JP6908539B2 - 9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤ - Google Patents

9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤ Download PDF

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Description

本発明は、Cr−Mo鋼の溶接に使用され、耐高温割れ性が良好で、溶接後熱処理(以下、PWHTという。)温度が750℃以上でも、良好な強度及び靭性が得られ、かつ、500℃以上での高温強度が良好な溶接金属が得られる9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤに関する。
Cr−Mo鋼は溶接金属の高温強度及び靭性に優れ、耐食性にも優れることから石油精製プラントや発電設備の圧力容器や配管に用いられている。近年では、これら事業の効率化を目的に更なる高温条件での操業が望まれており、より高温強度特性に優れた溶接金属が得られる溶接材料として、9Cr−1Mo鋼溶接用ワイヤの開発が進められている。
9Cr−1Mo鋼は、Cr−Mo鋼の中で特に高温強度特性に優れている耐熱鋼である。この9Cr−1Mo鋼は、火力発電ボイラの圧力容器に広く使用されており、それに使用される溶接材料も従来より提案されている(例えば特許文献1参照。)。この特許文献1には、溶接ワイヤ中のC、Si、Mn、Cr、Mo、Ni、Nb、V、N、N及びOの各含有量を規定し、かつ、Mn+2Ni−10Nの含有量を規定することで、高温強度特性を有しつつ靭性も良好な溶接金属が得られる9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤが開示されている。
このように、優れた高温強度特性を有する9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤであるが、溶接施工条件については火力技術基準等で定められており、例えばPWHT温度は760℃以下と設定されているが、PWHT温度が750℃以上では、相変態を起こして高温強度が低下する場合がある。
PWHT温度が750℃以上の9Cr−1Mo鋼の溶接での高温強度を確保するための技術も従来より提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この特許文献2には、溶接ワイヤ中のC、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、V、Nb、N、Tiの各含有量及びMnとNiの総量を規定することで、PWHT温度が750℃以上でも必要な高温強度特性に優れる9Cr−1Mo鋼用溶接ワイヤが開示されている。
しかし、9Cr−1Mo鋼の溶接では、凝固過程で発生する高温割れが発生しやすいという問題がある。高温割れは凝固時に溶接金属中に発生する割れであり、デントライトや柱状晶等の粒界が凝固時の収縮ひずみに抵抗しきれずに開口することで発生し、溶接欠陥の一つとして大きな問題となっている。
特許文献2に記載の溶接ワイヤも高温割れに関しては検討されており、溶接用ワイヤ中のP、S上限を規定することで高温割れを抑制できる旨が記載されている。しかし、P、S上限の規定のみでは高温割れを十分に防止することは難しく、十分な耐高温割れ性は得られない。また、特許文献2に記載の溶接ワイヤは、Mnが低いので十分な溶接金属の靭性が得られないという問題もある。
一方、特許文献3には、C、Si、Mn、S、Cr、Mo、V、Nb及びNの各含有量を規定し、MnとNiの合計量、含有するMn量/S量も規定することで、PWHT後の高温強度特性及び靭性が良好で、耐高温割れ性にも優れる溶接用ワイヤが開示されている。特許文献3に記載された溶接用ワイヤを用いれば、9Cr−1Mo鋼の溶接においても、高温強度特性及び靭性を確保しつつ、耐高温割れ性にも優れた溶接金属が得られる。
しかし近年、石油精製プラント等では500℃以上の環境下での高温強度が要望される場合があり、このような高温条件下では特許文献3に記載された溶接用ワイヤでは十分な高温強度は得られない。また、特許文献3に記載の溶接用ワイヤはMnとNiの合計量が低いため、溶接金属の十分な靭性も得られないという問題があった。
特開平7−96390号公報 特開2005−329415号公報 特開2016−120520号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、9Cr−1Mo鋼の溶接において、高温割れが発生せず、PWHT温度が750℃以上でも、良好な強度及び靭性が得られ、かつ、500℃以上での高温強度が良好な溶接金属が得られる9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤの要旨は、ワイヤ全質量に対する質量%で、C:0.07〜0.13%、Si:0.15〜0.50%、Mn:0.95〜1.20%、Ni:0.1〜0.5%、Cr:8〜10%、Mo:0.7〜1.5%、Nb:0.03〜0.07%、V:0.2〜0.3%、N:0.04〜0.06%を含有し、Cu:0.05%以下、O:0.02%以下、P:0.008%以下、S:0.008%以下、Sb:0.005%以下、Sn:0.005%以下、As:0.005%以下、Al:0.01%以下、Ti:0.01%以下、B:0.005%以下、Zr:0.005%以下であり、前記Mnと前記Niの合計:1.15〜1.50%であり、残部がFe及び不可避不純物であることを特徴とする。
本発明に係る9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤによれば、高温割れが発生せず、PWHT温度が750℃以上でも、良好な強度及び靭性が得られ、かつ、500℃以上での高温強度が良好な溶接金属が得られるなど高品質の溶接金属を得ることができる。
本発明者らは、9Cr−1Mo鋼の溶接に用いられる溶接用TIGワイヤにおいて、前記課題を解決するために種々の溶接用TIGワイヤを試作して溶接を行い、760℃にて10時間の溶接後熱処理(以下、PWHTという。)を行った後、溶接金属の強度、靭性及び500℃での高温強度を調査し、PWHT温度が750℃以上でも良好な溶接金属の強度及び靭性が得られ、かつ、500℃以上での高温強度も良好な溶接金属が得られる溶接用TIGワイヤの成分組成について詳細に検討した。
