JP6909371B2 - ボールジョイント及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボール部を回動可能に保持するシート部材を備えたボールジョイント及びその製造方法に関する。
従来、例えば自動車などの車両の懸架装置や操舵装置において、タイヤ側と車体側とを連結するボールジョイントが用いられる。ボールジョイントは、一般的に、ボール側部材であるボールスタッドと、受け側部材であるハウジングと、ベアリングシートである例えば合成樹脂製のボールシートとを備え、ボールスタッドの端部のボール部がボールシートにより回動可能に保持された状態でハウジングに収容されている。
このようなボールジョイントにおいて、例えばボールジョイントの揺動干渉などの抑制、車両への組み付け性、あるいは摩耗耐久性などを考慮し、ボールシートとボール部との間の摩擦トルクを適切に設定することが求められる。
例えば、PTFEやPEEK、PPSなどの耐摩耗性や剛性が極めて高い合成樹脂(スーパーエンジニアリングプラスチック)、あるいはそれらにより形成される繊維織物・編物や薄膜フィルムなど、充分な低摩擦性を有するものを使用してボールシートを形成し、ボール部と摺動させることで、摺動開始時の起動トルクを下げられるなど、摩擦トルクを安定させられる。しかしながら、これらの材料は固く、または、肉厚が薄く形成されるため、形成されたボールシートに圧縮変形の余地がなく、ボール部への組み付け方法が制限される。また、圧縮変形による寸法吸収もできないため、ボールスタッドのボール部に対するプレロード(予荷重)の制御も困難で、ボールジョイントとして成立させることが容易でない。
例えば、ボールシートの一部を、上記の合成樹脂材料により形成したボールジョイントが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成の場合、ボールシートの摺動部のうち、特に負荷が大きい領域に、上記の合成樹脂材料により形成したシートを配置して、ボール部の一部のみを摺動させるもので、ボール部の略全体を保持する構成には適用できない。
特開2011−141020号公報(第5−8頁、図1)
上述したように、適切な摩擦トルクを設定可能とすることが求められている。このような課題は、操舵装置用や懸架装置用のボールジョイント、あるいは車両用のボールジョイントだけでなく、任意の箇所に用いるボールジョイントに対しても同様に生じる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、摩擦トルクを適切に設定可能なボールジョイント及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載のボールジョイントは、受け部を備えた受け側部材と、ボール部を備えたボール側部材と、前記ボール部を回動可能に内側に保持する合成樹脂製の摺動部、及び、この摺動部の外側を覆って前記受け側部材の受け部に保持される合成樹脂製の本体部を備えたシート部材とを具備し、前記摺動部は、前記本体部よりも摩擦係数が小さい材料で形成され、前記本体部は、前記摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で形成されているものである。
請求項2記載のボールジョイントは、請求項1記載のボールジョイントにおいて、摺動部は、ボール部の少なくとも最大径位置を回動可能に覆っているものである。
請求項3記載のボールジョイントの製造方法は、受け部を備えた受け側部材と、ボール部を備えたボール側部材と、合成樹脂製の摺動部、及び、合成樹脂製の本体部を備えたシート部材とを具備したボールジョイントの製造方法であって、前記本体部よりも摩擦係数が小さい材料で筒状に形成された筒状体を前記ボール部に被せる被せ工程と、前記筒状体を前記ボール部の形状に沿わせて変形させることで前記ボール部を回動可能に内側に保持するように前記摺動部を形成する保持工程と、前記摺動部の外側を覆って前記本体部を、前記摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で射出成形する成形工程と、前記本体部を前記受け部に圧入する圧入工程とを具備したものである。
請求項4記載のボールジョイントの製造方法は、請求項3記載のボールジョイントの製造方法において、成形工程において、本体部を受け部に対して締め代を持たせた寸法に射出成形するものである。
