JP2008020218A - 粒子画像分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像された粒子の位相差画像から粒子の形態的特徴情報を得ることが可能な粒子画像分析装置を提供する。
【解決手段】この粒子画像分析装置は、粒子を照明するための照射部30と、照明された粒子を撮像し、位相差画像を取得するための撮像部80と、取得された位相差画像から粒子像を抽出し、抽出された粒子像を分析して粒子の形態的特徴を表す形態的特徴情報を求める画像処理基板6および画像データ処理部2bとを備える。また、画像処理基板6および画像データ処理部2bは、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい2値化しきい値と、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも大きい2値化しきい値とに基づいて、位相差画像から粒子像を抽出する。
【選択図】図2

Description

この発明は、粒子画像分析装置に関し、特に、撮像された粒子の画像を分析する粒子画像分析装置に関する。
従来、粒子を撮像することが可能な粒子画像撮像装置や撮像された粒子の画像を分析する粒子画像分析装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の粒子画像分析装置は、粒子を含む試料液が内部に流動される光透過性のフローセルと、フローセルの撮像領域に光を照射する光照射手段と、照射された光によって、フローセルの撮像領域に存在する粒子の透過光像を撮像する透過光像撮像手段と、光照射手段からフローセルに至る光路中に設けられた位相差測定用のリングスリットと、フローセルから透過光用撮像手段に至る光路中に設けられた位相差測定用の対物レンズとを備えている。上記特許文献1では、光照射手段から透過光用撮像手段の間の光路中に設けられた位相差測定用のリングスリットと位相差測定用の対物レンズとによって、位相差画像を得ることが可能である。
特開平7−270302号公報
しかしながら、上記特許文献1による粒子画像分析装置では、撮像された粒子の位相差画像から粒子像を抽出する構成が開示も示唆もされていない。このため、粒子の形態的特徴情報を得ることが困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、撮像された粒子の位相差画像から粒子の形態的特徴情報を得ることが可能な粒子画像分析装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面による粒子画像分析装置は、撮像された粒子の画像を分析する粒子画像分析装置であって、粒子を照明するための光源部と、照明された粒子を撮像し、位相差画像を取得するための撮像部と、取得された位相差画像から粒子像を抽出し、抽出された粒子像を分析して粒子の形態的特徴を表す形態的特徴情報を求める画像処理部とを備え、画像処理部は、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第1しきい値と、輝度値よりも大きい第2しきい値とに基づいて、位相差画像から粒子像を抽出する。
この一の局面による粒子画像分析装置では、上記のように、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第1しきい値と、輝度値よりも大きい第2しきい値とに基づいて、位相差画像から粒子像を抽出することによって、抽出した粒子像から粒子の形態的特徴情報を得ることができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、画像処理部は、第1しきい値より輝度値が小さい領域と第2しきい値より輝度値が大きい領域とを粒子領域として粒子像を抽出する。このように構成すれば、位相差測定において、粒子の厚みや大きさなどの違いにより、粒子像が背景よりも暗く写った場合と、粒子像が背景よりも明るく写った場合との両方の場合にも粒子像を抽出することができる。
この場合、好ましくは、画像処理部は、位相差画像の輝度分布を生成し、その輝度分布において粒子像の背景に実質的に対応する輝度値に対して第1所定値分小さい輝度値を第1しきい値とし、第2所定値分大きい輝度値を第2しきい値として粒子領域を決定する。このように構成すれば、画像処理部により、輝度分布において粒子像の背景に実質的に対応する輝度値から、容易に、第1しきい値および第2しきい値を設定して粒子像を抽出することができる。
上記画像処理部が位相差画像の輝度分布を生成する構成において、好ましくは、第2所定値は、第1所定値よりも大きい。このように構成すれば、粒子像が背景より明るくなる場合の粒子像の輝度値が高い場合に、正確に粒子像を抽出することができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、画像処理部は、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値を算出する算出手段と、第1しきい値と第2しきい値とを設定するしきい値設定手段とを含む。このように構成すれば、算出手段およびしきい値設定手段を含む画像処理部により、容易に、位相差画像から粒子像を抽出することができる。
この場合、好ましくは、粒子の流れを形成するフローセルをさらに備え、撮像部は、粒子の流れを複数回撮像するように構成されており、画像処理部は、しきい値設定手段による第1しきい値および第2しきい値の設定、および、第1しきい値および第2しきい値に基づく粒子像の抽出を、撮像された位相差画像毎に実行するように構成されている。このように構成すれば、撮像された位相差画像毎に適切なしきい値(第1しきい値および第2しきい値)が設定されるので、撮像された位相差画像毎に適切な粒子像の抽出を行うことができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、画像処理部は、位相差画像の各画素の輝度値と第1しきい値および第2しきい値とを比較することにより、粒子像を抽出するように構成されている。このように構成すれば、第1しきい値よりも小さい輝度値を有する画素の集合と、第2しきい値よりも大きい輝度値を有する画素の集合とを粒子像として抽出することができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値が、位相差画像の最頻度輝度値である。このように構成すれば、背景に実質的に対応する輝度値を、容易に、算出することができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、リング状のスリットを有するスリット部材と、リング状の位相膜とが、光源部と撮像部との間に配置されている。このように構成すれば、リング状のスリットを通過した光のうち、試料(粒子)の影響を受けない直接光を、リング状の位相膜により位相を変化させて像面に到達させるとともに、試料の影響を受けた回折光を、リング状の位相膜を避けて像面に到達させることができる。これにより、位相が変化した直接光と、位相が変化しない回折光とを像面において干渉させて、試料(粒子)の位相差画像を得ることができる。
上記一の局面による粒子画像分析装置において、好ましくは、粒子の形態的特徴情報は、粒子の大きさおよび形状の少なくとも一方である。このように構成すれば、粒子の大きさおよび形状の少なくとも一方を測定することができる。
上記リング状のスリットを有するスリット部材と、リング状の位相膜とが、光源部と撮像部との間に配置されている構成において、好ましくは、スリット部材と位相膜とを取り外すことにより、粒子の明視野画像を取得可能に構成されている。このように構成すれば、分析対象の粒子の性質によって、スリット部材と位相膜とを取り外すことにより、容易に、明視野測定と位相差測定とを切り換えることができる。これにより、より正確な分析を行うことができる。
上記リング状のスリットを有するスリット部材と、リング状の位相膜とが、光源部と撮像部との間に配置されている構成において、好ましくは、スリット部材と位相膜とを取り外し、スリット部材に代えてレンズを配置することにより、粒子の明視野画像を取得可能に構成されている。このように構成すれば、スリット部材と位相膜とを取り外し、スリット部材に代えてレンズを配置するという簡単な操作により、容易に、粒子画像分析装置が明視野画像を取得可能な状態に切り換えることができる。
