JP6911482B2 - バイザー、移動体用調光システム、バイザーの制御方法、バイザーの制御プログラム、移動体 - Google Patents

バイザー、移動体用調光システム、バイザーの制御方法、バイザーの制御プログラム、移動体 Download PDF

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本発明は、バイザー、移動体用調光システム、バイザーの制御方法、バイザーの制御プログラム、移動体に関する。
従来、移動体の1つである車両では、バイザー(日よけ)に関する工夫が種々に提案されている。特許文献1には、バイザーに画像表示装置を配置して後方確認等に利用できるようにする構成が開示されている。
ここで、バイザーに画像表示装置を配置する場合、インストルメントパネル等に画像表示装置を配置する場合に比して、運転者の視線の移動量を低減して、種々の画像情報を運転者に提供することができる。従って、安全運転に寄与することができると考えられる。
しかしながら、バイザーは、本来、車両前方から入射する太陽光等の外光を遮光して、外光による視認性の低下を防止するものであるため、外光を遮る必要がない場合は、車内の天井側に退避させて、運転者等の搭乗者の視界を確保している。そのため、バイザーを天井側に退避させた場合、バイザーに配置された画像表示装置を視認することができなくなり、また、画像表示装置を視認するためにバイザーを使用位置に配置した場合、不必要に運転者(搭乗者)の視界を妨げてしまう問題がある。
特開平08−48145号公報
本発明は、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができるようにすることを目的とする。
具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、
前記調光部材に積層される透過型画像表示部材と、
を備えるバイザー。
(2) (1)において、
当該バイザーは、移動体の外光が入射する部位に対向するようにして配置され、
前記調光部材が、前記移動体の外光が入射する側に配置され、
前記透過型画像表示部材が、前記移動体の外光が入射する側とは反対側に配置されること、
を特徴とするバイザー。
(3) 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを有するバイザーが配置された移動体に設けられる移動体用調光システムであって、
前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御部と、
前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御部と、
を備える移動体用調光システム。
(4) (3)において、
前記移動体の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出部と、
前記アイポイント検出部の検出結果に基づいて、前記アイポイントに到来する外光が入射する前記バイザーへの入射位置を演算する入射位置演算部とを備え、
前記駆動制御部は、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントの透過率を低減し、
前記表示制御部は、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントと重なる部位を避けて、画像を表示すること、
を特徴とする移動体用調光システム。
(5) 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備えるバイザーの制御方法であって、
前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップとを備えること、
を特徴とするバイザーの制御方法。
(6) 情報処理装置による実行により、前記情報処理装置に所定の処理手順を実行させて、複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備えるバイザーを制御するバイザーの制御プログラムであって、
前記処理手順が、
前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップとを備えること、
を特徴とするバイザーの制御プログラム。
(7) (1)又は(2)のバイザーを備える移動体。
(8) (3)又は(4)の移動体用調光システムを備える移動体。
本発明によれば、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができる。
本実施形態のバイザーに設けられる調光フィルムの構成を説明する断面図である。 調光フィルムの透明電極の形態を説明する図である。 移動体用調光システムを有する車両を説明する図である。 バイザーの厚み方向に平行な断面を示す図である。 本実施形態の移動体用調光システムの詳細を説明する図である。 車両に設けられる光センサを説明する図である。 バイザーに設けられた調光フィルム及び透過型画像表示パネルの駆動状態を説明する図である。 移動体用調光システムの処理手順を示すフローチャートである。
〔実施形態〕
〔調光フィルム〕
図1は、実施形態のバイザーに設けられる調光フィルムの構成を説明する断面図である。
調光フィルム1は、液晶を利用して透過光を制御するフィルム状の部材であり、直線偏光板2、3により調光フィルム用の液晶セル4を挟持して構成される。
〔直線偏光板〕
直線偏光板2、3は、偏光子を含むものであれば特に限定されるものではなく、偏光子の片側又は両側に偏光板保護フィルムを有するものであってもよい。
偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)のような親水性ポリマーからなるフィルムを二色性色素であるヨウ素を含有する水溶液に浸漬させて延伸することによりポリビニルアルコールとヨウ素との錯体を形成させた偏光子や、ポリ塩化ビニルのようなプラスチックフィルムを処理してポリエンを配向させたものからなる偏光子等を挙げることができる。
また、ヨウ素の代わり二色性色素として二色性染料を用いる場合は、二色性染料として、アゾ系染料、スチルベン系染料、メチン系染料、シアニン系染料、ピラゾロン系染料、トリフェニルメタン系染料、キノリン系染料、オキサジン系染料、チアジン系染料、アントラキノン系染料等が用いられる。
上述の偏光板保護フィルムは、上述の偏光子を保護することができ、且つ、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。偏光板保護フィルムの材料としては、例えば、アセチルセルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等あるいは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、又は紫外線硬化型の樹脂等を挙げることができる。中でも、上述の樹脂材料としてアセチルセルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、又はアクリル系樹脂を用いることが好ましい。その中でも特に、アセチルセルロース系樹脂であるトリアセチルセルロース(TAC)が好適である。
直線偏光板2、3は、クロスニコル配置により、アクリル系透明粘着樹脂等による接着剤層により液晶セル4に配置される。なお、直線偏光板2、3には、それぞれ液晶セル4側に光学補償のための位相差フィルム2A、3Aが設けられるが、位相差フィルム2A、3Aは、必要に応じて省略してもよい。またクロスニコル配置に代えてパラレルニコル配置により配置してもよい。
