JP6910154B2 - 粒子径分布測定装置及び粒子径分布測定方法 - Google Patents

粒子径分布測定装置及び粒子径分布測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、媒質に分散させた粒子群に測定光を照射したときに得られる散乱光の強度の揺らぎに基づいて粒子径分布を測定する、いわゆる動的光散乱式粒子径分布測定装置及び動的光散乱式粒子径分布測定方法に関するものである。
試料中に含まれる粒子の粒子径分布を測定する粒子径分布測定装置には、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように種々のタイプのものがある。
かかる粒子径分布測定装置のうち、いわゆる動的光散乱式のものにおいて、試料を逐次サンプリングしてセルに導入し、その都度粒子径を測定する連続測定タイプのもの(もっとも、1回の粒子径分布測定に一定の測定時間が必要であるから、厳密には連続測定ではなく、逐次測定ではあるが。)が旧来知られている。
このとき、サンプリングされる試料の粒子径や濃淡が、サンプリングの都度、徐々に変動していき、試料の粒子径分布を特定できない場合がある。
例えば、特許文献3に示すような、半導体ウェハを研磨する研磨剤を含んだスラリータイプの試料の場合にこの現象が生じ得る。すなわち、スラリーは、十分に攪拌されていないと、局所的に粒子径分布が異なる現象が生じる。そうすると、例えば、スラリーの貯留槽におけるサンプリング箇所に依存して、粒子径分布が時間的に徐々に変動していくこととなる。
例えば、前記貯留槽に収容されたスラリーにおいて、上部に粒子径の小さな粒子群が偏在し、底部には粒子径の大きな粒子群が偏在している状態で、貯留層上部からスラリーをサンプリングした場合には、どうしても、最初は径の小さな粒子群が導入され、時間を経るにつれ、径の大きな粒子群が導入されることとなる。したがって、上述したように、サンプリングの都度、粒子径分布が徐々に変動していくこととなる。
このような場合は、前記特許文献1の請求項3に記載されているように、試料を連続的に導入しながら間欠的に複数回粒子径分布を測定し、各測定で得られた粒子径分布を合成することによって、試料全体の粒子径分布を算出することが行われている。
一方、このようにして合成により粒子径分布を求める手法は、粒子径分布をより精度良く測定できるという利点もある。その理由は以下のとおりである。
すなわち、粒子径分布のスペクトルは、最終的には、ソフトウェアによるフィッティングで求められるが、複数の粒子径ピークが存在する場合は、フィッティングがより難しくなり、例えば、小さな山が隣接する大きな山に吸収されるなどしてその測定精度に限界が生じる。これに対し、合成粒子径分布測定によれば、各測定においての粒子径ピークが少ないため、容易且つ精度の高いフィッティングが可能になる。
特開平8−136439号公報 特開2005−249759号公報 特開2002−22644号公報
しかしながら、測定対象となる試料によっては、合成粒子径分布を求めるための一連の各測定において、粒子径分布や濃淡が大きく変わるので、前記各測定で生じる散乱光強度が大きく変動する場合がある。
そうすると、例えば各測定のうち、最も散乱光強度が強い測定回に散乱光強度を検出する受光素子の帯域を合わせると、散乱光強度が小さい測定回でのSN比が悪くなって所望の測定精度が得られなくなるし、逆に散乱光強度が小さい測定回に受光素子の帯域を合わせると、散乱光強度が強い測定回において受光素子の出力が飽和して測定不能になるといった不具合が生じ得る。
本発明は、かかる不具合に鑑みてなされたものであって、連続測定可能な動的光散乱式粒子径分布測定装置において、スラリーなどのように、測定の都度、粒子径分布が変動していくような試料の粒子径分布を、より精度良く測定できるようにすることをその主たる所期課題としたものである。
