JP6912769B2 - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置に関する。
X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)装置では、被検体を寝台に寝かせて撮影する臥位撮影が主に行われている。現在、上記臥位撮影に加えて、被検体の体重負荷下における人体各部の断層像、立体像および動態像等を撮影する座位および立位撮影を実行可能なX線CT装置の実現が望まれている。
一方、上記X線CT装置において立位撮影を実行する場合、被検体を起立させて立位撮影を実行する。このため、立位撮影中に被検体の意識が急変した場合、あるいは立位撮影中に被検体がパニック状態になった場合、架台本体と床面との間に被検体を挟み込むリスクがある。また、上記X線CT装置において座位撮影を実行する場合、立位撮影と比較して被検体の脚部が前方に突き出る。このため、座位撮影中に被検体の脚部と架台本体とが接触する危険がある。
特開2006−187488号公報 特開平08−266650号公報
本実施形態の目的は、座位および立位撮影における被検体の安全を確保することができるX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
実施形態によれば、X線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線管と、前記X線を検出するX線検出器と、開口を挟んで配置された前記X線源と前記X線検出器とを有する架台本体と、前記開口の中心軸が床面に対して略垂直を向いた状態の前記架台本体を、前記床面に対して垂直方向に移動可能に支持する架台支持部と、前記床面に設けられ、前記架台本体が垂直方向へ移動する場合に前記架台本体の開口が通過する第1領域と前記第1領域の外側を示す第2領域との境界近傍に前記第1領域内に収まるように設けられる保護カバーと、前記保護カバーの所定の動作を契機として、前記架台本体の前記垂直方向への移動可能範囲を、前記架台本体を第1下限位置まで下降可能とする第1移動可能範囲と、前記架台本体を前記第1下限位置より低い第2下限位置まで下降可能とする第2移動可能範囲との間で切り替える制御部と、を具備する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を示す図である。 図2は、本実施形態に係るX線CT装置を示す斜視図である。 図3は、図1および図2に示す保護カバーの構造を示す図である。 図4は、図3に示す保護カバーの上面図である。 図5は、開閉扉を軌道に沿ってスライドした場合の保護カバーの上面図である。 図6は、被検体搬送具の前方斜視図である。 図7は、図6に示す被検体搬送具を開口内空間に設置した場合の保護カバーの前方斜視図である。 図8は、保護カバーと、架台本体の垂直方向への移動可能範囲との関係を示す図である。 図9は、座位撮影を実行する撮影対象である被検体を示す図である。 図10は、本実施形態に係るX線CT装置において座位撮影を実行する場合に、架台本体の移動可能範囲を切り替える流れを示すフローチャートである。 図11は、立位撮影を実行する撮影対象である被検体を示す図である。 図12は、立位撮影を実行する撮影対象である被検体を示す図である。 図13は、本実施形態に係るX線CT装置において立位撮影を実行する場合に、架台本体の移動可能範囲を切り替える流れを示すフローチャートである。 図14は、架台本体の垂直方向への移動を機械的に制限する第1架台移動制止機構および第2架台移動制止機構を示す図である。 図15は、固定具による被検体搬送具の固定を検知する固定検知部を有するX線CT装置を示す前方斜視図である。
以下、本実施形態に係るX線CT装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線CT装置は、架台装置10とCTコンソール100とを有する。例えば、架台装置10はCT撮影室に設置され、CTコンソール100はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台装置10とCTコンソール100とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。架台装置10は、座位または立位姿勢の被検体をX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。CTコンソール100は、架台装置10を制御するコンピュータである。
図1に示すように、架台本体11は、開口15が形成された略円筒形状の構造体である。図1に示すように、架台本体11は、開口15を挟んで対向するように配置されたX線管17とX線検出器19とを収容する。
より詳細には、架台本体11は、アルミ等の金属により形成されたメインフレーム(図示せず)と、メインフレームにより中心軸A1回りに軸受等を介して回転可能に支持された回転フレーム21とを更に有している。メインフレームの回転フレーム21との接触部には環状電極(図示せず)が設けられている。メインフレームの当該接触部には環状電極に摺り接触するように導電性の摺動子(図示せず)が取り付けられている。回転フレーム21は、アルミ等の金属により円環形状に形成された金属枠であり、例えば、X線管17とX線検出器19とが取付けられている。
回転フレーム21は、回転駆動装置23からの動力を受けて開口15の中心軸A1回りに一定の角速度で回転する。回転駆動装置23は、架台制御回路25からの制御に従って回転フレーム21を回転させるための動力を発生する。回転駆動装置23は、架台制御回路25からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより動力を発生する。回転駆動装置23は、例えば、ダイレクトドライブモータやサーボモータ等のモータにより実現される。回転駆動装置23は、例えば、架台本体11に収容されている。