なお、直線偏光板2、3には、垂直方向に光学異方性を発現する二色性有機色素から構成される塗工膜により形成されるE型の直線偏光板を適用してもよい。これにより、調光フィルム1の総厚みをより薄くすることができる。
この場合、各直線偏光板は、後述の液晶セル4を構成する上側積層体5Uの基材15の液晶層8側と、下側積層体5Dの基材6の液晶層8側とに液晶層8を挟持するようにして配置されるのが望ましい。後述するように、基材6、15は、光学異方性が小さいことが望まれるが、E型の直線偏光板を上述のように配置することによって、基材において透過光が種々に偏光したとしても、液晶層の透過光には何ら影響を与えないようにすることができるため、基材6、15に汎用性の高い透明樹脂フィルム、例えば、PETフィルム等を使用することが可能となる。
〔液晶セル〕
液晶セル4は、フィルム状の下側積層体5D及び上側積層体5Uにより液晶層8を挟持して構成される。
〔下側積層体、上側積層体〕
下側積層体5Dは、基材6に、透明電極11、配向層13及びスペーサ12を積層して形成される。
上側積層体5Uは、基材15に、透明電極16、配向層17及びスペーサ12を積層して形成される。
〔基材〕
基材6、15は、種々の透明樹脂フィルムを適用することができるが、光学異方性が小さく、また、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である透明樹脂フィルムを適用することが望ましい。
透明樹脂フィルムの材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を挙げることができる。
特に、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂が好ましい。
本実施形態において、基材6、15は、厚み100μmのポリカーボネートフィルムが適用されるが、種々の厚みの透明樹脂フィルムを適用することができる。
〔透明電極〕
透明電極11、16は、上記透明樹脂フィルムと透明樹脂フィルムに積層される透明導電膜から構成されている。
透明導電膜としては、この種の透明樹脂フィルムに適用される各種の透明電極材料を適用することができ、酸化物系の全光透過率が50%以上の透明な金属薄膜を挙げることができる。例えば、酸化錫系、酸化インジウム系、酸化亜鉛系が挙げられる。
酸化錫(SnO2)系としてはネサ(酸化錫SnO2)、ATO(Antimony Tin Oxide:アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫が挙げられる。
酸化インジウム(In2O3)系としては、酸化インジウム、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide)が挙げられる。
酸化亜鉛(ZnO)系としては、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛が挙げられる。
本実施形態では、ITO(Indium Tin Oxide)により透明導電膜が形成される。
なお、本実施形態の透明電極11、16の具体的構成については後に詳述する。
〔スペーサ〕
スペーサ12は、液晶層8の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができる。ここで、スペーサ12には、主に球状スペーサ(以下、「ビーズスペーサ」と呼ぶ)と柱状スペーサ(以下、「フォトスペーサ」と呼ぶ)の2種類が存在する。
ここで、調光フィルム1は、基材上に配向層を形成後に、感光性樹脂を塗布して、露光、現像するというフォトリソグラフィー法を用いてフォトスペーサを形成することが考えられるが、この場合、露光や現像工程によって配向層へダメージを与え、配向不良が生じる原因となるため好ましくない。また、基材上にフォトスペーサを先に作製した後に、配向層を塗布することも考えられるが、この場合、フォトスペーサの周囲の配向層には十分な配向規制力を与えることができず、配向不良が生じる原因となるため好ましくない。よって、フォトスペーサにより製造した調光フィルムは、配向不良により所望の透過率に精度よく制御できなくなる場合がある。
これに対して、ビーズスペーサは、配向層を形成した後に、その配向層上に散布され、また、配向層との接触面積が狭いため、上述のような配向層がダメージを受けたり、配向不良が生じたりするような問題が生じるのを低減することができる。
よって、スペーサ12としてビーズスペーサを適用することにより、作製した調光フィルム1の透過率を、フォトスペーサを用いた場合に比して、より精密に細かく透過率を変化させることができる。
ここで、本実施形態の調光フィルム1は、車両20に配置されるため、必要に応じて透過率に精度よく制御する必要がある。そのため、本実施形態では、スペーサ12にビーズスペーサを適用する。
ここで、スペーサ12に用いられるビーズスペーサは、液晶表示装置やカラーフィルタ等に用いられる公知のビーズを適用することができる。具体的には、無機系成分ではガラス、シリカ、金属酸化物(MgO、Al2O3)等、有機系成分としてはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリルエステル共重合体、ジアクリルフタレート共重合体、アリルイソシアヌレート共重合体等の材料系の懸濁重合や乳化重合、乳化重合で得られたコア粒子を用いるシード重合法等の重合法によって得られた球状、円柱体、円筒状等の粒状体や、多孔質体、中空体等を使用することができる。
また、配向層上におけるビーズスペーサ12の分散性や、密着性を向上させる観点から、ビーズスペーサの表面に表面処理を行うようにしてもよい。表面の被覆材料としては、ビーズ表面への固定化や、液晶材料中への化学物質の流出が問題とならなければ、とくに限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリメチル(メタ)アクリレート重合体、SBS型スチレン/ブタジエンブロック共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などを用いることができる。
なお、上述の説明では、スペーサ12は、上側積層体5U及び下側積層体5Dの両方に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、上側積層体5U及び下側積層体5Dのいずれか一方に設けられるようにしてもよい。
〔配向層〕
配向層13、17は、光配向層により形成される。光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができ、例えば、光分解型、光二量化型、光異性化型等を挙げることができる。
本実施形態では、光二量化型の材料を使用する。光二量化型の材料としては、例えば、シンナメート、クマリン、ベンジリデンフタルイミジン、ベンジリデンアセトフェノン、ジフェニルアセチレン、スチルバゾール、ウラシル、キノリノン、マレインイミド、又は、シンナミリデン酢酸誘導体を有するポリマー等を挙げることができる。中でも、配向規制力が良好である点で、シンナメート、クマリンの一方又は両方を有するポリマーが好ましく用いられる。このような光二量化型の材料の具体例としては、例えば特開平9−118717号公報、特表平10−506420号公報、特表2003−505561号公報及びWO2010/150748号公報に記載された化合物を挙げることができる。
なお、光配向層に代えてラビング処理により配向層を作製してもよく、微細なライン状凹凸形状を賦型処理して配向層を作製してもよい。
〔液晶層〕
