JP6909604B2 - 空間温度測定装置及び空間温度測定方法 - Google Patents

空間温度測定装置及び空間温度測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6909604B2
JP6909604B2 JP2017056020A JP2017056020A JP6909604B2 JP 6909604 B2 JP6909604 B2 JP 6909604B2 JP 2017056020 A JP2017056020 A JP 2017056020A JP 2017056020 A JP2017056020 A JP 2017056020A JP 6909604 B2 JP6909604 B2 JP 6909604B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature detector
large space
linear body
floating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017056020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018159583A (ja
Inventor
重雄 柴田
重雄 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyudenko Corp
Original Assignee
Kyudenko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyudenko Corp filed Critical Kyudenko Corp
Priority to JP2017056020A priority Critical patent/JP6909604B2/ja
Publication of JP2018159583A publication Critical patent/JP2018159583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6909604B2 publication Critical patent/JP6909604B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

本発明は、大空間等の温度分布を簡易な装置にて、低コストで測定し得る空間温度測定装置及び空間温度測定方法に関するものである。
従来、大空間の温度分布を測定する装置として、天井から複数の温度検出体が固定された棒状体を吊り下げて、これらの温度検出体を赤外線テレビカメラで測定することにより、大空間の温度分布等を測定する装置が提案されている(特許文献1)。
また、温度を測定すべき領域に温度測定標的を設置し、この温度測定標的をサーモグラフィー装置にて測定する温度測定装置であって、上記温度測定標的を風船により構成したものが提案されている(特許文献2、図6、図7参照)。
特開平10−38698号公報 特開平10−176956号公報
ところで、前者の温度測定装置では、非常に高い大空間の天井面に複数の棒状体を吊り下げ固定するため、複数の棒状体の先端部を天井面に固定するために、既存の天井面に加工が必要となる等、高所での作業が必要となり、測定準備作業が大がかりであり、長時間を要するという課題があった。
後者の温度測定装置では、風船自体を温度測定標的としたものであるが、標的を増やす場合、床面に固定した糸の上下の複数個所に複数の風船を固定する必要があり、大空間等の広い空間、或いは、高所の空間の温度測定には適していないし、風船の表面に温度の標的マークを印刷しているので、風船内部気体の温度等によって風船の大きさ、即ち標的マークの大きさが変化し、正確な温度測定が難しいという課題があった。
