JP6910945B2 - 椅子 - Google Patents
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例えば特許文献1には、座部(ベース)に設けられた背支持フレームに、腰部アウター部材を介して背凭れ(背板)を取り付ける構成が開示されている。この構成において、腰部アウター部材は、前向きに突出する係合部を、背支持フレームに形成された凹型被係合部に嵌めている。また、特許文献1に開示された椅子は、肘掛けを備えている。肘掛けは、内向きに突出する連結筒部を有している。連結筒部は、背支持フレームに形成された連結基部に嵌合されている。
この構成によれば、背凭れに作用した荷重による影響が、背凭れの幅方向両側に設けられる連続部に及ぶのを確実に抑えるとともに、連続部に作用した荷重による影響が背凭れに及ぶのを確実に抑えることができる。
この構成によれば、凸部を凹部に嵌入させることで、シェルのシェル支持部材に対するシェル連続方向の変位を拘束することができる。
この構成によれば、凸部をテーパ形状にすることで、シェルをシェル支持部材に組み付ける際に、凸部を凹部に容易に挿入することができる。また、凸部の基端部を太くすることで、凸部の強度を高めることができる。
この構成によれば、凹部側拘束面と凸部側拘束面とが互いに突き当たることによって、シェルのシェル支持部材に対するシェル連続方向の変位を拘束することができる。
この構成によれば、シェルの連続部(例えば、肘掛け)側の部分をシェル支持部材に連結することができる。また、この連結部には、変位拘束部により、過大な力が作用するのを抑えることができ、シェルをシェル支持部材に強固に固定することができる。
この構成によれば、シェルの背凭れ側の部分をシェル支持部材に連結することができる。また、この連結部には、変位拘束部により、過大な力が作用するのを抑えることができ、シェルをシェル支持部材に強固に固定することができる。
この構成によれば、突条が溝に挿入されることによって、シェル支持部材に対してシェルがシェル連続方向に交差する方向に変位するのを拘束することができる。これによっても、シェルをシェル支持部材に強固に固定することができる。
図1〜図3に示すように、椅子100は、脚部1と、座部4と、シェル5と、シェル支持部材7(図4参照)と、変位拘束部8(図4参照)と、締結部9(図6参照)と、を備えている。
背凭れ5Aは、シェル5における幅方向の中央部に配置されている。背凭れ5Aは、座部4の後端部から上方に向かって延びている。背凭れ5Aは、下方から上方に向かうに従い幅方向の寸法が漸次縮小している。背凭れ5Aは、幅方向から見た側面視で前方に凸の湾曲形状とされ、かつ上方から見た平面視で後方に凸の湾曲形状とされている。
図4に示すように、シェル5は、シェルフレーム50と、シェルフレーム50に張設される張材51と、を有している。
図5、図6に示すように、シェルフレーム50は、上述したシェル5の骨格を形成する。具体的に、シェルフレーム50は、ベースプレート50aと、ベースプレート50aと一体に形成された補強リブ50bと、ベースプレート50aの外周部に沿って形成された枠部50cと、を有している。シェルフレーム50は、シェル支持部材7に支持されている。
図7〜図11に示すように、ベースプレート50aの枠部50cのうち下方に位置する下枠部分には、シェル支持部材7の突条72が挿入される溝52が形成されている。溝52は、シェルフレーム50の下端面から上方に窪み、背凭れ5Aと肘掛け5Bとが連続するシェル連続方向Dsに連続している。
ベース部71は、シェル5の下端部の形状に応じ、平面視で後方に凸の湾曲形状とされている。ベース部71は、シェル連続方向Dsにおいて、シェルフレーム50と同等の長さを有している。ベース部71は、シェルフレーム50の下端面を下方から覆うことで、シェルフレーム50に張設された張材51の周縁部を覆っている。これにより、張材51の捲れや張材51の周縁部が外部に露呈するのを防止している。
突条72は、ベース部71の上面に一体に形成されている。突条72は、ベース部71におけるシェル連続方向Dsの両端部を除く部分の全体に亘って連続している。突条72は、シェルフレーム50の溝52に挿入されるようベース部71から上方に突出している。なお、突条72の形成範囲は適宜変更が可能である。例えば、突条72は、シェル連続方向Dsに間欠的に形成されていてもよい。
図12、図13に示すように、凸部81は、基端部81a(下端部)から先端部81b(上端部)に向かって、前後方向及びシェル連続方向Dsのそれぞれにおいて、その太さ(厚さ)が漸次小さくなるテーパ形状を有している。凸部81は、シェル連続方向Dsの両側に、シェル連続方向Dsに交差して延在する凸部側拘束面81f,81gを有している。凸部81の太さは、基端部81aから先端部81bに亘って一様であってもよく、基端部81aから先端部81bにかけて段々と変化していてもよい。
また、例えば、着座者が椅子100から立ち上がる際に肘掛け5Bに体重を掛けると、肘掛け5Bには幅方向外側に倒すような方向の力が作用する。すると、肘掛け5Bと一体に設けられた背凭れ5Aには、背凭れ5Aを前方や幅方向外側に倒すようなモーメント力が作用しようとする。しかし、背凭れ5Aと肘掛け5Bとの間には、変位拘束部8が設けられており、凸部81の後側の凸部側拘束面81gと凹部82の後側の凹部側拘束面82gとが互いに突き当たる。これにより、肘掛け5Bから背凭れ5Aに、これを前方や幅方向外側に引っ張る方向の力が作用するのを遮る。したがって、変位拘束部8に対して背凭れ5A側に位置する背凭れ側締結部材92に、肘掛け5Bに作用した荷重によるモーメント力が作用するのが抑えられる。
