JP6911485B2 - 車両用調光システム、調光部材の制御方法、調光部材の制御プログラム、車両 - Google Patents

車両用調光システム、調光部材の制御方法、調光部材の制御プログラム、車両 Download PDF

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Description

本発明は、車両用調光システム、調光部材の制御方法、調光部材の制御プログラム、車両に関する。
従来、例えば、窓に貼り付けて外来光の透過を制御する調光部材(調光フィルム)に関する工夫が種々提案されている(特許文献1、2)。このような調光部材の1つに、液晶を利用したものがある。このような液晶を利用した調光部材は、透明電極を備えた透明フィルム材により液晶材料を挟持して液晶セルを製造し、その液晶セルを直線偏光板により挟持する。このような調光部材は、液晶に印加する電界を変更して液晶の配向を変更することにより外来光の透過を制御する。
また、特許文献3、4には、このような調光部材の車両での使用に関して、フロントウインドウへの入射光を遮光する構成が開示されている。
ところで、特許文献3、4に開示の構成によりフロントウインドウへの入射光を遮光する場合、太陽光により運転手の視界を妨げないようにすることができ、安全運転に寄与することができると考えられる。
しかしながら、これらの構成において、例えば、フロントウインドウの上端部を遮光状態にした場合、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体までもがフロントウインドウから認識することができなくなる場合があり、安全な運転に支障が生じる場合がある。
特開平03−47392号公報 特開平08−184273号公報 特開2015−160534号公報 国際公開WO2014/084064号
本発明は、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を遮ることなく、必要に応じて太陽光等の外光の入射を制限することを目的とする。
具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 外光が入射する部位の少なくとも一部に調光部材が配置された車両に設けられる車両用調光システムであって、
前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出部と、
前記伝達体検出部の検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御部とを備え、
前記駆動制御部は、前記伝達体検出部が前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させること、
を特徴とする車両用調光システム。
(2) (1)において、
前記車両の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出部を備え、
前記駆動制御部は、前記伝達体検出部により検出された前記交通情報伝達体が、前記調光部材を通して前記搭乗者のアイポイントから指向される場合に、前記調光部材の透過率を増大させること、
を特徴とする車両用調光システム。
(3) (1)又は(2)において、
外光が入射する前記部位を通過して車内に入射する外光を検出する外光検出部を備え、
前記駆動制御部は、前記伝達体検出部により前記交通情報伝達体が未検出であり、かつ、前記外光検出部により外光が入射する前記部位を通過する外光が検出された場合に、前記調光部材の透過率を低減させること、
を特徴とする車両用調光システム。
(4) (1)から(3)までのいずれかにおいて、
前記調光部材は、複数のセグメントに分割されており、
前記駆動制御部は、前記調光部材の前記セグメント毎に透過率を変化させること、
を特徴とする車両用調光システム。
(5) 車両の外光が入射する部位に配置された調光部材の制御方法であって、
前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップと、
前記伝達体検出ステップの検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御ステップとを備え、
前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップが前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させること、
を特徴とする調光部材の制御方法。
(6) 情報処理装置による実行により、前記情報処理装置に所定の処理手順を実行させて、車両の外光が入射する部位に配置された調光部材の透過率を調整する調光部材の制御プログラムであって、
前記処理手順が、
前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップと、
前記伝達体検出ステップの検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御ステップとを備え、
前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップが前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させること、
を特徴とする調光部材の制御プログラム。
(7) (1)から(4)までのいずれかの車両用調光システムを備えること、
を特徴とする車両。
本発明によれば、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を遮ることなく、必要に応じて太陽光等の外光の入射を制限することができる。
第1実施形態の車両用調光システムに用いられる調光フィルムの構成を説明する断面図である。 第1実施形態の車両用調光システムを有する車両を説明する図である。 車両に設けられる光センサを説明する図である。 第1実施形態の車両用調光システムの処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の車両用調光システムを有する車両を説明する図である。 調光フィルムの透明電極の詳細を説明する図である。
〔第1実施形態〕
〔調光フィルム〕
図1は、第1実施形態の車両用調光システムに用いられる調光フィルムの構成を説明する断面図である。
調光フィルム1は、液晶を利用して透過光を制御するフィルム状の部材であり、直線偏光板2、3により調光フィルム用の液晶セル4を挟持して構成される。
〔直線偏光板〕