液晶層8は、この種の調光フィルム1に適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができる。具体的に、液晶層8には、重合性官能基を有していない液晶化合物として、ネマチック液晶化合物、スメクチック液晶化合物及びコレステリック液晶化合物を適用することができる。
ネマチック液晶化合物としては、例えば、ビフェニル系化合物、ターフェニル系化合物、フェニルシクロヘキシル系化合物、ビフェニルシクロヘキシル系化合物、フェニルビシクロヘキシル系化合物、トリフルオロ系化合物、安息香酸フェニル系化合物、シクロヘキシル安息香酸フェニル系化合物、フェニル安息香酸フェニル系化合物、ビシクロヘキシルカルボン酸フェニル系化合物、アゾメチン系化合物、アゾ系化合物、およびアゾオキシ系化合物、スチルベン系化合物、トラン系化合物、エステル系化合物、ビシクロヘキシル系化合物、フェニルピリミジン系化合物、ビフェニルピリミジン系化合物、ピリミジン系化合物、およびビフェニルエチン系化合物等を挙げることができる。
スメクチック液晶化合物としては、例えば、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリクロロアクリレート系、ポリオキシラン系、ポリシロキサン系、ポリエステル系等の強誘電性高分子液晶化合物を挙げることができる。
コレステリック液晶化合物としては、例えば、コレステリルリノレート、コレステリルオレエート、セルロース、セルロース誘導体、ポリペプチド等を挙げることができる。
液晶セル4は、液晶層8を囲むように、シール材19が配置されている。シール材19により上側積層体5U、下側積層体5Dが一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。シール材19は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等を適用することができる。
調光フィルム1は、透明電極11、16に、所定周期で極性が切り替わる交流電圧が印加され、この交流電圧により液晶層8に電界が形成される。また、この電界により液晶層8に設けられた液晶分子の配向が制御され、透過光が制御される。
実施形態の調光フィルム1における液晶層8の配向制御には、VA方式(Virtical Alignment、垂直配向型)が適用される。VA方式は、基板上に形成した透明電極の上に垂直方向に配向規制力を有する配向膜を設け、上下基板で液晶層8を挟む構成である。
VA方式は、無電界時、液晶層8の液晶分子は垂直配向し、これにより調光フィルム1は、入射光を遮光して遮光状態となり、また、この電界の印加により、液晶層8の液晶が水平配向し、調光フィルム1は、入射光を透過して透過状態となる。
このVA方式のように、無電界時に遮光状態となり、電界印加時に透過状態となるような光の制御モードをノーマリーブラックモードという。
しかし、VA方式に代えて、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In Plane Switching)方式、GH(Guest Host)方式等、種々の駆動方式を適用してよい。
ここで、TN方式は、基板上に形成した透明電極の上に、配向方向が90°異なるようなラビング処理等を行った配向膜を付け、上下基板で液晶層8を挟む構成である。配向膜の配向規制力により液晶分子は配向膜の配向方向に沿って並び、その液晶分子に沿って他の液晶分子が配向するため、液晶分子の方向が90°捩じれる形で配向する。そして上下基板の外側に、配向膜の配向方向と平行に偏光板を配置する。
TN方式は、無電界時、偏光板を通過した光は直線偏光となり液晶に入る。液晶分子は90°捩じれて配向されているので、入射した光も90°捩じれて通過するため、下の偏光板を通過できる。これにより調光フィルム1は、入射光を透過して透過状態となる。
また、この電界の印加により液晶分子が直立して捩じれがとれるが、配向膜表面では配向規制力の方が強いため、液晶分子の配向方向は配向膜に沿ったままである。このような状態では、液晶分子は通過する光に対しては等方的であるため、液晶層8に入射された直線偏光の偏光方向の回転は生じない。従って、上の偏光板を通過した直線偏光は下の偏光板を通過できず、調光フィルム1は、入射光を遮光して遮光状態となる。
このTN方式のように、無電界時に透過状態となり、電界印加時に遮光状態となるような光の制御モードをノーマリーホワイトモードという。
また、IPS方式は、一方の基材に電極をまとめて作成し、この電極による電界により配向させた液晶分子を基板に対して横(水平)方向に回転させることにより透過光量を制御する方式である。
更に、GH方式は、ホストであるネマチック液晶中にゲストとして二色性色素を溶解させた液晶組成物を用いる方式である。二色性色素は、1軸の光吸収軸を有し、光吸収軸方向に振動する光のみを吸収することから、電場による液晶の動きに合わせて、二色性色素の配向を変化させ、光吸収軸の向きを制御することにより、液晶セルの透過状態を変化させることができる。
GH方式に使用される液晶組成物は、電界印加時における液晶分子の長軸方向の相違により、ポジ型とネガ型とに大別される。
ポジ型のネマチック液晶は、誘電率が長軸方向に大きく長軸に垂直な方向に小さい誘電率異方性が正の液晶であり、無電界時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して垂直となり、電界印加時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して平行となるものである。
一方、ネガ型のネマチック液晶は、誘電率が長軸方向に小さく長軸に垂直な方向に大きい誘電率異方性が負の液晶であり、無電界時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して平行となり、電界印加時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して垂直となるものである。
ここで、二色性色素分子は液晶分子と同じ方向に配向するため、ポジ型のネマチック液晶をホストとして用いた場合には、無電界時には遮光状態となり、電界印加時には透過状態となる(ノーマリーブラックモード)。
一方、ネガ型のネマチック液晶をホストとして用いた場合には、逆に、無電界時には透過状態となり、電界印加時には遮光状態となる(ノーマリーホワイトモード)。
GH方式に用いられる二色性色素としては、液晶に対して溶解性があり、二色性の高い色素、好ましくはオーダーパラメーター(S値)が0.7以上の色素が挙げられ、例えば、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、ペリレン系、インジゴ系、チオインジゴ系、メロシアニン系、スチリル系、アゾメチン系、テトラジン系等の二色性色素が挙げられる。
なお、調光フィルム1がGH方式により製造される場合は、直線偏光板は省略することができる。
また、液晶セル4は、光配向層のパターンニング等によりいわゆるマルチドメイン方式により液晶材料を駆動してもよく、さらにはシングルドメインにより駆動してもよい。
更に、調光フィルム1は、上述の液晶による調光フィルムの他、透過光量を調整可能な各種調光フィルムを使用する場合に広く適用することができる。
〔マルチセグメント〕
図2は、調光フィルム1の透明電極11、16の詳細構成を説明する図である。この図2は、透明電極11、16以外の調光フィルム1の構成を省略して、調光フィルム1を平面視した図である。
