JP6902447B2 - 点検装置、および、点検装置付きケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブルの損傷を検知する点検装置、および、点検装置付きケーブルに関する。
一般に、制御信号の送受信や電力供給のために各種ケーブルが用いられており、これらのケーブルが断線すると機器の故障などトラブルに繋がるおそれがある。このため、断線しやすい箇所や重要機器に設置されているケーブルなどの場合には、当該ケーブルの使用期間を通常よりも短めとすることで断線を未然に防止するなどの予防措置を講じていることも多い。
ところで、ケーブルを振動させたときに生じるアコースティックエミッションなどの音響を利用してケーブル損傷の有無を点検する点検方法も提案されている。
例えば、特許文献1には、ハンマなどでケーブルの一端に打撃を加えたときにケーブルの他端に伝わる振動波形をAEセンサなどの加速度計で測定し、測定された振動波形に基づいて断線の有無を検出するケーブルの点検方法が開示されている。
特開平8−130811号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の点検方法では、ハンマを用いてケーブルに打撃を加える必要があるが、ハンマを用いた場合には作業者ごとに打撃力(すなわち、加振力)にばらつきが生じる。この加振力のバラツキによってケーブルに対する振動の伝わり方も異なったものとなるため、ケーブルの損傷を精度よく検知するのが難しいという問題がある。
本発明は、ケーブルの損傷を精度よく検知することができる点検装置、および、点検装置付きケーブルを提供することを目的とする。
本発明の点検装置は、ケーブルの第1端部を軸方向に振動させたときにケーブルの第2端部に伝達される振動を用いてケーブルの損傷を検知するケーブルの点検装置であり、振動周波数を掃引しながらケーブルの第1端部を加振する加振部と、加振部の加振によってケーブルの第1端部が振動したときに、第2端部に伝わる振動を信号に変換する振動変換部と、振動変換部が出力する信号を用いてケーブルの損傷を検知する点検部と、を備え、点検部は、加振部が振動周波数を掃引しつつケーブルを加振したときに振動変換部から出力される信号の電圧の大きさに基づいてケーブルの損傷を検知するものである。ここで、ケーブルの損傷とは、ケーブルの断線につながるような損傷を意味する。
本発明の点検装置において、点検部は、加振部が振動周波数を掃引しつつケーブルの第1端部を第1回目に加振したときに振動変換部から出力される信号を参照データとして記憶する記憶部を有し、第2回目以降に加振部がケーブルの第1端部を加振して得られる信号と記憶部が記憶している参照データとを比較することによってケーブルの損傷を検知してもよい。
また、本発明の点検装置において、点検部は、第1芯線と第2芯線とを含む多芯ケーブルであり、点検部は、加振部が振動周波数を掃引しつつケーブルの第1端部を加振したときに、振動変換部から出力される第1芯線の信号電圧から第2芯線の信号電圧を差し引いた差分が所定の基準値よりも大きいか否かに基づいて第1芯線の損傷を検知してもよい。
また、本発明の点検装置において、加振部は、電磁石の磁力によって振動する振動板と、ケーブルを振動板に押し付ける押え板と、ケーブルを間に挟んだ状態で振動板および押え板を固定する固定ブロックと、固定ブロックを振動板の振動方向に揺動可能に支持する基板とを含んでもよい。
本発明の点検装置付きケーブルは、上記いずれかの発明に係る点検装置と、第1端部に加振部が取り付けられ、第2端部に振動変換部が取り付けられたケーブルと、を備えたものでもよい。
本発明の点検装置によれば、ケーブルの第1端部を振動周波数を掃引しながら加振したときに反対側の第2端部に伝わる振動を信号に変換し、この信号の電圧に基づいてケーブルの損傷を検知する。ここで、ケーブルに損傷が無い場合よりもケーブルに損傷がある場合の方が第2端部に伝わる振動の振幅が小さくなり、これに伴って振動変換部から出力される信号電圧も小さくなる。このため、所定範囲の振動周波数でケーブルの第1端部を振動周波数を掃引しながら加振したときに振動変換部から出力される信号電圧が全体的に低下しているか否かによってケーブル損傷の有無を精度よく検知できる。
