以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、例えば、組織の階層等に応じて、多段階で、システムを使用可能なようにログイン処理する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。なお、多階層とは、2階層以上である。但し、本実施の形態では、主として、2階層でのログイン処理について説明する。
また、本実施の形態において、ログインの階層が進むほど、簡易な入力によるログインを実現する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、条件を満たした場合に、自動ログオフし、ログインの階層の中途段階に戻る情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、最初の認証時に、複数の各ユーザが異なるIDでログインが可能で、ログイン後は、ログインした者に拘束されず、同じ第二認証画面が出力する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
情報処理装置1は、格納部10、受付部11、処理部12、および出力部13を備える。
受付部11は、第一受付部111、および第二受付部112を備える。
処理部12は、第一認証結果取得部121、第二認証結果取得部122、判断部123、およびログオフ制御部124を備える。
出力部13は、第一認証画面出力部131、第二認証画面出力部132、および第三画面出力部133を備える。
端末装置2は、端末格納部20、端末受付部21、端末処理部22、端末送信部23、端末受信部24、および端末出力部25を備える。
情報処理装置1を構成する格納部10には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、認証処理に使用される情報、各種の画面情報である。認証処理に使用される情報は、例えば、IDとパスワードとの組である。画面情報は、例えば、第一認証画面を構成する第一認証画面情報、第二認証画面を構成する第二認証画面情報、第三画面を構成する第三画面情報である。第一認証画面は、第一ユーザを認証するための情報である第一認証情報の入力を受け付ける画面である。第二認証画面は、第二ユーザを認証するための情報である第二認証情報の入力を受け付ける画面である。第三画面は、第二ユーザが作業をするための画面である。なお、作業の内容は問わない。
受付部11は、各種の情報や命令を受け付ける。各種の情報や命令とは、例えば、第一認証画面要求、後述する第一認証情報、後述する第二認証情報である。第一認証画面要求とは、第一認証画面を要求する命令である。
ここで、受け付けとは、通常、端末装置2からの受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
第一受付部111は、第一認証情報を受け付ける。第一認証情報は、1または2以上の第一ユーザが入力した情報である。第一ユーザが入力した情報とは、第一ユーザがキーボードやタッチパネルで入力した情報に限らず、例えば、第一ユーザによる操作(例えば、ボタンの押下)により取得された情報も含む。第一認証情報は、第一の認証に必要な情報である。第一の認証とは、第一ユーザの認証である。第一ユーザは、第二ユーザとは異なるユーザである。第一ユーザは、通常、第二ユーザのグループには属さないユーザである。第一ユーザは、例えば、階層化されている組織内において、第二ユーザより上位に位置付けられるユーザである。第一ユーザは、例えば、管理者であり、第二ユーザは一般ユーザである。また、第一ユーザは、例えば、課長であり、第二ユーザは課員である。
第一受付部111は、2以上の各第一ユーザが入力した第一認証情報を受け付けることができることは好適である。
第二受付部112は、第二認証情報を受け付ける。第二認証情報は、第二認証画面に対して、第二ユーザにより入力された情報である。第二ユーザが入力した情報とは、第二ユーザがキーボードやタッチパネルで入力した情報に限らず、例えば、第二ユーザによる操作(例えば、ボタンの押下)により取得された情報も含む。第二認証情報は、第二の認証に必要な情報である。第二の認証とは、第二ユーザの認証である。
処理部12は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、第一認証結果取得部121、第二認証結果取得部122、判断部123、またはログオフ制御部124が行う処理である。
第一認証結果取得部121は、第一認証結果を取得する。第一認証結果とは、第一認証情報を用いた認証の結果である。第一認証結果は、通常、認証許可または認証不許可である。第一認証結果取得部121は、第一の認証処理を行い、その結果を取得しても良いし、外部の装置(例えば、図示しない認証装置)が行った第一の認証処理の結果を受信しても良い。なお、認証処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
第二認証結果取得部122は、第二認証結果を取得する。第二認証結果とは、第二認証情報を用いた認証の結果である。第二認証結果は、通常、認証許可または認証不許可である。第二認証結果取得部122は、第二の認証処理を行い、その結果を取得しても良いし、外部の装置(例えば、図示しない認証装置)が行った第二の認証処理の結果を受信しても良い。
