JP6902488B2 - 水道計画立案支援装置 - Google Patents

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本発明は、水道施設の計画立案を支援する技術に関する。
非特許文献1には、灌漑向けの水道の管路およびポンプによるネットワークを構築する手法が提案されている。非特許文献1の手法では、管路およびポンプのネットワークを非線形の混合整数計画問題として定式化し、その数式を解くことにより、管路の布設位置およびポンプの設置位置を導出する。
An improved decomposition-based heuristic to design a water distribution network for an irrigation system, Ann. Oper. Res., 2011
非特許文献1の手法は、全て新たに布設する場合に管路やポンプをどこに配置すべきかを導出することはできるが、既設の管路やポンプを前提として水道を再構成するような設計を対象としていない。
本発明の目的は、既存の管路や施設がある場合でも水道施設の立案を支援する技術を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、水道の管網および施設の計画立案を支援する水道計画立案支援装置であって、管路の形状および位置と需要点の需要量および位置を示す管網データと、水道水を送り出すポンプ、水道水を一時貯留する配水池、および水道水を供給する供給源の少なくとも1つを含む施設の性質および位置に関する情報を示す施設データと、道路面の位置を示す道路面データと、を保持する記憶部と、前記管網データが示す管路と前記施設データが示す施設とを、前記道路面データが示す道路面に重ねて表示し、前記管網データおよび前記施設データの編集を可能にする地理情報システムと、前記地理情報システムにて編集された、前記管網データおよび前記施設データに基づいて前記管路内の水流をシミュレートし、前記管路および前記施設の水理解析を行う水理解析部と、を有する。
本発明によれば、既存の管路や施設がある場合でも水道施設の立案を支援することができる。
本発明の実施形態による水道計画立案支援装置を示す図である。 図1に示した管網データの一例を示す図である。 図1に示した施設データの一例を示す図である。 図1に示した更新計画データの一例を示す図である。 図1に示した道路面データの一例を示す図である。 図1に示した水道計画立案支援装置における処理の第1実施例を説明するためのフローチャートである。 図1に示した入出力部に表示される描画イメージの例を示す図である。 図1に示した水道計画立案支援装置において布設位置を決定する際に入出力部に表示される描画イメージの一例を示す図である。 図1に示した統合後管網生成部における布設位置決定処理を説明するためのフローチャートである。 統合後管網生成部における最適化処理を行うための数式を示す図である。 図1に示した水道計画立案支援装置における管網および施設の評価処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示した水道計画立案支援装置における処理の第2実施例を説明するためのフローチャートである。 図1に示した水道計画立案支援装置にて施設の統廃合後に管網を自動構築する場合の画面イメージを示す図である。 統合後管網生成部における管網構築の処理を説明するためのフローチャートである。 統合後管網生成部における最適化処理を行うための数式を示す図である。 図1に示した水道計画立案支援装置における処理の第3実施例を説明するためのフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による水道計画立案支援装置を示す図である。本形態における水道計画立案支援装置は図1に示すように、記憶部10と、処理部20と、入出力部30とを有して構成されている。
記憶部10には、管網データ12と、施設データ13と、更新計画データ14と、道路面データ15とからなるデータ群11が保持されている。なお、データ群11は、水道計画の計画案毎に複数保持されていてもよい。管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15の詳細は後述する。