また、近年、パソコンによる気流解析のシミュレーションソフトが発達しており、大空間における精密な温度分布解析が可能になっている。しかし、実際の計画通りに温度が分布しているか検証するためには、大掛かりな装置が必要とされるため、ほとんど実測されていないのが実情である。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、大空間等の温度分布を簡易かつ低コストで測定できる空間温度測定装置及び空間温度測定方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、空気より比重の小さい気体が充填され、大空間の天井において上昇を阻止される風船と、上端部が上記風船に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体と、上記線状体の下端部に接続され、上記線状体を上記風船から床面に至るまで一直線状に張設するための安定用錘により浮遊温度検出具構成され上記浮遊温度検出具の上記温度検出体は、上記大空間の上記天井寄りの上方の温度を測定すべく、上記線状体の上部に固定されており、上記浮遊温度検出具の上記温度検出体の温度を測定するために、上記温度検出体の表面に向けて設けられた赤外線カメラとから構成され、さらに、上記大空間の床面上に設置される機枠と、上記機枠の上部に固定され、上記大空間の中間までの高さを有する横杆と、上端部が上記横杆に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体により床面設置温度検出具が構成され、上記床面設置温度検出具の上記温度検出体は、上記大空間の下半部の温度を測定すべく、上記横杆に設けられた上記線状体に固定されており、上記赤外線カメラは、上記横杆に垂下された上記線状体の上記温度検出体の表面をも撮影可能に設けられているものである空間温度測定装置により構成される。
赤外線カメラは例えば赤外線サーモグラフィーにより構成することができる。このように構成すると、大空間に単独又は複数の浮遊温度検出具を設置して、赤外線カメラで撮影することで、測定対象となる大空間設備に何ら加工を施すことなく、大空間の温度分布を簡易かつ低コストで測定することができる。 このように構成すると、浮遊温度検出具と床面設置温度検出具とを併用することにより、高い位置の温度は浮遊温度検出具により、比較的低い位置の温度は床面設置温度検出具で測定することができ、大空間における高位置から低位置に至る温度を、簡易かつ低コストで測定することができる。
に、上記線状体は、平行な二本の細線により構成され、上記温度検出体はアルミニウムの薄膜から構成され、上記温度検出体の裏面側が二本の上記線状体に接続されているものであることを特徴とする上記第1記載の空間温度測定装置により構成される。
上記細線は例えば軽量な水糸とすることができる。このように構成すると、温度検出体は二本の線状体により固定されるため、複数の温度検出体の表面を赤外線カメラのある同一の方向に向けることができ、正確な温度を測定することができる。また、温度検出体を熱導性の良い黒色の金属薄膜とすることにより、赤外線ビデオカメラの温度誤差を抑制して正確な温度を測定することができる。上記アルミニウムの薄膜は入手容易で低コストで温度検出体を形成することができる。また、軽量であり、風船による浮遊温度検出具に適している。
に、上記赤外線カメラはズーム機能付である上記第1又は2に記載の空間温度検出装置により構成される。
このように構成すると、ズーム機能により、特定の1個又は複数の温度検出体を画像モニタに大きく映し出すことができ、当該位置の温度分布をより正確に測定することができる。
第4に、空気より比重の小さい気体が充填され、大空間の天井において上昇を阻止される風船と、上端部が上記風船に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体と、上記線状体の下端部に接続され床面に設置される安定用錘とからなる浮遊温度検出具と、上部に横杆を有し上記大空間の床面に設置し得る機枠であって、上記機枠の上部に固定される上記横杆は上記大空間の中間までの高さを有しており、上端部が上記横杆に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体とからなる床面設置温度検出具と、上記浮遊温度検出具と上記床面設置温度検出具の各上記温度検出体の表面を撮影可能な赤外線カメラとからなる空間温度測定装置を使用した空間温度測定方法であって、上記浮遊温度検出具は、上記安定用錘を上記床面に設置し、上記風船が上記大空間の天井に当接した状態で上記線状体が上記安定用錘と上記風船間において一直線状に伸びた状態とし、上記浮遊温度検出具を上記大空間に1個又は複数個設置し、かつ上記浮遊温度検出具の上記温度検出体は上記大空間の天井寄りの上方の温度を測定すべく、上記浮遊温度検出具の上記線状体の上部に固定されており、上記大空間の天井寄りの上方の温度は、上記浮遊温度検出具の上記線状体の上記温度検出体の表面を上記赤外線カメラにより撮影することにより測定するものであり、上記大空間の上記床面寄りの下方の温度は、上記床面設置温度検出具の上記線状体の上記温度検出体の表面を上記赤外線カメラにより撮影することにより測定するものである空間温度測定方法により構成される。