本発明の点検装置付きケーブルによれば、ケーブルの第1端部を振動周波数を掃引しながら加振したときに反対側の第2端部に伝わる振動を信号に変換し、この信号の電圧に基づいてケーブルの損傷を検知する。ここで、ケーブルに損傷が無い場合よりもケーブルに損傷がある場合の方が第2端部に伝わる振動の振幅が小さくなり、これに伴って振動変換部から出力される信号電圧も小さくなる。このため、所定範囲の振動周波数でケーブルの第1端部を振動周波数を掃引しながら加振したときに振動変換部から出力される信号電圧が全体的に低下しているか否かによってケーブル損傷の有無を精度よく検知できる。
本発明の一実施形態である点検装置付きケーブルの概略構成図である。 図2(a)は図1に含まれる加振部の分解斜視図である。図2(b)及び図2(c)は、同図(a)に示すA−A線で切断したときの断面図を用いて加振部の動作を説明する図である。 図3(a)は図1に含まれる振動変換部の分解斜視図である。図3(b)は図1に含まれるB方向から見たときの振動変換部の側面図である。 図4(a)は加振部がケーブル芯線に掃引しつつ加える振動周波数を示す図である。図4(b)は同図(a)に示す振動周波数をケーブル芯線に加えたときに振動変換部が出力する振動周波数と信号電圧の関係を示す図である。 図1に含まれる制御部における点検処理の流れを示すフローチャートである。 点検装置付きケーブルの変形例を示す図である。
本発明の一実施形態である点検装置付きケーブルについて、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、「X方向」はケーブルの長手(軸)方向と平行な方向を示すものとし、「Y方向」は後述する加振部および振動変換部の各基板の厚み方向を示し、「Z方向」はX方向およびY方向に直交する方向を示すものとする。図1および図2に示すように、点検装置付きケーブル10は、ケーブル20と、ケーブル20の損傷を点検する点検装置30とを備える。このケーブル20は、例えば、ロボットアーム等の産業機器において制御信号の送受信や電力供給などに用いられるものであり、第1〜第4の芯線22,24,26,28からなる多芯ケーブルである。ここで、ケーブル20の損傷とは、ケーブル20の断線につながるような損傷を意味する。より具体的には、例えば、ケーブル20を構成する第1の芯線22の一部が破断することにより断線には至らないまでも同芯線22における内部抵抗の増大を伴うような損傷を意味する。
一方、図1に示すように、点検装置30は、ケーブル20の第1端部20aに取り付けられた加振部40と、同ケーブル20の第2端部20bに取り付けられた振動変換部50とを備える。加振部40は、電磁石41と、図示しないコネクタに挿脱可能に取り付けられる基板42と、この基板42に揺動可能に取り付けられた振動ユニット43とを含む。基板42は、4つの帯状電極42a,42b,42c,42dが表面に形成されており、同電極を介して図示しないコネクタと電気的に接続される。また、この基板には、図2(b)および図2(c)に示すように、後述する固定ブロックを取り付けるためにガイド孔42hがZ方向における一端側に設けられている。
また、図2(a)に示すように、振動ユニット43は、板状の振動板44と、この振動板44を固定する固定ブロック45と、振動板44との間に各芯線22〜28を挟み込む樹脂製の押え板46とを有する。この振動板44は、略四角形状の外観を有する電極44a,44b,44c,44dが長手方向に沿って等間隔に4つ設けられている。振動板44の各電極44a〜44dは、固定ブロック45に設けられたスルーホール45a,45b,45c,45dを介して基板42の帯状電極42a〜42dに各々電気的に接続される。このため、振動板44の各電極44a〜44dに各芯線22〜28が各々接触した状態で押え板46と振動板44との間に各芯線22〜28を挟み込むことにより基板42の帯状電極42a〜42dと各芯線22〜28を電気的に接続することができる。この押え板46は、略L字状の外形を有し、薄い略長方形状の鉄板47が電磁石41と対向する面に固定されており、振動板44との間に各芯線22〜28を挟み込んだ状態で振動板44とともに固定ブロック45にビス等で固定される。