処理部20は、地理情報システム21と、水理解析部22と、評価部23と、統廃合計画部24とを有している。統廃合計画部24は、統合後管網生成部25と、施設組み合わせ列挙部26とを有している。地理情報システム21は、管網データ12が示す管路と施設データ13が示す施設とを道路面データ15が示す道路面に重ね合わせ、入出力部30上にて管網データ12および施設データ13を編集可能に表示する。水理解析部22は、地理情報システム21にて編集された管網データおよび施設データに基づいて管路内の水流をシミュレートし、管路および施設の水理解析を行う。評価部23は、管網データ12および施設データ13に基づいて、新規管路の布設に要する建設費を算出する。統合後管網生成部25は、地理情報システムにて編集された、管網データおよび施設データに基づいて、始点および終点を指定された新規管路の布設位置を、道路面データが示す道路面内に設定する。施設組み合わせ列挙部26は、地理情報システム21にて指定された指定地域内の既存施設の部分集合を全て列挙し、各部分集合のケースについて部分集合に含まれない既存施設を廃止した場合の、使用する既存管路である使用既存管路と、閉止する既存管路である閉止既存管路と、使用既存管路と新規施設を接続する仮管路の性質と、新規施設に要する性質とを、評価部23にて算出される建設費に基づいて決定する。
図2は、図1に示した管網データ12の一例を示す図である。
図1に示した管網データ12は例えば図2に示すように、管路に関する管路データと、水道を使用する一般家庭やビル等の需要家または管路同士の接続箇所に関する需要点データとからなる。管路に関するデータとしては、管路の始点および終点と、管路のスペックとなる形状を示す延長(長さ)および口径、管路全体の抵抗を示す管路抵抗と、管路の開閉状態と、描画時に折れ線として表現する際に折れ曲がり点とするための中間点の座標とが、管路を識別するための管路IDと対応付けられている。需要点に関するデータは、需要点の標高と、需要量と、その位置を示す座標とが、需要点を識別するための需要点IDと対応付けられている。需要点は、複数の家庭やビルをまとめて1つの需要点としてもよい。このように構成された管網データは、管路がリンク、需要点が節点とされ、全体としては、グラフネットワークとして表現される。
図3は、図1に示した施設データ13の一例を示す図である。
図1に示した施設データ13は例えば図3に示すように、水道水を送り出すポンプと、浄水場から送られた浄水を一時的に貯留し、需要量に応じて流出制御を行う施設である配水池と、浄水場のように水道水を供給する水源施設である供給源の水道施設それぞれに関するデータからなりテーブルに保持されている。
ポンプに関するデータとしては、ポンプの位置を示す標高および座標と、ポンプのスペックを示す吐出圧と流量とが、ポンプを識別するためのポンプIDと対応付けられている。配水池に関するデータとしては、配水池の位置を示す標高および座標と、配水池のスペックを示す下限水位、上限水位および容量が、配水池を識別するための配水池IDと対応付けられている。
供給源に関するデータとしては、供給源の位置を示す座標と、供給源のスペックを示す水頭が、供給源を識別するための供給源IDと対応付けられている。なお、水頭とは、水の持つエネルギーを水柱の高さに置き換えたものであり、水の単位重量あたりのエネルギーということもできる。長さの次元を持つ。これらポンプ、配水池および供給源は、管網ネットワーク上では節点扱いとなる。
図4は、図1に示した更新計画データ14の一例を示す図である。
上述した施設データ13にてデータが管理される施設は、定期的な更新が必要である。そのため、図1に示した更新計画データ14は例えば図4に示すように、上述した施設データ13にてデータが管理される施設毎にいつ更新を行うかがその施設を識別可能な施設IDと対応付けられてテーブルに保持されている。なお、更新計画データ14に、建屋更新、機械品更新、電気品更新等の更新内容を含めてもよい。このように構成された更新計画データ14は、更新時のコストの評価に使用される。
図5は、図1に示した道路面データ15の一例を示す図である。
図1に示した道路面データ15は例えば図5に示すように、道路面の位置情報がテーブルに保持されており、道路面IDによって識別される道路面が、複数の頂点からなるポリゴンによって表現されており、その頂点の座標が道路面IDと対応付けられている。
以下に、上記のように構成された水道計画立案支援装置1における処理について複数の実施例を用いて説明する。
(第1実施例)
図6は、図1に示した水道計画立案支援装置1における処理の第1実施例を説明するためのフローチャートである。なお、本実施例は、ユーザが統廃合後の施設を指定する場合の処理である。
図1に示した水道計画立案支援装置1においては、水道施設の計画立案を支援する場合は、まず、地理情報システム21が、記憶部10に保持された管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15をメモリ上に読み込む(ステップ101)。以降、データの修正や保存はメモリ上で実行し、最終的なデータベースへの格納はフローの最後まで行わない。