調光フィルム1は、透明電極11及び又は透明電極16が、それぞれ個別に駆動電源を供給可能な絶縁された複数の部分電極(領域)に分割して作製される。これにより調光フィルム1は、図2に示すように、独立して個別に透過率を変更することができる複数の領域(以下、適宜、各領域をセグメントと呼ぶ)SG1〜SG12を備えたマルチセグメントにより形成される。
なお、複数の調光フィルムを敷き詰めて、各調光フィルムを上述のセグメントに対応させることも可能であるが、この場合、隣り合う調光フィルム間の繋ぎ目(境界)が目立ってしまう場合があり、外観を損ねてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態の調光フィルム1は、1枚のフィルム状から構成されており、調光フィルム1を構成する透明電極のみが上述のように複数の領域(部分電極)に分割されている。そのため、調光フィルム1の各セグメント間の境界が目立ってしまうのを極力抑制することができるとともに、調光フィルム1を配置する作業効率も向上させることができる。
調光フィルム1の透明電極11、16は、例えば、以下のように分割される。
調光フィルム1は、後述するバイザーの透明部材29に対応する平面視、略矩形形状により形成される。
調光フィルム1は、図2(a)に示すように、矩形状の調光フィルム1に設けられる透明電極16を、短手方向(垂直方向)に3分割し、さらに長手方向(水平方向)に4分割することにより、透明電極16は、複数の部分電極16A〜16Lに12分割された状態で基材15上に形成される。また、透明電極16に対向する透明電極11は、分割されることなく基材6上の全面に形成される。これにより、セグメントSG1〜SG12を有するマルチセグメントの調光フィルム1が形成される。
なお、上記説明では透明電極16が12分割される例を示したが、これに限定されるものでなく、透明電極11が12分割され、透明電極16が基材15上の全面に形成されるようにしてもよい。
また、図2(b)に示すように、透明電極11及び透明電極16を、図2(a)の透明電極16と同様に分割するようにしてもよい。具体的には、透明電極16を複数の部分電極16A〜16Lにより形成し、透明電極16に対応するようにして透明電極11を分割、すなわち、透明電極11を複数の部分電極11A〜11Lにより形成することによって、セグメントSG1〜SG12を有するマルチセグメントの調光フィルム1が形成される。
このような透明電極11、16の分割は、透明電極のパターニングにより作製することができる。
なお、透明電極11、16のパターニングによる分割は、12分割以外の分割数としても良く、さらに対向する透明電極11、16において、それぞれの分割数を異ならせてもよい。
また、上述の図2(a)及び図2(b)に示す例において、透明電極11、16のパターニングは、水平方向及び垂直方向に配列された矩形状(長方形状)に分割される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、縦や横方向、斜め方向に延長する帯形状により分割してもよく、また、六角形形状、台形形状、平行四辺形形状、三角形形状等、種々の形状により分割されるようにしてもよい。なお、図2(c)は、三角形形状により分割した例を示す図である。
このようにマルチセグメント化して、各セグメントSG1〜SG12を個別に駆動できることから、調光フィルム1は、局所的に透過率を低減して特定のセグメントを部分的に遮光状態に設定し、バイザーに適用した場合には、不必要に視界を遮ることなく、必要な部位のみ遮光することができる。
ここで、上述したように、本実施形態の調光フィルム1は、スペーサ12にビーズスペーサを適用しているので、フォトスペーサを適用した場合に比して、各セグメントの透過率をより精度よく変化させることができる。
なお、本実施形態では、上述のように、調光部材として可撓性を有する調光フィルムの例で説明するが、これに限定されるものでない。例えば、上述の調光フィルム1の基材をガラス板にして可撓性を有さない調光部材を構成してもよい。
〔バイザー〕
図3は、実施形態の移動体用調光システムを有する車両20を説明する図である。図3(a)は、車両の後部座席から前方側(運転席側)を見た図である。図3(b)は、車両を側方から見た部分断面図である。
図4は、バイザー22の厚み方向に平行な断面を示す図である。
バイザー22は、図3(a)に示す様に、車両(乗用車)20のフロントウインドウ21の運転席S1側及び助手席側のそれぞれに設けられる日よけである。
バイザー22は、図4に示すように、アクリル板等による平面視、略長方形形状の板状の透明部材29の一方の面の全面に、順次、調光フィルム1、透過型画像表示パネル31が積層されている。
バイザー22は、この透明部材29の一方の長辺側が、この長辺に沿って延長する棒状の保持部26に保持され、この保持部26の一端部が可動部材27により車両20のフロントウインドウ21の上端縁(天井)に変動可能に保持される。これにより、バイザー22は、図3(b)に示すように、車両20の天井に沿うようにして配置される退避位置と、可動部材27により、搭乗者の前方において、フロントウインドウ21に対して任意の角度で配置される使用位置との間で移動することができる。
より具体的に、バイザー22は、可動部材27に設けられた不図示の回動軸を回動中心にして回動自在に構成され、透明部材29に設けられた調光フィルム1及び透過型画像表示パネル31を所定の角度に傾けることができる。
バイザー22は、保持部26の付け根に設けられた位置センサ27aにより、水平方向に対する保持部26の傾きθa、車両20の床面の鉛直線に対する透明部材29の回動に係る傾きθbを検出可能に構成されている。バイザー22は、この傾きθa、θbの情報から構成されるバイザー位置情報により、車両20に対する透明部材29(調光フィルム1及び透過型画像表示パネル31)の配置姿勢を取得できるように構成される。
なお、位置センサ27aは、変位センサ、角度センサ等の各種の公知の検出器を適用することができる。また、後述する撮像部28を位置センサとして適用し、撮像部28により取得された車両内部の撮像結果の画像処理によりバイザー22の傾きθa、θbを検出するようにしてもよい。
更に、バイザー22は、保持部26に、運転席S1、助手席に着席した搭乗者をそれぞれ撮像する撮像部28を備えている。これにより、移動体用調光システム41では、この撮像部28で取得した撮像結果を画像処理して、各搭乗者のアイポイント(眼の位置)Pを検出する。
なお、撮像部28は、バイザー22の保持部26に代えて、フロントウインドウ21の上側の天井や、ダッシュパネル等、搭乗者の顔を撮像可能な位置に配置するようにしてもよい。
ここで、バイザー22は、図3(b)に示す使用位置の状態において、透明部材29が最もフロントウインドウ21側に位置するように配置される。
透過型画像表示パネル31は、背面(車外)側から入射した太陽光等の外光を用いて、表面(車内)側に映像光を表示する、いわゆる透過型の表示パネルであり、本実施形態では、液晶表示パネルが適用される。この透過型画像表示パネル31は、画像が非表示状態の場合、入射した光を透過することができる。
このように、本実施形態の透過型画像表示パネル31は、外光を用いて映像光を表示するので、バックライト等の光源を省略することができ、バイザー22の構成をより簡易にするとともに、軽量化(薄型化、小型化)することもできる。
具体的には、透過型画像表示パネル31は、図4に示すように、直線偏光板33、34により液晶セル32を挟持して構成される。またこの液晶セル32は、ガラスや透明フィルム材等による透明基材36、37に、それぞれ画素単位で透明電極38、39が複数形成され、この透明基材36、37により液晶層40を挟持している。
