JP6916198B2 - 歯科用組成物 - Google Patents
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Description
(2)光開始剤化合物が励起を受け、励起された光開始剤化合物が、エネルギー移動または酸化還元反応のいずれかにより第2の化合物と相互作用して、化合物のいずれかからフリーラジカルを形成する(ノリッシュ型II)
のいずれかにより典型的に生み出され得る。
−適当な動作時間の組成物をもたらすよう適合し得る、高い転化かつ良好な硬化速度を含む改善された重合効率、
−硬化の改善された深度、
−改善された機械的特性、および
−着色問題がないこと
をもたらす歯科用組成物を提供することが、本発明の課題である。
(a)モノマーの組み合わせ(i)と(ii)、(i)と(iii)、(ii)と(iii)、もしくは(i)と(ii)と(iii)を含む、またはモノマー(iii)を含む均一相であって、ここで、
(i)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(ii)は、1つまたは複数のカチオン重合可能な基を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(iii)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合と1つまたは複数のカチオン重合可能な基の組み合わせを有する1つまたは複数の化合物を表す、均一相;
(b)
(iv)以下の式(I):
(式中、
Mは、GeまたはSiであり:R1、R2およびR3は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、有機基を表し、
R4は、水素原子、有機または有機金属基を表す;但し、R4が水素原子であるとき、開始剤系は、300〜600nmの範囲に光吸収最大値を有する増感剤化合物をさらに含む)
の1つまたは複数のラジカル重合開始剤;
(v)以下の式(II):
(式中、
R5およびR6は、同じであるか、または異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を独立して表し;
Y−は、アニオンを表す)、
式(III):
(式中、
R7、R8およびR9は、同じであるか、または異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を独立して表し;
Y−は、アニオンを表す)、
および式(IV):
(式中、
R10、R11、R12、およびR13は、同じであるか、または異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキルまたはアリール基を独立して表し;
Y−は、アニオンを表す)
から選択される化合物である、カチオン重合開始剤
を含む開始剤系、を含む歯科用組成物を提供する。
歯科用組成部は、(a)モノマー組み合わせ(i)と(ii)、(i)と(iii)、(ii)と(iii)、もしくは(i)と(ii)と(iii)を含むか、またはモノマー(iii)を含む均一相を含み、ここで、
(i)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(ii)は、1つまたは複数のカチオン重合可能な基を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(iii)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合と1つまたは複数のカチオン重合可能な基の組み合わせを有する1つまたは複数の化合物を表す。
(式中、R20、R* 20、R** 20、R*** 20は、独立して、水素原子、−COOM、C3−6シクロアルキル基、C6−14アリールもしくはC3−14ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2または−SO3M*により置換されていてもよい線状C1−18あるいは分岐C3−18アルキル基、C1−16アルキル基、C6−14アリールもしくはC3−14ヘテロアリール基、またはC5〜C18アリールもしくはC3〜C18ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2あるいは−SO3M*により置換されていてもよいC3〜C18シクロアルキル基を表し、
R21は、水素原子、C3−6シクロアルキル基、C6−14アリールもしくはC3−14ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2または−SO3M*により置換されていてもよい線状C1−18あるいは分岐C3−18アルキル基あるいはC2〜C18アルケニル基、C1−16アルキル基、C6−14アリールもしくはC3−14ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2または−SO3M*により置換されていてもよいC3〜C18シクロアルキル基、あるいはC5〜C18アリールまたはC3〜C18ヘテロアリール基を表し、
R22は、1〜45個の炭素原子を有する2価の有機残基を表し、これにより、2価の有機残基は、1〜7個のC3−12シクロアルキレン基、1〜7個のC6−14アリーレン基、1〜7個のカルボニル基、1〜7個のカルボキシル基(−(C=O)−O−もしくは−O−(C=O−))、1〜7個のアミド基(−(C=O)−NH−もしくは−NH−(C=O)−)または1〜7個のウレタン基(−NH−(C=O)−O−もしくは−O−(C=O)−NH−)、ならびに酸素、窒素および硫黄から選択される1〜14個のヘテロ原子の少なくとも1つを含有してもよく、2価の有機残基は、ヒドロキシル基、チオール基、C6−14アリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2もしくは−SO3M*からなる群から選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R22は、1つまたは複数の−OH基により置換されていてもよいC1〜C18アルキレン基であり、アルキレン基は、1〜4個のC6−10アリーレン基、1〜4個のウレタン基(−NH−(C=O)−O−または−O−(C=O)−NH−)、および1〜8個の酸素原子の少なくとも1つを含有してもよく;
R23は、飽和の2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC2〜C18炭化水素基、飽和の2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていない環状C3〜C18炭化水素基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC4〜C18アリールあるいはヘテロアリール基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC5〜C18アルキルアリールあるいはアルキルヘテロアリール基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC7〜C30アラルキル基、あるいは1〜14個の酸素原子を有する2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC2〜C45モノ−、ジ−、またはポリエーテル残基を表し、
