JP6906712B1 - 送電装置及び無線電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
Description
当該電力伝達装置の受電側である端末は、第2コイルに生じる誘起交流を整流する定電圧部と、定電圧部の出力電圧及び出力電流のそれぞれを検知する検知部とを備えている。当該端末は、検知部により検知された出力電圧及び出力電流のそれぞれを示す情報を送電側に送信する。
送電側の制御部は、当該端末から送信された情報に基づいて、第1コイルと第2コイルとの間への金属製異物の混入による異常の有無を判定し、異常が発生していれば、第1コイルへの電流の供給を停止する。
特許文献1に開示されている電力伝達装置では、送電側の制御部が、異常が発生していれば、第1コイルへの電流の供給を停止することができる。しかし、制御部は、受電側から送信された情報に基づいて、異常の有無を判定するものであって、受電側が電力の受電を行っているか否かを判定するものではない。このため、当該制御部は、受電側が電力の受電を行っていないときに、第1コイルへの電流の供給を停止することによって、消費電力の低減を図ることができないという課題があった。
検出部により検出された電流が第1の閾値以上であれば、直流可変電圧源により生成される直流電圧が0ボルトになるように、直流可変電圧源を制御し、直流可変電圧源により生成される直流電圧が0ボルトになるように、直流可変電圧源を制御してから、第1の時間が経過した後に、直流可変電圧源により生成される直流電圧が、第2の時間の間だけ、第1の直流電圧になるように、直流可変電圧源を制御し、検出部により検出された電流が第1の閾値よりも小さくなるまでの間、直流電圧が0ボルトになるようにする、直流可変電圧源の制御と、直流電圧が第1の直流電圧になるようにする、直流可変電圧源の制御とを繰り返す。
本開示に係る送電装置は、直流電圧を生成する直流可変電圧源と、直流可変電圧源により生成された直流電圧を交流電圧に変換し、交流電圧を出力する直流交流変換器と、直流交流変換器から出力された交流電圧を用いて、受電装置の受電側共振器と磁界共鳴、又は、受電側共振器と電界共鳴する送電側共振器と、直流交流変換器から送電側共振器に流れる電流を検出する検出部と、検出部により検出された電流が第1の閾値よりも小さければ、直流可変電圧源により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、直流可変電圧源を制御し、検出部により検出された電流が第1の閾値以上であれば、直流可変電圧源により生成される直流電圧が第1の直流電圧よりも小さい第2の直流電圧になるように、直流可変電圧源を制御する制御部とを備え、第2の直流電圧が、0ボルトよりも大きい電圧であり、制御部は、直流可変電圧源により生成される直流電圧が第2の直流電圧になるように、直流可変電圧源を制御した後、検出部により検出された電流が、第1の閾値よりも小さい第3の閾値よりも小さければ、直流可変電圧源により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、直流可変電圧源を制御し、検出部により検出された電流が第3の閾値以上であれば、直流可変電圧源により生成される直流電圧が第2の直流電圧に維持されるように、直流可変電圧源を制御する。
図1は、実施の形態1に係る送電装置1を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る送電装置1における制御部16のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
送電装置1は、直流可変電圧源11、直流交流変換器12、送電側共振器13、抵抗14、検出部15及び制御部16を備えている。
直流可変電圧源11は、制御部16から出力される制御信号に従って、直流電圧を生成する。
直流交流変換器12は、直流可変電圧源11により生成された直流電圧を交流電圧に変換する。
直流交流変換器12は、抵抗14を介して、交流電圧を送電側共振器13に出力する。
送電側共振器13は、直流交流変換器12から出力された交流電圧を用いて、受電装置2の後述する受電側共振器21と磁界共鳴する。
インダクタ13aの一端は、直流交流変換器12の一方の出力端子と接続されている。
インダクタ13aの他端は、キャパシタ13bの一端と接続されている。
インダクタ13aは、受電側共振器21の後述するインダクタ21aと向かい合っているとき、インダクタ21aと磁界共鳴する。
キャパシタ13bは、インダクタ13aの他端と検出部15との間に接続されている。
図1に示す送電装置1では、送電側共振器13が、インダクタ13aとキャパシタ13bとが直列に接続されている直列共振器である。しかし、これは一例に過ぎず、送電側共振器13は、インダクタ13aとキャパシタ13bとが並列に接続されている並列共振器であってもよい。
図1では、説明の便宜上、キャパシタ13bと検出部15との間に、抵抗14が接続されているように表記している。しかし、抵抗14は、送電装置1の内部抵抗であって、チップ抵抗のような部品とは異なるため、抵抗14が、部品として、キャパシタ13bと検出部15との間に接続されているわけではない。
