JP3210554B2 - 炎感知器および炎検知方法 - Google Patents
炎感知器および炎検知方法Info
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Description
用いられ、火災時などに発生する炎を検知する炎感知器
および炎検知方法に関する。
て炎判断(火災判断)を行なう炎感知器として、 1)炎から放射される所定波長の紫外線を検知する単波
長式の紫外線式炎感知器、 2)炎から放射される所定波長の赤外線を検知する単波
長式の炎感知器、 3)炎から放射される複数の波長範囲の赤外線を検知す
る2波長式あるいは3波長式の炎感知器、 4)炎から放射される所定波長の紫外線および所定波長
の赤外線を検知する2波長式あるいは3波長式の炎感知
器、などが知られている。
たような従来の各種の炎感知器では、炎か否かの判断が
微妙(あいまい)となる場合があり、炎か否かの判断があ
いまいなものとなる場合には、炎か否かの判断を正しく
行なうことができないという問題があった。例えば、
4.3〜4.4μm程度の第1波長と該第1波長の近傍
(例えば3.9μm)の第2波長との2つの波長信号をそ
れぞれ検知して炎の判断を行なう2波長式の炎感知器に
おいては、ガス炎、木材,紙類の燃焼炎、初期火災時の
炎などからの放射光を検知するときには、第1波長信号
のレベルが第2波長信号のレベルに比べてかなり大き
く、明らかに炎であると判断することができるが、ガソ
リンなどの燃焼により生ずる油煙の多い炎や100℃以
下の低温物体からの放射光を検知するときには、第1波
長信号のレベルと第2波長信号のレベルとの比が“1”
に近いものとなって、炎であるか否かの判断があいまい
なものとなり、炎か否かを正しくかつ確実に判別するこ
とができないという問題があった。
光の特徴を感知し火災判断を行なうものであるが、炎感
知器は一般の火災感知器と同様、高感度を求められてい
るとともに誤作動が許されない。特に焦電型素子をセン
サとする赤外線式の炎感知器は、炎のチラツキを検知す
るため高増幅度のアンプを使用するため、種々の雑音の
影響を受けやすい。特にポップコーンノイズは、オペア
ンプ(演算増幅器)やコンデンサ、焦電センサなどの電子
部品が急激な温度変化や機械的ストレスなどを受けて発
生するものであり、このうち、増幅器の初段にある焦電
型素子により発生するポップコーンノイズは、最も影響
が大きい。
あるか否かの判断があいまいなものとなる場合であって
も、炎であるか否かの判断を正しくかつ確実に行なうこ
との可能な炎感知器および炎検知方法を提供することを
目的としている。
プコーンノイズによる誤動作を避けることの可能な炎感
知器を提供することを目的としている。
に、請求項1乃至請求項6記載の発明は、炎から放射さ
れる放射光を放射光検出信号として検出し、該放射光検
出信号から炎特有の特徴量を抽出し、炎特有の特徴量に
基づき炎判断を行なう際、該炎判断があいまいなものと
なる場合には、抽出した炎特有の特徴量のランダム性を
考慮して炎判断を行なうようになっていることを特徴と
している。これにより、在来の炎判断処理において炎で
あるか否かの判断があいまいなもととなる場合であって
も、炎であるか否かの判断を正しくかつ確実に行なうこ
とができる。
は、前記放射光検出手段には、炎特有の赤外線波長の光
を赤外線検出信号として検出する赤外線検出手段が用い
られ、前記炎判断手段は、赤外線検出手段で検出された
赤外線検出信号に基づく炎の判断があいまいなものとな
る場合であっても、赤外線検出信号の各ピークのレベル
がランダムに分散しているときには、炎と判断するよう
になっていることを特徴としている。これにより、一波
長式の小型かつ低コストの利点を維持しつつ、炎判断を
極めて信頼性良く行なうことができる。
は、2波長式の炎判断処理において、炎判断をより一層
信頼性良く行なうことができる。
は、複数の赤外線検出手段が設けられた炎感知器におい
て、各赤外線検出手段が、ノイズに関して等価な構造の
ものになっており、各赤外線検出手段からの各赤外線検
出信号において非同期の信号をノイズと検知するように
なっている。これにより、炎判断におけるノイズの影
響,特にポップコーンノイズの影響を抑えることができ
る。
基づいて説明する。図1は本発明に係る炎感知器の構成
例を示す図である。図1を参照すると、この炎感知器
は、炎から放射される放射光を検出する放射光検出手段
1と、該放射光検出手段1で検出された放射光検出信号
から炎特有の特徴量を抽出し、炎特有の特徴量に基づき
炎判断を行なう炎判断手段2とを有し、炎判断手段2
は、抽出した炎特有の特徴量のランダム性を考慮して炎
判断を行なうようになっている。
である。図2を参照すると、この炎感知器では、放射光
検出手段1に、炎特有の赤外線波長の光を赤外線検出信
号として検出する赤外線検出手段11が用いられ、炎判
断手段2は、赤外線検出手段11で検出された赤外線検
出信号に基づく炎の判断があいまいなものとなる場合で
あっても、赤外線検出信号の各ピークのレベルがランダ
ムに分散しているときには、炎と判断するようになって
いる。
材,紙類の燃焼炎、あるいは初期火災時の炎などの一般
的な炎のスペクトル強度が示されており、図3からわか
るように、火災時などに発生する炎は、4.3〜4.4
μm程度の赤外線波長のところで、CO2共鳴輻射によ
る最も大きなスペクトル強度を有している(明確なピー
クスペクトルが現われている)。なお、図3は、比較的
油煙の少ない炎のスペクトル強度であるが、ガソリンな
どの油煙の多い炎の場合にも、4.3〜4.4μm程度
の赤外線波長のところに関しては、最も大きなスペクト
ル強度を有している。従って、赤外線検出手段11に
は、その検出対象となる炎特有の赤外線波長として、す
なわち炎の主要な特徴として、例えば4.3〜4.4μ
m程度の波長の赤外線を検出する赤外線センサを用いる
ことができる。
レベル(赤外線検出手段11に赤外線センサを用いたと
きに赤外線センサから出力される赤外線検出信号の強度
レベル)の時間的変化の一例を示す図である。図4を参
照すると、火災時の炎から放射される赤外線の強度レベ
ルは、所定の閾値レベルVth(例えば0.2V)以上とな
るものが多くなり、また、火災時の炎から放射される赤
外線の強度レベルは、例えば8Hz程度の時間的揺ら
ぎ,すなわち、ちらつき周波数特性を有する。
外線の強度レベル(赤外線検出手段11からの赤外線検
出信号のレベル)が所定の閾値レベルVth(例えば0.2
V)に達したときに、炎の可能性があると判断し、この
時点から、赤外線検出信号のレベルを所定のサンプリン
グ間隔で取り込むようになっている。
のレベルが所定の閾値レベルVthに達した時点からの赤
外線検出信号が炎特有の特性(炎特有の強度レベル特
性,時間的揺らぎ(ちらつき)特性)をどの程度有してい
るかを調べるため、所定の閾値レベルVthに達した時点
から所定期間Tにわたって、赤外線検出信号のレベルの
ピーク(例えば所定期間Tにわたる赤外線検出信号のレ
ベルのうち、所定の閾値レベルVthを越えた赤外線検出
信号のレベルのピーク)を検知し、所定期間Tにわたる
各ピークのレベルの平均をとって平均ピークレベルM
avgとして求め、また、所定期間Tにわたるピークの個
数をピーク度数(すなわち、ゆらぎの回数)PCNTとし
て求めるようになっている。
線検出信号のレベルが所定の閾値レベルVthを越えた時
点から所定期間Tにわたって赤外線検出信号を所定時間
間隔Δtで、データとして取り込み(サンプリングし)、
従って、所定期間Tにおいては、約T/Δt個のデータ
を取り込み(サンプリングし)、炎判断手段2は、例え
ば、このようにして取り込まれた約T/Δt個のデータ
(赤外線検出信号のレベル)のうち、所定の閾値レベルV
thを越えたもののみに着目し、所定の閾値レベルVthを
越えた赤外線検出信号のレベルの増減を検知して、その
山の部分をレベルのピークとして検知するようになって
いる。すなわち、赤外線検出信号のレベルを所定の時間
間隔Δt毎にデジタルデータとして取り込むときに、取
り込んだ赤外線検出信号のレベルデータ(デジタルデー
タ)のうち、例えば、所定の閾値レベルVthを越えた赤
外線検出信号のレベルについて、前回のデータと今回の
データを比較して、増加の傾向か減少の傾向かを判断
し、増加から減少に転ずる点をピーク点として抽出する
