JP6913006B2 - コンタクトスイッチの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、計算機、自動車、情報関連機器やそのリモコン等の入力デバイスとして利用されるコンタクトスイッチの製造方法に関するものである。
近年の自動車には、快適化や高機能化を図るため、様々なスイッチが利用されているが、例えばオーディオスイッチ、ステアリングスイッチ、ミラースイッチ等には、クリック感に優れるコンタクトスイッチが部品として使用されている。この種のコンタクトスイッチは、図示しないが、変形可能な弾性クリック体と、この弾性クリック体に設けられて回路基板の導電部である電極に対向・接離する導電性の可動接点とを備え、指等の押圧操作により、ON・OFF機能を発揮する(特許文献1、2参照)。
可動接点は、所定の材料によりシートが成形され、このシートが加工されることで平面円形等に形成された後、弾性クリック体に設けられる。この可動接点の材料は、一般的には温度特性・環境特性・電気特性等に優れる絶縁性のシリコーンゴムに、導電性に優れるカーボンブラックが分散することで調製される。
特開2002‐231099号公報 特開平7‐33965号公報
従来におけるコンタクトスイッチは、以上のように構成され、可動接点の材料としてシリコーンゴムとカーボンブラックとが使用されるが、可動接点の耐久性を確保する観点から、シリコーンゴムとカーボンブラックの質量比が1:0.5〜0.6前後に設定される必要がある。
しかしながら、このような質量比では、可動接点の長期に亘る耐久性を確保することはできるものの、カーボンブラックの配合量が少ないので、接触抵抗値が高くなる。したがって、小電流を給電することはできても、中電流や大電流の給電に支障を来し、自動車等の電子システムの複雑化やECUの大規模化に対応することができないという問題が生じる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、可動接点の耐久性を維持し、中電流や大電流を流すことのできるコンタクトスイッチの製造方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、弾性クリック体に、電気回路の導電部に接離(接触したり、離れたり)する導電性の可動接点が設けられたコンタクトスイッチの製造方法であり、
熱可塑性樹脂とカーボン材とを混合して可動接点用の材料を調製し、この可動接点用の材料を中間品用の金型の下型に充填し、この下型を押圧して気体を排出し、下型に金型の上型を型締めして予備加熱加圧した後に本加熱加圧して可動接点用の中間品を成形するとともに、この中間品を加工して可動接点を形成し、
弾性クリック体用の成形金型に可動接点をインサートした後、弾性クリック体用の成形金型により、弾性クリック体と可動接点とを一体成形することを特徴としている。
なお、可動接点の材料の熱可塑性樹脂とカーボン材とは、質量比1:1〜14で混合されると良い。
また、可動接点の材料の熱可塑性樹脂は、エンジニアリングプラスチックとスーパーエンジニアリングプラスチックのいずれかであると良い。
また、可動接点の電気回路の導電部に接離する接離面に、凹凸を形成することができる。
また、可動接点の電気回路の導電部に接離する接離面に、弾性の導電層を積層することができる。
ここで、特許請求の範囲における弾性クリック体は、クリック感を生じさせても良いし、そうでなくても良い。電気回路には、電気回路の他、電子回路が含まれる。また、熱可塑性樹脂は、熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性の樹脂であることが好ましい。カーボン材には、少なくともカーボンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、サーマルブラック、カーボングラファイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等が含まれる。カーボングラファイトは、アモルファス系でも良いし、ニードル系でも良い。さらに、混合という用語には、混練が含まれる。
本発明によれば、可動接点の材料としてシリコーンゴムを用いるのではなく、熱可塑性樹脂、より詳しくは、熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性樹脂を用いるので、熱可塑性樹脂が溶融してカーボン材を被覆することとなる。したがって、カーボン材の添加量を増加させ、抵抗値を抑制することができる。
