JP6909053B2 - 火炎検出装置 - Google Patents

火炎検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6909053B2
JP6909053B2 JP2017104670A JP2017104670A JP6909053B2 JP 6909053 B2 JP6909053 B2 JP 6909053B2 JP 2017104670 A JP2017104670 A JP 2017104670A JP 2017104670 A JP2017104670 A JP 2017104670A JP 6909053 B2 JP6909053 B2 JP 6909053B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame
noise
signal
vibration
electric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017104670A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018200216A (ja
Inventor
裕史 島
裕史 島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2017104670A priority Critical patent/JP6909053B2/ja
Publication of JP2018200216A publication Critical patent/JP2018200216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6909053B2 publication Critical patent/JP6909053B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)

Description

本発明は、火炎検出装置に関する。
火炎を検出する火炎検出装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。この火炎検出装置は、火炎の光の光量に対応する電気信号を出力する光検出手段を備えており、この光検出手段が出力した電気信号に基づいて火炎を検出するように構成されていた。
特開2010−175562号公報
ところで、特許文献1の火炎検出装置においては、例えば、トンネル内の如き屋外に設置されて用いられることが多々あり、この場合、火炎検出装置の設置環境に起因して火炎検出装置にノイズ(例えば、振動、電波、又は熱等)が付加され、付加されたノイズに起因して電気信号にノイズが重畳してしまい、実際には火炎が発生していないにも関わらず火炎を検出してしまう誤報が発生する可能性があり、誤報の発生を防止して火炎を確実に検出する観点において改善の余地があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、火炎を確実に検出することが可能な火炎検出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の火炎検出装置は、火炎からの光に基づいて前記火炎を検出する火炎検出装置であって、自己に照射された光の光量に対応する電気信号を出力する光検出手段と、前記火炎検出装置に加えられるノイズを検出するノイズ検出手段と、前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する除去手段と、前記除去手段によってノイズが除去された前記電気信号に基づいて、前記火炎を検出する火炎検出手段と、を備え、前記ノイズ検出手段は、前記火炎検出装置の所定方向における振動をノイズとして検出するものであって、前記火炎検出装置の複数の方向における振動を、前記火炎検出装置の所定方向における振動として検出し、前記除去手段は、前記ノイズ検出手段が検出した前記火炎検出装置の複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における前記火炎検出装置の振動に基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する。
また、請求項に記載の火炎検出装置は、請求項に記載の火炎検出装置において、前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記火炎検出装置による前記火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知する警報である障害警報を出力する障害警報出力手段、を備える。
請求項1に記載の火炎検出装置によれば、ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、光検出手段が出力した電気信号に重畳されているノイズを除去することにより、例えば、火炎を検出することに対する、電気信号に重畳されているノイズの影響を取り除くことができるので、実際には火炎が発生していないにも関わらず火炎を検出してしまう誤報の発生を防止して火炎を確実に検出することが可能となる。
また、所定方向における振動をノイズとして検出することにより、例えば、電気信号に重畳されるノイズの原因になりやすい振動を検出して、この検出した振動に基づいて電気信号に重畳されているノイズを除去することができるので、電気信号に重畳されているノイズを確実に除去することが可能となる。
また、複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における振動に基づいて、電気信号に重畳されているノイズを除去することにより、例えば、電気信号に重畳されているノイズを除去するために用いる振動の方向を動的に変更することができるので、火炎検出装置の設置環境あるいは利用時間帯に応じて適切な方向の振動を用いることができ、電気信号に重畳されているノイズを一層確実に除去することが可能となる。また、例えば、複数の方向全ての振動を考慮せずにノイズを除去することができるので、火炎検出装置の処理負荷を軽減することが可能となる。
請求項に記載の火炎検出装置によれば、障害警報を出力することにより、例えば、火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知することができるために、火炎を確実に検出させるための適切な処置(例えば、火炎検出装置の取り付け場所の変更等)をとらせることができ、火炎検出装置による防災性を向上させることが可能となる。
実施の形態に係る火炎検出装置の側面図である。 火炎検出装置の底面図である。 本実施の形態に係る火炎検出装置のブロック図である。 信号ノイズが重畳されていない状態の第1電気アナログ信号の波形図の一例である。 振動方向決定処理のフローチャートである。 火炎検出処理のフローチャートである。
以下に、本発明に係る火炎検出装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、少なくとも、光検出手段と、ノイズ検出手段と、除去手段と、火炎検出手段とを備える火炎検出装置に関するものである。
