JP6900819B2 - 反転オフセット印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性基材を用いる反転オフセット印刷によるパターン形成方法に関する。
近年、プリンテッドエレクトロニクスの発展は著しく、フィルム上に形成されたディスプレイやウェアラブルデバイスなど、印刷技術で形成される、薄型、軽量の情報端末が提案されている。
現在、前記情報端末に用いられるトランジスタの主流はシリコン系であるが、その製造方法としては、シリコンをスパッタやCVD等のドライ法で成膜した後、フォトリソグラフィー技術を用いて前記トランジスタをパターニングする方法が一般的である。
これに対して、より低コストで、かつ、プラスチックフィルムに代表されるフレキシブル基材上に容易にパターニングできることから、前記トランジスタを印刷技術で作製するプリンテッドエレクトロニクスが注目されている。印刷技術を用いることで、フォトリソグラフィーよりも装置や製造上のコストが下がり、また、真空や高温プロセスを必要としないことから、エネルギー負荷の低減が達成されるなどのメリットが挙げられる。
しかしながら、印刷法はフォトリソグラフィー法と比較すると、概して解像性が悪く、微細なパターニングが課題である。パターニングの精度はトランジスタの性能に直接影響を及ぼすため、解像性の高い印刷技術の開発が求められている。
これに対し、微細パターン形成に有効な印刷方法として反転オフセット印刷法がある(特許文献1)。
反転オフセット印刷法について図1を用いて以下に説明する。
(インク膜形成工程)
まず、離型性表面を有する弾性基材1に、インク2を塗布して弾性基材1aを得る。ここで離型性とは前記弾性基材上に形成されたインク膜を印刷基材5に接触させて、転写する際に、弾性基材上のインク膜を残留させることなく、印刷基材に移行させる作用をいい、一般に印刷用の弾性基材に求められる公知の基本的特性である。
(インク膜濃縮工程)
その後、インクを構成する液体成分の少なくとも一部を蒸発、あるいは前記弾性基材に吸収させ、弾性基材表面に濃縮されたインク膜2aを形成することで弾性基材1bとする(図1(a)〜(c))。
(除去工程)
次に、弾性基材1bを除去凸版3に密着させ、前記インク膜を除去凸版3に接触させることでインク膜の不要な部分を除去し、弾性基材表面に印刷パターンが形成されたインク膜2bを含む弾性基材1cを得る(図1(d))。
(転写工程)
次に、弾性基材1cを印刷基材5に密着させて離すことで、前記インク膜2bを印刷基材5に転写することにより、印刷基材上にパターンが形成された印刷物1dを得る(図1(e)〜(f))。
(乾燥工程)
転写後のインク膜が付着していない弾性基材1を乾燥して、弾性基材表面、あるいは弾性基材に吸収された液体成分の一部を除去する。
前記弾性基材は一般にオフセット印刷に供することができる離型性を有するものであれば特に限定はなく、一般にブランケットと呼ばれる公知公用の弾性基材を用いることができ、具体的にはシート状に加工されたウレタンゴム、ポリジメチルシロキサン(シリコーンゴム)などを挙げることができる。
ここで前記インク膜形成工程において弾性基材上に異物が付着していたり、インク中に気泡が混入していると、均質なインク膜が形成されず、ピンホールやスジ状の印刷欠陥を生じる場合がある。
また前記インク膜濃縮工程で濃縮が不十分であったり、逆に濃縮しすぎると、その後の除去工程において、弾性基材上のインク膜と除去凸版との接触による印刷パターン形成に不良が生じ、十分な解像性が得られない場合がある。
前記のインク膜形成工程とインク膜濃縮工程に由来する印刷欠陥により、目的とする印刷物に重大な品質上の欠陥を生じることが問題となる場合がある。特に、前記反転オフセット印刷法によりトランジスタの微細パターンを形成する場合、トランジスタの電極細線に欠損や断線、あるいは結合(ショート)が生じるなど、トランジスタの性能を低下させる恐れがある。
また連続的に印刷を繰り返す場合、前記乾燥工程で乾燥が不十分だと、印刷を繰り返すことにより、前記弾性基材にインク由来の液体成分が蓄積し、その結果、前記インク膜濃縮工程において、液体成分の吸収速度が低下し、インク膜が十分に濃縮されない状態で、除去工程、転写工程を経るため、印刷物の解像性が低下する恐れがある。また濃縮に長時間を要して大幅に生産性が低下する恐れがある。
前記課題を解決する手段として、転写する弾性基材上のインクのムラの有無を検知する技術が開示されている(特許文献2)。具体的にはインク膜が形成された弾性基材をラインカメラで撮像し、塗工ムラがある場合は、印刷機を停止させるものである。
しかしながら前記公報の方法ではインク膜の撮像画像のみの情報しか得られず、例えば、局所的な濃縮の進行やカスレの判別、インク膜の厚みムラなどの欠陥情報が得られず、必ずしも良好な解像性を得ることができない。