上記スリット部材と位相膜とを取り外すことにより、粒子の明視野画像を取得可能な構成、または、上記スリット部材と位相膜とを取り外し、スリット部材に代えてレンズを配置することにより、粒子の明視野画像を取得可能な構成において、好ましくは、画像処理部は、位相差画像を画像処理する場合、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第1しきい値と、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも大きい第2しきい値とに基づいて、位相差画像から粒子像を抽出し、明視野画像を画像処理する場合、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第3しきい値に基づいて、明視野画像から粒子像を抽出する。このように構成すれば、第1しきい値、第2しきい値および第3しきい値により、位相差画像および明視野画像のいずれの画像からも粒子像を抽出することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による粒子画像分析装置の全体構成を示した斜視図であり、図2は、図1に示した粒子画像分析装置の全体構成を示した概略図である。図3〜図10は、図1に示した一実施形態による粒子画像処理装置の構造を説明するための図であり、図11は、位相差測定による測定原理を説明するための図である。図12は、図1に示した一実施形態による粒子画像分析装置の粒子画像処理装置の構成を示すブロック図である。まず、図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態による粒子画像分析装置の全体構成について説明する。
この粒子画像分析装置は、ファインセラミックス粒子や、顔料、化粧品パウダーなどの粉体の品質を管理するために用いられる。この粒子画像分析装置は、図1および図2に示すように、粒子画像処理装置1と、粒子画像処理装置1に電気信号線(本実施形態では、USB(Universal Serial Bus)2.0ケーブル)300を用いて電気的に接続される画像データ分析装置2とにより構成されている。
粒子画像処理装置1は、液体中の粒子を撮像するとともに、撮像した粒子画像を分析することにより、粒子の形態的特徴情報(大きさ、形状など)を求めるための処理を行うために設けられている。この粒子画像処理装置1により分析される粒子としては、たとえば、ファインセラミックス粒子、顔料、化粧品パウダーなどの粉体が挙げられる。また、粒子画像処理装置1は、図1に示すように、全体がカバー1aで覆われている。このカバー1aは、遮光の機能を有しており、内面に保温のための断熱材(図示せず)が取り付けられている。
また、粒子画像処理装置1には、図4に示すように、カバー1a(図1参照)で覆われた粒子画像処理装置1の内部を所定の温度(約25℃)に保つためのペルチェ素子1bおよびファン1cが取り付けられている。上記したカバー1a、ペルチェ素子1bおよびファン1cにより、粒子画像処理装置1内を所定の温度(約25℃)に保つことによって、温度変化に起因する撮像時の焦点距離のずれや、後述するシース液の粘度や比重などの特性の変化を抑制することが可能である。
また、本実施形態による粒子画像処理装置1では、粒子を撮像する際に、測定対象によって、明視野測定または位相差測定のいずれか一方に切換可能である。たとえば、測定対象が透明な粒子または透明に近い粒子である場合には、粒子は、位相差測定によって撮像され、測定対象が不透明な粒子の場合には、粒子は、明視野測定によって撮像される。位相差測定および明視野測定については、後に詳細に説明する。
また、画像データ分析装置2は、粒子画像処理装置1により処理された粒子画像を記憶および分析することにより、粒子の大きさや形状などを自動的に算出して表示するために設けられている。この画像データ分析装置2は、図1および図2に示すように、粒子画像を表示するための画像表示部(ディスプレイ)2aと、画像データ処理部2bと、キーボード2cとを有するパーソナルコンピュータ(PC)からなる。
粒子画像処理装置1は、図2に示すように、粒子懸濁液の流れを形成する流体機構部3と、粒子懸濁液の流れに対して光を照射する照明光学系4と、粒子懸濁液の流れを撮像する撮像光学系5と、撮像光学系5によって撮像された撮像画像から部分画像(粒子像)の切り出し処理などを行う画像処理基板6と、粒子画像処理装置1の制御を行うCPU基板7とを備えている。照明光学系4と撮像光学系5とは、流体機構部3を挟んで対向する位置に配置されている。
流体機構部3は、透明な石英製のフローセル8と、フローセル8に対して粒子懸濁液およびシース液の供給を行う供給機構部9と、フローセル8を支持する支持機構部10とを含んでいる。フローセル8は、粒子懸濁液の流れを、粒子懸濁液の両側を流れるシース液の流れで挟み込むことにより、偏平な流れに変換する機能を有している。このフローセル8は、図2および図3に示すように、フローセル8の撮像光学系5側の外面の中央位置近傍に縦長形状の凹部8aを有している。フローセル8内を流れる粒子懸濁液は、フローセル8の凹部8aを介して撮像されるように構成されている。
供給機構部9は、図2に示すように、フローセル8に粒子懸濁液を供給するためのサンプルノズル9aを有する供給部9bと、供給部9bに粒子懸濁液を送り込む供給口9cと、シース液を収容するシース液容器9dと、シース液を一時的に貯留するシース液チャンバ9eと、フローセル8内を通過したシース液を貯留する廃液チャンバ9fとを有している。
支持機構部10は、図5および図6に示すように、フローセル8を矢印A方向および矢印B方向に移動可能に支持することによって、フローセル8と後述する対物レンズ61(または対物レンズ66)との間の距離を変化させることが可能なように構成されている。この支持機構部10は、フローセル取付部材11(図6参照)と、フローセル取付部材11を矢印A方向および矢印B方向にスライド可能に支持する直動ガイド12と、駆動力中継部13(図5参照)と、駆動力中継部13を矢印A方向および矢印B方向にスライド可能に支持する直動ガイド14と、直動ガイド12および直動ガイド14が取り付けられる支持板15と、駆動力中継部13をスライド移動させるための駆動モータ16とを含んでいる。また、支持機構部10は、フローセル8が矢印A方向の端部に到達したことを検知するための光透過型のセンサ17と、フローセル8が矢印B方向の端部に到達したことを検知するための光透過型のセンサ18と、駆動力中継部13に取り付けられる検知片19および20とをさらに含んでいる。
フローセル8が支持されるフローセル取付部材11(図6参照)と駆動力中継部13(図5参照)とは一体的にスライドするように構成されている。駆動力中継部13には、ネジ穴(図示せず)が設けられており、ネジ穴には、対応するネジ(図示せず)が挿入されている。このネジは、駆動モータ16により回転する駆動モータ軸16aと一体的に回転するように構成されている。このような構成によって、駆動モータ16の回転により、フローセル8は矢印A方向および矢印B方向にスライドされる。
駆動モータ16は、ステッピングモータであり、粒子画像処理装置1のCPU基板7によって制御される。また、粒子画像分析装置の画像データ分析装置2は、駆動モータ16を制御することにより、フローセル8と後述する対物レンズ61との間の距離を調整することによって、自動的に、フローセル8内を流れる粒子懸濁液中の粒子に、後述する撮像部80のCCDカメラ82の焦点を合わせることが可能である。
また、センサ17は、駆動力中継部13に取り付けられた検知片19を検知することによって、駆動力中継部13が矢印A方向の端部に到達したことを検知する機能を有する。また、センサ18は、駆動力中継部13に取り付けられた検知片20を検知することによって、駆動力中継部13が矢印B方向の端部に到達したことを検知する機能を有する。なお、駆動力中継部13と、フローセル8が取り付けられるフローセル取付部材11とは、一体的にスライドするため、センサ17および18は、それぞれ、フローセル8が矢印A方向およびB方向の端部位置に到達したことを検知することが可能である。これにより、フローセル8が対物レンズ(明視野測定用の対物レンズ61または位相差測定用の対物レンズ66)またはコンデンサレンズ53に接触することが抑制される。
