル(BD Biosciences社製)または図2に記載の各アイソフォームのラミニンE8フラグメント(1.53μg/cm2)を4℃で一晩静置してコートした。細胞を播種する前に1%BSA(Sigma−Aldrich)/Dulbecco’s modified Eagle’s medium(DMEM)with GlutaMAX(Life Technologies社製)で室温で2時間以上ブロッキングし、0.1%BSA/DMEM with GlutaMAXで2回洗浄をした。フローサイトメーターでソーティングした筋衛星細胞は0.1%BSA/DMEM with GlutaMAXで2回洗浄した後、蛋白質(マトリゲルまたは図2に記載の各アイソフォームのラミニンE8)をコートした96wellプレートに播種し、3時間37℃でインキュベーションした。その後、培養液を除き0.2%クリスタルバイオレット/20%メタノールを加え10分間固定・染色を行い、純水で2回洗浄した。風乾させた後、染色された細胞数を測定した。なお、本例及び以下の例で用いたラミニンは、ヒトラミニンの各アイソフォームである。
コーティングは8wellチャンバー(MATSUNAMI社製)に、それぞれ、マトリゲルまたは図3Aに記載のヒトラミニン(LM)の各アイソフォームのE8フラグメント(1.02μg/cm2)を4℃で一晩コートした。細胞を播種する前にPBSで洗浄を行った。
4%パラホルムアルデヒド/PBSを用いて、上記により培養した各試料の細胞を室温で10分間固定し、0.2%Triton X−100(Sigma−Aldrich)/PBSで室温で10分間透過処理をした。Power Block Universal Blocking Reagent(BioGenex Laboratories)で1時間ブロッキンングした後、一次抗体としてマウス抗Pax7抗体を4℃の条件下で一晩中反応させ、PBSで洗浄後、二次抗体としてマウスIgG−Alexa488を室温で一時間反応させた。PBSで洗浄後、Mounting medium for fluorescence with DAPIを用いて封入し、オールインワン蛍光顕微鏡BZ−X700(キーエンス)により解析を行った。
培養基材であるディッシュ上をコーティングする第1のラミニンの種類、およびプレインキュベーションを行う場合の第2のラミニンの種類を、図3Bに示すとおりに変更して培養した試料について、例3−1と同様に培養してPax7陽性細胞率の相対値を算出し、培養条件をさらに詳細に検討した。図3B中の略号は下記のとおりである。なお、第2のラミニンは培養液50μl中0.3μg添加し、第2のラミニン中複数のラミニンを含む場合は、各ラミニンを等重量ずつ、合計0.3μg/50μlになるようにした。特にプレインキュベーションについての記載がない試料は、第2のラミニンは用いずに筋衛星細胞を播種した試料であることを意味する。
lm2:ラミニン211E8をコートしたディッシュ上で培養した
lm3/4/5:ラミニン332E8、411E8、511E8をコートしたディッシュ上で培養した
lm5:ラミニン511E8をコートしたディッシュ上で培養した
prelm5−mt:ラミニン511E8でプレインキュベーションした後、マトリゲルをコートしたディッシュ上で培養した
prelm5−lm2:ラミニン511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン211E8をコートしたディッシュ上で培養した
prelm5−lm5:ラミニン511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン511E8をコートしたディッシュ上で培養した
prelm4/5−mt:ラミニン411E8、511E8でプレインキュベーションした後、マトリゲルをコートしたディッシュ上で培養した
prelm4/5−lm2:ラミニン411E8、511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン211E8をコートしたディッシュ上で培養した
prelm4/5−lm5:ラミニン411E8、511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン511E8をコートしたディッシュ上で培養した
prelm3/4/5−mt:ラミニン332E8、411E8、511E8でプレインキュベーションした後、マトリゲルをコートしたディッシュ上で培養した
prelm3/4/5−lm2:ラミニン332E8、411E8、511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン211E8をコートしたディッシュ上で培養
lm3/4/5 on lm2:ラミニン211E8を1.02μg/cm2でコートした上に、ラミニン332E8、411E8、511E8を重量比1:1:1で含む混合物を1.02μg/cm2でさらにコートしたディッシュ上で、筋衛星細胞を培養した
solutionlm3/4/5−lm2:ラミニン211E8をコートしたディッシュ上に筋衛星細胞を細胞密度7.5×103個/cm2となるように培養液とともに播種した後、培養液にラミニン332E8、411E8、511E8を等重量ずつ、合計0.3μg添加して培養した
prelm3/4/5−lm5:ラミニン332E8、411E8、511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン511E8をコートした上で培養
prelm2−Mt:ラミニン211E8でプレインキュベーションした後、マトリゲルをコートしたディッシュ上で培養した
prelm2−lm2:ラミニン211E8でプレインキュベーションした後、ラミニン211E8をコートしたディッシュ上で培養した
(ヒト筋組織の免疫蛍光化学染色)