請求項1記載のボールジョイントによれば、シート部材が、ボール部を回動可能に内側に保持する合成樹脂製の摺動部、及び、この摺動部の外側を覆って受け側部材の受け部に保持される合成樹脂製の本体部を備え、摺動部を本体部よりも摩擦係数が小さい材料で形成することで、摩擦トルクを安定させるとともに、本体部を摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で形成することで、この本体部の受け部への取り付け時の変形によりボール側部材のボール部にプレロードを付与したり寸法を吸収したりする。この結果、摩擦トルクを適切に設定可能となる。
請求項2記載のボールジョイントによれば、請求項1記載のボールジョイントの効果に加えて、摺動部がボール部の少なくとも最大径位置を回動可能に覆うことで、ボール部に対して、より適切な摩擦トルクを設定できる。
請求項3記載のボールジョイントの製造方法によれば、本体部よりも摩擦係数が小さい材料で筒状に形成された筒状体をボール部に被せ、この筒状体をボール部の形状に沿わせて変形させることでボール部を回動可能に内側に保持するように摺動部を形成するとともに、摺動部の外側を覆って本体部を、摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で射出成形して受け部に圧入することで、摺動部によって摩擦トルクを安定させるとともに、本体部の受け部への圧入時の変形によりボール側部材のボール部にプレロードを付与したり寸法を吸収したりする。この結果、簡易な製造方法で、摩擦トルクを適切に設定可能となる。
請求項4記載のボールジョイントの製造方法によれば、請求項3記載のボールジョイントの製造方法の効果に加えて、本体部を受け部に対して締め代を持たせた寸法に射出成形することで、本体部を受け部に圧入する際に、この締め代の分、本体部が変形してボール側部材のボール部に適切なプレロードを付与したり寸法を吸収したりすることができる。
本発明の第1の実施の形態のボールジョイントを示す断面図である。 同上ボールジョイントの製造方法の被せ工程を示す説明図である。 同上ボールジョイントの製造方法の保持工程を示す説明図である。 同上ボールジョイントの製造方法の成形工程を示す説明図である。 同上ボールジョイントの製造方法の圧入工程を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態のボールジョイントの製造方法の被せ工程を示す説明図である。
以下、本発明の第1の実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。
図1において、11はボールジョイントであり、このボールジョイント11は、例えば自動車の操舵装置、あるいは懸架装置に用いられるものである。このボールジョイント11は、ボール側部材であるボールスタッド14と、シート部材(ベアリングシート)であるボールシート15と、受け側部材であるハウジング16とを備えている。また、このボールジョイント11は、図示しないが、ダストカバーを備えていてもよい。なお、以下、図1中の下側を一端側である下側、上側を他端側である上側として説明する。また、ボールスタッド14の直立状態での長手方向(すなわち図1中の上下方向)を軸方向といい、この軸方向に対して直交する方向を軸直方向というものとする。
ボールスタッド14は、ボールシャンクなどとも呼ばれるもので、例えば鋼鉄製などのものである。このボールスタッド14は、球状のボール部21と、このボール部21に連結された軸状のスタッド部22とを一体的に備えている。
ボール部21は、外周面の一部がボールシート15に摺動(回動)可能に保持されている。
スタッド部22は、図示しない外部の被接続部材に接続されて荷重が加わる部分である。このスタッド部22は、ハウジング16から外方へと突出している。なお、このスタッド部22には、例えば被接続部材に対して当接される鍔部が設けられていてもよい。
ボールシート15は、内側にボールスタッド14のボール部21を摺動(回動)可能に保持する摺動部25と、この摺動部25の外側を覆う本体部26とを一体的に備えている。
摺動部25は、ボール部21の外周面の過半、本実施の形態ではボール部21の赤道位置Eを含む領域の外周面を覆っている。すなわち、この摺動部25は、ボール部21の赤道位置Eを含む仮想的な平面と交差する部分を有している。ここで、ボール部21の赤道位置Eとは、ボールスタッド14の軸方向においてボール部21の径寸法が最大となる位置、すなわちボール部21の最大径位置をいう。より詳細に、摺動部25は、ボール部21のスタッド部22に対して反対側の端部側(下端部側)から、スタッド部22の基端部と連続する端部側(上端部側)に亘る、略全体の外周面を連続的に覆っている。すなわち、この摺動部25は、ボール部21と直接接触している。したがって、この摺動部25の内側には、ボール部21を包持する球面状の摺動面28が形成されている。換言すれば、摺動部25は、ボール部21を回動可能に内側に保持する。