JP6914959B2 - N−アシルアミノ酸塩を含む新規ナノエマルションおよび製造方法 - Google Patents

N−アシルアミノ酸塩を含む新規ナノエマルションおよび製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規の水中油(o/w)型ナノエマルションおよび製造方法に関する。該ナノエマルションは、(1)好ましくは全ナノエマルションの質量の40%〜75%、好ましくは41〜75%、または41〜70%の量のトリグリセリド油および/またはワセリンを有する内側の油相と、(2)ジカルボキシルアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)のN−アシル誘導体の塩である界面活性剤を含有する外側の水相との組合せに基づく。該方法は、20〜500ナノメートル(nm)、好ましくは20〜400nmの小滴サイズを有する組成物を製造するために使用される。
本発明は、小滴(例えば、500ナノメートルまたはそれ未満;トリグリセリドを含む組成物の場合、小滴サイズは好ましくは225nmまたはそれ未満、例えば20〜225nm;ワセリンを含むものの場合、小滴サイズは好ましくは20〜400nm)中にそのようなトリグリセリド油およびワセリンを提供することに関し(有益剤がナノエマルションから送達される)、これは有益剤がより大きな油小滴の形態で送達される組成物よりも美的に優れている。ナノエマルションは、パーソナルクレンジング組成物中に組み込まれた時に、高堆積のトリグリセリド油および/またはワセリンをさらに提供する。さらに、驚くべきことに、これらの有益剤が記載するような小滴の形態で存在する時に、パーソナルクレンジング組成物の優れた泡立ち性能が見られる。通常、トリグリセリド油およびワセリン有益剤は、数ミクロンの小滴の形態である時に、泡立ちの早さおよび体積を低下させる傾向がある。
本発明は、有益剤の堆積をさらに増進させるためのカチオンポリマーと組み合わせた本発明の新規ナノエマルションから本質的になるパーソナルケアクレンジング組成物をさらに想定する。すなわち、驚くべきことに、ナノエマルションは、より複雑なパーソナルクレンジング組成物中に組み込むことができる成分としてだけでなく、優れた有益剤の堆積を提供する単独の組成物としても機能する。
多くの場合、皮膚保湿油(上記のトリグリセリド油およびワセリン有益剤など)は、大きい油滴(例えば、50〜200ミクロンまたはそれより大きい)の形態のパーソナルクレンジング組成物(例えば、皮膚を洗浄および保湿するために設計されたシャワージェル、フェイシャルクレンザー、およびハンドクレンザー)から送達される。
例えば、共にGlenn,Jr.の米国特許第5,584,293号明細書および同第6,066,608号明細書には、少なくとも10%の200ミクロンより大きい直径の親油性皮膚保湿剤の小滴を含む保湿液パーソナルクレンジングエマルションが開示されている。
Restrepoらの米国特許第8,772,212号明細書には、高レベルのワセリンを含有する等方性クレンジング組成物が開示されており、50体積%より多くのワセリン粒子が、50、100、150、または200ミクロンより大きい直径を有する。
大きい油滴を含有する組成物は、(例えば安定化剤を使用して、)大きい滴を支えることができるように十分によく構造化されている必要がある。例えば米国特許第5,854,293号明細書および同第6,066,608号明細書では、結晶質のヒドロキシル含有安定化剤、ポリマー増粘剤、C10−C18ジエステル、非晶質シリカ、またはスメクタイト粘土から選択される安定化剤が利用されている。そのような組成物を調製するためには、特別な混合処理が通常必要とされる。例えば、油小滴サイズの低下を防止するために低せん断の下で組成物を調製しなければならない(米国特許第8,772,212号明細書を参照)。これらは有益剤の増進された送達を提供するが、これらの製品は一般に、大きい油滴の存在に起因して消費者にとって美的な魅力がより低いと考えられる。
例えば、皮膚への有益剤(例えば、シリコーン)の送達を増進する別の方法は、例えば、JAGUAR(登録商標)C−13−Sという名称で販売されているグアーガムのヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム誘導体(Helliwellの米国特許第5,500,152号明細書を参照)などのカチオン親水性ポリマーの使用を通じて為される。この参照文献では、シリコーン油は、0.1〜1ミクロン(μm)の範囲の油小滴サイズ、0.4μmの平均粒径(これが小滴の数平均の直径なのか、それとも体積平均の直径なのかについては記載されていない)を有する予め形成されたエマルションである。この種の製品は、滑らかで美的に魅力的な傾向がある。しかしながら、栄養のある植物油(トリグリセリド油)、およびワセリンなどの高い閉塞性の皮膚保護剤が、通常、クレンジング組成物の好ましい保湿剤である。完全に製剤化されたシャワージェル組成物は、Helliwellの米国特許第5,500,152号明細書のナノエマルションにおいて使用されている非イオン性界面活性剤ラウリルアルコールエトキシレートとは完全に異なる界面活性剤系(イセチオネートおよびベタイン)を含むこともまた留意される。
保湿油に富むクレンジング組成物が直面する一つの課題は、(特に、40%より高いナノエマルションのレベルで使用される場合の我々の発明のものなどのレベルの)多量の油が、泡立ちの早さおよび体積を低下させる傾向があるということである。