その結果、溶接ワイヤ中のC、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、Nb、V、N、Cu、O、P、Sの各含有量及びMnとNiの合計の含有量を規定することにより、PWHT温度が750℃以上でも良好な溶接金属の強度及び靭性が得られ、かつ、500℃以上で十分な高温強度が得られる溶接金属が得られる溶接ワイヤの組成成分が得られることを新たに見出した。
更に溶接ビード終端部(以下、クレータ部という。)における微小な高温割れが確認され、耐高温割れ性を更に改善する余地があることが判明した。
そこで、溶接用TIGワイヤの組成成分を再度検討した結果、溶接用TIGワイヤ中のSb、Sn、As、Al、Ti、B及びZrの各含有量を限定することにより、クレータ部の高温割れが発生せず、PWHT温度が750以上でも良好な溶接金属の強度および靭性が得られ、かつ、500℃以上での高温強度が良好な溶接金属が得られることを突き止めた。
以下に、本発明の9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤの成分組成と、その限定理由について説明する。なお、各成分組成の含有量は、ワイヤ全質量に対する質量%で表し、その質量%を表すときには単に%として記載する。
[C:0.07〜0.13%]
Cは、溶接金属の焼入れ性とPWHT時の炭化物の析出に影響を及ぼし、溶接金属の強度を向上させるとともに、高温強度を確保するために必須の元素である。Cが0.07%未満では、溶接金属の強度が低くなるとともに、PWHT時に炭化物の析出が不十分となってPWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、Cが0.13%を超えると、高温割れ感受性が高くなり、高温割れが発生しやすくなる。また炭化物の析出が過剰となり、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Cの含有量は0.07〜0.13%とする。なお、Cは溶接金属の過剰な高強度化を防止する観点から0.10%以下が望ましい。
[Si:0.15〜0.50%]
Siは、脱酸元素であり、溶接金属の靭性を向上させる効果を有する。Siが0.15%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の靭性が低下する。一方、Siが0.50%を超えると、溶接金属中にSiが過剰に残留し、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Siの含有量は0.15〜0.50%とする。
[Mn:0.95〜1.20%]
Mnは、Si同様に脱酸元素であり、溶接金属の強度及び靭性を向上させる効果を有する。Mnが0.95%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の強度及び靭性が低下する。一方、Mnが1.20%を超えると、焼入れ性が増し、靭性が低下する。したがって、Mnの含有量は0.95〜1.20%とする。
[Ni:0.1〜0.5%]
Niは、溶接金属組織を微細化して靭性を向上させる効果を有する。Niは0.1%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の靭性が低下する。一方、Niが0.5%を超えると、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Niの含有量は0.1〜0.5%とする。
[Cr:8〜10%]
Crは、PWHT時に炭窒化物を形成し、PWHT後の溶接金属の高温強度を高める効果を有する。Crが8%未満では、PWHT時の炭窒化物の析出が不十分となり、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、Crが10%を超えると、高温溶接割れ感受性が高くなり、高温割れが発生しやすくなる。したがって、Crの含有量は8〜10%とする。
[Mo:0.7〜1.5%]
Moは、固溶体強化により溶接金属の強度を高める効果を有する。Moが0.7%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の強度が低下する。一方、Moが1.5%を超えると、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Moの含有量は0.7〜1.5%とする。
[Nb:0.03〜0.07%]
Nbは、PWHT時に炭窒化物を形成し、PWHT後の溶接金属の高温強度を高める効果を有する。Nbが0.03%未満では、PWHT時の炭窒化物の析出が不足し、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、Nbが0.07%を超えると、溶接金属中の炭窒化物の析出が過剰となり、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Nbの含有量は0.03〜0.07%とする。
[V:0.2〜0.3%]
Vは、Nb同様にPWHT時に炭窒化物を形成し、PWHT後の溶接金属の高温強度を高める効果を有する。Vが0.2%未満では、炭窒化物の析出が不足し、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、Vが0.3%を超えると、溶接金属中の炭窒化物の析出が過剰となり、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Vの含有量は0.2〜0.3%とする。
[N:0.04〜0.06%]
Nは、Cr、Nb、V等と結合して溶接金属中に窒化物を形成し、PWHT後の溶接金属の高温強度を高める効果を有する。Nが0.04%未満では、溶接金属中の窒化物の形成が不十分となり、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、Nが0.06%を超えると、溶接金属中の窒化物の形成が過剰となり、溶接金属の靭性が低下する。またNが0.06%を超えると、ブローホール発生の要因ともなる。したがって、Nの含有量は0.04〜0.06%とする。
[Cu:0.05%以下]
Cuは、溶接金属の靭性を低下させる。特にCuが0.05%を超えると、必要な溶接金属の靭性が得られなくなる。したがって、Cuの含有量は0.05%以下とする。
[O:0.02%以下]