ここで、「火炎検出装置」とは、火炎からの光に基づいて火炎を検出する検出手段であり、具体的には、監視領域の火炎を検出するものであり、例えば、火炎の任意の性質を利用して火炎を検出するものであり、一例としては、火炎の光が4.4μm〜4.5μm付近の波長に強度のピークがある性質(つまり、いわゆるCO2共鳴放射)、及び、火炎の光が1Hz〜15Hz付近の周波数にてちらつく性質を利用して火炎を検出するもの等を含む概念である。また、「火炎検出装置」とは、例えば、1つのみの波長帯域に着目して火炎を検出する方式、あるいは、複数の波長帯域に着目して火炎を検出する方式を採用するもの等を含む概念である。
また、「監視領域」とは、火炎検出装置による監視の対象となっている領域であり、具体的には、一定の広がりを持った空間であって、屋内あるいは屋外の空間であって、例えば、トンネルの内外の領域、及び建物の内外の領域等を含む概念である。
また、「光検出手段」とは、自己に照射された光の光量に対応する電気信号を出力する手段であり、具体的には、自己に火炎からの光が照射されるように構成されている手段であって、光電変換を行うものであり、例えば、火炎からの光が照射されるように設けられている焦電素子等を含む概念である。なお、「電気信号」とは、電気的な信号であり、具体的には、光検出手段から出力される信号であって、光検出手段に照射された光の光量に対応する信号であり、例えば、光の光量に対応する電圧値の信号等を含む概念である。
また、「ノイズ検出手段」とは、火炎検出装置に加えられるノイズを検出する手段であり、具体的には、付加ノイズを検出するものであり、例えば、加速度センサ、電波検出センサ、熱検出センサ等を含む概念である。なお、「付加ノイズ」とは、火炎検出装置に加えられるノイズであり、具体的には、信号ノイズの原因となるものであり、例えば、振動、電波、熱等を含む概念である。また、「信号ノイズ」とは、少なくとも光検出手段からの電気信号に重畳するノイズであり、具体的には、付加ノイズに起因しているもの等を含む概念である。また、「加速度センサ」とは、火炎検出装置の所定方向における振動を付加ノイズとして検出するものであり、具体的には、振動を検出する振動計として機能するものであり、例えば、1軸加速度センサ、2軸加速度センサ、3軸加速度センサ等を含む任意のセンサを含む概念である。また、「電波検出センサ」とは、火炎検出装置が受ける電波を付加ノイズとして検出するものであり、例えば、受信電波の強度を測定する回路等を備える任意のセンサを含む概念である。「熱検出センサ」とは、火炎検出装置が受ける熱を付加ノイズとして検出するものであり、例えば、温度変化を測定する回路等を備えるセンサ等を含む任意のセンサを含む概念である。また、「所定方向」とは、予め定められている方向であり、例えば、予め定められている1つ以上の方向であり、つまり、1つのみの方向、あるいは、2つ以上の複数の方向である。
また、「除去手段」とは、ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、光検出手段が出力した電気信号に重畳されているノイズを除去する手段であり、具体的には、ノイズ検出手段が検出した付加ノイズに基づいて、電気信号に重畳されている信号ノイズを除去するものであり、例えば、ノイズ検出手段が複数の方向の振動を付加ノイズとして検出している場合に、全ての方向の振動に基づいて信号ノイズを除去するもの、あるいは、一部の方向の振動に基づいて信号ノイズを除去するもの等を含む概念である。また、「除去手段」とは、例えば、信号ノイズをアナログ的に除去するもの、あるいは、信号ノイズをデジタル的に除去するもの等を含む概念である。なお、「信号ノイズをアナログ的に除去する」とは、所定の電気回路を用いて電気信号のレベルで信号ノイズを除去することを示しており、また、「信号ノイズをデジタル的に除去する」とは、電気信号をデジタル化して、演算処理のレベルで信号ノイズを除去することを示している。
また、「火炎検出手段」とは、除去手段によってノイズが除去された電気信号に基づいて火炎を検出する手段であり、具体的には、信号ノイズが除去された電気信号に基づいて火炎を検出するものである。
そして、以下に示す実施の形態では、「火炎検出装置」が1つのみの波長帯域に着目して火炎を検出する方式を採用するものであり、「監視領域」がトンネル内の空間であり、「付加ノイズ」が振動であり、「ノイズ検出手段」が3軸加速度センサであり、「除去手段」が一部の方向の振動に基づいて信号ノイズをデジタル的に除去するものである場合について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係る火炎検出装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る火炎検出装置の側面図であり、図2は、火炎検出装置の底面図であり、図3は、火炎検出装置のブロック図である。なお、以下の説明では、図1及び図2に示すX―Y―Z方向が互いに直交する方向であり、具体的には、Z方向が鉛直方向であって、X方向及びY方向が鉛直方向に対して直交する水平方向であるものとして、例えば、Z方向を高さ方向と称し、+Z方向を上側(平面)と称し、−Z方向を下側(底面)と称して説明する。
これら各図に示す火炎検出装置100は、監視領域の火炎を検出するものであり、具体的には、図1に示すように、監視領域であるトンネル内の空間を監視するべくトンネル内の天井900に設けられているものであり、例えば、筐体101、図3の信号生成部11、信号変換部12、ノイズ検出部13、通信部14、記録部15、及び制御部16を備える。
(構成−筐体)
図1の筐体101は、火炎検出装置100の構成要素を収容する収容手段であり、具体的には、天井900に取り付けられているものであり、例えば、図2の筐体側開口部101aを備えているものであって、全体として円柱形状のものである。この筐体101の天井900への取り付け手法は任意であり、公知の取り付け手段(例えば、ネジ等)を用いて直接取り付けたり、あるいは、天井900に対する確度を自在に変更可能な公知の自在取り付け台を介して取り付けたりすることができるが、ここでは、例えば、直接取り付けている場合について説明する。
(構成−筐体−筐体側開口部)
筐体側開口部101aは、筐体101の外部の光を筐体101の内部に収容されている構成要素(具体的には、後述の光検出部111c)に照射するための照射手段であり、例えば、筐体101における下側(−Z方向)の面の中央付近に設けられているものである。
(構成−信号生成部)
図3の信号生成部11は、電気アナログ信号を生成して出力する信号生成手段であり、例えば、火炎検出装置用回路基板に実装されているものであり、一例としては、センサ部111、周波数フィルタ112、プリアンプ113、及びメインアンプ114を備える。
ここで、「火炎検出装置用回路基板」とは、電気回路又は素子が実装される実装手段であり、具体的には、火炎検出装置100に設けられている回路基板であって、例えば、少なくとも信号生成部11が実装されているものである。また、「電気アナログ信号」とは、電気的な信号であり、具体的には、前述の付加ノイズに起因して信号ノイズが重畳され得る信号であり、例えば、後述する第1電気アナログ信号S11、第2電気アナログ信号S12、第3電気アナログ信号S13、及び第4電気アナログ信号S14等を含む概念である。
