JP6905437B2 - 防災システム - Google Patents
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Description
1−1.防災システム1の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る防災システム1の構成の一例を示す図である。防災システム1は、自動火災報知設備2(以下、「自火報設備2」)と、防災支援システム3とを備える。
自火報設備2は、防火対象物である建物に設置される。ここで建物とは、例えば、オフィスビル、商業施設、ホテル、マンション等の集合住宅である。自火報設備2は、建物の各所に設置される火災感知器4と、建物の防災センタに設置される火災受信機5とを備える。火災感知器4と火災受信機5は、信号線を介して接続される。火災受信機5は、直接または通信回線10を介して支援サーバ7及び非常用放送設備9とも接続される。ここで通信回線10は、例えば、インターネットや無線LAN等の通信ネットワークである。自火報設備2は、P型設備であってもR型設備であってもよい。以下の説明では自火報設備2がR型設備であるものとする。
火災感知器4は火災感知手段の一例であり、例えば光電式の煙感知器である。火災感知器4は、図示を省略するが、火災時に発生する煙を検知して火災を検出する火災検出部と、火災検出部が火災を検出すると自己の識別情報であるアドレスを含む火災感知信号を火災受信機5に送信する信号送信部とを備える。なお、変形例として、火災感知器4は、熱感知器や炎感知器等の他の種類の感知器であってもよい。
図2は、火災受信機5の構成の一例を示す図である。火災受信機5は、制御部51と、記憶部52と、表示部53と、操作入力部54と、第1通信部55と、第2通信部56とを備える。
防災支援システム3は、複数の携帯端末6と、支援サーバ7と、複数のスピーカ8と、非常用放送設備9とを備える。携帯端末6と支援サーバ7は、通信回線10を介して接続される。スピーカ8と非常用放送設備9は、信号線を介して接続される。なお、変形例として、スピーカ8と非常用放送設備9は、無線の通信回線を介して接続されてもよい。
図3は、携帯端末6の構成の一例を示す図である。携帯端末6は、防火対象物である建物の在館者により携帯される端末である。具体的には、スマートフォンや携帯電話機やタブレット端末やウェアラブル端末である。この携帯端末6は、制御部61と、記憶部62と、表示部63と、操作入力部64と、通信部65と、加速度センサ66と、気圧センサ67とを備える。
図4は、支援サーバ7の構成の一例を示す図である。支援サーバ7は、防火対象物である建物の各階の混雑状況を管理するためのコンピュータ装置である。この支援サーバ7は、制御部71と、記憶部72と、通信部73とを備える。
スピーカ8は、防火対象物である建物の各所に設置される。スピーカ8は、非常用放送設備9から音声メッセージを受信して音声出力する。
図8は、非常用放送設備9の構成の一例を示す図である。非常用放送設備9は、防火対象物である建物内で火災が発生した場合に、火災の発生を知らせて在館者の避難を促す火災放送メッセージを、スピーカ8を介して放送するための装置である。この非常用放送設備9は、制御部91と、記憶部92と、第1通信部93と、第2通信部94とを備える。
防災システム1の動作について説明する。具体的には、自衛消防隊の編成動作と、混雑判定動作と、火災放送動作について説明する。
図9は、自衛消防隊の編成動作の一例を示すシーケンス図である。この動作は、火災受信機5の火災判定部512が火災の発生を判定すると実行される。
以上が、自衛消防隊の編成動作についての説明である。
図10は、混雑判定動作の一例を示すフロー図である。この動作は、自衛消防隊の編成(Sa2)後に、支援サーバ7により所定の周期で実行される。
出火階の初期消火係と指揮係以外の隊員を特定する(Sb1)。隊員を特定すると、当該隊員が携帯する携帯端末6に対して、移動情報を要求する移動情報要求を送信する(Sb2)。そして、この移動情報要求に対する応答として移動情報を受信する(Sb3)。
以上が、混雑判定動作についての説明である。
図11は、火災放送動作の一例を示すフロー図である。この動作は、非常用放送設備9が火災受信機5から火災確定信号を受信すると実行される。
以上が、火災放送動作についての説明である。
上記の実施形態は、下記のように変形してもよい。なお、下記の2以上の変形例は互いに組み合わせてもよい。
防災システム1では、出火階と直上階の混雑状況に応じて上層階への火災放送のタイミングを制御しているが、火災放送に代えて又は加えて、地区音響装置の鳴動タイミングを制御するようにしてもよい。その場合、火災受信機5は、混雑情報データベースを記憶し、混雑情報受信部と避難誘導制御部という機能を備える。
以上が、警報動作についての説明である。
支援サーバ7と非常用放送設備9を一体として、支援サーバ7がスピーカ8から火災放送メッセージを音声出力させるようにしてもよい。