図2(b)および図2(c)に示すように、固定ブロック45は、基板42のZ方向における一端側に設けられたガイド孔42hに挿し込まれたボルトBL1と、他端側のガイド孔に挿し込まれたボルトにより基板42に取り付けられる樹脂部材である。他端側のガイド孔およびボルトの構成は一端側のガイド孔42hおよびボルトBL1と同様である。このボルトBL1には、基板42との間に挟み込むように平座金48aとばね座金48bとが一枚ずつ挿入されており、ばね座金48bの弾性力により固定ブロック45は基板42に押し付けられる。一方、ガイド孔42hは、X方向の幅寸法がボルトBL1の軸部の直径よりもやや大きくなるように形成される。このため、振動板44の各電極44a〜44dは、基板42の各帯状電極42a〜42d(図2(a)参照)との間の電気的接続状態を維持しつつ、X方向に振動可能な状態に固定ブロック45が保持される。
次に、加振部40の動作について説明する。図2(a)に示すように、加振部40は、電磁石41に含まれるコイル(不図示)に印加される電圧の極性を交互に変更することで発生する磁力の向きを反転させる。これにより、押え板46の鉄板47を吸引する吸引力と反発する反発力とを交互に生じさせ、図2(b)および図2(c)に示すように振動ユニット43が電磁石41に接近または離間する方向に交互に移動する。このようにして、各芯線22〜28の第1端部20aは加振部40によって加振される。
図3(a)は、振動変換部50の一部の構成を分解した状態で示す分解斜視図である。同図(b)は、図1に示すB方向から見た場合における振動変換部50の側面図である。図3(a)および図3(b)に示すように、振動変換部50は、4つの帯状電極52a,52b,52c,52dが設けられた基板52と、基板52に固定された樹脂台座54と、各芯線22〜28を樹脂台座54に押し付けて固定する樹脂製の押え板56とを備える。この樹脂台座54には基板52の帯状電極52a〜52dに接続されるスルーホール54hが各々設けられており、このスルーホール54hに被せるように各芯線22〜28が設置され、さらに、各芯線22〜28の上には圧電素子58a,58b,58c,58dが各々設置される。このように樹脂台座54の上に各芯線22〜28と各圧電素子58a〜58dを重ね合わせた状態で、押え板56によって各芯線22〜28および各圧電素子58a〜58dを樹脂台座54に押し付けて固定する。ここで、押え板56には、各圧電素子58a〜58dを樹脂台座54に押し付けて固定するときに各圧電素子58a〜58dと接する位置に検知電極56a,56b,56c,56dがそれぞれ設けられている。これにより、各芯線22〜28の第2端部20bが振動したときに各圧電素子58a〜58dに生じる信号電圧を検知電極56a〜56dに接続された信号線(不図示)を介して後述する制御部に送信できる。本実施形態では、圧電素子58a〜58dを用いて各芯線22〜28の振動を信号に変換しているが、マイクロスピーカなどを用いて各芯線22〜28の振動を信号に変換してもよい。
ここで、樹脂台座54には各圧電素子58a〜58dの間に振動抑制溝54a,54b,54cを設けている。また、押え板56における検知電極56a〜56dの間にも上面視において長方形状をなす振動抑制孔56e,56f,56gが設けられている。この振動抑制溝54a〜54cと振動抑制孔56e〜56gは、隣り合う一方の芯線の振動が樹脂台座54および押え板56を介して他方の芯線と接している圧電素子に伝わるのを抑制する役割を有する。これにより、各圧電素子58a〜58dから発信される信号に上記一方の芯線の振動に由来するノイズが混入するのを防止できる。本実施形態では、樹脂台座54の振動抑制溝54a〜54cと、押え板56の振動抑制孔56e〜56gの双方を設けているが、いずれか一方のみ設けてもよい。
また、図1に示すように、点検装置付きケーブル10は、各芯線22〜28の第1端部20aを加振部40に加振させる点検動作を実行させる制御部60を備える。ここで、各芯線22〜28に対する点検動作は同一であるため、以下の説明では第1の芯線22に対する点検動作についてのみ説明するとともに、他の芯線24〜28に対する点検動作については適宜説明を省略する。