ことができる。
ークの個数を例えばm個として検知し、各ピークのレベ
ルをM1,M2,…,Mmとして検知したとき、平均ピー
クレベルMavg,ピーク度数PCNTを、例えば次式に
よって求めるようになっている。
して求めた平均ピークレベルMavgは、赤外線検出信号
のレベルが火災時の炎特有の赤外線強度レベル特性をど
の程度有しているかを判断するのに用いられ、また、上
記のように求めたピーク度数PCNTは、赤外線強度レ
ベルに関するゆらぎ周波数を反映したものとなっている
ことから、赤外線検出信号のレベルの時間的変化が火災
時の炎特有の時間的揺らぎ(ちらつき)特性をどの程度有
しているかを判断するのに用いられる。
ベルMavgは、赤外線検出信号が火災時の炎特有の主要
な特徴をどの程度有しているかを良好に反映したものと
なっており、また、ピーク度数PCNTは、赤外線強度
レベルに関するゆらぎ周波数を反映したものとなってい
ることから、炎判断手段2は、基本的には、この平均ピ
ークレベルMavgおよび/またはピーク度数PCNTに
基づいて、炎か否かの判断を、従来の炎判断に比べれ
ば、はるかに良好に行なうことができる。
も、炎であるか否かの判断が難かしいときには、炎の判
断がある程度信頼性良く行なうことができるものとなる
まで、所定時間Tを設定変更し、炎の判断を行なうこと
もできる。これにより、基本的な炎判断をより信頼性良
く行なうことができる。
較的油煙の少ないガス炎、木材,紙類の燃焼炎、初期火
災時の炎の場合には、上記のように求めた平均ピークレ
ベルMavgは十分に大きなレベルとなり、また、ピーク
度数PCNTも大きなものとなるので、これにより、容
易に炎と判断することができる。
高い基本的な炎判断がなされる場合であっても、油煙が
非常に多いとき(例えば、ガソリン,重油,石油化学,
ゴム製品などの燃焼では、油煙の多い燃焼になり易く、
特に燃焼規模が大きく酸素が欠乏気味の火災では、一酸
化炭素COの発生が増え油煙の多い炎となる)、あるい
は、他の熱源からのノイズなどが混入するときには、例
えば、上記のようにして求めた平均ピークレベルMavg
は、炎か否かを判断するのに微妙なレベル、すなわち、
あいまいなレベルとなることがあり、このときには、炎
か否かを確実に判断することができないことがある。
も、炎の判断を正しくかつ確実に行なうことができるよ
う、炎の燃焼の特徴を調べた。その結果、燃焼炎の場合
には、周囲からの気流(酸素供給)の影響を受けるため
に、放射光に数〜十数Hzの揺らぎが発生すること、ま
た、赤外線センサとして特に微分型の感度特性をもつ焦
電型センサを用いて、この放射光を検出すると、焦電型
センサからの放射光検出信号の揺らぎに強弱があり、放
射光検出信号の各ピークのレベル(ピーク電圧値)を調べ
ると、各ピークのレベルがランダム性をもつことがわか
った(ランダムに分散している(ばらついている)ことが
わかった)。
号の各ピークレベルについてのヒストグラムをとると、
特定のランク(区間)に度数が集中せず、複数の区間に度
数がばらついて分布することがわかった。
の各ピークレベルについてのヒストグラムは、例えば、
次のように作成することができる。
の区間に区切り、そのときの区間の数をN(例えば
“7”)とする。また、所定時間T内におけるデータ数
(ピークの個数)をm(例えば、仮に“35”)とし、m個
(35個)のデータ(ピークレベル)の中で、最大値をM
max,最小値をMminとするときに、ヒストグラムの各区
間の幅Wを、次式により決定する。
“7”)と各区間の幅Wとを設定した後、m個(35個)
のデータ(m個のピークのレベル)をN個の区間のうちの
該当する所定の区間にそれぞれ当てはめて、各区間の度
数分布を作成することができる。
線センサ(焦電型センサ)で検出した赤外線検出信号のレ
ベル変化の一例が示され、また、図6には、低温熱源
(100℃以下)からの赤外線を赤外線センサ(焦電型セ
ンサ)で検出した赤外線検出信号のレベル変化の一例が
示されている。また、図7には、図5の赤外線検出信号
(火災時の炎による信号)と図6の赤外線検出信号(低温
熱源による信号)とのそれぞれの場合におけるピークレ
ベルの度数分布(ヒストグラム)の作成例が示されてい
る。
のピークレベルの個数mが“50”であり、50個のピ
ークのレベルのうち、最大のピークレベルが“2450
mV”,最小のピークレベルが“0V”であるので、図
7のヒストグラムは、ピークレベルを7個の区間に分割
し、各区間の幅Wを“350mV”に設定して、50個
のピークレベルを7個の区間の該当する区間にそれぞれ
割り振ったときの度数分布として作成されている。
度数分布は、各区間でほぼ均等となる(ランダムなもの
となる)のに対し、低温熱源による度数分布は、特定の
区間に集中する(ランダムでない)ことがわかる。
理において、平均ピークレベルMavgおよび/またはピ
ーク度数PCNTが、炎か否かを判断する上であいまい
なものとなっている場合にも、各ピークレベルがランダ
ム性を有しているか否かを図7のようなヒストグラムを
作成して検知することによって、炎か否かを確実に判断
することが可能となる。上記例では、火災時の炎による
赤外線検出信号は各ピークレベルが十分なランダム性を
有しているので、炎と確実に判断でき、また、低温熱源
による赤外線検出信号は各ピークレベルがランダム性を
有していないので、炎でないと確実に判断できる。
“35”であり、区間数Nが“7”である場合の、各区
間の度数を例えば次表のようなランク(次表の例では、
4種のランクR1,R2,R3,R4)に分類することがで
きる。
タ数/区間数であり、上記例では、“5”となる。各区
間の度数をこのようにランク分けしたときに、各ランク
に属する区間の個数により、炎度(炎である蓋然性を表
わす指標)を例えば次表のようにして求めることができ
る。
の個数U1については示されているが、例えば、(U2≦
1,U3=0,U4=0)のときには、U1は例えば“6”
となり、(U2≦2,U3=0,U4=0)のときには、U1
は例えば“5”となる。
0,U4=0)のときには、U1が最も多く、従って、ピ
ークレベル度数が各区間にほぼ均一に分散(ランダムに
分散)しており、このときに、表2から、炎である蓋然
性,すなわち、炎度を“1”として割り出すことができ
る。
平均ピークレベルMavgおよびピーク度数(ピークの個
数)PCNTが十分に大きいときには(例えば、平均ピー
クレベルMavgが0.2Vよりも十分に大きく、また、
ピーク度数(ピークの個数)PCNTが30個以上のとき
には)、これのみによって、火災と判断し、その旨を出
力することができる。
ク度数(ピークの個数)PCNTまたはこれら両方が十分
には大きくはなく、これのみによっては火災か否かを判
断することが難かしい(微妙な)場合(例えば、平均ピー
クレベルMavgが0.2Vよりもほんの少し大きい程度
の場合あるいはピーク度数(ピークの個数)PCNTが1
0〜20個程度の場合)には、さらに、例えば、表1,
表2に示したようにしてピークレベルのランダム性に基
づく炎度を用い、炎度が例えば“1”のとき(すなわち
ランダム性が十分に大きいとき)、炎と判断し、炎度が
例えば“0”のとき、炎ではないと判断することができ
る。
断処理において炎であるか否かの判断があいまいなもの
となる場合であっても、炎であるか否かの判断を正しく
かつ確実に行なうことが可能になる。
赤外線検出手段11のみから構成されているとしたが、
放射光検出手段1としては、基本的に赤外線を検出する
ものが用いられるものであれば、任意の構成にすること
ができる。例えば、2波長式あるいは3波長式の炎感知
器の構成にすることができる。
図である。図8を参照すると、この炎感知器は、2波長
の炎感知器として構成されており、放射光検出手段1に
は、炎特有の波長の赤外線を第1波長信号として検出す
る第1波長検出手段15と、第1波長検出手段15によ
って検出される赤外線波長とは異なる波長の光を第2波
長信号として検出する第2波長検出手段16とが設けら
れており、炎判断手段2は、第1波長検出手段15から
の第1波長信号と第2波長検出手段16からの第2波長
信号とに基づいて炎の判断を行ない、該炎の判断があい
まいなものとなる場合であっても、第1波長信号の各ピ
ークのレベルがランダムに分散しているときには炎と判
断するようになっている。
2の赤外線検出手段11と同様に、例えば4.3〜4.