mは整数であり、好ましくは、1〜10の範囲にある整数であり、
ここで、R20、R* 20、R** 20、R*** 20、R21、およびR22のいずれか1つのMは、互いに独立し、それぞれが、水素原子または金属原子を表し、
R20、R* 20、R** 20、R*** 20、R21、およびR22のいずれか1つのM*は、そのMは互いに独立し、それぞれが、金属原子を表す)
の化合物から好ましくは選択されてもよい。
(式中、R24、R* 24、R** 24、R*** 24は、式(A)、(B)および(C)について上で定義されたR20、R* 20、R** 20、R*** 20と同じ意味を有し、R25、R* 25は、独立して、式(A)について上で定義されたR21と同じ意味を有する残基を表し、R27およびm’は、式(C)について上で定義されたR23およびmと同じ意味を有する)を有する。
構造式
を有するN,N’−ジアリル−1,4−ビスアクリルアミド−(2E)−ブタ−2−エン(BAABE)
および
構造式
を有するN,N’−ジエチル−1,3−ビスアクリルアミド−プロパン(BADEP)
が最も好ましい。
(式中、
互いに独立した部分Yは、水素原子、または以下の式(Y*)、(Y**)もしくは(Y***):
(式中、
Z1は、COORα、COSRβ、CON(Rα)2、CONRαRβ、またはCONHRαであり、ここで、RαおよびRβは、独立して、水素原子、C3−8シクロアルキル基により場合により置換されているC1−18アルキル基、場合により置換されているC3−8シクロアルキル基、場合により置換されているC4−18アリールもしくはヘテロアリール基、場合により置換されているC5−18アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール基、または場合により置換されているC7−30アラルキル基を表し、これにより、2つのR13残基は、それらが結合している隣接の窒素原子と一緒になって、窒素原子または酸素原子をさらに含有してもよい、5〜7員の複素環を形成してもよく、これにより、場合により置換されている基は、1〜5個のC1−5アルキル基により置換されていてもよく;
(式中、
部分Y1は、以下の式(Y1 **)または(Y1 ***):
Z2は、独立して、Z1について定義されたのと同じ意味を有し;
L1は、2〜45個の炭素原子、ならびに場合により、酸素、窒素および硫黄のようなヘテロ原子、1級および2級脂肪族炭素原子、2級脂環式炭素原子、ならびに芳香族炭素原子から選択されるc+d炭素原子を含む炭素原子を含有する(c+d)価の有機残基を表し、c+d炭素原子のそれぞれが、ホスホナート、または式(Y1 *)、(Y1**)および(Y1 ***)のいずれか1つの部分と結合し;
cおよびdは、独立して、1〜10の整数を表す)
の部分を表す)
のホスホン酸基含有重合可能酸性化合物から選択されてもよい。
(式中、Z1は、上で定義され、L*は、場合により置換されているアルキレン基である)が特に好ましい。より好ましくは、Z1はメチルであり、L*は、C4〜C16アルキレン基である。なおより好ましくは、L*は、C8〜C12アルキレン基である。
(式中、
Aは、単結合、メチレン(−CH2−)基または−R28**CR29**−(式中、R28**およびR29**は、R28およびR29について以下で定義されたのと同じ意味を有し、好ましくは、Aは、単結合またはメチレン(−CH2−)基であり、最も好ましくは、Aは、単結合であり、
Hetは、酸素原子または窒素原子であり、好ましくは、酸素原子であり、
R28、R29、R30、R28*、R29*、R30*、R31は、独立して、水素原子、−COOM、あるいはC3−6シクロアルキル基、C6−14アリールもしくはC3−14ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2または−SO3M*により置換されていてもよい線状C1−18あるいは分岐あるいは環状C3−18アルキル基、線状C1−16または分岐もしくは環状C3−16アルキル基、C6−14アリールまたはC3−14ヘテロアリール基、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2あるいは−SO3M*により置換されていてもよいC3〜C18シクロアルキル基、あるいは−COOM、−PO3M、−O−PO3M2もしくは−SO3M*により置換されていてもよいC5〜C18アリールまたはC3〜C18ヘテロアリール基からなる群から選択される有機部分を表し、その有機部分は、
R32は、1〜45個の炭素原子を有する2価の有機残基を表し、これにより、当該有機残基は、1〜7個のC3−12シクロアルキレン基、1〜7個のC6−14アリーレン基、1〜7個のカルボニル基、1〜7個のカルボキシル基(−(C=O)−O−または−O−(C=O−))、1〜7個のアミド基(−(C=O)−NH−または−NH−(C=O)−)、1〜7個のウレタン基(−NH−(C=O)−O−または−O−(C=O)−NH−)、ケイ素、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜14個のヘテロ原子の少なくとも1つを含有してもよく;好ましくは、R32は、1〜4個のカルボキシル基(−(C=O)−O−あるいは−O−(C=O−))の少なくとも1つまたは少なくとも1つの部分−SiR◆ 2−O−SiR◆ 2−(式中、R◆は、独立して、線状C1−4または分岐C3もしくはC4アルキル基を表す)を含有してもよいC1〜C18アルキレン基であり、その2価の有機残基は、−OH、−SH、−COOM、−PO3M、−O−PO3M2もしくは−SO3M*からなる群から選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
R33は、飽和の2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていない線状C1〜C18炭化水素基、飽和の2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていない分岐あるいは環状C3〜C18炭化水素基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC6〜C18アリールあるいはヘテロアリール基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC5〜C18アルキルアリールあるいはアルキルヘテロアリール基、2もしくは多価の置換されているかまたは置換されていないC7〜C30アラルキル基、あるいは1〜14個の酸素原子もしくは硫黄原子を有する2または多価の置換あるいは置換されていないC2〜C45モノ−、ジ−、あるいはポリエーテル残基を表す、からなる群から選択される1つあるいは複数の置換基で置換されていてもよく、
m’’は整数であり、好ましくは、1〜10の範囲にある整数であり、
ここで、いずれか1つのR28、R29、R30、R28*、R29*、R30*、R31およびR32のMは、互いに独立し、それぞれが、水素原子または金属原子を表し、