図4(a)は加振部40がケーブル20の第1の芯線22に掃引しつつ加える振動周波数を示す図である。図4(b)は、同図(a)に示す振動周波数をケーブル20の第1の芯線22に加えたときに振動変換部50が出力する振動周波数と信号電圧の関係を示す図である。図4(a)に示すように、制御部60は、下限周波数P1と上限周波数P2との間で振動周波数を掃引しつつ第1の芯線22の第1端部20aを加振部40に加振させる。
ここで、下限周波数P1および上限周波数P2は、10Hz≦P1<P2≦20kHzの関係を満たすとともに、各芯線22〜28が共振する共振周波数領域を含むように設定することが好ましい。この共振周波数領域とは、図4(b)に示すようにケーブル20が共振することによって信号電圧が周辺の周波数よりも大きくなるピーク周波数Pmaxを含む領域を意味する。また、このような共振周波数領域では、第1の芯線22に損傷がない場合の信号波形W1に対して第1の芯線22の一部に軽微な損傷が見られる場合の信号波形W2や、第1の芯線22がほぼ断線している場合の信号波形W3のように第1の芯線22の損傷が大きくなるほどピーク周波数Pmaxを中心とする領域の信号電圧に大きな減衰が見られる。このため、共振周波数領域における信号電圧の減衰の大きさから第1の芯線22の断線有無を容易に検知できる。また、上述のように、振動周波数を掃引しつつケーブル20を加振することにより、ケーブル20の固有振動数を予め調査することなくケーブル20が共振するピーク周波数Pmaxを含む信号出力を得ることができる。なお、本実施形態では、共振周波数領域にピーク周波数が1つだけ含まれているが、複数のピーク周波数を共振周波数領域に含んでいてもよい。
一方、上述した下限周波数P1および上限周波数P2の間に上記共振周波数領域が含まれない場合も考えられる。このような場合においても、第1の芯線22に損傷が無い場合よりも第1の芯線22に損傷がある場合の方が第1の芯線22の第1端部20aを加振部40が加振したときに第2端部20bに伝わる振動は相対的に大きく減衰する。このため、第1の芯線22に損傷が無い場合よりも第1の芯線22に損傷がある場合の方が振動変換部50から出力される信号の電圧も相対的に大きく減衰することとなる。従って、下限周波数P1および上限周波数P2の間に共振周波数領域が含まれない場合でも振動変換部50から出力される信号電圧の減衰の大きさに基づいて第1の芯線22の断線有無を検知することは可能である。但し、この場合には、上述した共振周波数領域と比べて大きな信号電圧の減衰は見られないため、共振周波数領域が下限周波数P1および上限周波数P2の間に含まれるよう設定する方がより好適である。
また、制御部60は加振部40が図4(a)に示すように振動周波数を掃引しつつ第1の芯線22の第1端部20aを加振しているときに、第2端部20bに取り付けられた振動変換部50から出力される信号(図4(b)参照)の電圧の大きさを基にケーブル20の損傷を検知する点検部62(図1参照)を有する。この点検部62は、第1回目の点検動作、すなわち、ケーブル20を産業機器に取り付けた状態で初めて加振部40が第1の芯線22の第1端部20aを加振したときに振動変換部50から出力される信号を参照データとして記憶する記憶部64を有する。これにより、ケーブル20の使用開始時において振動変換部50から出力される信号波形を参照データとして第2回目以降の点検時に用いることができる。点検部62は、第2回目以降の点検動作のときに振動変換部50から出力される信号(以下、「測定信号」と呼称する。)を記憶部64に記憶されている参照データの信号と比較することによってケーブル20の損傷を検知する。
より具体的には、点検部62は、測定信号にノイズ除去処理を施してから参照データの信号電圧値の和と、測定信号の電圧値の和との差分値ΔVを算出する。このノイズ除去処理の方法としては、同一周波数における参照データの信号の電圧値Vrと測定信号の電圧値Vpとを比較し、測定信号の電圧値Vpの方が参照データの信号電圧値Vrよりも大きくなる場合には当該周波数における測定信号の電圧値Vpを参照データの電圧値Vrに置換することにより測定信号に含まれる電圧値のノイズを除去する方法が挙げられる。これにより、例えば、ケーブル20の被覆材が共振するなどの外的要因に起因して測定信号の電圧値が大きくなっている振動周波数の影響を排除した状態で測定信号の電圧値の和を算出できる。