照明光学系4は、図2、図5および図6に示すように、照射部30と、照射部30よりもフローセル8側に設置される減光部40と、減光部40よりもフローセル8側に設置される集光部50とにより構成されている。照射部30は、光をフローセル8に向かって照射するために設けられている。
この照射部30は、図5および図6に示すように、光源としてのランプ31と、視野絞り部32と、ランプ31および視野絞り部32を支持するブラケット33とを含んでいる。視野絞り部32は、後述する撮像部80による撮像可能な視野の範囲を調節するために設けられている。また、ランプ31は、画像データ分析装置2によって発光電圧が制御される。
また、ランプ31は、粒子を撮像する際に、パルス光を1/60秒毎に周期的に照射する。これにより、1秒間に60フレーム分の粒子画像が撮像される。通常の測定では、1回の測定において、1分間で3600フレーム分の粒子画像が撮像される。
減光部40は、照射部30からの光を減光することにより、光の強度を調節するために設けられている。この減光部40は、図5および図6に示すように、照射部30に対して固定的に取り付けられる固定減光部40aと、照射部30に対して図5のX方向に移動可能に取り付けられる移動減光部40bと、固定減光部40aおよび移動減光部40bを支持するブラケット40cとを含んでいる。
固定減光部40aは、固定減光フィルタ41と、2つの長ネジ42と、レール部材43と、位置決めピン44とを有している。固定減光フィルタ41は、レール部材43に対して取外し可能に構成されることにより、減光率の異なる他の固定減光フィルタ41と交換可能に構成されている。2つの長ネジ42は、固定減光フィルタ41をレール部材43に取り付けるために設けられている。位置決めピン44は、固定減光フィルタ41のレール部材43に対する位置決めとしての機能を有している。
移動減光部40bは、移動減光フィルタ45と、移動減光フィルタ45を直動ガイド46(図6参照)に沿って移動させるための駆動機構部47と、移動減光フィルタ45に取り付けられた検知片48(図5参照)と、ブラケット40cに取り付けられるとともに、検知片48を検知するための光透過型のセンサ49(図5参照)とを含んでいる。移動減光フィルタ45は、固定減光部40aよりも照射部30側に設置されるとともに、照射部30からの光を減光可能な作動位置と、照射部30からの光に影響を与えない退避位置とを移動可能に構成されている。駆動機構部47は、ピストンロッド47a(図5参照)を有する駆動源としてのエアシリンダ47bと、エアシリンダ47bのピストンロッド47aに連結部材47cを介して接続される駆動伝達部材47dとを有している。この駆動伝達部材47dは、移動減光フィルタ45に取り付けられている。なお、この移動減光フィルタ45は、上記した固定減光フィルタ41と異なり、減光率の異なる他の移動減光フィルタ45とは容易に交換できないように取り付けられている。なお、移動減光フィルタ45は、後述するリレーレンズ(レンズ88およびレンズ89)による倍率切換の際の光量調整に使用される。
集光部50は、減光部40により減光された光をフローセル8に向かって集光するために設けられている。この集光部50は、図5および図6に示すように、明視野測定用の補助レンズ51と、補助レンズ51よりもフローセル8(図6参照)側に設置される開口絞り52と、開口絞り52よりもフローセル8側に設置されるコンデンサレンズ53と、開口絞り52の開口数を調節するための絞り調整部54と、ブラケット55とを含んでいる。開口絞り52は、照射部30側からの光の量を調節するために設けられている。
ここで、本実施形態では、図7に示すように、位相差測定を行う場合、明視野測定用の補助レンズ51(図6参照)は、位相差測定用の補助レンズ56に交換される。位相差測定用の補助レンズ56には、図8および図9に示すように、リング状のスリット56aが設けられている。このリング状のスリット56aにより、後述するランプ31から照射された光のうち、試料の影響を受けない光を、後述する位相差測定用の対物レンズ66の位相膜66aに入射させることが可能である。
撮像光学系5は、図2および図4に示すように、対物レンズ部60と、結像レンズ部70と、撮像部80とにより構成されている。
対物レンズ部60は、照明光学系30からの光により照射されたフローセル8(図6参照)の内部を流れる粒子懸濁液中の粒子の光像を拡大するために設けられている。この対物レンズ部60は、図5および図6に示すように、明視野測定用の対物レンズ61と、対物レンズ61を保持するための対物レンズホルダ62と、対物レンズホルダ62を支持するためのブラケット63と、位置決めピン64(図5参照)と、固定ネジ65とを含んでいる。
ここで、本実施形態では、位相差測定により撮像する際は、図7に示すように、明視野測定用の対物レンズ61(図6参照)は、位相差測定用の対物レンズ66に交換される。位相差測定用の対物レンズ66には、図10に示すように、内部にリング状の位相膜66aが設けられている。この位相膜66aは、透明な位相板(図示せず)に取り付けられている。また、位相膜66aは、位相膜66aを通過した光の位相を、たとえば4分の1波長ずらす機能を有する。また、位相膜66aは、前述の位相差用の補助レンズ56のリング状のスリット56aに対応した大きさを有し、リング状のスリット56aを通過した光のうち、試料の影響を受けない(試料により回折されない)光は、実質的に全てが位相膜66aに入射するように構成されている。
ここで、位相差測定の測定原理について説明する。位相差測定では、図11に示すように、リングスリットを通過した光は、コンデンサレンズによって集光された後、試料(粒子)に入射する。試料(粒子)に入射した光は、試料の影響を受けない直接光と、試料の影響を受けて回折するとともに試料の形態的情報を有する回折光とに分離する。そして、試料の影響を受けない直接光は、対物レンズに入射した後、実質的に全てが位相膜を通過するように構成されている。そして、位相膜を通過した直接光は、位相がたとえば4分の1波長変化した状態で像面に到達する。また、試料の影響を受けた回折光は、対物レンズに入射した後、位相膜を通過せずに像面に到達する。なお、位相板を通過することによっては位相は変化しない。そして、位相が変化した直接光と、回折光とが像面において干渉することにより、像面に明暗のコントラストが得られる。この位相差測定では、試料の構造または厚みなどによってコントラストの状態が異なる。すなわち、直接光と回折光とが逆位相で干渉した場合には、直接光と回折光とが互いに弱めあうため、直接光と回折光との干渉光による試料像は、直接光による背景よりも暗くコントラストがつく。また、直接光と回折光とが同位相で干渉した場合には、直接光と回折光とが互いに強め合うため、試料像は、背景よりも明るくコントラストがつく。
なお、明視野測定では、試料(粒子)に当たって遮られた光は対物レンズ61に入らないか、または、強度が弱められて対物レンズ61に入る。また、試料(粒子)に当たらない光は、直接対物レンズ61に入る。このため、明視野測定では、撮像画像の背景が試料像(粒子像)に比べて明るく映る(大きい輝度値を有する)。
結像レンズ部70は、図4に示すように、対物レンズ部60で拡大された粒子の光像を結像するための結像レンズ71と、結像レンズ71を保持するブラケット72とを含んでいる。
撮像部80は、結像レンズ部70で結像された粒子像を撮像するために設けられている。この撮像部80は、図4に示すように、リレーレンズボックス81と、CCDカメラ82と、リレーレンズボックス82を2つの直動ガイド83に沿って図4のP方向にスライドさせるための駆動機構部84と、撮像部80を覆う遮光カバー85と、リレーレンズボックス81に取り付けられた検知片86と、検知片86を検知するための光透過型のセンサ87とを含んでいる。リレーレンズボックス81には、2倍の拡大倍率を有するレンズ88と、0.5倍の拡大倍率を有するレンズ89とが内蔵されている。リレーレンズボックス81をP方向にスライドさせることによって、2倍の拡大倍率を有するレンズ88と、0.5倍の拡大倍率を有するレンズ89とを交換可能である。