なお、透過型画像表示パネル31は、さらに各画素の透明電極38、39を駆動するための駆動回路素子や、カラー画像の表示に利用するカラーフィルタ等が設けられる。ここで、透過型画像表示パネル31は、表示する画像がカラー画像でなく、白黒画像である場合、上述のカラーフィルタを省略することができ、この場合、透過型画像表示パネル31を透過する外光の透過率を向上させることができる。
なお、透過型画像表示パネル31は、液晶表示パネルに限定されるものでなく、その他、公知の透過型の表示パネルを適用してもよい。
上述の構成により、バイザー22は、車外側から、透明部材29、調光フィルム1を順次透過して入射する外光の光量を、透過型画像表示パネル31において画素単位で変調し、所望の画像を表示する。これにより、バイザー22は、従来、主に用いられるバックライト装置を使用した液晶表示装置が設けられる場合に比して、構成を簡略化することができる。
バイザー22は、透過型画像表示パネル31の調光フィルム1側の直線偏光板34と、調光フィルム1の透過型画像表示パネル31側の直線偏光板2とが、透過軸がほぼ平行となるように配置(すなわちパラレルニコル配置)され、これにより、バイザー22の一方の側の面から入射する入射光を、透過して他方の側の面から出射することができる。
なお、透過型画像表示パネル31の調光フィルム1側の直線偏光板34、及び、調光フィルム1の透過型画像表示パネル31側の直線偏光板2のうちいずれか一方は、省略してもよい。
また、透過型画像表示パネル31の透明基材36、37の一方又は双方に、ガラス基板等の透明板状基材を適用することにより、透過型画像表示パネル31を平板形状により作製し、透明部材29を省略するようにしてもよい。
同様に、調光フィルム1の基材6、15の一方又は双方に、ガラス基板等の透明板状基材を適用することにより、可撓性を有さない平板形状の調光部材を作製し、透明部材29を省略するようにしてもよい。
〔車両〕
図5は、実施形態の移動体用調光システムの詳細を説明する図である。
車両20は、上述したように、運転席S1及び助手席のフロントウインドウ21の車内側の上端縁にバイザー22がそれぞれ配置されている。
バイザー22には、上述したように、透明部材29上に、調光フィルム1、透過型画像表示パネル31が順次配置されている。
車両20は、調光フィルム1及び透過型画像表示パネル31が設けられたバイザー22と、位置センサ27aと、撮像部28と、光センサ42と、入射位置演算部47、調光フィルム1を駆動する駆動制御部48、透過型画像表示パネル31を駆動する表示制御部49を有する移動体用調光システム41とが備えられている。
移動体用調光システム41は、バイザー22に設けられる調光フィルム1によって、運転席S1や、助手席に着席する搭乗者のアイポイントPに入射する太陽光Lの光量を、必要に応じて調節(遮断)することができる。また、移動体用調光システム41は、バイザー22に設けられる透過型画像表示パネル31によって、搭乗者に対して所定の画像を表示することができる。
これら入射位置演算部47、駆動制御部48、表示制御部49を有する移動体用調光システム41は、本実施形態では、バイザー22の制御プログラムを実行する情報処理装置(例えば、車両20に設けられる電子制御ユニット(ECU50))により構成される。
ここで、ECU50は、車両に設けられる各種センサ出力や、車両20の位置情報等の各種信号や、操作パネルから出力される操作信号等を入力する入力回路部、演算処理部(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラムや上述のバイザー22の制御プログラム、演算結果等を記憶する記憶回路部、車両20の駆動源(エンジン)等の各部を制御する制御信号や、調光フィルム1及び透過型画像表示パネル31を制御する制御信号等を出力する出力回路部等を備えている。
なお、移動体用調光システム41は、上記制御プログラムによる構成に限定されるものでなく、移動体用調光システム41を構成する各部47〜49を、それぞれ専用の処理回路により構成してもよい。
図6は、車両20に設けられる光センサ42を説明する図である。
光センサ42は、太陽光の入射方向を検出するセンサである。
光センサ42は、図6に示すように、フォトダイオード、フォトトランジスタ等による受光素子を2次元的に複数配置したフォトセンサアレイ42aの受光面側に、開口部42bを備えた遮光板42cを配置して構成される。これにより、光センサ42は、開口部42bを通過して入射する太陽Sから直射光Lの入射位置を、フォトセンサアレイ42aの各受光素子による受光光量により検出して、開口部42bからのずれ量δを計測することにより、車両20に対する太陽光Lの入射方向を検出する。
なお、太陽光Lの入射方向の検出は、上述の光センサ42を用いるほか、種々の手法を適用することができる。例えば、カーナビゲーション等に搭載されるGPS(Global Positioning System)受信装置や、車両に設けられる加速度センサ、車速センサを適用して、車両20の位置情報や姿勢情報、日時の情報を検出して、これらの情報に基づいて、車両20に対する太陽光が入射する方向を検出するようにしてもよい。
ここで、GPS受信装置は、GPS衛星からの信号を受信して、車両とGPS衛星間の距離と、距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで、車両の現在地、進行速度および進行方位を測定し、加速度センサは、センサ自体の加速度(1秒当たりの速度の変化)の情報を出力し、車速センサは、検出した車輪の回転数をパルス信号に変換し、所定の時間内におけるパルス信号数といった所定の車速の算出に用いられる情報を出力する。
光センサ42は、フロントウインドウ21に入射する太陽光について、入射方向を検出可能な位置に配置され、本実施形態では、図3に示すように、運転席前方のダッシュボード(インストルメントパネル)上に配置される。なお、光センサ42は、バイザー22に配置してもよく、車両20のフロントウインドウ21の外縁部等に配置するようにしてもよい。
なお、光センサ42をバイザー22に配置する場合、バイザー22の姿勢を基準にして太陽光Lの入射方向を検出することができる。また、後述するように、バイザー22に設けた撮像部28による撮像結果を画像処理してアイポイントPの座標を検出する場合、種々の姿勢で使用されるバイザー22を基準にしてアイポイントPの座標を検出することも可能である。そのため、このように光センサ42をバイザー22に配置する場合、バイザー22の位置センサ27aを省略することができる。
入射位置演算部47は、搭乗者MのアイポイントPに到来する太陽光Lのバイザー22への入射位置を演算する部分である。
入射位置演算部47は、位置センサ27aを駆動してバイザー22の傾きθa、θbの情報を取得し、バイザー22の位置情報によるバイザー位置情報を取得する。また、光センサ42を駆動して太陽光Lの入射方向を検出する。
更に、入射位置演算部47は、アイポイント検出部47aを備え、バイザー22の撮像部28で取得された画像データをアイポイント検出部47aに入力する。
アイポイント検出部47aは、撮像部28で取得された画像データを画像処理することにより、搭乗者Mのアイポイント(眼の位置)Pを検出し、このアイポイントPの位置情報を検出する。なお、アイポイントPは、例えば、テンプレートマッチングの手法を適用して、搭乗者の顔を検出した上で検出する等、種々の手法を広く適用することができる。
この処理において、アイポイント検出部47aは、撮像部28におけるオートフォーカスの情報により、アイポイントPの奥行方向(画像処理して得られる位置情報に係る2次元平面と直交する方向であり、車両20の前後方向である)の位置情報を検出し、この奥行方向の位置情報と、画像処理して得られる2次元の位置情報とによる3次元の位置情報により、アイポイントPの位置情報を検出する。
