JP6902271B2 - ダウンザホールドリリング装置 - Google Patents
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Description
従来、この破損を避けるためドリフターによる打撃を中止し、ドリフターでは回転力だけを与え、打撃力としてはダウンザホールハンマーの打撃力のみを使用する使い方がなされていた。しかし、この使い方ではアウターリング(アウターロッド)の先端ケーシングビットに打撃力が与えられないので掘削力が弱く、掘進スピードが遅くなるという問題点があった。
1) 上方に配置したドリフターによって発生させた回転力と打撃力を、シャンクロッドを介して筒状の1本又は複数本継いで長尺としたアウターリングの上端と,同アウターリングの内部に挿入され且つ中心に空気路を有する1本又は複数本継いで長尺としたインナーロッドの上端との両方に伝達し、更に同シャンクロッドの下方のスイベルを介してインナーロッドの空気路へ高圧空気を送気できる構造を有し、しかもインナーロッドの下部にインナーロッドの空気路の高圧空気で作動して打撃力を発生させるダウンザホールハンマーを設け、同ダウンザホールハンマーのピストンの下端にインナービットを取付け、又アウターリングの下端にケーシングビットを取付け、前記回転力と打撃力を二重管構造にある前記のアウターリングとインナーロッドを介してそれらの下端の前記ケーシングビットとインナービットに与えて地盤を穿孔するダウンザホールドリリング装置に於いて、
最下段となるインナーロッドの下端部に中心に空気路を有する補助ロッドを螺合し、更に同補助ロッドの下端部に内部の中空空間の中空断面形状が多角形状とした接続筒体を螺着し、前記ダウンザホールハンマーのハウジングの上部の空気吸込口に螺合したエアカップリング金具に中央上部で上方へ突出した空気管を設けた突出部を螺合し、外形が前記接続筒体の中空空間の多角形状と同形同寸法で内部に前記空気路と連通した空気通路を有する柱体を前記突出部の空気管の先端部に螺着するとともに、同柱体を前記接続筒体の前記中空空間に嵌入して所定長さ上下に摺動できる構造とし、前記接続筒体とこれに嵌入した前記柱体と間に接続筒体と連結されて上下連動する左右一対の係止ピンを接続筒体の外部から挿入して間装できる構造とし、
前記接続筒体の外部から挿入できる左右一対の前記係止ピンは、前記接続筒体の内側のスライド溝の下端位置にあってしかも接続筒体の内側の中空空間に挿入された前記柱体の凹部に沿って摺動するように配置され、且つ前記凹部の上下の溝終端で前記係止ピンは制動され、前記柱体が前記接続筒体内で摺動できる距離l 1 は前記係止ピンの摺動が前記凹部の上下の溝終端で規制された移動距離であり、
更に補助ロッドの内側下端面と前記柱体の上端面との打撃力伝達面間の間隙及び前記接続筒体の外周下端面と前記突出部の環状上端面との打撃力伝達面間の間隙それぞれに緩衝リングを間装し、しかも前記柱体が接続筒体内での摺動できる距離l1は柱体の上端面と補助ロッドの内側下端面との間の最大隔離寸法l3からその間に間装した緩衝リングの無負荷時の自然厚みの寸法t3を差し引いた寸法δ3,δ3=l3−t3の寸法より長く、且つ前記摺動距離l1は接続筒体の外周下端面と突出部の環状上端面との間の最大隔離寸法l4からその間に間装した緩衝リングの無負荷時の自然厚みの寸法t4を差し引いた寸法δ4,δ4=l4−t4の寸法より長く設定することによって、インナーロッドの打撃力及びダウンザホールハンマーの振動荷重を間装した2個の緩衝リングで緩衝してダウンザホールハンマーのハウジングの破損を抑えるようにし、しかも緩衝リングの間装が容易に行える組立構造としたことを特徴とするダウンザホールドリリング装置