直線偏光板2、3は、偏光子を含むものであれば特に限定されるものではなく、偏光子の片側又は両側に偏光板保護フィルムを有するものであってもよい。
偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)のような親水性ポリマーからなるフィルムを二色性色素であるヨウ素を含有する水溶液に浸漬させて延伸することによりポリビニルアルコールとヨウ素との錯体を形成させた偏光子や、ポリ塩化ビニルのようなプラスチックフィルムを処理してポリエンを配向させたものからなる偏光子等を挙げることができる。
また、ヨウ素の代わり二色性色素として二色性染料を用いる場合は、二色性染料として、アゾ系染料、スチルベン系染料、メチン系染料、シアニン系染料、ピラゾロン系染料、トリフェニルメタン系染料、キノリン系染料、オキサジン系染料、チアジン系染料、アントラキノン系染料等が用いられる。
上述の偏光板保護フィルムは、上述の偏光子を保護することができ、且つ、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。偏光板保護フィルムの材料としては、例えば、アセチルセルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等あるいは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、又は紫外線硬化型の樹脂等を挙げることができる。中でも、上述の樹脂材料としてアセチルセルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、又はアクリル系樹脂を用いることが好ましい。その中でも特に、アセチルセルロース系樹脂であるトリアセチルセルロース(TAC)が好適である。
直線偏光板2、3は、クロスニコル配置により、アクリル系透明粘着樹脂等による接着剤層により液晶セル4に配置される。なお、直線偏光板2、3には、それぞれ液晶セル4側に光学補償のための位相差フィルム2A、3Aが設けられるが、位相差フィルム2A、3Aは、必要に応じて省略してもよい。またクロスニコル配置に代えてパラレルニコル配置により配置してもよい。
なお、直線偏光板2、3には、垂直方向に光学異方性を発現する二色性有機色素から構成される塗工膜により形成されるE型の直線偏光板を適用してもよい。これにより、調光フィルム1の総厚みをより薄くすることができる。
この場合、各直線偏光板は、後述の液晶セル4を構成する上側積層体5Uの基材15の液晶層8側と、下側積層体5Dの基材6の液晶層8側とに液晶層8を挟持するようにして配置されるのが望ましい。後述するように、基材6、15は、光学異方性が小さいことが望まれるが、E型の直線偏光板を上述のように配置することによって、基材において透過光が種々に偏光したとしても、液晶層の透過光には何ら影響を与えないようにすることができるため、基材6、15に汎用性の高い透明樹脂フィルム、例えば、PETフィルム等を使用することが可能となる。
〔液晶セル〕
液晶セル4は、フィルム状の下側積層体5D及び上側積層体5Uにより液晶層8を挟持して構成される。
〔下側積層体、上側積層体〕
下側積層体5Dは、基材6に、透明電極11、配向層13及びスペーサ12を積層して形成される。
上側積層体5Uは、基材15に、透明電極16、配向層17及びスペーサ12を積層して形成される。
〔基材〕
基材6、15は、種々の透明樹脂フィルムを適用することができるが、光学異方性が小さく、また、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である透明樹脂フィルムを適用することが望ましい。
透明樹脂フィルムの材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を挙げることができる。
特に、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂が好ましい。
本実施形態において、基材6、15は、厚み100μmのポリカーボネートフィルムが適用されるが、種々の厚みの透明樹脂フィルムを適用することができる。
〔透明電極〕
透明電極11、16は、上記透明樹脂フィルムと透明樹脂フィルムに積層される透明導電膜から構成されている。
透明導電膜としては、この種の透明樹脂フィルムに適用される各種の透明電極材料を適用することができ、酸化物系の全光透過率が50%以上の透明な金属薄膜を挙げることができる。例えば、酸化錫系、酸化インジウム系、酸化亜鉛系が挙げられる。
酸化錫(SnO)系としてはネサ(酸化錫SnO)、ATO(Antimony Tin Oxide:アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫が挙げられる。
酸化インジウム(In)系としては、酸化インジウム、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide)が挙げられる。
酸化亜鉛(ZnO)系としては、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛が挙げられる。
本実施形態では、ITO(Indium Tin Oxide)により透明導電膜が形成される。
〔スペーサ〕
スペーサ12は、液晶層8の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができる。ここで、スペーサ12には、主に球状スペーサ(以下、「ビーズスペーサ」と呼ぶ)と柱状スペーサ(以下、「フォトスペーサ」と呼ぶ)の2種類が存在する。
ここで、調光フィルム1は、基材上に配向層を形成後に、感光性樹脂を塗布して、露光、現像するというフォトリソグラフィー法を用いてフォトスペーサを形成することが考えられるが、この場合、露光や現像工程によって配向層へダメージを与え、配向不良が生じる原因となるため好ましくない。また、基材上にフォトスペーサを先に作製した後に、配向層を塗布することも考えられるが、この場合、フォトスペーサの周囲の配向層には十分な配向規制力を与えることができず、配向不良が生じる原因となるため好ましくない。よって、フォトスペーサにより製造した調光フィルムは、配向不良により所望の透過率に精度よく制御できなくなる場合がある。
これに対して、ビーズスペーサは、配向層を形成した後に、その配向層上に散布され、また、配向層との接触面積が狭いため、上述のような配向層がダメージを受けたり、配向不良が生じたりするような問題が生じるのを低減することができる。
よって、スペーサ12としてビーズスペーサを適用することにより、作製した調光フィルム1の透過率を、フォトスペーサを用いた場合に比して、より精密に細かく透過率を変化させることができる。