なお、この奥行方向の位置情報は、撮像部28によりステレオ視(立体視)した撮像結果を取得し、この撮像結果の画像処理により検出するようにしてもよく、また、座席の前後位置、座席の背もたれの傾きの情報に基づいて検出するようにしてもよい。
また、アイポイント検出部47aは、ユーザー操作により搭乗者のアイポイントの登録を受け付けるようにして、座席に設けられた圧力センサの検出結果により搭乗者の体重を基準にして搭乗者を識別し、既に登録のアイポイントの位置情報を検出するようにしてもよい。
更には、アイポイント検出部47aは、実用上十分な場合、座席に設けられた圧力センサの検出結果により、搭乗者の体重を検出し、検出結果により、例えば、標準体型を基準としたアイポイントPの位置情報を推定により検出するようにしてもよい。
入射位置演算部47は、車両20に対する太陽光Lの入射方向、アイポイントPの位置情報、傾きθa、θbのバイザー位置情報に基づいて、アイポイントPに到来する太陽光Lについて、現在位置のバイザー22への入射位置を演算する。より具体的には、太陽光Lが現在位置のバイザー22の何れのセグメントSG1〜SG12に入射するのかを演算する。以上により、入射位置演算部47は、搭乗者MのアイポイントPに到来する太陽光Lのバイザー22への入射位置を演算することができる。
駆動制御部48は、調光フィルム1の各セグメントSG1〜SG12に駆動用電源を出力する電源部を備え、この電源部を制御する演算処理部により構成される。駆動制御部48は、入射位置演算部47で演算した入射位置に基づいて、調光フィルム1の透過率を局所的に変化させ、搭乗者MのアイポイントPに入射する太陽光Lを遮光する。
ここで、本実施形態では、この局所的な太陽光Lの遮光は、対応するセグメントについて、透過率を最小値に設定する遮光状態に変化させる例で説明するが、これに限定されるものでない。例えば、搭乗者の任意の設定や、別途センサを配置して検出される太陽光Lの入射光量等によりこの遮光に係るセグメントの透過率を、所定の透過率に変化させるようにしてもよい。このようにすれば、例えば、曇天のように雲により太陽光が遮られた場合等に、必要以上に太陽光Lを遮光しないようにして、車内に入射する光を必要以上に遮断してしまうのを防ぐことができる。
また、遮光状態に設定していない他のセグメントについては、透過率が最大となるように設定して透光状態とし、外来光を遮らないようにする。
具体的に、図5に示す例では、セグメントSG7、SG11を遮光状態に設定し、このセグメントSG7、SG11を透過して運転手Mのアイポイント(眼)に入射する太陽光Lを遮光し、太陽光Lによる運転手Mの視認性の低下を回避することができる。
また、このセグメントSG7、SG11以外のセグメントSG1〜SG6、SG8〜SG10、SG12については、透光状態として外光を十分に車内側に入射するとともに、車両20の前方の視界を確保することができる。
以上より、移動体用調光システム41は、バイザー22を前方に傾斜させて退避位置から使用位置に移動することによって、搭乗者の眼に到来する太陽光のみをバイザー22に設けられた調光フィルム1により局所的に遮光することができる。
これにより、移動体用調光システム41は、搭乗者の視界を極力遮らないようにして確実に搭乗者の眼に太陽光が入射しないようにすることができる。また、異常により調光フィルム1の全面が遮光状態となってしまった場合には、バイザー22を退避位置に移動させることによって、搭乗者の前方視界を確保することができ、十分な安全性を確保することができる。
図7は、バイザーに設けられた調光フィルム及び透過型画像表示パネルの駆動状態を説明する図である。図7は、バイザー22を車内側から見た図である。
表示制御部49は、バイザー22に設けられた透過型画像表示パネル31を駆動して所望の画像情報を搭乗者に表示する。ここで、透過型画像表示パネル31には、カーナビゲーション装置の画像情報や、バックモニタの画像情報、車両20の情報(走行速度、エンジン回転数、方向指示器の情報等)が画像情報として表示することができ、搭乗者の操作により表示する画像情報を適宜切り換え可能にしてもよい。
本実施形態の表示制御部49は、入射位置演算部47で求められる太陽光Lの入射位置に対応する調光フィルム1のセグメントに重なる部位を避けるように、画像情報の表示位置を変化させる。これにより、移動体用調光システム41は、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、搭乗者の所望する画像情報を確実に搭乗者に表示することができる。
具体的には、図5及び図7に示すように、入射位置演算部47の演算結果に基づいて遮光状態にする調光フィルム1のセグメントがSG7、SG11である場合、表示制御部49は、このセグメントSG7、SG11と重なる部位を避けるようにして、セグメントSG1、SG2、SG5、SG6による矩形形状の領域(図5中のハッチングにより示す領域である)に重なる領域を選択し、この領域に画像情報を表示する。
また、他のセグメント(SG3、SG4、SG8〜SG10、SG12)に重なる領域については、画像を表示せずに透過状態を維持する。
なお、調光フィルム1により遮光状態に設定されるセグメントSG7、SG11に重なる領域について、表示制御部49は、黒色画像を表示して、アイポイントPに入射する太陽光Lをより確実に遮光するようにしてもよく、また、調光フィルム1による遮光が十分である場合、対応する領域を透光状態にしてもよい。
これにより、図7(a)に示すように、移動体用調光システム41は、調光フィルム1のセグメントSG7、SG11を遮光状態にして、搭乗者のアイポイントPに入射する太陽光Lを遮光するとともに、透過型画像表示パネル31のセグメントSG1、SG2、SG5、SG6による矩形領域に重なる領域に、外光を利用して画像情報を表示することができる。また、バイザー22のその他のセグメント(SG3、SG4、SG8〜SG10、SG12)に対応する領域においては、運転手Mの視線を妨げることなく、前方を視認可能にすることができる。
また、図7(a)に示す状態から、例えば、車両20の進行方向が変化してアイポイントPに到来する太陽光Lの入射位置が変化して、遮光状態にするセグメントが、セグメントSG7、SG11からセグメントSG6、SG10に変化した場合、移動体用調光システム41は、図7(b)に示すように、調光フィルム1のセグメントSG7、SG11を透光状態に設定するとともに、セグメントSG6、SG10を遮光状態に設定する。これにより、移動体用調光システム41は、太陽光Lの入射方向が変化しても、運転手のアイポイントPに太陽光Lが入射してしまうのを防ぐことができる。
また、移動体用調光システム41は、これに対応して画像を表示する領域を、セグメントSG1、SG2、SG5、SG6に重なる矩形領域からSG3、SG4、SG7、SG8に重なる矩形領域に変化させ、また、セグメントSG1、SG2、SG5、SG9、SG11、SG12に重なる領域を透光状態に設定する。
これにより太陽光Lの入射位置が変化した場合でも、確実にアイポイントPへの太陽光の入射を防止するとともに、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、画像情報を搭乗者に表示することができる。
なお、車両20の後方側に太陽が位置している場合や、曇天、雨天、夜間の場合等のフロントウインドウ21から太陽光が入射しない場合、調光フィルム1による太陽光Lの遮光制御は不要となるので、移動体用調光システム41は、例えば、バイザー22の全面や、バイザー22の中央部分(例えば、セグメントSG2、SG3、SG6、SG7に対応する領域)に画像情報を表示するようにしてもよい。
