JP6910247B2 - 非空気圧タイヤ - Google Patents

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本開示は、非空気圧タイヤ(non−pneumatic tire)に関する。
非空気圧タイヤには耐久性の向上が求められている。非空気圧タイヤの特徴のひとつは、空気入りタイヤにくらべてメンテナンスを必要としないことであり、この特徴を高いレベルで発揮するために、耐久性の向上が有効だからである。
特開2011−219009
本開示の目的は、耐久性を向上することが可能な非空気圧タイヤを提供することである。
本開示の非空気圧タイヤは、ポリウレタンを含み、ポリウレタンが、ハードドメインとソフトドメインとからなるミクロ相分離構造を有し、ハードドメインの面積率が4%以上である。
実施形態1における非空気圧タイヤの正面図である。Oは軸芯を示す。Hはタイヤ断面高さを示す。 図1のII−II断面図である。 図1の非空気圧タイヤの一部を拡大で示す斜視図である。 変形例1における非空気圧タイヤの正面図である。 実施例1の非空気圧タイヤを構成するポリウレタンを走査型プローブ顕微鏡で観察して得られた位相像である。この位相像は、遅れ角度に基づいて二値化されている。白色がハードドメインを示し、黒色がソフトドメインを示す。 実施例2の非空気圧タイヤを構成するポリウレタンを走査型プローブ顕微鏡で観察して得られた位相像である。この位相像は、遅れ角度に基づいて二値化されている。白色がハードドメインを示し、黒色がソフトドメインを示す。 実施例3の非空気圧タイヤを構成するポリウレタンを走査型プローブ顕微鏡で観察して得られた位相像である。この位相像は、遅れ角度に基づいて二値化されている。白色がハードドメインを示し、黒色がソフトドメインを示す。 比較例1の非空気圧タイヤを構成するポリウレタンを走査型プローブ顕微鏡で観察して得られた位相像である。この位相像は、遅れ角度に基づいて二値化されている。白色がハードドメインを示し、黒色がソフトドメインを示す。
本開示の非空気圧タイヤは、ポリウレタンを含み、ポリウレタンが、ハードドメインとソフトドメインとからなるミクロ相分離構造を有し、ハードドメインの面積率が4%以上である。
本開示の非空気圧タイヤは耐久性に優れる。その理由のひとつは、ミクロ相分離構造におけるハードドメインの面積率が4%以上であることである。ミクロ相分離構造をこのようなレベルに発達させるために、たとえば、ポリウレタン用のポリオールとしてポリカーボネートジオールを使用することができる。ポリカーボネートジオールは、凝集しやすいため、ソフト鎖における単独の凝集を促すことが可能である。これに伴ってハード鎖における単独の凝集が促される。このような機構によって、ポリカーボネートジオールでミクロ相分離構造を発達させることができると考えられる。
ハードドメインの面積率は25%以下であることができる。
ハードドメインの平均円相当径は5.0nm以下であることが好ましい。
ポリウレタンを構成するポリオールがポリエステルポリオールを含むことができる。
ポリウレタンを構成するポリオールがポリカーボネートジオールを含むことができる。
実施形態1
図1に示すように、実施形態1の非空気圧タイヤTは、車両からの荷重を支持する支持構造体SSを備える。支持構造体SSは、内側環状部1と、内側環状部1の外側に同心円状に設けられた外側環状部2と、内側環状部1と外側環状部2とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の連結部3とを備える。
支持構造体SSは、少なくともポリウレタンで構成される。ポリウレタンでは、疑似架橋が生じている。疑似架橋は、ハードドメインの凝集力によって生じることができる。ポリウレタンはエラストマーであることができる。ポリウレタンの引張モジュラスの下限は、たとえば5MPa、7MPaなどである。ポリウレタンの引張モジュラスの上限は、たとえば100MPaである。ポリウレタンの引張モジュラスは、JIS K7312:1996に準じて引張試験をおこない、10%伸び時の引張応力から算出する。支持構造体SSの少なくとも一部、たとえば、内側環状部1や外側環状部2は、補強繊維で補強されていることができる。補強繊維として、長繊維、短繊維、織布、不織布などの補強繊維を挙げることができる。長繊維を使用する形態として、タイヤ幅方向に配列される繊維とタイヤ周方向に配列される繊維とで構成されるネット状繊維集合体を使用することが好ましい。補強繊維として、たとえば、レーヨンコード、ナイロン−6,6などのポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、カーボンファイバー、スチールコードなどを挙げることができる。支持構造体SSは充てん剤を含有しないことが好ましい。
