JP6911788B2 - 車両認識装置、車両認識システム、車両認識プログラム - Google Patents

車両認識装置、車両認識システム、車両認識プログラム Download PDF

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本発明は、レーダから照射した電磁波の反射波に基づいて、車両を認識する車両認識装置に関する。
従来、車載レーダから得られた対象物体の複数の反射点の距離情報を水平面状にプロットして画像を形成し、形成した画像の各反射点を連結して得られる反射点群の検出パターンに基づいて対象物体の種別を識別する物体認識装置がある(特許文献1参照)。特許文献1に記載の物体認識装置では、車載レーダに対する対象物体の移動により変化する検出パターンが、対象物体の横方向の長さ及び縦方向の長さのいずれであるか推定し、推定した長さから対象物体の種別を識別している。
特許第5583523号公報
ところで、特許文献1に記載の物体認識装置は、物体の輪郭を精度よく検出することができることを前提としている。しかしながら、レーザ(レーザ光)の当たった部分の反射率や、物体に対するレーザの照射角度、レーダから物体までの距離等によっては、反射光が十分に得られない場合がある。その場合、物体を認識することができないおそれがある。
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、レーダから照射した電磁波の反射波が車両の一部から十分に得られなかった場合であっても、車両を認識することのできる車両認識装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
指向性が所定よりも高い電磁波で検知範囲を走査するレーダに適用され、前記電磁波の反射波に基づいて車両を認識する車両認識装置であって、
前記反射波に基づいて、前記走査における前記電磁波の全ての照射方向において、前記レーダから静止物までの距離を特定する静止物特定部と、
前記静止物特定部により特定された前記全ての照射方向における前記距離と前記反射波とに基づいて、前記レーダから前記静止物よりも近い距離で前記電磁波を反射する反射点の位置を特定する反射点特定部と、
前記反射点特定部により特定された前記反射点のうち、共通の車両に属する反射点の群である共通反射点群を特定する反射点群特定部と、
前記反射波の強度が閾値よりも小さい前記電磁波の照射方向である弱反射方向を特定する弱反射特定部と、
前記弱反射特定部により特定された前記弱反射方向のうち、前記反射点群特定部により特定された前記共通反射点群への前記電磁波の照射方向に連続している方向である連続方向を特定する連続方向特定部と、
前記電磁波の全ての照射方向を含む平面における前記車両の輪郭が矩形であるとの仮定と前記反射点群特定部により特定された前記共通反射点群とに基づいて、前記連続方向特定部により特定された前記連続方向において、前記共通の車両に属すると推定される弱反射点を前記共通反射点群に補填して、前記共通の車両に属する点の群である車両点群を作成する点群作成部と、
を備え、
前記点群作成部は、前記共通反射点群への前記電磁波のそれぞれの照射方向で特定された前記反射点が直線上の点となるように近似した近似直線と、前記連続方向のうち各方向を表す直線である各方向直線との交点である仮弱反射点を特定し、前記仮弱反射点のいずれかを通り且つ前記近似直線に直交する直交直線と、前記各方向直線との交点と、全長及び全幅により車両を複数の車種に区分した車両規格とに基づいて、前記弱反射点を前記共通反射点群に補填する2面推定処理を実行する。
上記構成によれば、車両認識装置は、指向性が所定よりも高い電磁波で検知範囲を走査するレーダに適用され、電磁波の反射波に基づいて車両を認識する。
詳しくは、車両を検知する検知範囲内において、レーダの周囲に静止物が存在することを前提としている。そして、静止物特定部により、反射波に基づいて、検知範囲の走査における電磁波の全ての照射方向において、レーダから静止物までの距離が特定される。なお、電磁波が壁やガードレール、岩、木等、高さが所定以上の物体に当たらない場合は、電磁波を斜め下方へ照射することにより床や地面を静止物として扱うことができる。
検知範囲内に車両が入ってくると、レーダから照射された電磁波は静止物に当たる前に車両に当たって反射される。そこで、反射点特定部により、全ての照射方向におけるレーダから静止物までの距離と反射波とに基づいて、レーダから静止物よりも近い距離で電磁波を反射する反射点の位置が特定される。このため、車両において電磁波を十分に反射した部分は、反射点として位置が特定される。特定された反射点のうち、共通の車両に属する反射点の群である共通反射点群が反射点群特定部により特定される。例えば、互いに一定の距離範囲内に存在する反射点の群を、共通反射点群として特定することができる。一方、車両において電磁波を十分に反射しなかった部分は、反射点として位置を特定することができない。
これに対して、弱反射特定部により、反射波の強度が閾値よりも小さい電磁波の照射方向である弱反射方向が特定される。電磁波の全ての照射方向においてレーダから静止物までの距離が特定されているため、反射波の強度が閾値よりも小さい電磁波の照射方向には、移動物が存在すると予測することができる。そして、車両において電磁波を十分に反射しなかった部分は、共通反射点群に連続している位置に存在すると予測することができる。そこで、特定された弱反射方向のうち、共通反射点群への電磁波の照射方向に連続している方向である連続方向が連続方向特定部により特定される。なお、連続方向は、共通反射点群への電磁波の照射方向に連続している単数あるいは複数の照射方向である。
車両認識装置では、レーダによる検知対象が車両であることを前提としている。このため、電磁波の全ての照射方向を含む平面(照射平面)において、検知対象の輪郭は矩形であると仮定することができる。そこで、照射平面における車両の輪郭が矩形であるとの仮定と特定された共通反射点群とに基づいて、特定された連続方向において共通の車両に属すると推定される弱反射点が共通反射点群に補填される。例えば、照射平面における車両の輪郭が矩形であると仮定すれば、上記連続方向において共通反射点群に含まれる反射点同士の間には、弱反射点が存在すると推定することができる。そして、共通反射点群に弱反射点が補填されて、共通の車両に属する点の群である車両点群が作成される。したがって、レーダから照射した電磁波の反射波が車両の一部から十分に得られなかった場合であっても、車両認識装置は作成された車両点群に基づいて車両を認識することができる。
ここで、共通反射点群と上記連続方向だけでは、共通反射点群に補填する弱反射点の位置を一義に推定することができない場合があることに、本願発明者は着目した。そこで、点群作成部は、共通反射点群への電磁波のそれぞれの照射方向で特定された反射点が直線上の点となるように近似した近似直線と、連続方向のうち各方向を表す直線である各方向直線との交点である仮弱反射点を特定する。検知対象の輪郭は矩形であると仮定することができるため、弱反射点は近似直線上あるいは近似直線に直交する直交直線上に存在すると推定することができる。また、車両の種類(車種)は、車両規格において車両の全長及び全幅より区分されている。