いずれか1つのR28、R29、R30、R28*、R29*、R30*、R31およびR32のM*は、そのMは互いに独立し、それぞれが、金属原子を表す)
の化合物から選択されてもよい。
(R37、R38、R39は、式(J)、(K)および(L)について上で定義されたR28、R29、R30と同じ意味を有し、R40、R40*は、式(A)、(B)および(C)について上で定義されたR20およびR20 *と同じ意味を有し、R41は、式(C)について上で定義されたR23と同じ意味を有し、
jは、0〜6、好ましくは、1〜3の整数であり、
kは、0〜6、好ましくは、0〜3の整数であり、
jは、0〜6、好ましくは、0〜3の整数であり、
但し、j+k+l≧2)
の化合物から選択されてもよい。
歯科用組成物は、以下の式(I):
(式中、
Mは、GeまたはSiであり;
R1、R2およびR3は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、有機基を表し、R4は、水素原子、有機または有機金属基を表す;
但し、R4が水素原子であるとき、開始剤系は、増感剤化合物をさらに含む)
の化合物である、(iv)ラジカル重合開始剤を含む開始剤系(b)をさらに含む。
(式中、Rは、(i)式(VI):
(式中、M、R1、R2およびR3は、式(I)について上で定義されたのと同じ意味を有し、これにより、式(I)の化合物は、対称であるか、もしくは非対称であってもよい)
を有するか;あるいは
(ii)以下の式(VII):
(式中、
Xは、単結合、酸素原子または基NR’(式中、R’は、置換されているかもしくは置換されていないヒドロカルビル基を表す)を表し;R*は、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、モノ(ヒドロカルビルカルボニル)ジヒドロカルビルシリル基またはジ(ヒドロカルビルカルボニル)モノヒドロカルビルシリル基を表す)
の基であるか;あるいは
(iii)MがSiであるとき、Rは、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基であってもよい)
の基を表す。
を有してもよい。
により容易に例えば調製されてもよい。
(式中、M、R1、R2およびR3は、上で定義され、ここで、カルボニル基は、式(V)の基を表すR4から派生する)を有する部分を含む。Mの選択に依存して、上述の部分は、アシルシランまたはアシルゲルマン基を表す。UV−VIS−光への曝露の際、Mとアシル基の間の結合が開裂され、これにより、シリル/ゲルマニルおよびアシルラジカルが、重合開始構造として形成され得るが、ラジカルへの開裂の競合において、カルベン構造が形成され得る:
(式中、
R5およびR6は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表す);
式(III):
(式中、
R7、R8およびR9は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表す);
および式(IV):
(R10、R11、R12、およびR13は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアルキルまたはアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表す)
から選択される化合物である、カチオン重合開始剤をさらに含む。
のS−(フェニル)チアントレニウムヘキサフルオロホスフェートである。
カルバゾール化合物はまた、共開始剤化合物として使用されてもよい。例えば、J.Lalevee et al.,“N−Vinylcarbazole:An Additive for Free Radical Promoted Cationic Polymerization upon Visible Light”,ACS Macro Lett,1,pages 802−806,2012から、N−ビニルカルバゾールが、エポキシモノマーのカチオン光重合のための強力な添加剤として使用され得ることが公知である。しかしながら、N−ビニルカルバゾールは、比較的毒性である。この理由のため、本発明者らは、生理的に無害であり、IPN合成のためカチオン重合可能なモノマーとモノマー混合物、例えば、メタクリレート/エポキシまたはメタクリレート/ビニルエーテル混合物のようなカチオン重合可能なモノマーとラジカル重合可能なモノマーの混合物の両方のカチオン重合を改善する、カルバゾール化合物について探索した。これにより、発明者らは、驚くべきことに、構造式:
を有する9H−カルバゾール−9−エタノール(CARET)が、上述の要件を満たすことを見出した。
(iv)式(I)の化合物、
(v)式(II)の化合物、および
(vi)アミン化合物、Si−HまたはGe−H結合を有する化合物、およびカルバゾール化合物、ならびに追加で、1,2ジケトン増感剤である共開始剤からなる群から選択される少なくとも1つの共開始剤
を含む。
(iv)ベンゾイルジフェニルメチルシラン(BDMSi)、ベンゾイルトリメチルシラン(BTMSi)およびtert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート)(DKSi)からなる群から好ましくは選択され、より好ましくはDKSiである、式(I)の化合物、
(v)ジフェニルヨードニウム(DPI)塩、好ましくは、DPIヘキサフルオロホスフェートおよび/または4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)、
ならびに
(vi)水素化トリフェニルゲルマニウム(Ph3GeH)、トリス(トリメチルシリル)シラン((TMS)3SiH)および9H−カルバゾール−9−エタノール(CARET)、ならびに場合により、追加で、カンファキノン(CQ)からなる群から選択される、少なくとも1つの共開始剤
を含む。
(vii)以下の式(VIII):
(式中、Zは、以下の式(IX)
(式中、
R15は、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基を表し;
Arは、置換されているかもしくは置換されていないアリールまたはヘテロアリール基を表す)
の基であり;
R14は、置換されているかもしくは置換されていないヒドロカルビル基または基LZ’(式中、
Lは、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、およびウレタン結合から選択される結合を含有してもよい、置換されているかまたは置換されていない2価のヒドロカルビル基であり、
Z’は、Zと同じ意味を有し、これにより、ZおよびZ’は、同じであるか、または異なっていてもよい)
の芳香族3級ホスフィン化合物を含み;
ここで、基R15およびArは、ヒドロキシル基、オキソ基、−NR16R17基(式中、R16およびR17は、同じであるか、または異なっていてもよく、水素原子およびC1−6アルキル基から選択される)、カルボキシル基、ならびに重合可能な2重結合を有する基から選択される1つまたは複数の基により置換されていてもよく、
R14およびLは、ヒドロキシル基、オキソ基、−NR16R17基(式中、R16およびR17は、同じであるか、または異なっていてもよく、水素原子およびC1−6アルキル基から選択される)、カルボキシル基、ならびに重合可能な2重結合を有する基から選択される1つまたは複数の基により置換されていてもよい。