地理情報システム21は、次に、メモリ上に読み込んだ管網データ12および施設データ13に基づいて、入出力部30において管網および施設を平面上に描画する(ステップ102)。
図7は、図1に示した入出力部30に表示される描画イメージの例を示す図である。
図7に示す描画イメージの左側のように、管路データ12に基づく管路において、施設データ13による浄水場や配水池、ポンプの施設が表示される。なお、管路の分岐点に需要点が存在している。
このように入出力部30に管網および施設が表示された状態において、新規施設(ポンプ場または配水池)の位置が指定されるとともに、新規施設の施設データが入出力部30を介して入力されると、地理情報システム21は、入力された施設データをメモリ上に保持する。また、入出力部30に管網および施設が表示された状態において、廃止する施設が指定されると、地理情報システム21は、指定された施設を、標高を元の標高とするとともに需要量を“0”としたダミー需要点で置き換える(ステップ103)。
そして、地理情報システム21は、新規施設と既設管路とを接続するための新規管路を生成する。この際、新規管路の属性が入出力部30を介して入力されると、地理情報システム21は、入力された新規管路の属性をメモリ上に保持する。
なお、入出力部30は、マウスやキーボード等の入力手段を有しており、上述した位置の指定や属性の入力は、図7の左側に示す描画イメージに対して、操作者がマウスやキーボード等を使用して一般的な地理情報システムのポイント、ポリラインの編集と同様に行う。
図8は、図1に示した水道計画立案支援装置1において布設位置を決定する際に入出力部30に表示される描画イメージの一例を示す図である。
上述した位置の指定が行われると、地理情報システム21は、図8(a)に示すように、管網データ12が示す管路と施設データ13が示す施設とを道路面データ15が示す道路面に重ね合わせ、入出力部30上にて管網データ12および施設データ13を編集可能に表示する。なお、図8中、道路面を斜線で示し、既設管路を実線、新規管路を破線でそれぞれ示す。地理情報システム21は、管網データ12が示す管路と施設データ13が示す施設とを道路面データ15が示す道路面に重ね合わせて表示した後、既設管路(実線)と新規施設とを繋ぐように新規管路(破線)を接続する。この時点では敷地の上を管路が通過するため不自然なものとなってもよい。
次に、統廃合計画部24の統合後管網生成部25が、地理情報システム21にて編集された、管網データおよび施設データに基づいて、始点および終点を指定された新規管路の布設位置を、道路面データが示す道路面内に設定することで、布設位置を決定する(ステップ104)。これにより、操作者は、始点および終点を指定することで管網データおよび施設データを編集することにより、新規に布設する管路を容易に道路面内に配置することが可能となる。
図9は、図1に示した統合後管網生成部25における布設位置決定処理を説明するためのフローチャートである。
統合後管網生成部25は、まず、管路を布設した周辺の道路面の道路面データを取得する(ステップ201)。この際、入出力部30を介して指定された範囲内の座標を持つ道路面のデータを全て取得し、取得した道路面データの集合をROADとする。
統合後管網生成部25は、次に、生成する新規管路について,始点と終点との間をN等分する位置の座標を生成し、中間点の座標(中間x座標1、中間y座標1、・・・)として保存する(ステップ202)。この際、Nは、自然数であって操作者が入出力部30を介して指定するか、予め指定した定数とする。
統合後管網生成部25は、次に、以降の処理で、生成した管路の中間点の位置を、道路面内になるように修正する。例えば図8(b)に示すように、新規管路を四等分して各中間点の位置を最適化対象にし、最適化により中間点を少しずつ移動させることにより、最終的に全ての中間点を道路上に設置する。これにより、図8(c)に示すように、中間点が道路面の上に乗り、自然な位置に管路が布設されることになる。この際、中間点が道路上に乗るようにするだけでなく、新規管路の延長が短くなるように、中間点間の管路長が最小化するようにする。これにより布設費を抑制し,かつ自然な経路での管路布設が可能となる。
図10は、統合後管網生成部25における最適化処理を行うための数式を示す図である。
統合後管網生成部25においては、図10に示すように、実数の集合Rの元であり、管路piのk番目の中間点のxy座標ci,kを決定変数とし、重みをw1,w2とし、作成した新規管路の集合をPとし、管路piの中間点の集合(ci,kは管路piのk番目の中間点を意味)をC(pi)とし、中間点ci,kが任意の道路面r(ROADの元)の内側にあるとき0、そうでないとき1となる関数をf(ci,k,ROAD)とし(内側にあるか否かの判定は既存の内外判定(Crossing Number Algorithmなど)で確認)、管路piのj番目の中間点cj,jとj+1番目の中間点ci,j+1のユークリッド距離を、dist(ci,j,ci,j+1)とした場合の目的関数とする最適化問題を構築する(ステップ203)。