また印刷物を作製する前に、検査用ロールに印刷するパターンを転写し、得られた転写パターンを検査することを特徴とする検査装置を含む印刷装置が開示されている(特許文献3)。
しかしながら前記検査方法では印刷装置に検査用ロールと検査装置を設置する必要があり、印刷装置の大型化、及び高コスト化が問題となる。
また弾性基材の表面に光を照射する照明手段と、前記照明手段により照らし出された前記弾性基材を撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影された画像を弾性基材の画像データとして取り込み二値化処理して記憶する記憶手段と、前記記憶手段にて記憶した前記画像データと前記撮像手段にて取り込んだ次の弾性基材の画像データとを比較照合する画像照合手段と、前記画像照合手段により照合した前記画像データと前記次の画像データとが一致しているか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段で一致していないと判定された場合に印刷停止及び不一致情報の報知を行う制御手段及び報知手段を主な構成とする検査方法が開示されている(特許文献4)。
しかしながら前記検査方法では刻々と濃縮が進行する弾性基材上のインク膜の濃縮状況を測定することができず、したがって、最適な転写タイミングを確定できないため、転写パターンに歪みやヨレなどの欠陥を生じるなどして、目的とするトランジスタの性能を低下させる恐れがある。
特開2000−289320号公報 特開2007−230109号公報 特開2014−159089号公報 特開2016−176861号公報
本発明が解決しようとする課題は、前記課題を鑑みて成されたものであり、具体的には、インク膜形成工程において、弾性基材上のインク膜の欠陥箇所を特定し、欠陥を有する印刷物を排除することを特徴とし、さらにインク膜濃縮工程において、濃縮時間を決定すること、および乾燥工程において乾燥時間を決定することにより、解像性に優れる印刷物を提供することであり、これにより本発明の方法で印刷した電極細線の欠損や断線、結合を大幅に抑制することができる。すなわち本発明はトランジスタなどの微細電子回路パターン形成において、トランジスタの性能低下、および動作不良を大幅に抑制することができる印刷方法を提供するものである。
上記課題を解決する手段として、少なくとも、インク離型性を有する弾性基材上にインクを塗布してインク膜を得るインク膜形成工程と、
前記インク膜を濃縮するインク膜濃縮工程と、
前記弾性基材上の前記インク膜を除去凸版と接触させて、前記インク膜から不要部分を除去して、前記弾性基材上にパターニングされたインク膜を得る除去工程と、
前記弾性基材上の前記パターニングされたインク膜を印刷基材に接触転写させて、印刷物を得る転写工程と、
前記弾性基材を乾燥する乾燥工程、
を含む印刷方法において、
前記インク膜形成工程で得られるインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、塗工欠陥箇所を特定し、塗布欠陥印刷物を排除することを特徴とする印刷方法である。
また前記記載のインク膜濃縮工程において、前記インク離型性を有する弾性基材上のインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、前記インク膜濃縮工程の濃縮時間を決定することを特徴とする印刷方法である。
また前記記載の転写工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、転写欠陥の有無を判断することを特徴とする印刷方法である。
また前記記載の乾燥工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、弾性基材の乾燥時間を決定することを特徴とする印刷方法である。
また前記記載の多波長反射スペクトルの検出手段がハイパースペクトルカメラである請求項1〜4いずれか1項に記載の印刷方法である。
また前記記載の反射スペクトルの範囲が300nmから2500nmである、請求項1〜5いずれか1項に記載の印刷方法である。
また前記記載の反射スペクトルの範囲が400nmから1000nmである、請求項1〜5いずれか1項に記載の印刷方法である。
本発明によれば、反転オフセット印刷における印刷欠陥の低減が可能となり、電極細線に欠損や断線が大幅に抑制された解像性に優れるトランジスタの微細パターンが形成され、トランジスタの性能低下、動作不良を抑制することができる。
またインク膜形成工程で、いち早く欠陥の発生が検知できるので、以後の工程を実施することなく、不良品の除外が可能となる。また後工程である版洗浄の実施が不要となるので、版洗浄由来の廃液低減にも寄与できる。
また本発明によれば、弾性基材の表面、あるいは弾性基材に吸収されたインクの液体成分を検知できるので、乾燥工程において乾燥時間を決定することができ、繰返し印刷による弾性基材へのインク由来の液体成分の蓄積を抑制できる。弾性基材への液体成分蓄積抑制により、インク膜濃縮工程においても、一定の濃縮度を維持できるので、印刷欠陥の抑制による品質向上、および解像性向上に寄与できる。