この点、点群作成部は、仮弱反射点のいずれかを通り且つ近似直線に直交する直交直線と、各方向直線との交点と、全長及び全幅により車両を複数の車種に区分した車両規格とに基づいて、弱反射点を共通反射点群に補填する2面推定処理を実行する。すなわち、検知対象の輪郭が矩形となり、車両規格におけるいずれかの車種の全長及び全幅を満たすように、弱反射点の位置を推定することができる。したがって、共通反射点群と上記連続方向だけでは、共通反射点群に補填する弱反射点の位置を一義に推定することができない場合であっても、弱反射点の位置を推定することができる。
第2の手段では、前記点群作成部は、前記2面推定処理において、前記近似直線上の前記反射点が前記共通の車両の全長方向に並ぶ前記反射点であると仮定して仮の前記車両点群である第1車両点群を特定し、前記近似直線上の前記反射点が前記共通の車両の全幅方向に並ぶ前記反射点であると仮定して仮の前記車両点群である第2車両点群を特定し、前記第1車両点群及び前記第2車両点群の移動方向に基づいて、前記第1車両点群又は前記第2車両点群を前記車両点群とする。
近似直線上の反射点は、車両の側面、前面、後面のいずれかに対応していると推定することができる。このため、仮の車両点群として、第1車両点群及び第2車両点群の2パターンが推定される場合がある。これに対して、仮の車両点群が移動する方向の先頭にある反射点及び弱反射点は、車両の前面に対応する点であると推定することができる。
この点、上記構成によれば、点群作成部により、2面推定処理において、近似直線上の反射点が共通の車両の全長方向に並ぶ反射点、すなわち車両の側面に対応する反射点であると仮定して仮の車両点群である第1車両点群が特定される。また、近似直線上の反射点が共通の車両の全幅方向に並ぶ反射点、すなわち車両の前面又は後面に対応する反射点であると仮定して仮の車両点群である第2車両点群が特定される。そして、第1車両点群及び第2車両点群の移動方向に基づいて、第1車両点群又は第2車両点群が車両点群とされる。したがって、仮の車両点群として第1車両点群及び第2車両点群の2パターンが推定される場合であっても、車両点群を適切に選択することができる。すなわち、反射点が車両のいずれの面に対応する点であるか不明の場合であっても、車両点群を適切に推定することができる。
例えば、車両の側面の中央にレーダからのレーザが垂直に照射される配置の場合、電磁波を走査して照射しても電磁波が車両の側面のみに照射され、前面や後面には照射されないことがある。この場合、反射点及び弱反射点は、全て車両の側面に対応する点となり、全て近似直線上に存在すると推定することができる。
この点、第3の手段では、前記点群作成部は、前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも小さい場合に、前記近似直線と前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する。
すなわち、車両の側面や前面の中央にレーダからのレーザが垂直に照射される配置の場合は、第1角度と第2角度とが近い角度になる。このため、第1角度と第2角度との相違が所定度合よりも小さい場合に、近似直線と各方向直線との交点に弱反射点を補填することで、上記2面推定処理よりも簡易な処理により、反射点群に対して適切な位置に弱反射点を補填することができる。
第4の手段では、前記点群作成部は、前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在する場合に、前記互いに直交する前記近似直線のいずれかと前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する2面補間処理を実行し、前記第1角度と前記第2角度との相違が前記所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が1本のみ存在する場合に、前記2面推定処理を実行する。
上記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線が存在する場合は、それらの近似直線は、車両の矩形の輪郭の2辺に対応していると推定することができる。
この点、上記構成によれば、点群作成部により、上記第1角度と上記第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線が存在する場合に、互いに直交する近似直線のいずれかと上記各方向直線との交点に弱反射点が補填される。したがって、上記2面推定処理よりも簡易な処理により、反射点群に対して適切な位置に弱反射点を補填することができる。なお、第1角度と第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が1本のみ存在する場合には、2面推定処理が実行される。
第5の手段では、前記点群作成部は、前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在する場合に、前記互いに直交する前記近似直線のいずれかと前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する2面補間処理を実行し、前記第1角度と前記第2角度との相違が前記所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在しない場合に、前記2面推定処理を実行する。
上記構成によれば、点群作成部により、上記第1角度と上記第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線が存在する場合に、互いに直交する近似直線のいずれかと上記各方向直線との交点に弱反射点が補填される。
これに対して、近似直線が2本以上存在しても、互いに直交する近似直線が存在しない場合は、車両の矩形の輪郭に近似直線が対応していない。このため、いずれかの近似直線は不適切であると推定することができる。この点、第1角度と第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線が存在しない場合に、上記2面推定処理が実行される。その場合、それぞれの近似直線に対して2面推定処理を実行し、適切な車両点群を選択すればよい。
検知対象の輪郭は矩形であると仮定することができるため、反射点及び弱反射点は近似直線上あるいは近似直線に直交する直交直線上に存在すると推定することができる。このため、近似直線に交差する各方向直線のうち、近似直線とのなす角度が他よりも大きい各方向直線上の点は、その点よりもレーダから離れた側の直交直線上の点になり得る。これに対して、近似直線に交差する各方向直線のうち、近似直線とのなす角度が最も小さい各方向直線上の点は、その点よりもレーダから離れた側の直交直線上の点になり得ない。したがって、近似直線となす角度が最も小さい方向直線と近似直線との交点には、反射点又は弱反射点が存在すると推定することができる。
この点、第6の手段では、前記点群作成部は、前記2面推定処理において、前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度とで、小さい方の角度をなす前記第1端方向直線又は第2端方向直線と前記近似直線との交点に前記弱反射点を補填する。したがって、近似直線上に存在する弱反射点のうち、レーダから最も離れた位置の弱反射点を正確に推定することができる。
