JP2021140332A - 管路事故リスク評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】管路属性に基づいた水道施設における管路の漏水事故リスクを高精度に評価する。【解決手段】管路の供用年数を変数として含む期間ごと管路の長さあたりの事故リスク評価式によって管路の漏水事故率を算出する管路事故リスク評価方法であって、ある期間に対して、特定の管路属性に対して、事故履歴データから年度別の事故件数実績値を求め、特定の管路属性に対してその管路の総延長を算出し、特定の管路属性に対して、供用年数ごとの管路の総延長と管路評価式の値との積の総和をとって、事故件数期待値を算出し、事故件数実績値と事故件数期待値を統計的に有意な差があるか検定し、統計的に有意な差があるときに、事故リスク評価式の補正係数を、事故件数実績値に一致するように補正する。【選択図】 図10

Description

本発明は、管路事故リスク評価方法に係り、特に、水道施設における管路の漏水事故リスクを高精度に評価し、それにより、管路の維持管理や更新を効率化し、管路投資や維持管理コストを削減する用途に用いて好適な管路事故リスク評価方法に関する。
水道は、欠かせないライフラインとして、また、産業上においてもなくてはならないインフラストラクチャーである。水道管路は、長期にわたって用いるため、その漏水事故のリスクを評価することが重要になる。
管路属性ごとに事故リスクを評価するものに、例えば、非特許文献記載の漏水事故率モデルがある。これは、管路の事故リスクを供用年数、管種、継手タイプ、口径、地盤状態に応じて計算するモデルを提供するものである。
また、特許文献1に記載された漏水調査対象路線抽出システムでは、給水エリアを複数の長方形メッシュに分割して、メッシュごとの給水管(配水管から分岐して、各家庭など需要者に水を供給する管)からの総漏水件数、給水管1本当たりの漏水件数(総漏水件数/総給水管件数)を用いて、メッシュごとの漏水リスクを把握し、漏水管理を効率化している。
特開2011−59799号公報
(財)水道技術研究センター、「維持可能な水道サービスのための管路技術に関する研究」(e−Pipeプロジェクト)報告書(平成23年3月)
非特許文献1に記載された事故率の算出のモデルは、管種ごとの算出式を有し、それに管タイプ、口径、地盤などの管路属性に基づいて補正係数を乗じた算出式によるモデルである(詳細は後述)。
この非特許文献1に記載された事故率の算出のモデルは、日本全国の水道事業体のデータを利用して構築された平均モデル、かつ、リスクに影響が大きい代表的な数個の因子のみ考慮して構築されたモデルであるため、必ずしも、個々の都市や、都市内の様々なエリアに適合しない場合がある。この場合、モデルによる推定値と実績値がずれる場合がある。
また、給水管ではなく、配水管(配水場から、給水区域まで水を送る管)では個々の管路属性ごとにリスクが大きく異なる場合があり、特許文献1のメッシュ内の事故件数のみによる評価では評価が粗くなるため、特許文献1に火災された技術を配水管に適用して精度の高い漏水事故リスク評価を行うことは難しい。
本発明の目的は、管路属性に基づいた水道施設における管路の漏水事故リスクを高精度に評価することのできる管路事故リスク評価方法を提供することができる。
本発明の管路事故リスク評価方法の構成は、好ましくは、情報処理装置により、管路の供用年数を変数として含む期間ごと管路の長さあたりの事故リスク評価式によって管路の漏水事故率を算出する管路事故リスク評価方法であって、情報処理装置は、各管路に対して管路属性と布設年度を含む管路属性情報と、管路属性ごとに管路の事故履歴情報とを保持し、情報処理装置が、ある期間に対して、特定の管路属性に対して、事故履歴データから年度別の事故件数実績値を求めるステップと、情報処理装置が、特定の管路属性に対してその管路の総延長を算出するステップと、情報処理装置が、特定の管路属性に対して、供用年数ごとの管路の総延長と事故リスク評価式の値との積の総和をとって、事故件数期待値を算出するステップと、情報処理装置が、事故件数実績値と事故件数期待値を統計的に有意な差があるか検定するステップと、情報処理装置が、事故件数実績値と事故件数期待値を統計的に有意な差があるときに、事故リスク評価式の補正係数を、事故件数実績値に一致するように補正するステップとを有するようにしたものである。
本発明によれば、管路属性に基づいた水道施設における管路の漏水事故リスクを高精度に評価することのできる管路事故リスク評価方法を提供することができる。
