JP6899181B2 - 船尾ダクト - Google Patents

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本発明は、船体の船尾でプロペラの前方に取り付けられる船尾ダクトに関する。
一般に船体の船尾には、船体表面から流れが剥離してビルジ渦(船尾渦)が生じており、このビルジ渦をプロペラで回収してエネルギー効率を高める方法が検討されている。従来、ビルジ渦を回収するものとして、プロペラの前方に配置された円筒形の船尾ダクトが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の船尾ダクトにビルジ渦が当たることで、遅くなった流れがプロペラに導かれてプロペラ効率が向上される。また、船尾には船体表面に沿った流れとビルジ渦の下降流で斜流が生じており、この斜流が船尾ダクトに所定角度で入流することでダクト自体に推力が発生される。
特開2008−137462号公報
ところで、特許文献1に記載の船尾ダクトでプロペラ効率を向上させるためには、船尾ダクトでビルジ渦を回収するためにビルジ渦の通過位置を特定する必要がある。通常は、模型試験で得られた伴流分布からビルジ渦の通過位置を推定し、このビルジ渦の通過位置に合わせて船尾ダクトのダクト寸法や取付位置等が決定される。しかしながら、模型船と実船では尺度影響によって伴流分布が異なり、船尾付近に生じるビルジ渦の通過位置が変わるため、模型試験やシミュレーションでは実船の船尾ダクトに対する効果的なダクト寸法等を決定することが困難になっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、船体の推進効率を高めると共に、模型船と実船の間の尺度影響を抑えて比較的容易に開発することができる船尾ダクトを提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の船尾ダクトは、プロペラの前方に配置され、船体に沿った流れを利用して推力を発生させる船尾ダクトであって、前記船体の幅方向のダクト幅よりも、前記船体の高さ方向のダクト高さが大きな縦長形状に形成され、前記プロペラの回転中心に対して、ダクト中心が上方に偏って設けられており、前記船体の幅方向で対向する平行な一対の直線部分を有し、前記一対の直線部分は、前記船体の高さ方向で前記プロペラの回転中心よりも上方に位置し、前記一対の直線部分は、前記船体の高さ方向で前記プロペラの回転中心よりも上方に位置し、ダクト後端側のダクト幅がプロペラ直径の40%のときに、前記船体の高さ方向での前記一対の直線部分の大きさは、ダクト後端において前記プロペラ直径の5%以上、30%以下であることを特徴とする。
この構成によれば、船尾ダクトのダクト高さがダクト幅よりも大きな縦長形状に形成されているため、船体の両側面に沿った流れがダクト内に流入することでダクト側部に大きな推力を発生させることができる。よって、ビルジ渦の通過位置に関わらず、ダクト側部の推力によって船体の推進効率を高めることができる。また、ビルジ渦の通過位置に合わせてダクト寸法等を設計する船尾ダクトとは異なり、船尾ダクトの推力は模型船と実船の間の尺度影響が受け難いため、比較的容易に船尾ダクトを開発(設計)することができる。
また、この構成によれば、船尾ダクトの一対のダクト側部の直線部分によって船体の両側面に沿った流れを広い範囲で受けることができ、効率的に推力を発生させることができる。
また本発明の上記船尾ダクトにおいて、前記ダクト幅よりも、前記ダクト高さが大きな縦長の楕円筒形状に形成されている。この構成によれば、船尾ダクトの応力集中が緩和されると共に、船尾ダクトの周囲で流れの剥離領域を減少させることができる。
また、プロペラの回転中心に対して、ダクト中心が上方に偏って設けられている構成によれば、船尾の下方よりも上方で船体の両側面に沿ってスムーズな流れが生じているため、船尾ダクトで船尾の上側のスムーズな流れを拾うことで推力をより効果的に得ることができる。