4μm程度の波長の赤外線を検出する赤外線センサ(例
えば焦電型センサ)を用いることができる。
の赤外線波長(4.3〜4.4μm程度)とは異なる波長
の光として、炎特有の赤外線波長の近傍の波長の赤外
線、例えば、3.9μm程度または5.1μm程度の波
長の赤外線を検出する赤外線センサ(例えば焦電型セン
サ)を用いることができる。すなわち、3.9μm程度
または5.1μm程度の波長では、図3からわかるよう
に、炎のスペクトル強度は小さく(極小値となり)、従っ
て、この場合、第2波長検出手段16は、3.9μm程
度または5.1μm程度の波長のところでの赤外線のレ
ベルを、炎の補助的な特徴として検出することができ
る。
特有の赤外線波長(4.3〜4.4μm程度)とは異なる
波長の光として、例えば200〜260nm程度の波長
域の紫外線を検出する紫外線センサ(例えばUVトロン)
を用いることもできる。
段11によって検出される赤外線波長の近傍の波長の赤
外線を検出するものが用いられる場合には、炎判断手段
2は、図9に示すように、第1波長検出手段11が検出
した第1波長信号のレベルのピーク時に第2波長検出手
段16が検出した第2波長信号のレベルS1,S2,…,
Smを取り込み、所定期間Tにわたってこのように取り
込んだ第2波長検出手段16からの第2波長信号のレベ
ルS1,S2,…,Smの平均値Savgを平均補助レベルと
して求め、例えば、第1波長手段15からの第1波長信
号の平均ピークレベルMavgと第2波長検出手段からの
第2波長信号の平均補助レベルSavgとの比率(Mavg/
Savg)と、第1波長信号の所定期間Tにわたるピーク度
数(ピークの個数)PCNT(=m)とに基づき、基本的な
炎の判断を行なうようになっている。
出するものである場合、例えば、第2波長検出手段16
に紫外線センサが用いられる場合、紫外線センサから出
力される単位時間当りの紫外線放電パルスの生起個数
は、これに入光する紫外線の強度(光量)に応じたもので
あり、従って、炎判断手段2は、図10に示すように、
赤外線検出信号のレベルが所定の閾値レベルVthを越え
た時点から所定期間Tにわたって第2波長検出手段16
からの紫外線放電パルスの個数UVを計数し、例えば、
第1波長検出手段15からの第1波長信号により得られ
る平均ピークレベルMavgおよびピーク度数PCNT
と、第2波長検出手段16からの第2波長信号(紫外線
放電パルスの個数UV)に基づいて、災の判断を行なう
ようになっている。すなわち、紫外線の強度(光量)が炎
特有の紫外線強度(光量)特性をどの程度有しているかを
も加味して、基本的な炎の判断を行なうようになってい
る。
様に、図8の構成例においても、所定期間Tを、基本的
な炎の判断結果に応じて、可変に設定することができ
る。
検出手段16が赤外線を検出するものである場合、所定
時間Tにわたって得られた平均ピークレベルMavgと平
均補助レベルSavgとの比Mavg/Savgに基づき炎の判
断を行なうことが難しいときには、所定時間Tを設定変
更し、このように設定変更された所定時間Tにわたっ
て、平均ピークレベルMavgと平均補助レベルSavgとの
比Mavg/Savgを再度算出し、これに基づき再度炎の判
断を行なうというように、炎の判断がある程度信頼性良
く行なうことができるものとなるまで、所定時間Tを設
定変更し、基本的な炎の判断を行なうことができる。
出手段16が紫外線を検出するものである場合、所定時
間Tにわたって得られた紫外線放電パルスの生起個数
(カウント数)UVに基づき炎の判断を行なうことが難し
いときには、所定時間Tを設定変更し、このように設定
変更された所定時間T内にわたって、紫外線放電パルス
の個数UVを再度求め、これに基づき再度炎の判断を行
なうというように、炎の判断がある程度信頼性良く行な
うことができるものとなるまで、所定時間Tを設定変更
し、基本的な炎の判断を行なうことができる。
2波長信号の一例を示す図であり、また、図12は非火
災時(例えば、ハロゲン灯,熱源ノイズなどが加わった
場合)における第1波長信号,第2波長信号の一例を示
す図である。なお、図11,図12の例においては、第
2波長検出手段16に、第1波長検出手段15で検出さ
れる赤外線とは異なる波長の赤外線を検出する赤外線セ
ンサ(焦電型センサ)が用いられているとしている。
の赤外線の強度レベル(第1波長信号のレベル)は図11
(a)に示すように大きくなるのに対し、第2波長信号の
レベルは図11(b)に示すように差程大きくはならな
い。従って、所定期間T(例えば4.5秒)にわたって得
られる平均ピークレベルMavgと平均補助レベルSavgと
の比率Mavg/Savgは十分に大きくなる。これにより、
この場合には、図11(c),(d)に示すように、所定期
間Tの更新を行なうことなく、この所定期間T(=4.
5秒)だけで、炎と判断し、その結果を炎検知信号とし
て出力することができる。
源ノイズなどが発生したときにも、火災時の炎特有の赤
外線波長の強度レベル(第1波長信号のレベル)は、図1
2(a)に示すように大きくなるが、このときには、第2
波長信号の強度レベルも図12(b)に示すように大きく
なり、従って、所定期間T(例えば4.5秒)にわたって
得られる平均ピークレベルMavgと平均補助レベルSavg
との比率Mavg/Savgは小さくなり、これに基づいて炎
の判断を行なうことは難かしい。これにより、この場合
には、図12(c)に示すように、炎の判断がある程度信
頼性良く行なうことができるものとなるまで、所定時間
Tを設定変更し、基本的な炎の判断を行なう所定期間T
をさらに延長する。図12(c)の例では、さらに9秒延
長し、合計でT=13.5秒に設定変更して、炎の判断
を再度行なう。図12の例では、所定期間Tを13.5
秒にして炎か否かを判断するとき、炎ではないと判断さ
れ、従って、この場合には、図12(d)のように、炎検
知信号は出力されない。
も信頼性が低いと考えられる時は平均化時間を長くする
ことで、その積分効果により、より信頼性の高い炎判断
が可能となり、誤報の危険を少なくできる。
れた基本的な炎判断がなされる場合であっても、前述の
ように、油煙が非常に多いとき、あるいは、他の熱源か
らのノイズなどが混入するときには、例えば、上記のよ
うにして求めた比率Mavg/Savgが、炎か否かを判断す
るのに微妙なレベル、すなわち、あいまいなレベルとな
ることがあり、このときには、炎か否かを確実に判断す
ることができないことがある。
炎を発生させたときの第1波長信号(4.3〜4.4μ
m程度)と第2波長信号(例えば3.9μm)のレベルの
測定結果(時間的変化)が示され、また、図14には、高
油煙(ガソリン)炎を発生させたときの第1波長信号
(4.3〜4.4μm程度)と第2波長信号(例えば3.
