JP6914181B2 - アルミニウム溶解保持炉 - Google Patents
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Description
前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているアルミニウム溶解保持炉に関する。
前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているものであって、その特徴構成は、
前記汲出室の汲出室側底壁と前記保持室の保持室側底壁との接続箇所に、前記保持室側底壁よりも上方に突出する汲出室側流動防止段部が形成され、
前記汲出側連通口が、前記汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成され、
前記溶解部が、前記溶解用バーナを設けた溶解室と前記材料を投入する投入室とを、溶解側仕切壁にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、
前記溶解側仕切壁の下方側部分に、前記投入室と前記溶解室とを連通する溶解側連通口が形成され、
前記溶解室と前記保持室とが、分離仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記分離仕切壁の下方側部分に、前記溶解室の前記溶湯を前記保持室に流動させる溶湯連通口が形成され、
前記保持室側底壁と前記溶解室の溶解室側底壁との接続箇所に、前記溶解室側底壁よりも上方に突出する保持室側流動防止段部が形成され、
前記溶湯連通口が、前記保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されている点にある。
その結果、汲出室の内部に沈殿物が存在することを極力回避することができるため、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを適切に抑制することができる。
したがって、アルミニウムからなる材料を投入室の内部の溶湯に投入することにより、当該材料を、投入室の内部の溶湯により加熱しながら溶解し、かつ、溶解途中の材料を溶解室の内部に流動させて、溶解室の内部にて十分に溶解させて、溶湯にすることができる。尚、溶湯は、その後、保持室や汲出室に流動することになる。
つまり、材料を空気中で溶解用バーナにて加熱する形態で、材料を加熱して溶解させるようにするのに較べて、空気との接触を少なくしながら材料を加熱して溶解させることにより、酸化物(アルミナ)の生成を抑制できるのである。
このように、保持室の内部の沈殿物が汲出室に流動することを極力抑制できるため、結果的に、汲出室から汲み出される溶湯に沈殿物が混入することを極力抑制することができる。
前記保持室側底壁が、前記保持室側流動防止段部と同高さで、当該保持室側流動防止段部と連なる状態に形成され、
前記投入室の投入室側底壁と前記溶解室側底壁とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、
前記溶解側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている点にある。
前記保持室と前記汲出室とが、前記汲出室を前記投入室の横側に隣接させる形態で、前記溶解部形成方向に沿って並ぶ状態で設けられている点にある。
前記溶湯連通口が、前記溶解部形成方向において、前記分離仕切壁における前記投入室及び前記汲出室から離れる側の端部側部分に形成され、
前記汲出側連通口が、前記直交方向において、前記汲出側仕切壁における前記投入室及び前記溶解室から離れる側の端部側部分に形成されている点にある。
しかも、ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されているから、溶湯の上面よりも上方側の雰囲気を加熱して酸化物が形成されることを回避する等、溶湯の上面よりも上方側の雰囲気を不必要に加熱することを抑制できる。
(全体構成について)
図1に示すように、アルミニウム溶解保持炉が、アルミニウムからなる材料を溶解用バーナYBにて溶解する溶解部Yと、当該溶解部Yからの溶湯を保温用バーナHBにて保温して保持する保持室1と、溶湯を汲み出す汲出室2とを備える形態に構成されている。
そして、図1及び図2に示すように、溶解部Yが、溶解用バーナYBを設けた溶解室Y2と材料を投入する投入室Y1とを、溶解側仕切壁3にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、溶解側仕切壁3の下方側部分に、投入室Y1と溶解室Y2とを連通する溶解側連通口4が形成されている。
図3に示すように、溶解室Y2と保持室1とが、分離仕切壁7にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、分離仕切壁7の下方側部分に、溶解室Y2の溶湯を前記保持室1に流動させる溶湯連通口8が形成されている。
ちなみに、図2及び図4に示すように、投入室Y1及び汲出室2は、上部が開放された状態に形成され、図2及び図3に示すように、溶解室Y2の上部には、溶解室側天井壁YTが設けられ、また、図3及び図4に示すように、保持室1の上部には、保持室側天井壁1Tが設けられている。
尚、図示は省略するが、溶解室側天井壁YTや保持室側天井壁1Tには、空気連通口が形成されることになる。
つまり、図1に示すように、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2が、溶湯をU字状の流動経路Rに沿って流動させる形態で並ぶ状態で設けられている。
つまり、図3に示すように、溶解用バーナYB及び保温用バーナHBを構成するラジアントチューブ式バーナBが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブ11と、当該ラジアントチューブの内部に配置された円筒管12と、当該円筒管12の内部に火炎を形成するバーナ13とを備え、円筒管12の先端から排出される燃焼ガスが、円筒管12とラジアントチューブ11との間の空間を通して流動しながら、ラジアントチューブ11の外部に排出される形態に構成されている。
ちなみに、図3においては、内断熱Dの下端を溶湯の上面よりも下方側に位置させる状態で内断熱Dが施されている場合を例示するが、内断熱Dの下端を溶湯の上面と同高さに位置させる状態や内断熱Dの下端を溶湯の上面よりも上方側に位置させる状態で内断熱を施すようにしてもよい。