すなわち、本発明に係る粒子径分布測定装置は、媒質と該媒質中に分散した粒子からなり、粒子径又は濃度に応じた時間分布をもって到達する試料が逐次導入されるセルと、測定光を射出する光源と、測定光が照射された粒子からの散乱光を受光してその強度を検出する受光素子と、前記光源からセルに至る測定光又は前記セルから受光素子に至る散乱光の光路上の所定箇所に配置されて、前記測定光又は散乱光を減衰させるフィルタ部材と、前記受光素子によって検出された散乱光強度の揺らぎ及びフィルタ部材による減衰度に基づいて、前記セル中の試料の粒子径分布を測定する測定部とを具備したものである。
そして、前記測定部が、前記試料がセルに導入される都度その粒子径分布を測定するとともに、前記各測定で得られた粒子径分布を合成することによって、それら複数回に亘る測定の間に導入された試料全体の粒子径分布を算出するものであり、前記フィルタ部材を、前記各測定の都度、減衰度の異なるものに変更可能に構成してあることを特徴とする。
ここで、変更とは、フィルタ部材を減衰度の異なるものと交換する他、フィルタ部材の重ね合わせ枚数を増減して減衰度を異ならせるようにすること等も含む。
このように構成した本発明によれば、粒子径分布測定において、一連の複数回の粒子径分布測定を合成することによる前述した基本的効果に加え、各測定において適切な減衰度のフィルタ部材を用いることによって、受光素子の感度の良い帯域を常に用いることができるので、各測定における精度を向上させることが可能になり、ひいては合成した粒子径分布の精度を向上させることができるようになる。
本発明の一実施形態における粒子径分布測定装置の概要図。 同実施形態における粒子径分布測定装置をより詳細に示す全体図。 同実施形態における情報処理装置の機能ブロック図。 同実施形態における粒子径分布測定装置の動作を示すフローチャート。
以下に本発明の一実施形態における粒子径分布測定装置100について図面を参照して説明する。
まず、概要を説明する。
この粒子径分布測定装置100は、図1に示すように、粒子群を水等の液状分散媒に拡散させてなる試料を逐次サンプリングしてセル2に導入し、サンプリングの都度、セル2内の試料の粒子径分布を次々測定するとともに、これら一連の各測定で得られた粒子径分布を合成し、その合成した粒子径分布をもって、試料全体の粒子径分布とするものである。ここでは、動的光散乱法を用いている。すなわち、各測定において、光源4から測定光を試料の粒子群に照射して散乱させ、その散乱光の強度を受光素子5で検出し、情報処理装置8によって、前記散乱光強度の揺らぎから粒子径分布を測定するようにしてある。また、セル2から受光素子5に至る散乱光の光路上にフィルタ部材6を配置して受光素子5で受光される散乱光の強度を各測定ごとに調整できるようにしてある。
より具体的に説明する。
この粒径分布測定装置1は、図2に示すように、前記試料が導入されるセル2と、前記セル2中の試料に対し、その外側からバス3を介して、測定光であるレーザ光Lを照射する光源4と、前記レーザ光Lを照射された粒子群から発される散乱光Sを受光してその強度を検出する受光素子5と、前記セル2及び受光素子5の間の光路上に配置されて、通過する散乱光を減衰させるフィルタ部材6と、前記受光素子5で検出された散乱光強度を示す信号を受信し、該散乱光強度の揺らぎ及びフィルタ部材6による減衰度に基づいて、前記セル2中の試料の粒子径分布を測定する情報処理装置8とを具備したものである。
前記セル2は、透明壁で形成した中空のいわゆるフローセルタイプのものである。このセル2には、当該セル2に試料を導入するための導入配管71と、該セル2から試料を導出するための導出配管72とが接続されている。そして、前記導入配管71及び導出配管72には。それぞれ図示しない開閉バルブが設けてあり、これら開閉バルブを開閉することによって、このセル2に試料が断続的に導入及び導出されるように構成してある。
該セル2は、ここでは、バス3に液漬させてある(バス3は必ずしも必要ではない。)。該バス3は、密閉可能な中空壁体31の内部に、セル2と近似又は同一の屈折率を有した透明液体を充填したもので、その内部中央にセル2を収容する。前記壁体31は不透明な例えば金属材料で形成してあり、レーザ光Lの光路上及び散乱光Sの光路上にはそれぞれ光透過用のレーザ光用窓32及び散乱光用窓33が設けてある。なお、レーザ光用窓32の反対側の壁体31に設けられた符号34は、セル2を透過したレーザ光Lを減衰させて反射を抑制する光ストッパである。またこの実施形態では、レーザ光Lと散乱光Sとの光路を異ならせている(図1では各光路が直交するようにしている)が、合致するようにしても構わない。