場合により、本発明の歯科用組成物は、安定剤、溶媒、硬化指示薬、放射線乳白剤および/または例えば、着色のための色素のような微粒子充填剤をさらに含んでもよい。
(式中、
R18は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、分岐C3−8アルキル基またはアルケニルもしくはC3−8シクロアルキルもしくはシクロアルケニル基を表し、
R19は、C1−6アルキルもしくはC2−6アルケニル基、またはC1−6フルオロアルキルもしくはC2−6フルオロアルケニル基を表し、
X#は、C1−8アルキル基またはC3−8シクロアルキル基から選択される基を表し、
nは、0、1または2である)
の化合物である。
(式中、R’、R’’、R’’’、R#、R##およびR###は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、メチルまたはエチル基を表す)の化合物である。式(Xa)、(Xb)または(XIa)の安定剤は、以下の式:
の化合物、好ましくは、DTBHQであることが、特に好ましい。
(a)平均粒子サイズ(D50)1〜1200nmを有する微粒子充填剤を、微粒子充填剤の表面上でコーティング層を形成するフィルム形成剤を含有するコーティング組成物でコーティングすること、当該コーティング層は、コーティング層の表面上に反応基を提示し、当該反応基は、追加重合可能な基および段階的成長の重合可能な基から選択され、これにより、コーティングされた微粒子充填剤を形成する;
続いてまたは継続して
(b)コーティングされた微粒子充填剤を、場合により、さらなる架橋剤の存在下、および場合により、反応基を提示しないさらなる微粒子充填剤の存在下で、コーティングされた微粒子充填剤の造粒をもたらすため、凝集させること、ここで、造粒は、少なくとも1つのコーティング層により分離され、互いに結び付けられた、コーティングされた微粒子充填剤粒子および場合によるさらなる微粒子充填剤粒子を含有し、これにより、少なくとも1つのコーティング層は、反応基および場合によりさらなる架橋剤を反応させることにより得られる架橋結合基により架橋結合され得る;
(c)場合により、コーティングされた微粒子充填剤の粒子を粉砕すること、分類すること、および/または篩にかけること;ならびに
(d)平均粒子サイズ(D50)1〜70μmを有する合成充填剤粒子をもたらすため、場合により、コーティングされた微粒子充填剤の粒子をさらに架橋結合させること、ここで、反応基が、反応基および場合により、さらなる架橋結合剤を反応させることにより得られる架橋結合基に変換され、ここで、微粒子充填剤が、欧州公開第A2604247号においてさらに記載される合成充填剤粒子の体積によって主な成分である、
を含む、合成充填剤粒子の調製のためのプロセスにより得られ得る充填剤であってもよい。
特に好ましい実施形態具体的によると、本発明による歯科用組成物は、
(a)モノマーの組み合わせ(i)と(ii)、(i)と(iii)、(ii)と(iii)、もしくは(i)と(ii)と(iii)を含む、またはモノマー(iii)を含む均一相、ここで、
(i)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する1つまたは複数の化合物、好ましくは、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)および(H)の化合物の少なくとも1つ、より好ましくは、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)の化合物の少なくとも1つ、なおより好ましくは、式(B)および(E)の化合物の少なくとも1つ、さらになおより好ましくは、式(B)の化合物の少なくとも1つ、最も好ましくは、
からなる群から選択される式(B)の化合物を表し;
(ii)は、1つまたは複数のカチオン重合可能な基を有する1つまたは複数の化合物、好ましくは、式(J)、(K)、(L)、(M)、(N)、(O)の化合物の少なくとも1つ、より好ましくは、式(J)、(K)および(L)(式中、Hetは、酸素原子である)の化合物ならびに式(M)、(N)、(O)(式中、Het♯およびHet♯♯は、酸素原子である)の化合物の少なくとも1つ、なおより好ましくは、式(J)(式中、Aは、メチレン基(−CH2−CH2−)であり、Hetは、酸素原子である)の化合物の少なくとも1つ、(K)(式中、Aは、単結合であり、Hetは、酸素原子である)の化合物、ならびに式(M)および(N)(式中、Het♯は、酸素原子であり、R34は、式−[−O−CH2−CH2−]n−Rγ(但し、n=1〜9、Rγが、水素またはOHである)のエチレングリコール部分であり、R35が、式−[−O−CH2−CH2−]n−(但し、n=1〜9)のエチレングリコール部分である)の化合物、さらになおより好ましくは、
からなる群から選択される、式(J)および(K)の化合物、
最も好ましくは、EPOXまたはEPOX−Siを表し;
(iii)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合と1つまたは複数のカチオン重合可能な基の組み合わせを有する1つまたは複数の化合物、好ましくは、式(P)の化合物の少なくとも1つ、最も好ましくは、以下の構造式:
を有する2−ビニルオキシエトキシエチルメタクリレート(VEEM)を表し;
(b)
(v)以下の式(I):
(式中、
Mは、GeまたはSiであり;
R1、R2およびR3は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、直鎖または分岐C1−4アルキル基、ならびにハロゲン原子、ニトロ基、C1−4アルコキシ基および−NRxRy基(式中、RxおよびRyは、互いに独立して、C1−4アルキル基を表し、R4は、以下の式(V):
(式中、Rは、(i)以下の式(VI):
(式中、M、R1、R2およびR3は、式(I)について定義されたのと同じ意味を有し、これにより、式(I)の化合物は、対称または非対称なヒドロカルビル基であり得る)
を有するか;または
(ii)以下の式(VII):
(式中、
Xは、単結合、酸素原子または基NR’(式中、R’は、R1と同じ意味を有し、それらから独立して選択される)を表し;
R*は、R1と同じ意味を有し、トリヒドロカルビルシリル基、モノ(ヒドロカルビルカルボニル)ジヒドロカルビルシリル基またはジ(ヒドロカルビルカルボニル)モノヒドロカルビルシリル基、それらから独立して選択される)
の基であり:または
(iii)MがSiであるとき、Rは、置換されているかもしくは置換されていないヒドロカルビル基であり得る、
好ましくは、Rは、(ii)式(VII)の基であり、
より好ましくは、Rは、(ii)式(VII)(式中、Xは、酸素原子であり、R*は、R1と同じ意味を有し、それらから独立して選択される)の基であり、
なおより好ましくは、式(I)の化合物は、
(式中、Mは、Siである)
からなる群から選択され、
最も好ましくは、式(I)の化合物は、tert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート)(DKSi)である)