本発明によれば、大空間に単独又は複数の浮遊温度検出具を設置して、温度検出体を赤外線カメラで撮影することで、測定対象となる大空間設備に何ら加工を施すことなく、大空間の温度分布を簡易かつ低コストで測定することができる。
また、浮遊温度検出具と床面設置温度検出具とを併用することにより、高い位置の温度は浮遊温度検出具により、比較的低い位置の温度は床面設置温度検出具で測定することができ、大空間の高位置から低位置に至る温度を、簡易かつ低コストで測定することができる。
また、温度検出体は二本の線状体により固定されるため、複数の温度検出体を赤外線カメラのある同一の方向に向けることができ、正確な温度を測定することができる。
また、アルミニウムの薄膜は入手容易で低コストで温度検出体を形成することができる。また、軽量であり、風船による浮遊温度検出具に適している。
また、赤外線カメラのズーム機能により、特定の1個又は複数の温度検出体を画像モニタに大きく映し出すことができ、当該位置の温度分布をより正確に測定することができる。
本発明に係る空間温度測定装置の第1実施形態を示す大空間の側面図である。 (a)は温度検出体の斜視図、(b)は温度検出体の他の実施形態の斜視図、(c)は温度検出体と赤外線カメラとの関係を示す図である。 同上装置の赤外線カメラ及び周辺機器の電気的ブロック図である。 (a)(b)共に、同上装置に係る画像モニタに映し出された映像を示す図である。 同上装置の第2実施形態を示す大空間の側面図である。 同上装置の第3実施形態を示す大空間の側面図である。
以下、本発明に係る空間温度測定装置及び空間温度測定方法について詳細に説明する。
図1(第1実施形態)に示すように、空気より比重の小さい気体が充填され、体育館、大ホール等の大空間Sの天井面(天井)1において上昇を阻止される風船(ラテックスバルーン等)2と、上部が上記風船2に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔(ここでは一定間隔t1)で複数の温度検出体3が固定された線状体4と、上記線状体4の下端に接続され、上記風船2をつなぎ止めると共に、上記線状体4を上記風船2から床面5に至るまで一直線状に張設すると共に風船2の移動を阻止するための安定用錘6により浮遊温度検出具7が構成される。
さらに、上記浮遊温度検出具7の上記温度検出体3の温度を測定するために、上記温度検出体3の表面3a(図2参照)に向けて設けられた赤外線カメラ(赤外線サーモグラフィー等の赤外線カメラ又は赤外線ビデオカメラ)8とから構成されている。
上記風船2は、空気より比重の小さい気体、例えばヘリウムガスを充填して所定の大きさに膨らませたゴム製の風船であり、空気中において上昇する軽量のものを使用することができる。従って、風船としては特殊なものは必要ではなく、一般に市販されているものを使用することもできる。
上記線状体4は、例えば非常に軽い水糸(細線)を所定間隔を設けた平行な状態で2本使用する。各線状体4の上端部は上記風船4の下端部に接着され、各下端部は上記安定用錘6の上面に接着されている。これらの線状体4の長さは、上記風船2が大空間2の天井面1に当接したとき、下端が大空間Sの床面5に至るまでの長さとする。例えば、大空間Sの床面5から天井1までの高さが10mであれば、風船2、上記安定用錘6、及び接着部の長さを考慮して9.5m〜11m程度とする。
上記温度検出体3の一つは、上記赤外線カメラ8にて検出できる大きさ、例えば100mm×200mmの長方形体であり、熱伝導性の良い軽量のアルミニウムの薄膜を使用する。また、温度検出体3の表面3aは、赤外線カメラ8の撮影時の誤差を少なくするため艶消し黒色に塗装されている。そして、図2(a)に示すように、当該温度検出体3の裏面3bを上記線状体4,4に接着剤又は接着テープ等で接着する。このようにアルミニウムの薄膜は、入手容易であるし、軽量であるため、浮遊温度検出具7に適している。
本発明の場合は、図1に示すように、2本の線状態4,4の上下方向に、互いに一定の間隔t1を以って3枚の温度検出体3を取り付けている。このように2本の線状体4,4を使用することにより、温度検出体3の回転を阻止し、それらの表面3aを同一方向(具体的には赤外線カメラ8の方向)に安定して向けることができる。