9μm)のレベルの測定結果(時間的変化)が示され、ま
た、図15には、低温物体(100℃以下)を手でチョッ
パしたときの第1波長信号(4.3〜4.4μm程度)と
第2波長信号(例えば3.9μm)のレベルの測定結果
(時間的変化)が示されている。
は、図13からわかるように、第1波長信号のレベルは
第2波長信号のレベルに比べて十分に大きく、従って、
これのみで炎であると判断できる。一方、高油煙(ガソ
リン)炎や低温物体からの熱幅射の場合には、図14,
図15からわかるように、第1波長信号のレベルは第2
波長信号のレベルよりも大きいが十分に大きなものでは
ないので、これに基づく炎判断にあいまい性が生じる。
にあいまい性が生じる場合、炎判断手段2は、前述した
と同様に、さらに、第1波長信号の各ピークのレベルが
ランダムに分散しているか否かを調べ、各ピークのレベ
ルがランダムに分散しているときには炎と判断するよう
になっている。
2波長形式のものである場合にも、あるいは、3波長形
式のものである場合にも、その炎判断があいまいなもの
となる場合には、炎判断手段2は、さらに、第1波長信
号の各ピークのレベルがランダムに分散しているか否か
を調べて、炎か否かを最終的に判断するようになってい
る。
検出手段16に赤外線を検出する赤外線センサが用いら
れる場合の炎感知器の具体例を示す図である。なお、図
16の例では、炎感知器が火災感知器として構成されて
いる。
波長検出手段15は、炎特有の赤外線(一般にはCO2共
鳴放射の4.3μm〜4.4μm程度の赤外線)を第1
波長信号として検出する赤外線センサ21と、該赤外線
センサ21からの第1波長信号(電圧)を増幅する電圧増
幅回路22と、赤外線センサ21からの第1波長信号の
うち、所定の周波数帯域の成分のみを通過させるフィル
タ回路23と、フィルタ回路23を通過した第1波長信
号に対してDCレベル変換を施すDCレベル変換回路2
4とにより構成されている。
6は、炎特有の赤外線波長とは異なる波長(例えば、
3.9μmまたは5.1μmの波長)の赤外線を第2波
長信号として検出する赤外線センサ25と、該赤外線セ
ンサ25からの第2波長信号(電圧)を増幅する電圧増幅
回路26と、第2波長信号のうち、所定の周波数帯域の
成分のみを通過させるフィルタ回路27と、フィルタ回
路27を通過した第2波長信号に対してDCレベル変換
を施すDCレベル変換回路28とにより構成されてい
る。
置全体の制御を行なうマイクロプロセッサ等のCPU
(中央処理装置)30と、DCレベル変換回路24の出力
電圧(第1波長信号のレベル)と閾値電圧Vthとを比較す
るコンパレータ29と、CPU30からの信号P1に基
づいて火災信号を出力する火災出力回路31と、CPU
30からの信号P2に基づいて故障信号を出力する確認
出力回路32と、火災出力回路31と確認出力回路32
の出力状態を表示する作動表示灯33と、外部からの電
源を整流する整流回路34と、各部に電源電圧を供給す
る定電圧電源35とにより構成されている。
は、防犯用センサとして広く使用されている焦電型セン
サ(焦電型素子)を使用することができる。この場合、焦
電型センサは、入射光に対し微分の電荷出力を発生する
ものであり、従って、炎からの熱エネルギーの変化(揺
らぎ)に比例した信号を出力するようになっている。ま
た、これに関連させて、フィルタ回路23,27は、所
定の周波数帯域の成分として、ゆらぎ周波数(炎のちら
つき周波数)帯の成分のみを通過させるようになってい
る(バンドパスフィルタとして構成されている)。
される炎の揺らぎは数Hz〜十数Hz程度であり、炎特
有の第1波長信号,第2波長信号を得るため、図16の
例では、この周波数帯域に透過特性をもつフィルタ回路
23,27に赤外線センサ21,25からの第1波長信
号,第2波長信号を通し、第1波長信号,第2波長信号
のうち炎の揺らぎ成分のみを保存させた形で(すなわ
ち、4.3〜4.4μm程度で捕えた炎の揺らぎ信号,
3.9μmまたは5.1μm程度で捕えた炎の揺らぎ信
号のものにして)、CPU30に取り込ませるようにな
っている。
て、例えば4.5秒を計時する第1のタイマ機能と、一
定の期間T3として、Tよりも長い期間(例えば24時
間)を計時する第2のタイマ機能と、通常時のデータの
取り込み間隔,例えば2.5秒を計時する第3のタイマ
機能とが内蔵されているとする。また、CPU30に
は、DCレベル変換回路24,DCレベル変換回路28
からの第1波長信号,第2波長信号のレベル(強度レベ
ル)をデジタル信号に変換するA/D変換機能が備わっ
ている。なお、このA/D変換機能は、第1波長信号,
第2波長信号を所定の時間間隔Δt(例えば5m秒)でサ
ンプリングしデジタル変換して取り込むようになってい
る。
換回路24から出力される赤外線検出信号のレベル(振
幅電圧)が閾値電圧Vth(例えば0.2V)に達すると、
CPU30の割り込み端子INT1に“1”の出力信号
をCPU30への割り込みとして加え、CPU30は、
端子INT1に割り込み入力があるとき、装置のモード
を通常処理モードから火災処理モードに切替設定するよ
うにしている。そして、火災処理モードに設定した後、
A/D変換機能による第1波長信号,第2波長信号のレ
ベルについてのA/D変換動作を開始し、第1波長信
号,第2波長信号に対する演算処理を行なうようになっ
ている。
うために、所定期間T(例えば4.5秒間)にわたり第1
波長信号のレベルを所定の時間間隔(サンプリング周期)
Δt(例えば5m秒の時間間隔)でデジタルデータとして
取り込み、所定期間Tにわたり時間間隔Δt(=5m秒)
ごとに取り込んだ第1波長信号のレベルデータ(デジタ
ルデータ)のうち、例えば、所定の閾値レベルVthを越
えた第1波長信号のレベルについてだけピークを検知し
て、平均ピークレベルMavgとピーク度数PCNTとを
例えば数1に従って算出するようになっている。
のDCレベル変換回路24からの第1波長信号のピーク
を検知したとき、CPU30は、この抽出時点でのDC
レベル変換回路28からの第2波長信号のレベルを取り
込み、上記所定期間Tにわたって取り込んだ第2波長信
号のレベルの平均をとって平均補助レベルSavgを算出
するようになっている。そして、CPU30は、平均ピ
ークレベルMavgと平均補助レベルSavgとの比率Mavg
/Savgとを求めるようになっている。
ードを火災処理モードに設定した後、所定期間(T=
4.5秒)にわたって赤外線検出信号の平均ピークレベ
ルMavg,ピーク度数PCNT,並びに、比率Mavg/S
avgの3つのパラメータを求め、これらの3つのパラメ
ータに基づき炎の判断(例えば火災の程度の判断)を行な
うようになっている。
前述したように、上記所定期間(T=4.5秒)において
求めた3つのパラメータのそれぞれが所定以上の高レベ
ルである場合には、異常レベル火災、あるいは、高レベ
ル火災Iと判断し、3つのパラメータのそれぞれのレベ
ルが高レベル火災Iに達しないときには、例えば、所定
期間Tをさらに4.5秒延長して(合計9秒間にして)、
この所定期間(T=9秒)における赤外線強度レベル(赤
外線検出信号)の平均ピークレベルMavg,ピーク度数P
CNT、並びに、比率Mavg/Savgに基づき高レベル火
災IIか否かを判断し、この結果、高レベル火災IIにも達
しないときには、所定期間Tをさらに4.5秒延長して
(合計13.5秒間にして)、同様にして、3つのパラメ
ータを求め、通常レベル火災か否かを判断するというよ
うになっている。
高レベル火災Iのように、これだけにより明確に火災と
判断できるときには、火災出力回路31から火災信号を
出力させ、作動表示灯33を例えば連続点灯させるよう
になっているが、上記のような判断処理を所定時間Tを
延長しながら行なっても、上記の判断処理だけでは明確
に火災と判断できない(あいまいな)ときには、第1波長
信号のピークレベルのランダム性に基づき、火災か否か
を最終的に判断するようになっている。そして、火災と
判断したときには、火災出力回路31から火災信号を出
力させ、作動表示灯33を例えば連続点灯させるように
なっている。
処理モード,火災処理モードのいずれに設定されている
場合にも、上記所定期間Tよりも長く設定された一定の
期間T3(例えば24時間)毎に、第1波長信号,第2波
長信号を取り込み、このときの第1波長信号,第2波長
信号に例えばノイズ(例えばホワイトノイズ)が含まれて
いるか否かを調べ、この結果に基づき赤外線センサ2