ここで、本実施形態の調光フィルム1は、車両20に配置されるため、必要に応じて透過率に精度よく制御する必要がある。そのため、本実施形態では、スペーサ12にビーズスペーサを適用する。
ここで、スペーサ12に用いられるビーズスペーサは、液晶表示装置やカラーフィルタ等に用いられる公知のビーズを適用することができる。具体的には、無機系成分ではガラス、シリカ、金属酸化物(MgO、Al)等、有機系成分としてはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリルエステル共重合体、ジアクリルフタレート共重合体、アリルイソシアヌレート共重合体等の材料系の懸濁重合や乳化重合、乳化重合で得られたコア粒子を用いるシード重合法等の重合法によって得られた球状、円柱体、円筒状等の粒状体や、多孔質体、中空体等を使用することができる。
また、配向層上におけるビーズスペーサ12の分散性や、密着性を向上させる観点から、ビーズスペーサの表面に表面処理を行うようにしてもよい。表面の被覆材料としては、ビーズ表面への固定化や、液晶材料中への化学物質の流出が問題とならなければ、とくに限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリメチル(メタ)アクリレート重合体、SBS型スチレン/ブタジエンブロック共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などを用いることができる。
なお、上述の説明では、スペーサ12は、上側積層体5U及び下側積層体5Dの両方に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、上側積層体5U及び下側積層体5Dのいずれか一方に設けられるようにしてもよい。
〔配向層〕
配向層13、17は、光配向層により形成される。光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができ、例えば、光分解型、光二量化型、光異性化型等を挙げることができる。
本実施形態では、光二量化型の材料を使用する。光二量化型の材料としては、例えば、シンナメート、クマリン、ベンジリデンフタルイミジン、ベンジリデンアセトフェノン、ジフェニルアセチレン、スチルバゾール、ウラシル、キノリノン、マレインイミド、又は、シンナミリデン酢酸誘導体を有するポリマー等を挙げることができる。中でも、配向規制力が良好である点で、シンナメート、クマリンの一方又は両方を有するポリマーが好ましく用いられる。このような光二量化型の材料の具体例としては、例えば特開平9−118717号公報、特表平10−506420号公報、特表2003−505561号公報及びWO2010/150748号公報に記載された化合物を挙げることができる。
なお、光配向層に代えてラビング処理により配向層を作製してもよく、微細なライン状凹凸形状を賦型処理して配向層を作製してもよい。
〔液晶層〕
液晶層8は、この種の調光フィルム1に適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができる。具体的に、液晶層8には、重合性官能基を有していない液晶化合物として、ネマチック液晶化合物、スメクチック液晶化合物及びコレステリック液晶化合物を適用することができる。
ネマチック液晶化合物としては、例えば、ビフェニル系化合物、ターフェニル系化合物、フェニルシクロヘキシル系化合物、ビフェニルシクロヘキシル系化合物、フェニルビシクロヘキシル系化合物、トリフルオロ系化合物、安息香酸フェニル系化合物、シクロヘキシル安息香酸フェニル系化合物、フェニル安息香酸フェニル系化合物、ビシクロヘキシルカルボン酸フェニル系化合物、アゾメチン系化合物、アゾ系化合物、およびアゾオキシ系化合物、スチルベン系化合物、トラン系化合物、エステル系化合物、ビシクロヘキシル系化合物、フェニルピリミジン系化合物、ビフェニルピリミジン系化合物、ピリミジン系化合物、およびビフェニルエチン系化合物等を挙げることができる。
スメクチック液晶化合物としては、例えば、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリクロロアクリレート系、ポリオキシラン系、ポリシロキサン系、ポリエステル系等の強誘電性高分子液晶化合物を挙げることができる。
コレステリック液晶化合物としては、例えば、コレステリルリノレート、コレステリルオレエート、セルロース、セルロース誘導体、ポリペプチド等を挙げることができる。
液晶セル4は、液晶層8を囲むように、シール材19が配置されている。シール材19により上側積層体5U、下側積層体5Dが一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。シール材19は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等を適用することができる。
調光フィルム1は、透明電極11、16に、所定周期で極性が切り替わる交流電圧が印加され、この交流電圧により液晶層8に電界が形成される。また、この電界により液晶層8に設けられた液晶分子の配向が制御され、透過光が制御される。
実施形態の調光フィルム1における液晶層8の配向制御には、VA方式(Virtical Alignment、垂直配向型)が適用される。VA方式は、基板上に形成した透明電極の上に垂直方向に配向規制力を有する配向膜を設け、上下基板で液晶層8を挟む構成である。
VA方式は、無電界時、液晶層8の液晶分子は垂直配向し、これにより調光フィルム1は、入射光を遮光して遮光状態となり、また、この電界の印加により、液晶層8の液晶が水平配向し、調光フィルム1は、入射光を透過して透過状態となる。
このVA方式のように、無電界時に遮光状態となり、電界印加時に透過状態となるような光の制御モードをノーマリーブラックモードという。
しかし、VA方式に代えて、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In Plane Switching)方式、GH(Guest Host)方式等、種々の駆動方式を適用してよい。
ここで、TN方式は、基板上に形成した透明電極の上に、配向方向が90°異なるようなラビング処理等を行った配向膜を付け、上下基板で液晶層8を挟む構成である。配向膜の配向規制力により液晶分子は配向膜の配向方向に沿って並び、その液晶分子に沿って他の液晶分子が配向するため、液晶分子の方向が90°捩じれる形で配向する。そして上下基板の外側に、配向膜の配向方向と平行に偏光板を配置する。