前記光源4は、例えば半導体レーザである。光源としてはその他、LEDやハロゲンランプなどでも構わない。この光源4から射出されるレーザ光Lは、測定光案内機構4aによって、セル2内部の所定の光照射領域(例えば中央)に集光される。この測定光案内機構9Aは、例えば集光レンズ等から構成される。
前記受光素子5は、例えば光電子倍増管(PMT)であるが、その他CCDやCMOS等の光センサでも構わない。この受光素子5には、粒子群から発された散乱光Sが、散乱光案内機構5aによって導かれる。この散乱光案内機構5aは、一対のピンホール間にレンズを配置したものである。
前記フィルタ部材6は、通過する散乱光を所定の減衰率で減衰させる板状をなすものである。ここでは、フィルタ部材6として波長選択性のない光吸収物質をガラス中に分散させた吸収型のNDフィルタを用いている。フィルタ部材6としては、その他に反射型のものも考えられるが、その場合は反射光が再度セル2に照射されて散乱光が発生することを防止する構造が別途必要となるので、ここでは、前述した吸収型のものを用いている。
なお、この実施形態では、図2に示すように、減衰度の異なる複数のフィルタ部材6が設けてある。これら複数のフィルタ部材6は、フィルタ部材変更機構1に搭載されている。
フィルタ部材変更機構1は、散乱光光路上の所定箇所に配置されているフィルタ部材6を退避させ、別のフィルタ部材6を当該所定箇所に配置するものであり、例えば、減衰度が互いに異なる複数のフィルタ部材6を支持するフィルタ支持体11と、該フィルタ支持体11をスライド又は回転させて、所望のフィルタ部材6を前記所定箇所に移動させるモータや送りねじ機構などから構成された駆動機構(図示しない)とを具備したものである。
前記情報処理装置8は、図示しないが、CPU、メモリ、通信ポート(入出力ポート)などからなるデジタル回路と、増幅器、バッファなどからなるアナログ回路と、これらデジタル回路及びアナログ回路の仲立ちをするADコンバータやDAコンバータとからなる電気回路で構成されたものである。前記通信ポートには、図示しないが、キーボード、マウスなどの入力デバイスや、ディスプレイなどの表示デバイスが接続されており、オペレータによる操作が可能なように構成してある。
この情報処理装置8は、前記メモリに記憶された所定のプログラムにしたがって動作することにより、セル2に試料を逐次導入させるとともに、試料がセル2に導入される都度粒子径分布を測定し、これら一連の各測定でそれぞれ得られた粒子径分布を合成することによって、それら一連の測定の間に導入された試料全体の粒子径分布を算出する測定部81や、試料のセル2への導出入を制御する、ドライブ回路を含んだサンプリング制御部82、前記フィルタ部材変更機構1を制御する、ドライブ回路を含んだフィルタ制御部83等としての機能を発揮するものである。
それら機能を、該情報処理装置8の動作説明を兼ねて、図3を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では、前記一連の測定を構成する一つ一つの測定を単位測定ともいう。
まず、オペレータが、例えばディスプレイに表示された設定画面の指示にしたがって、測定条件を設定する。測定開始条件とは、例えば測定開始時刻、前記単位測定の回数、各単位測定間の待機時間等である。
次に、オペレータが、例えばディスプレイに表示された測定スタートアイコンをクリックすると、これを情報処理装置8が受け付けて、一連の測定が開始される。
しかして、前記情報処理装置8は、前記各単位測定にそれぞれ先立って、フィルタ部材6を適切な減衰度のものに設定する。
すなわち、情報処理装置8は、まず、導入配管71のバルブを予め定めた一定時間だけ開放駆動して、試料をセル2に導入する(ステップS1)。なお、バルブの開放時間を一定にするのではなく、例えば透過光強度をモニタし、その透過光強度が所定の閾値を下回ったときにバルブを止めるようにするなど、試料が粒子径分布を測定可能な程度にまでセル2に導入されているかどうかをモニタし、そのモニタ結果に応じてバルブを開閉駆動するようにしてもよい。