次に、図2および図12を参照して、画像処理基板6の構成について説明する。画像処理基板6は、図12に示すように、CPU91と、ROM92と、メインメモリ93と、画像処理プロセッサ94と、フレームバッファ95と、フィルタテスト用メモリ96と、バックグラウンド補正データ用メモリ97と、プライムコードデータ格納用メモリ98と、頂点データ格納用メモリ99と、結果データ格納用メモリ100と、画像入力インターフェース101と、USBインターフェース102とにより構成されている。CPU91、ROM92、メインメモリ93および画像処理プロセッサ94は、互いにデータの送受信が可能なようにバス(BUS)により接続されている。また、画像処理プロセッサ94は、フレームバッファ95、フィルタテスト用メモリ96、バックグラウンド補正データ用メモリ97、プライムコードデータ格納用メモリ98、頂点データ格納用メモリ99、結果データ格納用メモリ100および画像入力インターフェース101と、それぞれ、個別のバス(BUS)により接続されている。これにより、画像処理プロセッサ94から、フレームバッファ95、フィルタテスト用メモリ96、バックグラウンド補正データ用メモリ97、プライムコードデータ格納用メモリ98、頂点データ格納用メモリ99および結果データ格納用メモリ100へ、それぞれ、データの読み出し、および書き込みが可能になるとともに、画像入力インターフェース101から画像処理プロセッサ94へデータの入力が可能になる。このような画像処理基板6のCPU91は、PCIバスを介してUSBインターフェース102に接続されている。USBインターフェース102は、図示しないUSB/RS−232c変換器を介してCPU基板7に接続されている。
CPU91は、ROM92に記憶されているコンピュータプログラムと、メインメモリ93にロードされたコンピュータプログラムとを実行する機能を有している。ROM92は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどにより構成されている。このROM92には、CPU91により実行されるコンピュータプログラムや、コンピュータプログラムに用いるデータなどが記録されている。メインメモリ93は、SRAMまたはDRAMなどにより構成されている。このメインメモリ93は、ROM92に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられるとともに、コンピュータプログラムをCPU91が実行する際のCPU91の作業領域として使用される。
画像処理プロセッサ94は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などにより構成されている。この画像処理プロセッサ94は、メディアンフィルタ処理回路、ラプラシアンフィルタ処理回路、2値化処理回路、エッジトレース処理回路、重なりチェック処理回路、結果データ作成回路などの画像処理を実行可能なハードウェアを備える画像処理専用のプロセッサである。フレームバッファ95、フィルタテスト用メモリ96、バックグラウンド補正データ用メモリ97、プライムコードデータ格納用メモリ98、頂点データ格納用メモリ99および結果データ格納用メモリ100は、それぞれ、SRAMやDRAMなどにより構成されている。これらのフレームバッファ95、フィルタテスト用メモリ96、バックグラウンド補正データ用メモリ97、プライムコードデータ格納用メモリ98、頂点データ格納用メモリ99および結果データ格納用メモリ100は、画像処理プロセッサ94が画像処理を実行する際のデータの格納用として使用される。
画像入力インターフェース101は、A/D変換器を含むビデオデジタイズ回路(図示せず)を備えている。この画像入力インタフェース101は、図2および図12に示すように、ビデオ信号ケーブル103によってCCDカメラ82(撮像部80)に電気的に接続されている。これにより、CCDカメラ82から入力されたビデオ信号は、画像入力インターフェース101(図12参照)でA/D変換される。そして、デジタル化された画像データ(粒子画像)は、フレームバッファ95に格納されるように構成されている。USBインターフェース102は、CPU基板7と図示しないUSB/RS−232c変換器を介して接続されている。また、USBインターフェース102は、電気信号線(USB2.0ケーブル)300によって画像データ分析装置2に接続されている。CPU基板7は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成されており、粒子画像処理装置1を制御する機能を有している。
画像データ分析装置2は、図1および図2に示すように、画像表示部2aと、CPU、ROM、RAMおよびハードディスクなどを備えた装置本体としての画像データ処理部2bと、キーボードなどの入力装置2cとを含むパーソナルコンピュータ(PC)により構成されている。画像データ処理部2bのハードディスクには、粒子画像処理装置1と通信することにより粒子画像処理装置1での処理結果に基づいて画像データの解析処理および統計処理を行うためのアプリケーションプログラムがインストールされている。このアプリケーションプログラムは、画像データ処理部2bのCPUにより実行されるように構成されている。
次に、図2、図3、図4、図12および図13を参照して、本発明の一実施形態による粒子画像処理装置1の動作について説明する。まず、バックグラウンド補正データを生成するためのバックグラウンド補正用画像の撮像が行われる。具体的には、フローセル8にシース液のみを供給した状態で、ランプ31からパルス光を1/60秒毎に周期的に照射し、CCDカメラ82により撮像が行われる。これによって、粒子がフローセル8内を通過していない状態の1/60秒毎の静止画像(バックグラウンド補正用画像)が、対物レンズ61または66を介してCCDカメラ82により撮像される。そして、粒子が写っていない状態の複数のバックグラウンド補正用画像を画像処理基板6に取り込む。これにより、図13に示すように、1つのバックグラウンド補正データを生成する。そして、画像処理基板6では、バックグラウンド補正データをバックグラウンド補正データ用メモリ97(図12参照)に格納するとともに、電気信号線(USB2.0ケーブル)300を介して画像データ分析装置2の画像データ処理部2bに送信する。そして、画像データ分析装置2側では、受信したバックグラウンド補正データを画像データ処理部2b内のメモリに保存する。なお、このバックグラウンド補正データを生成する処理は、粒子の撮像開始前に1回だけ実行される。
次に、粒子の撮像が行われる。具体的には、図2に示す供給口9cに供給された粒子懸濁液は、フローセル8の上方に位置する供給部9bに送り込まれる。そして、供給部9bの粒子懸濁液は、供給部9bに設けられたサンプルノズル9a(図2参照)の先端から少しずつフローセル8内に押し出される。また、シース液もシース液容器9dからシース液チャンバ9eおよび供給部9bを介してフローセル8内に送り込まれる。そして、粒子懸濁液は、図3に示すように、シース液に両側を挟み込まれることにより流体力学的に偏平な形状に絞られた状態で、フローセル8内を上方から下方に向かって流れる。そして、粒子懸濁液は、図2に示すように、フローセル8内を通過した後、廃液チャンバ9fを介して排出される。上記のように、流体機構部3のフローセル8で偏平な形状に絞られた粒子懸濁液の流れに対して、照明光学系4の照射部30から光を照射することによって、撮像光学系5において粒子の画像が対物レンズ部60を介して撮像部80により撮像される。
このとき、フローセル8内で偏平に絞られた粒子懸濁液の流れに対して、ランプ31(図4参照)からパルス光を1/60秒毎に周期的に照射する。このランプ31からのパルス光の照射は、60秒間行われる。これによって、合計3600枚の粒子の静止画像が対物レンズ61または66を介してCCDカメラ82により撮像される。
また、粒子懸濁液の流れの偏平な面を撮像部80で撮像することにより、撮像される粒子の重心と、撮像部80のCCDカメラ82の撮像面との距離を実質的に一定にすることが可能である。これにより、粒子の大きさに関わらず常にピントの合った粒子像を得ることが可能である。
そして、CCDカメラ82によって撮像された撮像画像(粒子画像)は、ビデオ信号ケーブル103を介してビデオ信号として画像処理基板6(図12参照)へ出力される。画像処理基板6の画像入力インターフェース101では、CCDカメラ82(図12参照)からのビデオ信号をA/D変換することにより、デジタル化された画像データを生成する。図12に示す画像入力インターフェース101が出力した画像データは、転送されてフレームバッファ95に格納される。そして、フレームバッファ95に格納されたフレームデータに対して、図13に示すように、画像処理基板6による画像データからの部分画像(粒子像)の切り出し処理(抽出)と、画像データ処理部2bへの画像処理結果データの送信とが行われる。この場合、まず、画像処理基板6の画像処理プロセッサ94(図12参照)による以下のような画像処理が実行される。