1,赤外線センサ25の故障診断を行なうようになって
いる。
たは赤外線センサ25の故障を検出したときには、確認
出力回路32から故障信号を出力させ、作動表示灯33
を例えば点滅表示させるようになっている。
号,第2波長信号が電圧増幅回路22,26の飽和領域
を越えているか否かを判別し、飽和領域を越えている場
合は、電圧増幅回路22,26の増幅度を1/N(例え
ば1/2)に設定し、また、電圧増幅回路22,26の
増幅度を戻す必要があると判断した場合は、増幅度を標
準に戻すというような制御機能をももたせることができ
る。このような制御機能を有している場合には、平均ピ
ークレベルMavg,ピーク度数,平均補助レベルSavgを
より正確に検出することができる。
作,主にCPU30の処理動作について図17乃至図1
9のフローチャートを用いて説明する。図17乃至図1
9を参照すると、先ず、炎感知器の電源35がONにな
ると、CPU30は、初期化処理を実行する(ステップ
S1)。このとき、装置のモードを、通常処理モードに
初期設定する。すなわち、火災処理モード設定フラグF
LG1をクリアし(“0”に設定し)、また、故障フラグ
FLG2をクリアする(“0”に設定する)。
タイマを起動する(ステップS2)。しかる後、端子IN
T1に割り込み入力があったかをチェックする(ステッ
プS3)。この結果、端子INT1に割り込み入力があ
った場合には、FLG1に“1”をセットして(ステップ
S4)、ステップS5に進む一方、端子INT1に割り込
み入力がなかった場合には、直接ステップS5に進む。
ステップS5では、FLG1が“1”にセットされてい
るか否かを調べ、“1”にセットされていない場合に
は、装置のモードを通常処理モードに維持し、通常処理
モード時の処理を行なう(ステップS6〜S10)。これ
に対し、ステップS5でFLG1が“1”にセットされ
ている場合には、装置のモードを火災処理モードに切替
え、火災処理モードの処理を行なう(ステップS11〜
S19)。
が24時間を計時したかを調べ(ステップS6)、24時
間を計時したときには、赤外線センサ21,赤外線セン
サ25の故障診断を行なう。すなわち、通常処理モード
では、2.5秒を計時する第3のタイマにより2.5秒
ごとに赤外線センサ21,赤外線センサ25からの第1
波長信号,第2波長信号のそれぞれのレベルを取り込ん
で、取り込んだレベルに基づき、赤外線センサ21,赤
外線センサ25が正常か否かを判断する(ステップS
7)。例えば、赤外線センサ21あるいは赤外線センサ
25からの第1波長信号あるいは第2波長信号のそれぞ
れのレベルが非常に小さく、これにノイズ成分も含まれ
ていないような場合に、赤外線センサ21あるいは赤外
線センサ25は、故障と判断できる。このようにして、
赤外線センサ21,赤外線センサ25のいずれかが故障
であると判断されると、故障フラグFLG2を“1”に
セットし(ステップS8)、故障出力を行なわせる(ステ
ップS9)。故障出力は、具体的には、センサ21およ
び/またはセンサ25の故障を示す故障出力信号を確認
出力回路32に出力して、作動表示灯33に故障を示す
表示を例えば一瞬行なわせることによってなされる。
において第2のタイマが24時間を計時していない場合
は、故障フラグFLG2をチェックし(ステップS1
0)、故障フラグFLG2が“1”にセットされていれ
ば、故障出力を行なわせる(ステップS9)。すなわち、
センサ21および/またはセンサ25の故障を示す故障
出力信号を確認出力回路32に出力して、作動表示灯3
3に故障を示す表示を一瞬行なわせる。
びステップS2に戻り、INT1に割り込み入力がない
限り、通常処理モードが維持され、ステップS6〜S1
0の処理が繰り返し行なわれる。これにより、センサ2
1あるいはセンサ25が故障している場合、この繰り返
し処理によって作動表示灯33は点滅表示し、センサ2
1あるいはセンサ25が故障していることを知らせるこ
とができる。
S7においてセンサ21,センサ25が正常であると判
断された場合には、故障出力を行なわずに、ステップS
2に戻る。また、24時間を経過しておらずステップS
10においてFLG2が“1”でないと判断された場合
には、故障出力を行なわずに、ステップS3に戻る。
処理モードに切替えられ、火災処理モード設定フラグF
LG1が“1”にセットされたときには、第1のタイマ
を起動し(ステップS11)、次いで、第1のタイマが所
定期間(例えば4.5秒)を計時したかを監視し(ステッ
プS12)、第1のタイマが4.5秒を計時するまで、
前述したように、DCレベル変換回路24からの第1波
長信号のレベルをサンプリング周期Δt(例えば5m秒)
ごとに取り込んで、前述したように、ピークを検知し、
ピークの個数(ピーク度数)PCNTを求めるとともに、
各ピークのレベルを保持する。また、これと並行し、C
PU30は、第1波長信号のレベルのピークが検知され
た時点で、このときの第2波長信号のレベルを取り込
み、これを保持する(ステップS13)。
い、第1のタイマが4.5秒を計時すると、4.5秒間
にわたって取り込み保持した第1波長信号の各ピークの
レベル,第2波長信号の各レベルのそれぞれの平均をと
り、平均ピークレベルMavg,平均補助レベルSavgとし
てそれぞれ算出し、これらの比Mavg/Savgを求め(ス
テップS14)、例えば、平均ピークレベルMavgと比M
avg/Savgとピーク度数PCNTとに基づいて、炎判
断,火災判断を行なう。
6における電圧増幅度が高増幅度レベルであるとした場
合に、火災条件として、例えば、平均ピークレベルM
avgが0.5V以上、また、比Mavg/Savgが例えば4
以上、また、ピーク度数PCNTが2回/秒以上、の条
件を満たしているかを調べる(ステップS15)。この結
果、上記条件を全て満たしているときには、炎(火災)で
あると明確に判断でき(例えば、異常レベル火災,高レ
ベル火災Iであると判断でき)、このときには、この時点
で火災信号を火災出力回路31に出力して作動表示灯3
3に火災である旨、さらには異常レベル火災あるいは高
レベル火災Iである旨の表示を行なわせる(ステップS
16)。
て、全ての条件のうちの少なくとも1つが満たされてい
ない場合,例えば比Mavg/Savgが4以上でないと判断
された場合(4以下の場合)は、第1のタイマがある程度
の信頼性が得られるまでの時間(例えば、13.5秒)を
計時したかを判断する(ステップS17)。ステップS1
7において、第1のタイマがある程度の信頼性が得られ
るまでの時間を計時していないときには、再びステップ
S12に戻り、第1のタイマにさらに次の4.5秒の期
間を計時させ(ステップS12)、この期間においても、
同様にして、第1波長信号,第2波長信号のレベルの取
り込み処理を行なう(ステップS13)。そして、第1の
タイマが次の4.5秒の期間を計時すると(ステップS
12)、この時点で、前の4.5秒の期間をも含めた合
計9秒間の期間にわたって求めた平均ピークレベルM
avg,ピーク度数PCNTおよび比Mavg/Savgに基づ
いて、同様の炎判断,火災判断を行なう(ステップS1
4,S15)。この結果、例えば、火災条件を全て満た
しているときには、炎(火災)であると明確に判断できる
(例えば、異常レベル火災,高レベル火災Iであると判断
できる)。このようにして、ステップS15の判断にお
いて、火災条件が満たされていないときには、ある程度
の信頼性が得られるまで、所定期間Tを延長しながら炎
判断,火災判断を行ない(ステップS15)、所定期間T
がある程度の信頼性が得られる期間(例えば13.5秒)
になった時点において(ステップS17)、最終的な炎判
断,火災判断を行なう(ステップS18)。この結果、例
えば、火災条件の比Mavg/Savgが2以下であるときに
は、炎(火災)ではないと明確に判断し、火災出力を行な
わずに、再びステップS11に戻る。一方、この時点に
おいて、例えば、火災条件の比Mavg/Savgが4以下で
2以上のときには、これのみでは炎(火災)か否かを明確
に判断することができない(すなわち、判断が微妙(あい
まい)なものとなる)。
災)か否かを明確に判断できない場合には、さらに、第
1波長信号のピークレベルのランダム性を調べるため、
前述のようなヒストグラム(度数分布)を作成し、これに
基づき、第1波長信号のピークレベルにランダム性があ
るか否かを判断する(ステップS19)。
十分なランダム性があるとき(火災度が例えば“1.
