JP6914181B2 - アルミニウム溶解保持炉 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウムからなる材料を溶解用バーナにて溶解する溶解部と、当該溶解部からの溶湯を保温用バーナにて保温して保持する保持室と、前記溶湯を汲み出す汲出室とが備えられ、
前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているアルミニウム溶解保持炉に関する。
かかるアルミニウム溶解保持炉は、アルミニウムからなる材料(通常は、塊状体)を溶解して、アルミニウムの溶湯を製造するものであって、アルミニウムの溶湯は、例えば、ダイカストマシンでの鋳造に使用される。
アルミニウム溶解保持炉の従来例として、汲出室の汲出室側底壁の上面と保持室の保持室側底壁の上面が、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、汲出側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−77077号公報
従来のアルミニウム溶解保持炉においては、汲出室の汲出室側底壁の上面と保持室の保持室側底壁の上面とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、汲出側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されているため、保持室の底部に沈殿している沈殿物が汲出室側に流動して、汲出室から汲み出される溶湯に、沈殿物が混入する虞があった。
すなわち、アルミニウムからなる材料を加熱して溶解する際に、加熱される高温の材料が空気中の酸素と結合して、溶湯よりも重い酸化物(アルミナ)を形成して、この酸化物(アルミナ)が溶湯の下方に流動して沈殿物になる等、保持室にて保温されている溶湯には沈殿物が存在することになるため、この沈殿物が、保持室から汲出室に流動して、汲出室から汲み出される溶湯に混入する虞があった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを適切に抑制できるアルミニウム溶解保持炉を提供する点にある。
本発明のアルミニウム溶解保持炉は、アルミニウムからなる材料を溶解用バーナにて溶解する溶解部と、当該溶解部からの溶湯を保温用バーナにて保温して保持する保持室と、前記溶湯を汲み出す汲出室とが備えられ、
前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているものであって、その特徴構成は、
前記汲出室の汲出室側底壁と前記保持室の保持室側底壁との接続箇所に、前記保持室側底壁よりも上方に突出する汲出室側流動防止段部が形成され、
前記汲出側連通口が、前記汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成され
前記溶解部が、前記溶解用バーナを設けた溶解室と前記材料を投入する投入室とを、溶解側仕切壁にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、
前記溶解側仕切壁の下方側部分に、前記投入室と前記溶解室とを連通する溶解側連通口が形成され、
前記溶解室と前記保持室とが、分離仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記分離仕切壁の下方側部分に、前記溶解室の前記溶湯を前記保持室に流動させる溶湯連通口が形成され、
前記保持室側底壁と前記溶解室の溶解室側底壁との接続箇所に、前記溶解室側底壁よりも上方に突出する保持室側流動防止段部が形成され、
前記溶湯連通口が、前記保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されている点にある。
すなわち、汲出室の汲出室側底壁と保持室の保持室側底壁との接続箇所に、保持室側底壁よりも上方に突出する汲出室側流動防止段部が形成され、汲出側連通口が、汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されているから、保持室の内部の溶湯が、汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されている汲出側連通口を通して、汲出室の内部に流動することになる。
したがって、保持室の内部の溶湯が汲出室の内部に流動するのに伴って、保持室の内部の沈殿物が汲出室に向けて流動しようとしても、汲出室側流動防止段部にて受止められて、汲出室の内部に流動することが阻止されることになる。
その結果、汲出室の内部に沈殿物が存在することを極力回避することができるため、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを適切に抑制することができる。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の特徴構成によれば、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを適切に抑制できる。
また、溶解室の内部には、溶解用バーナにて加熱されて生成された溶湯が存在し、その溶湯が、溶解側連通口を通して投入室の内部に流動することにより、投入室の内部には、溶解室の内部の溶湯よりも少し温度が低い傾向となるものの、高温の溶湯が存在することになる。