判断部123は、第三画面出力部133が第三画面を出力した後、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。予め決められた条件とは、例えば、端末装置2から、予め決められた時間以上、何らの情報を受信しないことである。予め決められた条件とは、例えば、第二ユーザのログイン後、予め決められた時間以上経過したことである。予め決められた条件とは、例えば、第一ユーザのログイン後、予め決められた時間以上経過したことである。
ログオフ制御部124は、判断部123が予め決められた条件を満たしたと判断した場合に、ログオフのための処理を行う。ログオフ制御部124は、判断部123が予め決められた条件を満たしたと判断した場合に、ログイン中の第二ユーザのログオフのための処理を行う。かかる場合、ログイン中の第一ユーザのログインの状態を継続していることは好適である。ただし、ログオフ制御部124は、判断部123が予め決められた条件を満たしたと判断した場合に、ログイン中の第一ユーザおよびログイン中の第二ユーザの両方のログインの状態を解除し、ログオフするための処理を行っても良い。
なお、ログオフのための処理は、例えば、第二認証画面出力部132に第二認証画面を出力する指示をする処理である。また、ログオフのための処理は、例えば、ログインしていた第二ユーザのログイン管理情報を変更し、ログインしていた第二ユーザの状態をログオフの状態にすることである。
また、ログオフのための処理は、例えば、第一認証画面出力部131に第一認証画面を出力する指示をする処理であっても良い。
なお、ログオフの各種の処理は公知技術であるので詳細な説明を省略する。また、ログオフは、ログアウトと言っても良い。
出力部13は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、第一認証画面情報、第二認証画面情報、第三画面情報である。
ここで、出力とは、通常、外部の装置(通常、端末装置2)への送信である。ただし、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であると考えても良い。
第一認証画面出力部131は、第一認証画面を出力する。第一認証画面は、1または2以上の第一ユーザが第一の認証に必要な第一認証情報を入力するための画面である。なお、第一認証画面出力部131の第一認証画面の出力は、通常、第一認証画面情報の端末装置2への送信である。
第二認証画面出力部132は、第一認証結果が認証許可である場合に、第二認証画面を出力する。第二認証画面は、1または2以上の第二ユーザが第二の認証に必要な第二認証情報を入力するための画面である。なお、第二認証画面出力部132の第二認証画面の出力は、通常、第二認証画面情報の端末装置2への送信である。
第二認証画面出力部132は、異なる第一ユーザが入力した第一認証情報を用いた第一認証結果が認証許可である場合でも、同じ第二認証画面を出力することは好適である。
だたし、第二認証画面出力部132は、2以上の各第一ユーザが入力した第一認証情報を用いた第一認証結果が認証許可である場合、ユーザに応じて、異なる第二認証画面を出力しても良い。
第三画面出力部133は、第二認証結果が認証許可である場合に、第二認証画面とは異なる第三画面を出力する。第三画面は、通常、第二ユーザが、目的とする作業を遂行するための画面である。なお、第三画面出力部133の第三画面の出力は、通常、第三画面情報の端末装置2への送信である。
上述した通り、画面の出力とは、通常、画面を構成するための画面情報の端末装置2への送信であるが、画面の表示でも良いし、画面の表示装置への送付等でも良い。
端末装置2を構成する端末格納部20には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザのID、各種の画面の画面情報等である。
端末受付部21は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等とは、例えば、第一認証画面要求、第一認証情報、第二認証情報等である。なお、第一認証情報を受け付ける端末装置2と第二認証情報を受け付ける端末装置2とは、同一の端末装置2であることは好適である。また、第一認証画面要求の受け付けは、端末装置2の起動でも良いし、第一ユーザからの指示の受け付け等でも良い。
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部21は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末処理部22は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受付部21が受け付けた各種の情報や指示等を、送信する情報や指示等のデータ構造にする処理である。
端末送信部23は、各種の情報や指示等を情報処理装置1に送信する。各種の情報や指示等とは、例えば、第一認証画面要求、第一認証情報、第二認証情報、第三画面に入力された情報である。
端末受信部24は、各種の情報を情報処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、第一認証画面情報、第二認証画面情報、第三画面情報等である。