第7の手段では、前記点群作成部により作成された前記車両点群に基づいて、前記共通の車両を認識する車両認識部を備える。
上記構成によれば、点群作成部により作成された車両点群に基づいて、共通の車両が認識される。このため、レーダから照射した電磁波の反射波が車両の一部から十分に得られなかった場合であっても、車両認識装置は車両を認識することができる。
第8の手段は、車両認識システムであって、第1〜第7の手段のいずれか1つの手段の車両認識装置と、前記レーダと、を備える。
上記構成によれば、車両認識装置とレーダとを備える車両認識システムにおいて、第1〜第7の手段のいずれか1つの手段と同様の作用効果を奏することができる。
第9の手段は、コンピュータにインストールされる車両認識プログラムであって、前記コンピュータに、第1〜第7の手段のいずれか1つの手段の車両認識装置が備える各部の機能を実現させる。
車両認識システムを示す模式図。 検知範囲内に反射物が存在しない状況を示す模式図。 車両の理想的な認識状態を示す模式図。 車両の現実的な認識状態を示す模式図。 検知範囲内に静止物体及び移動物体が存在する状況を示す模式図。 車両の一部がレーザを十分に反射しない状態を示す模式図。 図6の状態における照射角度と反射状態とを示す模式図。 反射点から推定される車両パターンを示す模式図。 反射点が車両の前面又は後面に対応する点である場合を示す模式図。 反射点が車両の側面の一部に対応する点である場合を示す模式図。 車両認識の手順を示すフローチャート。 照射角度と静止物体までの距離との関係を示す模式図。 静止物体の検出態様を示す模式図。 背後パターンを示す模式図。 静止物体及び移動物体の反射点を示す模式図。 抽出した移動物体の反射点を示す模式図。 グルーピングの態様を示す模式図。 グルーピングデータの例を示す模式図。 グルーピングデータの他の例を示す模式図。 照射方向とグルーピングデータと連続方向とを示す模式図。 グルーピングデータ補正の手順を示すフローチャート。 近似直線の引き方を示す模式図。 近似直線の引き方の他の例を示す模式図。 各照射方向を表す直線を示す模式図。 第1角度及び第2角度を示す模式図。 第1角度と第2角度が近い角度である例を示す模式図。 1面補間処理の態様を示す模式図。 第1角度と第2角度が近い角度でない例を示す模式図。 2面補間処理の態様を示す模式図。 近似直線が1本のみ存在する場合の車両推定パターンを示す模式図。 端点を補間する処理の態様を示す模式図。 端点を補間する処理の態様を示す模式図。 2面推定処理の態様を示す模式図。 2面推定処理の態様を示す模式図。 2面推定処理の態様を示す模式図。 2面推定処理の態様を示す模式図。 車両の寸法規格を示す図。 2面推定処理の態様を示す模式図。 2面推定処理で推定された車両パターンを示す模式図。 追跡処理の態様を示す模式図。 グルーピングデータの向きの差を示す模式図。 グルーピングデータの移動態様を示す模式図。 グルーピングデータを選択する態様を示す模式図。 レーダの設置状態の変更例を示す模式図。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、屋内駐車場に設置された車両認識システムとして具現化している。
図1に示すように、車両認識システム10は、レーダ20、車両認識装置30等を備えている。
レーダ20は、前方の略190°の検知範囲(照射角度θ1〜θn)をレーザ(レーザ光)で走査する広角の測距レーダである。レーザ(レーザ光)には、例えば赤外線や、可視光、紫外線等を利用することができる。レーダ20は、レーダ20を中心として、例えば0.25°(一定)間隔でレーザを照射する。
図2に示すように、レーダ20は、屋内駐車場内の所定の壁Wや柱等に取り付けられており、検知範囲をレーザで水平方向に走査する。レーダ20は、例えば数十ms間隔のフレーム毎に走査し、前方の物体からの反射光(反射波)を受光(受信)する。レーダ20は、反射光の受光信号(受信信号)を車両認識装置30へ出力する。
車両認識装置30は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータ(コンピュータ)である。車両認識装置30に車両認識プログラムがインストールされることにより、車両認識装置30の後述する各部の機能が実現される。車両認識プログラムは、プログラム記憶媒体に記憶しておくこともできる。なお、車両認識装置30の各部の機能が、車両認識装置30のハードウェアにより実現されてもよい。
車両認識装置30は、各照射方向における反射光の受光信号に基づき、レーダ20から反射点までの距離を算出する。車両認識装置30は、互いに一定の距離範囲内に存在する反射点をグルーピングして、グルーピングデータを作成する。車両認識装置30は、グルーピングデータを一時記憶し、例えば新たなフレームのグルーピングデータと直前のフレームのグルーピングデータとを比較する。車両認識装置30は、それらのグルーピングデータが同一物体か否かを判断する。車両認識装置30は、同一物体であると判定したグルーピングデータを、予め記憶された車両(自動車等)の特徴パターン(寸法規格)と比較して、そのグルーピングデータに対応する車両(車種)を認識(分類)する。
図3は、車両C1〜C3の理想的な認識状態を示す模式図(平面図)である。同図は、車両C1〜C3が検知範囲内を右から左へ移動する例を示している。レーダ20からレーザが照射され、車両C1〜C3の各部に当たったレーザが十分に反射されれば、車両認識装置30はグルーピングデータG11,G21,G31を得ることができる。そして、車両認識装置30は、それらのグルーピングデータG11,G21,G31を予め記憶された車両の特徴パターンと比較して、それらのグルーピングデータG11,G21,G31に対応する車両を認識することができる。しかしながら、レーダ20から照射したレーザの反射光が、車両C1〜C3の一部から十分に得られない場合があることに本願発明者は着目した。
図4は、車両C1〜C3の現実的な認識状態を示す模式図である。同図も、図3と同様に、車両C1〜C3が検知範囲内を右から左へ移動する例を示している。レーダ20からレーザが照射され、車両C1〜C3の各部に当たったレーザが、レーダ20の方向へ十分に反射されない場合がある。この場合、車両認識装置30は、車両C1からグルーピングデータG12、車両C2からグルーピングデータG22,G23、車両C3からグルーピングデータG32を得る。そして、車両認識装置30は、それらのグルーピングデータG12,G22,G23,G32を予め記憶された車両の特徴パターンと比較して、それらのグルーピングデータG12,G22,G23,G32に対応する車両を認識する。しかしながら、車両認識装置30は、図3に示したグルーピングデータG11,G21,G31に対応する特徴パターンを予め記憶しているものの、グルーピングデータG12,G22,G23,G32に対応する特徴パターンを予め記憶しておらず、車両C1〜C3を認識することができない。
そこで、本実施形態では、屋内駐車場内に車両認識システム10を設置し、車両Cを検知する検知範囲内において、レーダ20の周囲に静止物体が存在することを前提としている。
図5は、検知範囲内に静止物体B及び車両Cが存在する状況を示す模式図(側面図)である。検知範囲内に車両Cが存在しない場合、レーダ20から照射されたレーザは壁や柱等の静止物体Bにより反射される。このため、車両認識装置30は、レーダ20から静止物体Bの各反射点までの距離を検出する。