印刷物の解像度に関して、インク膜濃縮工程において、印刷毎のインク膜の濃縮度を検出して、一定の濃縮度となる濃縮時間を決定できるので、印刷毎の印刷物の解像度を一定に保つことができ、トランジスタの性能低下を抑制することができる。
反転オフセット印刷工程を説明するための断面図である。 本発明の反転オフセット印刷を実施するための装置構成を示す模式図である。 本発明の反転オフセット印刷で使用した除去凸版の一例を示す平面図である。 実施例1におけるインク膜濃縮工程のインク膜の多波長反射スペクトル測定結果の一例である(濃縮が進み過ぎて印刷不良となった例)。 実施例1におけるインク膜濃縮工程のインク膜の多波長反射スペクトル経時変化の一例である(濃縮度が適切で印刷良好となった例)。 実施例1におけるインク膜濃縮工程のインク膜の多波長反射スペクトル経時変化の一例である(濃縮が不十分で印刷不良となった例)。 実施例2の乾燥工程における弾性基材の多波長反射スペクトル経時変化の一例である。 実施例2の乾燥工程における弾性基材の多波長反射スペクトルの変化率の一例である。
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は反転オフセット印刷法について示した図である。図2は本発明の反転オフセット印刷法を実施する装置構成の一例である。
離型性表面を有する弾性基材1に、インクを塗布してインク膜2を形成(インク膜形成工程)した後、インクを構成する液体の少なくとも一部を前記弾性基材1に吸収させることにより、濃縮されたインク膜2aを形成(インク膜濃縮工程)し、そのインク膜を含む弾性基材1bを除去凸版3に密着させて、パターンに不要な部分を除去(除去工程)した後、弾性基材1cを印刷基材5に密着させてインク膜2bを印刷基材5に転写することで、目的とするパターンを有する印刷物1dを得る(転写工程)。しかる後に弾性基材1を乾燥する(乾燥工程)。
インク膜形成工程において、前記弾性基材上に均一な厚みのインク膜を形成することができる方法であれば、特にそのインク膜形成方法に限定は無いが、スリットダイコート法、バーコート法、スピンコート法、ドクターブレード法、ディスペンス法、インクジェット法など、公知公用のインク膜形成方法を用いることができる。
またインクに関しても反転オフセット印刷法で印刷できるインクであれば特に限定は無く、有機物や樹脂が溶解した溶液、金属微粒子や無機酸化物微粒子などの体質成分を含む分散液が挙げられ、これらのインクをインク膜化することにより、絶縁体膜や半導体膜、導電体膜を形成することができる。
前記インクを構成する液体に関しても特に限定は無く、水やアルコール類、ケトン類、エステル類などの有機溶剤やその混合液を用いることができる。その他に前記インクは公知公用の分散剤や添加剤を含んでもよい。
前記弾性基材は一般にオフセット印刷に供することができる離型性、すなわち、弾性基材上に塗布されたインクを版や印刷基材に接触させてインク膜を転写する機能を有するものであれば、特に限定はなく、一般にブランケットと呼ばれる公知公用の弾性基材を用いることができる。
またこのような弾性基材は液体を吸収する機能を有し、例えばインクを前記弾性基材上に塗布すると、インクの液体成分を吸収して前記インク膜を濃縮することができる。
前記弾性基材の一例として、具体的にはシート状に加工されたウレタンゴム、ポリジメチルシロキサン(シリコーンゴム)などを挙げることができる。またこれらの弾性基材はPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなるフィルム層や、ウレタンスポンジなどからなるクッション層などと接着することにより、積層構造を有してもよい。
インク膜濃縮工程では、インクの液体成分の一部を蒸発、あるいは前記弾性基材に吸収させることにより、濃縮することができる。ここで濃縮の進行によりインク膜の流動性が低下し、半固体状態となる。ここで濃縮が不十分でインク膜の流動性が高い状態で、除去凸版にインク膜を接触させ、インクの不要部分の除去を実施(除去工程)すると、インク膜の除去部分付近のエッジ部に乱れが生じ、印刷物の解像性が低下する場合がある。
あるいは濃縮が進行しすぎて前記インク膜が固体状になると、除去工程でインク膜を除去凸版に接触させても、インク膜の不要部分のみを取り除くことができず、印刷物の解像性が低下する場合もある。
すなわち反転オフセット印刷法で解像性の高い印刷物を得るには、インク膜濃縮工程においてインク膜は適当な流動性を有するように濃縮度を調整することが必要であり、本発明の方法を用いて濃縮度を管理することによって、トランジスタなどの電子回路形成に適用できる微細なパターニングを可能とすることができる。