この摺動面28は、ボール部21の赤道位置Eに対応する最大径位置から一端側(上端側)に向かって徐々に縮径される小負荷領域である一端側摺動面部28aと、ボール部21の赤道位置Eに対応する最大径位置から他端側(下端側)に向かって徐々に縮径される大負荷領域である他端側摺動面部28bとを連続的に備えている。また、この摺動部25は、例えば一端(上端)が開口され他端(下端)が閉塞された袋状でもよいし、両端が開口された円筒状でもよい。すなわち、このボールシート15は、少なくとも一端に開口29を備えている。この開口29からは、ボール部21の一部(ボール部21のスタッド部22側の部分)がボールシート15の外部に露出され、かつ、スタッド部22がボールシート15の外部に突出されている。
また、この摺動部25は、摩擦係数(μ)が小さい、低摩擦性材料(低μ材)により形成されている。例えば、この摺動部25は、PTFE、PEEK、あるいはPPSなどの合成樹脂により形成されている。すなわち、この摺動部25は、耐摩耗性や剛性が極めて高い合成樹脂により形成されている。したがって、この摺動部25は、本体部26よりも摩擦係数が小さい材料により形成されている。また、この摺動部25は、本体部26よりも厚みが小さく形成されている。
本体部26は、ボール部21を内側に保持する摺動部25の外側を覆うものである。このため、この本体部26は、ボール部21に対して摺動部25を介して離れた位置に配置されている。言い換えると、この本体部26は、摺動部25とハウジング16との間に介在され、ボール部21(ボールスタッド14)とは非接触で、ハウジング16と直接接触している。この本体部26は、摺動部25の他端側(下端側)から一端側(上端側)に亘る位置の外側を覆って形成されている。より詳細に、この本体部26は、摺動部25の外側のうち、ボール部21の赤道位置Eに対応する最大径位置から一端側(上端側)に位置する部分を覆う一端側本体部26aと、摺動部25の外側のうち、ボール部21の赤道位置Eに対応する最大径位置から他端側(下端側)に位置する部分を覆う他端側本体部26bとを一体に備えている。すなわち、この本体部26は、ボール部21の赤道位置Eを含む仮想的な平面と交差する部分を有している。したがって、本体部26は、摺動部25の外側のうち、少なくともハウジング16の内部に位置する領域を覆って形成されている。さらに、この本体部26は、例えば一端(上端)が開口され他端(下端)が閉塞された袋状でもよいし、両端が開口された円筒状でもよい。そして、この本体部26は、ハウジング16に圧入されることで圧縮変形することにより、寸法のばらつきを吸収する寸法吸収部であるとともに、この変形によって、ボールスタッド14のボール部21に対して軸方向、及び、軸直方向にプレロード(予荷重)を付与するプレロード付与部である。
また、この本体部26は、合成樹脂製であり、変形材、または、一般材により形成されている。すなわち、この本体部26は、摺動部25よりも圧縮変形しやすい材料により形成されている。さらに、この本体部26は、摺動部25に対して、例えばインサート射出成形により一体的に形成されている。
ハウジング16は、ソケットなどとも呼ばれるもので、例えば金属、あるいは合成樹脂などにより形成されている。このハウジング16は、本実施の形態において、例えば有底円筒状に形成されている。すなわち、このハウジング16は、底部34と、この底部34の外縁部から立ち上げられた壁部35を備えている。そして、このハウジング16には、底部34と壁部35とにより、受け部である内室36が内部に区画形成されているとともに、壁部35の底部34とは反対側の端部である上端部が、内室36と連通する開口部37となっている。また、このハウジング16には、ダストカバーを固定するカバー取付部としてのカバー固定溝39が形成されていてもよい。さらに、このハウジング16は、ボールシート15を内室36から抜け止めするための抜け止め部材であるプラグ40を備えていてもよい。
内室36は、ボール部21を回動可能に保持したボールシート15を収容するハウジング収容部である。この内室36は、例えば開口部37側である上側に向かって、徐々に縮径するように形成され、この内室36内に収容されたボールシート15が開口部37から抜けないように構成されている。この内室36には、本体部26全体の外側が接触して位置している。
開口部37は、内室36にボール部21が収容されたボールスタッド14のスタッド部22がハウジング16の外部に突出される部分である。この開口部37は、ボールシート15の開口29と対向し、この開口29と連通してハウジング16の一端側(上端側)に形成されている。
カバー固定溝39は、例えばハウジング16の一端側(上端側)の外周に周方向に沿って円環溝状に形成されている。