そして、点検部62は、上記差分値ΔVが所定の基準値以上であるか否かに基づいて第1の芯線22における損傷の有無を検知する。制御部60は、第1の芯線22の損傷を点検部62が検知すると、ケーブル20が設置されている産業機器を操作する情報端末70(図1参照)などにケーブル異常を知らせる異常信号を発信する。これにより、例えば、情報端末70のモニタ72にケーブルの交換を促すメッセージが表示され、オペレータにケーブル20の異常が報知される。なお、点検部62は、上記差分値ΔVをケーブル20の損傷の程度に応じて使い分けるため所定の基準値を複数設けてもよい。この場合には、例えば、ケーブル20の損傷が軽微な場合には上述のようにケーブル20の交換を促すメッセージのみ情報端末70のモニタ72に表示させる異常信号を発信し、ケーブル20の損傷が大きい場合には上記メッセージを表示するとともに産業機器の起動を阻止する異常信号を発信するようにしてもよい。これにより、産業機器の起動中にケーブル20が完全に断線し、その影響で当該機器が破損してしまうのを防止できる。
図5は点検装置付きケーブル10における点検処理の流れを説明するフローチャートである。図5に示すように、制御部60は、所定の点検タイミング、例えば、ケーブル20が設置されている産業機器の主電源がOFF状態からON状態に切り替わるタイミングで点検動作を開始する(ステップS1)。点検部62は、第1回目の点検動作である場合には、加振部40がケーブル20を加振したときに振動変換部50から出力される信号を参照データとして記憶部64に記憶させる(ステップS2,S3)。一方、点検部62は、第2回目以降の点検動作において、記憶部64に記憶されている参照データの信号と、振動変換部50から出力される信号とを比較し、第1の芯線22の損傷の有無を検知する(ステップS2,S4)。制御部60は、点検部62が第1の芯線22の損傷を検知した場合に、第1の芯線22の異常を知らせる異常信号を情報端末70に発信する(ステップS5,S6)。これにより、情報端末70を介してケーブル20の異常がオペレータに報知される。
本実施形態の点検装置付きケーブル10によれば、振動周波数を掃引しつつケーブル20の第1端部20aを加振したときに反対側の第2端部20bに取り付けられた振動変換部50から出力される信号電圧に基づいてケーブル20の損傷を検知する。ここで、ケーブル20に損傷が無い場合よりもケーブル20に損傷がある場合の方が第2端部20bに伝わる振動の振幅が小さくなり、これに伴って振動変換部50から出力される信号電圧も小さくなる。このため、所定範囲の振動周波数でケーブル20の第1端部20aを掃引しながら加振したときに振動変換部50から出力される信号電圧が全体的に低下しているか否かによってケーブル20の損傷の有無を精度よく割り出して検知できる。
上記実施形態では、点検部62は、加振部40が第1回目にケーブル20の第1端部20aを加振したときに振動変換部50から出力される信号を参照データとして用いる例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、点検部62は、加振部40が第1の芯線22および第2の芯線24を振動周波数を掃引しながら各々加振したときに、振動変換部50から両芯線22,24に各々対応して出力される信号を用いてもよい。この場合には、第1の芯線22に対応して振動変換部50から出力される信号電圧の和から第2の芯線24に対応して振動変換部50から出力される信号電圧の和を差し引いた差分値が予め設定された基準値よりも大きいか否かに基づいてケーブル20の損傷の有無を検知することができる。
なお、上記実施形態では、ケーブル20の第1端部20aを制御部60が加振部40に加振させることによって点検動作を実行しているが、加振部40が制御部60の代わりに制御機能を有し、所定の点検タイミングで点検動作を実行するようにしてもよい。この場合にも、加振部40が所定の点検タイミングで点検動作を実行したときに振動変換部50から出力される信号電圧を基に点検部62がケーブル20の損傷有無を検知することができる。