検出部15は、直流交流変換器12から送電側共振器13に流れる電流を検出し、検出した電流を示す検出信号を制御部16に出力する。
制御部16は、検出部15により検出された電流が第1の閾値よりも小さければ、直流可変電圧源11により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、直流可変電圧源11を制御する。
制御部16は、検出部15により検出された電流が第1の閾値以上であれば、直流可変電圧源11により生成される直流電圧が第1の直流電圧よりも小さい第2の直流電圧になるように、直流可変電圧源11を制御する。
基準電流決定部16aは、基準電流を示す第1の閾値を比較部16bに出力する。
比較部16bは、検出部15により検出された電流と基準電流決定部16aから出力された第1の閾値とを比較する。
比較部16bは、検出部15により検出された電流と第1の閾値との比較結果を電圧制御部16cに出力する。
電圧制御部16cは、比較部16bから出力された比較結果が、電流が第1の閾値よりも小さい旨を示していれば、直流可変電圧源11により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、直流可変電圧源11を制御するための制御信号を直流可変電圧源11に出力する。
電圧制御部16cは、比較部16bから出力された比較結果が、電流が第1の閾値以上である旨を示していれば、直流可変電圧源11により生成される直流電圧が第2の直流電圧になるように、直流可変電圧源11を制御するための制御信号を直流可変電圧源11に出力する。
受電側共振器21は、インダクタ21a及びキャパシタ21bを備えている。
受電側共振器21は、送電側共振器13と磁界共鳴する。
インダクタ21aの一端は、交流直流変換器23の一方の入力端子と接続されている。
インダクタ21aの他端は、キャパシタ21bの一端と接続されている。
キャパシタ21bは、インダクタ21aの他端と交流直流変換器23の他方の入力端子との間に接続されている。
図1では、説明の便宜上、キャパシタ21bと交流直流変換器23との間に、抵抗22が接続されているように表記している。しかし、抵抗22は、受電装置2の内部抵抗であって、チップ抵抗のような部品とは異なるため、抵抗22が、部品として、キャパシタ21bと交流直流変換器23との間に接続されているわけではない。
負荷24は、交流直流変換器23から出力された直流電圧によって動作が可能になる。負荷24としては、例えば、センサが該当する。しかし、負荷24は、センサに限るものではなく、例えば、カード内の情報を読み取るリーダであってもよい。
基準電流決定回路31、比較回路32及び電圧制御回路33のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図3は、制御部16が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
制御部16が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、基準電流決定部16a、比較部16b及び電圧制御部16cにおけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ41に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
図4は、制御部16の処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御部16の電圧制御部16cは、第1の直流電圧EDC1の生成を指示する制御信号C1を直流可変電圧源11に出力する。第1の直流電圧E1は、送電装置1が、受電装置2に電力を供給するために必要な電圧である。例えば、第1の直流電圧E1=20[V]である。ただし、第1の直流電圧E1=20[V]に限るものではなく、第1の直流電圧E1=30[V]、又は、第1の直流電圧E1=40[V]等であってもよい。
直流交流変換器12は、直流可変電圧源11から第1の直流電圧EDC1を受けると、第1の直流電圧EDC1を交流電圧EAC1に変換する。
直流交流変換器12は、抵抗14を介して、交流電圧EAC1を送電側共振器13に出力する。
送電側共振器13が共振することにより、送電側共振器13と受電側共振器21とが磁界共鳴する。送電側共振器13と受電側共振器21とが磁界共鳴することによって、送電装置1から受電装置2に電力が供給される。
交流直流変換器23は、送電側共振器13から交流電圧を受けると、交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧を負荷24に出力する。
電流Itxの時間波形が正弦波であるため、検出部15は、電流Itxを示す検出信号として、例えば、電流Itxの2乗平均値(rms値)を示す検出信号を比較部16bに出力する。