本発明の方法は前記インク膜形成工程で得られるインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、インク膜の欠陥箇所を特定し、欠陥を含む印刷物を排除することを特徴とする印刷方法である。
また本発明の方法は前記インク膜濃縮工程において、前記弾性基材上のインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、前記インク膜濃縮工程の濃縮時間を決定することを特徴とする印刷方法である。
ここで弾性基材上のインク膜の濃縮速度は外気温や湿度、気流、あるいは弾性基材表面、および弾性基材内部のインク由来の液体成分の残存量に影響され、印刷毎に必ずしも一定速度とは限らず、したがって、インク膜濃縮工程において本発明の多波長スペクトル測定によって、濃縮時間を決定することにより、印刷欠陥の低減が可能となり、例えば、電極細線に欠損や断線が大幅に抑制されたトランジスタの微細パターンが形成され、トランジスタの性能低下を抑制することができる。
また本発明の方法は前記転写工程において、前記弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、転写欠陥の有無を判断することを特徴とする印刷方法である。
また本発明の方法は前記乾燥工程において、前記弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、弾性基材の乾燥時間を決定することを特徴とする印刷方法である。
ここで前記乾燥工程において、前記弾性基材の多波長反射スペクトルは実質上、弾性基材上、あるいは弾性基材に吸収されたインク由来の液体成分の多波長反射スペクトルを含んでおり、例えばインクの液体成分にエタノールやブタノールなどのアルコール含んでいれば、1700nm付近にアルコール類由来の水酸基の吸収を定量的に計測することができる。
前記乾燥工程で前記弾性基材を乾燥する方法には特に限定は無く、公知公用の乾燥方法を用いることができ、例えば送風乾燥、熱風送風乾燥、遠赤外線ヒーターによる乾燥などを挙げることができる。
前記乾燥工程で計測するインク由来の液体成分量を測定することにより、前記弾性基材の乾燥度を検査することができ、弾性基材に液体成分を蓄積させないための、必要な乾燥時間を決定することができる。これにより、印刷欠陥の低減が可能となり、例えば、電極細線に欠損や断線が大幅に抑制されたトランジスタの微細パターンが形成され、トランジスタの性能低下を抑制することができる。
前記の多波長反射スペクトルを測定する方法に関しては特に限定は無く、測定するスペクトル範囲が300nmから2500nm、あるいは前記反射スペクトルの範囲が400nmから1000nmであれば問題なく本発明の多波長反射スペクトル測定方法として使用することができる。
本発明の多波長反射スペクトルの測定は、スペクトル範囲が300nmから2500nm、あるいは前記反射スペクトルの範囲が400nmから1000nmで、少なくとも2波長以上の反射スペクトルを測定するものであれば、特に限定は無いが、例えば、波長450nmと波長600nmの2波長の反射スペクトルを測定する、もしくは波長が500nmから2000nmの範囲で5nm間隔で連続的に測定してもよい。
本発明の多波長反射スペクトルの測定は、インク膜、および弾性基材の反射スペクトルの複数波長成分を同時に測定することができるので、各波長それぞれの経時変化を追跡することにより、インク膜の欠陥、インク膜の濃縮度、弾性基材の乾燥度をより正確に検査できるので、印刷欠陥が大幅に低減され、例えば、電極細線に欠損や断線が大幅に抑制されたトランジスタの微細パターンが形成可能となり、トランジスタの性能低下を抑制することができる。
また本発明の多波長反射スペクトル測定は離型性を有する弾性基材上のインク膜、あるいは弾性基材の表面の反射スペクトルを測定するため、該インク膜、あるいは弾性基材全体の反射スペクトル測定が好ましい。このような目的に適する多波長反射スペクトル測定装置として、ハイパースペクトルカメラを挙げることができる。
ハイパースペクトルカメラは一般的なCCDカメラと異なり、波長が300nmから18000nmの可視光から赤外線の幅広い波長領域を細かく区分けし、それぞれの波長域での光強度(波長スペクトル)を取得することができるので、肉眼では識別困難な色ムラや、異物混入・経時変化の検出が可能である。
また一般のCCDカメラが可視光領域をカラーフィルター等で、赤、緑、青に分光し、それぞれを取得することで、画像を得ているのに対して、ハイパースペクトルカメラは回折格子等で分光し、非常に狭い波長域の光強度を個々に取得することで、肉眼では識別困難な細かな色の情報を判別しており、可視光領域だけではなく、赤外線領域(波長700nm〜2500nm近傍)領域も撮像することができるので、そのスペクトルを分析することで、対象物の物性や濃度も知ることができる。