図5〜7に示すように、ポリウレタンが、ハードドメインとソフトドメインとからなるミクロ相分離構造を有する。ミクロ相分離構造は、走査型プローブ顕微鏡(以下、「SPM」という。)でポリウレタンを観察することで確認できる。ここでは、SPMにおける位相像の、総遅れ角度50%よりも遅れ角度が小さい領域をハードドメインと定義する。総遅れ角度50%は、総遅れ角度の最大値と総遅れ角度の最小値との差を100%と定義して求めることができる。ハードドメイン以外の領域はソフトドメインと定義される。
ハードドメインの面積率は4%以上、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上である。面積率の上限は特に限定されないものの、たとえば25%である。ハードドメインの面積率は、実施例に記載の方法で求める。ハードドメインの面積率は、次式で求められる。
ハードドメインの面積率=ハードドメインの面積/ハードドメインの面積とソフト
ドメインの面積との合計面積×100
ハードドメインの平均円相当径は、好ましくは5.0nm以下、より好ましくは4.0nm以下である。ハードドメインが小さいほど、耐久性が優れる傾向がある。ハードドメインにおける平均円相当径の下限は、たとえば3nm、1nmなどである。ハードドメインの平均円相当径は、実施例に記載の方法で求める。
このようなミクロ相分離構造を有するポリウレタンは、少なくともポリオールとポリイソシアネートとで構成されることができる。ポリオールは、分子中に、少なくとも2個のヒドロキシ基を有する。ポリイソシアネートは、分子中に、少なくとも2個のイソシアネート基を有する。
ポリオールがポリエステルポリオールを含むことが好ましい。ポリエステルポリオールは、ポリウレタンのソフト鎖を構成することができる。ポリエステルポリオールは、ポリエーテルポリオールとくらべて凝集しやすいためソフト鎖の単独の凝集を促すことが可能であり、これに伴ったハード鎖の単独の凝集も促すことができ、ミクロ相分離構造を発達させることができると考えられる。ポリエステルポリオールとして、たとえばポリアジペートグリコール(polyadipate glycol)、ポリフタル酸グリコール(polyphthalate glycol)、ポリカーボネートジオール(以下、「PCD」という。)、ポリカプロラクトンポリオールを挙げることができる。なかでも、PCDが、凝集力に優れるという理由で好ましい。PCDの優れた凝集力は、カーボネート基によってもたらされると考えられる。ポリエステルポリオールの数平均分子量は、たとえば200以上であることができる。ポリエステルポリオールにおける数平均分子量の上限は、たとえば3000、2000などである。ポリウレタンを構成するポリエステルポリオールの量は、ポリウレタン100重量%において、好ましくは5重量%以上、より好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。ポリエステルポリオールにおける量の上限は、ポリウレタン100重量%において、たとえば90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%などである。
ポリオールが、ポリエーテルポリオールをさらに含むことが好ましい。ポリエーテルポリオールは、ポリウレタンのソフト鎖を構成することができる。ポリエーテルポリオールは、ポリエステルポリオールとともに使用されることで、ソフト鎖の運動性を確保し、ミクロ相分離構造を効果的に発達させると考えられる。ポリエーテルポリオールとして、たとえばポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、「PTMG」という。)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。PTMGは、プレポリマー法でポリウレタンを作製する場合に、ポリイソシアネートとの混和が容易であるため好ましい。ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、たとえば200以上であることができる。ポリエーテルポリオールにおける数平均分子量の上限は、たとえば3000、2000などである。ポリウレタンを構成するポリエーテルポリオールの量は、ポリウレタン100重量%において、たとえば2重量%以上、5重量%以上である。ポリエーテルポリオールにおける量の上限は、ポリウレタン100重量%において、たとえば70重量%、40重量%などである。