(構成−センサ部)
センサ部111は、光電変換を行う変換手段であり、具体的には、後述する第1電気アナログ信号S11を生成して出力する信号出力手段であり、例えば、センサ部用ケース111a、光学式フィルタ111b、及び光検出部111cを備える。
(構成−センサ部−センサ部用ケース)
センサ部用ケース111aは、少なくとも光検出部111cを収容する収容手段であり、具体的には、センサ部111の外形を形成するものであり、例えば、自己の内部に火炎検出装置100の外部の光を導入するための不図示のセンサ部側開口部を備えるものであって、自己が収容している光検出部111cに対して当該センサ部側開口部のみを介して光を照射し得るものである。
(構成−センサ部−光学式フィルタ)
光学式フィルタ111bは、所定の波長帯域の光を透過させる透過手段であり、具体的には、火炎の検出に関連する波長帯域の光を透過させるものであり、例えば、火炎の光の強度がピークになる波長帯域の光のみを透過させるものであり、一例としては、4.4μm〜4.5μm付近の波長帯域の光のみを透過させる公知の光学式フィルタを用いて構成可能なものである。また、この光学式フィルタ111bの具体的な実装位置は任意であるが、例えば、火炎検出装置100の外部の光が、当該光学式フィルタ111bを介してセンサ部用ケース111a内の光検出部111cに照射されるように、センサ部用ケース111aの不図示のセンサ部側開口部に設けられている。
(構成−センサ部−光検出部)
光検出部111cは、光電変換を行う変換手段であり、具体的には、自己に照射された光の光量に対応する第1電気アナログ信号S11を出力する光検出手段であって、自己に火炎からの光が照射されるように構成されているものであり、例えば、センサ部用ケース111aに収容されているものであって、火炎検出装置100の外部の光が、図2の筐体側開口部101a及び図3の光学式フィルタ111bを介して自己に照射されるものであり、一例としては、前述の焦電素子であって、公知の素子を用いて構成可能なものである。
ここで、「第1電気アナログ信号」S11とは、電気信号であり、具体的には、光検出部111cに照射された光の光量に対応する電気的な信号であり、例えば、光検出部111cに照射された光の光量に対応するレベルを有するアナログ信号であって、付加ノイズに起因する信号ノイズが重畳され得る信号である。図4は、信号ノイズが重畳されていない状態の第1電気アナログ信号の波形図の一例である。この図4に示されているように、信号ノイズが重畳されていない状態の第1電気アナログ信号S11は、例えば、基準電圧Vrを基準にした信号であり、詳細には、火炎の光が光検出部111cに照射された場合に、図4に例示したように交流波形となり、また、火炎の光が光検出部111cに照射されない場合に、図4の基準電圧Vrとして示した一定レベルの波形となる信号である。
(構成−周波数フィルタ)
図3の周波数フィルタ112は、所定の周波数帯域の信号を通過するフィルタ手段であり、具体的には、火炎の検出に関連する周波数帯域の信号を通過させるものであり、例えば、火炎の光がちらつく周波数帯域の信号のみを通過させるものであり、一例としては、1Hz〜15Hz付近の周波数帯域の信号のみを通過させる公知の信号フィルタを用いて構成可能なものである。また、この周波数フィルタ112は、例えば、第1電気アナログ信号S11が入力されて、当該第1電気アナログ信号S11のうちの所定の周波数帯域(一例としては、1Hz〜15Hz付近)の信号を、第2電気アナログ信号S12として出力するものである。
(構成−プリアンプ)
プリアンプ113は、所定の増幅率で信号を増幅する前段増幅手段であり、具体的には、メインアンプ114の入力レベルとして適したレベルに増幅するものであり、例えば、数倍〜数十倍の増幅率で増幅する公知の増幅回路を用いて構成可能なものである。このプリアンプ113は、例えば、第2電気アナログ信号S12が入力されて、当該第2電気アナログ信号S12を所定の増幅率(一例としては、数倍〜数十倍)で増幅して、増幅後の信号を第3電気アナログ信号S13として出力するものである。
(構成−メインアンプ)
メインアンプ114は、所定の増幅率で信号を増幅する主増幅手段であり、具体的には、信号変換部12の入力レベルとして適したレベルに増幅するものであり、例えば、数百倍〜数千倍の増幅率で増幅する公知の増幅回路を用いて構成可能なものである。このメインアンプ114は、例えば、第3電気アナログ信号S13が入力されて、当該第3電気アナログ信号S13を所定の増幅率(一例としては、数百倍〜数千倍)で増幅して、増幅後の信号を第4電気アナログ信号S14として出力するものである。
(構成−信号変換部)
信号変換部12は、信号の形式を変換する変換手段であり、具体的には、アナログ信号をデジタル信号に変換するものであり、例えば、第4電気アナログ信号S14が入力されて、入力された第4電気アナログ信号S14を、当該第4電気アナログ信号S14に対応するデジタルの電気信号である第4電気デジタル信号S15に変換して出力するものであり、例えば、公知のアナログデジタル変換回路を用いて構成可能なものである。
(構成−ノイズ検出部)
ノイズ検出部13は、火炎検出装置100に加えられるノイズを検出するノイズ検出手段であり、具体的には、付加ノイズである振動を検出するものであり、例えば、3軸加速度センサを備えて構成されている。ノイズ検出部13の具体的な構成は任意であるが、例えば、3軸加速度センサにて図1及び図2のX方向、Y方向、及びZ方向各々の振動の大きさ(つまり、変位)を任意の手法で検出して検出振動信号S21を出力する。なお、「検出振動信号」S21とは、振動の大きさを示す信号であり、例えば、ノイズ検出部13の3軸加速度センサが検出したX方向の振動の大きさ、Y方向の振動の大きさ、及びZ方向の振動の大きさを特定する信号である。
(構成−通信部)
通信部14は、通信を行う通信手段であり、例えば、不図示の防災受信機との間で通信を行うものであって、公知の有線又は無線通信回路等を用いて構成可能なものである。
(構成−記録部)
記録部15は、火炎検出装置100の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、EEPROMやFlashメモリ等を用いて構成されている。ただし、EEPROMやFlashメモリに代えてあるいはEEPROMやFlashメモリと共に、ハードディスクの如き外部記録装置、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はROM、USBメモリ、SDカードの如き電気的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
(構成−制御部)
制御部16は、火炎検出装置100を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る制御プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して火炎検出装置100にインストールされることで、制御部16の各部を実質的に構成する。