移動体用調光システム41は、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーから電力が供給されることで作動する。
ここで、オルタネータは、車両20の車軸、又は、エンジンに接続されている発電機であり、発電された交流電圧を整流して直流の出力電圧に変換するレクチファイヤと呼ばれる整流装置と、集積回路により形成されて出力電圧を制御する電圧レギュレータと呼ばれる電圧制御装置等を一体的に備えている。
オルタネータから出力される電圧は、車両20の車軸の回転数、又は、エンジンの回転数に対応して変化するため、電圧レギュレータは、出力電圧を監視し、オルタネータの界磁電流を制御することにより出力電圧を調整している。電圧レギュレータにより、刻々と変化する運転状況下においても車両20の電装部品が正常に作動する電圧で電力が供給される。
バッテリーは、例えば、鉛バッテリー、ニッケル水素バッテリー、リチウムイオンバッテリー等の二次電池であり、オルタネータからの出力電圧を蓄電すると共に、蓄電した出力電圧を放電して移動体用調光システム41に電力を供給する。
なお、移動体用調光システム41への電力の供給方法は、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーから電力が供給される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーのうちいずれか一方から電力が供給されるようにしたり、移動体用調光システム41用のバッテリーを別途設け、そのバッテリーから電力が供給されるようにしたり、その他の公知の電力供給方法を適用したりしてもよい。
なお、移動体用調光システム41の駆動制御部48は、調光フィルム1を交流電圧により駆動してもよく、また、直流電圧により駆動してもよい。この場合、調光フィルム1への電力供給部に変換器を設け、調光フィルム1が使用する電圧の種類に応じて、バッテリーやオルタネータから供給される電源を変換すればよい。
本実施形態の調光フィルム1は、通常、交流電圧の印加により透過率の変動を制御している。しかし、信号機等の外部の発光体から照射される光が、交流電圧の周波数が起因して、見え難くなってしまう場合があるため、そのような場合には、本実施形態の駆動制御部48は、変換器から供給される電圧を交流電圧から直流電圧に切り替え、発光体から照射される光が見え難くなってしまうのを極力抑制することができる。
図8は、実施形態の移動体用調光システムの処理手順を示すフローチャートである。
上述した各部27a、42〜49の構成により、移動体用調光システム41は、図8に示す処理手順(SP1〜SP6)を繰り返し実行する。
車両20に設けられた移動体用調光システム41は、バイザー22の位置センサ27aによりバイザー22の傾きθa、θbによるバイザー位置情報を取得して入射位置演算部47に入力する(SP1)。
また、移動体用調光システム41は、光センサ42により太陽光Lの入射方向を検出して入射位置演算部47に入力する(SP2)。さらに、バイザー22の撮像部28により撮影した画像データをアイポイント検出部47aに入力し、搭乗者MのアイポイントPの位置情報を検出する(SP3)。
それから、移動体用調光システム41は、これらの情報により搭乗者のアイポイントPに到来する太陽光Lの調光フィルム1への入射位置を演算し(SP4)、この演算結果に基づいて調光フィルム1を駆動制御して、各セグメントの透過光を制御し、アイポイントPに到来する太陽光Lを遮光する(SP5)。
また、移動体用調光システム41は、遮光状態に設定したセグメントと重なる領域を避けるようにして、透過型画像表示パネル31に画像情報を表示する(SP6)。
以上より、本実施形態のバイザー22、移動体用調光システム41、これらを備える車両20は、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態のバイザー22、車両20は、複数のセグメントに分割され、セグメントごとに透過率を変化させる調光フィルム1と、調光フィルム1に積層される透過型画像表示パネル31とを備えるので、調光フィルム1の透過率を局所的に変化させるとともに、搭乗者に対して画像を表示することができる。これにより、バイザー22、車両20は、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができる。
(2)本実施形態の移動体用調光システム41は、複数のセグメントに分割され、セグメントごとに透過率を変化させる調光フィルム1と、調光フィルム1に積層される透過型画像表示パネルとを有するバイザー22が配置された車両20に設けられ、調光フィルム1の透過率を局所的に低減する駆動制御部48と、透過型画像表示パネル31に局所的に画像を表示する表示制御部49とを備える。そのため、移動体用調光システム41、車両20は、調光フィルム1の透過率を局所的に変化させるとともに、搭乗者に対して画像を表示することができ、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができる。
(3)本実施形態の移動体用調光システム41は、車両20の搭乗者のアイポイントPの座標を検出するアイポイント検出部47aと、アイポイント検出部47aの検出結果に基づいて、アイポイントPに到来する外光が入射するバイザー22への入射位置を演算する入射位置演算部47とを備え、駆動制御部48は、入射位置に対応する調光フィルム1のセグメントの透過率を低減し、表示制御部49は、入射位置に対応する調光フィルム1のセグメントと重なる部位を避けて、画像を表示する。これにより、移動体用調光システム41、車両20は、搭乗者のアイポイントPへの太陽光を遮光するとともに、搭乗者の所望する画像を搭乗者に対して表示することができる。また、バイザー22の画像表示及び遮光に関係ない部位を透光状態にすることができ、不必要に搭乗者の視界が遮られてしまうのを抑制することができる。
(4)本実施形態のバイザー22の制御方法は、調光フィルム1の各セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップ(SP5)と、透過型画像表示パネル31に局所的に画像を表示する表示制御ステップ(SP6)とを備えるので、調光フィルム1の透過率を局所的に変化させるとともに、搭乗者に対して画像を表示することができる。これにより、バイザー22は、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができる。
(5)また本実施形態のバイザー22の制御プログラムは、情報処理装置により実行される処理手順が、調光フィルム1の各セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップ(SP5)と、透過型画像表示パネル31に局所的に画像を表示する表示制御ステップ(SP6)とを備えるので、調光フィルム1の透過率を局所的に変化させるとともに、搭乗者に対して画像を表示することができる。これにより、バイザー22は、不必要に搭乗者の視界を遮ることなく、種々の画像情報を搭乗者に伝達することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
上述の実施形態では、バイザー22、移動体用調光システム41は、移動体として車両(乗用車)に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、乗用車以外の各種車両(バス、トラック等)や、鉄道、船舶、航空機等に設けられるようにしてもよい。