検知範囲内に車両Cが存在する場合、車両Cの一部からの反射光量が少なくなることがある。レーザの当たった部分の反射率や、物体に対するレーザの照射角度、レーダ20から物体までの距離等によっては、反射光が十分に得られない場合がある。この場合、車両認識装置30は、反射光量が少ない部分の受光信号をノイズとして除去し、反射点までの距離を検出することができない。しかしながら、検知範囲内においてレーダ20の周囲に静止物体Bが存在することを前提としているため、反射光量の少ないレーザの照射方向には、車両Cの一部が存在すると予測することができる。
図6は、車両Cの一部がレーザを十分に反射しない状態を示す模式図(平面図)である。ここでは、車両Cの側部に対するレーザの入射角度(照射角度)が小さいため、車両Cの側部からの反射光量が少ない場合を示している。〇で示した部分は反射点として検出されており、×で示した部分は反射点として検出されていない。
図7は、図6の状態における照射角度と反射状態とを示す模式図である。間隔の狭いハッチングで示す照射角度(照射方向)は、反射点の距離が検出された反射方向となっている。間隔の広いハッチングで示す照射角度は、反射点の距離が検出されなかった弱反射方向となっている。ここで、車両Cの各部の材質や、各部に対するレーザの照射角度、レーダから各部までの距離等によって、車両Cにはレーザを反射し易い部分と反射しにくい部分とが生じる。このため、移動物体が車両Cの場合、間隔の狭いハッチングで示す反射方向と、間隔の広いハッチングで示す弱反射方向とが存在し、且つレーザの走査(照射方向)において反射方向と弱反射方向とが連続している。このため、それらの方向に存在する物体の各部は、同じ物体(共通の車両)に属すると予測される。一方、反射方向と弱反射方向とが連続していない物体の各部は、車両Cとは別の物体に属すると予測される。
図8は、反射点から推定される車両パターンを示す模式図である。○で示す反射点のみが検出されており、×で示すレーザの照射方向は弱反射方向となっている。レーダ20の検知対象は車両であるため、検知対象の輪郭は矩形であると仮定する。その場合、車両の輪郭として、車両C1と車両C2とが考えられる。すなわち、図9に示すように反射点が車両C1の前面又は後面に対応する点である場合と、図10に示すように反射点が車両C2の側面の一部に対応する点である場合とがあり得る。
これらを踏まえて、本実施形態では、車両認識装置30は、反射点に基づいて作成されたグルーピングデータに弱反射点を補填して、車両に属するグルーピングデータを作成する。そして、車両認識装置30は、弱反射点が補填されたグルーピングデータに基づいて車両を認識する。
図11は、車両認識の手順を示すフローチャートである。この一連の処理は、車両認識装置30により実行される。
まず、レーダ20から計測点データを取得する(S11)。詳しくは、図12に示すように、照射角度θ1〜θn(各照射方向)における反射光の受光信号に基づき、照射角度θkの方向におけるレーダ20から各反射点Pkまでの距離Rkを算出する。すなわち、反射光に基づいて、検知範囲の走査におけるレーザの全ての照射方向において、レーダ20から静止物体(静止物)までの距離を特定する。
続いて、検知範囲内の静止物体のパターンである背後パターンを作成する(S12)。詳しくは、図13に示すように、それぞれの照射角度θkにおいて、所定期間にわたって距離Rkが一定の揺れ幅(±Thr)の範囲内に収まる場合に、その照射角度θkにおける反射点は静止物体に属するものであると判定する。そして、図14に示すように、静止物体に属すると判定した反射点を集めて背後パターンを作成する。なお、背後パターンを所定周期で更新することもできる。
続いて、移動物体の反射点の位置を特定する(S13)。詳しくは、図15に示すように、それぞれの照射角度θkにおいて、背後パターンまでの距離から、検出した反射点までの距離を引いた差が閾値よりも大きい場合に、移動物体の反射点であると判定する。そして、図16に示すように、移動物体の反射点のみを抽出してそれらの位置を特定する。すなわち、特定された全ての照射方向における静止物体まで距離と反射光とに基づいて、レーダ20から静止物体よりも近い距離でレーザを反射する反射点の位置を特定する。
続いて、反射点が検出されないレーザの照射方向である弱反射方向を特定する(S14)。詳しくは、反射光の受光信号(すなわち反射光の強度)が閾値よりも小さいレーザの照射方向を、弱反射方向として特定する。すなわち、上述した弱反射点へのレーザの照射方向が弱反射方向に相当する。
続いて、検出された反射点のうち、互いに一定の距離範囲内に存在する反射点をグルーピングして、グルーピングデータを作成する(S15)。詳しくは、図17に示すように、反射点同士の距離w、レーダ20から反射点P1,P2までの距離R1,R2、反射点P1へのレーザの照射方向と反射点P2へのレーザの照射方向とのなす角度αは、以下の式を満たす。なお、A^2は、Aの二乗を表す。
w^2=R1^2+R2^2−2×R1×R2×cosα
上記式により距離wを算出し、距離wが一定の距離よりも短い反射点同士をグルーピングする。すなわち、特定された反射点のうち、共通の車両に属する反射点のグループ(共通反射点群)を特定する。
図18は、車両Cにおいて計測点(反射点)の抜けがない場合のグルーピングデータの例を示す模式図である。この例では、車両Cの前部及び側部の反射点を含むグルーピングデータG1が作成されている。
図19は、車両Cにおいて計測点(反射点)の抜けがある場合のグルーピングデータの例を示す模式図である。この例では、車両Cの前部の反射点のみを含むグルーピングデータG2が作成されており、車両Cの側部では反射点が検出されていない。すなわち、車両Cの側部に対応するレーザの照射方向は、弱反射方向となっている。
続いて、特定された弱反射方向のうち、作成されたグルーピングデータへのレーザの照射方向に連続している方向である連続方向を特定して対応付ける(S16)。詳しくは、図18では、弱反射方向が存在しないため、連続方向は存在しない。図19では、×で示す弱反射点へのレーザの照射方向が、グルーピングデータG2へのレーザの照射方向に連続している連続方向に相当する。そして、グルーピングデータに連続方向を対応付け、連続方向に相当しない弱反射方向は対応付けを行わない。また、連続方向を挟んで2つのグルーピングデータが存在する(連続方向の両隣にグルーピングデータが存在する)場合は、それら2つのグルーピングデータを統合して1つのグルーピングデータとしてグルーピングする。
図20は、照射方向とグルーピングデータG2と連続方向とを示す模式図である。弱反射方向のうち、グルーピングデータG2に連続していない弱反射方向は、グルーピングデータG2に対応付けられない。一方、弱反射方向のうち、グルーピングデータG2に連続している弱反射方向(すなわち連続方向)は、グルーピングデータG2に対応付けられる。
続いて、グルーピングデータに計測点の抜けが対応付けられているか否か判定する(S17)。具体的には、グルーピングデータに上記連続方向が対応付けられているか否か判定する。この判定において、グルーピングデータに上記連続方向が対応付けられていると判定した場合(S17:YES)、グルーピングデータを補正する(S18)。