次に情報処理装置8は、受光素子5から出力される光強度信号を受信し、その値である検出散乱光強度が、予め定められた所定範囲内であるかどうかを判断する(ステップS2、S4)。所定範囲とは、当該受光素子5における感度特性の優れた範囲、例えば、検出した散乱光強度が、実際の散乱光強度と再現性よく合致し、かつ分解能においても当該受光素子5の仕様特性を満たす範囲のことである。
しかして、前記検出散乱光強度が、前記所定範囲の上限(以下、上限閾値ともいう)を超えている場合、受光素子8で受光している散乱光の強度が、当該受光素子8の上限を上回っている(飽和している)と考えられるから、情報処理装置8は、現在のフィルタ部材6を、次に減衰度の高い別のフィルタ部材6に交換する(ステップS3)。なお、ここでは、デフォルト(初期状態)でのフィルタ部材6を、比較的減衰度の高いものに設定してある。受光素子5に高い強度の光がいきなり照射されてこれが破損する恐れを避けるためである。
すなわち、前記情報処理装置8は、所定の制御信号を送信して、このフィルタ部材変更機構1を制御し、現在のフィルタ部材6を、前記所定箇所から退避させる一方、退避させたフィルタ部材6の次に減衰度の高い別のフィルタ部材6を前記所定箇所に位置づける。
そして、受光素子5から光強度信号を再度受信し、その光強度信号が示す検出散乱光強度が、前記上限閾値以下となるまで、より減衰度の高いフィルタ部材6に交換する工程を繰り返す(ステップS2、S3)。
一方、検出散乱光強度が、前記所定範囲の下限(下限閾値)を下回っていた場合は、上限閾値の値を上回っていた場合と逆で、情報処理装置8は、フィルタ部材変更機構1を駆動制御して、検出散乱光強度の値が下限閾値以上となるまで、フィルタ部材6を、減衰度の低い別のフィルタ部材に順次交換する(ステップS4、S5)。この場合、検出散乱光強度によっては、前記情報処理装置8は、フィルタ部材6がない状態(全てのフィルタ部材6を所定箇所から退避させた状態)にまでフィルタ部材変更機構1を駆動する場合もある。なお、受光素子5に高い強度の光がいきなり照射されてこれが破損する可能性をできるだけ減らしたいのであれば、デフォルト(初期状態)でのフィルタ部材6を、最も減衰度の高いものに設定し、ステップS4、S5のみを繰り返してもよい。
このようにして、検出散乱光強度が前記所定範囲内になり、かつ、予め定めた測定タイミングになると(ステップS6)、情報処理装置8は単位測定を開始する(ステップS7)。
具体的には、所定期間における検出散乱光強度を取得し、その検出散乱光強度の値をフィルタ部材6の減衰度で除算して、真の散乱光強度を算出する。そして、前記所定期間における散乱光強度の時間揺らぎに基づいて粒子径分布を測定(算出)する。
このときの粒子径分布の算出手法については、種々ある既知のアルゴリズムのいずれかを適宜用いればよく、その詳細説明は、ここでは省略する。
なお、検出散乱光強度の時間揺らぎに基づいて、まずは仮の粒子径分布を測定(算出)した後、この仮の粒子径分布をフィルタ部材6の減衰度で除算して真の粒子径分布を算出するようにしてもよい。また、各単位測定において、仮の粒子径分布まで算出しておき、真の粒子径分布の算出は、各単位測定が終わった後の後述する合成演算時に行ってもよい。演算上は等価だからである。
なお、フィルタ部材6の減衰度は、その製造メーカが公表している値を用いてもよいが、ある程度のばらつきがあるため、ここでは、搭載される各フィルタ部材6の減衰度をそれぞれ、予め実際に測定して求め、その減衰度を示す減衰度データを例えば、フィルタ部材8の識別子と対にしたテーブルにしてメモリの所定領域に記憶させている。そして、前記情報処理装置8は、各単位測定の際に使用されているフィルタ部材6の減衰度データを前記テーブルから取得し、その減衰度データが示す減衰度を前記粒子径分布の算出に用いるようにしている。
この単位測定で得られた粒子径分布は、例えば縦軸を体積又は粒子数、横軸を粒子径としたスペクトルで表されるものであり、この粒子径分布に係るデータは、その測定時刻又は何回目の単位測定かという情報と紐付けられてメモリの所定領域に格納される(ステップS8)。