ポリイソシアネートとして、たとえばパラフェニレンジイソシアネート(以下、「PPDI」という。)、トルエンジイソシアネート(以下、「TDI」という。)、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」という。)を挙げることができる。ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネートが好ましく、剛直で、生成されるハードセグメントの凝集力が強いという理由でPPDIが特に好ましい。
ポリウレタンの作製方法として、たとえばワンショット法、プレポリマー法を挙げることができる。ワンショット法では、たとえば、ポリエステルポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤と、必要に応じてポリエーテルポリオールとを同時に重合することができる。プレポリマー法では、たとえば、ポリエステルポリオール、ポリイソシアネートおよび必要に応じてポリエーテルポリオールでイソシアネート基末端プレポリマーを合成し、イソシアネート基末端プレポリマーに、鎖延長剤、必要に応じてポリエステルポリオールおよび必要に応じてポリエーテルポリオールを添加し、重合することができる。
ポリウレタンを作製するために鎖延長剤を使用することができる。鎖延長剤として、たとえば短鎖ポリオールを使用でき、具体的には、炭素数10以下のポリオール、好ましくは炭素数10以下のジオールを使用することができる。より具体的には、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどを挙げることができる。
支持構造体SSは内側環状部1を備える。内側環状部1は、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。内側環状部1の内周面には、車軸やリムを装着するための凹凸などが設けられていることができる。内側環状部1の厚みは、タイヤ断面高さHの2%〜7%であることが好ましい。内側環状部1の内径は、250mm〜500mmであることが好ましい。内側環状部1におけるタイヤ幅方向の幅は、100mm〜300mmであることが好ましい。内側環状部1は、補強繊維で補強されていることが好ましい。内側環状部1の引張モジュラスは、好ましくは5MPa〜180000MPa、より好ましくは7MPa〜50000MPaである。内側環状部1の引張モジュラスは、JIS K7312:1996に準じて引張試験をおこない、10%伸び時の引張応力から算出する。
支持構造体SSは外側環状部2を備える。外側環状部2の形状は、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。外側環状部2の厚みは、タイヤ断面高さHの2%〜7%であることが好ましい。外側環状部2の内径は、420mm〜750mmであることが好ましい。外側環状部2におけるタイヤ幅方向の幅は、100mm〜300mmであることが好ましい。外側環状部2は、補強繊維で補強されていることが好ましい。外側環状部2の引張モジュラスは、好ましくは5MPa〜180000MPa、より好ましくは7MPa〜50000MPaである。外側環状部2の引張モジュラスは、JIS K7312:1996に準じて引張試験をおこない、10%伸び時の引張応力から算出する。
支持構造体SSは連結部3を備える。連結部3は、内側環状部1と外側環状部2とを連結する。連結部3を支持構造体SSは複数備えることができる。複数の連結部3のそれぞれは、タイヤ周方向CDで独立していることができる。80個〜300個の連結部3を、支持構造体SSが備えることが好ましい。複数の連結部3のすべては同一形状であることができ、同一形状でなくてもよい。連結部3の引張モジュラスは、好ましくは5MPa〜180000MPa、より好ましくは7MPa〜50000MPaである。連結部3の引張モジュラスは、JIS K7312:1996に準じて引張試験をおこない、10%伸び時の引張応力から算出する。