また本発明の上記船尾ダクトにおいて、前記船体の前後方向でダクト下部のダクト長さがダクト上部のダクト長さよりも短く形成されている。この構成によれば、ダクト上部で船尾における下降流を利用して推力を発生させることができる一方で、推力の発生に寄与し難いダクト下部を短くすることで船体に対する抵抗を減らすことができる。
本発明によれば、船尾ダクトをダクト幅よりもダクト高さが大きな縦長形状に形成したことで、船体の推進効率を高めることができると共に、模型船と実船の間の尺度影響を抑えて比較的容易に船尾ダクトを開発することができる。
本実施の形態の船尾付近の斜視図である。 船尾付近のビルジ渦の通過位置の説明図である。 比較例の船尾ダクトの斜視図である。 本実施の形態の船尾ダクトの斜視図である。 本実施の形態の船尾ダクトを四方から見た図である。 本実施の形態の船尾ダクトの推力の発生原理の説明図である。 船尾ダクトに流入する船尾付近の流れの説明図である。 実施品の船尾ダクトが船尾に取り付けられた状態を示す図である。 実施品の船尾ダクトの斜視図である。 実施品の船尾ダクトの六面図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の船尾ダクトについて説明する。図1は、本実施の形態の船尾ダクトの斜視図である。図2は、船尾付近のビルジ渦の通過位置の説明図である。図3は、比較例の船尾ダクトの斜視図である。なお、以下の説明では、船尾ダクトの一例を示しており、この例に限定されるものではない。
図1に示すように、船体の船尾10では船底が切り上がっており、この切り上がった船尾10の後部にプロペラ11が回転可能に支持されている。船尾10付近には、船体の前進によって船体表面で引き摺られた流れの遅い領域(伴流)が広がっており、流れの遅い伴流の中でプロペラ11が回転されることで推進効率が向上されている。プロペラ11の前方には、船体表面に沿った流れをプロペラ11に導く船尾ダクト20が取り付けられている。また、プロペラ11の後方には、水流を捉える舵板12が船体に対して鉛直軸回りに旋回可能に取り付けられている。
上記したように、船尾10では船底が切り上がっているため、船尾10付近にはビルジ渦を含む複雑な流れが生じている。この複雑な流れが船尾ダクト20で整流されることで船体抵抗が低減されると共に、ビルジ渦が船尾ダクト20の前縁に当たってプロペラ11に遅い流れを導くことで伴流利得が向上されている。また、船体表面に沿った流れが所定角度で船尾ダクト20に流入することで、船尾ダクト20の内外の圧力差によって水流から船尾ダクト20が受ける力の前進成分によって推力が発生している。このように、プロペラ11の前方に船尾ダクト20が取り付けられることで船体の推進効率(省エネルギー化)が向上されている。
ところで、図2Aに示すように、船尾10(図1参照)では船体形状に合わせて不均一な流れが作られており、プロペラ11の上側では船体に干渉して流れが遅くなると共にビルジ渦19が通過している。このため、ビルジ渦19を回収して遅い流れをプロペラ11に導くためには、ビルジ渦19の通過位置に合わせて船尾ダクトのダクト寸法を設計しなければならない。また、図2Bに示すように、一般的な船尾ダクト50に推力を発生させるためには、ビルジ渦19(図2A参照)の下降流と船体背後の流れから成る斜流をダクト上部に対して所定角度で流入させる必要がある。
ここで、図3Aの比較例1に示すように、一般的な船尾ダクト30は円筒状に形成されており、ビルジ渦の通過位置に応じたダクト寸法で形成されている。プロペラの上側ではビルジ渦が通過するため、ダクト上部31でビルジ渦が回収されて伴流利得が向上されると共に、ダクト上部31に流れ込む斜流によって推力が発生されている。一方で、プロペラの下側ではビルジ渦が通過し難いため、ダクト下部32は伴流利得の向上や推力の発生に寄与しておらず、船体に対する抵抗になっている。このように、一般的な船尾ダクト30では、ダクト下部32が推進効率の向上に貢献していない。