管路事故リスク評価装置の機能構成図である。 管路事故リスク評価装置のハードウェア・ソフトウェア構成図である。 管路属性情報テーブルの一例を示す図である。 漏水事故履歴テーブルの一例を示す図である。 管路属性別布設年度別管路総延長テーブルの一例を示す図である(その一)。 管路属性別布設年度別管路総延長テーブルの一例を示す図である(その二)。 管路属性別布設年度別管路総延長テーブルの一例を示す図である(その三)。 管路属性別年度別事故件数実績値テーブルの一例を示す図である(その一)。 管路属性別年度別事故件数実績値テーブルの一例を示す図である(その二)。 管路属性別年度別事故件数実績値テーブルの一例を示す図である(その三)。 管路属性別年度別事故件数期待値テーブルの一例を示す図である(その一)。 管路属性別年度別事故件数期待値テーブルの一例を示す図である(その二)。 管路属性別年度別事故件数期待値テーブルの一例を示す図である(その三)。 事故リスク評価式パラメータテーブルの一例を示す図である。 補正係数Cテーブルの一例を示す図である。 補正係数Cテーブルの一例を示す図である。 補正係数Cテーブルの一例を示す図である。 補正係数Cテーブルの一例を示す図である。 補正係数C4a〜C4dテーブルの一例を示す図である。 補正係数Cテーブルの一例を示す図である。 実施形態1に係る補正係数Cを算出する処理を示すフローチャートである。 年度ごとに、漏水事故の事故実績値と事故期待値をプロットして比較したグラフである。 供用年数別事故件数テーブルの一例を示す図である。 実施形態2に係る補正係数Cを算出する処理を示すフローチャートである。 水圧、交通量(振動レベル)により導入する補正係数の考え方を説明する図である。 実施形態3に係る補正係数C4a〜C4dを算出する処理を示すフローチャートである。 管路ネットワークのエリア分割を説明する図である(その一)。 管路ネットワークのエリア分割を説明する図である(その二)。 管路ネットワークのエリア分割を説明する図である(その三)。 補正係数Cを算出する処理を示すフローチャートである。 管路情報表示画面を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図1ないし図18に用いて説明する。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1を、図1ないし図11を用いて説明する。
先ず、図1および図2を用いて管路事故リスク評価装置の構成について説明する。
管路事故リスク評価装置1は、機能構成として、図1に示されるように、制御部11、管路事故リスク評価部12、補正係数算出部13、表示部14、記憶部15からなる。
制御部11は、管路事故リスク評価装置1の各部を制御する機能部である。管路事故リスク評価部12は、後述する事故リスク算出式から管路事故リスクを求める機能部である。補正係数算出部13は、事故リスク算出式の補正係数(詳細は後述)を求める機能部である。表示部14は、管路事故リスク評価装置1で計算などにより求めた情報を表示する機能部である。記憶部15は、管路事故リスク評価装置1で使用されるデータを記憶する機能部である。記憶部15は、管路事故リスク評価するための管路管理データベース20を保持する。
次に、図2を用いて管路事故リスク評価装置のハードウェア・ソフトウェア構成について説明する。
管路事故リスク評価装置1のハードウェア構成としては、例えば、図2に示されるパーソナルコンピュータのような一般的な情報処理装置で実現される。
管路事故リスク評価装置1は、CPU(Central Processing Unit)202、主記憶装置204、ネットワークI/F(InterFace)206、表示I/F208、入出力I/F210、補助記憶I/F212が、バスにより結合された形態になっている。
CPU202は、管路事故リスク評価装置1の各部を制御し、主記憶装置204に必要なプログラムをロードして実行する。
主記憶装置204は、通常、RAMなどの揮発メモリで構成され、CPU202が実行するプログラム、参照するデータが記憶される。
ネットワークI/F206は、ネットワークと接続するためのインタフェースである。表示I/F208は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置220を接続するためのインタフェースである。
入出力I/F210は、入出力装置を接続するためのインタフェースである。図2の例では、キーボード230とポインティングデバイスのマウス232が接続されている。
補助記憶I/F212は、HDD(Hard Disk Drive)250やSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置を接続するためのインタフェースである。
HDD250は、大容量の記憶容量を有しており、本実施形態を実行するためのプログラムが格納されている。管路事故リスク評価装置1には、制御プログラム251、管路事故リスク評価プログラム252、補正係数算出プログラム253、表示プログラム254がインストールされている。
制御プログラム251、管路事故リスク評価プログラム252、補正係数算出プログラム253、表示プログラム254は、それぞれ制御部11、管路事故リスク評価部12、補正係数算出部13、表示部14の機能を実行するプログラムである。
また、HDD250には、管路管理データベース20が格納されている。
次に、図3ないし図9Dを用いて管路管理データベースに含まれるテーブルについて説明する。
管路属性情報テーブル30は、管路ネットワーク内の各管路の属性情報を保持するテーブルであり、図3に示されるように、管路No30a、口径30b、延長30c、管種30d、布設年度30e、継手・スリーブ有無・被覆有無30f、地盤30g、水圧30h、交通量30iの各フィールドからなる。