ここでは、検出部15が、電流Itxの2乗平均値を示す検出信号を比較部16bに出力している。しかし、これは一例に過ぎず、検出部15は、電流Itxの絶対値の平均値を示す検出信号を比較部16bに出力するようにしてもよい。
式(1)において、Rtxは、抵抗14の抵抗値、Rrxは、抵抗22の抵抗値、RLは、負荷24の抵抗値である。
Lmは、インダクタ13aとインダクタ21aとの相互インダクタンスである。ωは、交流電圧EAC1の角周波数である。
式(1)に示す電流Itxと、式(2)に示す電流Itxとを比較すると、式(2)に示す分母の値が、式(1)に示す分母の値よりも小さくなるため、式(2)に示す電流Itxの2乗平均値が、式(1)に示す電流Itxの2乗平均値よりも大きくなる。
基準電流Ithresholdは、式(1)に示す電流Itxの2乗平均値よりも大きく、式(2)に示す電流Itxの2乗平均値よりも小さい電流である。
なお、検出部15から電流Itxの絶対値の平均値を示す検出信号が比較部16bに出力される場合、基準電流Ithresholdは、式(1)に示す電流Itxの絶対値の平均値よりも大きく、式(2)に示す電流Itxの絶対値の平均値よりも小さい電流である。
比較部16bは、検出部15により検出された電流Itxの2乗平均値と第1の閾値Th1との比較結果を電圧制御部16cに出力する。
電流Itxの2乗平均値<第1の閾値Th1 (3)
電圧制御部16cは、比較部16bから出力された比較結果が、以下の式(4)に示すように、電流Itxの2乗平均値が第1の閾値Th1以上である旨を示していれば(図4のステップST3:NOの場合)、受電装置2が電力の受電を行っていないと判定する。
電流Itxの2乗平均値≧第1の閾値Th1 (4)
電圧制御部16cは、受電装置2が電力の受電を行っていないと判定すると、第2の直流電圧EDC2の生成を指示する制御信号C2を直流可変電圧源11に出力する(図4のステップST5)。
第2の直流電圧EDC2は、第1の直流電圧EDC1よりも小さい直流電圧である。例えば、第2の直流電圧EDC2=0である。
したがって、送電装置1の受電装置2に対する電力の送電が引き続き可能である。
例えば、第2の直流電圧EDC2=0であれば、直流交流変換器12から送電側共振器13に流れる電流Itxが零になり、送電装置1における無駄な電力消費が解消される。
第2の直流電圧EDC2≠0であっても、第2の直流電圧EDC2<第1の直流電圧EDC1であるため、第1の直流電圧EDC1が生成される場合よりも、送電装置1の消費電力が低減される。
図5は、実施の形態1に係る他の送電装置1を示す構成図である。
式(5)において、Cmは、キャパシタ13bとキャパシタ21bとの相互キャパシタンスである。
送電側共振器13と受電側共振器21とが電界共鳴を行う場合、受電装置2が電力の受電を行っていなければ、電流Itxは、以下の式(6)のように表される。
例えば、受電装置2が送電装置1から遠ざかった位置にいるため、受電装置2が電力の受電を行っていなければ、相互キャパシタンスCmが“0”になるため、電流Itxは、以下の式(6)のように表される。
送電側共振器13と受電側共振器21とが電界共鳴を行う場合においても、式(3)に示すように、受電装置2が電力の受電を行っているときの電流Itxの2乗平均値が第1の閾値Th1よりも小さくなる。
また、式(4)に示すように、受電装置2が電力の受電を行っていないときの電流Itxの2乗平均値が第1の閾値Th1以上になる。
Vtx=Itx×Rtx (7)
図6は、実施の形態1に係る他の送電装置1を示す構成図である。
検出部15が、送電側共振器13の両端に印加されている電圧Vtxを検出する場合、制御部16は、電圧Vtxを示す2乗平均値が第2の閾値Th2よりも小さければ、直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが第1の直流電圧EDC1になるように、直流可変電圧源11を制御する。第2の閾値Th2は、以下の式(8)に示すように、抵抗14の抵抗値Rtxが第1の閾値Th1に乗算された値に相当する。
制御部16は、電圧Vtxが第2の閾値Th2以上であれば、直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが第2の直流電圧EDC2になるように、直流可変電圧源11を制御する。
Th2=Th1×Rtx (8)
実施の形態2では、制御部16が、直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが0ボルトになるように、直流可変電圧源11を制御してから、第1の時間経過した後に、直流電圧EDCが、第2の時間の間だけ、第1の直流電圧EDC1になるように、直流可変電圧源11を制御する送電装置1について説明する。
実施の形態2に係る送電装置1では、直流電圧EDCが第2の直流電圧EDC2=0になるように、制御部16が、直流可変電圧源11を制御しても、再度、送電装置1が電力を受電装置2に無線伝送できるようにしている。
図7において、ステップST1〜ST5は、図4に示すステップST1〜ST5と同様である。