このようにして最初の単位測定が終了する。
その後、情報処理装置8は、ステップS1に戻り、バルブを駆動して、測定が終了した試料をセル2から排出しセル2内に新たな試料を導入する。そして、次の単位測定に先だって、前述したと同様に適切な減衰度のフィルタ部材6を選択する。次に、所定の測定開始タイミングになると、情報処理装置8は、前述したと同様の単位測定を行い、それによって得られた粒子径分布データを、その測定時刻又は何回目の単位測定かという情報と紐付けてメモリの所定領域に格納する。
このようにして情報処理装置8は、単位測定を次々行っていくが、最初の測定条件でオペレータが定めた測定回数に達すると単位測定を終了し、情報処理装置8は、各単位測定で得られた粒子径分布データを前記メモリから取得してこれらを合成演算し、当該一連の測定でセルに導入された試料全体の粒子径分布を算出する(ステップS9、ステップS10)。
しかしてこのようなものであれば、動的光散乱式粒子径分布測定において、一連の複数回の粒子径分布測定を合成することによる基本的効果に加え、各単位測定において適切な減衰度のフィルタ部材8を選択し、受光素子2の感度の良い帯域を常に用いるようにしてあるので、各単位測定における測定精度が向上し、ひいては合成した粒子径分布の精度を飛躍的に向上させることができるようになる。
なお本発明は前記実施形態に限られるものではない。
レーザ光の射出強度を例えば複数段階に変更可能に構成しても構わない。このようにすれば、レーザ光の射出強度変更とフィルタ部材の変更機構とが相俟って、測定レンジと測定精度をさらに高めることが可能になる。
各単位測定でのフィルタ部材の変更をオペレータが行うようにしてもよい。この場合は、前記受光素子で検出された散乱光強度が、所定範囲外である場合に、前記測定部によって、フィルタ部材を交換する旨を報知するように構成しておくことが好ましい。例えば、ディスプレイに、検出散乱光強度が上限閾値を超えている旨、又は下限閾値を下回っている旨を表示するといった態様が考えられる。この表示を見て、オペレータはフィルタ部材を減衰度の異なるものに変えれば良い。
スラリーの品質管理で用いられる場合など、試料の粒子径分布に所定の基準がある場合は、測定部で測定された粒子径分布が、その基準に合致するかしないかを判断し、その旨を報知(例えば表示するなど)する基準判断部としての機能を前記情報処理装置に設けてもよい。
基準に合致するかしないかを判断する具体的なアルゴリズムの一例としては、例えば基準となる粒子径分布と測定された粒子径分布とにおける各粒子径での強度差の絶対値や二乗値を算出し、その値が所定範囲内であれば基準に合致し、そうでなければ基準に合致しないと判断するものを挙げることができる。
また、例えば、粒子や夾雑物が含まれている試料等を測定部81によって単位測定する場合(図4のステップS7)において、自己相関関数演算部、基準関数設定部、自己相関関数判定部をさらに備え、これらを用いて、受光素子5から出力される散乱光強度のうち不適切な散乱光強度を排除するようにしてもよい。
具体的には、自己相関関数演算部により、受光素子5から出力される散乱光強度をフーリエ変換してパワースペクトルを求め、当該パワースペクトルを逆フーリエ変換することで自己相関関数を演算する。次に、基準関数設定部により、前記自己相関関数演算部により演算された自己相関関数を取捨選択するための基準となる自己相関関数(以下、「基準関数」)を設定する。次に、自己相関関数判定部により、前記基準関数設定部により設定された基準関数と、前記自己相関関数演算部により演算された基準関数以外の自己相関関数(以下、「比較対象関数」)とを比較し、基準関数に対する比較対象関数のずれ量が所定範囲内か否かを判定する。そして、基準関数とのずれ量が所定範囲内と判断された比較対象関数に対応する散乱光強度の揺らぎ及びフィルタ部材による減衰率に基づいて、前記試料の粒子径分布を測定する。なお、基準関数は、試料とは異なる基準試料を測定して得られた自己相関関数、又は、試料を用いて測定して得られた自己相関関数である。後者の場合には、基準関数を求めるプレ測定と、プレ測定の後に試料から比較対象関数を求める本測定とを行う。