このため、図3Bの比較例2に示すように、伴流利得の向上や推力の発生に寄与しない下半部を無くした船尾ダクト40が提案されている。船尾ダクト40は、アーチ状のダクト上部41と平坦状のダクト下部42からなる半円筒状に形成されている。これにより、ダクト下部42の抵抗が減ると共に、ダクト上部41でビルジ渦が回収されて伴流利得が向上され、さらにダクト上部41に流れ込む斜流によって推力が発生されている。
このような船尾ダクト30、40は、ビルジ渦を有効利用するために、ビルジ渦の通過位置に合わせてダクト寸法や取り付け位置が設計されている。ダクトの設計時には、模型試験で得られた伴流分布からシミュレーションによってビルジ渦の通過位置が推定される。しかしながら、模型船と実船では尺度影響によって伴流分布が異なっており、実船におけるビルジ渦の通過位置を推定することが困難である。よって、模型試験を基に実船に対して船尾ダクトを設計したとしても、船尾ダクトがビルジ渦から外れて十分な効果が得られないおそれがある。
そこで、本実施の形態の船尾ダクト20は、ビルジ渦を有効利用する代わりに、船体の両側面に沿った流れを利用して船尾ダクト20の一対のダクト側部23に強い推力を発生させるようにしている(図4参照)。また、推力は模型船と実船との尺度影響の影響が受け難いくいため、模型試験の試験結果から船尾ダクト20が設計し易くなっている。さらに、ビルジ渦の強弱に関わらずに推力を発生することができるため、強いビルジ渦が発生する幅広の低速船だけでなく、ビルジ渦が弱い幅狭の高速船にも船尾ダクト20を取り付けて船体の推進効率を向上させることができる。
以下、図4及び図5を参照して、本実施の形態の船尾ダクトについて説明する。図4は、本実施の形態の船尾ダクトの斜視図である。図5は、本実施の形態の船尾ダクトを四方から見た図である。なお、図5には、船尾ダクトの正面図、左側面図、縦断面図、横断面図が記載されている。また、船尾ダクトのダクト下部は実際には切り欠かれて形成されているが、図5においては、説明の便宜上、ダクト下部の切り欠きを省略している。
図4及び図5に示すように、船尾ダクト20は、船体の幅方向のダクト幅よりも船体の高さ方向のダクト高さが大きな縦長の楕円筒状に形成されている。船尾ダクト20は、断面視で翼型形状であり、船舶の進行方向に対して所定の迎角に形成されている。また、船尾ダクト20の一対のダクト側部23には直線部分24が形成されており、直線部分24によって一対のダクト側部23が広く形成されている。詳細は後述するが、船尾ダクト20が縦長であるため、船体の両側面に沿った流れを一対のダクト側部23の広い範囲で受けて、船尾ダクト20に強い推力を発生させている。
また、船尾ダクト20が滑らかな楕円筒状に形成されているため、船尾ダクト20に対する応力集中が緩和される。また、船尾ダクト20は、プロペラの回転中心に対してダクト中心が上方に偏って設けられている。船尾10の上側側面部は、船尾端に向かって絞られているため、船尾10の上側側面部を沿う流れは船体推進方向に対して傾きが大きい。そのため船尾ダクト20の迎え角を大きく取ることで推力を効果的に得ることができる。なお、船尾10の上側にはビルジ渦が通過するため、ビルジ渦の回収による伴流利得を期待することもできる。
さらに、船体の前後方向でダクト下部22のダクト長さがダクト上部21のダクト長さよりも短く形成されている。これにより、ダクト上部21で船尾10に発生した下降流を利用して推力を発生させることができ、推力の発生に寄与し難いダクト下部22を短くすることで船体に対する抵抗を減らすことができる。なお、船尾ダクト20の直線部分24の大きさは、船体に対する船尾ダクト20の設置による推力向上と船尾ダクト20の設置による抵抗増加のバランスを考慮して、船尾ダクト20の推力によって船体の推進効率が向上する範囲内で設計されている。
例えば、ダクト後端25側のダクト幅Wがプロペラ直径の40%のときに、ダクト後端25の直線部分24の大きさLは、ダクト後端25においてプロペラ径の5%以上、30%以下であることが好ましく、さらにプロペラ径の5%以上、20%以下であることがより好ましい。なお、ダクト前端26側のダクト幅及び直線部分24の大きさは、ダクト後端25側でダクト幅及び直線部分24の大きさが決定されることで、ダクト側部23及びダクト上部21の開き角θ1、θ2や、ダクト上部21及びダクト下部22の側面投影角θ3、θ4等によって機械的に決定される。