支柱13は、架台本体11を床面から離反して支持する基体である。支柱13は、例えば、円柱形状や角柱形状等の柱状形状を有する。支柱13は、例えば、プラスチックや金属等の任意の物質により形成される。支柱13は、例えば、架台本体11の側面部に取付けられる。支柱13は、座位または立位姿勢の被検体をX線CT撮影するため、開口15の中心軸A1が床面に対して略垂直を向いた状態の架台本体11を、床面に対して垂直方向にスライド可能に支持する。
典型的には、支柱13は架台本体11の両側部に設けられる。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、1本の支柱13が架台本体11の両側部のうちの片側のみに接続されてもよい。また、支柱13は柱状形状を有するとしたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、支柱13は、架台本体11の少なくとも一方の側部を支持可能であれば、U字形状等の如何なる形状を有していてもよい。
なお、支柱13は、中心軸A1が床面に対して垂直に向くように架台本体11を固定している必要はない。すなわち、支柱13は、床面に対して平行する水平軸(以下、チルト軸と呼称する。)回りに回転可能に架台本体11を支持するように構成されてもよい。この場合、支柱13と架台本体11とは、架台本体11がチルト軸回りに回転可能に軸受等を介して接続されるとよい。これにより、立位撮影、座位撮影および臥位撮影を一台の架台装置10で実行することが可能となる。
図1に示すように、支柱13には架台本体11の垂直方向に関するスライドのための駆動装置(以下、支柱駆動装置と呼称する。)27が収容されている。支柱駆動装置27は、架台制御回路25からの制御に従って、架台本体11を垂直方向に関してスライドするための動力を発生する。具体的には、支柱駆動装置27は、架台制御回路25からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより動力を発生する。支柱13は、支柱駆動装置27からの動力を受けて、支柱13に対して架台本体11を垂直方向に関してスライドする。支柱駆動装置27は、例えば、サーボモータ等のモータにより実現される。
操作パネル29は、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等により実現される。操作パネル29は、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し、架台制御回路25へ出力する。操作パネル29は、例えば、座位姿勢の被検体を撮影する座位撮影モード、または立位姿勢の被検体を撮影する立位撮影モードを選択する選択操作を受け付ける。
保護カバー37は、架台本体11と被検体との接触を防止する。保護カバー37は、床面に設けられ、架台本体11が垂直方向へ移動する場合に架台本体11の開口が通過する第1領域と、当該第1領域の外側を示す第2領域との境界近傍に第1領域内に収まるように設けられる。なお、保護カバー37の構造については、別途図面を参照して説明する。
図1に示すように、X線管17は、高電圧発生器31からの高電圧の印加を受けてX線を発生する。高電圧発生器31は、例えば、回転フレーム21に取付けられている。高電圧発生器31は、架台本体11の電源装置(図示せず)から環状電極を介して供給された電力から、架台制御回路25による制御に従いX線管17に印加する高電圧を発生する。高電圧発生器31とX線管17とは高圧ケーブル(図示せず)を介して接続されている。高電圧発生器31により発生された高電圧は、高圧ケーブルを介してX線管17に印加される。
X線検出器19は、X線管17から発生され被検体を透過したX線を検出する。X線検出器19は、二次元湾曲面に配列された複数のX線検出素子(図示せず)を搭載する。各X線検出素子は、X線管17からのX線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号に変換する。各X線検出素子は、例えば、シンチレータと光電変換素子とを有する。シンチレータはX線を受けて蛍光を発生する。光電変換素子は、発生された蛍光を電荷パルスに変換する。電荷パルスはX線の強度に応じた波高値を有する。光電変換素子としては、具体的には、光電子増倍管やフォトダイオード(Photo Diode)等の光子を電気信号に変換する回路素子が用いられる。なお、本実施形態に係るX線検出器19としてはX線を一旦蛍光に変換してから電気信号に変換する間接検出型の検出器に限定されず、X線を直接的に電気信号に変換する直接検出型の検出器であってもよい。
データ収集回路33は、被検体により減弱されたX線の強度を示すデジタルのデータをビュー毎に収集する。データ収集回路33は、例えば、複数のX線検出素子の各々について設けられた積分回路とA/D変換器とが並列して実装された半導体集積回路により実現される。データ収集回路33は、架台本体11内においてX線検出器19に接続されている。積分回路は、X線検出素子からの電気信号を所定のビュー期間に亘り積分し、積分信号を生成する。A/D変換器は、生成された積分信号をA/D変換し、当該積分信号の波高値に対応するデータ値を有するデジタルデータを生成する。変換後のデジタルデータは、生データと呼ばれている。生データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、および収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値のセットである。生データは、例えば、架台本体11に収容された非接触データ伝送装置(図示せず)を介してCTコンソール100に供給される。