TN方式は、無電界時、偏光板を通過した光は直線偏光となり液晶に入る。液晶分子は90°捩じれて配向されているので、入射した光も90°捩じれて通過するため、下の偏光板を通過できる。これにより調光フィルム1は、入射光を透過して透過状態となる。
また、この電界の印加により液晶分子が直立して捩じれがとれるが、配向膜表面では配向規制力の方が強いため、液晶分子の配向方向は配向膜に沿ったままである。このような状態では、液晶分子は通過する光に対しては等方的であるため、液晶層8に入射された直線偏光の偏光方向の回転は生じない。従って、上の偏光板を通過した直線偏光は下の偏光板を通過できず、調光フィルム1は、入射光を遮光して遮光状態となる。
このTN方式のように、無電界時に透過状態となり、電界印加時に遮光状態となるような光の制御モードをノーマリーホワイトモードという。
また、IPS方式は、一方の基材に電極をまとめて作成し、この電極による電界により配向させた液晶分子を基板に対して横(水平)方向に回転させることにより透過光量を制御する方式である。
更に、GH方式は、ホストであるネマチック液晶中にゲストとして二色性色素を溶解させた液晶組成物を用いる方式である。二色性色素は、1軸の光吸収軸を有し、光吸収軸方向に振動する光のみを吸収することから、電場による液晶の動きに合わせて、二色性色素の配向を変化させ、光吸収軸の向きを制御することにより、液晶セルの透過状態を変化させることができる。
GH方式に使用される液晶組成物は、電界印加時における液晶分子の長軸方向の相違により、ポジ型とネガ型とに大別される。
ポジ型のネマチック液晶は、誘電率が長軸方向に大きく長軸に垂直な方向に小さい誘電率異方性が正の液晶であり、無電界時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して垂直となり、電界印加時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して平行となるものである。
一方、ネガ型のネマチック液晶は、誘電率が長軸方向に小さく長軸に垂直な方向に大きい誘電率異方性が負の液晶であり、無電界時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して平行となり、電界印加時には液晶分子の長軸方向が光軸に対して垂直となるものである。
ここで、二色性色素分子は液晶分子と同じ方向に配向するため、ポジ型のネマチック液晶をホストとして用いた場合には、無電界時には遮光状態となり、電界印加時には透過状態となる(ノーマリーブラックモード)。
一方、ネガ型のネマチック液晶をホストとして用いた場合には、逆に、無電界時には透過状態となり、電界印加時には遮光状態となる(ノーマリーホワイトモード)。
GH方式に用いられる二色性色素としては、液晶に対して溶解性があり、二色性の高い色素、好ましくはオーダーパラメーター(S値)が0.7以上の色素が挙げられ、例えば、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、ペリレン系、インジゴ系、チオインジゴ系、メロシアニン系、スチリル系、アゾメチン系、テトラジン系等の二色性色素が挙げられる。
なお、調光フィルム1がGH方式により製造される場合は、直線偏光板は省略することができる。
また、液晶セル4は、光配向層のパターンニング等によりいわゆるマルチドメイン方式により液晶材料を駆動してもよく、さらにはシングルドメインにより駆動してもよい。
更に、調光フィルム1は、上述の液晶による調光フィルムの他、透過光量を調整可能な各種調光フィルムを使用する場合に広く適用することができる。
〔車両用調光システム〕
図2は、第1実施形態の車両用調光システム30を有する車両20を説明する図である。図2の車両20は、車両20を鉛直上方から見た概略図である。
車両20は、例えば、4人乗りの乗用車であり、フロントウインドウ21の上端縁に沿うようにして、帯状に形成された調光フィルム1が配置される。これにより、車両20は、フロントウインドウ21を通して前方、斜め上方向から到来する太陽光等の外光の車内への入射を制限することができる。
なお、本実施形態の調光フィルム1は、フロントウインドウ21の上端から一定範囲(例えば、フロントウインドウ21の縦方向(鉛直方向)の上側20%の範囲)に貼り付けられ、これにより運転に支障しないように配置される。
本実施形態の調光フィルム1は、フロントウインドウ21の車内側の面に貼付されている例で説明するが、これに限定されるものでない。例えば、調光フィルム1は、フロントウインドウ21の車外側の面に貼付するようにしてもよく、また、フロントウインドウ21を構成する合わせガラスのガラス板間に中間膜を介して挟持されるようにしてもよい。
車両20は、アイポイント検出部23、外光検出部24、伝達体検出部25、調光フィルム1の駆動制御部26を有する車両用調光システム30と、撮像装置27と、光センサ28と、搭乗者撮像装置29とが備えられている。
これらアイポイント検出部23、外光検出部24、伝達体検出部25、駆動制御部26を有する車両用調光システム30は、本実施形態では、調光フィルム1の制御プログラムを実行する情報処理装置(例えば、車両20に設けられる電子制御ユニット(ECU32))により構成される。
ここで、ECU32は、車両に設けられる各種センサ出力や、車両20の位置情報等の各種信号や、操作パネルから出力される操作信号等を入力する入力回路部、演算処理部(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラムや上述の調光フィルム1の制御プログラム、演算結果等を記憶する記憶回路部、車両20の駆動源(エンジン)等の各部を制御する制御信号や、調光フィルム1を制御する制御信号等を出力する出力回路部等を備えている。
なお、車両用調光システム30は、上記制御プログラムによる構成に限定されるものでなく、車両用調光システム30を構成する各部23〜26を、それぞれ専用の処理回路により構成してもよい。
アイポイント検出部23は、搭乗者撮像装置29に接続されており、この搭乗者撮像装置29により撮影された撮像データに基づいて、車両20の前席(運転席及び助手席)に着席する搭乗者のアイポイントPの座標を検出する。なお、アイポイントPは、搭乗者の目の位置である。本実施形態では、搭乗者撮像装置29は、車両20のダッシュボード(インストルメントパネル)上に配置され、運転席及び助手席の搭乗者の顔を撮影する。
ここで、アイポイント検出部23は、この搭乗者撮像装置29の撮像データを入力し、画像処理することによって前席の搭乗者のアイポイントPを検出するとともに、そのアイポイントPの位置情報(座標)を検出し、その検出結果を駆動制御部26へ出力する。