本発明によれば、可動接点を、熱可塑性樹脂とカーボン材とを配合した材料により形成するので、可動接点の耐久性を維持し、小電流の他、中電流や大電流を流すことができるという効果がある。また、プレス機で直ちに本加熱加圧するのではなく、予備加熱加圧するので、可動接点の低温割れの防止、硬化組織の生成防止、延性・じん性等の機械的性質の向上、変形・残留応力の低減を図ることができる。
本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の実施形態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の実施形態における可動接点を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の第2の実施形態における可動接点を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の第2の実施形態における可動接点を模式的に示す図で、(a)図は可動接点の接離面の格子部を示す平面図、(b)図は可動接点の接離面の円形部を示す平面図、(c)図は可動接点の接離面の帯部を示す平面図である。 本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の第3の実施形態における可動接点を模式的に示す斜視説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態におけるコンタクトスイッチは、図1や図2に示すように、変形可能な弾性クリック体1に、回路基板10の電気回路の導電部である電極11に接離する導電性の可動接点20を設けたスイッチであり、可動接点20を、所定の熱可塑性樹脂とカーボン材とを配合・混合した材料により形成するようにしている。
弾性クリック体1は、図1に示すように、回路基板10の電極11に間隔(空気層)をおいて上方から対向する柱形の被操作部2と、この被操作部2の下部から回路基板10の電極11方向に傾きながら伸びる弾性変形可能な脚部3と、この脚部3の下端部に一体形成される肉厚の姿勢安定部4とを備え、絶縁性の熱硬化性エラストマーにより成形される。
被操作部2は、例えば指Fの大きさに配慮した背の低いφ10mm以上の円柱形(ボタン形でもある)に形成され、略平坦な下面に可動接点20が熱成形で一体化される。また、脚部3は、例えば中空の円錐台形に形成され、被操作部2の下部周縁から回路基板10の電極11方向に徐々に広がりながら伸長する。姿勢安定部4は、断面略矩形に形成され、回路基板10に嵌合あるいは圧接されて被操作部2の姿勢を安定させるよう機能する。この姿勢安定部4の下面には、弾性クリック体1の弾性変形時に脚部3内の空気を外部に排出するエア溝が脚部3の径方向(図1の左右方向)に切り欠かれる。
弾性クリック体1を成形する熱硬化性エラストマーとしては、ソフトなクリック感・圧縮特性・温度特性・環境特性・電気特性等に優れるシリコーンゴム、耐熱性・耐候性に優れるフッ素ゴム、機械的強度に優れるウレタンゴムがあげられる。これらの中では、操作音を抑制し、高荷重、高ストローク、高フィーリングが可能なシリコーンゴムが最適である。また、弾性クリック体1の硬度は、良好なクリック感を得る観点から、JIS K6253にしたがうタイプAデュロメータ硬さでA20〜A80、好ましくはA30〜A75、より好ましくはA40〜A70の範囲とされる。
このような弾性クリック体1は、被操作部2が指Fで押圧操作されると、脚部3が座屈変形し、被操作部2下面の可動接点20が回路基板10の電極11に下降して面接触する。これに対し、被操作部2から指Fが離れると、座屈変形した脚部3が復元し、被操作部2下面の可動接点20が回路基板10の電極11から上方に離隔する。
回路基板10は、図1に示すように、表面に電気回路が印刷法やエッチング法等によりパターン形成され、平面円形や櫛歯形等の電極11が複数形成される。この電極11の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、金、銀、銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、導電ペースト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、導電性ポリマー等があげられる。