管路No30aには、同一の属性を有し接続された管路につけた一意的な番号が格納される。口径30bには、管路の内径が、例えばmm単位で格納される。延長30cには、管路の布設の長さが、例えばm単位で格納される。管種30dには、管路を構成する管の管種が格納される。管種とは、管路を構成する管を管材料により分類した種別である。本実施形態では、管種の例として、代表的なダクタイル鋳鉄管(DIP)、普通鋳鉄管(CIP)、硬質塩化ビニル管(VP)、水道鋼管(SP)を採り上げて説明する。布設年度30eには、管路を布施した年度が、西暦の年度で格納される。継手・スリーブ有無・被覆有無30fには、管路の継手の種類、スリーブ(管を保護する筒状部材)の有無、管路の表面における被覆の有無の情報が格納される。地盤30gには、管路を布設する地盤の評価が、例えば、「良い」、「悪い」などの表記で格納される。水圧30hには、管路の平常運用時における平均内圧が、例えば、m単位で格納される。交通量30iには、布設した管路の地上における交通量の情報(例えば、その地点でのdb単位の振動レベル)が格納される。
ここで、図3のテーブルの例は、ある年度(例えば、2018年度末)のデータであり、これ以外の過去の年度のデータも同じフォーマットでデータベース120に格納されている。
漏水事故履歴テーブル31は、過去の漏水事故の履歴に関する情報を保持するテーブルであり、図4に示されるように、事故ID31a、事故年月日31b、管種31c、継手31d、口径31e、布設年度31f、住所31g、水圧31h、交通量31iのフィールドを有する。
事故ID31aには、漏水事故を一意的に識別するための識別子が格納される。事故年月日31bには、漏水事故の年月日が、例えば、西暦で格納される。管種31cには、漏水事故を起こした管の管種が格納される。継手31dには、漏水事故を起こした管の継手が格納される。口径31eには、漏水事故を起こした管の口径が格納される。布設年度31fには、漏水事故を起こした管の管路の布設年度が西暦で格納される。住所31gには、漏水事故の場所が格納される。水圧31hには、漏水事故を起こした管路の平常運用時における平均内圧が、例えば、m単位で格納される。交通量31iには、漏水事故を起こした管路の地上における交通量の情報(例えば、その地点でのdb単位の振動レベル)が格納される。
図4に示したテーブルのデータは、ある年度、例えば、2018年度のものである。また、その他の2018年度以外の過去の年度のデータも同じテーブルフォーマットでデータベースに格納されているものとする。
管路属性別布設年度別管路総延長テーブル32は、管路における管路属性別、布設年度別に、図3の管路属性情報テーブルから算出される管理地域における管路の総延長を示したテーブルであり、図5A、図5B、図5Cに示されるように、管路属性32A、布設年度32Bのフィールドのグループを有する。ここで、図5A、図5B、図5Cに示される管路属性別布設年度別管路総延長テーブル32は、それぞれ、管路を構成する管の管種が、DIP、VP、SPのデータを示したものである。
管路属性32Aのフィールドのグループには、管種32a、継手32b、口径32c、地盤32dのフィールドがある。
管種32aには、管路を構成する管の管種(図5Aには、DIP、図5Bには、VP、図5Cには、SP)が格納される。継手32bには、管路の継手の分類が格納される。口径32cには、管路の口径が一つの値あるいは口径のとりうる値の区間の分類が格納される。地盤32dには、管路の地盤の分類が格納される。
布設年度32Bのフィールドのグループには、それぞれの管路を布設した年度ごとの管路の総延長(図3において該当する属性の管路の延長の総和)が格納される。
例えば、図5Aでは、埋設年度が2018年度で、継手が一般継手、口径50−250mm、良い地盤に埋設されていて、管種がDIPの総延長は、12.3kmであることを示している。
管路属性別年度別事故件数実績値テーブル33は、管路における管路属性別、年度別に、図4の漏水事故履歴テーブルから算出される管理地域における管路の事故件数を示したテーブルであり、図6A、図6B、図6Cに示されるように、管路属性33A、布設年度33Bのフィールドのグループを有する。ここで、図6A、図6B、図6Cに示される管路属性別布設年度別事故件数実績値テーブル33は、それぞれ、管路を構成する管の管種が、DIP、VP、SPのデータを示したものである。
管路属性33Aのフィールドのグループには、管種33a、継手33b、口径33c、地盤33dのフィールドがある。
管種33aには、管路を構成する管の管種(図6Aには、DIP、図6Bには、VP、図6Cには、SP)が格納される。継手33bには、管路の継手の分類が格納される。口径33cには、管路の口径が一つの値あるいは口径のとりうる値の区間の分類が格納される。地盤33dには、管路の地盤の分類が格納される。
布設年度33Bのフィールドのグループには、それぞれの布設した年度の管路における漏水事故の件数が格納される。
例えば、図6Aでは、2018年度に、継手が一般継手、口径50−250mm、良い地盤に埋設されていて、管種がDIPの管路の事故件数は、4件であることを示している。