このようなものであれば、基準関数に対する比較対象関数のずれ量が所定範囲内と判定された比較対象関数に対応する散乱光強度に基づいて試料の粒子径分布を測定するので、特異的な自己相関関数や夾雑物に起因する自己相関関数等の不適切な自己相関関数に対応する散乱光強度を排除でき、正確に試料の粒子径分布を測定することができる。
フィルタ部材を、散乱光の光路上ではなく、光源からセルに至る測定光の光路上に設けても構わない。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
100・・・粒子径分布測定装置
2・・・セル
4・・・光源
5・・・受光素子
6・・・フィルタ部材
81・・・測定部

Claims (4)

  1. 媒質と該媒質中に分散した粒子からなる試料が逐次導入されるセルと、
    測定光を射出する光源と、
    測定光が照射された粒子からの散乱光を受光してその強度を検出する受光素子と、
    前記光源からセルに至る測定光又は前記セルから受光素子に至る散乱光の光路上の所定箇所に配置されて、前記測定光又は散乱光を減衰させるフィルタ部材と、
    前記受光素子によって検出された散乱光強度の揺らぎ及びフィルタ部材による減衰度に基づいて、前記セル中の試料の粒子径分布を測定する測定部とを具備し、
    前記測定部は、前記試料がセルに導入される都度その粒子径分布を測定するとともに、前記各測定で得られた粒子径分布を合成することによって、それら複数回に亘る測定の間に導入された試料全体の粒子径分布を算出するものであり、
    前記フィルタ部材を、前記各測定の都度、減衰度の異なるものに変更可能に構成してあり、
    変更可能な各フィルタ部材の減衰度を示す減衰度データがメモリの所定領域に記憶されており、
    前記測定部が、各測定の際に使用されているフィルタ部材の減衰度データを前記メモリから取得するとともに、取得した減衰度データが示す減衰度に基づいて、前記セル中の試料の粒子径分布を測定するものであることを特徴とする粒子径分布測定装置。
  2. 前記受光素子で検出された散乱光強度が、所定範囲外にあった場合に、フィルタ部材を交換する旨を報知することを特徴とする請求項記載の粒子径分布測定装置。
  3. 前記所定箇所に配置されているフィルタ部材を退避させ、減衰度の異なる別のフィルタ部材を該所定箇所に配置するフィルタ部材変更機構をさらに具備し、
    前記受光素子で検出された散乱光強度が所定範囲外にある場合には、前記フィルタ部材変更機構が、前記測定に先立って、所定箇所に配置されているフィルタ部材を異なる減衰度のもの交換するように構成してある請求項1又は2記載の粒子径分布測定装置。
  4. 媒質と該媒質中に分散した粒子からなる試料が逐次導入されるセルと、測定光を射出する光源と、測定光が照射された粒子からの散乱光を受光してその強度を検出する受光素子と、前記光源からセルに至る測定光又は前記セルから受光素子に至る散乱光の光路上の所定箇所に配置されて、前記測定光又は散乱光を減衰させるフィルタ部材と、前記受光素子によって検出された散乱光強度の揺らぎ及びフィルタ部材による減衰度に基づいて、前記セル中の試料の粒子径分布を測定する測定部とを具備した粒子径分布測定装置を用いた粒子径分布測定方法であって、
    前記測定部によって、
    前記試料がセルに導入される都度その粒子径分布を測定し、前記一連の各測定で得られた粒子径分布を合成することによって、それら複数回に亘る測定の間に導入された試料全体の粒子径分布を算出するとともに、前記フィルタ部材を、前記各測定の都度又はその一部の測定において、減衰度の異なるものに変更し、
    各測定の際に使用されているフィルタ部材の減衰度を示す減衰度データをメモリから取得するとともに、取得した減衰度データが示す減衰度に基づいて、前記セル中の試料の粒子径分布を測定することを特徴とする粒子径分布測定方法。
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