上記線状体4,4の下端は上述のように上記床面5に載置された安定用錘6の上面に接着テープ等により接着されている。上記安定用錘6は金属製又は樹脂製の比較的重量大の直方体形状の錘であり、上記床面5に載置することで、風船2をつなぎ止め、上記風船2及び上記線状体4を移動不能に安定して支持するものである。
実際に測定する場合は、図1に示すように、大空間S内に、上記浮遊温度検出具7は1個又は複数個設置する。図1の場合は、大空間3の床面5から例えば4m〜5mの位置より上方側の温度を浮遊温度検出具7の温度検出体3により測定することができる。
次に、床面5に設置される床面設置温度検出具9について説明する(図1参照)。この床面設置温度検出具9は、上部に横杆10が固定され、床面5上に設置される機枠11と、上端部が上記横杆10に接続されて下方に垂下された線状体4’と、該線状体4’の線路途中に所定間隔(上記間隔t1)で複数固定された温度検出体3’により構成されている。
上記機枠11は、下半部が三脚12となっており、当該三脚12の下方にはキャスタ12aが設けられており、当該床面設置温度検出具9自体を容易に移動し得るように構成されている。この機枠11の上端部に上記横杆10が水平に固定されており、当該横杆10に2本の線状態4’,4’の上端部が所定間隔を以って接着テープ等にて接続されている。
上記線状体4’,4’とそれに設けられた温度検出体3’の構成は、上記浮遊温度検出具7の線状体4,4と上記温度検出体3と同一の構成であり、100mm×200mmの長方形体のアルミニウムの薄膜からなる温度検出体3’の裏面3b’が、水糸からなる平行な2本の線状4’,4’に接着されている。但し、上記線状体4’、4’の下端には上記安定用錘6は接続されておらず、上記線状体4’,4’は下方に垂下されたままの状
態となっている。尚、上記線状体4’,4’の下端に錘を吊り下げ、線状体4’,4’を安定させることもできる。
この床面設置温度検出具9の上記横杆10の高さは、5m以下、例えば4m〜2mであり、上記大空間Sにおいて、下半部(低位置)、例えば5m以下の温度を測定するものである。
上記各温度検出体3,3’は赤外線カメラ8の方向に向けられており、上記赤外線カメラ8は、上記大空間S内において、上記浮遊温度検出具7の温度検出体3の表面3a、及び、上記床面設置温度検出具9の温度検出体3’の表面3a’を撮影可能な場所に設置されている。
この赤外線カメラ8は(図1参照)、三脚13により床面5上に設置されており、雲台14により上下方向(矢印A,A’方向)、回転方向(矢印B,B’方向)、仰俯角方向(矢印C,C’方向)に移動可能に設けられており、上記赤外線カメラ8により、上記各温度検出体3,3’を動画又は静止画にて撮影可能となっている。
この赤外線カメラ8はズーム機能を有しており、上記温度検出体3,3’の全体を撮影する広角状態を取り得ると共に、赤外線カメラ8のレンズを個別の温度検出体3,3’に指向させると共に、ズーム機能により個別の温度検出体3,3’を拡大して撮影することも可能である(図4参照)。
この赤外線カメラ8は、いわゆるズーム機能を有する赤外線サーモグラフィーであり、例えばズームレンズ搭載サーモグラフィーR300SRシリーズ(日本アビオニクス社製)等を使用することができる。上記赤外線カメラ8は具体的には図3に示すように、赤外線を集光するレンズ部8a、当該レンズ部8aを広角から望遠まで駆動するズーム制御部8b、上記レンズから入力する赤外線エネルギーを温度に変換する温度変換部8c、上記温度変換部8cから入力する温度データに基づいて、温度毎に色分けした画像データに変換する画像処理部8d、上記画像データを外部に出力する出力部8eから構成されている。
上記出力部8eには外部メモリ(例えばUSBメモリ)15、パーソナルコンピュータ16及び/又は画像モニタ17が接続されている。上記出力部8eから出力される画像データは上記外部メモリ15に記憶することができるし、上記パーソナルコンピュータ16の画像モニタ17に表示することができる。上記画像モニタ17には図4に示すように、温度のカラースケール18とともに上記温度検出体3,3’を含む大空間Sの画像が表示されており、上記温度検出体3,3’の色に基づいて、上記大空間Sの温度を測定し得るように構成されている。尚、図4(b)はズーム機能を使用して、特定の温度検出体3を拡大表示した場合である。