したがって、アルミニウムからなる材料を投入室の内部の溶湯に投入することにより、当該材料を、投入室の内部の溶湯により加熱しながら溶解し、かつ、溶解途中の材料を溶解室の内部に流動させて、溶解室の内部にて十分に溶解させて、溶湯にすることができる。尚、溶湯は、その後、保持室や汲出室に流動することになる。
このように、アルミニウムからなる材料を投入室の内部の溶湯に投入して、当該材料を溶湯中に浸漬させた状態で加熱しながら溶解するものであるから、空気との接触を少なくしながら材料を加熱して溶解させることができるため、酸化物(アルミナ)の生成を抑制しながら、材料を溶解させることができる。
つまり、材料を空気中で溶解用バーナにて加熱する形態で、材料を加熱して溶解させるようにするのに較べて、空気との接触を少なくしながら材料を加熱して溶解させることにより、酸化物(アルミナ)の生成を抑制できるのである。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の特徴構成によれば、酸化物の生成を抑制しながら、材料を加熱して溶解させることができる。
また、保持室の保持室側底壁と溶解室の溶解室側底壁との接続箇所に、溶解室側底壁よりも上方に突出する保持室側流動防止段部が形成され、溶湯連通口が、保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されているから、溶解室の内部の溶湯が、保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されている溶湯連通口を通して、保持室の内部に流動することになる。
したがって、溶解室の内部の溶湯が保持室の内部に流動するのに伴って、溶解室の内部の沈殿物が保持室に向けて流動しようとしても、保持室側流動防止段部にて受止められて、保持室の内部に流動することが阻止されることになる。
このように、保持室の内部の沈殿物が汲出室に流動することを極力抑制できるため、結果的に、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを極力抑制することができる。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の特徴構成によれば、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを極力抑制できる。
本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成は、前記汲出室側底壁が、前記汲出室側流動防止段部と同高さで、当該汲出室側流動防止段部に連なる状態に形成され、
前記保持室側底壁が、前記保持室側流動防止段部と同高さで、当該保持室側流動防止段部と連なる状態に形成され、
前記投入室の投入室側底壁と前記溶解室側底壁とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、
前記溶解側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている点にある。
すなわち、メンテナンス等の際に、投入室から溶湯を抜き取る(汲み出す)ようにすれば、汲出室の内部の溶湯が保持室の内部に流動し、保持室の内部の溶湯が溶解室の内部に流動し、溶解室の内部の溶湯が投入室の内部に流動することになるから、投入室から溶湯を抜き取る(汲み出す)ようにしながら、メンテナンス作業を行うことができ、その際に、投入室側底壁の上部に存在する沈殿物のみならず、汲出室側底壁、保持室側底壁、及び、溶解室側底壁の夫々の上部に存在する沈殿物をも除去させるようにしながら、メンテナンス作業を良好に行うことができる。
説明を加えると、汲出室側底壁が、汲出室側流動防止段部と同高さで、当該汲出室側流動防止段部に連なる状態に形成されているから、汲出室側底壁の上部に存在する沈殿物が、溶湯の流動に伴って保持室側に流動し、また、保持室側底壁が、保持室側流動防止段部と同高さで、当該保持室側流動防止段部と連なる状態に形成されているから、保持室側底壁の上部に存在する沈殿物が、溶湯の流動に伴って溶解室側に流動し、さらには、投入室の投入室側底壁と溶解室側底壁とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成されて、溶解側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されているから、溶解室側底壁の上部に存在する沈殿物が、溶湯の流動に伴って投入室側に流動することになる。
従って、メンテナンス等の際に、投入室から溶湯を抜き取る(汲み出す)ようにすることによって、投入室側底壁の上部に存在する沈殿物のみならず、汲出室側底壁、保持室側底壁、及び、溶解室側底壁の夫々の上部に存在する沈殿物をも除去させるようにしながら、メンテナンス作業を良好に行うことができる。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成によれば、メンテナンス作業を良好に行うことができる。
本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成は、前記溶解室と前記保持室とが、前記投入室と前記溶解室とが並ぶ溶解部形成方向と直交する直交方向に沿って並ぶ状態で設けられ、
