JP6901384B2 - ビームエミッタンス測定装置及び方法 - Google Patents
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Description
(構 成)
図1は第1実施形態のビームエミッタンス測定装置を示す概略構成図である。図2は第1実施形態のスリット板によるスリットスキャンの状態を示す説明図である。なお、図1は真空容器内の構成が分かるように透視した状態を示している。
従来の高精度な2次元エミッタンス測定では、線型の開口部が形成されたスリット板を2枚用意し、それぞれのスリット板2で1次元ずつ別々にスキャンしてエミッタンスを測定する必要があった。
このように本実施形態によれば、1枚のスリット板2でビーム径方向の2次元のビームエミッタンスを広いエネルギー領域、特に位相空間分布の非均一性が顕著な低エネルギー領域のビーム1の場合において高精度かつ同時測定が可能になる。その結果、加速器コミッショニングの効率化が期待できる。
図3は第1実施形態のビームエミッタンス測定装置の変形例で用いられるスリット板を示す正面図である。図4は第1実施形態の変形例のスリット板によるスリットスキャンの状態を示す説明図である。なお、前記第1実施形態と同一部分又は類似部分には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(構 成)
図5は第2実施形態のビームエミッタンス測定装置を示す概略構成図である。なお、前記第1実施形態及びその変形例と同一部分又は類似部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。また、図5は真空容器内の構成が分かるように透視した状態を示している。
真空容器5内においてビーム1がスリット板2の開口部2aを通過せず、金属部2bに衝突すると、その電流が、リード線8、接続端子9、接続端子10、及びリード線11を経てビーム電流測定装置6に流れる。ビーム電流測定装置6では、金属部2bに衝突したビーム1の電流が測定される。そのため、あらかじめ規定されたビーム電流が流れているかを確認することができる。これにより、本実施形態では、あらかじめ規定されたビーム電流が流れている場合に、ビームエミッタンスを測定することで、ビームエミッタンスを正確に測定することが可能になる。
このように本実施形態によれば、ビーム電流とエミッタンスの同時測定が可能になることで、従来は別途用意していたビーム電流測定装置が必要なくなるため、装置全体のコンパクト化とコストダウンを図ることが可能になる。
(構 成)
図6は第3実施形態のビームエミッタンス測定装置を示す概略構成図である。なお、前記第1実施形態、その変形例、及び第2実施形態と同一部分又は類似部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。また、図6は真空容器内の構成が分かるように透視した状態を示している。
上記のように構成された本実施形態では、スリット板移動装置7を備えることにより、真空容器5においてスリット板2をビーム1の進行方向と同一方向に移動させることができる。その結果、スリット板2とビーム強度測定装置3との間の距離調整が可能になる。
このように本実施形態によれば、スリット板2とビーム強度測定装置3との間の距離調整が可能になることにより、ビーム発散角の測定精度が向上し、ビームエミッタンスを高精度に測定することが可能になる。
本発明の各実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (7)
- 真空容器と、
前記真空容器内において荷電粒子ビームの進行方向に対して垂直に設置され、前記荷電粒子ビームの径方向に対して2次元の方向に開口する開口部が形成され、かつ前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面上を移動可能なスリット板と、
前記真空容器内において前記スリット板の前記開口部を通過した前記荷電粒子ビームの空間分布を測定する空間分布測定装置と、
を備え、
前記スリット板は金属部を有し、この金属部が前記荷電粒子ビームの電流を測定するビーム電流測定装置と電気的に接続されている
ことを特徴とするビームエミッタンス測定装置。 - 真空容器と、
前記真空容器内において荷電粒子ビームの進行方向に対して垂直に設置され、前記荷電粒子ビームの径方向に対して2次元の方向に開口する開口部が形成され、かつ前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面上を移動可能なスリット板と、
前記真空容器内において前記スリット板の前記開口部を通過した前記荷電粒子ビームの空間分布を測定する空間分布測定装置と、
前記スリット板を前記荷電粒子ビームの進行方向に移動させる第2のスリット板移動装置と、
を備えることを特徴とするビームエミッタンス測定装置。 - 前記スリット板は、前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面に対して複数の開口部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のビームエミッタンス測定装置。
- 前記スリット板は、前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面に対して2軸以上が交差する線形形状の開口部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のビームエミッタンス測定装置。
- 前記スリット板を前記荷電粒子ビームの進行方向に対して垂直な平面上で1次元移動させる第1のスリット板移動装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のビームエミッタンス測定装置。
- 真空容器内において荷電粒子ビームの進行方向に対して垂直に設置され、かつ前記荷電粒子ビームの径方向に対して2次元の方向に開口する開口部が形成されたスリット板を前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面上を移動させるスリット板移動工程と、
前記スリット板移動工程により前記スリット板の前記開口部を通過した前記荷電粒子ビームの電流強度の空間分布を、前記真空容器内に設置された空間分布測定装置により測定する空間分布測定工程と、
前記スリット板に設けられた金属部に電気的に接続されたビーム電流測定装置により前記荷電粒子ビームの電流を測定する工程と、
を有することを特徴とするビームエミッタンス測定方法。 - 真空容器内において荷電粒子ビームの進行方向に対して垂直に設置され、かつ前記荷電粒子ビームの径方向に対して2次元の方向に開口する開口部が形成されたスリット板を前記荷電粒子ビームの径方向の2次元平面上を移動させるスリット板移動工程と、
前記スリット板移動工程により前記スリット板の前記開口部を通過した前記荷電粒子ビームの電流強度の空間分布を、前記真空容器内に設置された空間分布測定装置により測定する空間分布測定工程と、
第2のスリット板移動装置により前記スリット板を前記荷電粒子ビームの進行方向に移動させる第2のスリット板移動工程と、
を有することを特徴とするビームエミッタンス測定方法。
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