管路属性別布設年度別事故件数期待値テーブル34は、管路における管路属性別、布設年度別に、後述する事故リスク算出式から算出される管理地域における管路の事故件数期待値を示したテーブルであり、図7A、図7B、図7Cに示されるように、管路属性34A、布設年度34Bのフィールドのグループを有する。ここで、図7A、図7B、図7Cに示される管路属性別布設年度別事故件数期待値テーブル34は、それぞれ、管路を構成する管の管種が、DIP、VP、SPのデータを示したものである。
管路属性34Aのフィールドのグループには、管種34a、継手34b、口径34c、地盤34dのフィールドがある。
管種34aには、管路を構成する管の管種(図7Aには、DIP、図7Bには、VP、図7Cには、SP)が格納される。継手34bには、管路の継手の分類が格納される。口径34cには、管路の口径が一つの値あるいは口径のとりうる値の区間の分類が格納される。地盤34dには、管路の地盤の分類が格納される。
布設年度34Bのフィールドのグループには、それぞれの布設年度ごとの管路における漏水事故の事故件数期待値が格納される。
例えば、図7Aでは、2018年度に、継手が一般継手、口径50−250mm、良い地盤に埋設されていて、管種がDIPの管路の事故件数期待値は、2.6件であることを示している。
事故リスク評価式パラメータテーブル40は、事故リスク評価式のパラメータの情報を保持するテーブルであり、管種40a、a値40b、b値40cの各フィールドが有する。
管種40aには、評価する管路を構成する管の管種が格納される。a値40bには、後述する事故リスク算出式の(式1)および(式2)のパラメータaの値が格納される。b値40cには、後述する算出式の(式1)および(式2)のパラメータbの値が格納される。
補正係数Cテーブル41は、事故リスク評価式の補正係数Cの情報を保持するテーブルであり、図9Aに示されるように、管路属性41a、DIP41b、VP41cの各フィールドを有する。後述するように、補正係数Cは、管路の管路タイプに関する補正係数である。
管路属性41aには、管路の管路タイプが格納される。DIP41bには、管路を構成する管の管種が、DIPであるときの補正係数の値が格納される。VP41cには、管路を構成する管の管種が、VPであるときの補正係数の値が格納される。なお、該当しない欄は、空白とし、評価する管が、DIP、VP以外のときには、C=1とする。
補正係数Cテーブル42は、事故リスク評価式の補正係数Cの情報を保持するテーブルであり、図9Bに示されるように、口径42a、CIP42b、DIP42c、SP42d、VP42eの各フィールドを有する。後述するように、補正係数Cは、管路を構成する管の口径に関する補正係数である。
口径42aには、管路を構成する管の口径が格納される。CIP42bには、管路を構成する管の管種が、CIPであるときの補正係数の値が格納される。DIP42bには、管路を構成する管の管種が、DIPであるときの補正係数の値が格納される。SP42cには、管路を構成する管の管種が、SPであるときの補正係数の値が格納される。VP42dには、管路を構成する管の管種が、VPであるときの補正係数の値が格納される。なお、該当しない欄は、空白とする。
補正係数Cテーブル43は、事故リスク評価式の補正係数Cの情報を保持するテーブルであり、図9Cに示されるように、管路属性43a、CIP43b、DIP43b、SP43c、VP43dの各フィールドを有する。後述するように、補正係数Cは、管路を構成する管の口径に関する補正係数である。
管路属性43aには、管路の地盤の状態が格納される。CIP43bには、管路を構成する管の管種が、CIPであるときの補正係数の値が格納される。DIP43bには、管路を構成する管の管種が、DIPであるときの補正係数の値が格納される。SP43cには、管路を構成する管の管種が、SPであるときの補正係数の値が格納される。VP43dには、管路を構成する管の管種が、VPであるときの補正係数の値が格納される。なお、該当しない欄は、空白とする。
補正係数Cテーブル44は、事故リスク評価式の補正係数Cの情報を保持するテーブルであり、図9Dに示されるように、管路属性44Aのフィールドのグループと、C値44eのフィールドを有する。
管路属性44Aのフィールドのグループには、管種44a、継手44b、口径44c、地盤44dのフィールドがある。
管種44aには、管路を構成する管の管種が格納される。継手44bには、管路の継手の分類が格納される。口径44cには、管の口径が一つの値あるいは口径のとりうる値の区間の分類が格納される。地盤44dには、管路の地盤の分類が格納される。
値44eには、補正係数Cの値が格納される。補正係数Cは、管路の管理領域に属する都市ごとに定められる補正係数である。
次に、事故リスク評価式について説明する。
ここで取り上げる事故リスク評価式は、非特許文献1に基づくものである。非特許文献1によれば、管路の事故リスクの年あたり、単位長さあたりの漏水事故率は、以下の(式1)、(式2)で評価される。
Figure 2021140332
ここで、(式1)は、管路を構成する管の管種が、DIP、SPに関する評価式であり、(式2)は、管路を構成する管の管種が、CIP、VPに関する評価式である。また、f(t)は、漏水事故率[(件/年)/km]、tは、管路の供用年数、Cは、管路タイプに関する補正係数、Cは、口径に対する補正係数、Cは、管路が埋設されている地盤に対する補正係数である。