架台制御回路25は、CTコンソール100からの指令に従い、高電圧発生器31、回転駆動装置23、支柱駆動装置27およびデータ収集回路33を制御する。架台制御回路25は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の処理装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。また、架台制御回路25は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。当該処理装置は、当該記憶装置に保存されたプログラムを読み出して実現することで上記機能を実現する。なお、当該記憶装置にプログラムを保存する代わりに、当該処理装置の回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、当該処理装置は、当該回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記機能を実現する。
図1に示すように、CTコンソール100は、演算回路101、表示回路103、入力回路105および記憶回路107を有する。演算回路101、表示回路103、入力回路105および記憶回路107間のデータ通信は、バス(bus)を介して行われる。
演算回路101は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。演算回路101は、各種プログラムの実行により前処理機能111、再構成機能113、画像処理機能115およびシステム制御機能117を実現する。
前処理機能111において演算回路101は、架台装置10から伝送された生データに対数変換等の前処理を施す。前処理後の生データは投影データと呼ばれる。
再構成機能113において演算回路101は、前処理機能111により生成された投影データに基づいて被検体に関するCT値の空間分布を表現するCT画像を発生する。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法や逐次近似再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられればよい。
画像処理機能115において演算回路101は、再構成機能113により再構成されたCT画像に種々の画像処理を施す。例えば、演算回路101は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を生成する。
システム制御機能117において演算回路101は、本実施形態に係るX線CT装置の統括的に制御する。具体的には、演算回路101は、記憶回路107に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線CT装置の各部を制御する。
なお、前処理機能111、再構成機能113、画像処理機能115およびシステム制御機能117は、一つの基板の演算回路101により実装されてもよいし、複数の基板の演算回路101により分散して実装されてもよい。
表示回路103は、2次元のCT画像や表示画像等の種々のデータを表示する。具体的には、表示回路103は、表示インターフェース回路と表示機器とを有する。表示インターフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。ビデオ信号は、表示機器に供給される。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、または当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
入力回路105は、操作者からの各種指令を入力する。具体的には、入力回路105は、入力機器と入力インターフェース回路とを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。入力インターフェース回路は、入力機器からの出力信号をバスを介して演算回路101に供給する。入力回路105は、例えば、座位姿勢の被検体を撮影する座位撮影モード、または立位姿勢の被検体を撮影する立位撮影モードを選択する選択操作を受け付ける。
記憶回路107は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路107は、CD−ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。例えば、記憶回路107は、CT画像や表示画像のデータを記憶する。また、記憶回路107は、本実施形態に係る制御プログラム等を記憶する。
ここで、本実施形態に係るX線CT装置について詳細に説明する。本実施形態に係るX線CT装置は、例えば、X線CT装置用の被検体搬送具を用いることにより簡易に立位撮影の位置決めを実行可能である。なお、立位撮影とは、立位姿勢の被検体を撮影対象とするX線CT撮影を指す。また、本実施形態に係るX線CT装置は、当該被検体搬送具を用いた座位撮影を可能にし、併せて座位撮影の位置決めを簡易に実行することも可能にする。なお、座位撮影とは、座位姿勢の被検体を撮影対象とするX線CT撮影を指す。すなわち、本実施形態に係る座位撮影は、被検体を被検体搬送具に載せたまま行うX線CT撮影である。