図4に示すように、汲出室2の汲出室側底壁2Dと保持室1の保持室側底壁1Dとの接続箇所に、保持室側底壁1Dよりも上方に突出する汲出室側流動防止段部Eが形成されている。
そして、汲出側連通口6が、汲出室側流動防止段部Eの上方箇所を開口する状態に形成されている。
また、本実施形態においては、図4に示すように、汲出室側底壁2Dが、汲出室側流動防止段部Eと同高さで、当該汲出室側流動防止段部Eに連なる状態に形成されている。
図3に示すように、保持室側底壁1Dと溶解室Y2の溶解室側底壁YDとの接続箇所に、溶解室側底壁YDよりも上方に突出する保持室側流動防止段部Fが形成されている。
そして、溶湯連通口8が、保持室側流動防止段部Fの上方箇所を開口する状態に形成されている。
また、本実施形態においては、保持室側底壁1Dが、保持室側流動防止段部Fと同高さで、当該保持室側流動防止段部Fと連なる状態に形成されている。
図2に示すように、投入室Y1の投入室側底壁YCと溶解室Y2の溶解室側底壁YDとが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成されている。
そして、溶解側連通口4が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている。
また、図1及び図6に示すように、溶解側連通口4が、上述した直交方向において、溶解側仕切壁3における汲出室2及び保持室1から離れる側の端部側部分に形成されている。
本実施形態においては、保持室側流動防止段部Fや汲出室側流動防止段部Eが設けられているから、材料を加熱して溶解する際に生成される酸化物等が溶解室Y2に沈殿しても、当該沈殿物が保持室1に流動することを保持室側流動防止段部Fにて抑制し、保持室1の沈殿物が汲出室2に流動することを汲出室側流動防止段部Eにて抑制することができるため、汲出室2から汲み出される溶湯に、沈殿物が混入することを抑制できるように構成されている。
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2を、溶湯をU字状の流動経路Rに沿って流動させる形態で設ける場合を例示したが、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2を、溶湯を直線状の経路に沿って流動させるように、直線状に並べる形態で設けるようにする等、投入室Y1、溶解室Y2、保持室1及び汲出室2の配設形態は各種変更できる。
1D 保持室側底壁
2 汲出室
2D 汲出室側底壁
3 溶解側仕切壁
4 溶解側連通口
5 汲出側仕切壁
6 汲出側連通口
7 分離仕切壁
8 溶湯連通口
11 ラジアントチューブ
B ラジアントチューブ式バーナ
D 内断熱
E 汲出室側流動防止段部
F 保持室側流動防止段部
Y 溶解部
Y1 投入室
Y2 溶解室
YB 溶解用バーナ
YC 投入室側底壁
YD 溶解室側底壁
HB 保温用バーナ
Claims (5)
- アルミニウムからなる材料を溶解用バーナにて溶解する溶解部と、当該溶解部からの溶湯を保温用バーナにて保温して保持する保持室と、前記溶湯を汲み出す汲出室とが備えられ、
前記保持室と前記汲出室とが、汲出側仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記汲出側仕切壁の下方側部分に、前記保持室の前記溶湯を前記汲出室に流動させる汲出側連通口が形成されているアルミニウム溶解保持炉であって、
前記汲出室の汲出室側底壁と前記保持室の保持室側底壁との接続箇所に、前記保持室側底壁よりも上方に突出する汲出室側流動防止段部が形成され、
前記汲出側連通口が、前記汲出室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成され、
前記溶解部が、前記溶解用バーナを設けた溶解室と前記材料を投入する投入室とを、溶解側仕切壁にて仕切る状態で横並び状態で隣接配置する形態に構成され、
前記溶解側仕切壁の下方側部分に、前記投入室と前記溶解室とを連通する溶解側連通口が形成され、
前記溶解室と前記保持室とが、分離仕切壁にて仕切られた状態で横並び状態で隣接配置され、
前記分離仕切壁の下方側部分に、前記溶解室の前記溶湯を前記保持室に流動させる溶湯連通口が形成され、
前記保持室側底壁と前記溶解室の溶解室側底壁との接続箇所に、前記溶解室側底壁よりも上方に突出する保持室側流動防止段部が形成され、
前記溶湯連通口が、前記保持室側流動防止段部の上方箇所を開口する状態に形成されているアルミニウム溶解保持炉。 - 前記汲出室側底壁が、前記汲出室側流動防止段部と同高さで、当該汲出室側流動防止段部に連なる状態に形成され、
前記保持室側底壁が、前記保持室側流動防止段部と同高さで、当該保持室側流動防止段部と連なる状態に形成され、
前記投入室の投入室側底壁と前記溶解室側底壁とが、同じ高さで一連に連なる平坦面状に形成され、
前記溶解側連通口が、当該一連に連なる平坦面の上方を開口する状態に形成されている請求項1記載のアルミニウム溶解保持炉。 - 前記溶解室と前記保持室とが、前記投入室と前記溶解室とが並ぶ溶解部形成方向と直交する直交方向に沿って並ぶ状態で設けられ、
前記保持室と前記汲出室とが、前記汲出室を前記投入室の横側に隣接させる形態で、前記溶解部形成方向に沿って並ぶ状態で設けられている請求項1又は2記載のアルミニウム溶解保持炉。 - 前記溶解側連通口が、前記直交方向において、前記溶解側仕切壁における前記汲出室及び前記保持室から離れる側の端部側部分に形成され、
前記溶湯連通口が、前記溶解部形成方向において、前記分離仕切壁における前記投入室及び前記汲出室から離れる側の端部側部分に形成され、
前記汲出側連通口が、前記直交方向において、前記汲出側仕切壁における前記投入室及び前記溶解室から離れる側の端部側部分に形成されている請求項3記載のアルミニウム溶解保持炉。 - 前記溶解用バーナ及び前記保温用バーナが、上下方向に沿う上下姿勢のラジアントチューブの下方部分が前記溶湯の内部に浸漬状態で配置され、且つ、前記ラジアントチューブの上方部分の内側に内断熱が施されたラジアントチューブ式バーナにて構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルミニウム溶解保持炉。
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