統合後管網生成部25は、上記のように構築した最適化問題を解くことで、修正後の管路の中間点を決定する(ステップ204)。なお、解法は既存の最適化アルゴリズム(焼きなまし法など)を適用する。これにより、統合後管網生成部25は、管路の中間点が道路上に存在し、かつ中間点間の距離が短くなるように管路を布設する。すなわち、統合後管網生成部25は、新規管路の始点と終点との間にある1つ以上の中間点の座標を決定変数とし、道路面内にある新規管路の中間点間の管路長が短いほど小さな値を示す目的関数を用いた最適化処理により、新規管路の布設位置を設定することになる。このように、新規管路の適切な布設位置を最適化問題により算出できるので、新規管路の布設位置を容易に決めることができる。
統合後管網生成部25は、最適化後の中間点を管路データ14のテーブルに保存する(ステップ205)。
次に、上記のようにして構築した管網および施設の評価を行う(ステップ105)。
図11は、図1に示した水道計画立案支援装置1における管網および施設の評価処理を説明するためのフローチャートである。
まず、処理部20が、記憶部10に保持された管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15をメモリ上に読み込む(ステップ301)。なお、管網データ12および施設データ13は、上述したように新規管路が設定された後のデータとなる。
次に、水理解析部22が、地理情報システム21にて上記のようにして編集され、記憶部10に保持された管網データ12および施設データ13に基づいて、既存技術である水理解析を実行することで、管路内の水流をシミュレートし、管路および施設の水理解析を行う(ステップ302)。この際、水理解析部22は、管路の流量および流速と、需要点の水圧と、ポンプの吐出圧および流量、配水池の水位および配水量とを少なくとも算出する。また、これと併せて、水理解析部22は、水理条件(例えば各需要点での水圧、各管路での流速)のヒストグラムを算出する。このように、管路の流量および流速と、需要点の水圧と、ポンプの吐出圧および流量、配水池の水位および配水量とを少なくとも算出することで、管路の流量および流速と、需要点の水圧と、ポンプの吐出圧および流量、配水池の水位および配水量とを確認しながら、新規管路を含む水道システムの構築を行うことができる。
次に、評価部23が、各ポンプの消費電力量を,各々のポンプにかかる吐出圧と流量から算出する(ステップ303)。この算出式は、例えば一般に知られる吐出圧と流量に比例する式を用いる。
次に、評価部23は、ポンプ、配水池、またはこれに不随する,例えば機械品や電気品や管路の更新のための費用を算出する(ステップ304)。この際、ポンプおよび配水池については、例えばポンプの流量や配水池の配水量に比例する金額を算出する計算式を用意しておく。また、管路については,例えば口径に応じた単価[円/m]と管路延長から算出する計算式を用意しておく。
次に、評価部23は、管網データ12および施設データ13に基づいて、新規管路の布設に要するポンプや配水池の建設費(例えば土木、機械品や電気品)や管路の布設費を算出する(ステップ305)。この際、評価部23は、更新費と同様に、ポンプの流量、配水池の配水量、管路の口径に応じた単価等から算出する計算式を用意しておく。
次に、水理解析部22は、管路や施設の統廃合によりポンプや配水池が減った場合、施設が停止した際の影響を確認し、その際の水理条件のヒストグラムを取得する(ステップ306)。これは例えば、各ポンプの出口側の管路を閉止して水が流れないようにした上で、管網計算を実行して水圧の情報を得ることで行うことが考えられる。
このようにして、布設にかかる建設費や布設費、更新費を算出することで、構築した管網および施設の評価を行うことにより、水道システムを変更した場合の建設およびその後の更新に要する費用を確認しながら、水道システムの構築を行うことが可能である。
次に、処理部20は、図7に示したように、管網、施設の平面図、各コスト、水理条件を入出力部30の画面上に表示する(ステップ106)。コストとしては、各施設の更新費と建設費とが区別できるように表示され、水理条件としては、平時と事故時のそれぞれにおける水圧、流速などの頻度が表示される。また、図7に示すように、複数の計画案(ケース1、ケース2、・・・)を切り替えながら表示できるようにするボタンを設けてもよい。これにより、どのような管網が構築されたかをユーザが視覚的に認識でき、各々の結果を閲覧し比較することで、各案の長短を把握することができ意思決定が可能となる。