端末出力部25は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、第一認証画面、第二認証画面、第三画面である。
なお、各種の画面の出力とは、各種の画面情報の出力と同意義である。つまり、端末出力部25は、例えば、端末受信部24が受信した第一認証画面情報を用いて、第一認証画面を出力する。また、端末出力部25は、例えば、端末受信部24が受信した第二認証画面情報を用いて、第二認証画面を出力する。また、端末出力部25は、例えば、端末受信部24が受信した第三画面情報を用いて、第三画面を出力する。
格納部10、および端末格納部20は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部10等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部10等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部10等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部10等で記憶されるようになってもよい。
受付部11、第一受付部111、第二受付部112、および端末受信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
処理部12、第一認証結果取得部121、第二認証結果取得部122、判断部123、ログオフ制御部124、および端末処理部22は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部12等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部13、第一認証画面出力部131、第二認証画面出力部132、第三画面出力部133、および端末送信部23は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
端末出力部25は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部25は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)受付部11は、第一認証画面要求を端末装置2から受信したか否かを判断する。第一認証画面要求を受信した場合はステップS302に行き、第一認証画面要求を受信しない場合はステップS304に行く。
(ステップS302)処理部12は、格納部10の第一認証画面情報を取得する。
(ステップS303)第一認証画面出力部131は、第一認証画面要求を送信してきた端末装置2に、ステップS302で取得した第一認証画面情報を送信する。ステップS301に戻る。
(ステップS304)第一受付部111は、第一認証情報を端末装置2から受信したか否かを判断する。第一認証情報を受信した場合はステップS305に行き、第一認証情報を受信しない場合はステップS310に行く。
(ステップS305)第一認証結果取得部121は、ステップS304で受信された第一認証情報を用いて、認証処理を行う。そして、第一認証結果取得部121は、第一認証結果を取得する。なお、第一認証結果は、「認証許可」または「認証不許可」である。
(ステップS306)処理部12は、ステップS305で取得された第一認証結果が「認証許可」を示す情報であるか否かを判断する。「認証許可」を示す情報である場合はステップS307に行き、「認証不許可」を示す情報である場合はステップS301に戻る。なお、「認証不許可」である場合、エラーメッセージ等を端末装置2に送信しても良いことは言うまでもない。
(ステップS307)処理部12は、格納部10の第二認証画面情報を取得する。
(ステップS308)第二認証画面出力部132は、ステップS307で取得した第二認証画面情報を端末装置2に送信する。
(ステップS309)処理部12は、第一ログイン処理を行う。ステップS301に戻る。なお、第一ログイン処理は、第一ユーザのログインのための処理である。また、第一ログイン処理は、第二認証画面情報を端末装置2に送信することに関わる処理以外の処理である。なお、第一ログイン処理が行われ、第一ユーザがログオフしていない状態を、第一ログイン状態と言う。
(ステップS310)第二受付部112は、第二認証情報を端末装置2から受信したか否かを判断する。第二認証情報を受信した場合はステップS311に行き、第二認証情報を受信しない場合はステップS316に行く。
(ステップS311)第二認証結果取得部122は、ステップS310で受信された第二認証情報を用いて、認証処理を行う。そして、第二認証結果取得部122は、第二認証結果を取得する。
(ステップS312)処理部12は、ステップS311で取得された第二認証結果が「認証許可」を示す情報であるか否かを判断する。「認証許可」を示す情報である場合はステップS313に行き、「認証不許可」を示す情報である場合はステップS301に戻る。
(ステップS313)処理部12は、格納部10の第三画面情報を取得する。
(ステップS314)第三画面出力部133は、第二認証情報を送信してきた端末装置2に、ステップS313で取得した第三画面情報を送信する。