この制御部16は、機能概念的に、除去部161、及び火炎検出部162を備える。除去部161は、ノイズ検出部13が検出したノイズに基づいて、信号生成部11が出力した電気アナログ信号に重畳されているノイズを除去する除去手段であり、具体的には、ノイズ検出部13が検出した振動に基づいて、光検出部111cが出力した第1電気アナログ信号S11に重畳されている信号ノイズを除去するものである。火炎検出部162は、除去手段によってノイズが除去された電気アナログ信号に基づいて、火炎を検出する火炎検出手段である。そして、この制御部16の各部により行われる処理については、後述する。
(動作)
次に、このように構成される火炎検出装置100の信号処理動作について説明する。「信号処理動作」とは、火炎検出装置100で行われる電気信号を処理する動作であり、ここでは、例えば振動である付加ノイズが火炎検出装置100に加えられている場合の各信号、及び、付加ノイズが火炎検出装置100に加えられていない場合の各信号に着目して説明する。特に、付加ノイズが火炎検出装置100に加えられている場合については、光検出部111cが付加ノイズの影響を受ける場合において、火炎の光が火炎検出装置100に照射されている場合を例示して説明する。また、この「信号処理動作」を実行するタイミングは任意であるが、例えば、火炎検出装置100の電源をオンした後に、起動されて実行するものとして、信号処理動作が起動されたところから説明する。
(動作−付加ノイズが加えられている場合)
付加ノイズが火炎検出装置100に加えられた場合において、火炎の光が火炎検出装置100に照射されている場合、光検出部111cは、図2の筐体側開口部101a及び図
3のセンサ部用ケース111aの不図示のセンサ部側開口部の光学式フィルタ111bを介して、火炎の光が照射されることになる。そして、光検出部111cは、照射された光の光量に対応する信号(一例としては、図4で例示した基準電圧Vrを基準にした交流波形の信号)に対して、前述の加えられた付加ノイズに起因する信号ノイズが重畳された第1電気アナログ信号S11を出力する。なお、この第1電気アナログ信号S11に重畳されている信号ノイズを、「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」と称して以下説明する。
次に、周波数フィルタ112は、この「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」が重畳された第1電気アナログ信号S11のうちの所定の周波数帯域(一例としては、1Hz〜15Hz付近)の信号を、第2電気アナログ信号S12として出力し、次に、プリアンプ113は、この第2電気アナログ信号S12を所定の増幅率(一例としては、数倍〜数十倍)で増幅して、増幅後の信号を第3電気アナログ信号S13として出力し、次に、メインアンプ114は、この第3電気アナログ信号S13を所定の増幅率(一例としては、数百倍〜数千倍)で増幅して、増幅後の信号を第4電気アナログ信号S14として信号変換部12に出力し、次に、信号変換部12は、この第4電気アナログ信号S14を、当該第4電気アナログ信号S14に対応するデジタルの電気信号である第4電気デジタル信号S15に変換して制御部16に出力する。この場合、信号変換部12によって出力される第4電気デジタル信号S15は、第1電気アナログ信号S11に重畳された「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」に応じた信号ノイズ(具体的には、デジタル化された信号ノイズ)が重畳された状態となる。なお、この第4電気デジタル信号S15に重畳されている信号ノイズを、「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」と称して以下説明する。
一方、ノイズ検出部13は、図1及び図2に示すX方向、Y方向、及びZ方向の各方向の振動の大きさ検出し、検出した各方向の大きさを示す検出振動信号S21を生成して制御部16に出力する。
そして、制御部16は、前述の「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」が重畳されている第4電気デジタル信号S15及び検出振動信号S21が入力されて、入力されたこれらの信号に基づいて各処理を行う。
(動作−付加ノイズが加えられていない場合)
付加ノイズが火炎検出装置100に加えられていない場合において、火炎の光が火炎検出装置100に照射されている場合、光検出部111cは、前述したように、火炎の光が照射されることになる。そして、光検出部111cは、照射された光の光量に対応する信号(一例としては、図4で例示した基準電圧Vrを基準にした交流波形の信号)を第1電気アナログ信号S11として出力する。
この後、周波数フィルタ112、プリアンプ113、メインアンプ114、信号変換部12は、前述の「(動作−付加ノイズが加えられている場合)」で説明した動作と同様な動作を行う。次に、信号変換部12は、この第4電気アナログ信号S14を、当該第4電気アナログ信号S14に対応するデジタルの電気信号である第4電気デジタル信号S15に変換して制御部16に出力する。また、ノイズ検出部13及び制御部16も、前述の動作と同様な動作を行って、信号処理動作を終了する。
そして、前述のように、制御部16に入力される第4電気デジタル信号S15に、「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」が重畳される可能性があり、「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」が重畳された場合には、火炎を確実に検出するために、以下に示す各処理において、この「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」を除去することが必要となる。
(処理)
次に、このように構成される火炎検出装置100によって実行される振動方向決定処理、及び火炎検出処理について説明する。
(処理−振動方向決定処理)
図5は、振動方向決定処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「振動方向決定処理」とは、防災のための処理であり、具体的には、火炎検出処理にて用いる振動の方向を決定する処理であり、例えば、図1及び図2のX方向、Y方向、及びZ方向における何れの方向における振動を、火炎検出処理での信号ノイズの除去にて用いるかを決定する処理であって、火炎検出処理を行う前に少なくとも1回実行される処理である。また、この「振動方向決定処理」は、例えば、火炎検出装置100を天井900に施工して電源をオンした直後に起動されて実行し、この後、所定時間(例えば、30分〜1時間程度)毎に繰り返し起動されて実行するものとして、振動方向決定処理が起動されたところから説明する。
まず、図5に示すように、SA1において除去部161は、図1及び図2に示すX方向、Y方向、及びZ方向の各方向の振動の大きさを取得する。具体的な手法は任意であるが、例えば、ノイズ検出部13が各方向の振動の大きさを常時検出しており、この検出した各方向の大きさを示す検出振動信号S21を常時出力していることとし、除去部161が、この常時出力されている検出振動信号S21を受け付けて、所定時間分(例えば、10分〜15分)の各方向の振動の大きさを取得する。ここでは、例えば、図1の火炎検出装置100の下側(−Z側)を車両が通過する場合の風圧により火炎検出装置100がZ方向にのみ振動する場合、除去部161は、X方向及びY方向の振動の大きさとして所定時間中に「0(mm)」(以下、振動の大きさの単位である「mm」を取得する))を取得し続け、Z方向の振動の大きさとして所定時間中に「5、6、4、・・・」を取得する。なお、ここので「5、6、4、・・・」については、ノイズ検出部13の時間分解能に依存して「5」、「6」、「4」等を順次取得したことを示している。