本発明は上述のように構成されるものであり、以下その空間温度測定方法を説明する。
浮遊温度測定具7は、測定対象である大空間Sの天井高さに応じて、予め製造しても良いし、天井高さに応じて現場にて製造しても良い。例えば、現場の天井高さが6mであるとして現場にて製造する場合を説明する。このとき、ガスの入っていない風船2、艶消し黒色で塗装したアルミニウム薄膜からなる温度検出体3(9枚)、携帯用ヘリウムガスボンベを予め用意しておく。
まず、携帯用のヘリウムボンベによって、風船2にヘリウムガスを注入する。尚、6mであれば風船の直径は約23cm(浮力8g)である。
次に、約7mの2本の水糸からなる線状体4を用意し、それらの上端部を風船2の下端部に接着テープ等で接着する。その後、線状体4,4の上記風船2近傍の上半部に温度検出体3を上部から3枚接続する。具体的には、温度検出体3の裏面3bを上記2本の線状体4,4に接着し、各温度検出体3の表面3aが同一方向を向くようにする。
そして、上記線状体4,4の下端部に安定用錘6を接着する。その後は、大空間Sにおいて、温度を測定したい場所(任意の場所)に上記安定用錘6を設置すれば良い。すると、上記風船2は上昇し、上記天井面(天井)1に当接した状態でそれ以上の上昇が阻止される。このとき、上記線状体4,4は上記安定用錘6から上記風船2までの間において、一直線状に伸びた状態となり、上記温度検出体3は同一方向を向いた状態となる。
この浮遊温度検出具7は、同じものを複数(本実施形態の場合は2個)製造し、上記浮遊温度検出具7に隣接してもう1個の浮遊温度検出具7を設置する。これにより上記大空間Sの上部(約3m以上)の空間の6か所の温度分布を測定することができる。
次に、床面設置温度検出具9を製造する。この場合は、線状体4’は、3m程度を2本用意する。そして、上記温度検出具3’の裏面3b’を上記線状体に,互いに上下方向にt1の間隔を空けて接着する。
次に、三脚12を有する機枠11の上部に横杆10を固定し、当該横杆10に上記線状体4’,4’の上端部を接着し、当該線状体4’,4’を下方に垂下する。これにより、図1に示すように床面設置温度検出具9を製造することができた。このとき、床面設置温度検出具9の上部の温度検出体3’の高さは、約3mである。そして、当該床面設置温度検出具9をそのキャスタ12aを以って移動させ、上記浮遊温度検出具7の近傍(任意の位置)に設置する。また、各温度検出体3,3’を赤外線カメラ8の方向に向ける。これにより、上記浮遊温度検出具7の最下位置の温度検出体3より下方位置における3か所(3つの温度検出体3’)における温度を測定することができる。このように浮遊温度検出具7、床面設置温度検出具9の何れも現場にて短時間で製造することができる。
その後、上記各温度検出体3,3’の全部を撮影可能な位置に、赤外線カメラ8を設置すれば良い。具体的には図1に示すように、全ての温度検出体3,3’を撮影可能な位置、即ち、上記温度検出体3,3’の各表面3a,3a’を1つの画面にて撮影可能な位置に当該赤外線カメラ8を設置する。尚、このとき、手動又は自動により、雲台14により赤外線カメラ8を上記温度検出体3,3’方向に向け、同様に手動又は自動により、ズーム制御部8bを以ってレンズ8aを広角に設定し、画像モニタ17に全部の温度検出体3,3’が表示されるように設定する。
この状態で、上記赤外線カメラ8にて上記各温度検出体3,3’を撮影する。すると、赤外線カメラ8のレンズ部8aの撮像素子(図示せず)は上記各温度検出体3,3’が発する赤外線を含む撮影対象の赤外線を検出し、画素に対応する赤外線エネルギーを温度検出部8cに送出し、当該温度検出部8cは赤外線エネルギーに対応する温度データを上記画像処理部8dに送出する。
上記画像処理部8dは温度データを温度毎に色分けした画像データに変換し、当該画像データを出力部8eを通じてパーソナルコンピュータ16又は画像モニタ17に送出する。すると、上記画像モニタ17には図4(a)に示すように、カラースケール18と共に上記温度検出体3,3’が温度に応じた色により表示されるので、当該色によって上記大空間Sの温度を測定することができる。また、赤外線カメラ8のズーム機能を使用することにより、図4(b)に示すように、画像モニタ17に特定の温度検出体を拡大表示し、温度測定を行うこともできる。
上記画像データはパーソナルコンピュータ16又は外部メモリ15に記憶することができるし、各種ソフトウェアにより加工処理が可能である。上述のように、本発明の空間温度測定方法によれが、大空間Sの温度を短時間で測定することができる。