制御部16の電圧制御部16cは、受電装置2が電力の受電を行っていないと判定すると、第2の直流電圧EDC2の生成を指示する制御信号C2を直流可変電圧源11に出力する(図7のステップST5)。
電圧制御部16cは、一定時間T[sec]が経過すると(図7のステップST6:YESの場合)、第2の時間t[sec]の間だけ、第1の直流電圧EDC1を生成する旨を示す制御信号C3を直流可変電圧源11に出力する(図7のステップST7)。例えば、T=1秒、t=0.1秒である。しかし、これは一例に過ぎず、例えば、T=2秒であってもよいし、T=3秒であってもよい。また、t=0.2秒であってもよいし、t=0.3秒であってもよい。
検出部15は、直流交流変換器12から送電側共振器13に流れる電流Itxを検出する。
検出部15は、電流Itxを示す検出信号として、例えば、電流Itxの2乗平均値(rms値)を示す検出信号を比較部16bに出力する。
比較部16bは、検出部15から検出信号を受けると、検出信号が示す電流Itxの2乗平均値と第1の閾値Th1とを比較する(図7のステップST2)。
比較部16bは、検出部15により検出された電流Itxの2乗平均値と第1の閾値Th1との比較結果を電圧制御部16cに出力する。
電圧制御部16cは、比較部16bから出力された比較結果が、式(4)に示すように、電流Itxの2乗平均値が第1の閾値Th1以上である旨を示していれば(図7のステップST3:NOの場合)、受電装置2が電力の受電を行っていないと判定する。
電圧制御部16cは、受電装置2が電力の受電を行っていないと判定すると、第2の直流電圧EDC2の生成を指示する制御信号C2を直流可変電圧源11に出力する(図7のステップST5)。第2の直流電圧EDC2=0である。
電圧制御部16cは、第1の時間T[sec]が経過すると(図7のステップST6:YESの場合)、時間t[sec]の間だけ、第1の直流電圧EDC1を生成する旨を示す制御信号C3を直流可変電圧源11に出力する(図7のステップST7)。
実施の形態3では、第2の直流電圧EDC2が、第1の直流電圧EDC1よりも小さく、0ボルトよりも大きい電圧である送電装置1について説明する。
しかし、実施の形態2に係る送電装置1では、直流可変電圧源11が、第2の時間t[sec]の間だけ、第1の直流電圧EDC1を生成するようにする動作するため、図8に示すように、直流可変電圧源11から出力される第1の直流電圧EDC1の波形が、パルス波形になる。第1の直流電圧EDC1の波形が、パルス波形になることによって、送電装置1から無線伝送される電力に係る周波数と異なる周波数の信号が出力されてしまうことがある。電力に係る周波数と異なる周波数は、電力の無線伝送に用いられる周波数の整数倍の周波数であり、例えば、図示せぬ外部回路にとって、ノイズとなり得る。
図8は、実施の形態2に係る送電装置1の直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCの波形及び直流交流変換器12から送電側共振器13に流れる電流Itxの波形を示す説明図である。
実施の形態3に係る送電装置1では、送電装置1から無線伝送される電力に係る周波数と異なる周波数の信号が出力されないようにしている。
図9Aは、受電装置2が電力を受電している状態から、電力を受電していない状態に変化したときの、直流電圧EDCの波形及び電流Itxの波形を示している。
図9Bは、受電装置2が電力を受電していない状態から、電力を受電している状態に変化したときの、直流電圧EDCの波形及び電流Itxの波形を示している。
電流Itxの2乗平均値が第1の閾値Th1以上になると、電圧制御部16cが、第2の直流電圧EDC2の生成を指示する制御信号C2を直流可変電圧源11に出力する。第2の直流電圧EDC2は、第1の直流電圧EDC1よりも小さく、0ボルトよりも大きい電圧であり、検出部15が、電流Itxを検出できる程度の小さな電圧である。例えば、第2の直流電圧EDC2=10[V]である。
直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが変化する過程の波形は、図9Aに示すように、パルス波形とはならず、徐々に振幅が低下する波形になっている。したがって、第1の直流電圧EDC1から第2の直流電圧EDC2に変化する過程において、電力の伝送に係る周波数と異なる周波数の信号の出力が抑えられる。
電流Itxの2乗平均値が第3の閾値Th3よりも小さくなると、電圧制御部16cが、第1の直流電圧EDC1の生成を指示する制御信号C1を直流可変電圧源11に出力する。第3の閾値Th3は、第1の閾値Th1よりも小さい閾値である。即ち、第3の閾値Th3は、受電装置2が電力を受電していないときの電流Itxの2乗平均値よりも小さく、受電装置2が電力を受電しているときの電流Itxの2乗平均値よりも大きい値である。第3の閾値Th3は、基準電流決定部16aの内部メモリに格納されていてもよいし、送電装置1の外部から与えられるものであってもよい。