図5に戻って、SA2において除去部161は、火炎検出処理にて用いる振動の方向を決定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SA1で取得した振動の大きさに基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定する。ここで、「所定の条件」とは、火炎検出処理で用いる振動の方向を決定するための条件であり、具体的には任意の条件であって、例えば、振動の大きさの時間平均が各方向相互間で最大であること、各方向相互間で最大値となる振動の大きさを有すること等を含む概念であるが、ここでは、例えば、「所定の条件」が「振動の大きさの時間平均が各方向相互間で最大であること」である場合について説明する。振動の方向の決定について詳細には、SA1で取得した振動の大きさの時間平均を各方向において算出し、算出した時間平均が最大となる方向を、火炎検出処理にて用いる振動の方向に決定し、決定した方向を図3の記録部15に記録する。ここでは、例えば、X方向及びY方向の振動の大きさとして所定時間中に「0(mm)」を取得し続け、Z方向の振動の大きさとして所定時間中に「5、6、4、・・・」を取得したので、Z方向の振動の大きさの時間平均が、各方向の振動の大きさの時間平均の中で最大となり、火炎検出処理にて用いる振動の方向を、Z方向に決定して記録する。これにて、振動方向決定処理を終了する。
(処理−火炎検出処理)
図6は、火炎検出処理のフローチャートである。「火炎検出処理」とは、防災のための処理であり、具体的には、火炎を検出して不図示の防災受信機を介して報知する処理であり、例えば、振動方向決定処理を実行した後に、所定時間(例えば、10〜20秒等)毎に繰り返し起動されて実行するものとして、火炎検出処理が起動されたところから説明する。
まず、図6に示すように、SB1において除去部161は、信号を受け付ける。具体的な手法は任意であるが、不図示の受信端子を介して、信号変換部12からの第4電気デジタル信号S15と、ノイズ検出部13からの検出振動信号S21とを受け付ける。
次に、SB2において除去部161は、信号ノイズを除去する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SB1にて受け付けた第4電気デジタル信号S15の「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」(つまり、第1電気アナログ信号S11の「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」)が、火炎検出装置100に加えられる付加ノイズである振動に起因している点を考慮して、また、ノイズ検出部13によって検出される振動の方向のうちの、振動の大きさが最大となる可能性が高い方向に着目して、SB1で受け付けた検出振動信号S21に基づいて、SB1で受け付けた第4電気デジタル信号S15の「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」を除去することにより、第1電気アナログ信号S11の「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」を除去する。詳細には、振動の大きさと信号ノイズとの相関関係を確認する実験又はシミュレーションを事前に行って、当該相関関係を特定した上で、当該相関関係を特定する相関式を作成して、記録部15にこの作成した相関式が事前に記録されていることとし、また、ノイズ検出部13によって検出される振動の方向のうちの、過去の振動の大きさの時間平均が最大となる方向が、振動の大きさが最大となる可能性が高い方向であるものと推定することとして、これらの相関式及び推定に基づいて、以下のように信号ノイズを除去する。
具体的には、除去部161は、図5のSA2で記録した振動の方向、及び、記録部15の相関式を取得し、図6のSB1で受け付けた検出振動信号S21が示す各方向の振動の大きさのうちの、前述の取得した振動の方向に対応するものを特定し、特定した振動の大きさと前述の取得した相関式を用いて、特定した振動の大きさに対応する信号ノイズを算出した上で、算出した信号ノイズをSB1で受け付けた第4電気デジタル信号S15から差し引くことにより、当該第4電気デジタル信号S15から「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」を除去する。ここでは、例えば、前述したように、記録部15にZ方向が記録されており、過去の振動の大きさの時間平均が最大となる方向がZ方向であり、SB1で受け付けた検出振動信号S21が示すZ方向の振動の大きさが「3、4、5、3、・・・」(なお、ここでの「3、4、5、3、・・・」については、前述の「5、6、4、・・・」の説明と同様な事項を示している)である場合、このZ方向及び相関式を取得し、SB1で受け付けた検出振動信号S21が示す各方向の振動の大きさのうちの、Z方向に対応するものとして「3、4、5、3、・・・」を特定し、この「3、4、5、3、・・・」と前述の取得した相関式を用いて、特定した振動の大きさに対応する信号ノイズを算出した上で、算出した信号ノイズをSB1で受け付けた第4電気デジタル信号S15から差し引くことにより、当該第4電気デジタル信号S15から「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」を除去する。
図6に戻って、SB3において火炎検出部162は、火炎が発生したか否かを判定する。具体的には公知の手法を含む任意の手法を用いることができるが、例えば、図3の記録部15に火炎を判定するための閾値である火炎判定閾値が記録されていることとし、この火炎判定閾値とSB2で「第4電気デジタル信号重畳ノイズ」が除去された第4電気デジタル信号S15が示す情報(つまり、「第1電気アナログ信号重畳ノイズ」が除去された第1電気アナログ信号S11が示す情報であって、光検出部111cに照射された光の光量に対応する情報)の積分値とを比較し、比較結果に基づいて判定するものとする。そして、前述の積分値が火炎判定閾値未満である場合、火炎を検出せずに、火炎が発生していないものと判定し(SB3のNO)、SB1に移行する。また、前述の積分値が火炎判定閾値以上となった場合、火炎を検出し、火炎が発生しているものと判定し(SB3のYES)、SB4に移行する。ここでは、例えば、火炎が発生して火炎の光が火炎検出装置100の光検出部111cに照射された場合、積分値が火炎判定閾値以上と判定され、火炎が発生しているものと判定する。