図2(b)は、上記温度検出体3(又は3’)の線状体4(又は4’)への取り付け構造の他の実施形態を示すものである。尚、以下の説明において、温度検出体3、栓状体4については、浮遊温度検出具7のもののみならず、床面設置温度検出具9の温度検出体3’、線状体4’をも含むが、説明の便宜上符号3’、符号4’は省略する。
同図(b)に示すように、温度検出体3の下半部の裏面のみを線状体4,4に接着し、温度検出体3の上半部は線状体3とは反対方向に所定角度折り曲げて折曲部3a”を形成したものである。このように構成すると、同図(c)に示すように、赤外線カメラ8が下方位置にある場合は、赤外線カメラ8の撮影方向に上記折曲部3a”が略直交することになり、より正確な温度の測定が可能となる。
図5、図6は本発明に係る第2実施形態及び第3実施形態の温度測定装置及び温度測定方法を示すものであり、図5、図6において、上記第1実施形態と同一部分には同一符号を付してそれらの説明は便宜上省略する。
図5(第2実施形態)は、大空間Sに、床面設置温度検出具9を設けることなく、浮遊温度検出具7のみを設けたものであり、大空間Sの高所位置の温度のみを測定する場合は、このように床面設置温度検出具9を設けなくても良い。図6(第3実施形態)は、大空間Sに浮遊温度検出具7を設けることなく、床面設置温度検出具9のみを設けたものであり、大空間Sの中位置から低位置のみの温度を測定する場合は、このように浮遊温度検出具7を設けなくても良い。
このように、測定目的に合わせて、浮遊温度検出具7のみ、又は、床面設置温度検出具9のみを用いても良く、何れの場合においても、同様に、大空間の温度分布を簡易かつ低コストで測定することができる。
以上のように、本発明によれば、大空間に単独又は複数の浮遊温度検出具7を設置して、赤外線カメラ8で撮影することで、測定対象となる大空間設備の天井面等に何ら加工を施すことなく、大空間Sの温度分布を簡易かつ低コストで、しかも短時間で測定することができる。
また、浮遊温度検出具7と床面設置温度検出具9とを併用することにより、高い位置の温度は浮遊温度検出具7により、比較的低い位置の温度は床面設置温度検出具9で測定することができ、大空間Sの高位置から低位置に至る温度を、簡易かつ低コストで測定することができる。
また、温度検出体3又は3’は二本の線状体4又は4’により固定されるため、複数の温度検出体3又は3’を赤外線カメラ8のある同一方向に向けることができ、正確な温度を測定することができる。
また、非常に軽量の線状体4,4’と、同じく軽量のアルミニウム薄膜からなる温度検出体3,3’を使用しているので、風船2により容易に浮遊させることができ、浮遊温度検出具7として非常に適した構造である。
また、温度検出体3又は3’を熱導性の良い黒色(例えば艶消し黒色)の金属薄膜(例えばアルミニウムの薄膜)とすることにより、赤外線ビデオカメラ8の温度誤差を抑制して正確な温度を測定することができる。


また、赤外線カメラ8のズーム機能により、特定の1個又は複数の温度検出体3又は3’を画像モニタ17に大きく映し出すことができ、当該位置の温度分布をより正確に測定することができる。
また、気流解析のシミュレーションソフトによる温度分布解析の実証を、簡易な装置にて低コストで実施することができる。
また、気流解析で得た温度分布の確認、ファン等の温度拡散効果等の空間温度を測定してその実証を比較的容易に低コストで行うことができる。
尚、浮遊温度検出具7の線状体4又は4’は実施形態では2本であるが、1本の線状体を使用しても良い。また、浮遊温度検出具7又は床面設置温度検出具9の温度検出体3又は3’の数は限定されない。また、大空間Sの温度測定にあたって、浮遊温度検出具7の設置数は1個でも良いし、複数でも良く、その数には限定はない。同様に、床面設置温度検出具9の設置数も、1台でもよいし、複数台でも良い。
また、大空間Sの高さは上記実施形態に限定されず、例えば数十mから床面までの温度測定が可能である。また、浮遊温度検出具7と床面設置温度検出具9の使い分けも自由であり、例えば浮遊温度検出具7に床面近傍までの温度検出体を取り付け、浮遊温度検出具7のみで天井面(天井)から床面までの温度を測定する構成でも良い。
本発明に係る空間温度測定装置及び空間温度測定方法は、大空間の温度分布を簡易かつ低コストで測定することができ、各種の大空間設備における温度測定の効率化を実現可能である。