また、管路を構成する管の管種ごとに、(式1)、(式2)のパラメータaとパラメータbは、図8の事故リスク評価式パラメータテーブル40の値をとる。
さらに、管路を構成する管の管種ごとに、(式1)、(式2)の補正係数C、補正係数C、補正係数Cは、それぞれ、管路を構成する管の管路タイプ、管路を構成する管の口径、管路が埋設されている地盤に従って、図9Aの補正係数Cテーブル41、図9Bの補正係数Cテーブル42、図9Cの補正係数Cテーブル43の値に従った値をとる。
本実施形態の管路事故リスク評価方法では、事故リスクをより高精度に評価することを目的として、以下の(式3)、(式4)で評価する。
Figure 2021140332
ここで、(式3)は、管路を構成する管の管種が、DIP、SPに関する評価式であり、(式4)は、管路を構成する管の管種が、CIP、VPに関する評価式である。また、パラメータa,bと補正係数C〜Cは、(式1)、(式2)と同様である。(式3)、(式4)の評価式は、(式1)、(式2)にさらに、新たな補正係数Cを乗じたものである。補正係数Cは、都市ごとの事故特性の差を補正する補正係数である。
次に、図10および図11を用いて補正係数Cを算出する処理について説明する。
先ず、管路属性別の事故件数実績値を算出する(S101)。これは、図4の漏水事故履歴テーブル31から、管路属性別に管路の事故件数を算出する処理である。図4のテーブル31のデータを利用して、属性別年度別に事故件数を合計することで属性別年度別事故件数実績値が算出される。算出結果はテーブル33に保持される。
次に、管路属性別の事故件数期待値を算出する(S102)。
管路属性別の事故件数期待値の計算には、図5Aないし図5Cの管路属性別布設年度別管路総延長テーブル32のデータを参照し、(式1)、(式2)の事故リスク評価式を用いている。ここでは、ある年度、例えば、2018年度の、ある属性、例えば、一般継手、口径50−250mm、良い地盤に埋設されたDIP管の期待計算方法を説明する。
現時点を2018年度末として、与えられる管路属性の管種がDIPの布設年度別の延長が、図5Aより与えられていて、それをL(t)であるとする。ここで、tは、t=現在の年度(2018)−布設年度、から計算される供用年数とする。
2018年度における、該当管路属性の事故件数期待値Y(件/年)は、以下の(式5)で計算することができる。
Figure 2021140332
すなわち、事故件数期待値とは、事故リスク算出式から予想される1年における事故件数である。
ここで、Σにおけるtの最大値MYは、十分大きく採り、例えば、100年前に布設された管があることを想定して、MY=100とするなど、この値は、実情に合わせて設定する。f(t)は、該当する管路属性における漏水事故率あり、(式1)、(式2)で計算することができる。
そして、年度別、管路属性別に計算された(式5)における事故件数期待値Yの値を、図7A〜図7Cの管路属性別年度別事故件数期待値テーブル34に格納する。
次に、ぞれぞれの管路属性(例えば、DIP、一般継手、口径50−250mm、良い地盤)に対して、事故件数期待値と事故件数実績値を比較してそれらが、統計的に有意な差があるか否かを判定する(S103)。
統計的な検定を説明するために、図11のグラフでは、年度ごとに、漏水事故の事故件数実績値と事故件数期待値をプロットしている。これらは、テーブル33、34のデータを参照したものである。
t番目の年度における期待値の分布をE(t)、実績値の分布をA(t)とし、t検定量を、以下の(式6)、(式7)で計算する。t検定とは、母分散が未知で、正規分布に従うと仮定したときの検定手法である。
Figure 2021140332
Figure 2021140332
図11のグラフの例では、n=m=4である。期待値の過去に遡っての計算が困難な場合は、n=1として最新年度のデータのみを用いてもよい。
次に、統計的検定の考え方により、Cの値を算出する(S103)。
すなわち、仮説として、「事故件数期待値の分布と事故件数実績値期待値の分布に差はみられない」とする。そして、t検定の一般的な手法に従い、(式5)のt値の絶対値が2以上の場合、仮説を棄却して、有意な差があるとして、Cを、以下の(式8)で計算する。それ以外の場合には、仮説を棄却できないとして、有意な差がないとして、C=1とする。
Figure 2021140332
この(式8)によるCは、事故件数期待値と事故件数実績値のずれを補正する意義がある。
そして、管路属性別に計算されたCは、例えば、図9Dに示した補正係数Cテーブル44に格納する(S104)。図9Dは、管の管種がDIPのデータの例であるが、その他の管種についても補正係数Cテーブル44を設けて、補正係数C4の計算結果を格納する。
それ以降は、管路事故リスク評価装置は、事故リスクの算出においては、(式3)、(式4)の補正係数Cを含んだ算出式を用いて、より正確な都市別の事故リスク率を計算することができるようになる。
したがって、本実施形態によれば、水道分野において、管路ネットワーク内の各管路の漏水事故リスク(単位長さ単位年度あたりの事故件数)を高精度に推定することができ、もって、管路の維持管理や更新を効率化し、管路投資や維持管理コストを削減することができる。
〔実施形態2〕
以下、本発明の実施形態2を、図12および図13を用いて説明する。