したがって、トリグリセリド油および/またはワセリンナノエマルションからなるパーソナルクレンジング組成物であって、美的に魅力的であり、これらの保湿油の堆積が高く、かつ高い泡立ち性能を維持する組成物を調製することが望まれる。
本発明では、出願人は、小さい(20〜500nm、好ましくは50〜400nm)体積平均直径の小滴としてのトリグリセリド油およびワセリンを送達するための新規ナノエマルションを提供する。さらに、予想外なことに、高い泡立ち性能が維持されている。トリグリセリドの場合、好ましいレベルはナノエマルションの41〜75%であり、好ましいサイズは20〜225nmである。ワセリンの場合、同じレベルが好ましいが、小滴サイズは20〜400nmである。均質化は、通常、4000〜6000psi(例えば、5000psi)で行われる。
本発明のナノエマルションは、(1)トリグリセリド油、ワセリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される有益剤の小滴を含有する油相、および(2)ジカルボキシルアミノ酸のN−アシル誘導体の塩である1つまたは複数の界面活性剤を含む水相を含み、具体的には、これらの界面活性剤は、(a)定義されたN−アシル基を有するアシルグルタミン酸塩もしくはアシルアスパラギン酸塩、または(b)塩のアシルグルタミン酸とアシルアスパラギン酸との混合物から選択され得る。
ジカルボキシルアミノ酸(例えば、アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩)の特定のN−アシル誘導体は、通常、ナノエマルソン(nanoemulson)組成物の水相中に存在する全ての界面活性剤の50%またはそれより多く、好ましくは60%またはそれより多くを成す。
Simonnetらの米国特許第8,834,903号明細書および米国特許第6,541,018号明細書の両方にはナノエマルション組成物が開示されており、可能な界面活性剤としてアシルグルタメートが記載されている(例えば、米国特許第8,834,903号明細書の第4欄第27〜31行)。しかしながら、それは多くの可能な界面活性剤の一つとして開示されており、使用される場合、この界面活性剤は「追加の」成分、例えば補助界面活性剤として使用される(第4欄第53行)。実施例では、グルタメートは、0.5%(全界面活性剤の10質量%)より高いレベルでは全く使用されていない。例示されたグルタメートはまた、N−ステアロイル−グルタミン酸の塩である。これはC18の鎖長を有し、クレンジング組成物中で不良な泡立ちを提供する。
米国特許第6,541,018号明細書では、内相の油は、主に低分子量(400未満のMW)のエステル油である。低いMWのエステル油は、クレンジング組成物の粘性および泡に影響を及ぼす。我々の発明のトリグリセリドおよびワセリン(30〜60℃の融点を有する)は、粘性および泡に示す影響がより小さい。
米国特許第8,834,903号明細書および米国特許第6,541,018号明細書で開示されたナノエマルションは、油の濃度がエマルションの40%程度である内相を有することがさらに留意される。本発明の油の濃度は、全ナノエマルションの質量の20%〜75%に及び得るが、好ましい範囲は41〜75%、好ましくは41%〜70%または42〜65%である。本発明の特定の界面活性剤および油は、これらのより高い油濃度範囲でナノエマルションを形成するために使用することができ、実際、顕著なことに、これらのより高い好ましい油濃度範囲において、予想外なことに、同じ処理圧力ならびに同じ界面活性剤および油の比においてさえ、油のレベルがより低い油濃度範囲である時よりも油小滴の体積平均直径が小さいことを出願人は発見した。より小さい小滴のナノエマルションを調製するために消費するエネルギーがより少ないというだけでなく、ナノ油小滴の収量も向上させることから、これは有益である。さらに、小さい体積平均直径の小滴ナノエマルションは、上述の参考文献のナノエマルションを形成するために使用される圧力よりも低い圧力において形成される。
Simonnetの特許では油球の大きさを定義する時に(米国特許第8,834,903号明細書の第2欄第64行を参照)、数平均によって定義していることも留意される。数平均は全ての粒子の大きさの単純平均であるので(例えば、1μmの小滴と99μmの小滴の平均は約50μm)、それらは小滴の体積平均直径を説明しない(例えば、1μの小滴および99μの小滴の体積平均直径は99μmにはるかに近い)。したがって、これらの参考文献が我々の発明において開示するものと同じ低い体積平均の滴を開示することは明白ではない。
米国特許出願公開第2014/0113852号明細書は、非常に微細な小滴分散相中に親油性化合物を含有する濃縮水−連続エマルションを製造するための方法に関する。これは、変形制御ダイナミックミキサ(Controlled Deformation Dynamic Mixer;CDDM)またはキャビティ・トランスファ・ミキサ(Cavity Transfer Mixer;CTM)を使用して行われる。特定のアミノ酸界面活性剤を使用して穏やかなパーソナルクレンジング製品を形成すると同時に、優れた泡立ちを維持するトリグリセリドおよび/またはワセリンを含有する美的に優れた製品を提供することは、認識も開示もされていない。
中国特許第105287235号明細書には、ホワイトニングマスクにおいて使用されるナノエマルションが開示されている。可能な界面活性剤としてグルタメートが記載されているが、それは界面活性剤系の40%未満のレベルで使用される。