現在のX線CT撮影としては臥位撮影が主流であるが、被検体の体重負荷下での人体各部の断層像、立体像が臨床において求められている。整形外科領域において立位または荷重位は、脊椎や関節が臥位に比してより生理的な位置であり、症状や病態をより反映するからである。立位撮影は、運動器疾患の診断および評価において有用性が極めて高く、臨床的なインパクトが非常に大きい。立位撮影が可能なX線CT装置は、生理的な骨や関節の位置を3次元情報として取得できるので、画期的かつ革新的な診断装置になり得る。また、呼吸器領域の慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)診断において、立位または荷重位でのCT断層像、立体像等を撮影することにより、最大吸気の状況を捉えることが臨床的価値になる。現状、最大吸気であるのか幾分吐いた状態であるのかの判別は困難であり、スパイロメータ(呼吸機能流量計)を必要としている。本実施形態によれば、スパイロメータを立位撮影または座位撮影で置換することが可能になる。
図2は、本実施形態に係るX線CT装置を示す斜視図である。図2に示すように、床面に一対の支柱13が立設されている。一対の支柱13は、立位姿勢を有する架台本体11を垂直方向に移動可能に支持している。立位姿勢とは、架台本体11の開口15の中心軸A1が床面に対して略垂直を向く姿勢である。ここで、床面に対して垂直の方向をZ軸方向、Z軸方向に水平に直交し且つ一対の支柱13の配列方向をX軸方向、Z軸方向およびX軸方向に水平に直交する方向をY軸方向と呼称する。また、−Y方向を前方、+Y方向を後方と呼称する。被検体は、前方または後方から架台本体11下方へ進入する。
図2に示すように、架台本体11の下方には保護カバー37が設けられる。保護カバー37は、立位姿勢を有する架台本体11を、床面に対して垂直方向に下降する場合に架台本体11の開口15に収まるように床面に設けられる。言い換えれば、保護カバー37は、立位姿勢を有する架台本体11の開口の投影(図2の一点鎖線部分)より内周側に設けられる。架台本体11と保護カバー37との干渉を回避するためである。
図3は、図1および図2に示す保護カバー37の構造を示す図である。図3に示すように、保護カバー37は、架台本体11の開口15の垂直方向に関する移動経路の内側の空間領域(第1領域)R1と外部の空間領域(第2領域)R2との境界近傍に開口15の移動経路の内側の空間領域R1内に収まるように設けられる。以下、開口15の移動経路の内側の空間領域R1を、開口内空間R1と呼称する。また、開口15の移動経路の外側の空間領域R2を、開口外空間R2と呼称する。保護カバー37は、壁部材41と、開口内空間R1と開口外空間R2との間で被検体が行き来するために開閉可能な開閉扉43とを有する。例えば、保護カバー37の右方部と左方部とは壁部材41として固定され、前方部と後方部とが開閉扉43として形成されている。保護カバー37は、外部から開口内空間R1を視認するため、透明である。例えば、保護カバー37の壁部材41と開閉扉43とは、アクリル材等により形成される。
また、保護カバー37は、右方部と左方部とに沿って開閉扉43の軌道45を有する。図4は、図3に示す保護カバー37の上面図である。図5は、開閉扉43を軌道45に沿ってスライドした場合の保護カバー37の上面図である。開閉扉43は、当該軌道45に沿ってスライド可能に設けられる。被検体は、開口内空間R1にて架台本体11によりX線CT撮影される。開閉扉43は、立位撮影時においては閉鎖される。これにより、被検体が開口内空間R1からはみ出して架台本体11と床面との間に挟まれることを防止する。また、開閉扉43は、座位撮影時においては開放される。被検体搬送具が開口内空間R1に収まらないためである。
また、図3に示すように、保護カバー37は、開閉扉43の開閉状態を検知する開閉検知部47を有する。本実施形態におけるX線CT装置は、開閉検知部47として、例えば、機械式接触スイッチを用いる。X線CT装置は、機械式接触スイッチを軌道45の床下埋設部分に組み込んでいる。例えば、機械式接触スイッチは、図3に示すように、開閉扉43が閉鎖しているときのみ、開閉扉43が到達する位置に設けられる。開閉扉43を閉鎖すると機械式接触スイッチが触れてオンとなる。本実施形態におけるX線CT装置は、機械式接触スイッチがオンとなった場合、開閉扉43が閉鎖していると判定する。開閉検知部47は、オンとなったことを契機として、開閉扉43が閉鎖していることを示す閉鎖信号を架台制御回路25へ伝送する。
なお、開閉検知部47として、開閉扉43の開閉を電気的または磁気的に検知するセンサを用いてもよい。また、開閉扉43は、完全に閉鎖しない状態で開閉検知部47を動作させてもよい。完全に閉鎖しない状態で開閉検知部47を動作させることで、例えば、開閉扉43と壁部材41の間に所定の隙間を確保する。開閉扉43を閉鎖させる際に開閉扉43と壁部材41の間に指を挟み込むことを防止するためである。
図6は、被検体搬送具49の前方斜視図である。図6に示すように、本実施形態に係る被検体搬送具49は、位置合わせ機構と安全機構とを装備した手動式の車椅子である。被検体搬送具49には、例えば、被検体の脚部を保護するための架橋棒90が設けられる。座位撮影においては、例えば、被検体搬送具49により、座位姿勢の被検体の背骨が立位姿勢を有する架台本体11の開口15の中心軸A1に略一致するように位置決めされる。
図7は、図6に示す被検体搬送具49を開口内空間R1に設置した場合の保護カバー37の前方斜視図である。図7に示すように被検体搬送具49を設置した場合、保護カバー37の開閉扉43は開放され、被検体搬送具49の前方部分が開口内空間R1から突き出る。言い換えれば、座位撮影においては被検体の脚部が開口内空間R1から突き出る。被検体の脚部が開口内空間R1から突き出た状態で架台本体11を垂直方向へ移動させた場合、架台本体11と被検体の脚部とが接触する危険がある。
