JP6912056B2 - 液晶組成物 - Google Patents
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[1] 第一成分として、下記式(1)
(式(1)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ同一または異なって、エカトリアル位に置換したR,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X(e)はエカトリアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有し、
第二成分として、式(2)
(式(2)中、
R3、R4は独立して水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、炭素数2から11のアルケニルオキシ、又は任意の水素がフッ素で置換された炭素数2から12のアルキル又はアルケニルであり、
X1、X2は、独立してフッ素又は塩素であり、
Z1、Z2は、独立してメチレンオキシ、カルボニルオキシ、エチレン又は単結合であり、
nは、0、1又は2であり、
mは、0又は1であり、
pは、0、1又は2であり、
qは、0、1、2又は3である。)
で表わされる各化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有する液晶組成物。
[2] 第一成分として、痕跡量未満の下記式(3)
(式(3)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ式(1)中におけるR1(e),R2(e)と同義であり、X(a)はアキシアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有する、[1]に記載の液晶組成物。
[3] 下記式(4)
(式(1)中、R1,R2は、それぞれ同一または異なって、R,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X、Yは各々独立に同一又は異なるハロゲン原子を表わす。または、Xは酸素原子を表わし、Yは該酸素原子への直接結合を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を更に含む、
[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4] 液晶組成物を製造するための、下記式(1)
(式(1)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ同一または異なって、エカトリアル位に置換したR,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X(e)はエカトリアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物の使用。
[5] 液晶セルに[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の液晶組成物が封入されている電気光学表示素子。
[6] TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、又はIPS(In−Plane−Switching)方式の液晶パネルである、[5]に記載の電気光学表示素子
[7] 電気光学表示素子を製造するための、下記式(1)
(式(1)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ同一または異なって、エカトリアル位に置換したR,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X(e)はエカトリアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物の使用。
「液晶組成物」とは、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物の1種又は2種以上の混合物、及び液晶相を有する1種又は2種以上の化合物と1種又は2種以上の液晶相を有さない化合物の混合物を意味する。
「液晶表示素子」とは、液晶表示パネル又は液体表示モジュールを意味する。
「式(1)の化合物」とは、式(1)で表わされる1種又は2種以上の化合物を意味し、2種以上の化合物については化合物群と称する場合もある。また、式(1)の化合物に属する化合物を式(1−1)、式(1−2)等と記載することがあり、さらに式(1−1)の化合物に属する化合物を式(1−1−1)、式(1−1−2)等と記載することがある。なお、式(1)、式(1−1)等と記載せず、式を略し(1)、(1−1)とのみ記載することもある。式(2)以下についても同様である。
1.1.式(1)の化合物
本発明に係る液晶組成物を構成する第一成分は、下記一般式(1)で表わされるシクロヘキサン化合物である。第一成分は一種の化合物であっても二種以上の化合物の混合物であってもよい。
(式(1)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ同一または異なって、エカトリアル位に置換したR,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X(e)はエカトリアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
R1及びR2は、好ましくは非置換のアルキル基、非置換のアルケニル基である。
本発明に係る液晶組成物中には、下記式(3)
(式(3)中、R1(e),R2(e)は、それぞれ式(1)中におけるR1(e),R2(e)と同義であり、X(a)はアキシアル位に置換したハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物が痕跡量未満であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物中には、下記式(4)
(式(1)中、R1,R2は、それぞれ同一または異なって、R,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X、Yは各々独立に同一又は異なるハロゲン原子を表わす。または、Xは酸素原子を表わし、Yは該酸素原子への直接結合を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を更に含むことが好ましい。
本発明に係る液晶組成物を構成する第二成分は、下記一般式(2)で表わされる化合物である。第二成分は一種の化合物であっても二種以上の化合物の混合物であってもよい。
(式(2)中、
R3、R4は独立して水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、炭素数2から11のアルケニルオキシ、又は任意の水素がフッ素で置換された炭素数2から12のアルキル又はアルケニルであり、
X1、X2は、独立してフッ素又は塩素であり、
Z1、Z2は、独立してメチレンオキシ、カルボニルオキシ、エチレン又は単結合であり、
nは、0、1又は2であり、
mは、0又は1であり、
pは、0、1又は2であり、
qは、0、1、2又は3である。)