を有する)からなる群から選択される1つの置換基で場合により置換されていてもよいフェニルまたはベンゾイル基からなる群から選択される)
化合物である、ラジカル重合開始剤;
(v)式(II)、(III)および(IV)の化合物から選択される、カチオン重合開始剤、
ここで、式(II)の化合物は、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムテトラフルオロボレートを含む(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウム(DPI)テトラフルオロボレート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウム(Me2−DPI)テトラフルオロボレート、フェニル−4−メチルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(4−ヘプチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(3−ニトロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(ナフチル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、DPIヘキサフルオロホスフェート、Me2−DPIヘキサフルオロホスフェート;DPIヘキサフルオロアルセナート、ジ(4−フェノキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボラート、フェニル−2−チエニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、3,5−ジメチルピラゾリル−4−フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、DPIヘキサフルオロアンチモネート、2,2’−DPIテトラフルオロボレート、ジ(2,4−ジクロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−カルボキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−メトキシスルホニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−アセタミドフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(2−ベンゾチエニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、およびDPIヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択され;
より好ましくは、式(II)の化合物は、ジフェニルヨードニウム(DPI)ヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウム(Me2−DPI)ヘキサフルオロホスフェート、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(Irgacure(登録商標)250、BASF SEより市販されている)、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムテトラフルオロボレート、4−オクチルオキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、および4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムボレート(PI2074)からなる群から選択され;
最も好ましくは、式(II)の化合物は、DPIヘキサフルオロホスフェートおよび/または4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)であり;
式(III)の化合物は、以下の式:
のS−(フェニル)チアントレニウムヘキサフルオロホスフェートであり;
式(IV)の化合物は、テトラキス−(ヒドロキシメチル)−ホスホニウム(THP)塩またはテトラキス−(ヒドロキシメチル)−ホスホニウムヒドロキシド(THPOH)塩(式中、アニオンA−は、ギ酸塩、酢酸塩、リン酸塩、硫酸塩素、フッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物からなる群から選択される)である;
好ましくは、カチオン重合開始剤は、式(II)の化合物であり、最も好ましくは、DPIヘキサフルオロホスフェートおよび/または4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)であり;
(vi)場合により、開始剤系(b)は、アミン化合物、Si−HまたはGe−H結合を有する化合物、カルバゾール化合物、および式(I)〜(IV)の化合物以外の光開始剤からなる群から選択される少なくとも1つの共開始剤をさらに含み;
好ましくは、共開始剤は、トリエタノールアミン、4−N,N−ジメチルアミノベンゾニトリル、メチルN,N−ジメチルアミノベンゾエート、エチルΝ,Ν−ジメチルアミノベンゾエート(EDB)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびイソアミル4−Ν,Ν−ジメチルアミノベンゾエート、N,N−ジメチルアニリン、Ν,Ν−ジメチルトルイジン、N,N−ジエタノールトルイジン、ジメチルアミノアニソール、1または2−ジメチルアミノナフタレン、水素化トリフェニルゲルマニウム(Ph3GeH)、トリス(トリメチルシリル)シラン(TMS)3SiH)、9H−カルバゾール−9−エタノール(CARET)、およびカンファキノン(CQ)からなる群から選択される;
より好ましくは、共開始剤は、EDB、Ph3GeH、(TMS)3SiH、2、4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、CARETおよびCQからなる群から選択される少なくとも1つ;最も好ましくは、共開始剤は、Ph3GeH、(TMS)3SiHまたはCARETであり、任意でCQと組合せられる、
を含む開始剤系を含む。
アシルシランの調製の一般的手法[1]。磁気攪拌棒を有する10mLのスクリューキャップガラス管に、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.054g(0.3mmol)、亜リン酸トリエチル0.1g(0.6mmol)を、N2下で充填した。ヘキサメチルジシラン(0.96g、6.6mmol)を加え、混合物を5分間室温にて撹拌した。その後、ベンゾイルクロリド6mmolを、黄色の溶液にゆっくり加えた。反応混合物を、110℃にて2.5時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物を、先行する精製工程なしで、勾配溶出を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製した。[1] Yamamoto, K.; Suzuki, S.; Tsuji, J. Tetrahedron Lett. 1980, 21, 1653.