0”であるとき)には、炎(火災)であると明確に判断す
る。また、この場合、平均ピークレベルMavg,ピーク
度数PCNT,比Mavg/Savgに基づき、火災の程度
を、例えば、高レベル火災IIあるいは通常レベル火災と
して判断する。このようにして、火災であると判断され
ると、火災信号を火災出力回路31に出力して作動表示
灯33に火災である旨、さらには高レベル火災IIあるい
は通常レベル火災である旨の表示を行なわせる(ステッ
プS16)。
1波長信号のピークレベルにランダム性がないとき(火
災度が例えば“0.0”であるとき)には、炎(火災)で
ないと明確に判断する。そして、この場合には、例えば
熱源、太陽光の反射等の火災とは異なる信号によるもの
であるとして、火災出力は行なわずに、再びステップS
11に戻る。
されている。なお、次表の例では、火災の程度は、所定
期間Tとパラメータとにより、4段階に分けられてい
る。また、Mavg/Savgは、実際には、平均をとる前の
積算値の比率,すなわち、(第1波長信号のピーク電圧
積算値)/(第2波長信号の対応電圧積算値)として求め
られている。
温物体(100℃以下)では、平均ピークレベルMavgが
0.5V以上であり、また、ピーク度数PCNTが2回
/秒以上であるが、比Mavg/Savgが4以下で2以上と
なり、これらの条件からだけでは、火災か否かを判断す
ることができない(あいまいなものとなる)。しかしなが
ら、チョッピングのかかった低温物体(100℃以下)で
は、第1波長信号のピークレベルにランダム性がないの
で、これにより、火災ではないと明確に判断できる。
Mavgが0.5V以上であり、また、ピーク度数PCN
Tが2回/秒以上であるが、比Mavg/Savgが4以下で
2以上となり、これらの条件からだけでは、火災か否か
を判断することができない(あいまいなものとなる)。し
かしながら、高油煙火災では、第1波長信号のピークレ
ベルにランダム性があるので、これにより、火災である
と明確に判断できる。
に示すような1波長式のものであっても、また、図8に
示すような2波長式(赤外線−赤外線複合式,赤外線−
紫外線複合式)のものであっても、さらには、3波長式
などのものであっても、その基本的な炎判断(火災判断)
にあいまいさが生じたときに、赤外線検出手段(第1波
長検出手段)からの信号のピークレベルのランダム性を
調べることで、炎判断(火災判断)を信頼性良く確実に行
なうことが可能となる。但し、図2に示すような1波長
式の炎感知器に本発明を適用する場合には、小型かつ低
コストで高信頼性の炎感知器を提供できる。また、図8
に示すような2波長式の炎感知器、あるいは、3波長式
の炎感知器に本発明を適用する場合には、信頼性のより
高い炎感知器を提供できる。
出手段11の検出対象となる炎特有の波長の赤外線とは
異なる波長の光(赤外線あるいは紫外線)を検出する第2
波長検出手段16のかわりに、他の任意の対象,例えば
煙や熱を検出する煙/熱検出手段が用いられても良い。
は熱を検出する煙/熱検出手段が用いられる場合には、
煙/熱検出手段により検出された煙濃度または温度をパ
ラメータの1つに加えて炎判断,火災判断を行なうこと
ができる。
判断を行なう際の特徴量(炎特有の特徴量)として、赤外
線検出信号の平均ピークレベルとピーク度数とを用い、
また、この際、赤外線検出信号のレベルが所定の閾値レ
ベルVthを越えた時点から所定期間Tにわたって得られ
る赤外線検出信号のレベルのうち、所定の閾値レベルV
thを越えたものにのみ着目し、所定の閾値レベルVthを
越えた赤外線検出信号についてのみピークを検知して、
平均ピークレベル,ピーク度数を求めており、これによ
って、ノイズ等によるピークが検出されるのを阻止し、
火災判断を極めて信頼性良く行なうことができるが、炎
の判断を行なう際の基本的な特徴量としては、場合に応
じて、任意のものを用いることができる。例えば、赤外
線検出信号の平均ピークレベルのみを炎特有の特徴量と
して用いることもできるし、あるいは、赤外線検出信号
のピーク度数のみを炎特有の特徴量として用いることも
できるし、あるいは、赤外線検出信号のレベルが所定の
閾値レベルVthを越えた時点から所定期間Tにわたって
得られる赤外線検出信号について、そのレベルが所定の
閾値レベルVthを越えないものをも含めて、レベルのピ
ークを検知して、平均ピークレベルPAVおよび/また
はピーク度数を求め、これを炎特有の特徴量とすること
もできる。あるいは、平均ピークレベル,ピーク度数に
限らず、炎の特徴を抽出したものであれば、これを炎特
有の特徴量とすることもできる。
れる放射光を検出する放射光検出手段と、該放射光検出
手段で検出された放射光検出信号から炎特有の特徴量を
抽出し、炎特有の特徴量に基づき基本的な炎判断を行な
う炎判断手段とを有し、前記炎判断手段は、基本的な炎
判断にあいまい性が生じた場合に、炎特有の特徴量のラ
ンダム性を考慮して炎判断を行なうようになっていれば
良い。
おいて炎か否かを判断し、炎か否かの判断結果を出力す
るものとなっているが、本発明は、1つの炎感知器の構
成に限定されず、任意の炎監視システムに適用可能であ
る。すなわち、本発明は、炎から放射される放射光を検
出し、検出された放射光検出信号から炎特有の特徴量を
抽出し、炎特有の特徴量に基づき炎判断を行なう際に、
抽出した炎特有の特徴量のランダム性を考慮して炎判断
を行なうようになっていることから、その適用対象とし
ては、単体の炎感知器に限らず、任意の炎監視システム
(オン・オフ型監視システム,アナログ型監視システム)
に適用可能であり、アナログ型監視システムに適用する
とき、炎判断を例えば受信機側で行なわせることも可能
である。
例を示す図である。図20を参照すると、この炎感知器
は、複数の赤外線検出手段11−1〜11−n(n≧2)
と、複数の赤外線検出手段11−1〜11−nによりそ
れぞれ検出された各赤外線検出信号に基づき炎の判断を
行なう炎判断手段5とを有している。
11−nは、各赤外線検出信号に重畳するノイズに関し
て等価な構造のものになっており、また、上記判断手段
5は、各赤外線検出手段11−1〜11−nからの各赤
外線検出信号において、非同期の信号成分をノイズと検
知し、同期している信号成分だけに基づいて炎の判断を
行なうようになっている。
が2のとき、図8,図16に示したものと同様のもので
あり、図8,図16において、第1波長検出手段15と
第2波長検出手段16とを等価な構造のものにし、ま
た、CPU30に、上記炎判断手段5の機能、すなわち
第1波長検出手段15,第2波長検出手段16からの各
赤外線検出信号(第1波長信号,第2波長信号)におい
て、非同期の信号成分をノイズと検知し、同期している
信号成分だけに基づいて炎の判断を行なう機能をもたせ
たものとして構成できる。
6の第1波長検出手段15の赤外線センサ21と第2波
長検出手段16の赤外線センサ25とに同一構造の焦電
型素子を用い、また、第1波長検出手段15の電圧増幅
回路22,フィルタ回路23,DCレベル変換回路24
と第2波長検出手段16の電圧増幅回路26,フィルタ
回路27,DCレベル変換回路28とに、それぞれ等価
に設計された回路構造のものを用いたものとして、具体
化できる。
度が変化したとき、あるいは、部品(例えば赤外センサ)
に機械的ストレスが加わったときに発生するものである
が、複数の部品(例えば、複数の赤外センサ)が同じ環境
下に互いに近接して置かれている場合であっても、これ
らにポップコーンノイズが同時に発生する確率は極めて
少ない。一方、互いに等価な構造の複数の赤外線検出手