(ステップS315)処理部12は、第二ログイン処理を行う。ステップS301に戻る。なお、第二ログイン処理は、第二ユーザのログインのための処理である。また、第二ログイン処理は、第三画面情報を端末装置2に送信することに関わる処理以外の処理である。なお、第二ログイン処理が行われ、第二ユーザがログオフしていない状態を、第二ログイン状態と言う。また、第二ログイン状態は、通常、第一ユーザはログインした状態である。
(ステップS316)判断部123は、端末装置2が第二ログイン状態であるか否かを判断する。第二ログイン状態である場合はステップS317に行き、第二ログイン状態でない場合はステップS301に戻る。
(ステップS317)判断部123は、第三画面出力部133が第三画面を出力した後、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。予め決められた条件を満たすと判断した場合はステップS318に行き、予め決められた条件を満たさないと判断した場合はステップS301に戻る。
(ステップS318)ログオフ制御部124は、ログオフのための処理を行う。ステップS301に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、端末装置2の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS401)端末受付部21は、第一認証画面要求を受け付けたか否かを判断する。第一認証画面要求を受け付けた場合はステップS402に行き、第一認証画面要求を受け付けない場合はステップS405に行く。
(ステップS402)端末処理部22は、送信する第一認証画面要求を構成する。そして、端末送信部23は、構成された第一認証画面要求を情報処理装置1に送信する。
(ステップS403)端末受信部24は、ステップS402における第一認証画面要求の送信に応じて、第一認証画面情報を情報処理装置1から受信したか否かを判断する。第一認証画面情報を受信した場合はステップS404に行き、受信しない場合はステップS403に戻る。
(ステップS404)端末出力部25は、ステップS403で受信された第一認証画面情報を用いて、第一認証画面を出力する。ステップS401に戻る。
(ステップS405)端末受付部21は、第一認証情報を受け付けたか否かを判断する。第一認証情報を受け付けた場合はステップS406に行き、第一認証情報を受け付けない場合はステップS408に行く。
(ステップS406)端末処理部22は、送信する第一認証情報を構成する。
(ステップS407)端末送信部23は、ステップS406で構成された第一認証情報を情報処理装置1に送信する。ステップS401に戻る。
(ステップS408)端末受付部21は、第二認証情報を受け付けたか否かを判断する。第二認証情報を受け付けた場合はステップS409に行き、第二認証情報を受け付けない場合はステップS411に行く。
(ステップS409)端末処理部22は、送信する第二認証情報を構成する。
(ステップS410)端末送信部23は、ステップS409で構成された第二認証情報を情報処理装置1に送信する。ステップS401に戻る。
(ステップS411)端末受信部24は、第二認証画面情報を受信したか否かを判断する。第二認証画面情報を受信した場合はステップS412に行き、第二認証画面情報を受信しない場合はステップS413に行く。
(ステップS412)端末出力部25は、ステップS411で受信された第二認証画面情報を用いて、第二認証画面を出力する。ステップS401に戻る。
(ステップS413)端末受信部24は、第三画面情報を受信したか否かを判断する。第三画面情報を受信した場合はステップS414に行き、第三画面情報を受信しない場合はステップS415に行く。
(ステップS414)端末出力部25は、ステップS413で受信された第三画面情報を用いて、第三画面を出力する。ステップS401に戻る。
(ステップS415)端末受付部21は、情報や命令等を受け付けたか否かを判断する。情報や命令等を受け付けた場合はステップS416に行き、情報や命令等を受け付けない場合はステップS401に戻る。
(ステップS416)端末処理部22等は、ステップS415で受け付けられた情報や命令等に応じた処理を行う。ステップS401に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。情報システムAの概念図は図1である。
今、情報処理装置1の格納部10は、図5に示す第一ユーザ管理表が格納されている。第一ユーザ管理表は、第一ユーザを管理する表である。第一ユーザ管理表は、「ID」「第一ユーザ識別子」「第一パスワード」「第二ユーザ識別子」を有するレコードを管理している表である。「第二ユーザ識別子」は、「第一ユーザ識別子」で識別される第一ユーザが担当する第二ユーザを識別する識別子である。なお、第一ユーザが担当する第二ユーザとは、第一ユーザが情報処理装置1にログインした後、ログインできる第二ユーザである。また、ここでは、第一ユーザ識別子と第一パスワードとが第一認証情報を構成する、とする。また、ここでは、第一ユーザは、例えば、管理者であり、第二ユーザは、例えば、被管理者である。