そこで、本実施形態に係るX線CT装置は、保護カバー37により開口内空間R1と開口外空間R2とを区切るか否かに基づいて、架台本体11の移動可能範囲を切り替える。具体的には、上記保護カバー37に設けられた開閉扉43が開放している場合に第1移動可能範囲に切り替え、開閉扉43が閉鎖している場合に第2移動可能範囲に切り替える。なお、本実施形態では、開閉扉43の開閉に限らず、保護カバー37の設置の有無等に基づいて、架台本体11の移動可能範囲を切り替えてもよい。
図8は、保護カバー37と、架台本体11の垂直方向への移動可能範囲との関係を示す図である。図8に示すように、本実施形態に係るX線CT装置は、保護カバー37の所定の動作を契機として、架台本体11の垂直方向への移動可能範囲を、架台本体11を第1下限位置LL1まで下降可能とする第1移動可能範囲RM1と、架台本体11を第1下限位置LL1より低い第2下限位置LL2まで下降可能とする第2移動可能範囲RM2との間で切り替える。
具体的には、架台制御回路25は、開閉検知部47により開閉扉43が開放していると検知された場合に架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1に設定する。第1移動可能範囲RM1は、所定の上限位置ULから第1下限位置LL1まで規定される。架台制御回路25は、第1移動可能範囲RM1に設定された場合、図8に示すように、支柱13により第1下限位置LL1まで下降可能とする。図8において、第1下限位置LL1は、架台本体11を座位姿勢の被検体の脚部に近接する所定の下限位置に設定される。例えば、架台制御回路25は、被検体搬送具49に設けられた架橋棒90の位置まで架台本体11を下降可能とする。これにより、本実施形態に係るX線CT装置は、被検体の脚部が開口内空間R1から突き出ることによる架台本体11と被検体の脚部との接触を防止することができる。
架台制御回路25は、開閉検知部47により開閉扉43が閉鎖していると検知された場合に第2移動可能範囲RM2に設定する。第2移動可能範囲RM2は、所定の上限位置ULから第2下限位置LL2まで規定される。架台制御回路25は、第2移動可能範囲RM2に切り替えた場合、図8に示すように、第2下限位置LL2まで架台本体11を下降可能とする。図8において、第2下限位置LL2は、架台本体11が床面50に近接する所定の下限位置に設定される。
ここで、本実施形態に係るX線CT装置における制御の流れについて、図9乃至図13を参照して説明する。
(座位撮影を実行する場合の架台本体の移動可能範囲の切り替え)
本項では、図9に示す被検体Pを撮影対象として座位撮影を実行する。図9に示すように、本実施形態に係る座位撮影は、被検体Pを被検体搬送具49に載せたまま実行する。なお、保護カバー37の内側には被検体支持具57が設けられてもよい。被検体支持具57は、座位または立位姿勢の被検体Pを支持するため、床面に立設された器具である。被検体支持具57は、例えば、一対の柱状体を有する。一対の柱状体は、床面に立設される。一対の柱状体に対応する一対の挿入口が床面に設けられている。一対の柱状体が一対の挿入口に挿入されることにより床面に固定される。また、床面には開口内空間R1を前方から後方に貫くように移動経路59が設けられてもよい。移動経路59は、被検体搬送具49を案内するために形成される。移動経路59は、床面に記されたマークであってもよいし、被検体搬送具49の走向を案内するレールであってもよい。また、床面には被検体搬送具49を固定するための固定具61が設けられてもよい。固定具61は、立位姿勢を有する架台本体11の開口15の下方の所定の位置に被検体搬送具49を固定可能である。
図10は、本実施形態に係るX線CT装置において座位撮影を実行する場合に、架台本体11の移動可能範囲を設定する流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態に係るX線CT装置では、開閉扉43のデフォルトの状態を開放状態とする。以降の実施形態でも同様である。
まず、図示しない架台電源のオン動作を契機として、架台装置10を起動する。ステップSa1において、開閉検知部47は、架台電源のオン動作を契機として、開閉扉43の開放を検知する。以降、開閉検知部47は、座位撮影終了まで、開閉扉43が閉鎖したか否かを検知する。
架台装置10を起動した後、CTコンソール100の入力回路105または架台本体11の操作パネル29を介して、操作者により座位撮影モードの選択操作が入力される。ステップSa2において、演算回路101は、当該操作者による座位撮影モードの選択操作の入力を契機として、架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1とする。
架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1に設定した後、架台制御回路25は、座位姿勢の被検体Pを撮影対象とした座位撮影を実行する。架台本体11の移動可能範囲が第1移動可能範囲RM1である場合、架台制御回路25は、例えば、被検体搬送具49に設けられた架橋棒90の高さに設定された第1下限位置LL1まで架台本体11を下降可能とする。すなわち、本実施形態に係るX線CT装置において座位撮影を実行する場合、架台本体11は、第1下限位置LL1までしか下降しない。
したがって、本実施形態に係るX線CT装置は、被検体の脚部が開口内空間R1から突き出ることによる架台本体11と被検体Pの脚部との接触を防止することができる。