図21は、図11のS18のグルーピングデータ補正の手順を示すフローチャートである。まず、グルーピングデータ内の複数の反射点が、直線上の点(直線に沿った点)となるように近似直線を算出する(S181)。
例えば、図22(a)に示すように、反射点P11〜P14がグルーピングデータG3に含まれ、反射点P12へのレーザの照射方向と反射点P13へのレーザの照射方向との間に、×で示す連続方向(弱反射方向)が存在するパターンがある。ここで、車両認識装置30では、レーダ20による検知対象が車両であることを前提としている。このため、レーザの全ての照射方向を含む平面(以下「照射平面」という)において、同図に示すように検知対象の輪郭は矩形であると仮定する。このパターンでは、図22(b)に示すように、反射点P11〜P14が、矩形のうち車両Cの前面(後面)に対応する辺(矩形のいずれかの辺)を含む直線y=Ax+B上の点(直線に沿った点)となるように近似した第1近似直線を算出する。例えば、第1近似直線y=Ax+Bが反射点P11〜P14の最も近くを通るように、最小二乗法等により係数A,Bを算出する。
また、図23では、反射点P21〜P23が、矩形のうち車両Cの側面に対応する辺を含む直線y=Dx+E上の点となるように近似した近似直線を算出する。さらに、反射点P24〜P26が、矩形のうち車両Cの前面(後面)に対応する辺を含む直線y=Fx+G上の点となるように近似した近似直線を算出する。この際に、近似直線は、互いの距離が所定距離よりも短い反射点同士を結ぶように引く。
ここで、図24に示すように、レーダ20の位置を原点として、レーザの各照射方向は、直線y=(C1)x、y=(C2)x、・・・y=(Ck)x・・・y=(Cn)xで表すことができる。そして、レーザの各照射方向を表すこれらの直線を、各方向直線とする。
図25に示すように、連続方向のうち各方向を表す直線である各方向直線と近似直線との交点を、それぞれ仮弱反射点P31,P32,P36,P37とする。そして、グルーピングデータにおいて、近似直線上の反射点P33〜P35及び仮弱反射点P31,P32,P36,P37のうち、両端の点である仮弱反射点P37,P31をそれぞれ通る各方向直線を、第1端方向直線及び第2端方向直線として特定する。さらに、近似直線と第1端方向直線とのなす角度である第1角度θ1と、近似直線と第2端方向直線とのなす角度である第2角度θ2とを算出する(S182)。
詳しくは、第1直線y=m1x+n1、第2直線y=m2x+n2である場合、それらの直線のなす角度θとすると、以下の式が成立する。
tanθ=|(m1−m2)/(1+m1m2)|
この式に、近似直線及び第1端方向直線の式を適用することにより、上記第1角度θ1を算出する。また、上記式に、近似直線及び第2端方向直線の式を適用することにより、上記第2角度θ2を算出する。ただし、0°<θ1<90°、0°<θ2<90°とする。
続いて、|θ1−θ2|≦閾値となる第1角度θ1と第2角度θ2の組が存在するか否か判定する(S183)。ここで、上記閾値は、第1角度θ1と第2角度θ2とが近い角度であることを判定することのできる値に設定されている。
詳しくは、図26に示すように、車両C1,C2の側面の中央にレーダ20からのレーザが垂直に照射される配置の場合、レーザを走査して照射してもレーダ20から照射されたレーザが車両C1,C2の側面のみに照射され、前面や後面には照射されないことがある。この場合、反射点及び弱反射点は、全て車両C1,C2の側面に対応する点となり、全て近似直線上に存在すると推定することができる。また、車両C3の前面又は後面の中央に、レーダ20からのレーザが垂直に照射される配置の場合も同様である。
このため、S183の判定において、|θ1−θ2|≦閾値となる第1角度θ1と第2角度θ2の組が存在すると判定した場合(S183:YES)、図27に示すように、近似直線と各方向直線(第1端方向直線、第2端方向直線)との交点に弱反射点P41,P42,P46,P47を補填する1面補間処理を実行する(S184)。すなわち、第1角度θ1と第2角度θ2との相違が所定度合よりも小さい場合に、1面補間処理を実行する。
一方、S183の処理において、|θ1−θ2|≦閾値となる第1角度θ1と第2角度θ2の組が存在しないと判定した場合(S183:NO)、近似直線の数が2以上であるか否か判定する(S185)。この判定において、近似直線の数が2以上であると判定した場合(S185:YES)、互いに直行する近似直線が存在するか否か判定する(SS186)。
すなわち、図28に示すように、近似直線L1,L2があり、近似直線L1(L2)における第1角度θ1と第2角度θ2とが近い角度でなく、近似直線L1と近似直線L2とが直交する場合は、車両C1のように輪郭を推定することができる。また、近似直線L3,L4があり、近似直線L3(L4)における第1角度θ1と第2角度θ2とが近い角度でなく、近似直線L3と近似直線L4とが直交する場合は、車両C2のように輪郭を推定することができる。
このため、S186の判定において、互いに直行する近似直線が存在すると判定した場合(SS186:YES)、図29に示すように、互いに直交する近似直線L3,L4のいずれかと各方向直線との交点P54〜P57に弱反射点P64〜P67を補填する2面補間処理を実行する。なお、○で示すP51〜P53,P58〜P61は反射点である。この際に、各方向直線において近似直線L3との交点と近似直線L4との交点のうち、レーダ20から遠い方の交点に弱反射点を補填する。
また、図30に示すように、1つのグルーピングデータにおいて第1角度θ1と第2角度θ2との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が1本のみ存在する場合は、車両の輪郭として車両C1と車両C2との2パターンがあり得る。
そこで、S185の判定において、近似直線の数が2以上でないと判定した場合(S185:NO)、車両の輪郭が車両C1と車両C2とのいずれかであるか推定する2面推定処理を実行する(S188)。
詳しくは、図31に示すように、1つのグルーピングデータにおいて、反射点P71,P72が検出されており、反射点P71,P72を通る近似直線y=Ax+Bが算出されているとする。
ここで、近似直線y=Ax+Bに交差する各方向直線のうち、近似直線y=Ax+Bとのなす角度θ21が他の方向直線のなす角度θ22よりも大きい方向直線L21上の点Paは、その点Paよりもレーダ20から離れた側の直交直線Lb上の点Pbになり得る。これに対して、近似直線y=Ax+Bに交差する各方向直線のうち、近似直線y=Ax+Bとのなす角度θ23が最も小さい方向直線L22上の点Pcは、その点Pcよりもレーダ20から離れた側の直交直線上の点になり得ない。したがって、近似直線y=Ax+Bとなす角度θ23が最も小さい方向直線L22と近似直線y=Ax+Bとの交点Pcには、弱反射点が存在すると推定することができる。
このため、図32に示すように、近似直線y=Ax+Bと第1端方向直線とがなす第1角度θ1と、近似直線y=Ax+Bと第2端方向直線とがなす第2角度θ2とで、小さい方の第1角度θ1をなす第1端方向直線と近似直線y=Ax+Bとの交点に弱反射点P73を補填する。
これに対して、図33に示すように、その他の各方向直線上の弱反射点は、各方向直線と近似直線y=Ax+Bとの交点である仮弱反射点P74〜P78にあるか、仮弱反射点P74〜P78を通る各直交直線と近似直線y=Ax+Bとの交点にあるか不明である。例えば、仮弱反射点P76を通る方向直線上の弱反射点は、近似直線y=Ax+B上の仮弱反射点P76にある場合と、直交直線La上の点P79にある場合とがある。