したがってハイパースペクトルカメラは前記のインク膜を濃縮する第二工程において、弾性基材上の急激に濃度が変化するインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、前記第二工程の濃縮時間を決定することに適している。
またハイパースペクトルカメラは前記記載の第四工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、残留するインク膜の有無を検出することにより、転写欠陥の有無を判断することに適している。
またハイパースペクトルカメラは前記記載の第五工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、弾性基材表面、あるいは内部に浸透している液体成分の有無、あるいはその量を測定することにより、前記弾性基材の乾燥時間を決定することに適している。
本発明の印刷方法には公知公用のハイパースペクトルを用いることができ、一例としてエバ・ジャパン株式会社NH−7、あるいはSISシリーズ、RESONON社のPIKAシリーズ、Headwall Photonics社のHyperSpecシリーズを挙げることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
(印刷準備(インク))
反転オフセット印刷用インクとして、銀ナノ粒子分散導電性インク(銀の固形分として15%、平均粒子径20μm)を用いた。該導電性インクは本発明の方法で印刷した後、180℃で30分間、オーブン中で加熱することにより、導電性を有する印刷物とすることができる。
(印刷準備(弾性基材))
弾性基材として、120μm厚みのポリエステルフィルムに200μm厚みのシリコーンゴムを積層接着した50mm×50mm角のものを用いた。
(印刷準備(版))
印刷用版は厚み3.0mmのウェットエッチング法で印刷パターンを加工した65mm×65mm角のソーダガラス版を用いた。印刷パターンには印刷方向(除去、転写方向)に平行、および垂直な、幅100μmで長さが20mmの直線パターンを含む(図3)。該直線パターンは500μm間隔で配置され、平行、垂直ともにそれぞれ、40本作製した。該直線パターン以外に観察用の格子パターン(45°傾斜、幅100μm)、円柱パターン(直径200μm、千鳥配置)を作製した。
(印刷準備(印刷基材))
印刷基材として60mm×60角で0.7mm厚みの無アルカリガラス板を使用した。
(印刷準備(印刷装置))
印刷装置としてMHIソリューションテクノロジーズ株式会社製PE−TESTER P−100を使用した。
(インク膜形成工程)
前記導電性インクを前記弾性基材にガラス製スリットダイコーターを用いて塗布することにより、前記弾性基材上にインク膜を形成した。
(濃縮工程)
インク膜形成後、30秒経過した後、エバ・ジャパン社製ハイパースペクトルカメラNH−8を用いて波長範囲400nmから1000nmの範囲でインク膜全体を撮像した。さらに同様にして、30秒毎にインク膜を撮像した。この間、インク膜の濃縮が進行し、インク膜はしだいに銀光沢を帯びた。
(除去工程)
続いてインク膜が形成された弾性基材を版に密着させ、前記インク膜の不要な部分を除去凸版に接触させることで除去し、弾性基材表面に印刷パターンを形成した。
(転写工程)
次に、印刷パターンが形成された弾性基材を印刷基材に密着させて離すことで、印刷パターンを印刷基材に転写することにより、印刷基材上に印刷物を得た。
同様にして数回、印刷を繰返し、濃縮工程におけるインク膜の多波長反射スペクトル測定、除去、転写を実施して印刷物を得た。このとき濃縮時間は前記の90秒に限定せず、60か秒から150秒の範囲で30秒毎に設定することにより、濃縮時間の異なる印刷を実施した。
前記インク膜は、前記弾性基材上に塗布後、蒸発と弾性基材への液体成分吸収により、濃縮され、しだいに銀光沢を呈するが、塗布後60秒程度では該インク膜の端部に比して、中央部分の濃縮は不十分であった。前記印刷の一例として、塗布によるインク膜形成後、90秒経過後にインク膜全体が銀光沢を帯びたのを確認し、該インク膜を前記ソーダガラス版に接触させ、インクの不要部分を除去した後、前記印刷基材に弾性基材上にパターニングされたインク膜を印刷基材に転写することにより、印刷物を得た。得られた印刷物をキーエンス社製レーザー顕微鏡VK−8700で観察したところ、印刷欠陥は見られず、印刷パターン形状は良好であった。
(濃縮工程のインク膜の多波長反射スペクトル解析)