直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが変化する過程の波形は、図9Bに示すように、パルス波形とはならず、徐々に振幅が上昇する波形になっている。したがって、第2の直流電圧EDC2から第1の直流電圧EDC1に変化する過程において、電力の伝送に係る周波数と異なる周波数の信号の出力が抑えられる。
なお、電流Itxの2乗平均値が第3の閾値Th3以上であれば、電圧制御部16cは、直流可変電圧源11により生成される直流電圧EDCが第2の直流電圧EDC2に維持されるように、直流可変電圧源11を制御する。具体的には、電圧制御部16cは、第2の直流電圧EDC2の生成を指示する制御信号C2を直流可変電圧源11に出力するようにしてもよいし、新たな制御信号Cを直流可変電圧源11に出力しないようにしてもよい。
実施の形態4では、実施の形態1〜3のうちのいずれかの実施の形態に係る送電装置1及び受電装置2を備える無線電力伝送システムについて説明する。
移動体51であるトラックは、実施の形態1〜3のうちのいずれかの実施の形態に係る送電装置1を実装している。
図10に示す無線電力伝送システムでは、移動体51がトラックである。しかし、これは一例に過ぎず、移動体51は、例えば、トレーラであってもよいし、人力の台車であってもよい。
給電部52は、送電装置1の構成要素のうち、直流可変電圧源11、直流交流変換器12、抵抗14、検出部15及び制御部16を含んでいる。
送電側共振器13は、路面と向かい合うように、移動体51の底部51bに設置されている。
図11は、移動体51の底部51bにおける複数の送電側共振器13の設置例を示す説明図である。
図10に示す無線電力伝送システムでは、送電側共振器13がアレー化されている。しかし、これは一例に過ぎず、1つの送電側共振器13が移動体51の底部51bに設置されているものであってもよい。また、アレー化されている送電側共振器13の個数は、いくつであってもよい。
複数の送電側共振器13は、互いに並列に接続されており、それぞれの送電側共振器13に対して、検出部15及び抵抗14が直列に接続されている。
受信機53は、後述する送信機65から送信された観測情報を受信する。
空間62は、金属箱61の金属部分61a及び金属箱61の金属蓋61bによって、囲まれている空間である。
空間62には、受電装置2における受電側共振器21、交流直流変換器23及びコンバータ63及び送信機65が含まれている。空間62には、抵抗22も含まれているが、図面の簡単化のため、記載が省略されている。
センサ64は、負荷24に相当し、コンバータ63から出力された直流電圧によって駆動され、動作が可能になる。
センサ64は、地中内の環境として、地中内の管渠66を流れている水67の水位を観測する超音波センサである。
即ち、センサ64は、管渠66を流れている水67に向けて超音波を放射し、水67に反射されて戻ってきた超音波を受信する。センサ64は、超音波を放射してから、水67に反射された超音波が戻ってくるまでの時間に基づいて、水67の水位を算出する。
センサ64は、水位を示す観測情報を送信機65に出力する。
図10に示す無線電力伝送システムでは、センサ64が超音波センサである。しかし、これは一例に過ぎず、センサ64は、例えば、移動体51の重量を計測する重量センサであってもよい。
送信機65は、センサ64から出力された観測情報を受信機53に向けて送信する。
移動体51が、図10に示す矢印の方向に移動し、金属箱61が埋め込まれている位置に到達すると、送電装置1における複数の送電側共振器13のうち、例えば、受電側共振器21と最も近い送電側共振器13が、受電側共振器21と磁界共鳴、又は、受電側共振器21と電界共鳴する。
受電側共振器21は、送電側共振器13と磁界共鳴、又は、送電側共振器13と電界共鳴することによって、交流電圧を発生し、交流電圧を交流直流変換器23に出力する。
交流直流変換器23は、送電側共振器13から交流電圧を受けると、交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧をコンバータ63に出力する。
センサ64は、コンバータ63から出力された直流電圧によって動作が可能になる。
センサ64は、管渠66を流れている水67に向けて超音波を放射し、水67に反射されて戻ってきた超音波を受信する。
センサ64は、超音波を放射してから、水67に反射された超音波が戻ってくるまでの時間に基づいて、水67の水位を算出する。
センサ64は、水位を示す観測情報を送信機65に出力する。
送信機65は、センサ64から観測情報を受けると、観測情報を受信機53に向けて送信する。
受信機53は、送信機65から送信された観測情報を受信し、受信した観測情報を、例えば、図示せぬ水位管理装置に出力する。
本開示は、送電装置及び受電装置を備える無線電力伝送システムに適している。
Claims (6)
- 直流電圧を生成する直流可変電圧源と、
前記直流可変電圧源により生成された直流電圧を交流電圧に変換し、前記交流電圧を出力する直流交流変換器と、
前記直流交流変換器から出力された交流電圧を用いて、受電装置の受電側共振器と磁界共鳴、又は、前記受電側共振器と電界共鳴する送電側共振器と、