1 天井
2 風船
3,3’ 温度検出体
4,4’ 線状体
5 床面
6 安定用錘
7 浮遊温度検出具
8 赤外線カメラ
9 床面設置温度検出具
10 横杆
11 機枠

Claims (4)

  1. 空気より比重の小さい気体が充填され、大空間の天井において上昇を阻止される風船と、
    上端部が上記風船に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体と、
    上記線状体の下端部に接続され、上記線状体を上記風船から床面に至るまで一直線状に張設するための安定用錘により浮遊温度検出具構成され
    上記浮遊温度検出具の上記温度検出体は、上記大空間の上記天井寄りの上方の温度を測定すべく、上記線状体の上部に固定されており、
    上記浮遊温度検出具の上記温度検出体の温度を測定するために、上記温度検出体の表面に向けて設けられた赤外線カメラとから構成され
    さらに、上記大空間の床面上に設置される機枠と、
    上記機枠の上部に固定され、上記大空間の中間までの高さを有する横杆と、
    上端部が上記横杆に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体により床面設置温度検出具が構成され、
    上記床面設置温度検出具の上記温度検出体は、上記大空間の下半部の温度を測定すべく、上記横杆に設けられた上記線状体に固定されており、
    上記赤外線カメラは、上記横杆に垂下された上記線状体の上記温度検出体の表面をも撮影可能に設けられているものである空間温度測定装置。
  2. 上記線状体は、平行な二本の細線により構成され、
    上記温度検出体は、アルミニウムの薄膜から構成され、
    上記温度検出体の裏面側が二本の上記線状体に接続されているものであることを特徴とする請求項1記載の空間温度測定装置。
  3. 上記赤外線カメラはズーム機能付である請求項1又は2記載の空間温度検出装置。
  4. 空気より比重の小さい気体が充填され、大空間の天井において上昇を阻止される風船と、上端部が上記風船に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体と、上記線状体の下端部に接続され床面に設置される安定用錘とからなる浮遊温度検出具と、
    上部に横杆を有し上記大空間の床面に設置し得る機枠であって、上記機枠の上部に固定される上記横杆は上記大空間の中間までの高さを有しており、上端部が上記横杆に接続されて下方に垂下され、線路途中に所定間隔で複数の温度検出体が固定された線状体とからなる床面設置温度検出具と、
    上記浮遊温度検出具と上記床面設置温度検出具の各上記温度検出体の表面を撮影可能な赤外線カメラとからなる空間温度測定装置を使用した空間温度測定方法であって、
    上記浮遊温度検出具は、上記安定用錘を上記床面に設置し、上記風船が上記大空間の天井に当接した状態で上記線状体が上記安定用錘と上記風船間において一直線状に伸びた状態とし、
    上記浮遊温度検出具を上記大空間に1個又は複数個設置し、かつ上記浮遊温度検出具の上記温度検出体は上記大空間の天井寄りの上方の温度を測定すべく、上記浮遊温度検出具の上記線状体の上部に固定されており、
    上記大空間の天井寄りの上方の温度は、上記浮遊温度検出具の上記線状体の上記温度検出体の表面を上記赤外線カメラにより撮影することにより測定するものであり、上記大空間の上記床面寄りの下方の温度は、上記床面設置温度検出具の上記線状体の上記温度検出体の表面を上記赤外線カメラにより撮影することにより測定するものである空間温度測定方法。
JP2017056020A 2017-03-22 2017-03-22 空間温度測定装置及び空間温度測定方法 Active JP6909604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017056020A JP6909604B2 (ja) 2017-03-22 2017-03-22 空間温度測定装置及び空間温度測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017056020A JP6909604B2 (ja) 2017-03-22 2017-03-22 空間温度測定装置及び空間温度測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018159583A JP2018159583A (ja) 2018-10-11