なお、アイポイントPの検出は、例えば、テンプレートマッチングの手法を適用して顔検出して検出する場合等、種々の手法を広く適用することができる。
この処理において、アイポイント検出部23は、搭乗者撮像装置29におけるオートフォーカスの情報により、アイポイントPの奥行方向(画像処理して得られる位置情報に係る2次元平面と直交する方向であり、車両20の前後方向である)の位置情報を検出し、この奥行方向の位置情報と、画像処理して得られる2次元の位置情報とによる3次元の位置情報により、アイポイントPの位置情報を検出する。
なお、この奥行方向の位置情報は、搭乗者撮像装置29でステレオ視した撮像結果を取得し、このステレオ視した撮像結果の画像処理により検出してもよく、座席の前後位置、座席の傾きにより検出してもよい。
また、ユーザー操作によりアイポイントの登録を受け付けるようにして、座席に設けられた圧力センサの検出結果により搭乗者の体重を基準にして搭乗者を識別し、既登録のアイポイントPの位置情報を検出するようにしてもよい。
またさらには、実用上十分な場合、座席に設けられた圧力センサの検出結果により搭乗者の体重を検出し、この搭乗者の体重より例えば標準体型を基準にしてアイポイントPの位置を推定により検出してもよい。
外光検出部24は、光センサ28に接続されており、光センサ28により検出された太陽光等の外光の入射方向に基づいて、車両20のフロントウインドウ21に対して直接入射する外光を検出し、その検出結果を駆動制御部26へ出力する。なお、光センサ28は、車両20のダッシュボード上に配置されている。
図3は、車両20に設けられる光センサ28を説明する図である。
光センサ28は、太陽光の入射方向を検出するセンサである。
光センサ28は、図3に示すように、フォトダイオード、フォトトランジスタ等による受光素子を2次元的に複数配置したフォトセンサアレイ28aの受光面側に、開口部28bを備えた遮光板28cを配置して構成される。これにより、光センサ28は、開口部28bを通過して入射する太陽Sから直射光Lの入射位置を、フォトセンサアレイ28aの各受光素子による受光光量により検出して、開口部28bからのずれ量δを計測することにより、車両20に対する太陽光Lの入射方向を検出する。
なお、太陽光Lの入射方向の検出は、上述の光センサ28を用いるほか、種々の手法を適用することができる。例えば、カーナビゲーション等に搭載されるGPS(Global Positioning System)受信装置や、車両に設けられる加速度センサ、車速センサを適用して、車両20の位置情報や姿勢情報、日時の情報を検出して、これらの情報に基づいて、車両20に対する太陽光が入射する方向を検出するようにしてもよい。
ここで、GPS受信装置は、GPS衛星からの信号を受信して、車両とGPS衛星間の距離と、距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで、車両の現在地、進行速度および進行方位を測定し、加速度センサは、センサ自体の加速度(1秒当たりの速度の変化)の情報を出力し、車速センサは、検出した車輪の回転数をパルス信号に変換し、所定の時間内におけるパルス信号数といった所定の車速の算出に用いられる情報を出力する。
伝達体検出部25は、撮像装置27に接続されており、撮像装置27により撮影された撮像データに基づいて、車両20のフロントウインドウ21から視認される信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を検出する。
具体的に、車両20には、撮像装置27がダッシュボード上に設けられており、この撮像装置27が、車両20の前方、運転席よりフロントウインドウ21越しに視認できる範囲の風景を撮像する。伝達体検出部25は、この撮像装置27の撮像データを画像処理して信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を検出するとともに、検出した交通情報伝達体の位置情報を検出し、その検出結果を駆動制御部26へ出力する。
なお、この画像処理は、例えば、パターンマッチングの手法を適用する場合等、種々の手法を広く適用することができる。また、このような信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体の位置は、カーナビゲーション装置に蓄積された情報により取得するようにしてもよい。
駆動制御部26は、調光フィルム1に駆動用電源を出力する電源部を備え、この電源部を制御する演算処理部により構成される。
駆動制御部26は、アイポイント検出部23、外光検出部24、伝達体検出部25の各検出結果に基づいて、調光フィルム1の透過率を調整する。
具体的には、駆動制御部26は、外光検出部24によりフロントウインドウ21に直接入射する太陽光等の外光が検出された場合に、調光フィルム1の透過率を低減させ、透過率が最小値となる遮光状態に制御する。これにより、車両用調光システム30は、太陽光等の外光が車両20の前席に入射する光量を極力制限することができ、直射日光等によって運転手等の視界が妨げられてしまうのを抑制することができる。
これとは逆に、駆動制御部26は、フロントウインドウ21に直接入射する太陽光等の外光が検出されなかった場合、調光フィルム1の透過率を増大させ、透過率が最大値となる透過状態に制御する。これにより、車両用調光システム30は、直射日光等によって車両20の安全運転が妨げられ恐れがない場合において、車内に多くの光を取り込むとともに、広い範囲の視野を確保することができる。
なお、駆動制御部26は、フロントウインドウ21に直接入射する外光が検出された場合に、調光フィルム1の透過率を最小値となる遮光状態に制御される例を示したが、これに限定されるものでなく、入射する外光の強さに応じて、透過率を変更するようにしてもよい。例えば、曇天時における弱い直射日光が入射する場合、調光フィルム1の透過率を最小値より若干高い透過率に調整したり、真夏の日光のように非常に強い直射日光が入射する場合、調光フィルムの透過率を最小値に設定したりするようにしてもよい。なお、この場合、外光の強さを検出する照度センサ等を車両20に別途設ける必要がある。
また、駆動制御部26は、上述の遮光状態のように、調光フィルム1の透過率が所定値以下の場合において、伝達体検出部25が信号機等の交通情報伝達体を検出し、かつ、検出された交通情報伝達体が、調光フィルム1を通して搭乗者のアイポイントPから指向されるときに、調光フィルム1の透過率を所定値よりも大きくなるように増大させる。ここで、透過率の所定値とは、調光フィルム1を通して、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体の情報が視認できなくなる透過率と視認できる透過率との境界値をいう。