2) 前記係止ピンを接続筒体の外部から挿入する構造とし、接続筒体に係止ピンの挿入孔を設けるとともに、同挿入孔の挿入孔開口に近い孔壁部分にメスネジ部を螺刻し、係止ピンの外周に前記挿入孔のメスネジ部と螺合するオスネジを螺刻するとともに、係止ピンの頭部にネジドライバーの先端と係合できる係止溝を形成し、ネジドライバーで係止ピンを螺合しながら挿入孔に挿入して間装できるようにした、前記1)記載のダウンザホールドリリング装置
3) 接続筒体の内周下端部に中心向けて張り出した雌ねじ部を設け、同雌ねじ部の上方の接続筒体に所定長さの溝空間を設け、前記突出部の中央の空気管の外周に接続筒体の内周下端部の前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を半径方向に張出すように設け、しかも同雄ねじ部を前記雌ねじ部に螺進して接続筒体の内周の前記の溝空間に封入し、柱体の接続筒体内での摺動できる距離l1と前記雄ねじ部の摺動できる溝空間での長さl2を同一にし、更に前記柱体と接続筒体との摺動での上下の始端位置及び終端位置が同時に前記雄ねじ部の前記溝空間での上下の摺動の始点位置及び終端位置となるように同期させた、前記1)又は2)記載のダウンザホールドリリング装置
にある。
本発明の接続筒体の内部中空空間の外形状及びこれに嵌入する柱体の外形状の多角形状としては実施例では6角形であるが、4〜8角形が一般的に選択される。又、本発明のアウターリング(アウターロッド)及びインナーロッドは、複数本螺合して連結して長尺のロッドとして使用される。又、係止ピンはメスネジ部で螺着してもよいし、拡巾バネ付係止ピンをピン孔に挿入するだけで間装してもよい。
図中、1はドリフター、2はシャンクロッド、3は高圧空気をインナーロッド6に送気するスイベル、31は高圧空気の送気ホース、4は二重管構造のロッドで、5は同ロッドの複数本継いだアウターリング(アウターロッドともいう)、51は同アウターリングの下端に取付けたケーシングビット、6は複数本継いだインナーロッド、61は同インナーロッド6の中心部の空気路、7はダウンザホールハンマー、71はダウンザホールハンマーのハウジング、72はダウンザホールハンマー7の上方の空気吸引口、73は同空気吸引口の螺合部73aに螺合されたエアカップリング金具、73aはその螺合部、73bは突出部10とエアカップリング金具73との螺合部、74はダウンザホールハンマー7のピストンロッドに連結されたインナービット、8はインナーロッド6の下端に螺合部81aで螺着した補助ロッド、81aは上記螺合部、81bは補助ロッド8と接続筒体9との螺合部、82は補助ロッド8の中心の空気路、83は補助ロッド8の内側下端面で、打撃力・推力の伝達面となる。9は補助ロッド8の下部の螺合部81bに螺合した接続筒体、91は同接続筒体9の下端内周に設けた雌ねじ部、92は同雌ねじ部上方の環状の溝空間、92a,92bは溝空間92に嵌入されるストッパ面、93は係止ピンPKの挿入孔、931は挿入孔の開口近くの孔壁に刻設されたメスネジ部、94は同係止ピンPKの上下方向スライドのスライド溝、95は接続筒体9の外周下端面で、打撃力・推力の伝達面となり、96は接続筒体9内部の6角形状した中空空間である。10はダウンザホールハンマー7のエアカップリング金具73の上部外周に螺合した筒状の突出部、101は同突出部10の上部を縮径して中央上方へ突出させた空気管、101aはその中心部の空気路、102は接続筒体9の溝空間92に嵌入する空気管101から外方向に張り出した雄ねじ部、103は突出部10の空気管101外周の環状の上端面で、伝達面となる。11は空気管101の上部に螺合して取付けた外形が6角形状で内部が中空の空気通路114となる柱体、111は同柱体と空気管101の上部とを螺合した螺合部、112は接続筒体9の内面にある中空空間96と対向して陥凹させた柱体11の凹部、113は柱体11の上端面で、打撃力・推力伝達面となる。114は柱体11の中心の空気通路、K1,K2は鋼製バネ又は特殊ウレタン樹脂を用いた緩衝リングである。PKは係止ピン、PK1は係止ピンPKのオスネジ螺刻部、PK2は係止ピンPKの頭部に形成したネジ廻し用ドライバー係合溝、CONはダウンザホールハンマー7とインナーロッド6の下端との間の連結部である。