図6に戻って、SB4において制御部16は、不図示の防災受信機を介して、火災を報知する。具体的には公知の手法を含む任意の手法を用いることができるが、例えば、図3の通信部14を介して、火炎を検出し火災を検知したことを示す信号である火災検知信号を不図示の防災受信機に送信することにより、防災受信機を介して火災発生を報知する。ここでは、例えば、通信部14を介して、火災検知信号を不図示の防災受信機に送信し、この火災検知信号を受信した防災受信機のスピーカから「火災を検出しました」等のメッセージを音声出力させたり、あるいは、当該防災受信機の表示灯を発光させたりする。なお、この後、不図示の防災受信機側にて復旧を行ったり火災断定を行ったりするが、これらの処理については、公知の処理を適用することができるので、その説明を省略する。これにて、火炎検出処理を終了する。
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、ノイズ検出部13が検出したノイズに基づいて、光検出部111cが出力した電気信号に重畳されている信号ノイズを除去することにより、例えば、火炎を検出することに対する、電気信号に重畳されている信号ノイズの影響を取り除くことができるので、実際には火炎が発生していないにも関わらず火炎を検出してしまう誤報の発生を防止して火炎を確実に検出することが可能となる。
また、所定方向における振動をノイズとして検出することにより、例えば、電気信号に重畳される信号ノイズの原因になりやすい振動を検出して、この検出した振動に基づいて電気信号に重畳されている信号ノイズを除去することができるので、電気信号に重畳されている信号ノイズを確実に除去することが可能となる。
また、複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における振動に基づいて、電気信号に重畳されている信号ノイズを除去することにより、例えば、電気信号に重畳されている信号ノイズを除去するために用いる振動の方向を動的に変更することができるので、火炎検出装置100の設置環境あるいは利用時間帯に応じて適切な方向の振動を用いることができ、電気信号に重畳されている信号ノイズを一層確実に除去することが可能となる。また、例えば、複数の方向全ての振動を考慮せずに信号ノイズを除去することができるので、火炎検出装置100の処理負荷を軽減することが可能となる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
(他の除去部について(アナログ的な処理))
また、上記実施の形態で説明した除去部161の如き除去部(以下、他の除去部)を除去部161の代わりに任意の位置に電気的に接続して、電気アナログ信号に重畳している信号ノイズをアナログ的に除去してもよい。ここでの「他の除去部」は、信号のノイズを除去する除去手段であり、例えば、2つの入力部と1つの出力部があり、一例としては、電気アナログ信号と、ノイズ検出部13からの検出振動信号S21が入力されて、入力された検出振動信号S21に基づいて、入力された電気アナログ信号から信号ノイズを除去して、信号ノイズが除去された電気アナログ信号を出力するものである。なお、ここでの、信号ノイズを除去する具体的な手法は任意であり、実施の形態で説明し技術を応用して適用してもよい。そして、例えば、センサ部111と周波数フィルタ112との間(以下、第1接続位置)を切断した上で、この切断した位置に他の除去部を設けて、センサ部111の出力及びノイズ検出部13の出力が他の除去部に入力され、他の除去部の出力が周波数フィルタ112に入力されるように構成してもよい。また、例えば、同様にして、周波数フィルタ112とプリアンプ113との間(以下、第2接続位置)、プリアンプ113とメインアンプ114との間(以下、第3接続位置)、あるいは、メインアンプ114と信号変換部12(以下、第4接続位置)に他の除去部を設けてもよい。このように構成した場合、火炎検出部162が、第4電気デジタル信号S15を受け付けて、この受け付けた信号に基づいて、実施の形態の場合と同様にして、火炎を検出してもよい。
(振動方向決定処理の省略について)
また、図5の振動方向決定処理を省略した上で、図6のSB2では、ノイズ検出部13が検出した各方向全て(つまり、X方向、Y方向、Z方向)の振動を全て考慮して、信号
ノイズを除去してもよいし、あるいは、ノイズ検出部13が検出した各方向のうちの、予め定められている1つ又は2つの方向の振動を考慮して信号ノイズを除去してもよい。
(ノイズ検出部の位置について)
また、ノイズ検出部13については、上記実施の形態の信号生成部11が実装されている火炎検出装置用回路基板に実装してもよいし、火炎検出装置用回路基板以外の任意の位置に実装してもよい。
(火炎の判定について)
また、火炎検出部162が、第1電気アナログ信号S11への信号ノイズの重畳の有無を判定し、信号ノイズの重畳があるものと判定した場合に、火炎が発生しているか否かを判定せずに、一方、第1電気アナログ信号S11への信号ノイズの重畳がないものと判定した場合に、火炎が発生しているか否かを判定するように構成してもよい。このように構成する場合、除去部161を省略してもよい。
(電気信号について)
また、上記実施の形態では、第1電気アナログ信号S11が電気信号であるものと説明したが、以下のように解釈してもよい。具体的には、第1電気アナログ信号S11、第2電気アナログ信号S12、第3電気アナログ信号S13、第4電気アナログ信号S14、及び第4電気デジタル信号S15のうちの全ての信号、あるいは、一部のみの信号を、電気信号であるものと解釈してもよい。
(構成要素について)
また、上記実施の形態の火炎検出装置100の構成要素について本願の特徴が反映される範囲において任意に組み替えてもよい。例えば、プリアンプ113及びメインアンプ114を組み合わせて1つのアンプとしてもよい。また、例えば、信号変換部12の機能を除去部161、あるいは、火炎検出部162に組み込んでもよい。
(障害警報出力手段について)
また、上記実施の形態の図3の制御部16に障害警報出力部を設けてもよい。ここで、「障害警報出力部」とは、ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、障害警報を出力する障害警報出力手段であり、例えば、ノイズ検出部13が検出した付加ノイズである振動に基づいて、障害警報を出力するものである。このように構成した場合、障害警報を出力することにより、例えば、火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知することができるために、火炎を確実に検出させるための適切な処置(例えば、火炎検出装置の取り付け場所の変更等)をとらせることができ、火炎検出装置100による防災性を向上させることが可能となる。