プラグ40は、例えば円環状に形成されており、開口部37に配置されている。このプラグ40は、例えば壁部35の一端部(上端部)をかしめ変形することによりハウジング16に保持されている。なお、このプラグ40は、必須の構成ではなく、例えばプラグ40を用いずに、ハウジング16(壁部35)をかしめ変形などすることによりボールシート15を内室36に保持する構成としてもよい。
ダストカバーは、ダストシール、あるいはブーツなどとも呼ばれ、ボールスタッド14の揺動に拘らずハウジング16の開口部37を覆い、ハウジング16あるいはボールシート15の内部への水分及び塵埃などの侵入を阻止するものである。このダストカバーは、例えば合成樹脂により略円筒状に形成され、上端側がボールスタッド14のスタッド部22の外周面に固定され、下端側がハウジング16のカバー固定溝39に嵌着され、この下端側の外周面に取り付けられた(または埋め込まれた)リング状の固定部材により締め付け固定されている。
次に、上記第1の実施の形態のボールジョイント11の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、ボールスタッド14のボール部21に対して、予め別途筒状に形成した筒状体41を被せる(被せ工程)。このとき、筒状体41は、本実施の形態において、例えばPTFE、PEEK、あるいはPPSなどの、摩擦係数(μ)が小さい、低摩擦性材料により形成される繊維織物・編物、あるいは薄膜フィルムなどによって、一端が開口され他端が閉塞された、有底円筒状(袋状)に形成されている。ボールスタッド14は、例えばボール部21とスタッド部22とを棒状などの金属材料から一体に成形してもよいし、ボール部21とスタッド部22とを別体で成形した後、溶接などにより一体化してもよい。
次いで、図3に示すように、ボールスタッド14のボール部21に被せた筒状体41を、ボール部21の形状に沿わせて変形させることで、筒状体41を、ボール部21を回動可能に内側に保持する摺動部25とし(保持工程)、第1の中間体45(図4)を形成する。筒状体41を変形させる際には、例えば熱などによる収縮を用いる。なお、ボール部21と摺動部25の摺動面28との間には、潤滑剤が入っていてもよいし、入っていなくてもよい。例えば潤滑剤を用いる場合には、ボール部21の外周面や摺動面28に塗布した後に、例えば被せ工程を行って摺動部25によりボール部21を保持するようにしてもよいし、摺動部25をボール部21に被せた後に、例えば保持工程の前などにボール部21と摺動面28との間に注入してもよい。
さらに、図4に示すように、成形型(例えば金型など)Dを用い、成形型DのキャビティCに第1の中間体45をセットし、摺動部25の周囲に形成されるキャビティC内に図示しないゲートから溶融材料を射出して固化させることで、ボール部21を保持した摺動部25の外側の少なくとも一部を覆って本体部26(図5)を射出成形し(成形工程)、図5に示すように摺動部25と本体部26を一体的に設けたボールシート15を備える第2の中間体46を形成する。このとき、本体部26は、ハウジング16の内室36に対して締め代を有する寸法に形成される。すなわち、本体部26は、ハウジング16の内室36の寸法よりも締め代分大きい寸法に形成される。
そして、成形型D(図4)から脱型した第2の中間体46の本体部26を、予め別途形成したハウジング16の内室36に対して圧入し(圧入工程)、必要に応じてハウジング16(壁部35)をかしめて、ボール部21を保持したボールシート15を内室36に抜け止め保持する。このとき、ボールシート15の本体部26が、内室36に対して締め代を有していることで、圧入及びかしめによって本体部26が内室36の形状に合わせて変形することにより、ボール部21、摺動部25及びハウジング16などの寸法のばらつきが吸収され、ボールスタッド14のボール部21に対して、軸方向及び軸直方向(軸方向に対して直交する方向)にプレロード(予荷重)が付与される。
この後、ダストカバーをカバー固定溝39とボールスタッド14のスタッド部22との間に取り付けて(仕上げ工程)、ボールジョイント11(図1)が完成する。
上述したように、上記第1の実施の形態によれば、ボールシート15が、内側にボール部21を回動可能に保持する合成樹脂製の摺動部25、及び、この摺動部25の外側を覆ってハウジング16の内室36に保持される合成樹脂製の本体部26を備え、摺動部25を本体部26よりも摩擦係数が小さい材料で形成することで、摩擦トルクを安定させるとともに、本体部26を摺動部25よりも圧縮変形しやすい材料で形成することで、この本体部26の内室36への取り付け(圧入)時の変形によりボールスタッド14のボール部21にプレロードを付与したり寸法を吸収したりする。この結果、繊維織物・編物やフィルムなど、圧縮変形しにくい(圧縮変形できない)薄膜物を摺動部25に用いても、摩擦トルク(プレロード)を適切に設定可能となる。