また、格納部10は、図6に示す第二ユーザ管理表が格納されている。第二ユーザ管理表は、第二ユーザを管理する表である。第二ユーザ管理表は、「ID」「第二ユーザ識別子」「第二パスワード」「アイコン」を有するレコードを管理している表である。「アイコン」は、ここでは、第二ユーザの顔写真または顔のイラストを含み、第二認証画面を構成するボタンの図柄になる。なお、ここでは、第二ユーザ識別子と第二パスワードとが第二認証情報を構成する、とする。
かかる状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、一の第二認証画面が一人の第一ユーザに対応している場合である。また、具体例2は、一の第二認証画面が複数の第一ユーザに対応している場合である。
(具体例1)
今、第一ユーザ識別子「p001」で識別される第一ユーザが、端末装置2に対して、第一認証画面要求を入力した、とする。そして、端末受付部21は、第一認証画面要求を受け付ける。次に、端末処理部22は、受け付けた第一認証画面要求を用いて、送信する第一認証画面要求を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第一認証画面要求を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部11は、第一認証画面要求を端末装置2から受信する。次に、処理部12は、格納部10の第一認証画面情報を取得する。次に、第一認証画面出力部131は、当該第一認証画面情報を、第一認証画面要求を送信してきた端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第一認証画面要求の送信に応じて、第一認証画面情報を情報処理装置1から受信する。次に、端末出力部25は、受信された第一認証画面情報を用いて、第一認証画面を出力する。第一認証画面の出力例は、図7である。
次に、「p001」で識別される第一ユーザが、図7の画面に対して、第一ユーザ識別子「p001」、パスワード「1234abcd」を入力し、「送信」ボタンを押下した、とする。すると、端末受付部21は、かかる第一認証情報を受け付ける。次に、端末処理部22は、送信する第一認証情報を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第一認証情報「<第一ユーザ識別子>p001,<パスワード>1234abcd」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の第一受付部111は、第一認証情報「<第一ユーザ識別子>p001,<パスワード>1234abcd」を端末装置2から受信する。
次に、第一認証結果取得部121は、受信された第一認証情報「<第一ユーザ識別子>p001,<パスワード>1234abcd」を用いて、図5の第一ユーザ管理表を参照し、「ID=1」のレコードにマッチする、と判断する。そして、第一認証結果取得部121は、第一認証結果「認証許可」を取得する。
次に、処理部12は、格納部10の第二認証画面情報を取得する。つまり、ここでは、処理部12は、図5の「ID=1」のレコードが有する第二ユーザ識別子「c001,c002,c003,c004」を第一ユーザ管理表から取得する。次に、処理部12は、第二ユーザ識別子「c001,c002,c003,c004」に対応するアイコンを図6に示す第二ユーザ管理表から読み出す。次に、処理部12は、読み出した4つのアイコンがボタンとなる第二認証画面情報を構成する。次に、第二認証画面出力部132は、構成された第二認証画面情報を端末装置2に送信する。なお、第二認証画面情報が有する各アイコンには、第二ユーザ識別子が対応付いている、とする。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第二認証画面情報を受信する。端末出力部25は、受信された第二認証画面情報を用いて、第二認証画面を出力する。かかる出力例は図8である。なお、第二認証画面情報は、図8の各ボタン(アイコン)に対応付けて、第二ユーザ識別子を有する、とする。
次に、第二ユーザ識別子「c001」で識別される第二ユーザは、自分の顔に対応するボタン801を押下し、フィールド802にパスワード「1234」を入力し、「送信」ボタン803を押下した、とする。
すると、端末受付部21は、第二認証情報を受け付ける。次に、端末処理部22は、送信する第二認証情報「<第二ユーザ識別子>c001,<パスワード>1234」を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第二認証情報を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の第二受付部112は、第二認証情報「<第二ユーザ識別子>c001,<パスワード>1234」を端末装置2から受信する。そして、第二認証結果取得部122は、受信された第二認証情報を用いて、図6の第二ユーザ管理表を参照し、「ID=1」のレコードにマッチする、と判断する。そして、第二認証結果取得部122は、第二認証結果「認証許可」を取得する。
次に、処理部12は、格納部10の第三画面情報を取得する。そして、第三画面出力部133は、当該第三画面情報を端末装置2に送信する。