その後、処理部20は、メモリ上における実行結果を、管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15として、記憶部10のデータベースに格納する(ステップ107)。なお、メモリ上における実行結果を上書きせず別データとして保存する場合は、管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15からなるデータ群11を新たに生成することになる。
上述したように本実施形態においては、操作者が、管網データおよび施設データに基づいて道路面と重ねて地図上に表示される管網および施設を見て、また管路および施設の水理解析の結果を確認して、管網データおよび施設データを編集することが可能なため、既存の管路や施設がある状態からの水道計画の立案を良好に支援することができる。
(第2実施例)
図12は、図1に示した水道計画立案支援装置1における処理の第2実施例を説明するためのフローチャートである。なお、本実施例は、統廃合後に管網を自動構築する場合の処理である。
図1に示した水道計画立案支援装置1においては、水道施設の統廃合後に管網を自動構築する場合は、まず、地理情報システム21が、記憶部10に保持された管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15をメモリ上に読み込む(ステップ401)。
地理情報システム21は、次に、メモリ上に読み込んだ管網データ12および施設データ13に基づいて、入出力部30において管網および施設を平面上に描画する(ステップ402)。
次に、操作者が、平面に描画された管網上で統廃合を実行する範囲を指定すると、地理情報システム21は、指定された範囲をN×Mのメッシュに分割する(ステップ403)。なお、範囲の指定は、マウス等でその範囲を囲むことで実行し、N,Mは、入出力部30を介して操作者が入力するか、または予め指定した定数とする。
図13は、図1に示した水道計画立案支援装置1にて施設の統廃合後に管網を自動構築する場合の画面イメージを示す図である。
例えば、図13(a)の破線で示すように、平面に描画された管網上で統廃合を実行する範囲を操作者が指定すると、図13(b)に示すように、地理情報システム21は、指定された範囲をN×Mのメッシュに分割する。
そして、図13(b)の斜線で示すように、操作者が、分割後のメッシュの中から新規施設を設置したい位置をユーザが選択すると(ステップ404)、統合後管網生成部25が、新規施設の設置後の管網を構築する(ステップ405)。なお、新規施設の位置の選択は、メッシュを総当たりで選んでもよい。また、新規施設の位置は、選択したメッシュの中央の座標とする。
図14は、統合後管網生成部25における管網構築の処理を説明するためのフローチャートである。
統合後管網生成部25は、管路を布設する可能性がある位置に仮管路を生成する(ステップ501)。統合後管網生成部25はまず、選択したメッシュの周辺の8つのメッシュ、またはユーザが任意に選択したメッシュの中に存在する全ての需要点を抽出する(この際、需要点の集合をJとする)。次に、統合後管網生成部25は、新規施設と抽出した需要点(Jの要素)を結ぶように仮管路を生成する。例えば、図13(c)の左図のように、抽出した需要点集合Jに対して、新規施設となるポンプの設置位置から破線で示す仮管路を延ばす。この場合の仮管路の属性は、「延長=平面上のユークリッド距離、口径=抽出した需要点に接続する管路の口径の中で最も大きいもの、管路抵抗=110(任意)、開閉状態=OPEN」とする。
統合後管網生成部25は次に、新規施設の接続後に使用する管路の候補(以下、対象管路と称する)を抽出する(ステップ502)。抽出した管路の集合をPとする。なお、対象管路は、「仮管路」および「始点または終点がJの要素である既設管路」である。図13(c)に示した例においては、管路p1〜p8および仮管路q1〜q5である。なお、管路p1〜p8間に需要点が存在する。
統合後管網生成部25は次に、対象地域内にある既設ポンプを、第1実施例で示したものと同様にしてダミー需要点で置き換える(ステップ503)。
統合後管網生成部25は次に、抽出した管路集合Pの中で、実際に使用する管路を選択して管網を構築するための最適化処理を実行する。まず、統合後管網生成部25は、目的関数、制約、決定変数を設定して最適化問題を構築する(ステップ504)。
図15は、統合後管網生成部25における最適化処理を行うための数式を示す図である。