このように、船尾ダクト20を縦長形状にすることによって、ビルジ渦の通過位置を考慮していないためビルジ渦の回収による伴流利得が低減するものの、船体の両側面に沿った流れを利用してダクト自体に大きな推力を発生させることができる。また、ビルジ渦のように尺度影響を受けることがないため、模型試験の試験結果を利用して船尾ダクト20を設計することができる。さらに、ビルジ渦を利用するものではないため、低速船だけでなく高速船に取り付けても、船尾ダクト20の推力によって船体の推進効率を向上させることが可能になっている。
図6及び図7を参照して、船尾ダクトの推力の発生原理について説明する。図6は、本実施の形態の船尾ダクトの推力の発生原理の説明図である。図7は、船尾ダクトに流入する船尾付近の流れの説明図である。なお、図7Aは本実施の形態の船尾ダクトに流入する船尾付近の流れを示し、図7Bは比較例2の船尾ダクトに流入する船尾付近の流れを示している。
図6に示すように、船尾10付近を上方から見ると、船尾10の両側面に沿った流れが船尾ダクト20に流れ込んでいる。このとき、船尾ダクト20の断面が翼型形状であり、船尾10の両側面に沿った流れに対して船尾ダクト20が所定の迎え角に形成されている。これにより、船尾ダクト20の内外の圧力差によって船尾ダクト20には翼弦に対する直交方向に水流から力Faが作用し、この水流から受ける力Faの前進成分Fbが推力として船尾ダクト20に作用している。このように船尾ダクト20の左右両側の一対のダクト側部23に推力が均一に発生している。
図7Aに示すように、船尾ダクト20は、縦長の楕円筒形状に形成されているため、船尾10の両側面に沿った流れを、直線部分24を含むダクト側部23の広い範囲で受けることで強い推力を発生させている。さらに、船尾ダクト20は、ダクト側部23で発生した推力に加え、船尾10中央の下降流をダクト上部21で受けることで推力を発生させている。
一方で、図7Bに示すように、比較例2の半円筒状の船尾ダクト40は、船尾10中央の下降流を利用して推力を発生させることを前提としている。また、船尾ダクト40は、ビルジ渦を回収した伴流利得を得るものであるため、ビルジ渦の通過しない下半部を平坦にして全体的な抵抗を抑えている。このため、船尾ダクト40のダクト側部43が小さく形成され、船尾ダクト40のダクト側部43では狭い範囲で船尾10の両側面に沿った流れを受けるため、本実施の形態の船尾ダクト20と比較して推力が弱くなる。
ここで、本実施の形態の船尾ダクト20は、比較例1、2の船尾ダクト30、40(図3A、3B参照)と比較して、伴流利得が低いものの、推力が大きく向上している。伴流利得は尺度影響を受けるため、模型船を用いた模型試験で伴流利得が高くても、実船で同じ伴流利得を得ることができるとは限らない。したがって、比較例1、2の船尾ダクト30、40のダクト形状を実船に適用しても、十分な伴流利得を得ることができないおそれがある。一方で、本実施の形態の船尾ダクト20は、尺度影響を受け難い推力に特化して設計されているため、船尾ダクト20を実船に適用しても、模型試験と同様に十分な推力を得ることができる。
以上のように、本実施の形態の船尾ダクト20においては、ダクト幅がダクト高さよりも大きな縦長形状に形成されているため、船体の両側面に沿った流れがダクト内に流入することでダクト側部23に大きな推力を発生させることができる。よって、ビルジ渦の通過位置に関わらず、ダクト側部23の推力によって船体の推進効率を向上することができる。また、ビルジ渦の通過位置に合わせてダクト寸法等を設計する船尾ダクト30、40とは異なり、船尾ダクト20の推力は模型船と実船の間の尺度影響が受け難いため比較的容易に船尾ダクト20を開発することができる。