前記保持室と前記汲出室とが、前記汲出室を前記投入室の横側に隣接させる形態で、前記溶解部形成方向に沿って並ぶ状態で設けられている点にある。
すなわち、投入室と溶解室との列と、保持室と汲出室との列が横側に並ぶ形態、換言すれば、投入室の内部の溶湯が、汲出室に向けてU字状に流動する形態で、投入室、溶解室、保持室、及び、汲出室が設けられているから、全体構成の簡素化を図ることができる。
つまり、投入室と汲出室とが横側に隣接するものとなるから、投入室と汲出室との間にひとつの壁を形成して、その壁を、投入室と汲出室との側壁として兼用させながら投入室と汲出室とを形成する等、全体構成の簡素化を図ることができるのである。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成によれば、全体構成の簡素化を図ることができる。
本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成は、前記溶解側連通口が、前記直交方向において、前記溶解側仕切壁における前記汲出室及び前記保持室から離れる側の端部側部分に形成され、
前記溶湯連通口が、前記溶解部形成方向において、前記分離仕切壁における前記投入室及び前記汲出室から離れる側の端部側部分に形成され、
前記汲出側連通口が、前記直交方向において、前記汲出側仕切壁における前記投入室及び前記溶解室から離れる側の端部側部分に形成されている点にある。
すなわち、投入室の内部の溶湯が、汲出室に向けてU字状に流動する形態で、投入室、溶解室、保持室、及び、汲出室が設けられていることに加えて、溶解室側連通口が汲出室及び保持室から離れる側に形成され、溶湯連通口が、投入室及び汲出室から離れる側に形成され、汲出側連通口が、投入室及び溶解室から離れる側に形成されることにより、溶湯が流動する経路が長くなるようにしてあるから、材料を加熱して溶解する際に生成される酸化物が、投入室、溶解室及び保持室の底部に沈殿され易くなる。
つまり、材料を加熱して溶解する際には、高温の溶湯が空気と接触することにより、酸化物(アルミナ)が生成されることになり、その酸化物(アルミナ)が溶湯より重いために沈殿することになるが、溶湯が流動する経路が長くなるようにすることにより、酸化物(アルミナ)が沈殿するために必要とする時間を確保して、酸化物(アルミナ)を適切に沈殿させることにより、汲出室から汲み出される溶湯に酸化物(アルミナ)が混入することを抑制できるのである。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成によれば、汲出室から汲み出される溶湯に酸化物が混入することを抑制できる。
本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成は、前記溶解用バーナ及び前記保温用バーナが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブの下方部分が前記溶湯の内部に浸漬状態で配置され、且つ、前記ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されたラジアントチューブ式バーナにて構成されている点にある。
すなわち、溶解用バーナ及び保温用バーナが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブの下方部分が溶湯の内部に浸漬状態で配置されるラジアントチューブ式バーナにて構成されているから、溶湯を適切に加熱できる。
しかも、ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されているから、溶湯の上面よりも上方側の雰囲気を加熱して酸化物が形成されることを回避する等、溶湯の上面よりも上方側の雰囲気を不必要に加熱することを抑制できる。
つまり、溶解用バーナ及び保温用バーナを、溶湯の上部に配置して、溶湯の上面を加熱する形態に構成することが考えられるが、この場合には、溶湯上部の雰囲気が他の部分よりも高温となる異常状態に加熱される虞があるが、溶解用バーナ及び保温用バーナを、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブの下方部分が溶湯の内部に浸漬状態で配置され、且つ、ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されたラジアントチューブ式バーナとすることにより、溶湯のみを適切に加熱できるのである。
要するに、本発明のアルミニウム溶解保持炉の更なる特徴構成によれば、溶湯の上下方向の全体を適切に加熱できる。
アルミニウム溶解保持炉の概略平面図 図1におけるII―II線矢視図 図1におけるIII−III線矢視図 図1におけるIV−IV線矢視図 図1におけるV−V線矢視図 図1におけるVI−VI線矢視図
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
(全体構成について)
図1に示すように、アルミニウム溶解保持炉が、アルミニウムからなる材料を溶解用バーナYBにて溶解する溶解部Yと、当該溶解部Yからの溶湯を保温用バーナHBにて保温して保持する保持室1と、溶湯を汲み出す汲出室2とを備える形態に構成されている。