韓国特許第101419602号明細書には、フィトステロールベースの薬物担体および調製方法が開示されている。ナノエマルションを作ることができるが、トリグリセリドが含まれる場合、その量は40%よりはるかに低い。
本発明の特有のナノエマルションは、美的に優れ、有益剤トリグリセリド油またはワセリンを効率的に送達し、かつパーソナルクレンジング組成物中に組み込まれた時に優れた泡立ちを維持する小さい油小滴(500またはそれ未満、好ましくは400またはそれ未満)を含有する。さらに、界面活性剤を形成するために使用される脂肪酸の鎖長など、使用される特定の界面活性剤は、ナノエマルションがパーソナルクレンジング製品中に使用された時に、優れた「穏やかな」クレンジングを提供し、かつ泡の維持を確実にする。好ましくは、トリグリセリドおよび/または油は、ナノエマルションの質量の40〜75%または41〜75%または42〜70%を成す。
界面活性剤の穏やかさに関して、出願人は、C.H.Lee et.al.、「Effect of surfactant mixtures on irritant contact dermatitis potential in man:sodium lauroyl glutamate and sodium lauryl sulphate」(Contact Dermatitis、第30巻第4号第205〜209頁、1994年4月)、ならびにM.SugarおよびR.Schmucker、「Reduction of Skin’s Surfactant Adsorption:An Effective Way To Improve Mildness And Performance of Bath Care Products」(XXI IFSCC International Congress 2000、Berlin−Proceedings)を注記し、これらにおいて、ラウロイルグルタミン酸ナトリウムおよびコシルグルタミン酸ナトリウム(sodium cocyl glutamate)(例えば、ジカルボン酸のN−アシル誘導体)は穏やかな界面活性剤であり、これらの利用はラウリル硫酸ナトリウムおよびSLESにおいて起こり得る刺激を減少させることができることが開示されている。
米国特許第5,584,293号明細書 米国特許第6,066,608号明細書 米国特許第8,772,212号明細書 米国特許第5,500,152号明細書 米国特許第8,834,903号明細書 米国特許第6,541,018号明細書 米国特許出願公開第2014/0113852号明細書 中国特許第105287235号明細書 韓国特許第101419602号明細書
C.H.Lee et al.、「Effect of surfactant mixtures on irriant contact dermatitis potential in man:sodium lauroyl glutamate and sodium lauryl sulphate」(Contact Dermatitis、第30巻第4号第205〜209頁、1994年4月) M.SugarおよびR.Schmucker、「Reduction of Skin’s Surfactant Adsorption:An Effective Way To Improve Mildness And Performance of Bath Care Products」(XXI IFSCC International Congress 2000、Berlin−Proceedings)
具体的には、一つの形態では、本発明は、ナノエマルション組成物であって、
a)内相を含み、内相が、全ナノエマルションの40〜75質量%、好ましくは41〜75質量%または41〜70質量%または42〜65質量%の、トリグリセリド油、ワセリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される油を含み、小滴を形成するワセリン油の融点が30〜60℃であり、かつ
b)外側の水相を含み、水相が、(活性成分として)全ナノエマルションの2〜15質量%の、ジカルボキシルアミノ酸のN−アシル誘導体である1または複数の界面活性剤を含み、好ましくは、前記1または複数の界面活性剤が、
(i)65%より多く(例えば、65〜100%、好ましくは65〜90%)のアシル基がC14またはそれ未満の鎖長を有するアシルグルタミン酸の塩、
(ii)65%より多く(例えば、65〜100%、好ましくは65〜90%)のアシル基がC14またはそれ未満の鎖長を有するアシルアスパラギン酸の塩、および
(iii)これらの混合物
からなる群から選択されるものであり、
(b)の界面活性剤が、ナノエマルションの水相中に存在する全ての界面活性剤の50%またはそれより多く、好ましくは60%またはそれより多く、好ましくは65〜100%を成し、
(a)の油小滴の体積平均直径が20〜500ナノメートルである、
組成物に関する。
一つの形態では、内相はトリグリセリド油を含み、かつ油小滴の体積平均直径は20〜225nm、好ましくは25〜220nmである。
別の形態では、内相はワセリン油を含み、かつ小滴の体積平均直径は20〜400nm、好ましくは25〜350である。
請求項は組成物を対象とすることが理解されるべきである。すなわち、例えば、我々によって形成されようと、あるいは(大部分の場合に起こるように)調製された界面活性剤製品として購入されようと、請求項はジカルボン酸のN−アシル誘導体の塩をカバーすることを意図する。