上述の実施形態では、バイザー22に設けられる透過型画像表示パネル31は、背面(車外)側から入射した太陽光等の外光を用いて、表面(車内)側に映像光を表示する例を示したが、これに限定されるものでなく、その他の透過型画像表示パネルを使用してもよい。例えば、透過型の有機EL表示パネルや、導光板を介して光源の光を液晶セルに入射させる透過型液晶表示パネル等の光源を有する表示パネルを適用してもよい。
上述の実施形態では、バイザー22は、透明部材29上に調光フィルム1、透過型画像表示パネル31が順次積層される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、透明基材29上に透過型画像表示パネル31、調光フィルム1が順次積層されるようにしてもよく、また、透明部材29の一方の面に調光フィルム1を配置し、他方の面に透過型画像表示パネル31を配置するようにしてもよい。
また、バイザー22は、透過型画像表示パネル31がフロントウインドウ21側(車外側)に配置され、調光フィルム1が車内側に配置されるようにしてもよい。
1 調光フィルム
2、3、33、34 直線偏光板
2A、3A 位相差フィルム
4、32 液晶セル
5U 上側積層体
5D 下側積層体
6、15、36、37 基材
8、40 液晶層
11、16、38、39 透明電極
12 スペーサ
13、17 配向層
19 シール材
20 車両
21 フロントウインドウ
22 バイザー
26 保持部
27 可動部材
27a 位置センサ
28 撮像部
29 透明部材
31 透過型画像表示パネル
41 移動体用調光システム
42 光センサ
47 入射位置演算部
47a アイポイント検出部
48 駆動制御部
49 表示制御部
S1 運転席
SG1〜SG12 セグメント

Claims (7)

  1. 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを有するバイザーが配置された移動体に設けられる移動体用調光システムであって、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御部と、
    遮光状態の前記セグメントと重なる部位を避けるようにして、前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御部と、
    を備える移動体用調光システム。
  2. 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを有するバイザーが配置された移動体に設けられる移動体用調光システムであって、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御部と、
    前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御部と、
    前記移動体の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出部と、
    前記アイポイント検出部の検出結果に基づいて、前記アイポイントに到来する外光が入射する前記バイザーへの入射位置を演算する入射位置演算部とを備え、
    前記駆動制御部は、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントの透過率を低減し、
    前記表示制御部は、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントと重なる部位を避けて、画像を表示すること、
    を特徴とする移動体用調光システム。
  3. 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備えるバイザーの制御方法であって、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
    遮光状態の前記セグメントと重なる部位を避けるようにして、前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップとを備えること、
    を特徴とするバイザーの制御方法。
  4. 複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備え、移動体に設けられるバイザーの制御方法であって、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
    前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップと、
    前記移動体の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出ステップと、
    前記アイポイント検出ステップの検出結果に基づいて、前記アイポイントに到来する外光が入射する前記バイザーへの入射位置を演算する入射位置演算ステップとを備え、
    前記駆動制御ステップは、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントの透過率を低減し、
    前記表示制御ステップは、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントと重なる部位を避けて、画像を表示すること、
    を特徴とするバイザーの制御方法。
  5. 情報処理装置による実行により、前記情報処理装置に所定の処理手順を実行させて、複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備えるバイザーを制御するバイザーの制御プログラムであって、
    前記処理手順が、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
    遮光状態の前記セグメントと重なる部位を避けるようにして、前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップとを備えること、
    を特徴とするバイザーの制御プログラム。
  6. 情報処理装置による実行により、前記情報処理装置に所定の処理手順を実行させて、複数のセグメントに分割され、前記セグメントごとに透過率を変化させる調光部材と、前記調光部材に積層される透過型画像表示部材とを備え、移動体に設けられるバイザーを制御するバイザーの制御プログラムであって、
    前記処理手順が、
    前記調光部材の各前記セグメントの透過率を個別に変化させる駆動制御ステップと、
    前記透過型画像表示部材に局所的に画像を表示する表示制御ステップと、
    前記移動体の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出ステップと、
    前記アイポイント検出ステップの検出結果に基づいて、前記アイポイントに到来する外光が入射する前記バイザーへの入射位置を演算する入射位置演算ステップとを備え、
    前記駆動制御ステップは、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントの透過率を低減し、
    前記表示制御ステップは、前記入射位置に対応する前記調光部材の前記セグメントと重なる部位を避けて、画像を表示すること、
    を特徴とするバイザーの制御プログラム。
  7. 請求項又は請求項に記載の移動体用調光システムを備える移動体。
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