図2および図3に示すように、複数の連結部3は、タイヤ周方向CDに沿って交互に配列された第1連結部31と第2連結部32とで構成されることができる。これにより、タイヤ転動時の接地圧分散を小さくできる。第1連結部31と第2連結部32との間におけるタイヤ周方向CDのピッチpは、一定であることが好ましい。ピッチpは、好ましくは0mm〜10mmである。第1連結部31は、内側環状部1のタイヤ幅方向一方側WD1から外側環状部2のタイヤ幅方向他方側WD2へ延びている。いっぽう、第2連結部32は、内側環状部1のタイヤ幅方向他方側WD2から外側環状部2のタイヤ幅方向一方側WD1へ延びている。第1連結部31と第2連結部32との両者をタイヤ周方向CDでみたとき、両者は、タイヤ赤道面Cに対して対称な形状であることが好ましい。第1連結部31は板状をなすことができる。第1連結部31に関して、板厚tが板幅wよりも小さいことが好ましい。板厚tを規定する板厚方向PTは、タイヤ周方向CDを向いている。板厚tは、長手方向PLに沿って一定であることができる。板厚tは、長手方向PLに沿って一定でなくてもよく、たとえば、内側環状部1から外側環状部2へ向かって漸増していてもよい。板厚tは8mm〜30mmに収まることが好ましい。板幅wは、長手方向PLに沿って一定であることができる。板幅wは、長手方向PLに沿って一定でなくてもよい。板幅wは、5m〜25mmに収まることが好ましい。第2連結部32も板状をなすことができる。第2連結部32は、第1連結部31で説明した好適な板形状をなすことができる。
非空気圧タイヤTは、外側環状部2よりもタイヤ径方向で外側に位置する補強層7をさらに備えることができる。補強層7は、空気入りタイヤを構成するベルト層と同様のものであることができる。
非空気圧タイヤTはトレッド8をさらに備えることができる。トレッド8は、外側環状部2よりもタイヤ径方向で外側に位置することができる。非空気圧タイヤTが補強層7を備える場合には、トレッド8は、補強層7よりもタイヤ径方向で外側に位置することができる。トレッド8には、トレッドパターンが設けられていることができる。非空気圧タイヤTは、車軸やリムとの適合用部材などをさらに備えることができる。
変形例1
図4に示すように、変形例1における非空気圧タイヤTの支持構造体SSは、中間環状部4を備える。具体的には、支持構造体SSは、内側環状部1と、内側環状部1の外側に同心円状に設けられた中間環状部4と、中間環状部4の外側に同心円状に設けられた外側環状部2と、内側環状部1と中間環状部4とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の内側連結部5と、外側環状部2と中間環状部4とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の外側連結部6とを備える。中間環状部4の形状は、円筒形状であることができ、多角形筒状であることもできるものの、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。中間環状部4の厚みは、タイヤ断面高さHの3%〜10%が好ましい。中間環状部4は、補強繊維で補強されていることが好ましい。中間環状部4の引張モジュラスは、内側環状部1のそれより高いことが好ましい。中間環状部4の引張モジュラスは、好ましくは8000MPa〜180000MPa、より好ましくは10000MPa〜50000MPaである。内側環状部1の引張モジュラスは、JIS K7312:1996に準じて引張試験をおこない、10%伸び時の引張応力から算出する。
ここまで説明したように、非空気圧タイヤTは、車両からの荷重を支持する支持構造体SSを備え、支持構造体SSはポリウレタンを含み、ポリウレタンが、ハードドメインとソフトドメインとからなるミクロ相分離構造を有し、ハードドメインの面積率が4%以上である。
非空気圧タイヤTは耐久性に優れる。その理由のひとつは、ミクロ相分離構造におけるハードドメインの面積率が4%以上であることである。
以下に、本開示の実施例を説明する。
製造例1―プレポリマーAの合成