統合後管網生成部25においては、図15に示すように、採用可能なポンプの流量および吐出量と指定地域の管路の布設有無および口径とを決定変数とし、水理解析部22で算出される需要点における水圧と指定地域の管路の流速とを制約とし、評価部23で算出される建設費が少なく、かつ、消費エネルギーが小さく、かつ、水理解析部22で算出されるポンプの流量が小さいほど小さな値を示す目的関数を用いた最適化問題を構築する。
統合後管網生成部25は、構築した最適化問題を解くことで、既存使用管路と、閉止既存管路と、仮管路の性質と、新規施設であるポンプに要する性質とからなる最終的な管網の形状を決定する(ステップ505)。なお、解法は、遺伝的アルゴリズム等の既存の最適化アルゴリズムを適用する。図13(c)の右図に示す例においては、最終的に使用すると決定された使用管路および仮管路が破線で示される。このように、統合後管網生成部25は、地理情報システム21にて指定された指定地域の既存施設を廃止し、指定地域の指定された位置に新規施設を設置した場合の、使用する既存管路である使用既存管路と、閉止する既存管路である閉止既存管路と、使用既存管路と新規施設を接続する仮管路の性質と、新規施設に要する性質とを、評価部23にて算出される建設費に基づいて決定することになる。
これにより、地域を指定して既存施設を新規施設に交換する場合の管路および施設のスペックを容易に計画することができる。また、施設を交換するときの水道システムの適切な構成を最適化問題により算出することで、布設コストを抑えつつ、かつ最小限の需要点を加圧するよう新規ポンプを接続し、統廃合案を得ることができる。
統合後管網生成部25は、最適化後の中間点を管路データ14のテーブルに保存する(ステップ506)。
そして、第1実施例で示したものと同様に、評価部23が評価を行い、管網、施設の平面図、各コスト、水理条件を入出力部30の画面上に表示する(ステップ406)。
その後、操作者が、他のメッシュで試行したい場合は、再度メッシュを選択すると、ステップ404〜406における処理が実行される。これにより、メッシュを変えた際の計画案を算出できる。
(第3実施例)
図16は、図1に示した水道計画立案支援装置1における処理の第3実施例を説明するためのフローチャートである。なお、本実施例は、使用する施設を変更した場合に施設の集合を列挙する際の処理である。
図1に示した水道計画立案支援装置1においては、使用する施設の変更に際し施設の集合を列挙する場合は、まず、第1実施例に示したものと同様に、地理情報システム21が、記憶部10に保持された管網データ12、施設データ13、更新計画データ14および道路面データ15をメモリ上に読み込み(ステップ601)、入出力部30において管網および施設を平面上に描画する(ステップ602)。
次に、第2実施例に示したものと同様に、操作者が、平面に描画された管網上で統廃合を実行する範囲を指定すると、地理情報システム21が、指定された範囲をN×Mのメッシュに分割し、操作者が、分割後のメッシュの中から新規施設を設置したい位置をユーザが選択することになる(ステップ603)。
すると、統廃合計画部24の施設組み合わせ列挙部26が、施設データ13のうち、対象地域内にある既設ポンプを収集するとともに、メッシュの中央に新規ポンプを作成して設置し、既設ポンプと新規ポンプとを集約したポンプの集合PMを生成する(ステップ604)。
施設組み合わせ列挙部26は次に、ポンプの集合PMの部分集合PM’を全て列挙する(ステップ605)。なお、各部分集合は,一部または全てのポンプを使う各ケースを意味する。また、列挙は、部分集合を列挙する既存の列挙アルゴリズムを使用する。
施設組み合わせ列挙部26は次に、図14に示したものと同様の最適化のフローにより、部分集合PM’を構成するポンプのみを用いた管網を構築する(ステップ606)。その際、本実施例では、図14に示したステップ503における処理は、全ての既設ポンプをダミー需要点で置き換えていた「既設ポンプの廃止」ではなく、全ての部分集合PM’に含まれないポンプをダミー需要点で置き換えるものとなる。
施設組み合わせ列挙部26は、各部分集合に対してステップ606における管網構築を実行し(ステップ607)、使用するポンプに応じた結果を得る。
その後、構築された各ケースに対して、第1実施例に示したものと同様のフローによってコストや水理条件の評価を実行し(ステップ608)、図7の右側のように、その評価結果を表示することになる(ステップ609)。
本形態においては、上述した処理を実行することで、地域を指定して新規施設に設置する場合の管路および施設のスペックを容易に計画することができる。また、地域を指定して新規施設に設置する場合の既存施設を使用するか廃止するかが異なる各ケースを比較して、水道システムの変更に伴い管路および施設に要するスペックを容易に計画することができる。