段が同じ環境下に互いに近接して置かれている場合、こ
れらの赤外線検出手段によって検知される火災信号,非
火災信号には、信号の同期性がある。
て、第1波長検出手段15,第2波長検出手段16が等
価な構造となっている場合、第1波長検出手段15,第
2波長検出手段16によってそれぞれ検知された信号が
互いに同期している場合、この信号は、火災信号または
非火災信号であり、ノイズではないと判断でき、また、
第1波長検出手段15,第2波長検出手段16によって
それぞれ検知された信号が非同期のものである場合、こ
の信号はノイズであると判別できる。
以下),低油煙炎,高油煙炎から放射される赤外線につ
いては、第1波長検出手段15で検出される第1波長信
号のレベルと、第2波長検出手段16で検出される第2
波長信号のレベルとは、大小の差はあるものの、互いに
同期している。
を、互いに等価な構造の第1波長検出手段15,第2波
長検出手段16でそれぞれ検知した結果を示す図であ
る。また、図22は手でチョッピングされた低温物体
(100℃以下)から放射された赤外線を、互いに等価な
構造の第1波長検出手段15,第2波長検出手段16で
それぞれ検知した結果を示す図である。
でない信号の場合には、これが火災によるものである
か、非火災によるものであるかを問わず、第1波長検出
手段15で検出される第1波長信号のレベルと、第2波
長検出手段16で検出される第2波長信号のレベルと
は、互いに同期している。これに対し、例えば、第1波
長検出手段15にポップコーンノイズが発生したときに
は、第1波長検出手段15からの第1波長信号のレベル
が大きくなっても、このときに第2波長検出手段16か
らの第2波長信号のレベルは、一般的には、十分に小さ
く(例えば、ほぼ0Vであり)、第1波長検出手段15で
検出される第1波長信号のレベルと、第2波長検出手段
16で検出される第2波長信号のレベルとは、同期しな
い。
プコーンノイズが発生するときの第1波長信号,第2波
長信号をそれぞれ示す図である。なお、図24には、図
23を時間軸方向に拡大し、第1波長信号のレベルのピ
ークが検知されたときの第2波長信号のレベルの取り込
みが示されている。図23,図24からもわかるように
一方の検出手段でポップコーンノイズにより信号レベル
が大きくなっても、他方の検出手段での信号レベルは非
常に小さく、これらの信号は、一般に、互いに非同期と
なる。
判断手段5においては、各赤外線検出手段11−1〜1
1−nからの各赤外線検出信号のレベルを各時点で対比
し、この対比の結果、非同期の信号成分については、こ
れをノイズと検知し、同期している信号成分だけに基づ
いて炎の判断を行なうことができる。
プコーンノイズが発生したと同時に第2波長検出手段1
6に例えばホワイトノイズが重畳して、このときに、第
1波長信号のレベルと第2波長信号のレベルとが偶発的
に同期したものとなっても、例えば、所定期間Tにわた
って第1波長信号のレベルのピークに対する第2波長信
号のレベルを調べるとき、ポップコーンノイズが発生し
ている場合には、第1波長信号のレベルの各ピーク,例
えば、m個のピークのそれぞれに対する第2波長信号の
レベルが例えば複数回、所定閾値レベル以下になること
により、ポップコーンノイズが発生していると判断でき
る。そして、この場合には、この所定期間Tにわたって
得られた各信号を棄却し、炎判断,火災判断に用いない
ようにすることができる。
−1〜11−nのうちの一の赤外線検出手段からの赤外
線検出信号のレベルがピークに達したとき、他の赤外線
検出手段からの赤外線検出信号のレベルを調べ、所定期
間にわたり、一の赤外線検出手段からの赤外線検出信号
のレベルの各ピークに対する他の赤外線検出手段からの
赤外線検出信号のレベルが所定回数以上、所定の閾値レ
ベル以下のときには、ノイズが混入していると判断し、
該所定期間にわたる赤外線検出信号を炎判断に用いない
ようにすることができる。
が“2”であり、炎感知器が図8,図16に示したよう
な2波長式のものとなっているとしたが、図20におい
て、nが例えば“3”である場合、すなわち3波長式の
ものであるような場合にも、各赤外線検出手段を等価な
構造のものとし、各赤外線検出手段で検出された各赤外
線検出信号の同期,非同期を調べることによって、ポッ
プコーンノイズが発生しているか否かを検知することが
できる。さらに、ポップコーンノイズのみならず、ホワ
イトノイズや、電気ノイズ,電波ノイズ,振動ノイズ等
をも検知でき、これらの影響を抑えて、あるいは受けず
に、炎判断,火災判断を行なうことができる。すなわ
ち、内部雑音(ポップコーンノイズ,ホワイトノイズ)や
外部雑音(電気、電波、振動ノイズ)の影響を抑えて、あ
るいは、除去して、炎判断,火災判断を行なうことがで
きる。
1,図8,図16における炎判断手段2の機能を具備し
ていても良いし、炎判断手段2の機能を具備していなく
とも良い。すなわち、炎判断手段5としては、ランダム
性を考慮した炎判断処理機能に、上述のようなノイズ検
知機能を備えたものでも良いし、あるいは、在来の炎判
断処理機能に、上述のようなノイズ検知機能を備えたも
のであっても良い。但し、ランダム性を考慮した炎判断
処理機能に、上述のようなノイズ検知機能を備えたもの
である場合には、炎判断を極めて高性能に行なうことが
可能となる。
に炎判断手段5が設けられ、炎判断,火災判断をこの炎
感知器内で行なうようになっている(すなわち、オン・
オフ型感知器として構成されている)が、炎感知器をア
ナログ型感知器として構成する場合にも、同様にノイズ
を検知し、ノイズの影響を除去等することができる。図
25は炎感知器が受信機からアドレスポーリングされる
アナログ型感知器として構成されている場合の一例を示
す図であり、この場合、炎感知器の信号処理手段におい
て、上述したと同様に、ノイズの検知等を行ない、信号
からノイズを除去した上で、この信号を受信機に返送す
ることができる。
手段が設けられた炎感知器において、各赤外線検出手段
が、ノイズに関して等価な構造のものになっており、各
赤外線検出手段からの各赤外線検出信号において非同期
の信号をノイズと検知するようになっていれば良く、こ
の炎感知器がオン・オフ型であるか、あるいは、アナロ
グ型であるかには、何ら限定されない。
求項6記載の発明によれば、炎から放射される放射光を
放射光検出信号として検出し、該放射光検出信号から炎
特有の特徴量を抽出し、炎特有の特徴量に基づき炎判断
を行なう際、該炎判断があいまいなものとなる場合に
は、抽出した炎特有の特徴量のランダム性を考慮して炎
判断を行なうようになっているので、在来の炎判断処理
において炎であるか否かの判断があいまいなもととなる
場合であっても、炎であるか否かの判断を正しくかつ確
実に行なうことができる。
は、前記放射光検出手段には、炎特有の赤外線波長の光
を赤外線検出信号として検出する赤外線検出手段が用い
られ、前記炎判断手段は、赤外線検出手段で検出された
赤外線検出信号に基づく炎の判断があいまいなものとな
る場合であっても、赤外線検出信号の各ピークのレベル
がランダムに分散しているときには、炎と判断するよう
になっているので、一波長式の小型かつ低コストの利点
を維持しつつ、炎判断を極めて信頼性良く行なうことが
できる。
は、2波長式の炎判断処理において、炎判断をより一層
信頼性良く行なうことができる。
によれば、複数の赤外線検出手段が設けられた炎感知器
において、各赤外線検出手段が、ノイズに関して等価な
構造のものになっており、各赤外線検出手段からの各赤
外線検出信号において非同期の信号をノイズと検知する