尚、ドリフター1,シャンクロッド2,スイベル3,ダウンザホールハンマー7の内部構造及びロッドを打ち込むリフトについては周知であるので、詳細構造・動作は省略している。
図1〜3に示すように、ドリフター1によって発生する打撃力はシャンクロッド2を介して二重管のロッド4のアウターリング(アウターロッド)5とインナーロッド6の上端を打撃して各ロッドに伝達される。そして、各ロッドの下端に取付けたケーシングビット51とインナービット74に伝達されて地盤を穿孔する。アウターリング5の打撃力は、アウターリング5同士の螺合部を介してそのままケーシングビット51へ伝達される。
一方、突出部10と接続筒体9との間の摺動長さl1・l2はスライド溝94及び溝空間92の長さで15mmとなっている。
ドリフター1から与えられる回転力は、シャンクロッド2を介してアウターリング(アウターロッド)5とインナーロッド6それぞれに与えられ、各ロッドを継ぐ螺合部(図示せず)を介して伝達され、アウターリング5の下端のケーシングビット51を回動させて穿孔する。インナーロッド6の回転力もインナーロッド6同士の螺合部(図示せず),最下段のインナーロッド6と補助ロッド8との螺合部81a,柱体11と空気管101との螺合部111,突出部10とエアカップリング金具73との螺合部73b,ダウンザホールハンマー7の空気吸引口72とエアカップリング金具73の螺合部73a,及び柱体11と接続筒体9の中空空間96との多角形状の嵌合によって、並びに係止ピンPKによる接続筒体9と柱体11との連係によって回転力は伝達され、ダウンザホールハンマー7のピストンに取付けたインナービット74に回転が与えられて、インナービット74及びアウターリング5の下端のケーシングビット51を回転させながら穿孔できるようになっている。この部分を周知であるので、構造・機構は省略する。
2 シャンクロッド
3 スイベル
31 送気ホース
4 二重管構造のロッド
5 アウターリング(アウターロッド)
51 ケーシングビット
6 インナーロッド
61 空気路
7 ダウンザホールハンマー
71 ハウジング
72 空気吸引口
73 エアカップリング金具
73a,73b 螺合部
74 ハンマーに取付けられたインナービット
8 補助ロッド
81a,81b 螺合部
82 空気路
83 下端面(伝達面)
9 接続筒体
91 雌ねじ部
92 溝空間
92a,92b ストッパ面
93 挿入孔
931 メスネジ部
94 スライド溝
95 下端面(伝達面)
96 中空空間
10 突出部
101 空気管
101a 空気路
102 雄ねじ部
103 上端面(伝達面)
104 螺合部(ハウジングとの)
11 柱体
111 螺合部
112 凹部
113 上端面(伝達面)
114 空気通路
K1,K2 緩衝リング
PK 係止ピン
PK1 オスネジ螺刻部
PK2 ネジドライバー係合溝
CON 連結部
Claims (3)
- 上方に配置したドリフターによって発生させた回転力と打撃力を、シャンクロッドを介して筒状の1本又は複数本継いで長尺としたアウターリングの上端と,同アウターリングの内部に挿入され且つ中心に空気路を有する1本又は複数本継いで長尺としたインナーロッドの上端との両方に伝達し、更に同シャンクロッドの下方のスイベルを介してインナーロッドの空気路へ高圧空気を送気できる構造を有し、しかもインナーロッドの下部にインナーロッドの空気路の高圧空気で作動して打撃力を発生させるダウンザホールハンマーを設け、同ダウンザホールハンマーのピストンの下端にインナービットを取付け、又アウターリングの下端にケーシングビットを取付け、前記回転力と打撃力を二重管構造にある前記のアウターリングとインナーロッドを介してそれらの下端の前記ケーシングビットとインナービットに与えて地盤を穿孔するダウンザホールドリリング装置に於いて、