そして、図1及び図2に示すように、溶解部Yが、溶解用バーナYBを設けた溶解室Y2と材料を投入する投入室Y1とを、溶解側仕切壁3にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、溶解側仕切壁3の下方側部分に、投入室Y1と溶解室Y2とを連通する溶解側連通口4が形成されている。
図4に示すように、保持室1と汲出室2とが、汲出側仕切壁5にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、汲出側仕切壁5の下方側部分に、保持室1の溶湯を汲出室2に流動させる汲出側連通口6が形成されている。
図3に示すように、溶解室Y2と保持室1とが、分離仕切壁7にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、分離仕切壁7の下方側部分に、溶解室Y2の溶湯を前記保持室1に流動させる溶湯連通口8が形成されている。
従って、アルミニウム溶解保持炉は、アルミニウムからなる材料を投入室Y1に投入して、材料を溶解しながら溶解室Y2に流動させて溶解し、溶解された溶湯を、保持室1を経由しながら汲出室2に向けて流動させるように構成されている。
ちなみに、図2及び図4に示すように、投入室Y1及び汲出室2は、上部が開放された状態に形成され、図2及び図3に示すように、溶解室Y2の上部には、溶解室側天井壁YTが設けられ、また、図3及び図4に示すように、保持室1の上部には、保持室側天井壁1Tが設けられている。
尚、図示は省略するが、溶解室側天井壁YTや保持室側天井壁1Tには、空気連通口が形成されることになる。
また、溶解室Y2と保持室1とが、投入室Y1と溶解室Y2とが並ぶ溶解部形成方向と直交する直交方向に沿って並ぶ状態で設けられ、また、保持室1と汲出室2とが、汲出室2を投入室Y1の横側に隣接させる形態で、溶解部形成方向に沿って並ぶ状態で設けられている。
つまり、図1に示すように、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2が、溶湯をU字状の流動経路Rに沿って流動させる形態で並ぶ状態で設けられている。
また、本実施形態においては、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2の周囲を囲む角筒状の周側壁10の内部を、溶解側仕切壁3、分離仕切壁7、汲出側仕切壁5、及び、投入室Y1と汲出室2とを仕切る出入側仕切壁9にて区画することにより、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2を形成するように構成されている。
本実施形態においては、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブ11の下方部分が溶湯の内部に浸漬状態で配置され、且つ、ラジアントチューブ11の上方部分の内側に内断熱Dが施されたラジアントラジアントチューブ式バーナBにて構成されている。
つまり、図3に示すように、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBを構成するラジアントチューブ式バーナBが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブ11と、当該ラジアントチューブの内部に配置された円筒管12と、当該円筒管12の内部に火炎を形成するバーナ13とを備え、円筒管12の先端から排出される燃焼ガスが、円筒管12とラジアントチューブ11との間の空間を通して流動しながら、ラジアントチューブ11の外部に排出される形態に構成されている。
そして、ラジアントチューブ11の下方部分が溶湯の内部に浸漬され、且つ、ラジアントチューブ11の上方部分の内側に、断熱部材を装着することによって内断熱Dが施されている。
ちなみに、図3においては、内断熱Dの下端を溶湯の上面よりも下方側に位置させる状態で内断熱Dが施されている場合を例示するが、内断熱Dの下端を溶湯の上面と同高さに位置させる状態や内断熱Dの下端を溶湯の上面よりも上方側に位置させる状態で内断熱を施すようにしてもよい。
(汲出室2と保持室1との接続箇所について)
図4に示すように、汲出室2の汲出室側底壁2Dと保持室1の保持室側底壁1Dとの接続箇所に、保持室側底壁1Dよりも上方に突出する汲出室側流動防止段部Eが形成されている。
そして、汲出側連通口6が、汲出室側流動防止段部Eの上方箇所を開口する状態に形成されている。
また、図6に示すように、汲出側連通口6が、上述の直交方向において、汲出側仕切壁5における投入室Y1及び溶解室Y2から離れる側の端部側部分に形成されている。
また、本実施形態においては、図4に示すように、汲出室側底壁2Dが、汲出室側流動防止段部Eと同高さで、当該汲出室側流動防止段部Eに連なる状態に形成されている。
(溶解室Y2と保持室1との接続箇所について)
図3に示すように、保持室側底壁1Dと溶解室Y2の溶解室側底壁YDとの接続箇所に、溶解室側底壁YDよりも上方に突出する保持室側流動防止段部Fが形成されている。
そして、溶湯連通口8が、保持室側流動防止段部Fの上方箇所を開口する状態に形成されている。
また、図1及び図5に示すように、溶湯連通口8が、上述の溶解部形成方向において、分離仕切壁7における投入室Y1及び汲出室2から離れる側の端部側部分に形成されている。
また、本実施形態においては、保持室側底壁1Dが、保持室側流動防止段部Fと同高さで、当該保持室側流動防止段部Fと連なる状態に形成されている。