なお、本実施の形態の船尾ダクトは、図8から図10に示すような実施態様で実施されてもよい。図8は、実施品の船尾ダクトが船尾に取り付けられた状態を示す図である。図9は、実施品の船尾ダクトの斜視図である。図10は、実施品の船尾ダクトの六面図である。なお、図8では、船体及び船尾を二点鎖線で示している。
なお、本実施の形態では、船尾ダクトが縦長の楕円筒形状に形成されたが、この構成に限定されない。船尾ダクトは、ダクト幅よりもダクト高さが大きな縦長形状に形成されていればよい。なお、本実施の形態では、船尾ダクトの前端及び後端の両方で、ダクト幅よりもダクト高さが大きな縦長形状に形成されたが、船尾ダクトの後端及び前端のいずれかでダクト幅よりもダクト高さが大きな縦長形状に形成されてもよい。
また、本実施の形態では、船尾ダクトの一対のダクト側部が直線部分を有する構成にしたが、この構成に限定されない。船尾ダクトは、船体の両側面に沿った流れを一対のダクト側部の広い範囲で捉えることができればよく、一対のダクト側部が直線部分を有さなくてもよい。
また、本実施の形態では、船尾ダクトのダクト中心がプロペラの回転中心に対して上方に偏って設けられる構成にしたが、この構成に限定されない。船尾ダクトは、船体の推力を向上させる位置に設けられていればよい。
また、本実施の形態では、船尾ダクトのダクト下部のダクト長さがダクト上部のダクト長さよりも短く形成されたが、この構成に限定されない。ダクト下部及びダクト上部のダクト長さは特に限定されず、例えば、ダクト下部及びダクト上部のダクト長さが同じ長さに形成されていてもよい。
また、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
また、本実施の形態では、本発明を船舶の船尾に取り付けられる船尾ダクトについて説明したが、プロペラの前方に取り付けられて、省エネルギー化を実現できる他のダクトに適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、推進効率を向上すると共に、模型船と実船の間の尺度影響を抑えて比較的容易に船尾ダクトを開発することができるという効果を有し、特に、多くの船型の船尾に取り付けられる船尾ダクトに有用である。
10 船尾
11 プロペラ
19 ビルジ渦
20 船尾ダクト
21 ダクト上部
22 ダクト下部
23 ダクト側部
24 直線部分

Claims (4)

  1. プロペラの前方に配置され、船体に沿った流れを利用して推力を発生させる船尾ダクトであって、
    前記船体の幅方向のダクト幅よりも、前記船体の高さ方向のダクト高さが大きな縦長形状に形成され
    前記プロペラの回転中心に対して、ダクト中心が上方に偏って設けられており、
    前記船体の幅方向で対向する平行な一対の直線部分を有し、前記一対の直線部分は、前記船体の高さ方向で前記プロペラの回転中心よりも上方に位置し、
    ダクト後端側のダクト幅がプロペラ直径の40%のときに、前記船体の高さ方向での前記一対の直線部分の大きさは、ダクト後端において前記プロペラ直径の5%以上、30%以下であることを特徴とする船尾ダクト。
  2. 前記ダクト幅よりも、前記ダクト高さが大きな縦長の楕円筒形状に形成されたことを特徴とする請求項に記載の船尾ダクト。
  3. 前記ダクト下部は、前記プロペラの回転中心の側方で前記船体に接続する切り欠きを有し、
    前記切り欠きは、前記船体の前後方向で後方から前方に進むにつれて下方へ傾斜する形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の船尾ダクト。
  4. 前記船体の前後方向でダクト下部のダクト長さがダクト上部のダクト長さよりも短く形成されており、前記船体の前後方向で、前記ダクト上部の前端の方が前記ダクト下部の前端よりも前方に位置し、
    前記ダクト上部の前端と前記ダクト下部の前端を接続するダクト前縁が、前方に向けて突出する湾曲形状であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の船尾ダクト。
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