また、摺動部25がボール部21の少なくとも最大径位置(赤道位置E)を回動可能に覆うことで、ボール部21に対して、より適切な摩擦トルクを設定できる。
このボールジョイント11を製造する際には、本体部25よりも摩擦係数が小さい材料で筒状に形成された筒状体41をボール部21に被せ、この筒状体41をボール部21の形状に沿わせて変形させることでボール部21を回動可能に内側に保持するように摺動部25を形成するとともに、摺動部25の外側を覆って本体部26を、摺動部25よりも変形しやすい材料で射出成形して内室36に圧入する。この結果、簡易な製造方法で、摩擦トルクを適切に設定可能となる。
すなわち、繊維織物・編物や薄膜フィルムのような薄い材料のみでボールシートを形成する場合、圧縮変形の余地がなくてハウジング16への組み付け方法が制限されるだけでなく、ハウジング16への組み付け時に寸法吸収できずに、ボール部21に対して適切なプレロードを付与することができない。このため、本実施の形態では、ボールシート15を、ボール部21と摺動する部分である摺動部25と、ハウジング16に対して接触することで変形する部分である本体部26とに分け、摺動部25と本体部26とをそれぞれの目的に適した互いに異なる材料で形成するとともに、本体部26は摺動部25に対して射出成形により一体的に形成することで、ハウジング16に対して従来のボールジョイントと同様にボールシート15を容易に組み付け可能としつつ、良好な摺動性と、プレロードの付与とを両立できる。
そして、本体部26を内室36に対して締め代を持たせた寸法に射出成形することで、本体部26を内室36に圧入する際に、この締め代の分、本体部26が変形してボールスタッド14のボール部21に適切なプレロードを付与したり寸法を吸収したりすることができる。
したがって、適切な摩擦トルクによって、ボールジョイント11のボールスタッド14の揺動干渉などを抑制できるとともに、ボールジョイント11の車両へ組み付け性、及び摩耗耐久性などを確保できる。
なお、上記第1の実施の形態において、図6に示す第2の実施の形態のように、被せ工程に用いる筒状体41は、例えば両端が開口された筒状である円筒状のものを用いることができる。
また、上記各実施の形態において、ボールジョイント11は、車両の懸架装置用、あるいは操舵装置用に限らず、その他の任意の用途に用いることができる。
本発明は、例えば自動車などの車両の懸架装置、あるいは操舵装置などに好適に用いられる。
11 ボールジョイント
14 ボール側部材であるボールスタッド
15 シート部材であるボールシート
16 受け側部材であるハウジング
21 ボール部
25 摺動部
26 本体部
36 受け部である内室
41 筒状体

Claims (4)

  1. 受け部を備えた受け側部材と、
    ボール部を備えたボール側部材と、
    前記ボール部を回動可能に内側に保持する合成樹脂製の摺動部、及び、この摺動部の外側を覆って前記受け側部材の受け部に保持される合成樹脂製の本体部を備えたシート部材とを具備し、
    前記摺動部は、前記本体部よりも摩擦係数が小さい材料で形成され、
    前記本体部は、前記摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で形成されている
    ことを特徴とするボールジョイント。
  2. 摺動部は、ボール部の少なくとも最大径位置を回動可能に覆っている
    ことを特徴とする請求項1記載のボールジョイント。
  3. 受け部を備えた受け側部材と、ボール部を備えたボール側部材と、合成樹脂製の摺動部、及び、合成樹脂製の本体部を備えたシート部材とを具備したボールジョイントの製造方法であって、
    前記本体部よりも摩擦係数が小さい材料で筒状に形成された筒状体を前記ボール部に被せる被せ工程と、
    前記筒状体を前記ボール部の形状に沿わせて変形させることで前記ボール部を回動可能に内側に保持するように前記摺動部を形成する保持工程と、
    前記摺動部の外側を覆って前記本体部を、前記摺動部よりも圧縮変形しやすい材料で射出成形する成形工程と、
    前記本体部を前記受け部に圧入する圧入工程と
    を具備したことを特徴とするボールジョイントの製造方法。
  4. 成形工程において、本体部を受け部に対して締め代を持たせた寸法に射出成形する
    ことを特徴とする請求項3記載のボールジョイントの製造方法。
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