なお、上記実施形態に係るX線CT装置は、操作者による座位撮影モードの選択操作の入力を契機として、架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1としている。しかしながら本実施形態に係るX線CT装置は、これに限定されない。例えば、本実施形態に係るX線CT装置は、開閉扉43が開放している場合には座位撮影モード、開閉扉43が閉鎖している場合には立位撮影モードを自動選択するようにしてもよい。
(立位撮影を実行する場合の架台本体の移動可能範囲の切り替え)
本項では、図11および図12に示す被検体Pを撮影対象として立位撮影を実行する。図11に示すように、立位撮影前において、架台本体11は、CT撮影室内の天井高の制限等により、被検体Pの頭部より低い位置に配置されている。このため、被検体Pは開口内空間R1に背を屈めて進入する必要がある。例えば、図11に示す被検体Pが腰部や脚部等の疾患を有する場合、背を屈めることにより、被検体Pに余計な身体的負担を強いることになる。本実施形態に係るX線CT装置では、被検体Pを被検体搬送具49に座らせて、開口内空間R1まで搬送する。開口内空間R1まで被検体Pを搬送後、被検体Pを開口内空間R1に立たせる。これにより、図12に示すように、被検体Pと架台本体11とが接触することなく、かつ被検体Pに余計な身体的負担を強いることなく、被検体Pを開口内空間R1に立たせることができる。
なお、被検体搬送具49は、前方の開閉扉43および後方の開閉扉43、どちらからでも退避可能とする。また、被検体支持具57は、被検体Pが立つことを補助するための把持具等を有していてもよい。
図13は、本実施形態に係るX線CT装置において立位撮影を実行する場合に、架台本体11の移動可能範囲を設定する流れを示すフローチャートである。まず、図示しない架台電源のオン動作を契機として、架台装置10を起動する。架台装置10を起動した後、CTコンソール100の入力回路105または架台本体11の操作パネル29を介して、操作者により立位撮影モードの選択操作が入力される。演算回路101は、当該操作者による立位撮影モードの選択操作の入力を契機として、架台本体11の移動可能範囲を切り替える。
ここで、本実施形態に係るX線CT装置において、立位撮影は、被検体Pを開口内空間R1に立たせた状態で実行する。本実施形態に係るX線CT装置は、立位撮影中に被検体Pが倒れこむ等、被検体Pが開口内空間R1からはみ出して架台本体11と床面50との間に挟まれることを防止するため、開閉扉43が閉鎖しているか否かを確認する。ステップSb1において、演算回路101は、立位撮影モードへの選択操作の入力を契機として、開閉検知部47により開閉扉43が閉鎖していると検知されたか否かを判定する。
ステップSb2において、演算回路101は、開閉検知部47により開閉扉43が閉鎖していると検知された場合(ステップSb1のYes)、撮影モードを立位撮影モードへ移行する。さらに、ステップSb3において、演算回路101は、架台本体11の移動可能範囲を第2移動可能範囲RM2とする。
ステップSb4において、演算回路101は、開閉検知部47により開閉扉43が開放していると検知された場合(ステップSb1のNo)、撮影モードを立位撮影モードへ移行しない。さらに、ステップSb5において、演算回路101は、架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1とし、ステップSb1へ戻る。
ここで、本実施形態に係るX線CT装置は、立位撮影直前に、再度開閉扉43が閉鎖しているか否かを確認する。撮影モードが立位撮影モードに移行されていても開閉扉43の開放が検知された場合、被検体Pが開口内空間R1からはみ出している可能性があるためである。ステップSb6において、演算回路101は、立位撮影直前に開閉検知部47により開閉扉43が閉鎖していると検知されたか否かを判定する。
ステップSb7において、演算回路101は、開閉検知部47により開閉扉43が閉鎖していると検知された場合(ステップSb6のYes)、架台本体11の移動可能範囲を第2移動可能範囲RM2とする。
ステップSb8において、演算回路101は、開閉検知部47により開閉扉43が開放していると検知された場合(ステップSb1のNo)、架台本体11の移動可能範囲を第1移動可能範囲RM1とし、ステップSb6へ戻る。
架台本体11の移動可能範囲を第2移動可能範囲RM2に設定した後、架台制御回路25は、立位姿勢の被検体Pを撮影対象とした立位撮影を実行する。架台本体11の移動可能範囲が第2移動可能範囲RM2に設定されている場合、架台制御回路25は、例えば、架台本体11を床面50に近接する所定の下限位置まで架台本体11を下降可能とする。このとき、開閉扉43は上記過程を経て確実に閉鎖されている。言い換えれば、実施形態に係るX線CT装置において立位撮影を実行する場合、開閉扉43が閉鎖されなければ、演算回路101は、架台本体11の移動可能範囲を第2移動可能範囲RM2に切り替えない。さらに、架台本体11は、架台本体11を第2下限位置LL2まで下降しない。
したがって、本実施形態に係るX線CT装置は、被検体Pの安全を確保した上で、架台本体11の垂直方向への移動を実行することができる。
なお、演算回路101は、立位撮影モードへの選択操作が入力された場合であって、開閉検知部47により開閉扉43が開放していると検知された場合(ステップSb1のNo)、開閉扉43の閉鎖が検知されるまで架台本体11の垂直上昇方向への移動を禁止してもよい。開閉扉43が開放している状態で立位撮影を実行する場合、被検体Pが開口内空間R1からはみ出して架台本体11と床面50との間に挟まれるリスクがあるためである。