1…水道計画立案支援装置、10…記憶部、11…データ群、12…管網データ、13…施設データ、14…更新計画データ、15…道路面データ、20…処理部、21…地理情報システム、22…水理解析部、23…評価部、24…統廃合計画部、25…統合後管網生成部、26…0施設組み合わせ列挙部

Claims (9)

  1. 水道の管網および施設の計画立案を支援する水道計画立案支援装置であって、
    管路の形状および位置と需要点の需要量および位置を示す管網データと、水道水を送り出すポンプ、水道水を一時貯留する配水池、および水道水を供給する供給源の少なくとも1つを含む施設の性質および位置に関する情報を示す施設データと、道路面の位置を示す道路面データと、を保持する記憶部と、
    前記管網データが示す管路と前記施設データが示す施設とを、前記道路面データが示す道路面に重ねて表示し、前記管網データおよび前記施設データの編集を可能にする地理情報システムと、
    前記地理情報システムにて編集された、前記管網データおよび前記施設データに基づいて前記管路内の水流をシミュレートし、前記管路および前記施設の水理解析を行う水理解析部と、
    前記地理情報システムにて編集された、前記管網データおよび前記施設データに基づいて、始点および終点を指定された新規管路の布設位置を、前記道路面データが示す前記道路面内に設定する計画部と、
    を有する水道計画立案支援装置。
  2. 前記水理解析部は、前記水理解析において少なくとも、前記管路の流量および流速と、前記需要点の水圧と、前記ポンプの吐出圧および流量、前記配水池の水位および配水量とを算出する、
    請求項1に記載の水道計画立案支援装置。
  3. 前記計画部は、前記新規管路の前記始点と前記終点との間にある1つ以上の中間点の座標を決定変数とし、前記道路面内にある前記新規管路の前記中間点間の管路長が短いほど小さな値を示す目的関数を用いた最適化処理により、前記新規管路の布設位置を設定する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  4. 前記管網データおよび前記施設データに基づいて、前記新規管路の布設に要する建設費を算出する評価部を更に有する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  5. 前記計画部は、前記地理情報システムにて指定された指定地域の既存施設を廃止し、前記指定地域の指定された位置に新規施設を設置した場合の、使用する既存管路である使用既存管路と、閉止する既存管路である閉止既存管路と、前記使用既存管路と前記新規施設を接続する仮管路の性質と、前記新規施設に要する性質とを、前記評価部にて算出される前記建設費に基づいて決定する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  6. 前記既存施設および前記新規施設はポンプを含み、
    前記新規施設に要する性質は前記ポンプの流量および吐出圧を含み、
    前記仮管路の性質は前記仮管路の口径を含む、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  7. 前記計画部は、採用可能なポンプの流量および吐出量と前記指定地域の管路の布設有無および口径とを決定変数とし、前記水理解析部で算出される前記需要点における水圧と前記指定地域の管路の流速とを制約とし、前記評価部で算出される前記建設費が少なく、かつ、消費エネルギーが小さく、かつ、前記水理解析部で算出される前記ポンプの流量が小さいほど小さな値を示す目的関数を用いた最適化処理により、前記既存使用管路と、前記閉止既存管路と、前記仮管路の性質と、前記新規施設であるポンプに要する性質とを決定する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  8. 前記計画部は、前記地理情報システムにて指定された指定地域の指定された位置に新規施設を設置した場合の、使用する既存管路である使用既存管路と、閉止する既存管路である閉止既存管路と、前記使用既存管路と前記新規施設を接続する仮管路の性質と、前記新規施設に要する性質とを、前記評価部にて算出される前記建設費に基づいて決定する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
  9. 前記計画部は、前記指定地域内の既存施設の部分集合を全て列挙し、各部分集合のケースについて前記部分集合に含まれない既存施設を廃止した場合の、前記使用既存施設と、前記使用既存管路と、前記閉止既存管路と、前記仮管路の性質と、前記新規施設に要する性質とを決定する、
    請求項に記載の水道計画立案支援装置。
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