JP6909604B2 true JP6909604B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=63796547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017056020A Active JP6909604B2 (ja) 2017-03-22 2017-03-22 空間温度測定装置及び空間温度測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6909604B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63100339A (ja) * 1986-06-20 1988-05-02 Nkk Corp 温度分布測定方法および温度検知板
JPH1038698A (ja) * 1996-07-17 1998-02-13 Nec Eng Ltd 空間温度測定、監視システム
JP3292667B2 (ja) * 1996-12-18 2002-06-17 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 温度測定装置
JP4275792B2 (ja) * 1999-02-25 2009-06-10 株式会社Nttファシリティーズ 環境測定装置
JP3733339B2 (ja) * 2002-03-29 2006-01-11 東京瓦斯株式会社 容器内物理量測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018159583A (ja) 2018-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6322735B2 (ja) 検査対象物の検査装置
JP2021193394A (ja) 魚体長さ測定システム、魚体長さ測定方法および魚体長さ測定プログラム
JP6782909B2 (ja) 撮影器具及びパノラマ撮影装置
JP2011049772A5 (ja) 電子機器及び撮像装置
DE60314108D1 (de) Bilderzeugungsgerät
WO2006034144A3 (en) Apparatus for determining the three dimensional shape of an object
JP2005164434A (ja) 非接触三次元計測方法および装置
CN112093075A (zh) 一种扑翼微型飞行器平均升力和翼运动同步测量平台
JP6909604B2 (ja) 空間温度測定装置及び空間温度測定方法
JP6714110B2 (ja) 位置測定装置及び位置測定方法
JP2018096827A5 (ja)
JP2019032226A (ja) フォトグラメトリー用撮影装置およびフォトグラメトリー生成装置
JP2011203473A (ja) ステレオ撮影装置
JP5488978B2 (ja) 空間温度分布計測装置および計測方法
TWI689329B (zh) 可視化裝置及可視化方法
ES2279492T3 (es) Dispositivo tomavistas digital con captador de inclinacion.
JP7056660B2 (ja) 較正方法
JP7452426B2 (ja) 空間温度スキャナおよび空間温度の表示方法
JP6367002B2 (ja) 光学式座標測定装置
JP2019124494A (ja) 温度気流計測装置、温度気流計測システム及び温度気流画像生成方法
CN209387548U (zh) 获取透视畸变逆变换矩阵的系统
JP2021123965A (ja) 3d撮影用フレームとその3d撮影用フレームを有する3d撮影用装置
CN109781071A (zh) 热真空环境下着陆缓冲机构电爆展开高速摄影测量方法
JP4714078B2 (ja) 移動物体検知システム
JP4513580B2 (ja) 画像処理プログラム、およびデジタルカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6909604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150