そこで、近似直線y=Ax+B上の反射点P71,P72が、車両の側面に対応する反射点、すなわち車両C1の全長方向に並ぶ反射点であると仮定する。図34に示すように、近似直線y=Ax+Bとのなす角度が大きい方から2つ目の角度θ32である方向直線L32と、近似直線y=Ax+Bとの交点である仮弱反射点P75を弱反射点であると仮定する。そして、図35に示すように、仮弱反射点P75を通る直交直線y=F2x+G2と、近似直線y=Ax+Bとのなす角度が最も大きい角度θ31となる方向直線L31との交点を、弱反射点P81であると仮定する。
さらに、図36に示すように、直交直線y=F2x+G2よりもレーダ20から離れた位置の仮弱反射点である仮弱反射点P76〜P78を、弱反射点であると仮定する。このようにして仮定された仮の車両点群(反射点P71〜P73,弱反射点P81,仮弱反射点P75〜P78)は、第1車両点群に相当する。この場合、仮弱反射点P75から弱反射点P81までの距離が車両の全幅に対応し、仮弱反射点P75から弱反射点P73までの距離が車両の全長に対応する。
ここで、道路運送車両法により、図37に示すように、車両の種類(種類)毎の寸法規格は定められている。すなわち、寸法規格(車両規格)は、全長及び全幅により車両を複数の車種に区分している。また、車両の全幅と全長との比は、所定の範囲内(例えば1:1.5 〜 1:5)であると推定することができる。このため、図36のように仮定した車両の全幅及び全長は、いずれの車種にも適合しないこととなる。
そこで、図38に示すように、仮弱反射点P75〜P77・・をそれぞれ通る直交直線y=F2x+G2,y=F3x+G3,y=F4x+G4・・を、車両の全幅に対応する直線であると順次仮定して、車両の全幅及び全長を推定する。そして、図37の寸法規格と比較して、推定した車両の全幅及び全長がいずれかの車種に当てはまれば、その場合の全幅及び全長を車両の全幅及び全長であると推定する。また、図37の寸法規格と比較して、推定した車両の全幅及び全長がいずれかの車種にも当てはまらず、推定した車両の全幅が全長よりも大きくなった場合は、車両の輪郭を推定できないとする。なお、この場合に、推定した車両の全幅及び全長に最も近い車種であると推定し、その車種における全幅及び全長であると推定することもできる。
同様にして、図38において、仮弱反射点P75〜P77・・をそれぞれ通る直交直線y=F2x+G2,y=F3x+G3,y=F4x+G4・・を、車両の全長に対応する直線であると順次仮定して、車両の全幅及び全長を推定する。そして、図37の寸法規格と比較して、推定した車両の全幅及び全長がいずれかの車種に当てはまれば、その場合の全幅及び全長を車両の全幅及び全長であると推定する。このようにして仮定された仮の車両点群は、第2車両点群に相当する。以上により、2面推定処理を終了する。要するに、2面推定処理は、近似直線と各方向直線との交点である仮弱反射点を特定し、仮弱反射点のいずれかを通り且つ近似直線に直交する直交直線と各方向直線との交点と、車両の寸法規格とに基づいて、弱反射点を共通反射点群に補填する処理である。
また、近似直線が2本以上存在しても、互いに直交する近似直線が存在しない場合(S186:NO)、車両の矩形の輪郭に近似直線が対応していない。このため、いずれかの近似直線は不適切であると推定することができる。この場合は、それぞれの近似直線に対して上記2面推定処理(S188)を実行し、適切な車両点群を選択する。
図11のS18のグルーピングデータ補正において2面推定処理を実行した結果、図39に示すように、車両の輪郭として、車両C1,車両C2の2パターンが推定される場合がある。
そこで、図11のS19では、補填後のグルーピングデータを記憶し、以前に記憶したグルーピングデータと今回記憶したグルーピングデータとで追跡処理を行う(S19)。詳しくは、図40に示すように、時刻t−1での補填後のグルーピングデータG5の周囲に、探索範囲を設定する。例えば、グルーピングデータG5の重心gを中心とした半径rの円の内部を探索範囲とする。そして、探索範囲内に時刻tにおけるグルーピングデータG6,G7が存在している場合に、グルーピングデータG5との形状の類似度が所定度合よりも高く、且つグルーピングデータG5との向きの差が所定度合よりも小さい場合に、同一物体(追跡対象)であると判定する。
また、時刻t−1での補填後のグルーピングデータG5と時刻tでの補填後のグルーピングデータG6,G7とを比較して、上記条件を見たさない場合は同一物体(追跡対象)でないと判定する。この例では、グルーピングデータG5とグルーピングデータG6とが同一物体であると判定され、グルーピングデータG5とグルーピングデータG7とは同一物体でないと判定される。
グルーピングデータG5の形状とグルーピングデータG6の形状との類似度は、例えば以下の式により算出することができる。
形状の類似度=(時刻tでの物体Aの全長+全幅)/(時刻t−1での物体Aの全長+全幅)
また、グルーピングデータG5の向きとグルーピングデータG6の向きとの差は、図41に示すように、グルーピングデータG5,G6において共通の基準点を重ねた場合に、グルーピングデータG5の辺とグルーピングデータG6の辺とがなす角度θα(θβ)として算出する。
ここで、図42に示すように、推定された車両C1(第1車両点群),車両C2(第2車両点群)が、時刻t−1から時刻tにかけて同図の左へ移動しているとする。この場合、推定された車両C1,C2が移動する方向の先頭にある反射点及び弱反射点(矩形の左辺LS1,Ls2上の点)は、車両C1,C2の前面に対応する点であると推定することができる。また、矩形の下辺BS1,BS2上の点は、車両C1,C2の側面に対応する点であると推定することができる。
車両C1では、全幅(左辺LS1の長さ)が全長(下辺BS1の長さ)よりも短くなる。一方、車両C2では、全幅(左辺LS2の長さ)が全長(下辺BS2の長さ)よりも長くなる。したがって、図43に示すように、車両C2を車両の輪郭として推定せず、車両C1を車両の輪郭(車両点群)として推定する。すなわち、第1車両点群及び第2車両点群の移動方向に基づいて、第1車両点群又は第2車両点群を車両点群とする。
また、図11のS18のグルーピングデータ補正において1面補間処理を実行した場合、図27に示すように、車両の1面に対応する点のみが推定されている。この場合も、上記追跡処理を行い、推定された反射点P33〜35、弱反射点P41,P42,P46,P47が、車両の前面、側面、後面のいずれの面に対応する点であるか推定する。以上により、追跡処理を終了する。
続いて、図11のS20において、追跡処理後のグルーピングデータに基づいて、車両を認識する(S20)。詳しくは、車両のいずれの面に対応する点であるか推定されたグルーピングデータ(車両点群)に基づいて、車両の全幅及び全長を算出する。そして、図37に示す車両の寸法規格と比較して、車種を特定する。