ヒト骨格筋組織においてもマウス骨格筋組織と同様にラミニンα鎖の発現解析を行った。前十字靭帯再建術の際に摘出した半腱様筋由来組織を取り出し、液体窒素で冷やしたイソペンタン(Wako)で凍結させた。クライオスタット(Leica)を用いて、8μmの厚みで凍結切片を作成し、乾燥させた後に4%パラホルムアルデヒド/PBSで室温で10分間固定した。PowerBlock(BioGenex Laboratories)を用いて室温で1時間ブロッキンングした後、一次抗体としてマウス抗ラミニンα鎖(α1−5)抗体、マウス抗Pax7抗体(Developmental Studies Hybridoma Bank)を4℃で一晩反応させ、PBSで洗浄後、二次抗体としてマウス/ラットIgG-Alexa488/-Alexa594(Invitrogen)を室温で一時間反応させた。PBSで洗浄後、Mounting medium for fluorescence
with DAPI(Vector Laboratories)を用いて封入し、共焦点レーザー顕微鏡(Zeiss)により解析を行った。
(ヒト筋衛星細胞の分離)
ヒト試料を用いた実験については、東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会の承認を受けている。東京医科歯科大学附属病院整形外科での前十字靭帯再建術の際に摘出した半腱様筋由来組織をハサミで切り刻んだ後、0.1%II型コラゲナーゼで37℃の条件下で一時間処理した。その後、セルストレーナー100μmと40μmを通し細胞を濾過した後に抗体標識を行った。抗CD31抗体、抗CD45抗体、抗CD235a抗体(BD Biosciences社製)、抗CD11b抗体(BD Biosciences社製)、抗CD34抗体(BD Biosciences社製)、抗CD56抗体(BD Biosciences社製)、抗インテグリンα7抗体(BD Biosciences社製)を氷上で30分間反応させた。抗体反応させた細胞はHBSSに懸濁し、PIを加えた。FACSはMoFlo flow cytometerを用いてCD31陰性、CD45陰性、CD235a陰性、CD11陰性、CD34陰性、CD56陽性、インテグリンα7陽性の分画を筋衛星細胞としてソーティングした。このソーティングされたヒト筋衛星細胞を用いて下記の培養実験を行った。
上述の方法によりフローサイトメーターを用いてソーティングしたヒト筋衛星細胞を、ラミニン332E8、411E8、511E8でプレインキュベーションした後、ラミニン211E8でコートしたディッシュ上で細胞を培養した(pre3/4/5−on2)。培養液は、DMEM with GlutaMAXに20% FBS、100units/ml penicillin、100μg/ml streptomycin、25ng/ml basic−FGFを添加し5%CO2、37℃の条件下で4〜6日培養を行った。培養3日目に培養液を交換し、4日目以降は毎日半量の培養液交換を行った。プレインキュベーション処理は、マウス筋衛星細胞の代わりにヒト筋衛星細胞を用いた以外は例3−1と同様の方法により行った。比較実験として、マトリゲルをコーティングしたディッシュ上でヒト筋衛星細胞を培養した。各培養サンプルについて、例3−1と同様の方法によりPax7陽性細胞率の相対値、Pax7陽性細胞数の相対値を算出した。
例2に記載の方法と同様にC57BL/6−GFPトランスジェニックマウスからフローサイトメーターでソーティングしたマウス筋衛星細胞を調製し、細胞密度4.5×104個/cm2となるように、蛋白質(マトリゲルまたはヒトラミニンのE8フラグメント)をコートした6−wellプレート(Thermo Fisher Scientific)に播種した。(i)マトリゲルをコーティングしたチャンバーに筋衛星細胞を播種した試料と、(ii)ラミニン332E8、ラミニン411E8、およびラミニン511E8と、筋衛星細胞とをプレインキュベーション処理を行った後、ヒトラミニンのE8フラグメントとしてラミニン211E8をコートしたチャンバー上で培養した試料(pre3/4/5−on2)を作製した。プレインキュベーション処理を行った試料(ii)については、播種する前に、ラミニン332E8、ラミニン411E8、およびラミニン511E8を混合重量比1:1:1で含む溶液(0.3μg/50μl)に細胞を懸濁し、37℃の条件下で30分間反応させたのち、蛋白質(ラミニン211E8)をコートした6−wellプレートに播種した。
Claims (5)
- i)単離した筋衛星細胞と第2のラミニンとを接触させる工程であって、該第2のラミニンがヒトラミニンα3β3γ2E8フラグメント、ヒトラミニンα4β1γ1E8フラグメント、およびヒトラミニンα5β1γ1E8フラグメントの混合物である工程、および
ii)該筋衛星細胞を第1のラミニンがコーティングされている培養基材上で培養する工程であって、該第1のラミニンがヒトラミニンα2β1γ1E8フラグメントである工程
を含むことを特徴とする、筋衛星細胞の培養方法。 - 前記第2のラミニンが、筋衛星細胞の培養培地中に含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の培養方法。
- 前記筋衛星細胞と第2のラミニンとを接触させる接触工程が培養基材上に筋衛星細胞を播種する前に行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の培養方法。
- 前記筋衛星細胞が、ヒトまたはマウスの筋衛星細胞であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の培養方法に用いる筋衛星細胞培養用キットであって、
第1のラミニン、培養器、第2のラミニン、および筋衛星細胞用の培地を含み、
前記第1のラミニンがヒトラミニンα2β1γ1E8フラグメントであり、
前記第2のラミニンがヒトラミニンα3β3γ2E8フラグメント、ヒトラミニンα4β1γ1E8フラグメントおよびヒトラミニンα5β1γ1E8フラグメントの混合物であることを特徴とする、筋衛星細胞培養用キット。
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