最下段となるインナーロッドの下端部に中心に空気路を有する補助ロッドを螺合し、更に同補助ロッドの下端部に内部の中空空間の中空断面形状が多角形状とした接続筒体を螺着し、前記ダウンザホールハンマーのハウジングの上部の空気吸込口に螺合したエアカップリング金具に中央上部で上方へ突出した空気管を設けた突出部を螺合し、外形が前記接続筒体の中空空間の多角形状と同形同寸法で内部に前記空気路と連通した空気通路を有する柱体を前記突出部の空気管の先端部に螺着するとともに、同柱体を前記接続筒体の前記中空空間に嵌入して所定長さ上下に摺動できる構造とし、前記接続筒体とこれに嵌入した前記柱体と間に接続筒体と連結されて上下連動する左右一対の係止ピンを接続筒体の外部から挿入して間装できる構造とし、
前記接続筒体の外部から挿入できる左右一対の前記係止ピンは、前記接続筒体の内側のスライド溝の下端位置にあってしかも接続筒体の内側の中空空間に挿入された前記柱体の凹部に沿って摺動するように配置され、且つ前記凹部の上下の溝終端で前記係止ピンは制動され、前記柱体が前記接続筒体内で摺動できる距離l 1 は前記係止ピンの摺動が前記凹部の上下の溝終端で規制された移動距離であり、
更に補助ロッドの内側下端面と前記柱体の上端面との打撃力伝達面間の間隙及び前記接続筒体の外周下端面と前記突出部の環状上端面との打撃力伝達面間の間隙それぞれに緩衝リングを間装し、しかも前記柱体が接続筒体内での摺動できる距離l1は柱体の上端面と補助ロッドの内側下端面との間の最大隔離寸法l3からその間に間装した緩衝リングの無負荷時の自然厚みの寸法t3を差し引いた寸法δ3,δ3=l3−t3の寸法より長く、且つ前記摺動距離l1は接続筒体の外周下端面と突出部の環状上端面との間の最大隔離寸法l4からその間に間装した緩衝リングの無負荷時の自然厚みの寸法t4を差し引いた寸法δ4,δ4=l4−t4の寸法より長く設定することによって、インナーロッドの打撃力及びダウンザホールハンマーの振動荷重を間装した2個の緩衝リングで緩衝してダウンザホールハンマーのハウジングの破損を抑えるようにし、しかも緩衝リングの間装が容易に行える組立構造としたことを特徴とするダウンザホールドリリング装置。 - 前記係止ピンを接続筒体の外部から挿入する構造とし、接続筒体に係止ピンの挿入孔を設けるとともに、同挿入孔の挿入孔開口に近い孔壁部分にメスネジ部を螺刻し、係止ピンの外周に前記挿入孔のメスネジ部と螺合するオスネジを螺刻するとともに、係止ピンの頭部にネジドライバーの先端と係合できる係止溝を形成し、ネジドライバーで係止ピンを螺合しながら挿入孔に挿入して間装できるようにした、請求項1記載のダウンザホールドリリング装置。
- 接続筒体の内周下端部に中心向けて張り出した雌ねじ部を設け、同雌ねじ部の上方の接続筒体に所定長さの溝空間を設け、前記突出部の中央の空気管の外周に接続筒体の内周下端部の前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を半径方向に張出すように設け、しかも同雄ねじ部を前記雌ねじ部に螺進して接続筒体の内周の前記の溝空間に封入し、柱体の接続筒体内での摺動できる距離l1と前記雄ねじ部の摺動できる溝空間での長さl2を同一にし、更に前記柱体と接続筒体との摺動での上下の始端位置及び終端位置が同時に前記雄ねじ部の前記溝空間での上下の摺動の始点位置及び終端位置となるように同期させた、請求項1又は2記載のダウンザホールドリリング装置。
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