本実施形態では、実施形態1と比較して相違する点を中心に説明する。
実施形態1では、属性別年度別の漏水事故の事故件数実績値の分布と、事故リスク算出式から求められた事故件数実績値の分布を比較してそれらが、統計的に有意な差があるか否かを検証する統計的な仮説検定による手法により、(式3)、(式4)における補正係数Cを算出した。本実施形態は、ある管路属性の管路の供用年度別の事故件数の実績値が分かっている場合に、他の手法で補正係数Cを算出するものである。
先ず、図12を用いて本実施形態の処理で用いられる供用年数別事故件数テーブルについて説明する。
供用年数別事故件数テーブル50は、ある管路属性の管路の供用年数別の事故件数を保持するテーブルであり、図12に示されるように、供用年数50a、平均値50fのフィールドと、年度別実績50bからeのフィールドのグループからなる。図12に示されるのは、管種がDIP、継手が一般継手、口径が口径50−250mm、地盤が良いとされる管路属性に対するものである。他の属性についても同様のテーブルが設けられる。
供用年数50aは、管路が供用された年数のグループを示すフィールドであり、例えば、その値が「0−5」とは、供用年数0年以上5年未満、「5−10」とは、5年以上10年未満を表している。年度別実績50bからeは、その供用年数の管路が、それぞれの年度に起こった事故件数を表している。例えば、2018年において、供用年数0年以上5年未満の管路では、事故件数は、0件、供用年数30年以上35年未満の管路では、3件であることを示している。平均値は、対象としている年度(図12では、2016年度−2018年度)の事故件数の相加平均値である。
次に、図13を用いて、実施形態2に係る補正係数Cを算出する処理について説明する。
先ず、各年度の供用年数別の事故件数を算出する(S201)。これは、各年度の漏水事故実績を格納した図4の漏水事故履歴テーブル31のデータを参照して算出することができる。そして、それぞれの供用年数区分に相当する各年度の供用年数別の事故件数を、図12の供用年数別事故件数テーブル50に格納する。この処理は、現時点から過去に遡る形で年度ごとに行う。
次に、各供用年数の事故件数の年度に対する平均値を算出する(S202)。そして、図12の供用年数別事故件数テーブル50の平均値50fのフィールドに格納する。例えば、図12の例では、供用年数30年以上35年未満の管路の事故件数平均値は2.0である。
最後に求められた供用年数別の事故件数平均値データを用いて、補正係数Cとパラメータbを算出する(S203)。計算のときの管路の供用年数は、供用年数50aのフィールドの値で、0−5は2.5年、5−10は7.5年、30−35は32.5年として計算することにする。これらの供用年数tとその供用年数tに該当する事故件数平均値fの組み合わせ(t,f)を、以下の(式9)、(式10)に当てはめて、補正係数C、および、パラメータbを算出する。
Figure 2021140332
この算出には、非線形最適化などのフィティング手法を用いて行うことができる。例えば、C,bの値を動かし、以下の(式11)のJ(C,b)を最小にするC,bの組合せを求めればよい。
Figure 2021140332
そして、管路属性別に得られた補正係数Cを、例えば、図9Dに示した補正係数Cテーブル44に格納し、パラメータbの値は、図8に示した事故リスク評価式パラメータテーブル40に格納する(S204)。本実施形態の手法では、補正係数C加えて、パラメータbの値の更新も行うことができる。
〔実施形態3〕
以下、本発明の実施形態3を、図9E、図14ないし図15を用いて説明する。
本実施形態でも、実施形態1と比較して相違する点を中心に説明する。
実施形態1では、(式1)、(式2)の事故リスク算出式により、属性別年度別の漏水事故の事故件数実績値の分布と、事故リスク算出式から求められた事故件数実績値を比較した。しかしながら、実施形態1では、(式1)、(式2)の事故リスク算出式に含まれない事故因子として、管の内圧(水圧)や交通量(埋設管に伝わる振動)がある。本実施形態は、これらの状態を考慮して、補正係数Cを算出して、より高精度な事故リスク評価を行うものである。
先ず、実施形態1と比較しての図14を用いて本実施形態の考え方を説明する。
図14では、補正係数の振分けを、水圧が大と小、交通量が大と小と、状態をそれぞれの組み合わせで四つに分類し、水圧大、交通量大の補正係数を、C4a、水圧小、交通量大の補正係数を、C4b、水圧大、交通量小の補正係数を、C4c、水圧小、交通量小の補正係数を、C4dとすることを示している。
水圧が大と判定する閾値としては、例えば、40m、交通量(振動レベル)を大と判定する閾値を、例えば、55dBと設定することができる。
次に、図9Eを用いて本実施形態で用いられる補正係数C4a〜C4dテーブルを説明する。
補正係数C4a〜C4dテーブル45は、事故リスク評価式の補正係数C4a〜C4dの情報を保持するテーブルであり、図9Eに示されるように、補正係数を格納するフィールドが、図9Dの補正係数Cテーブル44と比較して、補正係数45Bのフィールドのグループが、補正係数C4a〜C4dのフィールドよりなることが異なっている。
次に、図15を用いて実施形態3に係る補正係数C4a〜C4dを算出する処理を説明する。