次に、処理部12は、第二ログイン処理を行う。つまり、処理部12は、「c001」で識別される第二ユーザがログインしている状態であることを、「c001」に対応付けて、図示しないバッファに蓄積する。なお、第二ユーザがログインしている状態は、第二ログイン状態である、とする。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第三画面情報を受信する。次に、端末出力部25は、受信された第三画面情報を用いて、第三画面を出力する。なお、第三画面は、一般ユーザが作業を行うための画面である。第三画面の内容は、問わない。
以降、相当の時間が経過した、とする。そして、情報処理装置1の判断部123は、「c001」に対応付けられているログイン状態情報から、「c001」に対応する端末装置2が第二ログイン状態である、と判断する。
次に、判断部123は、「c001」に対応する端末装置2において、第三画面出力部133が第三画面を出力した後、予め決められた時間以上の入力が行われておらず(端末装置2から情報を受信しておらず)、予め決められた条件を満たす、と判断する。
次に、ログオフ制御部124は、ログオフのための処理を行う。なお、ログオフのための処理は、「c001」で識別される第二ユーザのログオフの処理である。そして、ログオフの処理は、第二認証画面情報の送信処理を含む。つまり、端末送信部23は、図8の第二認証情報を情報処理装置1に送信する。なお、「p001」で識別される第一ユーザは、ログイン状態である。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第二認証画面情報を受信する。端末出力部25は、受信された第二認証画面情報を用いて、第二認証画面を出力する。
以上により、端末装置2の状態は、第二ユーザのうちのいずれかのログインのための第二認証情報の入力を受け付ける状態である。
(具体例2)
今、第一ユーザ識別子「p002」で識別される第一ユーザが、端末装置2に対して、第一認証画面要求を入力した、とする。そして、端末受付部21は、第一認証画面要求を受け付ける。次に、端末処理部22は、受け付けた第一認証画面要求を用いて、送信する第一認証画面要求を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第一認証画面要求を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部11は、第一認証画面要求を端末装置2から受信する。次に、処理部12は、格納部10の第一認証画面情報を取得する。次に、第一認証画面出力部131は、当該第一認証画面情報を、第一認証画面要求を送信してきた端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第一認証画面要求の送信に応じて、第一認証画面情報を情報処理装置1から受信する。次に、端末出力部25は、受信された第一認証画面情報を用いて、第一認証画面を出力する。第一認証画面の出力例は、図7である。
次に、「p002」で識別される第一ユーザが、図7の画面に対して、第一ユーザ識別子「p002」、パスワード「xyz7612」を入力した、とする。すると、端末受付部21は、かかる第一認証情報を受け付ける。次に、端末処理部22は、送信する第一認証情報を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第一認証情報「<第一ユーザ識別子>p002,<パスワード>xyz7612」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の第一受付部111は、第一認証情報「<第一ユーザ識別子>p002,<パスワード>xyz7612」を端末装置2から受信する。
次に、第一認証結果取得部121は、受信された第一認証情報を用いて、図5の第一ユーザ管理表を参照し、「ID=2」のレコードにマッチする、と判断する。そして、第一認証結果取得部121は、第一認証結果「認証許可」を取得する。
次に、処理部12は、格納部10の第二認証画面情報を取得する。つまり、ここでは、処理部12は、図5の「ID=2」のレコードが有する第二ユーザ識別子「c005,c006,c007」を第一ユーザ管理表。から取得する。次に、処理部12は、第二ユーザ識別子「c005,c006,c007」に対応するアイコンを図6に示す第二ユーザ管理表から読み出す。次に、処理部12は、読み出した3つのアイコンがボタンとなる第二認証画面情報を構成する。次に、第二認証画面出力部132は、構成された第二認証画面情報を端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第二認証画面情報を受信する。端末出力部25は、受信された第二認証画面情報を用いて、第二認証画面を出力する。かかる出力例は図9である。なお、第二認証画面情報は、図9の各ボタン(アイコン)に対応付けて、第二ユーザ識別子を有する、とする。
次に、第二ユーザ識別子「c005」で識別される第二ユーザは、自分の顔に対応するボタン901を押下し、フィールド902にパスワード「1608」を入力し、「送信」ボタン903を押下した、とする。
すると、端末受付部21は、第二認証情報を受け付ける。次に、端末処理部22は、送信する第二認証情報「<第二ユーザ識別子>c005,<パスワード>1608」を構成する。次に、端末送信部23は、構成された第二認証情報を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の第二受付部112は、第二認証情報「<第二ユーザ識別子>c005,<パスワード>1608」を端末装置2から受信する。そして、第二認証結果取得部122は、受信された第二認証情報を用いて、図6の第二ユーザ管理表を参照し、「ID=5」のレコードにマッチする、と判断する。そして、第二認証結果取得部122は、第二認証結果「認証許可」を取得する。