(投入室Y1と溶解室Y2の接続箇所について)
図2に示すように、投入室Y1の投入室側底壁YCと溶解室Y2の溶解室側底壁YDとが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成されている。
そして、溶解側連通口4が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている。
本実施形態においては、図2及び図6に示すように、溶解側連通口4として、投入室側底壁YCと溶解室側底壁YDとが連なる平坦面の上部を開口する下側口4Sに加えて、下側口4Sの上方に位置する上側口4Uを備えるように構成されている。
また、図1及び図6に示すように、溶解側連通口4が、上述した直交方向において、溶解側仕切壁3における汲出室2及び保持室1から離れる側の端部側部分に形成されている。
(実施形態のまとめ)
本実施形態においては、保持室側流動防止段部Fや汲出室側流動防止段部Eが設けられているから、材料を加熱して溶解する際に生成される酸化物等が溶解室Y2に沈殿しても、当該沈殿物が保持室1に流動することを保持室側流動防止段部Fにて抑制し、保持室1の沈殿物が汲出室2に流動することを汲出室側流動防止段部Eにて抑制することができるため、汲出室2から汲み出される溶湯に、沈殿物が混入することを抑制できるように構成されている。
また、保持室側底壁1Dが、保持室側流動防止段部Fと同高さで、当該保持室側流動防止段部1Dと連なる状態に形成され、汲出室側底壁2Dが、汲出室側流動防止段部Eと同高さで、当該汲出室側流動防止段部Eに連なる状態に形成され、投入室側底壁YCと溶解室側底壁YDとが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成されているから、メンテナンス等の際に、投入室Y1から溶湯を抜き取る(汲み出す)ようにすれば、汲出室2の内部の溶湯が保持室1の内部に流動し、保持室1の内部の溶湯が溶解室Y2の内部に流動し、溶解室Y2の内部の溶湯が投入室Y1の内部に流動することになるため、投入室Y1から溶湯を抜き取る(汲み出す)ようにしながら、メンテナンス作業を行うことができる。
そして、この形態でメンテナンス作業を行う際には、汲出室2の底部の沈殿物が保持室1に流動することができ、保持室1の底部の沈殿物が溶解室Y2に流動することができ、また、溶解室Y2の底部の沈殿物が投入室Y1に流動できるため、沈殿物の除去作業も良好に行うことができる。
また、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2が、溶湯をU字状の流動経路Rに沿って流動させる形態で並ぶ状態で設けられ、加えて、汲出側連通口6が、上述の直交方向において、汲出側仕切壁5における投入室Y1及び溶解室Y2から離れる側の端部側部分に形成され、溶湯連通口8が、上述の溶解部形成方向において、分離仕切壁7における投入室Y1及び汲出室2から離れる側の端部側部分に形成され、かつ、溶解側連通口4が、上述の直交方向において、溶解側仕切壁3における汲出室2及び保持室1から離れる側の端部側部分に形成されることにより、溶湯が流動する流動経路Rの長さが長くなるようにしてあるから、材料を加熱して溶解する際に生成される酸化物が、投入室Y1、溶解室Y2及び保持室1の底部に沈殿され易くなり、汲出室2から汲み出される溶湯に沈殿物(酸化物)が混入することを抑制できる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2を、溶湯をU字状の流動経路Rに沿って流動させる形態で設ける場合を例示したが、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2を、溶湯を直線状の経路に沿って流動させるように、直線状に並べる形態で設けるようにする等、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2の配設形態は各種変更できる。
(2)上記実施形態では、溶解部Yを、材料を投入する投入室Y1と溶解用バーナYBを設けた溶解室Y2とから構成する場合を例示したが、材料を溶解用バーナYBで直接加熱する形態に構成する等、溶解部Yの具体構成は各種変更できる。
(3)上記実施形態では、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBを、溶湯の内部に浸漬状態で配置されるラジアントチューブ式バーナBにて構成する場合を例示したが、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBを、燃焼炎を溶湯の上方箇所に形成する形態のバーナにて構成する等、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBの具体構成は各種変更できる。