先ず、水圧大、交通量大に対応する補正係数C4aを求める(S301)。補正係数の求め方は、実施形態1で説明したものと、ほぼ同じである。実施形態1では、管路属性別の事故件数実績値を、図6A〜図6Cに基づいたデータにより求め、さらに、管路属性別の事故件数期待値を、図7A〜図7Cに基づいたデータにより求めた。
本形態3では、この実績値、期待値を求める計算を属性別に加えて、水圧、交通量の分類ごとに行う。管路が四つのいずれかの分類に属するかは、図3の管路属性情報テーブル30の属性情報の水圧30h、交通量30iのフィールドのデータを参照して判断することができる。ここでは、水圧大と交通量大に対する管路の、事故件数実績値と事故件数期待値を求めて、その時系列を用いて、統計検定し、補正係数C4aを算出する。同様に、C4b、C4c、C4dを算出する(S302〜S304)。
次に、同じ管路属性に対して求めた補正係数C4a〜C4dの値に対して、以下の(式12)が満足されるかどうかを判定する(S305)。
Figure 2021140332
水圧が大きいほど、交通量が大きいほど、事故率は高くなるはずで、そのような条件を満たす(式12)が満たされないと合理的な値が得られていると言えないためである。
(式12)が満たされた場合には(S305:Y)、管路属性ごとに算出された補正係数C4a〜C4dの値を、図9Eに示した補正係数C4a〜C4dテーブル60に格納する。
この補正係数C4a〜C4d補正を利用した事故リスク評価式により、事故リスクに影響を与える水圧や交通量を考慮した補正が実現でき、事故リスク評価を高精度化することができる。本実施形態では、実施形態1の(式3)、(式4)において、該当管路の水圧、交通量に対するCを、S301〜S304で、それぞれ補正係数C4a〜C4dで算出するものである。
〔実施形態4〕
以下、本発明の実施形態4を、図9F、図16Aから図18を用いて説明する。
本実施形態でも、実施形態1と比較して相違する点を中心に説明する。
実施形態1では、属性別年度別の漏水事故の事故件数実績値の分布と、事故リスク算出式から求められた事故件数実績値を比較してそれらが、統計的に有意な差があるか否かを検証する統計的な仮説検定による手法により、(式3)、(式4)における補正係数Cを算出した。補正係数Cは、管路の管理領域に属する都市ごとに定められる補正係数であった。本実施形態では、都市よりも細かなエリア単位に定められる補正係数を算出して、より高精度に管路の事故リスクを求めようとするものである。
本実施形態では、事故リスク評価式に新たな補正係数Cを導入する。この補正係数Cは、都市の中の各エリアの事故特性の差を捉えるための補正係数であり、これによって地点ごとにリスク評価が高精度化できるメリットがある。
先ず、図16Aないし図16Cを用いて管路が布設される地域をエリアに分割する方法について説明する。
管路が布設される地域をエリアに分割する方法としては、例えば、以下の三つの方法が考えられる。
(方法1)等面積の長方形メッシュに管路ネットワーク全体を分割する方法
(方法2)管路ネットワークの頂点(管路と管路の接合部)に、非階層クラスタリング手法(例えば、k−means法)を適用して管路ネットワーク全体を分割
(方法3)事故地点に非階層クラスタリング手法である非階層クラスタリング手法(例えば、k−means法)を適用して管路ネットワーク全体を分割方法
方法1は簡単に実施できるが管網密度にばらつきができる場合がある。それを解消したものが方法2である。さらに、各エリアに含まれる事故件数にめりはりを持たせるため方法3を利用することもできる。ユーザは、管路事故リスク評価装置の入力装置により、分割手法とエリア分割数を指定できるようにする。
図16Aないし図16Cに、管路ネットワークのエリアを方法1ないし方法3により、4分割した例が示されている。ここで、管路は実線で示されており、エリアの境界は点線で示されている。頂点から頂点までの一つの管路は、図3の管路属性情報テーブル30において、おなじ管路Noにより管理される管路である。
図16Aは、長方形メッシュでの分割、図16Bは、管路と管路の接合部である頂点にk−means法を適用して分割したもの、図16Cは、漏水事故地点にk−means法を適用してエリア分割したものである。
次に、補正係数Cテーブルについて説明する。
補正係数Cテーブル46は、事故リスク評価式の補正係数Cの情報を保持するテーブルであり、図9Fに示されるように、管路属性46Aのフィールドのグループと、C値46Bのフィールドのグループを有する。
管路属性46Aのフィールドのグループは、図9Dに示した補正係数Cテーブルの管路属性44Aと同様である。
値46Bのフィールドのグループの各々のフィールドには、区分けした各エリアに対応する補正係数Cの値が格納される。
図9Fに示した補正係数Cテーブル46は、管種がDIPの例で、VP、SPなど他の管種も同様のものが保持する。
先ず、エリア分割を行う(S401)。ユーザは、例えば、上記の(方法1)〜(方法3)のエリアの分割方法を選択することができる。
次に、管路属性別年度別の事故件数実績値を算出する(S402)。これは、エリアごとに、実施形態1の図10のS101の処理と同様の方法で、管路属性別年度別の事故件数実績値を求める。