続いて、前記濃縮工程で撮像したインク膜の多波長反射スペクトルを解析して、多波長反射スペクトルの経時変化を比較した(図4〜図6)。その結果、前記銀インクからなるインク膜では、塗布直後の未濃縮状態では780nm付近の反射スペクトル強度が高く、濃縮の進行に伴って、620nm付近のスペクトル強度が高まることが見出された。前記繰返し印刷における濃縮工程の反射スペクトル比(=620nmの反射スペクトル/780nmの反射スペクトル)を算出すると、該スペクトル比が0.95未満ではインク膜濃縮不良による解像性の低さが確認され、該スペクトル比が1.04以上ではインク膜の濃縮が進み過ぎて固体状に近い膜となり、印刷不良を生じることが判明した。したがって、濃縮時間に係らず、該スペクトル比が0.95以上で1.04未満であれば、良好な印刷物が得られることを見出した。
ただし、前記インク膜の反射スペクトル比に関しては、使用するインクによって選択する波長が異なり、かつ、そのスペクトル比の最適範囲も異なる。したがって、使用するインク毎にインク膜の濃縮度とスペクトルの関係を取得し、最適スペクトル比の範囲を決定してから、連続印刷を実施する。よって解析する多波長反射スペクトル、およびそのスペクトル比は本実施例に限定されない。
(連続印刷)
前記のインク膜形成から転写工程までの一連の反転オフセット印刷工程を20回繰返す連続印刷を実施した。塗布によるインク膜形成後、30秒毎に各印刷のインク膜濃縮工程で前記のハイパースペクトルカメラによる撮像を実施し、インク膜全体の反射スペクトルを測定した。前記のインク膜中央部の反射スペクトル比が0.95以上であり、かつ、1.04未満であることを確認して、除去工程、転写工程を実施した。このとき、弾性基材へのインク由来の液体成分吸収が蓄積されるため、濃縮に要する時間は印刷を重ねるごとに長時間化したものの、問題なく20回連続で繰返し印刷することができた。
(印刷物評価)
連続20回の印刷の後、得られた印刷物をレーザー顕微鏡で観察したところ、印刷欠陥はほぼ見られず、印刷パターンの解像性は高く、良好であった。また印刷物を180℃で30分、オーブン中で加熱熱風焼成した後、日置電機株式会社製X−Y C HiTESTERを用いて前記記載の直線パターン(合計80本)の抵抗値を測定することにより、断線、ショートを検査したところ、無欠陥であった(表1)。
(塗布欠陥)
また前記連続印刷において、本発明のインク膜の多波長反射スペクトルを測定することにより、撮像画像から塗布不良を検出することができる。すなわち、インク膜形成工程において、インク膜にカスレやピンホールなどが生じて、均一なインク膜が形成されてないことが、撮像画像あるいは反射スペクトルデータから確認された場合、直ちに印刷を中止し、不良なインク膜を弾性基材から除去することにより、連続印刷を継続することができる。
例えば実施例1において、印刷13回目でピンホール発生によるインク膜形成不良が発生したので、印刷を中断し、不良なインク膜を除去した。不良インク膜形成を見落とした場合、不良印刷物が発生する上、版洗浄作業の負荷も加わるので、大幅に生産性が低下し、好ましくない。一般に反転オフセット印刷のインク膜形成工程で形成されるインク膜は薄膜であり、インク種によっては透明なので、目視による判別が困難である。本発明の多波長反射スペクトル測定、および撮像画像のスペクトルデータに基づく可視化により、目視に比して著しく欠陥判別しやすくなる。したがって、本発明の方法を用いることで、生産性低下やインク膜が不良のまま除去、転写、版洗浄工程を実施し、その結果生じる版洗浄工程由来の廃液量増大を抑制することができる。
(転写欠陥)
また前記連続印刷の転写工程において、本発明のインク膜の多波長反射スペクトルを測定することにより、転写欠陥の有無を判断することができる。すなわち、除去工程、もしくは転写工程において、インク膜が前記弾性基材から版、もしくは印刷基材に移行せず、弾性基材に残留すれば、本発明の多波長反射スペクトルを測定することにより、インク膜由来のスペクトルが検出されるので、欠陥の有無を判断することができる。
例えば実施例1の印刷8回目の転写工程において、ハイパースペクトルカメラによる撮像画像から弾性基材上にインク膜の残留を検出、すなわち転写不良を確認したので、印刷を中断し、弾性基材から不良なインク膜を除去した。本発明の方法を用いることで、連続印刷における印刷不良の検出を速やかに実施することができるので、生産性低下を大幅に抑制することができる。
Figure 0006900819
(比較例1)
前記インク膜濃縮工程における濃縮時間を90秒に固定する以外は、実施例1と同様にして、印刷準備を実施した後、反転オフセット印刷を連続で実施した(インク膜の撮像、多波長反射スペクトル測定は実施しない)。印刷10回目、11回目に連続して転写不良が発生した。目視で弾性基材上のインク膜の残留を確認した。さらに印刷12回目、13回目の除去工程において、未濃縮インク膜が版と接触することによって生じた除去不良を確認した。さらに印刷14回目、15回目のインク膜形成工程において、一部のインク膜除去不良由来と考えられるピンホール状のインク膜形成不良が発生したため、連続印刷を中止した。また印刷後の電気特性評価において、印刷7回目以降の印刷物には断線、ショートが多数、発生していることが確認され、印刷良品が得られていなかったことを確認した(表2)。印刷物の顕微鏡観察からも、印刷7回目以降は全体的に解像性が低いことを確認した。