Oは、溶接時にSi、Mn等と酸化物を形成して溶接金属の靭性を低下させる。特にOが0.02%を超えると、必要な溶接金属の靭性が得られなくなる。したがって、Oの含有量は0.02%以下とする。
[P:0.008%以下]
Pは、凝固過程で粒界に偏析して低融点化合物を形成し、高温割れ感受性を高くするとともに、溶接金属の靭性を低下させる。特にPが0.008%を超えると、必要な溶接金属の靭性が得られなくなるとともに、高温割れが発生しやすくなる。したがって、Pの含有量は0.008%以下とする。
[S:0.008%以下]
Sは、Pと同様に粒界に偏析して低融点化合物を形成し、高温割れ感受性を高くするとともに、溶接金属の靭性を低下させる。特にPが0.008%を超えると、必要な溶接金属の靭性が得られなくなるとともに、高温割れが発生しやすくなる。したがって、Sの含有量は0.008%以下とする。
[MnとNiの合計:1.15〜1.50%]
Mn及びNiはともにオーステナイト生成元素であり、PWHT時の溶接金属中のδ−フェライトの残在を抑制し、PWHT後の溶接金属の高温強度を特に高める効果を有する。MnとNiの合計が1.15%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の強度及び靭性が低くなるとともに、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。一方、MnとNiの合計が1.50%を超えると、溶接金属中のAC1変態点が低くなるため、PWHT後の溶接金属の高温強度が低下する。したがって、MnとNiの合計は1.15〜1.50%とする。
[Sb:0.005%以下]
Sbは、凝固過程において粒界に偏析し、溶接金属の高温割れ感受性を高めるので、高温割れの要因となる。したがって、Sbの含有量は0.005%以下とする。
[Sn:0.005%以下]
Snは、凝固過程において粒界に偏析し、溶接金属の高温割れ感受性を高めるので、高温割れの要因となる。したがって、Snの含有量は0.005%以下とする。
[As:0.005%以下]
Asは、凝固過程において粒界に偏析し、溶接金属の高温割れ感受性を高めるので、高温割れの要因となる。したがって、Asの含有量は0.005%以下とする。
[Al:0.01%以下]
Alは、脱酸元素として作用して溶接金属の靭性を改善する効果を有するが、多量に含まれると溶接時にOと結合して酸化物を形成し、溶接金属の靭性を低下させる。特にAlが0.01%を超えると、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Alの含有量は0.01%以下とする。
[Ti:0.01%以下]
Tiは、脱酸元素として作用して溶接金属の靭性を改善する効果を有するが、多量に含まれると溶接時にOと結合して酸化物を形成し、溶接金属の靭性を低下させる。特にTiが0.01%を超えると、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Tiの含有量は0.01%以下とする。
[B:0.005%以下]
Bは、凝固過程において粒界に偏析し、溶接金属の高温割れ感受性を高めるので高温割れの要因となるとともに、硼化物を形成して溶接金属の靭性を低下させる。特にBが0.005%を超えると、高温割れが発生しやすくなるとともに、溶接金属の靭性が低下する。したがって、Bの含有量は0.005%以下とする。
[Zr:0.005%以下]
Zrは、凝固過程において粒界に偏析し、溶接金属の高温割れ感受性を高めるので、高温割れの要因となる。したがって、Zrの含有量は0.005%以下とする。
なお、本発明の9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワイヤの残部は、主成分であるFeおよび不可避不純物である。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
表1に示す組成の溶接用TIGワイヤを各種試作した。なお、ワイヤ径は1.2mmとした。
Figure 0006908539
これら試作したワイヤで、溶着金属性能及び耐高温割れ性について調査を行った。溶着金属試験、割れ試験に用いた供試鋼板はASTM Gr91に準拠した鋼板を使用した。
溶着金属性能の評価は、板厚13mmの供試鋼板で表1に示す各ワイヤを用い、表2に示す溶接条件でASME A5.28に準じて溶着金属試験を行い、760℃にて10時間PWHTを行った後、溶着金属部から引張試験片、高温引張試験片及び衝撃試験片を採取し、常温での引張試験、高温での引張試験及び衝撃試験を実施した。常温での引張試験の評価は、室温での引張強さが620MPa以上を良好とした。高温での引張試験の評価は、試験温度500℃での引張強さが450MPa以上を良好とした。靭性の評価は、試験温度0℃でシャルピー衝撃試験を実施し、各々繰り返し5回の吸収エネルギーの平均値が100J以上を良好とした。
耐高温割れ性の評価は、溶着金属試験の際に溶接部のクレータ割れの有無を目視にして調査した。また、ASME A5.28に準拠してX線透過試験を行い、溶着金属部内の溶接欠陥の有無を調査した。それらの結果を表3にまとめて示す。
Figure 0006908539
Figure 0006908539
表1及び表3中のワイヤ記号1〜9、13が本発明例、ワイヤ記号16〜38は比較例である。本発明例であるワイヤ記号1〜9、13は、溶接ワイヤ中のC、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、Nb、V、N、Cu、O、P、Sの各含有量及びMnとNiの合計の量がいずれも適正であるので、常温での溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーが良好で、高温での引張強さも良好であり、溶接部にクレータ割れも発生せず、良好な結果であった。