次に、処理部12は、格納部10の第三画面情報を取得する。そして、第三画面出力部133は、当該第三画面情報を端末装置2に送信する。
次に、処理部12は、第二ログイン処理を行う。つまり、処理部12は、「c005」で識別される第二ユーザがログインしている状態であることを、「c005」に対応付けて、図示しないバッファに蓄積する。なお、第二ユーザがログインしている状態は、第二ログイン状態である、とする。
次に、端末装置2の端末受信部24は、第三画面情報を受信する。次に、端末出力部25は、受信された第三画面情報を用いて、第三画面を出力する。なお、第三画面は、一般ユーザが作業を行うための画面である。第三画面の内容は、問わない。
また、具体例2において、「p003」で識別される第一ユーザが、図7の画面に対して、第一ユーザ識別子「p003」、パスワード「5ab1234cd」を入力した場合でも、「p002」で識別される第一ユーザが入力した場合と同様の処理を行い、図9に示す第二認証画面が端末装置2に出力される。
つまり、図5の「ID=2」、「ID=3」の「第二ユーザ識別子」が同じであるので、第一ユーザ識別子「p002」で識別される第一ユーザがログインした場合でも、第一ユーザ識別子「p003」で識別される第一ユーザがログインした場合でも、同じ第二認証画面が端末装置2に出力される。
上記具体例において、第二ユーザにより入力される第二認証情報は「ボタンの押下」と「4桁(固定長)のパスワード」である。また、第一ユーザにより入力され第一認証情報は、「文字列である第一ユーザ識別子」と「不定長のパスワード」である。つまり、第二ユーザにより入力される第二認証情報の第二複雑度は、第一ユーザにより入力され第一認証情報の第一複雑度より小さいと言える。
以上、本実施の形態によれば、複数のレベルのユーザが存在する状況において、情報システムの適切なセキュリティーを確保することができる。
また、本実施の形態によれば、情報リテラシーが高い第一ユーザと情報リテラシーが低い第二ユーザとが存在する状況において、情報システムの適切なセキュリティーを確保しつつ、情報リテラシーが低い第二ユーザでも容易に情報システムを使用することができる。
また、本実施の形態によれば、複数の第一ユーザが利用できる情報システムを提供できる。
また、本実施の形態によれば、複数の第一ユーザに対応でき、第一ユーザに応じた、異なる第二ユーザが利用できる情報システムを提供できる。
なお、本実施の形態において、主として、2階層でのログイン処理について説明した。しかし、本実施の形態において、3階層以上でのログイン処理を行う情報システムAでも良い。例えば、3階層である場合、第一ユーザおよび第二ユーザのログインが行われた場合、第三認証画面情報が、情報処理装置1から端末装置2に送信され、第三認証画面が端末装置2で出力される。そして、第三ユーザが第三認証画面に対して、第三認証情報を入力し、当該第三認証情報が端末装置2から情報処理装置1に送信され、認証許可である場合に、第三画面が情報処理装置1から端末装置2に送信される。そして、端末装置2で第三画面が出力され、第三ユーザが第三画面に対して、入力を行えることとなる。
そして、3階層以上でのログイン処理を行う情報システムAの場合、判断部が予め決められた条件を満たしたと判断した場合、ログオフ制御部は、3階層以上の階層の一つ前の階層に戻り、ログインを促す。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、例えば、コンピュータを、1または2以上の第一ユーザが入力した情報であり、第一の認証に必要な情報である第一認証情報を受け付ける第一受付部と、前記第一認証情報を用いた認証の結果である第一認証結果を取得する第一認証結果取得部と、前記第一認証結果が認証許可である場合に、前記第一ユーザとは異なる1または2以上の第二ユーザが第二の認証に必要な第二認証情報を入力する第二認証画面を出力する第二認証画面出力部と、前記第二認証画面に対して、第二ユーザにより入力された第二認証情報を受け付ける第二受付部と、前記第二認証情報を用いた認証の結果である第二認証結果を取得する第二認証結果取得部と、前記第二認証結果が認証許可である場合に、前記第二認証画面とは異なる第三画面を出力する第三画面出力部として機能させるためのプログラムである。
また、図10は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図10は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図11は、システム300のブロック図である。
図10において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
図11において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD−ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。