(4)上記実施形態では、保持室側底壁1D、汲出室側底壁2D、及び、溶解室側底壁YDの夫々を、水平方向に沿う平坦面に形成する場合を例示したが、保持室側底壁1Dを、溶解室Y2に近づく側ほど下位となる傾斜面に形成し、汲出室側底壁2Dを、保持室1に近づくほど下位となる傾斜面に形成し、溶解室側底壁YDを、投入室Y1に近づくほど下位となる傾斜面に形成するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、汲出側連通口6が、上述の直交方向において、汲出側仕切壁5における投入室Y1及び溶解室Y2から離れる側の端部側部分に形成され、溶湯連通口8が、上述の溶解部形成方向において、分離仕切壁7における投入室Y1及び汲出室2から離れる側の端部側部分に形成され、かつ、溶解側連通口4が、上述の直交方向において、溶解側仕切壁3における汲出室2及び保持室1から離れる側の端部側部分に形成される場合を例示したが、例えば、溶解側連通口4が、上述の直交方向において、溶解側仕切壁3における中央部に形成する等、上述の直交方向における汲出側連通口6の形成位置、上述の溶解部形成方向における溶湯連通口8の形成位置、及び、上述の直交方向における溶解側連通口4の形成位置は、各種変更できる。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 保持室
1D 保持室側底壁
2 汲出室
2D 汲出室側底壁
3 溶解側仕切壁
4 溶解側連通口
5 汲出側仕切壁
6 汲出側連通口
7 分離仕切壁
8 溶湯連通口
11 ラジアントチューブ
B ラジアントチューブ式バーナ
D 内断熱
E 汲出室側流動防止段部
F 保持室側流動防止段部
Y 溶解部
Y1 投入室
Y2 溶解室
YB 溶解用バーナ
YC 投入室側底壁
YD 溶解室側底壁
HB 保温用バーナ

Claims (5)

  1. アルミニウムからなる材料を溶解用バーナにて溶解する溶解部と、当該溶解部からの溶湯を保温用バーナにて保温して保持する保持室と、前記溶湯を汲み出す汲出室とが備えられ、
    前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
    前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているアルミニウム溶解保持炉であって、
    前記汲出室の汲出室側底壁と前記保持室の保持室側底壁との接続箇所に、前記保持室側底壁よりも上方に突出する汲出室側流動防止段部が形成され、
    前記汲出側連通口が、前記汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成され
    前記溶解部が、前記溶解用バーナを設けた溶解室と前記材料を投入する投入室とを、溶解側仕切壁にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、
    前記溶解側仕切壁の下方側部分に、前記投入室と前記溶解室とを連通する溶解側連通口が形成され、
    前記溶解室と前記保持室とが、分離仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
    前記分離仕切壁の下方側部分に、前記溶解室の前記溶湯を前記保持室に流動させる溶湯連通口が形成され、
    前記保持室側底壁と前記溶解室の溶解室側底壁との接続箇所に、前記溶解室側底壁よりも上方に突出する保持室側流動防止段部が形成され、
    前記溶湯連通口が、前記保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されているアルミニウム溶解保持炉。
  2. 前記汲出室側底壁が、前記汲出室側流動防止段部と同高さで、当該汲出室側流動防止段部に連なる状態に形成され、
    前記保持室側底壁が、前記保持室側流動防止段部と同高さで、当該保持室側流動防止段部と連なる状態に形成され、
    前記投入室の投入室側底壁と前記溶解室側底壁とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、
    前記溶解側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている請求項1記載のアルミニウム溶解保持炉。
  3. 前記溶解室と前記保持室とが、前記投入室と前記溶解室とが並ぶ溶解部形成方向と直交する直交方向に沿って並ぶ状態で設けられ、
    前記保持室と前記汲出室とが、前記汲出室を前記投入室の横側に隣接させる形態で、前記溶解部形成方向に沿って並ぶ状態で設けられている請求項1又は2記載のアルミニウム溶解保持炉。
  4. 前記溶解側連通口が、前記直交方向において、前記溶解側仕切壁における前記汲出室及び前記保持室から離れる側の端部側部分に形成され、
    前記溶湯連通口が、前記溶解部形成方向において、前記分離仕切壁における前記投入室及び前記汲出室から離れる側の端部側部分に形成され、
    前記汲出側連通口が、前記直交方向において、前記汲出側仕切壁における前記投入室及び前記溶解室から離れる側の端部側部分に形成されている請求項3記載のアルミニウム溶解保持炉。
  5. 前記溶解用バーナ及び前記保温用バーナが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブの下方部分が前記溶湯の内部に浸漬状態で配置され、且つ、前記ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されたラジアントチューブ式バーナにて構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルミニウム溶解保持炉。
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