表題化合物を、ベンゾイルクロリド0.84g(6mmol)、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.054g(0.3mmol)、亜リン酸トリエチル0.1g(0.6mmol)およびヘキサメチジルシラン0.96g(6.6mmol)を使用して一般的な手法に従い調製した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィーにより精製し、透明な黄色の油状物を得た。
1H-NMR [ppm]: (300 MHz, CDCI3) δ 7.85 - 7.82 (m, 2H, Pos. 4, 6), δ 7.57 - 7.44 (m, 4H, Pos. 1, 2, 3), δ 0.38 (s, 9H, Pos. 10, 11 , 12)
13C-NMR [ppm]: (75 MHz, CDCI3) δ235.94 (Pos. 7); δ 141.48 (Pos. 5); δ 132.84 (Pos. 2); δ 128.80 (Pos. 4, 6); δ 127.63 (Pos. 1 , 3); δ -1.21 (Pos. 10, 11 , 12)
2,2−ビス[4−[2−ヒドロキシ−3メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)5.000g(9.7656mmol)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TGDMA)1.1983g(4.1853mmol)、ベンゾイルトリメチルシラン(BTMS)0.0497g(0.2790mmol)、ジメチルアニリン0.0999g(0.6696)および2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.0047g(0.0212mmol)を均一に混合した。この混合物の重合エンタルピーは、DSC7(パーキンエルマー)で測定し、ΔRH=−56.5kJ/molである。
表題化合物を、4−クロロベンゾイルクロライド1.05g(6mmol)、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.054g(0.3mmol)、亜リン酸トリエチル0.1g(0.6mmol)およびヘキサメチジルシラン0.96g(6.6mmol)を使用して一般的な手法に従い調製した。粗成生物を、酢酸エチル/n−ヘキサン(10:1)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、アシルシラン0.215g(17%)を透明の黄色の油状物として得た。
Element, anal.: theor. (C: 56.46%, H: 6.16%) pract. (C: 57.71 %, H: 5.82%)
1H-NMR [ppm]: (300 MHz, CDCI3) δ 7.78 - 7.75 (m, 2H, Pos. 4, 6), δ 7.46 - 7.44 (m, 2H, Pos. 1 , 3), δ 0.37 (s, 9H, Pos. 10, 11 , 12)
13C-NMR [ppm]: (75 MHz, CDCI3) δ234.44 (Pos. 7); δ 139.65 (Pos. 2); δ 139.19 (Pos. 5); δ 129.15 (Pos. 4, 6); δ 129.97 (Pos. 1 , 3); δ -1.28 (Pos. 10, 11 , 12) GC/MS: 212 [M+]
表題化合物を、3−クロロベンゾイルクロライド1.05g(3mmol)、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.027g(0.15mmol)、亜リン酸トリエチル0.05g(0.3mmol)およびヘキサメチジルシラン0.48g(3.3mmol)を使用して一般的な手法に従い調製した。粗成生物を、酢酸エチル/n−ヘキサン(10:1)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、アシルシラン0.220(17%)を透明の黄色の油状物として得た。
Element, anal.: theor. (C: 56.46%, H: 6.16%) pract. (C: 57.83%, H: 6.43%)
1H-NMR [ppm]: (300 MHz, CDCI3) δ 7.76 - 7.75 (m, 1 H, Pos. 4), δ 7.73 - 7.69 (m, 1 H, Pos. 2/6), δ 7.52 - 7.48 (m, 1 H, Pos. 2/6); δ 7.44 - 7.39 (m, 1 H, Pos. 1 ); δ 0.38 (s, 9H, Pos. 10, 11 , 12)
13C-NMR [ppm]: (75 MHz, CDCI3) δ234.30 (Pos. 7); δ 142.63 (Pos. 2); δ 144.82 (Pos. 5); δ 128.27 (Pos. 4, 6); δ 124.27 (Pos. 1 , 3); δ -1.17 (Pos. 10, 11 , 12)
GC/MS: 212 [M+]
表題化合物を、4−ニトロベンゾイルクロライド0.56g(3mmol)、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.027g(0.15mmol)、亜リン酸トリエチル0.05g(0.3mmol)およびヘキサメチジルシラン0.48g(3.3mmol)を使用して一般的な手法に従い調製した。粗成生物を、酢酸エチル/n−ヘキサン(10:1)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、アシルシラン0.13g(19.5%)を透明の黄色の油状物として得た。
Element, anal.: theor. (C: 53.79%, H: 5.87%, N: 6.27) pract. (C: 52.84%, H: 5.75%, N: 6.29)
1H-NMR [ppm]: (300 MHz, CDCI3) δ 8.35 - 8.32 (m, 2H, Pos. 1 , 3), δ 7.95 - 7.92 (m, 2H, Pos. 1 , 3), δ 0.40 (s, 9H, Pos. 10, 11 , 12)
13C-NMR [ppm]: (75 MHz, CDCI3) δ235.38 (Pos. 7); δ 149.98 (Pos. 2); δ 144.82 (Pos. 5); δ 128.27 (Pos. 4, 6); δ 124.27 (Pos. 1 , 3); δ -1.17 (Pos. 10, 11 , 12)
GC/MS: 223 [M+]
表題化合物を、4−ニトロベンゾイルクロライド0.56g(3mmol)、ジクロロ(η3−アリル)ジパラジウム(II)0.027g(0.15mmol)、亜リン酸トリエチル0.05g(0.3mmol)およびヘキサメチジルシラン0.48g(3.3mmol)を使用して一般的な手法に従い調製した。粗成生物を、酢酸エチル/n−ヘキサン(10:1)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、アシルシラン0.3g(22%)を黄色の個体として得た。
Element, anal.: theor. (C: 53.79%, H: 5.87%, N: 6.27) pract. (C: 52.73%, H: 5.77%, N: 6.31 )
1H-NMR [ppm]: (300 MHz, CDCI3) δ 8.87 - 8.85 (m, 1 H, Pos. 2), δ 8.41 - 8.37 (m, 1 H, Pos. 4), δ 8.14 - 8.12 (m, 1 H, Pos. 6); δ 7.71 - 7.66 (m, 1 H, Pos. 1 ); δ 0.42 (s, 9H, Pos. 10, 11 , 12)
13C-NMR [ppm]: (75 MHz, CDCI3) δ233.83 (Pos. 7); δ 148.72 (Pos. 3); δ 142.11 (Pos. 5); δ 132.70 (Pos. 6); δ 130.10 (Pos. 1 ); δ 126.97 (Pos. 2), δ 122.60 (Pos. 4), δ -1.44 (Pos. 10, 11 , 12)
GC/MS: 223 [M+]
材料
水素化トリフェニルゲルマニウム(Ph3GeH)、トリス(トリメチルシリル)シラン(TMS)3SiH)、ジフェニルヨードニウム(DPI、幾つかの化学反応においてPh2l+とも呼ばれる)、ヘキサフルオロホスフェートおよびカンファキノン(CQ)を、シグマ・アルドリッチから得た。ビスフェノールA−グリシジルメタクリレート(Bis−GMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、ウレタンジメタクリレート4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−11,14−ジオキサ−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(CAS番号72869−86−4)(UDMA)、1,3−グリセロールジメタクリレート(GDM)も、シグマ・アルドリッチから得て、入手可能な最高純度のグレードを使用した。9H−カルバゾール−9−エタノール(CARET)をどこから得たかは不明である。