可動接点20は、図1や図2に示すように、所定の材料により平面矩形の平坦な薄いシートが中間品として成形され、この中間品であるシートが加工されることで平面円形の薄板に打ち抜き形成された後、弾性クリック体1の被操作部2下面にインサート成形により一体化される。この可動接点20の所定の材料としては、熱可塑性エラストマーを除く熱可塑性樹脂と黒鉛粒子(カーボングラファイト)とが配合・混合した材料があげられる。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、弾性クリック体1と可動接点20の一体成形時の温度に配慮して150℃以上の高い融点のエンジニアリングプラスチック、換言すれば、スーパーエンジニアリングプラスチックが使用されることが好ましい。具体的には、剛性・寸法安定性・耐熱性・耐薬品性・耐候性・疲労特性等に優れる粉末のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂等が使用されることが好ましい。但し、スーパーエンジニアリングプラスチックのみに限定されるものではなく、汎用樹脂の使用も可能である。汎用樹脂が使用される場合には、強度・耐熱性等に優れる粉末のポリプロピレン(PP)樹脂の採用が好ましい。
黒鉛粒子は、導電性に優れるのであれば、特に限定されるものではないが、例えば平均粒径37μm・最大粒径350μm、平均粒径18μm・最大粒径176μm、平均粒径52μm・最大粒径350μmのタイプ等が使用される。
熱可塑性樹脂と黒鉛粒子とは、可動接点20の耐久性と、接触抵抗値を低減して中電流や大電流を給電することとの両立を図るため、質量比1:1〜14、好ましくは1:1〜13、より好ましくは1:2〜13、さらに好ましくは1:3〜13の範囲で攪拌・混合される。
上記において、コンタクトスイッチを製造する場合には、先ず、可動接点20を製造するため、粉末の熱可塑性樹脂と黒鉛粒子とをタンブラーボトルに多数のジルコニアボールと共に加え、配合機により所定の時間、攪拌・混合し、可動接点20用の材料を調製する。こうして可動接点20用の材料を調製したら、離型剤を予め塗布されたシート成形用の金型の下型に材料を充填し、この材料をスクレーバで平らに広げてならし、下型をプッシャで軽く押圧してエアを外部に抜いた後、下型に金型の上型を嵌合してプレス機で予備加熱加圧する。
次いで、予備加熱加圧の終了後、本加熱加圧して可動接点20用の薄いシートを成形し、金型を所定の時間冷却し、金型から厚さ0.10〜5.00mm程度の薄いシートを脱型する。これらの作業の際、プレス機で直ちに本加熱加圧しても良いが、予備加熱加圧することが好ましい。予備加熱加圧すれば、可動接点20の低温割れの防止、硬化組織の生成防止、延性・じん性等の機械的性質の向上、変形・残留応力の低減を図ることができる。シートを脱型したら、シートをパンチングしてφ1.50〜5.00mm程度に打ち抜けば、表裏面が平坦な薄い平面円形の可動接点20を製造することができる。
次いで、弾性クリック体1用の成形金型に可動接点20をインサートし、成形金型を型締めして熱硬化性エラストマーを充填し、弾性クリック体1と可動接点20とを一体成形してコンタクトスイッチを製造する。コンタクトスイッチを製造したら、専用金型を所定の時間冷却し、金型からコンタクトスイッチを脱型すれば、コンタクトスイッチを得ることができる。
上記によれば、可動接点20の材料としてシリコーンゴムを用いるのではなく、熱可塑性樹脂を用いて黒鉛粒子と混合するので、熱可塑性樹脂が溶融して黒鉛粒子を被包することとなる。したがって、黒鉛粒子の配合量を増加させ、可動接点20の接触抵抗値を著しく低くすることができるので、小電流の他、中電流や大電流の給電に支障を来すことがない。
また、シリコーンゴムを用いるのではなく、熱可塑性樹脂を用いるので、脂肪酸エステルの浸透による接点障害の低減が大いに期待できる。また、中電流や大電流を給電することができるので、自動車等の電子システムの複雑化やECUの大規模化に容易に対応することができる。また、可動接点20に下地メッキや金メッキを何ら施す必要がないので、製造コストの低減が可能となる。さらに、金属接点に比べ、非腐食性を向上させることが可能になる。
次に、図3と図4は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、回路基板10の電極11に接離する可動接点20の接離面に、凹凸21を形成して絶縁性の異物による導通不良を回避するようにしている。
凹凸21は、図3に示すように、例えば複数の凹部22と凸部23とが交互に配列されることで形成される。また、図4(a)に示すように、可動接点20の平坦な接離面に、平面格子形の格子部24が形成され、この縦横に組み合わされた格子部24が可動接点20の厚さ方向に突出したり、凹むことで形成される。
また、図4(b)に示すように、可動接点20の平坦な接離面に、平面円形の複数の円形部25が所定の間隔で配列形成され、この複数の円形部25が可動接点20の厚さ方向に突出したり、凹むことで形成される。また、図4(c)に示すように、可動接点20の平坦な接離面に、平面帯形の複数の帯部26が所定の間隔で配列形成され、この複数の帯部26が可動接点20の厚さ方向に突出したり、凹むことでも形成される。