一つの形態では、ナノエマルションは、ナノエマルションの40〜75質量%、好ましくは41〜70質量%の油を含有し、小滴の体積平均直径は20〜400または50〜300ナノメートルである。記載したように、内相がトリグリセリドの場合、小滴サイズは好ましくは20〜225nmである。ナノエマルションがナノエマルションの20から40質量%未満または41質量%未満の油を含有する時に、この体積平均直径は通常、類似の調製方法を使用した場合にさえ、より大きいことを出願人は発見した。
ナノエマルションは、通常、従来のロータ/ステータ高せん断機を使用して油相と水相とを混合することによって調製され、さらに7000ポンド/平方インチ(psi)またはそれ未満、好ましくは6000psiまたはそれ未満、好ましくは5000psiまたはそれ未満の処理圧力でのホモジナイザを介して処理される。
界面活性剤中の65%より多くのアシル基がC14またはそれ未満の鎖長を有するので、ナノエマルション組成物は、一旦形成されると、いくつもの利点を提供する。例えば、ナノエマルション組成物は、ミセルによって構成されているまたはラメラ構造のパーソナルクレンザー液中に容易に組み込むことができる。さらに、(例えば、より長いC16およびC18の鎖に対して)界面活性剤上の主により短い鎖のN−アシル基は、クレンザー液中で良好な泡形成を可能とする。
したがって、新規ナノエマルションは、感覚的に心地よく(小さい小滴サイズのため)、効率的な油堆積を提供し、優れた安定性を提供し(これもまたより小さい小滴サイズのため)、かつパーソナルクレンジング液における使用のための理想に適う(鎖長の選択のため)と同時に、優れた泡立ちを提供する。
本発明は、ナノエマルション組成物およびカチオンポリマーから本質的になる組成物も想定する。すなわち、ナノエマルション組成物の調製後、それらを小量のカチオンポリマーと合わせて(2つを合わせるために一部の分散剤が通常使用される)、そのままパッケージ化および流通できる単独のパーソナルケアクレンジング組成物を形成することができる。これは、より少ない成分の使用および複雑性がより低い製剤化の結果として節約をもたらしながらも、優れたクレンジングおよび有益剤の堆積の利益をなおも与える。
一つの形態では、本発明は、記載するいずれかのナノエマルション組成物を製造するための方法であって、
1)水相を約55〜約75℃に加熱することと、
2)油相を約55〜約75℃にまたは油が溶けるまで加熱することと、
3)水相へと油相を加え、1000〜6000の毎分回転数(rpm)の速度で従来のローテータ/ステータ高せん断機を用いて粗エマルションを形成することと、
4)7000psiまたはそれ未満、好ましくは6000psiまたはそれ未満、好ましくは5000psiまたはそれ未満の処理圧力において、1回または複数回、粗エマルションをホモジナイザに投入することと、
5)室温へとエマルションを冷却することと、
を含む、方法を含む。
あるいは、ステップ3)において、200〜500psiの圧力で作動するホモジナイザを使用して粗エマルションを形成してもよい。
実施例、またはその他の明示的に示した場合を除いて、材料の量または反応条件、材料の物理的性質および/または使用を説明する本記載中の全ての数は、「約」という語によって修飾されるものと理解するべきである。全ての量は、別段の記載がなければ、最終組成物の質量による。
任意の範囲の濃度または量の記載において、任意の特定の上限濃度は、任意の特定のより低い濃度または量と関連できることを留意するべきである。
疑いを避けるために、「含む」という語は、「含む」ことを意味するが、必ずしも「からなる」または「から構成される」ことを意味しないことが意図される。すなわち、挙げたステップまたは選択項目は網羅的なものである必要はない。
請求項は複数の従属または重複なしで見付かり得るという事実にかかわらず、本明細書中に見られる本発明の開示は、互いに多項従属した請求項中に見出される全ての実施形態をカバーするものと考えるべきである。
本発明は、有益剤および界面活性剤の特定の選択物を含有する新規ナノエマルション、ならびに製造方法を提供する。ナノエマルションは、7000psiまたはそれ未満のより低い処理圧力を使用して調製することができる。新規ナノエマルションは、液体クレンジング組成物における使用のための理想に適っている。
具体的には、ジカルボキシルアミノ酸界面活性剤(例えば、アシルグルタメートおよび/またはアシルアスパルテート界面活性剤)のN−アシル誘導体は、65%より多くの、好ましくは75%より多くの、好ましくは80%より多くのC14またはそれ未満のアシル鎖を有する(好ましくは、それはC12、C14、およびこれらの混合物である、75%より多くのアシル鎖を有する)。選択された界面活性剤は、完全に製剤化された液体パーソナルクレンジング組成物中に最終のナノエマルションが混合された時に、複数の利点を提供する。先ず、グルタメート界面活性剤およびアスパルテート界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムおよびラウリルエーテル硫酸ナトリウム(sodium lauryl ether sulphaste;SLES)などの典型的に使用されるより刺激の強い界面活性剤よりも刺激が低いことが公知である。また、記載するように、界面活性剤が構造化されたパーソナルクレンジング液における使用のために界面活性剤が好適なものとなるように、そしてそれと同時にそのような構造化との最小限の干渉を界面活性剤が提供するように、鎖長は選択される。さらには、(より長いC16およびC18の鎖に対して)選択された主により短い鎖長は、界面活性剤が良好な泡を提供するのを確実にする。