(a)(i):
に記載の化合物:
(a)(ii):
に記載の化合物:
(a)(iii):
に記載の化合物:
(b)(iv):
に記載の化合物:
(b)(v):
に記載の化合物:
(b)(vi):
による共開始剤。
477nmに中心のある歯科用青色LED(Dentsply SmartLite Focus;照射した試料の表面にて約80mWcm−2)を、試料の照射のため使用した。Dentsply SmartLite Focusの発光スペクトルを、図1において与える。
光感受性製剤を、LED光での照射のため、BaF2ペレット上、空気下または薄板中(厚さ25μm)で沈着させた。Bis−GMA、TEGDMAまたはUDMAの2重結合含有量の発生を、継続的に、リアルタイムFTIR分光測定(JASCO FTIR 4100)により、約1630cm−1にて観察した。製剤ベースのPh3GeHにおけるGe−H含有量の発生も、2030cm−1にて観察することができる。
厚い試料(1.4mm)について、重合を、空気下、近くの照射した範囲において、6160cm−1のバンドを観察することで評価し、手法はすぐ上に提示したものであった。カチオン重合可能な基エポキシおよびオキセタンを有する化合物/モノマーについて、重合を、それぞれ、790cm−1および880cm−1にて観察し;ビニルエーテル基の重合を、約20μm薄い試料について1618cm−1にて、約1.4mmの厚い試料について6190cm−1にて観察した。
以下の実施例1〜11および参照実施例において、請求項1に記載の歯科用組成物のモノマーの組み合わせ(i)と(ii)、(i)と(iii)、または(i)と(ii)と(iii)を含む均一相(a)の混合重合を、異なる開始剤系(b)の存在下で試験した。
DKSi/DPI系はまた、ラジカル重合とカチオン重合の両方を開始することができ、それ故、それを、ラジカル重合可能な基を有する化合物(例えば、メタクリレート)/カチオン重合可能な基を有する化合物(例えば、ビニルエーテル)混合物の重合を介した相互侵入ポリマー網目構造(IPN)の合成のため使用した。図6において示すUDMA/DVE−3混合物、図7および8において示すBisGMA/DVE−3混合物、ならびに図9において示す300mW/cm2の際のUDMA/DEGDVE(またはDEGVEもしくはDVE−3)の重合での実施例をここで提供する。
(TMS)3SiHもしくはPh3GeHのような水素化シランまたはゲルマニウムにおける水素供与体の存在下で、メタクリレート/ビニルエーテル混合物の混合重合の動態は改善した。転化>70%に達するのに必要な照射時間を、表4において挙げる。
CQ/Ph3GeH/DPI系は、ラジカル重合とカチオン重合の両方を開始することができ、それを、ラジカル重合可能な基を有する化合物とカチオン重合可能な基を有する化合物の混合物の重合を介した相互侵入ポリマー網目構造(IPN)の合成のため使用した。典型的には、BisGMA/TEGDMA/EPOX混合物の重合を試験し、結果を、図10〜12において示す。
4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−11,14−ジオキサ−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(CAS番号72869−86−4)(UDMA)2.0000g(4.2503mmol)、カンファキノン(CQ)0.0071g(0.0425mmol)、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチルエステル(DMABE)0.0099g(0.051mmol)および2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.0017g(0.0079mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−52.1±1.5kJ/molであった(図15を参照)。
11,14−ジオキサン−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸,4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−,2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(UDMA)6.0000g(12.7508mmol)、グリセリンジメタクリレート(GDM)1.50g(6.5717mmol)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGDVE)4.00g(25.2845mmol)、tert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート(DKSi)0.1413g(0.5781mmol)およびジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(DPI)0.1410g(0.3309mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−45.1±0.9kJ/molであり、これは、図15から収集することができる通りである。
11,14−ジオキサン−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸,4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−,2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(UDMA)7.5000g(15.9385mmol)、2−ビニルオキシエトキシエチルメタクリレート(VEEM)2.50g(16.0072mmol)、tert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート(DKSi)0.1098g(0.4491mmol)およびジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(DPI)0.1090g(0.2558mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−44.4±5.6kJ/molであった。重合混合について測定した屈曲強度は、81.7±8.4MPaであり、E−弾性率は、1973±78Mpaであった。
11,14−ジオキサン−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸,4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−,2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(UDMA)5.0000g(10.6256mmol)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGDVE)2.50g(15.8028mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス[2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−イル)エチル]ジシロキサン(EPOX−Si)2.5000g(6.5327mmol)、tert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート(DKSi)0.1974g(0.8075mmol)および4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)0.3899g(0.3837mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−30.5±3.3kJ/molであった。
11,14−ジオキサン−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸,4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−,2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(UDMA)4.5000g(9.5631mmol)、グリセリンジメタクリレート3.1000g(13.5818mmol)、2−ビニルオキシエトキシエチルメタクリレート(VEEM)1,1000g(7,0432mmol)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGDVE)1,3000g(8,2174mmol)、tert−ブチル(tert−ブチルジメチルシリル)グリオキシラート(DKSi)0.0984g(0.4025mmol)および4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)0.1933g(0.1902mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−37.2±2.7kJ/molであった。重合混合について測定した屈曲強度は、57.1±12.6MPaであり、E−弾性率は、1714±14Mpaであった。