図14は、図12に示した一実施形態による粒子画像処理装置の画像処理プロセッサの撮像画像の処理手順を示したフローチャートである。図15〜図23は、図12に示した一実施形態による粒子画像処理装置の画像処理プロセッサの撮像画像の処理方法を説明するための図である。次に、図12〜図23を参照して、一実施形態による粒子画像処理装置1の画像処理プロセッサ94の撮像画像の処理方法を説明する。
画像処理プロセッサ94による画像処理としては、ステップS1において、画像処理プロセッサ94は、フレームバッファ95に格納された粒子画像(画像データ)に対してノイズ除去処理を実行する。すなわち、画像処理プロセッサ94には、上記したように、メディアンフィルタ処理回路が設けられている。このメディアンフィルタ処理回路によるメディアンフィルタ処理を施すことによって、粒子画像中のゴミなどのノイズが除去される。このメディアンフィルタ処理は、注目画素およびその近傍の8画素を含む計9画素について、各々の輝度値を数値の大きい(または、小さい)順に並べて、9画素の画素値のメディアン(中間値)を注目画素の輝度値とする処理である。
次に、ステップS2において、画像処理プロセッサ94は、粒子懸濁液の流れに対する照射光の強度むらを補正するためのバックグラウンド補正処理を実行する。すなわち、画像処理プロセッサ94には、上記したように、ラプラシアンフィルタ処理回路が設けられている。バックグラウンド補正処理では、ラプラシアンフィルタ処理回路によって、予め取得されてバックグラウンド補正データ用メモリ97に格納されているバックグラウンド補正データと、メディアンフィルタ処理後の粒子画像との比較演算を行い、粒子画像から大部分の背景画像を除去した補正画像を生成する。
次に、ステップS3において、画像処理プロセッサ94は、輪郭強調処理を実行する。この輪郭強調処理においては、ラプラシアンフィルタ処理回路によるラプラシアンフィルタ処理が行われる。このラプラシアンフィルタ処理は、注目画素およびその近傍の8画素を含む計9画素について、各々の輝度値と、対応する所定の係数とを掛け合わせ、その乗算結果の和を注目画素の輝度値とする処理である。図15に示すように、注目画素X(i,j)に対応する係数を「2」とし、注目画素と上下左右方向で隣接する4つの画素X(i,j−1)、X(i,j+1)、X(i−1,j)、および、X(i+1,j)に対応する係数を「−1/4」とし、注目画素と斜め方向で隣接する4つの画素X(i−1,j−1)、X(i+1,j−1)、X(i+1,j+1)、および、X(i−1,j+1)に対応する係数を「0」としている。そして、以下の式(1)によって、ラプラシアンフィルタ処理後の注目画素の輝度値Y(i,j)を算出する。なお、以下の式(1)による演算の結果が255よりも大きい場合には255を出力し、式(1)による演算の結果が負の数となる場合には0を出力する。
Y(i,j) = 2×X(i,j)−0.25×(X(i,j−1)+X(i−1,j)+X(i,j+1)+X(i+1,j))+0.5 ・・・(1)
次に、ステップS4において、画像処理プロセッサ94は、輪郭強調処理が施された後のデータに基づいて、2値化のスレッシュホールドレベル(2値化しきい値)を設定する。すなわち、画像処理プロセッサ94のラプラシアンフィルタ回路には、2値化しきい値設定処理を実行する輝度ヒストグラマ部が設けられている。まず、画像処理プロセッサ94は、ラプラシアンフィルタ処理後の画像データから輝度ヒストグラム(図16および図17参照)を作成する。図16は、明視野測定による撮像画像の輝度ヒストグラムを示し、図17は、位相差測定による撮像画像の輝度ヒストグラムを示している。画像処理プロセッサ94は、この輝度ヒストグラムに対して所定のスムージング処理を行う。そして、スムージング処理後の輝度ヒストグラムから、図16および図17に示すように、背景に実質的に対応する輝度値である最頻度輝度値を求めた後、この最頻度輝度値を用いて以下の式(2)または(3)によって2値化しきい値を算出する。
2値化しきい値 = 最頻度輝度値 × α(パーセント) + β ・・・(2)
2値化しきい値 = 最頻度輝度値 − γ ・・・(3)
2値化しきい値 = 最頻度輝度値 + δ ・・・(4)
上記式(2)は、明視野測定による撮像画像に対して適用され、上記式(3)および式(4)は、位相差測定による撮像画像に対して適用される。なお、上記式(2)、(3)および(4)において、α、β、γおよびδは、パーソナルコンピュータ(PC)からなる画像データ分析装置2を用いてユーザにより設定可能なパラメータであり、ユーザは、測定対象によってα、β、γおよびδの値を変更可能である。なお、αおよびβのデフォルト値(既定値)は、それぞれ、「90」および「0」である。また、γおよびδの値は、それぞれ、「5〜20」および「20〜50」に設定される。本実施形態では、位相差測定において2値化しきい値を決定するパラメータであるγおよびδは、δがγよりも大きくなるように設定される。
次に、ステップS5において、画像処理プロセッサ94は、2値化しきい値設定処理で設定したスレッシュホールドレベル(2値化しきい値)で、ラプラシアンフィルタ処理後の画像に対して2値化処理を行う。すなわち、明視野測定による撮像画像に対しては、上記式(2)で算出された値より小さい輝度値を有する画素の集合を粒子像として抽出する。また、位相差測定による撮像画像に対しては、上記式(3)で算出された値(2値化しきい値)よりも小さい輝度値を有する画素の集合と、上記式(4)で算出された値(2値化しきい値)より大きい輝度値を有する画素の集合とを粒子像として抽出する。
そして、ステップS6において、2値化処理が施された画像の各画素に対して、プライムコードおよび多重点情報を取得する。すなわち、画像処理プロセッサ94には、2値化処理回路が設けられている。この2値化処理回路によって、2値化処理およびプライムコード・多重点情報取得処理が実行される。なお、プライムコードとは、注目画素およびその近傍の8つの画素を含む計9画素について求められる2値化コードであり、以下のように定義される。プライムコードデータ格納用メモリ98は、図18に示すように、1ワード(11bit)中にプライムコード格納領域98aおよび多重点数格納領域98bの2つの領域を含んでいる。プライムコード格納領域98aは、図18中のbit0〜bit7で示す8bitの領域であり、多重点数格納領域98bは、図18中のbit8〜bit10で示す3bitの領域である。次に、プライムコードの定義について説明する。図19に示すように、2値化処理された画像データのP0〜P8の9画素について、P1〜P3の画素値が0になっており、P0およびP4〜P8の画素値が1となっている。なお、P0〜P8の9画素に各々対応する輝度値が2値化しきい値以上の場合には、P0〜P8の画素値が1となり、P0〜P8の9画素に各々対応する輝度値が2値化しきい値未満の場合には、P0〜P8の画素値が0となる。この場合のプライムコードを説明する。注目画素P8以外の8つの画素P0〜P7は、プライムコード格納領域98aのbit0〜bit7に各々対応している。つまり、プライムコード格納領域98aは、下位ビット(bit0)から上位ビット(bit7)へ向けて、8つの画素P0〜P7の画素値が各々格納されるように構成されている。これにより、プライムコードは、2進数表記では11110001となり、16進数表記ではF1となる。なお、注目画素P8の画素値は、プライムコードには含まれない。
また、注目画素とその近傍の8画素とによって構成される領域が、粒子像の境界の一部である場合、すなわち、プライムコードが2進数表記で00000000以外の場合には、多重点情報が求められる。多重点とは、後述するエッジトレースの際に何回通過する可能性があるかを示すコードであり、予めルックアップテーブル(図示せず)に全てのパターンに対応する多重点情報が記憶されている。そして、このルックアップテーブルを参照することによって多重点数が求められる。図20を参照して、P2およびP5〜P8の4画素の画素値が1であり、P0、P1、P3およびP4の4画素の画素値が0である場合には、図20中の矢印CおよびDで示すように、エッジトレースの際に注目画素P8を2回通過する可能性がある。したがって、注目画素P8は2重点となり、多重点数は2となる。この多重点数は、多重点数格納領域98bに格納される。