なお、上記実施形態に係るX線CT装置は、操作者による立位撮影モードの選択操作の入力を契機として、架台本体11の移動可能範囲を第2移動可能範囲RM2としている。しかしながら本実施形態に係るX線CT装置は、これに限定されない。例えば、本実施形態に係るX線CT装置は、開閉扉43が開放している場合には座位撮影モード、開閉扉43が閉鎖している場合には立位撮影モードを自動選択するようにしてもよい。
(各下限位置に設けられる架台移動制止機構)
上記実施形態に係るX線CT装置において、支柱13は、図14に示すように、架台本体11の垂直方向への移動を機械的に制限する第1架台移動制止機構51を有していてもよい。第1架台移動制止機構51は、架台本体11の垂直方向への移動を制限するためのツメ53と、架台制御回路25によりツメ53を出し入れするためのアクチュエータ55を有している。第1架台移動制止機構51は、第1下限位置LL1に設けられる。第1架台移動制止機構51は、演算回路101により第1移動可能範囲RM1に切り替えられた場合、アクチュエータ55によりツメ53を支柱13から展開する。これにより、架台本体11の垂直方向への移動を機械的に制限する。第1架台移動制止機構51は、演算回路101により第2移動可能範囲RM2に切り替えられた場合、アクチュエータ55によりツメ53を支柱13内に収容する。これにより、架台本体11の垂直方向への移動の機械的な制限を解除する。また、支柱13は、第2下限位置LL2に常設され、架台本体11の移動を機械的に制限する第2架台移動制止機構63を有していてもよい。
(被検体搬送具の固定を考慮した架台本体の移動可能範囲の切り替え)
上記実施形態に係るX線CT装置は、図15に示すように、固定具61による被検体搬送具49の固定を検知する固定検知部65を有していてもよい。本実施形態に係るX線CT装置は、固定具61により被検体搬送具49が立位姿勢を有する架台本体11の開口15の下方の所定の位置に固定されている。これにより、撮影中に被検体搬送具49が所定の位置からずれることを防止することができる。すなわち、開口15の中心軸A1に略一致するように位置決めされた座位姿勢の被検体Pの背骨の位置がずれることを防止することができる。また、架台本体11と被検体Pとが接触する危険を回避することができる。
(総括)
上記の説明の通り、本実施形態に係るX線CT装置は、X線源と、X線検出器と、架台本体と、架台支持部と、保護カバーと、制御部とを備える。架台本体は、開口を挟んで配置されたX線源とX線検出器とを有する。架台支持部は、開口の中心軸が床面に対して垂直を向く姿勢を有する架台本体を、床面に対して垂直方向に移動可能に支持する。保護カバーは、床面に設けられ、架台本体が移動する場合に架台本体の開口が通過する第1領域と第1領域の外側を示す第2領域との境界近傍に第1領域内に収まるように設けられる。制御部は、保護カバーの所定の動作を契機として、架台本体の垂直方向への移動可能範囲を、架台本体を第1下限位置まで下降可能とする第1移動可能範囲と、架台本体を第1下限位置より低い第2下限位置まで下降可能とする第2移動可能範囲との間で切り替える。
上記の構成により、本実施形態に係るX線CT装置は、座位撮影時に架台本体が所定の下限置より下降しないよう制限を設ける。これにより、操作者が誤って架台本体を被検体の脚部より低い位置に移動させて、装置と被検体とが接触するリスクを回避することができる。また、本実施形態に係るX線CT装置は、保護カバーを設ける。これにより、立位撮影中に被検体が倒れこむ等、被検体が開口内空間R1からはみ出ることで降下中の架台本体と床面との間に被検体が挟まれるリスクを回避することができる。
かくして、本実施形態に係るX線CT装置は、座位および立位撮影における被検体の安全を確保することができる。
また、上記説明において用いた「所定のプロセッサ」という文言は、例えば、専用または汎用のprocessor、circuit(circuitry)、processing circuit(circuitry)、operation circuit(circuitry)、arithmetic circuit(circuitry)、あるいは、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等を意味する。また、本実施形態の各構成要素(各処理部)は、単一のプロセッサに限らず、複数のプロセッサによって実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素(複数の処理部)を、単一のプロセッサによって実現するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台装置、11…架台本体、13…支柱、15…開口、17…X線管、19…X線検出器、21…回転フレーム、23…回転駆動装置、25…架台制御回路、27…支柱駆動装置、29…操作パネル、31…高電圧発生器、33…データ収集回路、37…保護カバー、41…壁部材、43…開閉扉、45…軌道、47…開閉検知部、49…被検体搬送具、50…床面、51…第1架台移動制止機構、53…ツメ、55…アクチュエータ、57…被検体支持具、59…移動経路、61…固定具、63…第2架台移動制止機構、65…固定検知部、90…架橋棒、100…CTコンソール、101…演算回路、103…表示回路、105…入力回路、107…記憶回路、111…前処理機能、113…再構成機能、115…画像処理機能、117…システム制御機能、A1…中心軸、bus…バス、LL1…第1下限位置、LL2…第2下限位置、P…被検体、R1…開口内空間、R2…開口外空間、RM1…第1移動可能範囲、RM2…第2移動可能範囲、UL…上限位置。