11,14−ジオキサン−2,9−ジアザヘプタデス−16−エン酸,4,4,6,16(または4,6,6,16)−テトラメチル−10,15−ジオキソ−,2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペン−1−イル)オキシ]エチルエステル(UDMA)2.0000g(4.2503mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス[2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−イル)エチル]ジシロキサン(EPOX−Si)2.0000g(5.2262mmol)、カンファキノン(CQ)0.0851g(0.5117mmol)、水素化トリフェニルゲルマニウム0.0853g(0.2797mmol)および4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(PI2074)0.1680g(0.1653mmol)を均一に混合した。DSC7(パーキンエルマー)で測定した重合エンタルピーは、ΔRH=−51.6±0.8kJ/molであった。
CQ/CARET/PI2074は、メタクリレート/EPOX−Si混合物の混合重合について効率的な開始剤系を表すことが見いだされ、これは、上の表2から収集することができる通りである。
DKSi/PI2074/CARET系は、ラジカル重合とカチオン重合の両方を開始することができ、それ故、それを、メタクリレートのような、ラジカル重合可能な基を有する化合物とカチオン重合可能な基を有する化合物(例えば、ビニルエーテル)の混合物の重合を介した相互侵入ポリマー網目構造(IPN)の合成のため使用した。図18および19において示すUDMA/VEEM混合物の重合での実施例をここで提供する。
実施例は、式(I)のラジカル重合開始剤および式(II)のカチオン重合開始剤を含む開始剤系が、驚くべきことに、モノマーの組み合わせ(i)と(ii)、(i)と(iii)、または(i)と(ii)と(iii)を含む均一相(a)の混合重合に適していることを示し、ここで、
(i)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(ii)は、1つまたは複数のカチオン重合可能な基を有する1つまたは複数の化合物を表し;
(iii)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合と1つまたは複数のカチオン重合可能な基の組み合わせを有する1つまたは複数の化合物を表す。
Claims (17)
- (a)モノマーを含む均一相と;
(b)ラジカル重合開始剤及びカチオン重合開始剤を含む開始剤系と;を含む、歯科用組成物であって、
前記(a)のモノマーは、
モノマー(i)とモノマー(ii)、モノマー(i)とモノマー(iii)、モノマー(ii)とモノマー(iii)、もしくはモノマー(i)とモノマー(ii)とモノマー(iii)の組み合わせを含むか、
または
モノマー(iii)を含み、
前記モノマー(i)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する1つまたは複数の化合物を表し;
前記モノマー(ii)は、1つまたは複数のカチオン重合可能な基を有する1つまたは複数の化合物を表し;
前記モノマー(iii)は、1つまたは複数のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合と1つまたは複数のカチオン重合可能な基の組み合わせを有する1つまたは複数の化合物を表し;
前記ラジカル重合開始剤は、
(iv)以下の式(I):
で表わされる1つまたは複数のラジカル重合開始剤であり;
前記カチオン重合開始剤は、
(v)以下の式(II):
以下の式(III):
または
以下の式(IV):
で表わされる化合物から選択されるカチオン重合開始剤であり、
前記式(I)中、
Mは、GeまたはSiであり;
R1、R2およびR3は、同じであるか、または異なっていてもよく、互いに独立して、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基を表し、
R4は、水素原子、または以下の式(V):
を有する有機または有機金属基を表し;
ここで、式(V)中、Rは、
(ア)以下の式(VI):
を有するか;あるいは
(イ)以下の式(VII):
を有するか、
(ウ)前記式(I)中のMがSiであるとき、Rは、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基であってもよく、
但し、R4が水素原子であるとき、開始剤系は、300〜600nmの範囲に光吸収最大値を有する増感剤化合物をさらに含み;
前記式(II)中、
R5およびR6は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表し;
前記式(III)中、
R7、R8およびR9は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表し;
前記式(IV)中、
R10、R11、R12、およびR13は、同じであるか、または異なっていてもよく、独立して、置換基を有していてもよいアルキルまたはアリール基を表し;
Y−は、アニオンを表し;
前記式(VI)中、
M、R1、R2およびR3は、前記式(I)について上で定義されたのと同じ意味を有し、これにより、式(I)の化合物は、対称であるか、もしくは非対称であってもよく、
前記式(VII)中、
Xは、単結合、酸素原子または基NR’(式中、R’は、置換されているかもしくは置換されていないヒドロカルビル基を表す)を表し;
R*は、置換されているかまたは置換されていないヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、モノ(ヒドロカルビルカルボニル)ジヒドロカルビルシリル基またはジ(ヒドロカルビルカルボニル)モノヒドロカルビルシリル基を表す)の基を表す;
歯科用組成物。 - MがSiである、請求項1に記載の歯科用組成物。
- MがGeである、請求項1に記載の歯科用組成物。
- 前記ラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合が、(メタ)アクリロイル基および(メタ)アクリルアミド基の炭素−炭素2重結合から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記カチオン重合可能な基が、エポキシド基、オキセタン基、ビニルエーテル基、アジリジン基、およびアゼチジン基から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記カチオン重合可能な基が、エポキシド基、ビニルエーテル基およびオキセタン基から選択される、請求項5に記載の歯科用組成物。
- 前記カチオン重合可能な基が、エポキシド基およびビニルエーテル基から選択される、請求項5に記載の歯科用組成物。
- 前記モノマー(i)において、前記ラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合が、(メタ)アクリロイル基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記モノマー(ii)において、前記カチオン重合可能な基が、エポキシド基、オキセタン基およびビニルエーテル基から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記モノマー(ii)において、前記カチオン重合可能な基が、エポキシド基およびビニルエーテル基から選択される、請求項9に記載の歯科用組成物。
- 前記モノマー(iii)において、前記ラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合が、(メタ)アクリロイル基の炭素−炭素2重結合であり、前記カチオン重合可能な基が、ビニルエーテル基である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記モノマー(i)が、2つ以上のラジカル重合可能な炭素−炭素2重結合を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記式(II)の化合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記式(III)または(IV)の化合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 歯科用接着性組成物、結合剤、小窩裂溝封鎖材、歯科用知覚鈍麻組成物、歯髄覆罩組成物、歯科用コンポジット、流動性歯科用コンポジット、歯科用グラスアイオノマーセメント、歯科用セメント、樹脂修飾グラスアイオノマー、または歯科用根管シーラー組成物である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 0.1〜5重量パーセントの前記開始剤系を含有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
- 前記均一相(a)の重量比:モノマー(i)/(モノマー(ii)+モノマー(iii))が0.1〜10となるように、前記モノマー(i)、(ii)および(iii)を含有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
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