図6は、上記実施形態における点検装置付きケーブル10の変形例である点検装置付きケーブル100の構成を示す図である。以下の説明では、点検装置付きケーブル100において、上記実施形態の点検装置付きケーブル10と構成の異なる部分について主に説明を行い、点検装置付きケーブル10と構成が共通する部分については同一の符号を付して示すとともに適宜説明を省略する。図6に示すように、点検装置付きケーブル100は、分岐型ケーブル120と、点検装置130と、制御部60とを備える。分岐型ケーブル120は、第1端部120aに対して反対側の第2端部120b−1,120b−2が2つに分岐している。また、点検装置130は、分岐型ケーブル120の第1端部120aに取り付けられた加振部40と、分岐型ケーブル120の第2端部120b−1,120b−2に各々取り付けられた振動変換部152,154とを備える。振動変換部152,154は各々上記実施形態の振動変換部50と同一の構成を備える。このように分岐型ケーブルの場合には、ケーブルの各分岐側端部に振動変換部を各々設けることにより上記実施形態における点検装置付きケーブル10と同様の効果を得ることができる。なお、分岐型ケーブル120では、第2端部120b−1,120b−2が分岐しているが、反対の第1端部が分岐している分岐型ケーブルでもよい。このように第1端部側が分岐している分岐型ケーブルの場合には、複数ある第1端部に加振部を各々設ければよい。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
10,100 点検装置付きケーブル
20,120 ケーブル
20a,120a 第1端部
20b,120b−1,120b−2 第2端部
22,24,26,28 芯線
30,130 点検装置
40 加振部
41 電磁石
42,52 基板
43 振動ユニット
44 振動板
46,56 押え板
47 鉄板
50,152,154 振動変換部
52 基板
54 樹脂台座
56 押え板
60 制御部
62 点検部
64 記憶部
S1〜S6 ステップ
W1〜W3 信号波形

Claims (5)

  1. ケーブルの第1端部を軸方向に振動させたときに前記ケーブルの第2端部に伝達される振動を用いて前記ケーブルの損傷を検知するケーブルの点検装置であって、
    振動周波数を掃引しながら前記ケーブルの第1端部を加振する加振部と、
    前記加振部の加振によって前記ケーブルの第1端部が振動したときに、前記第2端部に伝わる振動を信号に変換する振動変換部と、
    前記振動変換部が出力する前記信号を用いて前記ケーブルの損傷を検知する点検部と、
    を備え、
    前記点検部は、前記加振部が振動周波数を掃引しつつ前記ケーブルを加振したときに前記振動変換部から出力される前記信号の電圧の大きさに基づいて前記ケーブルの損傷を検知することを特徴とする、
    点検装置。
  2. 前記点検部は、前記加振部が振動周波数を掃引しつつ前記ケーブルの第1端部を第1回目に加振したときに前記振動変換部から出力される前記信号を参照データとして記憶する記憶部を有し、第2回目以降に前記加振部が当該ケーブルの第1端部を加振して得られる前記信号と前記記憶部が記憶している前記参照データとを比較することによって前記ケーブルの損傷を検知する、
    請求項1に記載の点検装置。
  3. 前記ケーブルは、第1芯線と第2芯線とを含む多芯ケーブルであり、
    前記点検部は、前記加振部が振動周波数を掃引しつつ前記ケーブルの第1端部を加振したときに、前記振動変換部から出力される前記第1芯線の信号電圧から前記第2芯線の信号電圧を差し引いた差分が所定の基準値よりも大きいか否かに基づいて前記第1芯線の損傷を検知する、
    請求項1に記載の点検装置。
  4. 前記加振部は、電磁石の磁力によって振動する振動板と、前記ケーブルを前記振動板に押し付ける押え板と、前記ケーブルを間に挟んだ状態で前記振動板および前記押え板を固定する固定ブロックと、前記固定ブロックを前記振動板の振動方向に揺動可能に支持する基板とを含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の点検装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の点検装置と、
    前記第1端部に前記加振部が取り付けられ、前記第2端部に前記振動変換部が取り付けられた前記ケーブルと、
    を備えた点検装置付きケーブル。
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