これにより、車両用調光システム30は、調光フィルム1の透過率が低減されている状態であっても、搭乗者(特に運転手)が、信号機等の交通情報伝達体を見逃してしまうのを防ぐことができ、より安全に車両を運転させることができる。
また、車両用調光システム30は、特にアイポイント検出部により検出されたアイポイントの位置情報に基づいて、信号機等の交通情報伝達体が、調光フィルム1を通して搭乗者のアイポイントPから指向される場合に、調光フィルム1の透過率を増大させているので、搭乗者に対して調光フィルムにより交通情報伝達体の視認が遮られる場合にのみ、調光フィルム1の透過率を増大させて交通情報伝達体を視認可能にすることができる。
なお、本実施形態の車両用調光システム30は、アイポイント検出部23を省略してもよい。この場合、駆動制御部26は、調光フィルム1の透過率が所定値以下の場合において、伝達体検出部25が信号機等の交通情報伝達体を検出したときに、調光フィルム1の透過率を所定の透過率よりも大きくなるように増大させる。このようにしても、搭乗者(特に運転手)が、信号機等の交通情報伝達体を見逃してしまうのを防ぐことができ、より安全に車両を運転させることができる。また、車両用調光システム30の構成を単純化することができ、駆動制御部26の制御負担や、システム全体のコストを低減することができる。
車両用調光システム30は、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーから電力が供給されることで作動する。
ここで、オルタネータは、車両20の車軸、又は、エンジンに接続されている発電機であり、発電された交流電圧を整流して直流の出力電圧に変換するレクチファイヤと呼ばれる整流装置と、集積回路により形成されて出力電圧を制御する電圧レギュレータと呼ばれる電圧制御装置等を一体的に備えている。
オルタネータから出力される電圧は、車両20の車軸の回転数、又は、エンジンの回転数に対応して変化するため、電圧レギュレータは、出力電圧を監視し、オルタネータの界磁電流を制御することにより出力電圧を調整している。電圧レギュレータにより、刻々と変化する運転状況下においても車両20の電装部品が正常に作動する電圧で電力が供給される。
バッテリーは、例えば、鉛バッテリー、ニッケル水素バッテリー、リチウムイオンバッテリー等の二次電池であり、オルタネータからの出力電圧を蓄電すると共に、蓄電した出力電圧を放電して車両用調光システム30に電力を供給する。
なお、車両用調光システム30への電力の供給方法は、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーから電力が供給される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、車両20に搭載されたオルタネータ及びバッテリーのうちいずれか一方から電力が供給されるようにしたり、車両用調光システム30用のバッテリーを別途設け、そのバッテリーから電力が供給されるようにしたり、その他の公知の電力供給方法を適用したりしてもよい。
なお、車両用調光システム30の駆動制御部26は、調光フィルム1を交流電圧により駆動してもよく、また、直流電圧により駆動してもよい。この場合、調光フィルム1への電力供給部に変換器を設け、調光フィルム1が使用する電圧の種類に応じて、バッテリーやオルタネータから供給される電源を変換すればよい。
本実施形態の調光フィルム1は、通常、交流電圧の印加により透過率の変動を制御している。しかし、信号機等の外部の発光体から照射される光が、交流電圧の周波数が起因して、見え難くなってしまう場合があるため、そのような場合には、本実施形態の駆動制御部26は、変換器から供給される電圧を交流電圧から直流電圧に切り替え、発光体から照射される光が見え難くなってしまうのを極力抑制することができる。
図4は、第1実施形態の車両用調光システムの処理手順を示すフローチャートである。
上述した各部23〜26の構成により車両用調光システム30は、図4に示す処理手順(SP1〜SP4)を繰り返して調光フィルム1を制御する。
すなわち、車両20に設けられた車両用調光システム30は、外光検出部24により車両20のフロントウインドウ21に対する太陽光等の外光の入射方向を検出する(SP1)。
続いて、伝達体検出部25により信号機等の交通情報伝達体を検出するとともに(SP2)、アイポイント検出部23により搭乗者のアイポイントPの座標(位置情報)を検出する(SP3)。
そして、車両用調光システム30は、これらの検出結果に基づいて、駆動制御部26により調光フィルム1の駆動電圧を変化させて透過率を調整する(SP4)。
以上より、本実施形態の車両用調光システム30は、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態の車両用調光システム30は、外光が入射する部位となるフロントウインドウ21に調光フィルム1が配置された車両20に設けられており、車両20の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出部25と、伝達体検出部25の検出結果に基づいて、調光フィルム1の透過率を変化させる駆動制御部26とを備え、駆動制御部26が、伝達体検出部25が交通情報伝達体を検出した場合に、調光フィルム1の透過率を増大させる。これにより、車両用調光システム30及びこれを備える車両20は、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を遮ることなく、必要に応じて太陽光等の外光の入射を制限することができる。
(2)本実施形態の車両用調光システム30は、車両20の搭乗者のアイポイントPの座標を検出するアイポイント検出部23を備え、駆動制御部26が、伝達体検出部25により検出された交通情報伝達体が、調光フィルム1を通して搭乗者のアイポイントPから指向される場合に、調光フィルム1の透過率を増大させる。これにより、車両用調光システム30及びこれを備える車両20は、調光フィルム1により交通情報伝達体の視認が遮られる場合にのみ、調光フィルム1の透過率を増大させて視認可能にすることができる。