ナノエマルションはまた、かなり予想外なことに、全ナノエマルションの40%〜75%、例えば41〜70%の油相が使用された時にさえ、小さい体積平均直径の小滴を形成する。小さい体積平均径のそのような小滴は、より効率的な堆積の提供を助ける。例えば、完全に製剤化された液体クレンザーにおいて通常使用されるカチオンポリマーは、より大きい滴よりも容易により小さい小滴を堆積させる。大きい油滴はまた、大きい油滴を懸濁するために安定化剤を必要とする。ナノエマルションの小さいサイズの油小滴は、クレンジング液中に組み込まれた時に、より大きな安定性も提供する。小滴は、美的により優れたものとしても見られる。
以下において、本発明のナノエマルションをより具体的に定義する。
油相
ナノエマルションの油相は、1もしくは複数のトリグリセリド油(動物油および/または植物油)、ワセリン、または1もしくは複数のトリグリセリド油とワセリンとの混合物であってよく、油相がトリグリセリドを含む場合、好ましい小滴サイズは、それがワセリンを含む場合よりも小さい(20〜225nm)。
使用され得るトリグリセリド油の例としては、大豆油、ひまわり種子油、ココナッツ油、菜種油、パーム油、パーム核油、ブドウ種子油、および魚油が挙げられる。大豆油およびひまわり種子油は、好ましいトリグリセリドである。
油相はワセリンであってもよい。ワセリンは、好ましくは30〜約60℃の範囲内の融点を有する。そのようなワセリンの例としては、UnileverのVaseline(登録商標)Petrolatum Jelly、Calumet PenrecoのWhite Petrolatum USP、SonnebornのPetrolatum G2212およびWhite Protopet(登録商標)1Sが挙げられる。
油相は、全ナノエマルション組成物の20質量%〜75質量%、好ましくは40〜75質量%または41〜75または41〜70%または42〜70%または42〜65%に及ぶことができる。予想外なことに、好ましいより高いレベル、すなわち全ナノエマルションの40質量%〜75質量%より高いレベルにおいて、小滴の体積平均直径は、油レベルが40%未満の場合よりも小さいことを発見した。高い油レベルでは、所望の油小滴サイズを得るために必要とされる処理圧力がより低く、微細な油小滴のより高い収量をもたらすと同時に、使用するエネルギー消費が低いので、これは有益である。トリグリセリド油またはワセリン小滴の好ましい体積平均直径は、20〜500nm、好ましくは50〜400nm、最も好ましくは50〜300nmである。上限レベルは250または200または175であり得る。トリグリセリドの場合、好ましいサイズは20〜225または25〜220である。ワセリンの場合、好ましい小滴サイズは20〜400または50〜350nmである。
トリグリセリド油およびワセリンの選択は、本発明のナノエマルションが組み込まれた完全に製剤化されたクレンジング組成物を用いた皮膚の洗浄後にトリグリセリド油および/またはワセリンが皮膚上に堆積した時に、皮膚に栄養、エモリエント性、および閉塞性を付与するのを助ける。
トリグリセリド油および/またはワセリンに加えて、油相は、0.01〜2%のレベルで、例えば、ビタミンA、ビタミンE、日焼け止め、フレグランス、パルミチン酸レチノール、12−ヒドロキシステアリン酸、共役リノール酸、抗菌剤、防蚊剤などの油溶性皮膚有益活性剤を含んでもよい。
油相中に見出され得る別の成分は油相安定化剤である。例えば、小量(ナノエマルションの質量の0.01〜2%、好ましくは0.1〜1%)の酸化防止剤を使用してもよい。使用される油がトリグリセリドの場合、使用され得る好ましい酸化防止剤は、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)である。多くの場合、これは食品グレード濃度酸化防止剤として使用される。
水相
水相は、乳化剤として、(水相中の全ての界面活性剤の50%またはそれより多くの、好ましくは60%またはそれより多くの)ジカルボキシルアミノ酸のN−アシル誘導体の塩を含有する。好ましい乳化剤は、アシルグルタメート界面活性剤およびアシルアスパルテート界面活性剤である。好ましくは、これらは、65%より多くのアシル基がC14またはそれ未満、例えばC〜C14の鎖長を有するアシルグルタメートおよびアシルアスパルテート(例えば、ヤシ脂肪酸誘導体)のカリウム塩および/またはナトリウム塩である。アシル基は、好ましくは、75%より多くの、より好ましくは80%より多くのC14またはそれ未満の鎖長を有する。好ましくは、75%より多くの、最も好ましくは80%より多くの鎖長がC12、C14、またはこれらの混合である。(例えば、より長鎖のC16およびC18に対して)これらの主に短鎖のアシル基は、本発明のナノエマルションが完全に製剤化された液体クレンジング組成物(特に、構造化された液体クレンジング組成物)中に組み込まれた時に、組成物の構造化を妨害せずに、泡立ち能力を維持または増進するのを助けることを確実にする。
グルタメート界面活性剤の例としては以下が挙げられる:
・N−ココイル−L−グルタミン酸ナトリウム(例えば、味の素によるAmisoft(登録商標)CS−11)