本発明の液晶組成物は、液晶セルに封入されて、種々の電気光学表示素子を構成することができる。電気光学表示素子としては、例えば、動的散乱型(DS)、ゲスト・ホスト型(GH)、ねじれネマチック型(TN、超ねじれネマチック型(STN)、薄膜トランジスター型(TFT)、薄膜ダイオード型(TFD)、強誘電液晶型(FLC)、反強誘電液晶型(AFLC)、高分子分散液晶型(PDLC)、垂直配向(VA)、インプレーンスイッチング(IPS)等の種々の表示モードが適用され、また、スタティック駆動方式、時分割駆動方式、アクティブマトリックス駆動方式、2周波駆動方式等の種々の駆動方式が適用される。特にTN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、及びIPS(In−Plane−Switching)方式の液晶パネルに応用すると、その応答速度を格段に改善することができる。
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によってなんら制限を受けるものではない。
尚、パーセンテージは重量パーセントである。温度は全て摂氏温度で示される。
500mL容のナスフラスコに3HKH3を3.97g(15mmol)入れ、フラスコ内をアルゴン置換し、メタノール(超脱水、和光純薬工業株式会社製)190mLで溶解した。反応系を0℃以下とし、NaBH4(キシダ化学株式会社製)の結晶を0.85g(1.5等量、22.5mmol)加えた。30分後、TLCで反応の進行を確認し、40分後にイオン交換水で失活させた。反応系から溶媒を溜去した後、CH2Cl2で3回抽出し、得られた抽出液をNa2SO4で乾燥し、CH2Cl2を溜去し、真空乾燥を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(内径4cm、シリカゲル120gを21cm高さに充填、ヘキサン:酢酸エチル=15:1の混合溶媒を20mLずつ分注)にて精製し、アキシアル−アルコール(1a)(エカトリアル−アルコール(1b)を2%含む)2.071g、エカトリアル−アルコール(1b)1.039g、両者の混合物0.869gを得た(合計3.98g)。
エカトリアル−フッ素化誘導体(4)
50mL容のナスフラスコにエカトリアル−アルコール(1b)を1.07g(4mmol)入れ、フラスコ内をアルゴン置換し、CH2Cl2(超脱水、和光純薬工業株式会社製)10mLで溶解した。反応系を−78℃以下冷却後、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(DAST)0.8mL(1.5等量、6mmol、和光純薬工業株式会社製)を滴下し、室温まで昇温して撹拌した。1時間後、TLCで反応の進行を確認し、1時間30分後に5%NaHCO3水溶液で失活させた。これをCH2Cl2で3回抽出し、得られた抽出液をMgSO4で乾燥し、CH2Cl2を溜去し、真空乾燥を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(内径4cm、シリカゲル120gを21cm高さに充填、溶媒としてヘキサンを20mLずつ分注)にて精製し、アルケン体0.106g、エカトリアル−フッ素化誘導体(4)とアキシアル−フッ素化誘導体(5)との混合物0.593g(57%)、エカトリアル−フッ素化誘導体(4)0.220g(20%)を単離した。
エカトリアル−フッ素化誘導体(4)の構造決定は、Figure6(図1)に示したNMRデータに基づいて行った。
19F−NMRでは−174ppmにdoubletでピークが見られたため、化合物にフッ素が導入されたことが確認できた。また、13C−NMRでは93.1ppmにdoublet(J=173Hz)のフッ素が付加したような炭素のピークが確認されたことから、この化合物にはフッ素が導入されたと考えられる。さらに、1H−NMRでは低磁場側の4.34ppmに(1H,dtd,J=50,10.5,4.7Hz)でピークが観察され、50Hzという大きな結合定数から同一炭素上にフッ素が存在し、さらにその水素は結合定数からアキシアル配座を取っており、フッ素はエカトリアル配座を取っていると考えられる。以上の結果から、エカトリアル−フッ素化誘導体(4)であると構造を決定した。
式(2)の化合物群の内、以下に示す式(2−1)から(2−3)の化合物を均等に混合した。均等に混合とは、この3種類の各化合物を各々同じ重量にて混合したという意味である。「下記表1に示す各化合物」:「前記(2−1)から(2−3)からなる混合物」を25:75の重量比で混合した試料をそれぞれ実施例1、実施例2、比較例1とする。
式(2)の化合物群の内、以下の表に示す化合物を以下の表に示す混合割合で混合した。
Claims (5)
- 第一成分として、下記式(1’)
(式(1’)中、R 1 ,R 2 は、それぞれ同一または異なって、R,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH2基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。Xはハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有し、
第二成分として、式(2)
(式(2)中、
R3、R4は独立して水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、炭素数2から11のアルケニルオキシ、又は任意の水素がフッ素で置換された炭素数2から12のアルキル又はアルケニルであり、
X1、X2は、独立してフッ素又は塩素であり、
Z1、Z2は、独立してメチレンオキシ、カルボニルオキシ、エチレン又は単結合であり、
nは、0、1又は2であり、
mは、0又は1であり、
pは、0、1又は2であり、
qは、0、1、2又は3である。)
で表わされる各化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有する液晶組成物であって、
第一成分として、100ppm未満の下記式(3’)
(式(3’)中、R 1 ,R 2 は、それぞれ式(1’)中におけるR 1 ,R 2 と同義であり、Xはハロゲン原子を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を含有する、液晶組成物。 - 下記式(4)
(式(4)中、R 1 ,R 2 は、それぞれ同一または異なって、R,ROCO,RCOOを表わし、Rはアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す。該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基はハロゲン原子又はシアノ基により置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基中のCH 2 基の一部は、−O−、−CO−又は−COO−で置き換えられていてもよい。X、Yは各々独立に同一又は異なるハロゲン原子を表わす。または、Xは酸素原子を表わし、Yは該酸素原子への直接結合を表わす。)
で表わされるシクロヘキサン化合物群の少なくとも1種類の化合物を更に含む、
請求項1に記載の液晶組成物。 - 液晶セルに請求項1又は2のいずれか一項に記載の液晶組成物が封入されている電気光学表示素子。
- TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、又はIPS(In−Plane−Switching)方式の液晶パネルである、請求項3に記載の電気光学表示素子
- 電気光学表示素子を製造するための、請求項1又は2のいずれか一項に記載の液晶組成物の使用。
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