次に、ステップS7において、画像処理プロセッサ94は、頂点データを作成する。この頂点データ作成処理も、上記した2値化処理およびプライムコード・多重点情報取得処理と同様、画像処理プロセッサ94に設けられた2値化処理回路によって実行される。頂点データとは、後述するエッジトレースを開始する予定の座標を示すデータである。注目画素およびその近傍の8画素を含む計9画素の領域が、以下の3つの条件(条件(1)〜条件(3))をすべて満たす場合にのみ頂点であると判断される。
条件(1)・・・注目画素P8の画素値が1である。
条件(2)・・・注目画素P8の上方の3画素(P1〜P3)、および、注目画素P8の左隣の1画素(P4)の画素値が0である。
条件(3)・・・注目画素P8の右隣の1画素(P0)、および、注目画素P8の下方の3画素(P5〜P7)のうち少なくとも1つの画素の画素値が1である。
画像処理プロセッサ94は、全画素の中から頂点に該当する画素を検索し、作成した頂点データ(頂点の位置を示す座標データ)を頂点データ格納用メモリ99に格納する。
次に、ステップS8において、画像処理プロセッサ94は、エッジトレース処理を実行する。画像処理プロセッサ94には、上記したように、エッジトレース処理回路が設けられており、エッジトレース処理回路によりエッジトレース処理が実行される。このエッジトレース処理では、まず、頂点データからエッジトレースを開始する座標を特定し、この座標からプライムコードと、予め記憶されている進行方向を決定するためのコードとに基づいて、粒子像のエッジトレースを行う。そして、画像処理プロセッサ94は、エッジトレースの際に、各粒子像の面積値、直行カウント数、斜行カウント数、コーナカウント数および位置を算出する。ここで、粒子像の面積値とは、粒子像を構成する画素の総数、すなわち、エッジで囲まれた領域の内側に含まれる画素の総数をいう。また、直行カウント数とは、粒子像の3画素以上のエッジ画素が上下方向または左右方向に直線状に並ぶ場合に、その直線区間の両端のエッジ画素を除いたエッジ画素の総数をいう。すなわち、直行カウント数は、粒子像のエッジのうち、上下方向または左右方向へ延びた直線成分を構成するエッジ画素の総数のことである。また、斜行カウント数とは、粒子像の3画素以上のエッジ画素が斜め方向に直線状に並ぶ場合に、その斜め方向の直線区間の両端のエッジ画素を除いたエッジ画素の総数をいう。すなわち、斜行カウント数は、粒子像のエッジのうち、斜め方向へ延びた直線成分を構成するエッジ画素の総数のことである。また、コーナカウント数とは、粒子像のエッジ画素のうち、隣り合う複数のエッジ画素がそれぞれ異なる方向で接する(たとえば、一方のエッジ画素とは上方で隣り合い、他方のエッジ画素とは左方で隣り合う場合など)エッジ画素の総数をいう。すなわち、コーナカウント数は、粒子像のエッジのうち、コーナを構成するエッジ画素の総数のことである。また、粒子像の位置は、粒子像の右端、左端、上端および下端の座標により決定される。画像処理プロセッサ94は、上記した算出結果のデータを、画像処理プロセッサ94に内蔵されている内部メモリ(図示せず)に格納する。
次に、ステップS9において、画像処理プロセッサ94は、粒子の重なりチェック処理を実行する。画像処理プロセッサ94には、上記したように、重なりチェック回路が設けられており、この重なりチェック回路によって、重なりチェック処理が実行される。この粒子の重なりチェック処理においては、まず、画像処理プロセッサ94が、上記したエッジトレース処理による粒子像の解析結果に基づいて、1つの粒子像(外側粒子像)の中に他の粒子像(内側粒子像)が包含されているか否かを判別する。そして、外側粒子像の中に内側粒子像が存在する場合には、内側粒子像を後述する結果データ作成処理における部分画像の切り出し対象から除外する。次に、内側粒子像が存在するか否かの判別原理について説明する。まず、図21に示すように、2つの粒子像G1およびG2を選択し、一方の粒子像G1のX座標の最大値G1XMAXおよび最小値G1XMINと、Y座標の最大値G1YMAXおよび最小値G1YMINとを特定する。次に、他方の粒子像G2のX座標の最大値G2XMAXおよび最小値G2XMINと、Y座標の最大値G2YMAXおよび最小値G2YMINとを特定する。そして、以下の4つの条件(条件(4)〜条件(7))を全て満たす場合に、粒子像G1は、粒子像G2を包含していると判別されて、内側粒子像が存在すると判別される。
条件(4)・・・粒子像G1のX座標の最大値G1XMAXが、粒子像G2のX座標の最大値G2XMAXよりも大きい。
条件(5)・・・粒子像G1のX座標の最小値G1XMINが、粒子像G2のX座標の最小値G2XMINよりも小さい。
条件(6)・・・粒子像G1のY座標の最大値G1YMAXが、粒子像G2のY座標の最大値G2YMAXよりも大きい。
条件(7)・・・粒子像G1のY座標の最小値G1YMINが、粒子像G2のY座標の最小値G2YMINよりも小さい。
上記した重なりチェック処理の結果データは、画像処理プロセッサ94の内部メモリ(図示せず)に格納される。
次に、ステップS10において、画像処理プロセッサ94は、上記したステップS1〜S9における処理により特定した個々の粒子像を個別に含む部分画像を粒子画像から切り出す(抽出する)とともに、画像処理結果データを作成する。画像処理プロセッサ94には、上記したように、結果データ作成回路が設けられており、結果データ作成回路により結果データ作成処理が実行される。この結果データ作成処理により作成される部分画像は、粒子画像から、1つの粒子と、予め設定されている余白値によって決定される粒子の周囲の領域とを含む矩形領域を切り出した画像である。なお、本実施形態による矩形領域は、図22に示す粒子像の上端の座標(YMIN)、下端の座標(YMAX)、左端の座標(XMIN)および右端の座標(XMAX)により決定される領域R1よりも上下左右方向に各々3画素分ずつ広い領域R2のことをいう。
ここで、画像処理結果データは、図23に示すように、上記したステップS10における画像処理によって認識された全ての粒子像についての部分画像データ、粒子像の面積値(画素数)、直行カウント数、斜行カウント数およびコーナカウント数などのデータに加えて、粒子像を含む部分画像の位置のデータ(XMIN、XMAX、YMINおよびYMAX)や、画像データの格納位置のデータを含んでいる。この画像処理結果データは、1フレーム毎に生成される。なお、1フレームの画像処理結果データ(1フレームデータ)の大きさは、64キロバイトの固定長である。このため、1粒子データの大きさによって、1フレームデータの大きさが変化することはない。また、1フレームデータは、前フレームデータに上書きされて生成される。図23に示した1フレームデータでは、各々の1粒子データが非常に大きいため、4つの粒子データのみが埋め込まれている。1粒子データ長が小さい場合や、1粒子データの数が少ない場合には、1フレームデータの先頭からデータが埋め込まれていくので、1フレームデータの末尾に前フレームデータが残ることがある。しかしながら、転送先の画像データ処理部2bでは、1粒子データ内に記憶されている1フレーム内の粒子総数によって、1フレームデータ内の1粒子データを認識するため、末尾に残った前フレームデータが認識されることはない。画像処理プロセッサ94は、結果データ作成処理によって作成した画像処理結果データを結果データ格納用メモリ100に格納する。このようにして、画像処理プロセッサ94による画像処理(粒子像の抽出)が終了する。なお、画像処理プロセッサ94は、以上のような一連の画像処理をパイプライン処理によって繰り返し実行し、1フレーム毎の部分画像を3600フレーム分について生成する。なお、1フレーム内に粒子画像が存在しない場合は、図23に示した1フレーム内の1粒子データの先頭データを上書きするとともに、ヘッダーとフッターとの間の粒子情報を「0」で埋める。
図24は、図13に示した一実施形態による画像データ処理部の画像解析処理モジュールの動作手順を示したフローチャートである。次に、図24を参照して、画像データ処理装置2の画像データ処理部2bによる部分画像の解析処理の動作について説明する。