このような凹凸21は、凹部22が絶縁性の異物(例えば、弾性クリック体1の一部等)を収容可能な大きさに形成され、凹部22に異物を収容することにより、回路基板10の電極11と可動接点20との間に異物が介在して導電性が低下するのを防止するよう機能する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、弾性クリック体1が長期使用されてその一部が落下して異物となり、この異物が回路基板10の電極11と可動接点20との間に介在して導通不良を招くのを有効に防止することができるのは明らかである。
次に、図5は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、回路基板10の電極11に接離する可動接点20の接離面に、弾性変形可能な導電層27を積層接着して絶縁性の異物による接触不良を回避するようにしている。
導電層27は、例えば導電性のインク、ゴム、薄膜等により、絶縁性の異物を吸収可能な厚さの板材に形成され、異物との接触時に凹んで異物を吸収することにより、回路基板10の電極11と可動接点20との間に異物が介在して導電性が低下するのを防止するよう機能する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、異物が回路基板10の電極11と可動接点20との間に介在して接触不良が生じるのを有効に防止することができるのは明白である。
なお、上記実施形態では弾性クリック体1と可動接点20とを一体成形したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、弾性クリック体1と可動接点20とを別々に成形し、弾性クリック体1の被操作部2に可動接点20を熱圧着したり、接着剤により接着してコンタクトスイッチを製造しても良い。また、弾性クリック体1と可動接点20との間に、エラストマー層やプライマー層等を介在させても良い。また、弾性クリック体1と回路基板10は、導体である指Fと電極11との間に静電容量を形成する静電容量型入力装置の一部でも良い。
また、予備加熱加圧の際、金型をバンピングしてガス抜きすることができる。また、弾性クリック体1の被操作部2や脚部3は、必要に応じ、適宜変更することができる。また、弾性クリック体1は、クリック感を生じさせない逆碗形等に形成することができる。また、可動接点20を平面円形の他、平面楕円形、矩形、多角形等に形成することが可能である。また、可動接点20に各種の表面処理、例えばUV処理、プラズマ処理、コロナ処理、イトロ処理等を施すことが可能である。さらに、可動接点20の平坦な接離面に導電層27を積層接着したが、可動接点20の接離面に導電層27をスパッタリング法等により積層することができる。
以下、本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法の実施例を説明する。
〔実施例1〕
コンタクトスイッチの可動接点を製造するため、先ず、粉末のポリフェニレンスルフィド樹脂〔東レ株式会社製:製品名E2180〕4.2kgと、粉末の黒鉛粒子〔オリエンタル産業株式会社製:製品名AT‐No.5S〕13.86kgとを60Lタンブラーボトル〔株式会社セイワ技研製〕に多数のジルコニアボール〔株式会社ニッカトー製〕と共に加え、配合機〔株式会社セイワ技研製:製品名TM‐60P〕により、回転数30rpm(40Hz)、60分の条件で攪拌・混合し、可動接点用の材料を調製した。
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、粉体技研株式会社にて150meshの通過サイズに冷凍粉砕したタイプを用いた。また、ポリフェニレンスルフィド樹脂と黒鉛粒子の質量比は、1:3.3に設定した。ジルコニアボールは、φ9mmサイズとφ5mmサイズをそれぞれ9kg、合計18kg用いた。
可動接点用の材料を調製したら、離型剤〔ダイキン工業株式会社製:製品名GA‐7500〕が予め噴霧されたシート成形用の金型の下型に材料25gを充填し、この材料をスクレーバで平らに広げてならし、下型をプッシャで軽く押圧してエアを外部に抜いた後、下型に金型の上型を嵌合して130tのプレス機で予備加熱加圧した。金型は、S45C材により、166×123mmの大きさに構成した。また、プレス機は、その上熱板を380℃、下熱板を440℃に設定した。