なお、S11の処理が静止物特定部としての処理に相当し、S12及びS13の処理が反射点特定部としての処理に相当し、S14の処理が弱反射特定部としての処理に相当し、S15及びS16の処理が反射点群特定部としての処理に相当し、S16の処理が連続方向特定部としての処理に相当し、S17〜S19の処理が点群作成部としての処理に相当し、S20の処理が車両認識部としての処理に相当する。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・反射光の強度が閾値よりも小さいレーザの照射方向である弱反射方向が特定される。レーザの全ての照射方向においてレーダ20から静止物体までの距離が特定されているため、反射光の強度が閾値よりも小さいレーザの照射方向には、移動物体が存在すると予測することができる。そして、車両Cにおいてレーザを十分に反射しなかった部分は、グルーピングデータに連続している位置に存在すると予測することができる。そこで、特定された弱反射方向のうち、グルーピングデータへのレーザの照射方向に連続している方向である連続方向を特定することができる。
・車両認識装置30では、レーダ20による検知対象が車両Cであることを前提としている。このため、レーザの全ての照射方向を含む平面(照射平面)において、検知対象の輪郭は矩形であると仮定することができる。そこで、照射平面における車両Cの輪郭が矩形であるとの仮定と、特定されたグルーピングデータとに基づいて、特定された連続方向において共通の車両Cに属すると推定される弱反射点がグルーピングデータに補填される。そして、グルーピングデータに弱反射点が補填されて、共通の車両Cに属する点の群である補填後のグルーピングデータ(車両点群)が作成される。したがって、レーダ20から照射したレーザの反射光が車両Cの一部から十分に得られなかった場合であっても、車両認識装置30は作成された補填後のグルーピングデータに基づいて車両Cを認識することができる。
・図37,38に示すように、車両認識装置30は、仮弱反射点P75〜P78・・のいずれかを通り且つ近似直線y=Ax+Bに直交する直交直線y=F2x+G2,y=F3x+G3,y=F4x+G4・・と、各方向直線との交点と、全長及び全幅により車両を複数の車種に区分した車両規格とに基づいて、弱反射点を共通反射点群に補填する2面推定処理を実行する。すなわち、検知対象の輪郭が矩形となり、車両規格におけるいずれかの車種の全長及び全幅を満たすように、弱反射点の位置を推定することができる。したがって、共通反射点群と上記連続方向だけでは、共通反射点群に補填する弱反射点の位置を一義に推定することができない場合であっても、弱反射点の位置を推定することができる。
・図33〜36に示すように、2面推定処理において、近似直線y=Ax+B上の反射点P71,P72が共通の車両の全長方向に並ぶ反射点、すなわち車両の側面に対応する反射点であると仮定して仮の車両点群である第1車両点群が特定される。また、近似直線y=Ax+B上の反射点P71,P72が共通の車両の全幅方向に並ぶ反射点、すなわち車両の前面又は後面に対応する反射点であると仮定して仮の車両点群である第2車両点群が特定される。そして、図42,43に示すように、第1車両点群及び第2車両点群の移動方向に基づいて、第1車両点群又は第2車両点群が車両点群とされる。したがって、仮の車両点群として第1車両点群及び第2車両点群の2パターンが推定される場合であっても、車両点群を適切に選択することができる。すなわち、反射点が車両のいずれの面に対応する点であるか不明の場合であっても、車両点群を適切に推定することができる。
・図27に示すように、車両認識装置30は、近似直線上の反射点P33〜P35及び仮弱反射点P31,P32,P36,P37のうち両端の点P37,P31をそれぞれ通る各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、近似直線と第1端方向直線とのなす角度である第1角度θ1と、近似直線と第2端方向直線とのなす角度である第2角度θ2との相違が所定度合よりも小さい場合に、近似直線と各方向直線との交点に弱反射点P41,P42,P46,P47を補填する。すなわち、車両の側面や前面の中央にレーダ20からのレーザが垂直に照射される配置の場合は、第1角度θ1と第2角度θ2とが近い角度になる。このため、第1角度θ1と第2角度θ2との相違が所定度合よりも小さい場合に、近似直線と各方向直線との交点に弱反射点を補填することで、上記2面推定処理よりも簡易な処理により、反射点群に対して適切な位置に弱反射点を補填することができる。
・図29に示すように、上記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線L3,L4が存在する場合は、それらの近似直線L3,L4は、車両の矩形の輪郭の2辺に対応していると推定することができる。この点、車両認識装置30により、上記第1角度θ1と上記第2角度θ2との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線L3,L4が存在する場合に、互いに直交する近似直線L3,L4のいずれかと上記各方向直線との交点に弱反射点が補填される。したがって、上記2面推定処理よりも簡易な処理により、反射点群に対して適切な位置に弱反射点P64〜P67を補填することができる。
・近似直線が2本以上存在しても、互いに直交する近似直線が存在しない場合は、車両の矩形の輪郭に近似直線が対応していない。このため、いずれかの近似直線は不適切であると推定することができる。この点、第1角度θ1と第2角度θ2との相違が所定度合よりも大きく、且つ近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する近似直線が存在しない場合に、上記2面推定処理が実行される。その場合、それぞれの近似直線に対して2面推定処理を実行し、適切な車両点群を選択することができる。
・図31,32に示すように、近似直線y=Ax+Bとなす角度が最も小さい方向直線L22と近似直線y=Ax+Bとの交点Pcには、反射点又は弱反射点が存在すると推定することができる。この点、車両認識装置30は、2面推定処理において、近似直線y=Ax+B上の反射点及び仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、近似直線y=Ax+Bと第1端方向直線とのなす角度である第1角度θ1と、近似直線と第2端方向直線とのなす角度である第2角度θ2とで、小さい方の角度をなす第1端方向直線と近似直線との交点に弱反射点P73を補填する。したがって、近似直線y=Ax+B上に存在する弱反射点のうち、レーダ20から最も離れた位置の弱反射点P73を正確に推定することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図21のS182,S183に代えて、|tanθ1−tanθ2|≦閾値となる第1角度θ1と第2角度θ2の組が存在するか否か判定してもよい。
・図37の車両の寸法規格において、軽自動車の全幅及び全長に下限値を設定してもよい。この場合も、車両の全幅及び全長として現実的な値を推定することができる。
・レーダ20は、前方の略190°の検知範囲Sをレーザで走査する広角の測距レーダに限らず、前方の略120°の検知範囲をレーザで走査する測距レーダや、前方の略240°の検知範囲をレーザで走査する広角の測距レーダであってもよい。
・車両認識装置30は、図21のS183の判定において、|θ1−θ2|≦閾値となる第1角度θ1と第2角度θ2の組が存在しないと判定した場合(S183:NO)、全てS188の2面推定処理を実行してもよい。すなわち、2面補間処理は行わず、その代わりに2面推定処理を行ってもよい。