ここで、「障害警報」とは、火炎検出装置100による火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知する警報であり、例えば、ノイズ検出部13が検出した振動の大きさ又は当該振動の継続時間等に基づく警報である。この障害警報出力部の具体的な処理は任意であるが、例えば、ノイズ検出部13からの検出振動信号S21に含まれる情報(つまり、X方向の振動の大きさ、Y方向の振動の大きさ、及びZ方向の振動の大きさ)が記録部15に蓄積されることとし、障害警報出力部がこの蓄積されている情報を取得して、取得した情報が示している振動について、閾値振動レベル以上の大きさの振動が閾値時間以上継続したか否かを判定し、閾値振動レベル以上の大きさの振動が閾値時間以上継続した場合に、障害警報を通信部14を介して防災受信機に出力して当該防災受信機側に火炎の検出に支障を来たす可能性を報知し、一方、閾値振動レベル以上の大きさの振動が閾値時間以上継続した場合でない場合に、障害警報を出力しいないように処理してもよい。ここで、「閾値振動レベル」とは、障害警報を出力するか否かを判定する閾値であり、具体的には、振動の大きさであり、例えば、火炎検出装置100による火炎の検出精度と当該火炎検出装置100への振動との関係を特定するシミュレーション又は実験等により予め定められるものである。また、「閾値時間」とは、障害警報を出力するか否かを判定する閾値であり、具体的には、振動の継続時間であり、例えば、閾値振動レベルと同様にして予め定められるものである。
なお、「取得した情報が示している振動について、閾値振動レベル以上の大きさの振動が閾値時間以上継続したか否かを判定」することについて詳細には、検出振動信号S21に含まれる情報については、X方向の振動の大きさ、Y方向の振動の大きさ、及びZ方向の振動の大きさが含まれていることに着目し、例えば、1つの方向のみの振動の大きさについて、閾値振動レベル以上の大きさの振動が閾値時間以上継続したか否かを判定してもよいし、3つの方向のうちの少なくとも1つの方向の振動の大きさについて、当該判定を行ってもよい。
また、ノイズ検出部13からの検出振動信号S21に含まれる情報が記録部15に蓄積されないこととし、障害警報出力部がノイズ検出部13からの検出振動信号S21を常時監視し、この監視した検出振動信号S21に基づいて上述の処理を行ってもよい。
(報知部について)
また、図3の火炎検出装置100にスピーカ又表示灯の如き報知部を設けて、図6のSB4にて当該火炎検出装置100の報知部にて火災を報知してもよい。
(構成要素の個数について)
また、上記実施の形態の各構成要素の個数を任意に変更して上述と同様な処理を行ってもよい。例えば、複数の波長帯域に着目して火炎を検出するため等の任意の目的のために、図3の火炎検出装置100において信号生成部11と同様な構成の信号生成部を複数設けてもよい。この場合、ノイズ検出部13と同様な構成のノイズ検出部を、前述の複数の信号生成部に対応付けて複数設けてもよい。なお、この複数のノイズ検出部については、複数の信号生成部側のノイズの検出精度を向上させる観点を含む任意観点からは、複数の信号生成部の近傍に設けることが望ましい。また、一方、信号生成部を複数設ける場合において、ノイズ検出部13と同様な構成のノイズ検出部を、信号生成部の個数よりも少ない数(例えば、全体で1つのみ等)設けてもよい。このように構成した場合、火炎検出装置の構成要素の数を減少させることができるので、部品点数又は組み立て工数等を減少させることができ、火炎検出装置の低コスト化を図ることができる。
(特徴及び適用について)
また、上記実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。また、これらの特徴を複数の波長帯域に着目して火炎を検出する方式の火炎検出装置に適用してもよい。
(付記)
付記1の火炎検出装置は、火炎からの光に基づいて前記火炎を検出する火炎検出装置であって、自己に照射された光の光量に対応する電気信号を出力する光検出手段と、前記火炎検出装置に加えられるノイズを検出するノイズ検出手段と、前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する除去手段と、前記除去手段によってノイズが除去された前記電気信号に基づいて、前記火炎を検出する火炎検出手段と、を備える。
付記2の火炎検出装置は、付記1に記載の火炎検出装置において、前記ノイズ検出手段は、前記火炎検出装置の所定方向における振動をノイズとして検出する。
付記3の火炎検出装置は、付記2に記載の火炎検出装置において、前記ノイズ検出手段は、前記火炎検出装置の複数の方向における振動を、前記火炎検出装置の所定方向における振動として検出し、前記除去手段は、前記ノイズ検出手段が検出した前記火炎検出装置の複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における前記火炎検出装置の振動に基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する。
付記4の火炎検出装置は、付記1から3の何れか一項に記載の火炎検出装置において、前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記火炎検出装置による前記火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知する警報である障害警報を出力する障害警報出力手段、を備える。
(付記の効果)
付記1に記載の火炎検出装置によれば、ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、光検出手段が出力した電気信号に重畳されているノイズを除去することにより、例えば、火炎を検出することに対する、電気信号に重畳されているノイズの影響を取り除くことができるので、実際には火炎が発生していないにも関わらず火炎を検出してしまう誤報の発生を防止して火炎を確実に検出することが可能となる。
付記2に記載の火炎検出装置によれば、所定方向における振動をノイズとして検出することにより、例えば、電気信号に重畳されるノイズの原因になりやすい振動を検出して、この検出した振動に基づいて電気信号に重畳されているノイズを除去することができるので、電気信号に重畳されているノイズを確実に除去することが可能となる。
付記3に記載の火炎検出装置によれば、複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における振動に基づいて、電気信号に重畳されているノイズを除去することにより、例えば、電気信号に重畳されているノイズを除去するために用いる振動の方向を動的に変更することができるので、火炎検出装置の設置環境あるいは利用時間帯に応じて適切な方向の振動を用いることができ、電気信号に重畳されているノイズを一層確実に除去することが可能となる。また、例えば、複数の方向全ての振動を考慮せずにノイズを除去することができるので、火炎検出装置の処理負荷を軽減することが可能となる。
付記4に記載の火炎検出装置によれば、障害警報を出力することにより、例えば、火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知することができるために、火炎を確実に検出させるための適切な処置(例えば、火炎検出装置の取り付け場所の変更等)をとらせることができ、火炎検出装置による防災性を向上させることが可能となる。
11 信号生成部
12 信号変換部
13 ノイズ検出部
14 通信部
15 記録部
16 制御部
100 火炎検出装置
101 筐体
101a 筐体側開口部
111 センサ部
111a センサ部用ケース
111b 光学式フィルタ
111c 光検出部
112 周波数フィルタ
113 プリアンプ
114 メインアンプ
161 除去部
162 火炎検出部
900 天井
S11 第1電気アナログ信号
S12 第2電気アナログ信号
S13 第3電気アナログ信号
S14 第4電気アナログ信号