次いで、予備加熱加圧の終了後、本加熱加圧して可動接点用のシートを成形し、金型を冷却した後、金型からシートを脱型した。予備加熱加圧は、面圧121kg/cm、4分間の条件で実施した。これに対し、本加熱加圧は、面圧637kg/cm、4分間の条件で実施した。また、金型の冷却は、面圧637kg/cm、15分間の条件で実施した。脱型したシートは、測定したところ、166×123×0.5tmmの大きさの平板であった。こうしてシートを脱型したら、シートをポンチにより打ち抜き加工し、φ3.5mmの薄い可動接点を製造した。
可動接点を製造したら、この可動接点にテスターのプローブを直接接触させて抵抗値の最大値、最小値、平均値を測定・評価し、表1にまとめた。この際、プローブの間隔は3mmに設定した。
測定の結果、可動接点の抵抗値は、最大値が9.9Ω、最小値が4.2Ω、平均値が7.1Ωであり、良好な結果を得た。
〔実施例2〕
ポリフェニレンスルフィド樹脂と黒鉛粒子の質量比を1:13に変更し、その他は実施例1と略同様にしてφ3.5mmの薄い可動接点を製造した。可動接点を製造したら、この可動接点にテスターのプローブを直接接触させて抵抗値の最大値、最小値、平均値を測定・評価し、表1にまとめた。この際、プローブの間隔は3mmに設定した。
測定の結果、可動接点の抵抗値は、最大値が2.0Ω、最小値が1.5Ω、平均値が1.7Ωであり、きわめて良好な結果を得た。
〔実施例3〕
実施例1におけるφ3.5mmの薄い可動接点を標準基板の電極に対向するよう搭載し、この可動接点に500gの荷重を加えて抵抗値の最大値、最小値、平均値を測定・評価し、表1にまとめた。標準基板の電極は、櫛歯形の金メッキ電極とし、この金メッキ電極の幅を0.5mm、金メッキ電極のピッチを1.0mmとした。
測定の結果、可動接点の抵抗値は、最大値が2.8Ω、最小値が1.7Ω、平均値が2.3Ωであり、良好な結果を得た。
〔比較例1〕
ポリフェニレンスルフィド樹脂の代わりに従来のシリコーンゴムを用い、このシリコーンゴムと黒鉛粒子の質量比を1:0.6とし、その他は実施例1と略同様にしてφ3.5mmの薄い可動接点を製造した。可動接点を製造したら、この可動接点にテスターのプローブを直接接触させて抵抗値の最大値、最小値、平均値を測定・評価し、表1にまとめた。この際、プローブの間隔は3mmに設定した。
測定の結果、可動接点の抵抗値は、最大値が53.6Ω、最小値が45.5Ω、平均値が50.5Ωであった。
〔比較例2〕
比較例1におけるφ3.5mmの薄い可動接点を標準基板の電極に対向するよう搭載し、この可動接点に500gの荷重を加えて抵抗値の最大値、最小値、平均値を測定・評価し、表1にまとめた。標準基板の電極は、櫛歯形の金メッキ電極とし、この金メッキ電極の幅を0.5mm、金メッキ電極のピッチを1.0mmとした。
測定の結果、可動接点の抵抗値は、最大値が13.2Ω、最小値が9.1Ω、平均値が11.2Ωであった。
Figure 0006913006
本発明に係るコンタクトスイッチの製造方法は、家電製品、計算機、自動車、情報関連機器等の製造分野で使用される。
1 弾性クリック体
2 被操作部
3 脚部
4 姿勢安定部
10 回路基板
11 電極(導電部)
20 可動接点
21 凹凸
22 凹部
23 凸部
24 格子部
25 円形部
26 帯部
27 導電層
F 指

Claims (5)

  1. 弾性クリック体に、電気回路の導電部に接離する導電性の可動接点が設けられたコンタクトスイッチの製造方法であり、
    熱可塑性樹脂とカーボン材とを混合して可動接点用の材料を調製し、この可動接点用の材料を中間品用の金型の下型に充填し、この下型を押圧して気体を排出し、下型に金型の上型を型締めして予備加熱加圧した後に本加熱加圧して可動接点用の中間品を成形するとともに、この中間品を加工して可動接点を形成し、
    弾性クリック体用の成形金型に可動接点をインサートした後、弾性クリック体用の成形金型により、弾性クリック体と可動接点とを一体成形することを特徴とするコンタクトスイッチの製造方法。
  2. 可動接点の材料の熱可塑性樹脂とカーボン材とは、質量比1:1〜14で混合される請求項1記載のコンタクトスイッチの製造方法。
  3. 可動接点の材料の熱可塑性樹脂は、エンジニアリングプラスチックとスーパーエンジニアリングプラスチックのいずれかである請求項1又は2記載のコンタクトスイッチの製造方法。
  4. 可動接点の電気回路の導電部に接離する接離面に、凹凸を形成する請求項1、2、又は3記載のコンタクトスイッチの製造方法。
  5. 可動接点の電気回路の導電部に接離する接離面に、弾性の導電層を積層する請求項1、2、又は3記載のコンタクトスイッチの製造方法。
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