・N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム(例えば、味の素によるAmisoft(登録商標)LS−11)
・N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウム(味の素によるAmisoft(登録商標)MS−11)
・N−ココイル_l−グルタミン酸カリウム(例えば、味の素によるAmisoft(登録商標)CK−11)
・N−ミリストイル−L−グルタミン酸カリウム(味の素によるAmisoft(登録商標)MK−11)。
アスパルテート界面活性剤の例としては以下が挙げられる:Zhejiang Taizhou TU−POLY Co.,LtdのN−ラウロイル−L−アスパラギン酸ナトリウム、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム(旭化成ケミカルズ株式会社のAminoFoamer(商標)FLMS−P1およびAminoFoamer(商標)FLCS−S1)。
界面活性剤は全体で、全ナノエマルションの質量の2〜15%、好ましくは4〜12%を成す。記載したように、ジカルボキシルアミノ酸のN−アシル誘導体の塩、好ましくはアシルグルタメート、アシルアスパルテート、またはこれらの混合物は、ナノエマルションの主要な界面活性剤である。それらは、水相中の全ての界面活性剤の40%またはそれより多く、好ましくは50%またはそれより多くを構成する。好ましくは、それらは、60%より多く、より好ましくは70%より多くを構成する。当然ながら、それらは、存在する唯一の界面活性剤であってもよい。
主要な界面活性剤に加えて、その他の穏やかなクレンジング用界面活性剤を水相中で使用することができる。使用され得る陰イオン界面活性剤としては、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ならびに、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸ナトリウム、ラウロイルグリシン酸ナトリウム、およびアシルアラニン酸塩などのその他のアミノ酸ベースの界面活性剤が挙げられる。ココベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン、およびコカミドプロピルヒドロキシスルタインなどの両性化合物も使用することができる。これらの補助界面活性剤は、通常、全ての界面活性剤水相の50%未満、好ましくは40%未満、より好ましくは30%未満のレベルで存在する。
好ましくは、水相は、保存剤または防腐剤を含有してもよい。通常、それらは、0.01〜1.0質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%のレベルで存在する。
本発明のナノエマルションは、500nmまたはそれ未満、好ましくは20nm〜400nmの体積平均直径(volume average diameter)(これはまた、「体積平均値直径(volume mean diameter)」または「体積平均径」という用語と交換可能におよび共に使用される)を有する。記載した通り、好ましいサイズは、トリグリセリドであるのか、それともワセリンであるのかに応じて変化する。
これらの範囲の小滴サイズを有するナノエマルションは、高圧力ソノレータまたはその他の種類の高圧力ホモジナイザによって印加される比較的低い圧力を使用して本発明において得られる。使用される圧力は、7000psiまたはそれ未満、好ましくは6000psiまたはそれ未満、最も好ましくは5000psiまたはそれ未満、例えば、4000〜5000psiである。
ナノエマルションの調製
ナノエマルションは、通常、2段階のプロセスで形成される。
第1の混合段階は、粗エマルションを形成するために使用される。各相が透明かつ均質になるように油相および水相を別々に75℃まで加熱した後、激しい混合により油相を水相と混合する。激しい混合は、撹拌槽中で材料を混合し、混合物をSilverson(登録商標)高せん断インラインミキサなどのロータ/ステータミキサに通すか、またはこれらを容器中でScott(登録商標)Turbonミキサなどの高せん断ミキサを用いて混合することを含む従来の手段を介して達成することができる。あるいは、粗エマルションは、コネティカットのSonic Corporationによって製造された標準的なソノレータ機器などの連続高せん断混合器を使用して作ることができる。これらの標準的なソノレータは、通常、粗エマルションを形成するために200〜500psiの圧力で作動される。
該方法の第2の段階では、粗エマルションを高圧力ホモジナイザに通してナノエマルションを形成する。好適な高圧力ホモジナイザは、BEE International(米国、マサチューセッツ)のNano DeBee、DeBee 2000、DeBee 3000、DeBee 4000ホモジナイザであり、高圧力ソノレータ機器もコネティカットのSonic Corporationによって製造されている。これらの機器は、300nm未満のナノエマルションを製造するために4000〜5000psiの範囲までで作動することができる。ワセリンなどの特定の疎水性油の場合、所望の粒径に達するためにNano DeBEEに複数回通すことが必要とされ得る。
実施例では、以下の用語は下記の通りに定義される。
パス#:エマルションを高圧力ホモジナイザに通す回数
D[4,3]:体積平均直径または体積平均値直径または体積平均径
D[3,2]:表面積平均直径