前記直流交流変換器から前記送電側共振器に流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部により検出された電流が第1の閾値よりも小さければ、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御し、前記検出部により検出された電流が前記第1の閾値以上であれば、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が前記第1の直流電圧よりも小さい第2の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御する制御部と
を備え、
前記第2の直流電圧が0ボルトであり、
前記制御部は、
前記検出部により検出された電流が前記第1の閾値以上であれば、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が0ボルトになるように、前記直流可変電圧源を制御し、
前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が0ボルトになるように、前記直流可変電圧源を制御してから、第1の時間が経過した後に、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が、第2の時間の間だけ、前記第1の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御し、前記検出部により検出された電流が前記第1の閾値よりも小さくなるまでの間、前記直流電圧が0ボルトになるようにする、前記直流可変電圧源の制御と、前記直流電圧が前記第1の直流電圧になるようにする、前記直流可変電圧源の制御とを繰り返すことを特徴とする送電装置。 - 直流電圧を生成する直流可変電圧源と、
前記直流可変電圧源により生成された直流電圧を交流電圧に変換し、前記交流電圧を出力する直流交流変換器と、
前記直流交流変換器から出力された交流電圧を用いて、受電装置の受電側共振器と磁界共鳴、又は、前記受電側共振器と電界共鳴する送電側共振器と、
前記直流交流変換器から前記送電側共振器に流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部により検出された電流が第1の閾値よりも小さければ、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が第1の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御し、前記検出部により検出された電流が前記第1の閾値以上であれば、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が前記第1の直流電圧よりも小さい第2の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御する制御部と
を備え、
前記第2の直流電圧が、0ボルトよりも大きい電圧であり、
前記制御部は、
前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が前記第2の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御した後、前記検出部により検出された電流が、前記第1の閾値よりも小さい第3の閾値よりも小さければ、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が前記第1の直流電圧になるように、前記直流可変電圧源を制御し、前記検出部により検出された電流が前記第3の閾値以上であれば、前記直流可変電圧源により生成される直流電圧が前記第2の直流電圧に維持されるように、前記直流可変電圧源を制御することを特徴とする送電装置。 - 送電装置及び受電装置を備え、
前記送電装置は、請求項1又は請求項2に記載の送電装置であり、
前記受電装置は、前記送電装置が備える前記送電側共振器と磁界共鳴、又は、前記送電側共振器と電界共鳴する受電側共振器を備えていることを特徴とする無線電力伝送システム。 - 前記送電装置が移動体に実装されており、
前記受電装置が地中内の空間に設置されていることを特徴とする請求項3記載の無線電力伝送システム。 - 前記送電側共振器と磁界共鳴、又は、前記送電側共振器と電界共鳴することによって、前記受電側共振器から出力された電力によって駆動され、前記地中内の環境を観測し、前記環境の観測情報を出力するセンサと、
前記地中内の空間に設置されており、前記受電側共振器から出力された電力によって駆動され、前記センサから出力された観測情報を送信する送信機と、
前記移動体に実装されており、前記送信機から送信された観測情報を受信する受信機と
を備えたことを特徴とする請求項4記載の無線電力伝送システム。 - 前記送電装置の前記送電側共振器がアレー化されていることを特徴とする請求項3記載の無線電力伝送システム。
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