前述したように、画像データ処理部2bのハードディスクには、部分画像の解析処理を行うためのアプリケーションプログラム(画像解析処理モジュール)がインストールされている。そして、この画像解析処理モジュールにより部分画像の解析処理が実行される。この部分画像の解析処理動作では、まず、図24に示したステップS21において、画像データ処理部2bが、1フレーム分の画像処理結果データ(部分画像を含む)を受信する。そして、ステップS22において、受信した1フレーム分の画像処理結果データ内に入っている粒子数を取得する。
ここで、ステップS23において、画像データ処理部2bは、画像データ格納位置(図23参照)に基づいて、1フレーム分の画像処理結果データから部分画像を抽出する。そして、ステップS24、S25、S26、S27およびS28において、ノイズ除去処理、バックグラウンド補正処理、2値化しきい値設定処理、2値化処理およびエッジトレース処理の各処理を実行する。なお、ステップS24〜S28において実行される各処理は、それぞれ、図14に示した画像処理プロセッサ94の処理手順フロー中のステップS1、S2、S4、S5およびS8における各処理に対応する。すなわち、画像処理プロセッサ94において行われる各処理を、画像データ処理部2bにおいても行うことが可能である。これにより、画像処理プロセッサ94において行われた各処理の条件と異なる条件で画像データ処理部2bにおいて各処理を行うことが可能である。また、画像処理プロセッサ94での処理がハードウェア処理されているのに対して、画像データ処理部2bでの処理は、ソフトウェア処理されている。
次に、ステップS29において、1フレーム分の全ての部分画像が解析処理されたか否かが判断される。そして、ステップS29において、1フレーム分の全ての部分画像が解析処理されていないと判断された場合には、ステップS23に戻り、画像データ格納位置(図23参照)に基づいて、1フレーム分の画像処理結果データから他の部分画像を抽出する。一方、ステップS29において、1フレーム分の全ての部分画像が解析処理されたと判断された場合には、ステップS30に進む。ステップS30において、全て(3600枚)のフレームについて画像処理結果データを受信したか否かが判断される。そして、ステップS30において、全てのフレームについて画像処理結果データを受信していないと判断された場合には、ステップS21に戻り、他の1フレーム分の画像処理結果データを受信する。一方、ステップS30において、全てのフレームについて画像処理結果データを受信したと判断された場合には、そのまま終了する。これにより、60秒間の粒子の撮像により得られた3600フレーム分の部分画像に対応する粒子画像の画像解析処理が終了する。
本実施形態では、上記のように、式(3)により求められる2値化しきい値と、式(4)により求められる2値化しきい値とに基づいて、位相差画像から粒子像を抽出することによって、抽出した粒子像から粒子の形態的特徴情報(大きさ、形状など)を得ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、画像処理基板1dは、位相差画像の輝度ヒストグラムを生成し、その輝度ヒストグラムにおいて位相差画像の最頻度輝度値に対してパラメータ(γ)分小さい輝度値と、パラメータ(δ)分大きい輝度値とを2値化しきい値として粒子領域を抽出することによって、画像処理基板1dにより、輝度ヒストグラムにおける最頻度輝度値から、容易に、2値化しきい値を設定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、パラメータ(δ)を、パラメータ(γ)よりも大きくすることによって、抽出する粒子像の輝度値が高い場合に、正確に粒子像を抽出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、ヒストグラマ部により算出された最頻度輝度値に基づいて、式(3)および式(4)によって2値化しきい値を設定することによって、容易に、位相差画像から粒子像を抽出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、3600フレーム分の位相差画像に対して、画像処理基板6および画像データ処理部2bが粒子像の抽出を1フレーム毎に実行することによって、撮像された位相差画像毎に適切なしきい値が設定されるので、撮像された位相差画像毎に適切な粒子像の抽出を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、画像処理基板6および画像データ処理部2bが、位相差画像の各画素の輝度値と2値化しきい値とを比較することにより、粒子像を抽出するように構成することによって、式(3)により求められる2値化しきい値よりも小さい輝度値を有する画素の集合と、式(4)により求められる2値化しきい値よりも大きい輝度値を有する画素の集合とを粒子像として抽出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、位相差画像の最頻度輝度値を、位相差画像の背景に実質的に対応する輝度値として用いることによって、背景に実質的に対応する輝度値を、容易に、ヒストグラムにより算出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リング状のスリット56aを有する補助レンズ56と、リング状の位相膜66aが設けられた対物レンズ66とを用いて粒子を撮像することによって、リング状のスリット56aを通過した光のうち、試料(粒子)の影響を受けない直接光を、リング状の位相膜66aにより位相を変化させて像面に到達させ、試料(粒子)の影響を受けた回折光を、リング状の位相膜66aを避けて像面に到達させることができる。これにより、位相が変化した直接光と、位相が変化しない回折光とを像面において干渉させて、試料(粒子)の位相差画像を得ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、画像データ処理部2bによって、粒子の大きさおよび形状を測定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、位相差測定と、明視野測定とを切り換え可能に構成することによって、分析対象の粒子の性質によって明視野測定と位相差測定とを切り換えることができる。これにより、より正確な分析を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、位相差画像を取得可能な状態から、補助レンズ56と位相膜66aが設けられた対物レンズ66とを取り外し、補助レンズ56に代えて補助レンズ51を配置するという簡単な操作により、容易に、粒子画像分析装置1を明視野画像を取得可能な状態に切り換えることができる。
また、本実施形態では、上記のように、式(2)により求められる2値化しきい値、式(3)により求められる2値化しきい値、および式(4)により求められる2値化しきい値により、位相差画像および明視野画像のいずれの画像からも粒子像を抽出することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、粒子を3600フレーム分撮像する際に、2値化しきい値の算出および算出した2値化しきい値による粒子像の抽出を撮像画像毎に行うように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、2値化しきい値の算出を3600フレームのうちの1フレームのみ行い、その2値化しきい値によって3600フレーム全ての撮像画像の粒子像の抽出を行うように構成してもよい。このように構成すれば、1フレームによって算出された2値化しきい値により、他のフレームの粒子像の抽出を行うことができるので、より高速に粒子の形態的特徴情報を得ることができる。
また、上記実施形態では、位相差測定と、明視野測定との両方の照明方法を用いることが可能である例を示したが、本発明はこれに限らず、位相差測定のみが可能であるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値として最頻度輝度値を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、撮像された撮像画像の平均輝度値を用いてもよい。
また、上記実施形態では、粒子像の背景に実質的に対応する輝度値として最頻度輝度値を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、バックグラウンド補正用に撮像された撮像画像(バックグラウンド補正用画像)の平均輝度値を用いてもよい。