Figure 0006900819
(印刷準備(インク))
反転オフセット印刷用の絶縁体インクとして、UV硬化性スチレンアクリル樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)溶液(固形分として20%、ほぼ無色)を用いる以外は、実施例1と同様にして印刷準備を実施した。本発明の方法で印刷した後、印刷基材上のパターニングされた該絶縁体インク膜を高圧水銀ランプを具備したUV照射装置を用いて、積算光量2000mJ/cm2で硬化することにより、絶縁性を有する透明の印刷物とすることができる。
(印刷準備(弾性基材、版、印刷基材)
インク以外の部材、装置は実施例1と同様にして、印刷準備を実施した。
(インク膜形成工程)
実施例1と同様にして、前記弾性基材上にインク膜を形成した。
(濃縮工程)
インク膜形成後、エバ・ジャパン社製ハイパースペクトルカメラSIS−1を用いて波長範囲1000nmから1600nmの近赤外領域でインク膜全体を撮像した。前記インク膜形成工程で良好なインク膜が形成されているかどうかは、該インク膜が透明薄膜であるため、目視では判断できないが、本発明の近赤外域の撮像画像からは判断できる。前記絶縁体インクでは1320nm、および1420nmの反射スペクトルからインク膜形成状態を判断した(図7)。撮像画像と反射スペクトルから良好なインク膜が形成されていないことが確認された場合は、直ちに印刷を中断し、以後の工程を実施しないことにより、生産性低下を抑制することができ、版洗浄に伴う洗浄液使用、廃液処理の負荷を低減することができる。
前記撮像から良好なインク膜が形成されていることを確認した後、90秒間、該インク膜の液体成分を前記弾性基材に吸収させるか、あるいは揮発させることにより、インク膜の濃縮を進行させた。このとき、インク膜はしだいに透明フィルム状に変化した。
(除去工程)
実施例1と同様にして、インク膜が形成された弾性基材を版に密着させ、前記インク膜の不要な部分を除去凸版に接触させることで除去し、弾性基材表面に印刷パターンを形成した。
(転写工程)
実施例1と同様にして、印刷パターンが形成された弾性基材を印刷基材に密着させて離すことで、印刷パターンを印刷基材に転写することにより、印刷基材上に印刷パターンが形成された印刷物を得た。
(乾燥工程)
転写後の弾性基材を前記ハイパースペクトルカメラSIS−1を用いて波長範囲1000nmから1600nmの範囲で30秒毎に撮像した。撮像画像をもとに取得した多波長反射スペクトルから、弾性基材上、もしくは弾性基材内部に浸透したPGMEAと見られるインク由来の液体成分を確認した。さらに30秒毎の撮像の結果、乾燥の進行に伴って、該インク由来成分の低減が確認された。該インク由来成分はPGMEAなどの揮発性液体であり、乾燥工程の送風によって揮発し、しだいに前記弾性基材から除去されたと考えられる。本発明の方法で弾性基材の乾燥度を検査することにより、乾燥に必要な最短時間を決定できるので、印刷時間の短縮が可能となり、乾燥に必要な送風量を最小限に抑えることに寄与できる。
(乾燥工程のインク膜の多波長反射スペクトル解析)
前記乾燥工程で撮像したインク膜の多波長反射スペクトル(図7)を解析して、乾燥進行に伴う、多波長反射スペクトルの経時変化を追跡した(図8)。乾燥の進行に伴い、多波長反射スペクトルの変化率が低下することが確認された。測定波長領域1000nm〜1600nmの範囲で変化率が1.01を下回るまで前記弾性基材を乾燥することにより、繰返し印刷が可能であることを確認した。なお、繰返し印刷が可能となる変化率は使用するインクによって異なるため、使用するインク毎に弾性基材の多波長反射スペクトルを測定し、その経時変化から変化率を導出して、乾燥度との関係を取得し、必要な乾燥時間を決定してから、連続印刷を実施する。したがって解析する多波長反射スペクトル、および前記変化率は本実施例に限定されない。
(連続印刷)
前記乾燥工程で前記弾性基材の多波長反射スペクトルを測定し、該スペクトルが経時的にほとんど変化せず、インク由来成分の残留がほとんどないと判断された後に送風乾燥を終了して、次の印刷を実施することにより、安定的に繰返し印刷を実施することができる。ここで弾性基材の乾燥が不十分のまま、繰返し印刷を実施すると、前記弾性基材の表面、あるいは内部にインク由来の液体成分が蓄積され、インク膜形成不良や、濃縮時間の長時間化など、安定的な連続印刷の妨げとなり、好ましくない。また送風による乾燥時間を過剰に長くすると、印刷工程が長時間化し、かつ、送風に伴うエネルギー使用量増大につながり、好ましくない。本発明の多波長スペクトルを測定する反転オフセット印刷方法により、適切な乾燥時間を印刷毎に設定することができ、この結果、安定的な印刷が実施できため、印刷欠陥が大幅に低減された印刷物を効率的に得ることができる。