Claims (12)

  1. X線を発生するX線管と、
    前記X線を検出するX線検出器と、
    開口を挟んで配置された前記X線と前記X線検出器とを有する架台本体と、
    前記開口の中心軸が床面に対して略垂直を向いた状態の前記架台本体を、前記床面に対して垂直方向に移動可能に支持する架台支持部と、
    前記床面に設けられ、前記架台本体が垂直方向へ移動する場合に前記架台本体の開口が通過する第1領域と前記第1領域の外側を示す第2領域との境界近傍に前記第1領域内に収まるように設けられる保護カバーと、
    前記保護カバーの所定の動作を契機として、前記架台本体の前記垂直方向への移動可能範囲を、前記架台本体を第1下限位置まで下降可能とする第1移動可能範囲と、前記架台本体を前記第1下限位置より低い第2下限位置まで下降可能とする第2移動可能範囲との間で切り替える制御部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記保護カバーは、前記第1領域から前記第2領域、または前記第2領域から前記第1領域へ被検体が行き来するために開閉可能な開閉扉を有し、
    前記制御部は、
    前記所定の動作として前記保護カバーが有する開閉扉を開放した場合に前記第1移動可能範囲に切り替え、
    前記所定の動作として前記保護カバーが有する開閉扉を閉鎖した場合に前記第2移動可能範囲に切り替える、
    請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知部をさらに具備し、
    前記制御部は、
    前記開閉検知部により前記開閉扉が開放していると検知された場合、前記第1移動可能範囲に切り替え、
    前記開閉検知部により前記開閉扉が閉鎖していると検知された場合、前記第2移動可能範囲に切り替える、
    請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 座位姿勢の前記被検体を撮影する座位撮影モード、または立位姿勢の前記被検体を撮影する立位撮影モードを選択する選択操作を受け付ける入力部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記立位撮影モードへの選択操作が入力された場合であって、前記開閉扉が開放していると検知された場合、前記第2移動可能範囲に切り替えず、前記開閉扉が閉鎖していると検知された場合、前記第2移動可能範囲に切り替える、
    請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記制御部は、前記座位撮影モードへの選択操作が入力された場合であって、前記開閉扉が開放していると検知された場合、前記第1移動可能範囲に切り替え、前記開閉扉が閉鎖していると検知された場合、前記第1移動可能範囲に切り替えない請求項4記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記制御部は、
    座位姿勢の被検体を撮影する場合、前記第1移動可能範囲に切り替え、前記第1下限位置として前記架台本体を前記座位姿勢の被検体の脚部に近接する所定の下限位置まで下降可能とし、
    立位姿勢の被検体を撮影する場合、前記第2移動可能範囲に切り替え、前記第2下限位置として前記架台本体を前記床面に近接する所定の下限位置まで下降可能とする、
    請求項1乃至5のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記第1下限位置に設けられ、前記第1移動可能範囲に切り替えられた場合に前記架台本体の垂直方向への移動を機械的に制限し、前記第2移動可能範囲に切り替えられた場合に前記架台本体の垂直方向への移動の機械的な制限を解除する第1架台移動制止機構をさらに具備する請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記第2下限位置に常設され、前記架台本体の移動を機械的に制限する第2架台移動制止機構をさらに具備する請求項7記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記床面に設けられ、略垂直を向いた状態の前記架台本体の前記開口の下方の所定の位置に前記被検体の搬送具を固定可能な固定具をさらに具備する請求項5記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 前記固定具による前記搬送具の固定を検知する固定検知部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記固定検知部により前記搬送具の固定が検知された場合、前記第1移動可能範囲に切り替える、
    請求項9記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  11. 前記制御部は、前記座位姿勢の被検体の脚部の上部に設けられた前記搬送具の架橋部材の位置を前記第1下限位置とする請求項10記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  12. 前記保護カバーは、前記開口の中心軸が前記床面に対して略垂直を向いた状態の前記架台本体を、前記床面に対して垂直方向に下降する場合に前記架台本体の開口に収まるように前記床面に設けられる請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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