・レーダ20が照射する電磁波は、レーザに限らず、指向性が所定よりも高い電磁波であれば、ミリ波や超音波であってもよい。
・屋内駐車場に限らず、工場内にレーダ20を設置することもできる。この場合、車両として、フォークリフトや搬送車を認識対象とすることもできる。また、屋外の道路にレーダ20を設置することもできる。この場合、背後パターンを構成する静止物体として、ガードレール、岩、木等、高さが所定以上の物体を想定することができる。
・図44に示すように、レーザを斜め下方へ照射するようにレーダ20を配置してもよい。こうした構成によれば、レーザが壁やガードレール、岩、木等、高さが所定以上の物体に当たらない場合であっても、床Fや地面を静止物体として扱うことができる。このため、レーダ20の周囲に高さが所定以上の静止物体が存在しない場合であっても、車両認識装置30は弱反射部分に相当する弱反射点を補填して、補填後のグルーピングデータ(車両点群)を作成することができる。
・レーダ20を車両等の移動物体に搭載することもできる。この場合、レーダ20を搭載した自車両の位置及び速度を検出し、レーダ20から静止物体や移動物体までの距離を自車両の位置及び速度に基づいて補正すればよい。
10…車両認識システム、20…レーダ、30…車両認識装置、C…車両、C1…車両、C2…車両、C3…車両。

Claims (9)

  1. 指向性が所定よりも高い電磁波で検知範囲を走査するレーダに適用され、前記電磁波の反射波に基づいて車両を認識する車両認識装置であって、
    前記反射波に基づいて、前記走査における前記電磁波の全ての照射方向において、前記レーダから静止物までの距離を特定する静止物特定部と、
    前記静止物特定部により特定された前記全ての照射方向における前記距離と前記反射波とに基づいて、前記レーダから前記静止物よりも近い距離で前記電磁波を反射する反射点の位置を特定する反射点特定部と、
    前記反射点特定部により特定された前記反射点のうち、共通の車両に属する反射点の群である共通反射点群を特定する反射点群特定部と、
    前記反射波の強度が閾値よりも小さい前記電磁波の照射方向である弱反射方向を特定する弱反射特定部と、
    前記弱反射特定部により特定された前記弱反射方向のうち、前記反射点群特定部により特定された前記共通反射点群への前記電磁波の照射方向に連続している方向である連続方向を特定する連続方向特定部と、
    前記電磁波の全ての照射方向を含む平面における前記車両の輪郭が矩形であるとの仮定と前記反射点群特定部により特定された前記共通反射点群とに基づいて、前記連続方向特定部により特定された前記連続方向において、前記共通の車両に属すると推定される弱反射点を前記共通反射点群に補填して、前記共通の車両に属する点の群である車両点群を作成する点群作成部と、
    を備え、
    前記点群作成部は、前記共通反射点群への前記電磁波のそれぞれの照射方向で特定された前記反射点が直線上の点となるように近似した近似直線と、前記連続方向のうち各方向を表す直線である各方向直線との交点である仮弱反射点を特定し、前記仮弱反射点のいずれかを通り且つ前記近似直線に直交する直交直線と、前記各方向直線との交点と、全長及び全幅により車両を複数の車種に区分した車両規格とに基づいて、前記弱反射点を前記共通反射点群に補填する2面推定処理を実行する車両認識装置。
  2. 前記点群作成部は、前記2面推定処理において、前記近似直線上の前記反射点が前記共通の車両の全長方向に並ぶ前記反射点であると仮定して仮の前記車両点群である第1車両点群を特定し、前記近似直線上の前記反射点が前記共通の車両の全幅方向に並ぶ前記反射点であると仮定して仮の前記車両点群である第2車両点群を特定し、前記第1車両点群及び前記第2車両点群の移動方向に基づいて、前記第1車両点群又は前記第2車両点群を前記車両点群とする請求項1に記載の車両認識装置。
  3. 前記点群作成部は、
    前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも小さい場合に、前記近似直線と前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する1面補間処理を実行する請求項1又は2に記載の車両認識装置。
  4. 前記点群作成部は、
    前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在する場合に、前記互いに直交する前記近似直線のいずれかと前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する2面補間処理を実行し、
    前記第1角度と前記第2角度との相違が前記所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が1本のみ存在する場合に、前記2面推定処理を実行する請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両認識装置。
  5. 前記点群作成部は、
    前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度との相違が所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在する場合に、前記互いに直交する前記近似直線のいずれかと前記各方向直線との交点に前記弱反射点を補填する2面補間処理を実行し、
    前記第1角度と前記第2角度との相違が前記所定度合よりも大きく、且つ前記近似直線が2本以上存在し、且つ互いに直交する前記近似直線が存在しない場合に、前記2面推定処理を実行する請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両認識装置。
  6. 前記点群作成部は、前記2面推定処理において、前記近似直線上の前記反射点及び前記仮弱反射点のうち両端の点をそれぞれ通る前記各方向直線である第1端方向直線及び第2端方向直線を特定し、前記近似直線と前記第1端方向直線とのなす角度である第1角度と、前記近似直線と前記第2端方向直線とのなす角度である第2角度とで、小さい方の角度をなす前記第1端方向直線又は第2端方向直線と前記近似直線との交点に前記弱反射点を補填する請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両認識装置。
  7. 前記点群作成部により作成された前記車両点群に基づいて、前記共通の車両を認識する車両認識部を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両認識装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両認識装置と、
    前記レーダと、を備える車両認識システム。
  9. コンピュータにインストールされるプログラムであって、
    前記コンピュータに、請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両認識装置が備える各部の機能を実現させる車両認識プログラム。
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