平均直径はMalvern Mastersizerによって決定する。
パーソナルクレンザー組成物
本発明のナノエマルションは、単独のパーソナルケア製品組成物を形成するためにカチオンポリマーと組み合わせることができる。
具体的には、カチオンポリマーと合わせたナノエマルションは、追加の複雑な製剤化を必要とせずに、最終のクレンジング製品として形成、パッケージ化、および販売され得る。そのため、製剤化の節約(より少ない成分、より低い加工複雑性)による潜在的な節約と同時に、洗浄および有益剤堆積の利益を保持する。
組成物は、例えば、90%〜99%、好ましくは92〜98%または93〜97%のナノエマルション組成物、および1〜10%のカチオンポリマーの分散剤を含み得る。通常、カチオンポリマーは、組成物の0.05〜2%、好ましくは0.05〜1%または0.05〜0.5%、または0.1〜0.5%または0.1〜0.4%のレベルで存在し、分散剤は、組成物の1〜8%、好ましくは2〜6%のより高いレベルで存在する。
様々なカチオンポリマーを使用することができる。カチオンポリマーの例としては、米国特許第3,816,616号および同4,272,515号に記載され、Union Carbide Corp.よりPOLYMER JRという商標の下で市販されているカチオンセルロースエーテルが挙げられる。その他の好適な材料は、米国特許第4,298,494号に記載され、Celanese−Stein HallよりJAGUARという商標の下で市販されているカチオンポリガラクトマンナンガム誘導体である。好適な材料の例は、式:
Figure 0006914959
(式中、Gはグアーガムを表す。)のグアーガムのヒドロキシプロピルトリメツルアンモニウム(hydroxypropyltrimethulammonium)誘導体である。そのような材料は、JAGUAR C−13−Sという名称の下に入手できる。この材料はまた、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドというCTFAの呼称を有する。JAGUAR C−13−Sにおいて、カチオン基の置換度は約0.13である。別の可能な材料は、JAGUAR C−17として公知のものであり、これはJAGUAR C−13−Sに類似するが、約0.25〜0.31というカチオン基のより高い置換度を有する。グアー誘導体のさらなる例は、JAGUAR C−16として公知のヒドロキシプロピル化カチオン性グアー誘導体であり、これは上記カチオン性第4級アンモニウム基を含有すると共にヒドロキシプロピル(−CHCH(OH)CH)置換基も含有する。JAGUAR C−16では、カチオン基の置換度は0.11〜0.16であり、ヒドロキシプロピル基の置換モル数は0.8〜1.1である。
その他のカチオンポリマーとしては、米国特許第4,080,310号に記載される低分子量アジピン酸/ジエチレン−トリアミンポリアミドなどのカチオン性ポリアミドポリマー、およびビニルピロリドンと硫酸ジメチル(dimethyl sulphase)で四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー(Gafquat 755、GAF Corporation);米国特許第4,048,301号に記載されるN−ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、およびポリエチレングリコールを含有するグラフトカチオン性コポリマー;米国特許第4,009,256号に記載される3〜5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモポリマーおよびコポリマーのアミノ−アルキルエステルの鉱酸塩;および米国特許第3,186,911号に記載されるエーテル化デンプンのポリマーが挙げられる。
高分子量カチオンポリマーは、LubrizolによりMERQUATという商標の下で販売されている。代表的なものは、高荷電カチオン性ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマーであるMerquat 100、ならびにジメチルジアリルアンモニウムクロリドおよびアクリルアミドを用いて調製される高荷電カチオン性コポリマーであるMerquat 550である。
記載した通り、カチオンポリマーは、通常、組成物の0.05〜約2%または0.05〜約1%または0.05〜0.5%、好ましくは0.1〜0.5%、より好ましくは0.1〜0.4%を成す。
分散剤は、ポリエチレングリコールまたはグリセロールなどの低分子量アルコールであってよい。これは通常、0.9〜9%、好ましくは2〜6%のレベルで存在する。
[実施例]
[実施例1〜8]
ロータ/ステータ高せん断機を備えた1リットルのESCOミキサ中で粗エマルションを調製した。水相をESCOミキサに加え、水相が透明になるまで約55〜75℃に加熱した。油相を合わせ、別の容器中で約55〜75℃に加熱した。油相を撹拌下のESCOミキサ中の水相に徐々に加え、かつ/またはロータ/ステータ機器により均質化した。全ての油相(oil phased)の添加が完了し、ESCOミキサ中で粗エマルションが形成された時に、粗エマルションを高圧力ホモジナイザNano DeBEEに移し、5000psiの処理圧力で所望の小滴サイズに達するようにそれに1回または2回通した。実施例におけるナノエマルションのpH値は、通常、5〜6である。ナノエマルションが形成された後にpH値を5〜約8に調整することができる。
[実施例1〜2.]