(3)本実施形態の車両用調光システム30は、外光が入射する部位となるフロントウインドウ21を通過して車内に入射する外光を検出する外光検出部24を備え、伝達体検出部25により交通情報伝達体が未検出であり、かつ、外光検出部24によりフロントウインドウ21を通過する外光が検出された場合に、駆動制御部26が調光フィルム1の透過率を低減させる。これにより、車両用調光システム30及びこれを備える車両20は、太陽光等の外光が車両20の前席に入射する光量を極力制限することができ、直射日光等によって運転手等の視界が妨げられてしまうのを防ぐことができる。
(4)本実施形態の調光フィルム1の制御方法は、車両20の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップ(SP2)と、伝達体検出部25の検出結果に基づいて、調光フィルム1の透過率を変化させる駆動制御ステップ(SP4)とを備え、伝達体検出ステップにより交通情報伝達体を検出した場合に、駆動制御ステップが、調光フィルム1の透過率を増大させる。これにより、調光フィルム1の制御方法は、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を遮ることなく、必要に応じて太陽光等の外光の入射を制限することができる。
(5)本実施形態の調光フィルム1の制御プログラムは、情報処理装置32に実行される処理手順が、車両20の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップ(SP2)と、伝達体検出部25の検出結果に基づいて、調光フィルム1の透過率を変化させる駆動制御ステップ(SP4)とを備え、伝達体検出ステップにより交通情報伝達体を検出した場合に、駆動制御ステップが、調光フィルム1の透過率を増大させる。これにより、調光フィルム1の制御プログラムは、信号機や、道路標識、道路案内板、交通情報の電子表示機等の交通情報伝達体を遮ることなく、必要に応じて太陽光等の外光の入射を制限することができる。
〔第2実施形態〕
図5は、第2実施形態の車両用調光システムを有する車両を説明する図である。
図6は、調光フィルムの透明電極の詳細を説明する図である。図6においては、説明を明確にするために、調光フィルム41を構成する透明電極以外の構成の図示を省略している。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態の車両用調光システム40は、図5に示すように、調光フィルム41が複数のセグメントSG1〜SG6に分割され、この調光フィルム41を駆動する駆動制御部46が各セグメントSG1〜SG6を個別に制御する点で、第1実施形態の車両用調光システム30と相違する。
調光フィルム41は、上述の第1実施形態の調光フィルム1と同様の層構成を有している(図1参照)。本実施形態の調光フィルム41は、透明電極11及び又は16を、それぞれ個別に駆動電源を供給可能な絶縁された複数の部分電極(領域)に分割して、独立して個別に透過率を変更することができる複数の領域(セグメント)を備えたマルチセグメントにより構成される。
具体的には、図6(a)に示すように、調光フィルム41に設けられる透明電極11を、長辺に沿った方向(車幅方向)に6分割することにより、透明電極11は、複数の部分電極11A〜11Fに6分割された状態で基材6上に形成される。また、透明電極11に対向する透明電極16は、分割されることなく基材15上の全面に形成される。これにより、セグメントSG1〜SG6を有するマルチセグメントの調光フィルム41が形成される。
なお、上記説明では透明電極11が6分割される例を示したが、これに限定されるものでなく、透明電極16が6分割され、透明電極11が基材6上の全面に形成されるようにしてもよい。
また、図6(b)に示すように、透明電極11及び透明電極16を、図6(a)の透明電極11と同様に分割するようにしてもよい。具体的には、透明電極11を複数の部分電極11A〜11Fにより形成し、透明電極11に対応するようにして透明電極16を分割、すなわち、透明電極16を複数の部分電極16A〜16Fにより形成することによって、セグメントSG1〜SG6を有するマルチセグメントの調光フィルム41が形成される。
このような透明電極11、16の分割は、透明電極のパターニングにより作製することができる。
なお、透明電極11、16のパターニングによる分割は、対向する透明電極11、16において、それぞれの分割数を異ならせてもよい。
また、上述の図6(a)及び図6(b)に示す例において、透明電極11、16のパターニングは、略矩形状に分割される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、六角形形状、台形形状、平行四辺形形状、三角形形状等、種々の形状により分割されるようにしてもよい。
また、透明電極11、16は、長辺に沿った方向(車幅方向)に分割する場合に限らず、さらに短辺に沿った方向(車高方向)にも分割するようにしてもよい。
駆動制御部46は、調光フィルム41に駆動用電源を出力する電源部を備え、この電源部を制御する演算処理部により構成される。駆動制御部46は、調光フィルム41に設けられたセグメントSG1〜SG6のそれぞれに接続され、個別に駆動用電源を出力する。
駆動制御部46は、アイポイント検出部23、外光検出部24、伝達体検出部25の検出結果に基づいて、調光フィルム41に設けられた各セグメントSG1〜SG6の透過率を個別に調整する。
具体的には、駆動制御部46は、調光フィルム41の透過率が所定値以下(例えば、遮光状態)の場合において、伝達体検出部25が信号機等の交通情報伝達体を検出し、かつ、調光フィルム41の複数のセグメント(SG1〜SG6)のうち特定のセグメント(例えば、SG2)を通して、検出された交通情報伝達体が運転手のアイポイントPから指向されるときに、その特定のセグメントの透過率を所定値よりも大きくなる(例えば、透光状態になる)ように増大させる。また、特定のセグメント以外の他のセグメント(例えば、SG1、SG3〜SG6)については、現状の透過率を変化させることなく維持する。
これにより、本実施形態の車両用調光システム40は、特定のセグメントを通して信号機等の交通情報伝達体を運転手に視認させるとともに、他のセグメントにより車内に入射する太陽光等の外光を制限することができる。
なお、上述の説明では、特定のセグメントを通して、検出された交通情報伝達体が運転手のアイポイントPから指向される場合に、その特定のセグメントの透過率を所定値よりも大きくなるように制御される例を示したが、これに限定されるものでなく、運転手のアイポイントに加え、特定のセグメントを通して、検出された交通情報伝達体が助手席の搭乗者のアイポイントPから指向される場合にも、その特定のセグメントの透過率を所定値よりも大きくなるように制御するようにしてもよい。