次に、管路属性別年度別の事故件数期待値を算出する(S403)。事故件数期待値を求める処理は、実施形態1の図10のS102の処理と同様である。これもエリアごとに行う。
次に、実施形態1の図10のS103の処理と同様の方法で、エリアごとに実績値時系列と期待値時系列に対して統計的検定を行う(S404)。
そして、有意な差があるならば(S404:Y)、S405に進み、実施形態1の(式8)と同様に、補正係数Cを実績値時系列平均値/期待値時系列平均値により求める(S405)。有意な差がなければ(S404:Y)、S406に進み、C5=1とする(S406)。
最後に、算出した補正係数Cを、図9Fに示した補正係数Cテーブル46に格納する(S402)。
そして、それ以降は、エリア別の補正係数Cを有する以下の(式13)、(式14)の事故リスク算出式を用いて、事故件数期待値を算出することにより、より高精度に管路の漏水事故リスクを算出することができる。
Figure 2021140332
次に、図18を用いて本実施形態の管路事故リスク評価装置の提供するユーザインタフェースについて説明する。
管路事故リスク評価装置は、表示装置220に管路情報表示画面300を表示する。管路情報表示画面300は、管路ネットワーク表示領域310を有する。
ユーザ(管路の管理者など)は、管路ネットワークの各管路を、マウスなどポインティングデバイスなどでクリックすると、管路情報ポップアップ320が表示され、その管路の属性情報(図3に格納された情報)、また、(式3)、(式4)、(式13)、(式14)の事故リスク評価式に用いられる補正係数C〜Cの情報が表示される。
これにより、ユーザは、簡単に各管路の属性情報を参照し、事故リスク評価式に用いられる補正係数C〜Cにより、事故件数期待値の検算を行うことができる。
1…管路事故リスク評価装置、11…制御部、12…管路事故リスク評価部、13…補正係数算出部、14…表示部、15…記憶部、20…管路管理データベース

Claims (8)

  1. 情報処理装置により、管路の供用年数を変数として含む期間ごと管路の長さあたりの事故リスク評価式によって管路の漏水事故率を算出する管路事故リスク評価方法であって、
    前記情報処理装置は、
    各管路に対して管路属性と布設年度を含む管路属性情報と、
    管路属性ごとに管路の事故履歴情報とを保持し、
    前記情報処理装置が、ある期間に対して、特定の管路属性に対して、事故履歴データから年度別の事故件数実績値を求めるステップと、
    前記情報処理装置が、前記特定の管路属性に対してその管路の総延長を算出するステップと、
    前記情報処理装置が、前記特定の管路属性に対して、供用年数ごとの前記管路の総延長と前記事故リスク評価式の値との積の総和をとって、事故件数期待値を算出するステップと、
    前記情報処理装置が、前記事故件数実績値と前記事故件数期待値を統計的に有意な差があるか検定するステップと、
    前記情報処理装置が、前記事故件数実績値と前記事故件数期待値を統計的に有意な差があるときに、前記事故リスク評価式の補正係数を、前記事故件数実績値に一致するように補正するステップとを有することを特徴とする管路事故リスク評価方法。
  2. 前記補正係数は、管路の管理領域に属する都市ごとに定められる補正係数であることを特徴とする請求項1記載の管路事故リスク評価方法。
  3. 前記補正係数は、管路の管の水圧に関する補正係数であることを特徴とする請求項1記載の管路事故リスク評価方法。
  4. 前記補正係数は、管路が布設された道路における交通量に関する補正係数であることを特徴とする請求項1記載の管路事故リスク評価方法。
  5. 前記補正係数は、管路の管理領域を分割したエリアごとに定められた補正係数であることを特徴とする請求項1記載の管路事故リスク評価方法。
  6. 前記管路の管理領域のエリアごとの分割は、長方形メッシュにより分割されることを特徴とする請求項5記載の管路事故リスク評価方法。
  7. 前記管路の管理領域のエリアごとの分割は、管路属性ごとに定められた管路の接合点、または、漏水事故地点を、非階層クラスタリング手法により分割して定められことを特徴とする請求項5記載の管路事故リスク評価方法。
  8. 情報処理装置により、管路の供用年数を変数として含む期間ごと管路の長さあたりの事故リスク評価式によって管路の漏水事故率を算出する管路事故リスク評価方法であって、
    前記情報処理装置は、
    各管路に対して管路属性と布設年度を含む管路属性情報と、
    管路属性ごとに管路の事故履歴情報とを保持し、
    前記情報処理装置が、ある期間に対して、特定の管路属性に対して、事故履歴データから管路の供用年数ごとの事故件数を求めるステップと、
    前記情報処理装置が、前記特定の管路属性に対して、前記供用年数ごとの事故件数から年度に対する供用年数ごとの事故件数平均値を算出するステップと、
    前記情報処理装置が、前記事故リスク評価式に、前記供用年数ごとの事故件数平均値を当てはめて、前記事故リスク評価式の補正係数とパラメータを決定することを特徴とする管路事故リスク評価方法。
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