混雑の有無の判定は、移動速度に代え気圧センサ67により生成された気圧情報に基づき判定してもよい。支援サーバ7は、移動速度特定部716に代え気圧変化特定部を備える。気圧変化特定部は、移動情報取得部714により取得された移動情報に含まれる気圧情報に基づき単位時間当たりの気圧変化量を求め、移動速度に代えて移動情報データベース724に格納する。降下判定部715は、気圧情報に基づき、当該気圧情報を生成した携帯端末6が階下に移動中であるか否かを判定しその結果を移動情報データベース724に格納する。混雑判定部718は、防火対象物である建物の複数の階の各々について、気圧変化特定部により特定された気圧変化量に基づいて、混雑しているか否かを判定する。その際、混雑判定部718は、移動情報データベース724を参照し、各階につき、気圧変化量(下降中の気圧変化量に限る。)の平均値を算出し、その結果に基づいて、混雑しているか否かを判定する。混雑の有無を判定する際、気圧変化量の平均値が0.1hPa/秒よりも遅い場合には混雑していると判定し、反対に、気圧変化量の平均値が0.1hPa/秒以上である場合は、混雑していないと判定する。
支援サーバ7の異状情報受信部711と、非常用放送設備9の異状情報受信部911は、避難が必要となるような情報として、火災確定信号に代えて又は加えて、地震、津波、洪水、テロ等の他の異状の発生又はその可能性を示す情報を受信するようにしてもよい。
支援サーバ7の移動情報取得部714は、自衛消防隊員が携帯する携帯端末6に限られず、隊員に選定されていない在館者(隊員候補及びそうでない者を含む)が携帯する携帯端末6の移動情報も取得してもよい。
支援サーバ7で実行される降下判定、移動速度の特定及び滞在階の特定は、携帯端末6の側で行われてもよい。そして、降下判定の結果と、特定された移動速度及び滞在階は、移動情報として携帯端末6から支援サーバ7に対して送信されてもよい。また、滞在階の特定は、携帯端末6が気圧センサ67により検知された気圧値に基づき標高(高さ)を特定して支援サーバ7に標高情報を送信し、支援サーバ7の滞在階特定部717が受信した標高情報に基づいて、当該携帯端末6が滞在する階を特定するようにしてもよい。その場合、支援サーバ7は気圧情報データベース723に代えて防火対象物である建物の各階について、当該階とその標高範囲を対応付けて格納した標高情報データベースを備えるようにする。
支援サーバ7の混雑判定部718は、各階につき移動速度の平均値を算出し、算出した平均値に基づいて、混雑しているか否かを判定するのに代えて、各階につき、0.6m/秒よりも遅く移動する隊員の多寡に基づいて、混雑しているか否かを判定するようにしてもよい。具体的には、0.6m/秒よりも遅く移動する隊員の方がそうでない隊員よりも多い場合には、混雑していると判定する一方、その逆の場合には、混雑していないと判定するようにしてもよい。この判定方法を採用する場合、上記の変形例4のように降下判定、移動速度の特定及び滞在階の特定を携帯端末6側で行うのに加えて、混雑判定も携帯端末6側で行い、混雑判定の結果を移動情報として携帯端末6から支援サーバ7に対して送信するようにしてもよい。このようにすると、支援サーバ7の負荷を減らすことができる。特に支援サーバ7が複数の建物について管理する場合には有効である。
非常用放送設備9の避難誘導制御部912は、防火対象物である建物を、出火階及び直上階と、上層階と、下層階の3ブロックに分けて順次避難を実施しているが、上層階又は下層階を構成する複数階をさらに複数のブロックに分割し、上層階又は下層階の中で順次避難を実施するようにしてもよい。すなわち、上層階又は下層階を構成する複数階のうちの一の階について、当該一の階よりも下の階について混雑判定部718により混雑していないと判定されてから、火災放送を実行するようにしてもよい。その際、上記の下の階について混雑していないと判定される前であっても、所定の保留時間が経過した場合には、火災放送を実行してよい。
支援サーバ7は、隊員候補の全ての携帯端末6の移動情報等の情報を常時収集しておき、異状情報を受信して自衛消防隊の編成後に混雑判定を行いようにしてもよい。
Claims (3)
- 建物の複数の階の各々について、階下に移動する携帯端末の移動速度を特定する移動速度特定部と、
前記複数の階の各々について、前記移動速度特定部により特定された移動速度に基づいて、混雑しているか否かを判定する混雑判定部と、
避難が必要になったときに、前記複数の階のうちの一の階について、当該一の階よりも下の階について前記混雑判定部により混雑していないと判定されてから、避難誘導を実行する避難誘導制御部と
を備える防災システム。 - 前記避難誘導制御部は、前記下の階について混雑していないと判定される前であっても、所定の保留時間が経過した場合には避難誘導を実行することを特徴とする請求項1に記載の防災システム。
- 前記携帯端末が備える気圧センサにより検知された気圧値に基づいて前記携帯端末が滞在する階を特定すると、当該特定した滞在階と、前記携帯端末について前記移動速度特定部により特定された移動速度とを対応付けて移動情報データベースに格納する滞在階特定部をさらに備え、
前記混雑判定部は、前記移動情報データベースを参照して、前記複数の階の各々について、混雑しているか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の防災システム。
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