S15 第4電気デジタル信号
S21 検出振動信号
Vr 基準電圧

Claims (2)

  1. 火炎からの光に基づいて前記火炎を検出する火炎検出装置であって、
    自己に照射された光の光量に対応する電気信号を出力する光検出手段と、
    前記火炎検出装置に加えられるノイズを検出するノイズ検出手段と、
    前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する除去手段と、
    前記除去手段によってノイズが除去された前記電気信号に基づいて、前記火炎を検出する火炎検出手段と、を備え
    前記ノイズ検出手段は、前記火炎検出装置の所定方向における振動をノイズとして検出するものであって、前記火炎検出装置の複数の方向における振動を、前記火炎検出装置の所定方向における振動として検出し、
    前記除去手段は、前記ノイズ検出手段が検出した前記火炎検出装置の複数の方向における振動に基づいて、所定の条件に該当する振動の方向を決定し、決定した振動の方向における前記火炎検出装置の振動に基づいて、前記光検出手段が出力した前記電気信号に重畳されているノイズを除去する、
    火炎検出装置。
  2. 前記ノイズ検出手段が検出したノイズに基づいて、前記火炎検出装置による前記火炎の検出に支障を来たす可能性があることを報知する警報である障害警報を出力する障害警報出力手段、を備える、
    請求項1に記載の火炎検出装置。
JP2017104670A 2017-05-26 2017-05-26 火炎検出装置 Active JP6909053B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104670A JP6909053B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 火炎検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104670A JP6909053B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 火炎検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018200216A JP2018200216A (ja) 2018-12-20
JP6909053B2 true JP6909053B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=64668028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017104670A Active JP6909053B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 火炎検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6909053B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3210554B2 (ja) * 1995-08-23 2001-09-17 ニッタン株式会社 炎感知器および炎検知方法
JP2002109652A (ja) * 2000-09-26 2002-04-12 Nohmi Bosai Ltd 炎検知器および火災報知設備
JP3938276B2 (ja) * 2000-11-29 2007-06-27 ニッタン株式会社 炎感知器および炎検知方法
US10921180B2 (en) * 2015-10-16 2021-02-16 Raytheon Bbn Technologies Corp. Methods and apparatus for improved sensor vibration cancellation

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018200216A (ja) 2018-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106104246B (zh) 超声气体泄露检测器和测试方法
US10739187B2 (en) Industrial audio noise monitoring system
KR101725119B1 (ko) 음장 변화 감지 기반의 화재 감시 방법 및 시스템
JP6019344B2 (ja) 計測震度概算システム及び計測震度概算方法
CN102568145B (zh) 具有在低电池电压时抑制声告警的装置的散光火灾报警器
US9117359B2 (en) Photoelectric smoke detector and process for testing the photoelectric smoke detector
US20060192669A1 (en) Detection system and method for determining an alarm condition therein
KR101635612B1 (ko) 사물 인터넷 기반의 수배전 설비 감시 진단 시스템
JP2010256902A (ja) ノイズ発生源からの音の中の純音の遮蔽
RU2013119484A (ru) Система контроля генератора и способ пассивного контроля генератора
JP2013014286A (ja) 車両接近通報装置およびプログラム
KR101293472B1 (ko) 소음 진동 분석 장치 및 방법
JP6909053B2 (ja) 火炎検出装置
US11103815B2 (en) Apparatus for filtering a liquid and method for detecting a state of at least a filter element
KR101543383B1 (ko) 센서를 이용하여 레이더의 베어링 이상을 검출하기 위한 방법
KR102696750B1 (ko) 진동전달함수를 얻기 위한 시스템들 및 방법들
JP2008026070A (ja) ガス絶縁装置の部分放電診断装置
KR20180061091A (ko) 센서를 이용한 건축물의 지진감지 알림 시스템
JP6989291B2 (ja) 火炎検出装置
KR20080020344A (ko) 화재 경보 시스템 및 방법
WO2014024559A1 (ja) 振動検出装置
KR101543382B1 (ko) 레이더의 베어링 이상 검출 장치
JP2006208163A (ja) スロッシング警報出力システム
JP2021531460A (ja) 電気モーター、ファン、および、電気モーターと評価ユニットとからなるシステム
WO2022004627A1 (ja) 故障診断方法、騒音測定装置、及び故障診断システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6909053

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150