このように構成することで、背凭れ5Aに作用した荷重による影響が、背凭れ5Aの幅方向両側に設けられる肘掛け5Bに及ぶのを確実に抑えるとともに、肘掛け5Bに作用した荷重による影響が背凭れ5Aに及ぶのを確実に抑えることができる。
このような構成によれば、凸部81と凹部82とを嵌合させることで、シェル連続方向Dsにおけるシェル5のシェル支持部材7に対する変位を確実に拘束することができる。
このような構成によれば、凸部81をテーパ形状にすることで、シェル5をシェル支持部材7に組み付ける際に、凸部81を凹部82に容易に挿入することができる。また、凸部81の基端部81aを太くすることで、凸部81の強度を高めることができる。
このような構成によれば、凹部82の凹部側拘束面82fと凸部81の凸部側拘束面81fとが互いに突き当たることによって、シェル連続方向Dsにおけるシェル5のシェル支持部材7に対する変位を拘束することができる。
このように構成することで、シェル5の肘掛け5B側に設けられた締結部9に、過大なモーメント力が作用するのを抑え、シェル5をシェル支持部材7に強固に固定することができる。
このように構成することで、シェル5の背凭れ5A側に設けられた締結部9に過大な力が作用するのを抑え、シェル5をシェル支持部材7に強固に固定することができる。
このような構成によれば、突条72が溝52に挿入されることによって、シェル支持部材7に対してシェル5がシェル連続方向Dsに交差する方向に変位するのを拘束することができる。これによっても、シェル5をシェル支持部材7に強固に固定することができる。
なお、本発明の椅子は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態において、凸部81をシェル支持部材7に設け、凹部82をシェル5に設けるようにしたが、これに限らない。凸部81をシェル5に設け、凹部82をシェル支持部材7に設けてもよい。さらに、凸部81を上方に突出させるようにしたが、例えば、凸部81を前方に突出させるようにしてもよい。
上記実施形態では、変位拘束部8に対して両側に締結部9が設けられた構成について説明したが、この構成のみに限られない。締結部9は、変位拘束部8に対して少なくとも一方側に設けられていればよい。
上記実施形態では、肘掛け5Bが背凭れ5Aから前方(奥行方向の一方)に延出している構成について説明したが、この構成のみに限られない。連続部は、背凭れから前方及び後方の少なくとも一方に延出していればよい。
上記実施形態では、シェル支持部材7とシェル5が締結部9によって締結される構成について説明したが、この構成のみに限らず、シェル支持部材7とシェル5は少なくとも連結されていればよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
4 座部
5 シェル
5A 背凭れ
5B 肘掛け(連続部)
7 シェル支持部材
8 変位拘束部
9 締結部(連結部)
52 溝
72 突条
81 凸部
81a 基端部
81b 先端部
81f,81g 凸部側拘束面
82 凹部
82f,82g 凹部側拘束面
91 肘掛け側締結部材
92 背凭れ側締結部材
100 椅子
Ds シェル連続方向
Claims (8)
- 背凭れ、及び前記背凭れの幅方向両側から前方に向けて前記背凭れに一体で連なるとともに、前記背凭れよりも高さの低い肘掛けを有するシェルと、
座部、及び前記座部を支持する支持構造体の少なくとも一方に設けられ、前記背凭れから前記肘掛けに亘って延びるとともに、前記シェルにおける前記背凭れ及び前記肘掛けを下方から支持するシェル支持部材と、
前記背凭れと前記肘掛けとが連続するシェル連続方向における前記シェルの前記シェル支持部材に対する変位を拘束する変位拘束部と、
前記変位拘束部に対して前記シェル連続方向の少なくとも一方に設けられ、前記シェル支持部材と前記シェルとを上下方向に連結する連結部と、を備えている椅子。 - 前記変位拘束部は、前記背凭れの前記幅方向両側にそれぞれ設けられている請求項1に記載の椅子。
- 前記変位拘束部は、
前記シェル支持部材および前記シェルの一方に形成され、前記シェル支持部材および前記シェルの他方に向かって突出する凸部と、
前記シェル支持部材および前記シェルの他方に形成され、前記凸部が嵌入される凹部と、を備える請求項1又は請求項2に記載の椅子。 - 前記凸部は、基端部から先端部に向かってその太さが漸次小さくなるテーパ形状である請求項3に記載の椅子。
- 前記変位拘束部は、
前記凸部に形成され、前記シェル連続方向に交差する凸部側拘束面と、
前記凹部に形成され、前記シェル連続方向において前記凸部側拘束面に対向する凹部側拘束面と、を備えている請求項3又は請求項4に記載の椅子。 - 前記連結部は、前記凸部に対し、前記シェル連続方向において前記肘掛け側に設けられ、前記シェル支持部材と前記肘掛け同士を上下方向に連結していることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の椅子。
- 前記連結部は、前記凸部に対し、前記シェル連続方向において前記背凭れ側に設けられ、前記シェル支持部材と前記背凭れ同士を上下方向に連結していることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の椅子。
- 前記シェル支持部材および前記シェルの一方に形成され、前記シェル支持部材および前記シェルの他方に向かって突出するとともに、前記シェル連続方向に延びる突条と、
前記シェル支持部材および前記シェルの他方に形成され、前記突条が挿入される溝と、を備えていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の椅子。
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