ようになっているので、炎判断におけるノイズの影響,
特にポップコーンノイズの影響を抑えることができる。
る。
の時間的変化の一例を示す図である。
型センサ)で検出した赤外線検出信号のレベル変化の一
例を示す図である。
センサ(焦電型センサ)で検出した赤外線検出信号のレベ
ル変化の一例を示す図である。
と図6の赤外線検出信号(低温熱源による信号)とのそれ
ぞれの場合におけるピークレベルの度数分布(ヒストグ
ラム)の作成例を示す図である。
に、第1波長検出手段によって検出される赤外線波長の
近傍の波長の赤外線を検出するものが用いられる場合の
第2波長信号のレベルの取り込みを説明するための図で
ある。
が紫外線を検出するものである場合の第2波長信号のレ
ベルの取り込みを説明するための図である。
の一例を示す図である。
などが加わった場合)における第1波長信号,第2波長
信号の一例を示す図である。
ときの第1波長信号(4.3〜4.4μm程度)と第2波
長信号(例えば3.9μm)のレベルの測定結果(時間的
変化)を示す図である。
波長信号(4.3〜4.4μm程度)と第2波長信号(例
えば3.9μm)のレベルの測定結果(時間的変化)を示
す図である。
ときの第1波長信号(4.3〜4.4μm程度)と第2波
長信号(例えば3.9μm)のレベルの測定結果(時間的
変化)を示す図である。
段,第2波長検出手段に赤外線を検出する赤外線センサ
が用いられる場合の炎感知器の具体例を示す図である。
ローチャートである。
ローチャートである。
ローチャートである。
である。
価な構造の第1波長検出手段,第2波長検出手段でそれ
ぞれ検知した結果を示す図である。
以下)から放射された赤外線を、互いに等価な構造の第
1波長検出手段,第2波長検出手段でそれぞれ検知した
結果を示す図である。
生するときの第1波長信号,第2波長信号を示す図であ
る。
生するときの第1波長信号,第2波長信号を示す図であ
る。
ている場合の一例を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 炎から放射される放射光を検出する放射
光検出手段と、該放射光検出手段で検出された放射光検
出信号から炎特有の特徴量を抽出し、炎特有の特徴量に
基づき炎判断を行なう炎判断手段とを有し、前記放射光
検出手段には、炎特有の赤外線波長の光を赤外線検出信
号として検出する赤外線検出手段が用いられ、前記炎判
断手段は、赤外線検出手段で検出された赤外線検出信号
に基づく炎の判断があいまいなものとなる場合であって
も、赤外線検出信号の各ピークのレベルがランダムに分
散しているときには、炎と判断するようになっているこ
とを特徴とする炎感知器。 - 【請求項2】 請求項1記載の炎感知器において、前記
炎判断手段は、前記赤外線検出信号が所定の閾値レベル
に達した時点から、該赤外線検出信号に基づく炎の判断
を行なうようになっていることを特徴とする炎感知器。 - 【請求項3】 請求項1記載の炎感知器において、前記
放射光検出手段には、炎特有の波長の赤外線を第1波長
信号として検出する第1波長検出手段と、前記第1波長
検出手段によって検出される赤外線波長の近傍の波長の
赤外線を第2波長信号として検出する第2波長検出手段
とが用いられており、前記判断手段は、前記第1波長検
出手段が検出した第1波長信号のレベルと前記第2波長
検出手段が検出した第2波長信号のレベルとに基づいて
炎の判断を行なう際、該炎の判断があいまいなものとな
る場合であっても、第1波長信号の各ピークのレベルが
ランダムに分散しているときには炎と判断するようにな
っていることを特徴とする炎感知器。 - 【請求項4】 請求項1記載の炎感知器において、前記
放射光検出手段には、炎特有の波長の赤外線を第1波長
信号として検出する第1波長検出手段と、所定波長の紫
外線を第2波長信号として検出する第2波長検出手段と
が用いられており、前記判断手段は、前記第1波長検出
手段からの第1波長信号と第2波長検出手段からの第2
波長信号とに基づいて炎の判断を行なう際、該炎の判断
があいまいなものとなる場合であっても、第1波長信号
の各ピークのレベルがランダムに分散しているときには
炎と判断するようになっていることを特徴とする炎感知
器。 - 【請求項5】 請求項1記載の炎感知器において、前記
放射光検出手段には、炎特有の波長の赤外線を赤外線検
出信号として検出する赤外線検出手段と、煙または熱を
煙濃度信号または温度信号として検出する煙/熱検出手
段とが用いられており、前記判断手段は、前記赤外線検
出手段からの赤外線検出信号と前記煙/熱検出手段から
の煙濃度信号または温度信号とに基づいて炎の判断を行
なう際、該炎の判断があいまいなものとなる場合であっ
ても、赤外線検出信号の各ピークのレベルがランダムに
分散しているときには炎と判断するようになっているこ
とを特徴とする炎感知器。 - 【請求項6】 炎特有の赤外線波長の光を赤外線検出信
号として検出し、該赤外線検出信号から炎特有の特徴量
を抽出し、炎特有の特徴量に基づき炎判断を行なう際、
該炎判断があいまいなものとなる場合には、赤外線検出
信号の各ピークのレベルがランダムに分散しているか否
かをさらに調べ、赤外線検出信号の各ピークのレベルが
ランダムに分散しているときには炎と判断するようにな
っていることを特徴とする炎検知方法。 - 【請求項7】 複数の赤外線検出手段が設けられた炎感
知器において、各赤外線検出手段が、ノイズに関して等
価な構造のものになっており、各赤外線検出手段からの
各赤外線検出信号において非同期の信号をノイズと検知
するようになっていることを特徴とする炎感知器。 - 【請求項8】 複数の赤外線検出手段と、複数の赤外線
検出手段によりそれぞれ検出された各赤外線検出信号に
基づき炎の判断を行なう判断手段とを有し、前記各赤外
線検出手段は、各赤外線検出信号に重畳するノイズに関
して等価な構造のものになっており、前記判断手段は、
各赤外線検出手段からの各赤外線検出信号において、非
同期の信号成分をノイズと検知し、同期している信号成
分だけに基づいて炎の判断を行なうようになっているこ
とを特徴とする炎感知器。 - 【請求項9】 請求項7または請求項8記載の炎感知器
において、前記複数の赤外線検出手段のうちの少なくと
も1つの赤外線検出手段には、赤外線センサとして、焦
電型素子がそれぞれ用いられていることを特徴とする炎
感知器。 - 【請求項10】 請求項7または請求項8記載の炎感知
器において、前記複数の赤外線検出手段のうちの一の赤
外線検出手段からの赤外線検出信号のレベルがピークに
達したとき、他の赤外線検出手段からの赤外線検出信号
のレベルを調べ、所定期間にわたり、一の赤外線検出手
段からの赤外線検出信号のレベルの各ピークに対する他
の赤外線検出手段からの赤外線検出信号のレベルが所定
回数以上、所定の閾値レベル以下のときには、ノイズが
混入していると判断し、該所定期間にわたる赤外線検出
信号を炎判断に用いないことを特徴とする炎感知器。
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JP23758395A JP3210554B2 (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | 炎感知器および炎検知方法 |
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ID=17017476
Family Applications (1)
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