比較例中のワイヤ記号16は、Cが多いので、吸収エネルギーが低値であった。また、溶接部にクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号17は、Cが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低く、高温での引張強さも低値であった。また、Niが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号18は、Siが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Crが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号19は、Siが少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Crが多いので、溶接部にクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号20は、Mnが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Moが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号21は、Mnが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低く、吸収エネルギーも低値であった。
ワイヤ記号22は、Niが少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Nbが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号23は、Moが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Vが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号24は、Nbが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Nが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号25は、Vが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、MnとNiの合計が多いので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。
ワイヤ記号26は、Nが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、溶接部にブローホールが発生した。
ワイヤ記号27は、MnとNiの合計が少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低く、吸収エネルギーが低値であった。また、高温での引張強さも低値であった。
ワイヤ記号28は、Cuが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号29は、Oが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号30は、Sが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、溶接部にクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号31は、Mnが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低く、吸収エネルギーも低値であった。また、Sbが多いので、溶接部に微小なクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号32は、Crが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。また、Snが多いので、溶接部に微小なクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号33は、Mnが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低く、吸収エネルギーも低値であった。また、Asが多いので、溶接部に微小なクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号34は、Moが少ないので、溶着金属の常温での引張強さが低値であった。また、Alが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号35は、Nが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。また、Tiが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号36は、Crが少ないので、溶着金属の高温での引張強さが低値であった。また、Bが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。さらに、溶接部に微小なクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号37は、Niが少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Zrが多いので、溶接部に微小なクレータ割れが発生した。
ワイヤ記号38は、Pが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、溶接部にクレータ割れが発生した。

Claims (1)

  1. ワイヤ全質量に対する質量%で、
    C:0.07〜0.13%、
    Si:0.15〜0.50%、
    Mn:0.95〜1.20%、
    Ni:0.1〜0.5%、
    Cr:8〜10%、
    Mo:0.7〜1.5%、
    Nb:0.03〜0.07%、
    V:0.2〜0.3%、
    N:0.04〜0.06%を含有し、
    Cu:0.05%以下、
    O:0.02%以下、
    P:0.008%以下、
    S:0.008%以下、
    Sb:0.005%以下、
    Sn:0.005%以下、
    As:0.005%以下、
    Al:0.01%以下、
    Ti:0.01%以下、
    B:0.005%以下、
    Zr:0.005%以下であり、
    前記Mnと前記Niの合計:1.15〜1.50%であり、
    残部がFe及び不可避不純物であることを特徴とする9Cr−1Mo鋼溶接用TIGワ
    イヤ。
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