また、上記実施形態では、位相差測定を行う場合、位相差測定用の補助レンズ56と位相膜66aが設けられた位相差測定用の対物レンズ66とを配置し、明視野測定を行う場合、明視野測定用の補助レンズ51と明視野測定用の対物レンズ61とを配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、明視野測定を行う場合、明視野測定用の補助レンズ51を配置しなくてもよい。明視野測定用の補助レンズ51を配置しなくても明視野測定を行うことが可能である。
本発明の一実施形態による粒子画像分析装置の全体構成を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による粒子画像分析装置の全体構成を示した概略図である。 図2に示した一実施形態によるフローセル内における粒子懸濁液およびシース液の流れを説明するための断面図である。 一実施形態による粒子画像分析装置の粒子画像処理装置の内部構造を示す平面図である。 図4に示した流体機構部および照明光学系の拡大平面図である。 図5の側面図である。 位相差測定の場合の図6に対応する側面図である。 位相差測定の際に用いられる補助レンズを示す斜視図である。 位相差測定の際に用いられる補助レンズを示す断面図である。 位相差測定の際に用いられる対物レンズを示す斜視図である。 位相差測定の原理を説明するための概念図である。 図1に示した一実施形態による粒子画像分析装置の粒子画像処理装置の構成を示したブロック図である。 図1に示した一実施形態による粒子画像分析装置の画像処理動作を説明するための概略図である。 図12に示した一実施形態による粒子画像処理装置の画像処理プロセッサの処理手順を示したフローチャートである。 図12に示した一実施形態による画像処理プロセッサのラプラシアンフィルタ処理回路によるラプラシアンフィルタ処理の際に使用する係数の設定値を説明するための模式図である。 一実施形態による画像処理プロセッサの明視野測定の場合の2値化処理における2値化しきい値の決定方法を説明するための模式図である。 一実施形態による画像処理プロセッサの位相差測定の場合の2値化処理における2値化しきい値の決定方法を説明するための模式図である。 図12に示した一実施形態による画像処理プロセッサの2値化処理回路によるプライムコード・多重点情報取得処理の際に使用するプライムコードデータ格納用メモリの内容を示した模式図である。 図12に示した一実施形態による画像処理プロセッサの2値化処理回路によるプライムコード・多重点情報取得処理の際に使用するプライムコードの定義を説明するための模式図である。 図12に示した一実施形態による画像処理プロセッサの2値化処理回路によるプライムコード・多重点情報取得処理の際に使用する多重点の概念を説明するための模式図である。 図12に示した一実施形態による画像処理プロセッサの重なりチェック回路による重なりチェック処理の際に用いる内側粒子像が存在するか否かの判別原理を説明するための模式図である。 図13に示した一実施形態による画像処理基板から画像データ処理部に送信される1フレームデータ中の1粒子データの構成を示した模式図である。 図13に示した一実施形態による画像処理基板により粒子の全体画像から部分画像を切り出す際の法則を説明するための図である。 図13に示した一実施形態による画像データ処理部の画像解析処理モジュールの動作手順を示したフローチャートである。
符号の説明
1 粒子画像処理装置
1d 画像処理基板(画像処理部)
2 画像データ分析装置
2b 画像データ処理部(画像処理部)
8 フローセル
30 照射部(光源部)
51 補助レンズ(レンズ)
56 補助レンズ(スリット部材)
56a スリット
66a 位相膜
80 撮像部

Claims (13)

  1. 撮像された粒子の画像を分析する粒子画像分析装置であって、
    前記粒子を照明するための光源部と、
    照明された前記粒子を撮像し、位相差画像を取得するための撮像部と、
    取得された前記位相差画像から粒子像を抽出し、抽出された前記粒子像を分析して前記粒子の形態的特徴を表す形態的特徴情報を求める画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第1しきい値と、前記輝度値よりも大きい第2しきい値とに基づいて、前記位相差画像から前記粒子像を抽出する、粒子画像分析装置。
  2. 前記画像処理部は、前記第1しきい値より輝度値が小さい領域と前記第2しきい値より輝度値が大きい領域とを粒子領域として前記粒子像を抽出する、請求項1に記載の粒子画像分析装置。
  3. 前記画像処理部は、前記位相差画像の輝度分布を生成し、その輝度分布において前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値に対して第1所定値分小さい輝度値を前記第1しきい値とし、第2所定値分大きい輝度値を前記第2しきい値として前記粒子領域を決定する、請求項2に記載の粒子画像分析装置。
  4. 前記第2所定値は、前記第1所定値よりも大きい、請求項3に記載の粒子画像分析装置。
  5. 前記画像処理部は、
    前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値を算出する算出手段と、
    前記第1しきい値と前記第2しきい値とを設定するしきい値設定手段とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粒子画像分析装置。
  6. 前記粒子の流れを形成するフローセルをさらに備え、
    前記撮像部は、前記粒子の流れを複数回撮像するように構成されており、
    前記画像処理部は、前記しきい値設定手段による前記第1しきい値および前記第2しきい値の設定、および、前記第1しきい値および前記第2しきい値に基づく粒子像の抽出を、撮像された位相差画像毎に実行するように構成されている、請求項5に記載の粒子画像分析装置。
  7. 前記画像処理部は、前記位相差画像の各画素の輝度値と前記第1しきい値および前記第2しきい値とを比較することにより、前記粒子像を抽出するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粒子画像分析装置。
  8. 前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値が、前記位相差画像の最頻度輝度値である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粒子画像分析装置。
  9. リング状のスリットを有するスリット部材と、リング状の位相膜とが、前記光源部と前記撮像部との間に配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粒子画像分析装置。
  10. 前記粒子の形態的特徴情報は、粒子の大きさおよび形状の少なくとも一方である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の粒子画像分析装置。
  11. 前記スリット部材と前記位相膜とを取り外すことにより、前記粒子の明視野画像を取得可能に構成されている、請求項9に記載の粒子画像分析装置。
  12. 前記スリット部材と前記位相膜とを取り外し、前記スリット部材に代えてレンズを配置することにより、前記粒子の明視野画像を取得可能に構成されている、請求項9に記載の粒子画像分析装置。
  13. 前記画像処理部は、前記位相差画像を画像処理する場合、前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第1しきい値と、前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも大きい第2しきい値とに基づいて、前記位相差画像から前記粒子像を抽出し、前記明視野画像を画像処理する場合、前記粒子像の背景に実質的に対応する輝度値よりも小さい第3しきい値に基づいて、前記明視野画像から前記粒子像を抽出する、請求項11または12に記載の粒子画像分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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