また、駆動制御部46は、上述の第1実施形態の駆動制御部26と同様に、外光検出部24によりフロントウインドウ21に直接入射する外光の検出結果に基づいて、調光フィルム41の透過率を制御する。これにより、本実施形態の車両用調光システム40は、上述の実施形態と同様に、フロントウインドウ21に直接入射する太陽光等の外光が検出された場合に、太陽光等の外光が車両20の前席に入射する光量を極力制限することができ、直射日光等によって運転手等の視界が妨げられてしまうのを抑制することができる。また、フロントウインドウ21に直接入射する太陽光等の外光が検出されなかった場合においては、車内に多くの光を取り込むとともに、広い範囲の視野を確保することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を組み合わせたり、種々に変更したりすることができる。
上述の各実施形態では、調光フィルム1は、車両20のフロントウインドウ21に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、車両20の前席のサイドウインドウ等に設けられるようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、車両用調光システム30は、車両として乗用車に設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、乗用車以外の各種車両(バス、トラック等)等に設けられるようにしてもよい。
上述の実施形態では、調光部材として可撓性を有する調光フィルム1が適用される例で説明したが、これに限定されるものでない。例えば、上述の調光フィルム1の基材を板状のガラスにして可撓性を有さない調光部材を適用するようにしてもよい。
1、41 調光フィルム
2、3 直線偏光板
2A、3A 位相差フィルム
4 液晶セル
5U 上側積層体
5D 下側積層体
6、15 基材
8 液晶層
11、16 透明電極
12 スペーサ
13、17 配向層
19 シール材
20 車両
21 フロントウインドウ
23 アイポイント検出部
24 外光検出部
25 伝達体検出部
26、46 駆動制御部
27 撮像装置
28 光センサ
29 搭乗者撮像装置
30、40 車両用調光システム

Claims (6)

  1. 外光が入射する部位の少なくとも一部に調光部材が配置された車両に設けられる車両用調光システムであって、
    前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出部と、
    前記伝達体検出部の検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御部と
    外光が入射する前記部位を通過して車内に入射する外光を検出する外光検出部とを備え、
    前記駆動制御部は、前記伝達体検出部が前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させ
    前記駆動制御部は、前記伝達体検出部により前記交通情報伝達体が未検出であり、かつ、前記外光検出部により外光が入射する前記部位を通過する外光が検出された場合に、入射する外光の強さに応じて、前記調光部材の透過率を変更すること、
    を特徴とする車両用調光システム。
  2. 前記車両の搭乗者のアイポイントの座標を検出するアイポイント検出部を備え、
    前記駆動制御部は、前記伝達体検出部により検出された前記交通情報伝達体が、前記調光部材を通して前記搭乗者のアイポイントから指向される場合に、前記調光部材の透過率を増大させること、
    を特徴とする請求項1に記載の車両用調光システム。
  3. 前記調光部材は、複数のセグメントに分割されており、
    前記駆動制御部は、前記調光部材の前記セグメント毎に透過率を変化させること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用調光システム。
  4. 車両の外光が入射する部位に配置された調光部材の制御方法であって、
    前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップと、
    前記伝達体検出ステップの検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御ステップと、
    外光が入射する前記部位を通過して車内に入射する外光を検出する外光検出ステップとを備え、
    前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップが前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させ
    前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップにより前記交通情報伝達体が未検出であり、かつ、前記外光検出ステップにより外光が入射する前記部位を通過する外光が検出された場合に、入射する外光の強さに応じて、前記調光部材の透過率を変更すること、
    を特徴とする調光部材の制御方法。
  5. 情報処理装置による実行により、前記情報処理装置に所定の処理手順を実行させて、車両の外光が入射する部位に配置された調光部材の透過率を調整する調光部材の制御プログラムであって、
    前記処理手順が、
    前記車両の周囲に存在する交通情報伝達体を検出する伝達体検出ステップと、
    前記伝達体検出ステップの検出結果に基づいて、前記調光部材の透過率を変化させる駆動制御ステップと、
    外光が入射する前記部位を通過して車内に入射する外光を検出する外光検出ステップとを備え、
    前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップが前記交通情報伝達体を検出した場合に、前記調光部材の透過率を増大させ
    前記駆動制御ステップは、前記伝達体検出ステップにより前記交通情報伝達体が未検出であり、かつ、前記外光検出ステップにより外光が入射する前記部位を通過する外光が検出された場合に、入射する外光の強さに応じて、前記調光部材の透過率を変更すること、
    を特徴とする調光部材の制御プログラム。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の車両用調光システムを備えること、
    を特徴とする車両。
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