(印刷物評価)
連続20回の印刷の後、得られた印刷物をレーザー顕微鏡で観察したところ、印刷欠陥はほぼ見られず、印刷パターンは良好であった。また日置電機株式会社製X−Y C HiTESTERを用いて前記記載の直線パターン(合計80本)と印刷基材底面との間の静電容量を測定することにより、直線パターンの断線、および隣接する直線パターンの連結を検査したところ、これらの欠陥は最大1個以下であり、良好であった(表3)。
(塗布欠陥)
実施例2において、本発明の近赤外領域の多波長反射スペクトル測定から、印刷11回目で塗工方向にスジ状の塗布不良が検出されたので、印刷を中断し、不良なインク膜を除去した。なお、このとき該インク膜は透明であることから、目視による欠陥の検出は不可能であった。塗布欠陥を含むインク膜を除去した後、連続印刷を再開した。
(転写欠陥)
実施例2において、本発明の近赤外領域の多波長反射スペクトル測定から、印刷5回目に転写不良によるインク膜の弾性基材への残留を検出したので、印刷を中断し、不良なインク膜を除去した。なお、このとき該インク膜は透明であることから、目視による欠陥の検出は不可能であった。弾性基材に残留するインク膜を除去した後、連続印刷を再開した。
塗布欠陥、転写欠陥ともに、本発明の多波長反射スペクトル測定によって欠陥検出することにより、目視、CCDカメラ等では検出できない欠陥を検出することができる。本発明の方法を用いることで、生産性低下、および版洗浄に伴う廃液量増大を抑制することができる。
Figure 0006900819
(比較例2)
前記インク膜濃縮工程における濃縮時間を90秒に固定する以外は、実施例2と同様にして、印刷準備を実施した後、反転オフセット印刷を連続で実施した(インク膜の撮像、多波長反射スペクトル測定は実施しない)。インク膜は透明なので、目視で欠陥、転写不良等を判断できないため、所定の連続20回印刷を実施した(図4参照)。その後、印刷物を顕微鏡観察で解像性を評価し、さらにハイテスタを用いて図3記載の直線パターンの断線、およびショート(直線パターンの連結)を検査したところ、印刷7回目から欠陥数増大が顕著になり、印刷良品は得られなかった。また印刷良品が得られないにもかかわらず、印刷毎に実施する版洗浄の洗浄廃液が蓄積され、生産性が低下した。

Figure 0006900819
1 : 弾性基材
1a : インク膜が塗布された弾性基材
1b : インク膜2aが形成された弾性基材
1c : インク膜2bが形成された弾性基材
1d : 印刷物
2 : インク膜
2a : 濃縮されたインク膜
2b : 弾性基材表面にパターニングされたインク膜
2c : 除去凸版に除去されたインク膜
3 : 除去凸版
4 : インク膜が付着した除去凸版
5 : 印刷基材
6 : 回転ドラム
7 : 定盤が走行するレール
8 : ハイパースペクトルカメラ
9 : ランプ
10 : 画像出力端末
11 : 弾性基材乾燥装置
12 : 空気

Claims (7)

  1. 少なくとも、インク離型性を有する弾性基材上にインクを塗布してインク膜を得る第一工程と、
    前記インク膜を濃縮する第二工程と、
    前記弾性基材上の前記インク膜を除去凸版と接触させて、前記インク膜から不要部分を除去して、前記弾性基材上にパターニングされたインク膜を得る第三工程と、
    前記弾性基材上の前記パターニングされたインク膜を印刷基材に接触転写させて、印刷物を得る第四工程と、
    前記弾性基材を乾燥する第五工程、
    を含む印刷方法において、
    前記第一工程で得られるインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、塗工欠陥箇所を特定し、塗布欠陥印刷物を排除することを特徴とする印刷方法。
  2. 請求項1記載の第二工程において、前記インク離型性を有する弾性基材上のインク膜の多波長反射スペクトルを測定して、前記第二工程の濃縮時間を決定することを特徴とする印刷方法。
  3. 請求項1記載の第四工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、転写欠陥の有無を判断することを特徴とする印刷方法。
  4. 請求項1記載の第五工程において、前記インク離型性を有する弾性基材の多波長反射スペクトルを測定して、弾性基材の乾燥時間を決定することを特徴とする印刷方法。
  5. 前記多波長反射スペクトルの検出手段がハイパースペクトルカメラである請求項1〜4いずれか1項に記載の印刷方法。
  6. 前記反射スペクトルの範囲が300nmから2500nmである、請求項1〜5いずれか1項に記載の印刷方法。
  7. 前記反射スペクトルの範囲が400nmから1000nmである、請求項1〜5いずれか1項に記載の印刷方法。
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