反応容器にPTMG(三菱化学株式会社製、PTMG1000、数平均分子量1000、官能基数2)を22.5重量部入れ、減圧脱水を1時間おこない、反応容器内を窒素置換した。反応容器に、PPDI 77.5重量部を添加して、反応容器内の温度を90℃に保持しながら6時間反応させ、プレポリマーAを作製した。
製造例2―プレポリマーBの合成
PTMG22.5重量部の代わりに、PCD(旭化成株式会社製、T5651、数平均分子量1000、官能基数2)22.5重量部用いた以外は製造例1と同様にしてプレポリマーBを作製した。
実施例1における非空気圧タイヤTの作製
PCD(旭化成株式会社製、T5651、数平均分子量1000、官能基数2)26重量部と、1,4‐ブタンジオール(ナカライテスク株式会社製)5重量部とを混合・脱泡し、混合液を作製した。この混合液に、プレポリマーA100重量部を添加し、ハイブリットミキサー(クラボウ製)で混合・脱泡し、支持構造体SS成形用の金型に注型した。その後、130℃で16時間キュアをおこなって支持構造体SSを得た。支持構造体SSに、補強層7とゴム製のトレッド8とを設け、図1に示す形状の非空気圧タイヤTを得た。
実施例2における非空気圧タイヤTの作製
PCD26重量部の代わりに、PTMG(三菱化学株式会社製、PTMG1000、数平均分子量1000、官能基数2)26重量部を用い、プレポリマーAの代わりにプレポリマーBを用いた以外は実施例1と同様にして非空気圧タイヤTを作製した。
実施例3における非空気圧タイヤTの作製
プレポリマーAの代わりにプレポリマーBを用いた以外は実施例1と同様にして非空気圧タイヤTを作製した。
比較例1における非空気圧タイヤTの作製
PCD26重量部の代わりにPTMG(三菱化学株式会社製、PTMG1000、数平均分子量1000、官能基数2)26重量部を用いた以外は実施例1と同様にして非空気圧タイヤTを作製した。
SPM観察
非空気圧タイヤTからポリウレタンを切り出し、ポリウレタンを、表1に示す条件でSPMで観察し、ハードドメインの面積率を求めた。ハードドメインを、SPMにおける位相像の、総遅れ角度50%よりも遅れ角度が小さい領域だと定義した。総遅れ角度50%は、総遅れ角度の最大値と総遅れ角度の最小値との差を100%と定義して求めた。ハードドメインの平均円相当径は、画像解析ソフト「WinROOF」(三谷商事)を使用して求めた。
Figure 0006910247
耐久性
非空気圧タイヤTをホイールに装着し、ドラム試験機にて、時速80km、荷重350kgで試験をおこない、支持構造体SSに故障が生じるまでの走行距離を測定した。この走行距離を、比較例1の値を100とした指数で示した。値が大きいほど、故障が生じるまでの走行距離が長く、耐久性に優れる。
Figure 0006910247
比較例1における非空気圧タイヤTの耐久性にくらべて、実施例1〜3の非空気圧タイヤTの耐久性は優れていた。
比較例1における非空気圧タイヤTのミクロ相分離構造にくらべて、実施例1〜3のそれは発達していた。実施例1〜3における非空気圧タイヤTのハードドメイン面積率は、比較例1における非空気圧タイヤTのそれよりも高かった。実施例1〜3におけるハードドメインの平均円相当径は、比較例1のそれよりも小さかった。
実施例2における非空気圧タイヤTの耐久性は、実施例3における非空気圧タイヤTのそれにくらべて優れていた。これは、実施例2では、PTMGが、ソフト鎖の運動性を確保し、ミクロ相分離構造を効果的に発達させたからだと考えられる。いっぽう、実施例3では、PCDが、多過ぎたと考えられる。つまり、実施例3では、PCDによってソフト鎖の運動性が過度に低下し、ミクロ相分離構造の発達が甘くなったと考えられる。

Claims (4)

  1. ポリウレタンを含み、
    前記ポリウレタンが、ハードドメインとソフトドメインとからなるミクロ相分離構造を
    有し、
    前記ハードドメインの面積率が4%以上であ
    前記ポリウレタンを構成するポリオールがポリカーボネートジオールを含む、
    非空気圧タイヤ。
  2. 前記ハードドメインの面積率が25%以下である、請求項1に記載の非空気圧タイヤ。
  3. 前記ハードドメインの平均円相当径が5.0nm以下である、請求項1または2に記載
    の非空気圧タイヤ。
  4. 前記ポリウレタンを構成するポリオールがポリエステルポリオールを含む、請求項1〜
    3のいずれかに記載の非空気圧タイヤ。
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