大豆油ナノエマルション用の乳化剤としてココイルグルタミン酸一ナトリウムを使用した。それぞれ35%および50%の油レベルで5000psiにて1回Nano DeBEEに通した後に、油滴は243nmおよび157nmに減少した。
Figure 0006914959
実施例2と実施例1の対比から、40%およびそれより高い油レベル(実施例1)において、トリグリセリドの好ましい大きさは225nmおよびそれ未満、好ましくは20〜225であることが分かる。実施例2は比較として、より低いレベル(例えば、35%のナノエマルション)においてこれらの好ましい大きさは示されないことを示す。
[実施例3〜6]
ワセリンナノエマルション用の乳化剤としてココイルグルタミン酸一ナトリウムまたはココイルグルタミン酸カリウムを使用した。5000psiにてそれぞれ1回および2回Nano DeBEEに通した後に、ワセリンG2212の油小滴は270nmおよび195nmに減少した。白色ワセリンの実施例の場合、5000psiにてそれぞれ1回および2回Nano DeBEEに1回通した後に油小滴は374nmまたは280nmに減少した。
Figure 0006914959
ワセリンの場合、ナノエマルションの40%より高いレベルにおいて20〜400nmの好ましい大きさ(5000psiの圧力において測定)が得られる。
[実施例7〜8]
大豆油ナノエマルション用の乳化剤としてココイルグルタミン酸カリウムを使用した。油レベル55%でそれぞれ5000psiおよび3000psiにおいてNano DeBEEに1回通した後に、油小滴は188nmおよび268nmに減少した。
Figure 0006914959
実施例8の場合、圧力が3000psiであったので、好ましいより小さい大きさは得られないことが留意される。4000〜5000psiにおいて、20〜225nmの大きさが明らかに得られた。
[実施例9.]
実施例3によるナノエマルションとグリセロール中のカチオンポリマーJaguar(登録商標)C−13S分散物を混合することによってパーソナルクレンザー液を調製した。
Figure 0006914959

Claims (11)

  1. ナノエマルション組成物であって、
    a)内相を含み、前記内相が、全ナノエマルション組成物の40〜75質量%の、トリグリセリド、ワセリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される油を含み、前記ワセリンの融点が30〜60℃であり、かつ
    b)外側の水相を含み、前記水相が、(活性成分として)全ナノエマルション組成物の2〜15質量%の、ジカルボキシルアミノ酸塩のN−アシル誘導体である1または複数の界面活性剤を含み、
    前記(b)の界面活性剤が、前記ナノエマルションの前記外側の水相中に存在する全ての界面活性剤の50%またはそれより多くを成し、
    (a)の油小滴の体積平均直径が20〜500ナノメートルである、
    ナノエマルション組成物。
  2. 前記1または複数の界面活性剤が、
    (i)65%より多くのアシル基がC14またはそれ未満の鎖長を有するアシルグルタミン酸の塩、および
    (ii)65%より多くのアシル基がC14またはそれ未満の鎖長を有するアシルアスパラギン酸の塩、および
    (iii)これらの混合物
    からなる群から選択される、請求項1に記載のナノエマルション組成物。
  3. 成分(a)が、前記ナノエマルション組成物の41〜70質量%を成し、かつ前記油小滴の体積平均直径が20〜400ナノメートルである、請求項1または2に記載のナノエマルション組成物。
  4. 内相がトリグリセリドを含み、かつ前記小滴の体積平均直径が20〜225nmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノエマルション組成物。
  5. 内相がワセリンを含み、かつ小滴の体積平均直径が20〜400nmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  6. 前記油がトリグリセリド油であり、かつ前記グリセリド油が大豆油、ひまわり種子油、ココナッツ油、菜種油、パーム油、パーム核油、魚油、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノエマルション組成物。
  7. 前記油がトリグリセリド油とワセリンとの混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  8. アシルグルタミン酸の塩およびアシルアスパラギン酸の塩が、ナトリウム塩および/またはカリウム塩である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のナノエマルション組成物。
  9. a)90〜99質量%の、請求項1〜8のいずれか一項に記載のナノエマルション、
    b)0.1〜3%のカチオンポリマー、および
    c)0.9〜9%の分散剤
    を含む、パーソナルケア組成物。
  10. ナノエマルションを調製するための方法であって、前記ナノエマルションが、
    a)内相を含み、前記内相が、全ナノエマルション組成物の40〜75質量%の、トリグリセリド、ワセリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される油を含み、前記ワセリンの融点が30〜60℃であり、かつ
    b)外側の水相を含み、前記水相が、(活性成分として)全ナノエマルション組成物の2〜15質量%の、ジカルボキシルアミノ酸塩のN−アシル誘導体である1または複数の界面活性剤を含み、
    前記(b)の界面活性剤が、前記ナノエマルションの前記外側の水相中に存在する全ての界面活性剤の40%またはそれより多くを成し、
    (a)の油小滴の体積平均直径が20〜500ナノメートルであり、
    前記方法が、
    1)水相を55〜75℃に加熱することと、
    2)油相を55〜75℃にまたは油が溶けるまで加熱することと、
    3)水相へと油相を加え、1000〜6000の毎分回転数(rpm)の速度で従来のローテータ/ステータ高せん断機を用いて粗エマルションを形成することと、
    4)7000psiまたはそれ未満の処理圧力において、1回または複数回、前記粗エマルションをホモジナイザに投入することと、
    5)室温へとエマルションを冷却することと、
    を含む、方法。
  11. ステップ3)において、200〜500psiの圧力で作動するホモジナイザを使用して粗エマルションが形成される、請求項10に記載の方法。
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