JP6898721B2 - 食肉の骨部判別装置及び食肉の骨部判別方法 - Google Patents

食肉の骨部判別装置及び食肉の骨部判別方法 Download PDF

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本開示は、食肉の骨部判別装置及び食肉の骨部判別方法に関する。
食肉の切断面又はその近傍に存在する骨部の自動脱骨を可能とするためには、該切断面上又は該切断面近傍にある骨の正確な位置情報を得る必要がある。
特許文献1には、X線を用いて骨の位置情報を得る手段が開示されている。特許文献2には、2つ以上の近赤外光波長による非接触式含水率計が開示され、食肉の赤身や骨部などの含水率の違いから、この含水率計を用いて骨部の位置情報を得る方法が考えられる。
特許文献3には、食肉に近赤外光を照射し、その反射光を分光スペクトルで解析することで、食肉中の異常部位(PSE肉)を判別する方法が開示されている。また、特許文献4には、コンベア上の鮭フレーク中の骨を近赤外光の反射光の強度と可視光の反射光の強度との差分値から異物の混入有無を判別する装置が開示されている。
国際公開第2012/056793号 特開2004−045038号公報 特開2002−328088号公報 特開2006−177890号公報
特許文献1に開示されたX線を用いた方法では、小骨や密度の小さい骨の判別精度が低下するという問題がある。また、特許文献2に開示された含水率計では部分的な水分含水量がわかるものの、骨部の判別はできない。
食肉の切断面は赤身、骨部及び脂肪部の3要素からなり、特許文献3に開示された方法や特許文献4に開示された装置を用いても、上記3要素から骨部を判別することはできない。
なお、可視光を照射して得られる撮像画像からは、骨断面の骨髄が赤身と同じ色合いであるため、骨部の判別はできない。
幾つかの実施形態は、食肉切断面又はその近傍に存在する骨部の判別を可能にすることを目的とする。
(1)第1発明の少なくとも一実施形態に係る食肉の骨部判別装置は、
食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別装置であって、
前記切断面に波長が1100nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影部と、
前記切断面に可視光を照射して該可視光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影部と、
前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部と、
を備える。
食肉切断面の3つの構成要素である赤身部、骨部及び脂肪部は、含水率及び脂肪含有率等が夫々異なる。他方、波長1100nm〜1700nm(以下「波長A」とも言う。)の赤外光は、例えば、1450nm付近を中心として水吸収能のピークを有する。これらの違いによって、食肉切断面に赤外光又は可視光を照射した場合、赤身部、骨部及び脂肪部ごとに反射光の輝度値は異なる。
上記第1画像及び上記第2画像の赤身部及び脂肪部の反射光の輝度値は同一であり、骨部の反射光の輝度値は異なるため、上記減算部において、第1画像と第2画像とを減算処理すると、骨部のみを識別表示した差分画像を得ることができる。
これによって、食肉の切断面又はその近傍に存在する骨部の自動判別が可能になる。また、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、食肉切断面上又は食肉切断面近傍に存在する骨部の自動脱骨が可能になる。
ここで、「食肉切断面近傍に存在する骨部」とは、切断面からの距離が幾つかの実施形態によって骨部を識別可能な距離にある骨部を意味する。
(2)一実施形態では、前記(1)の構成において、
前記第1画像及び前記第2画像の同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する位置合わせ部をさらに備える。
カメラなどの撮像部が2個以上あるとき、食肉に対して同じ距離及び同じ方向に同時に配置できない場合がある。この場合、第1画像の撮像位置と第2画像の撮像位置とが異なり、第1画像及び第2画像が同一部位が同一画素に位置しなくなり、減算部での減算処理に支障が生じる場合がある。これに対して、上記位置合わせ部によって、両画像の同一部位が同一画素に位置するように画像処理することで、減算部での減算処理を支障なく行うことができる。
(3)一実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、
前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部をさらに備え、
前記周縁明瞭化処理部は、
前記差分画像を前記反射光の輝度値に応じて二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理部と、
前記第1画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理部と、
前記第3画像と前記第4画像との交差領域(第3画像と第4画像との両方に共通する領域)である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理部と、
を有する。
上記画像処理部において、第3画像と第4画像との交差領域を求めることで、骨部の周縁が明瞭となった第5画像を得ることができ、これによって、骨部の位置を明瞭に把握できる。
(4)一実施形態では、前記(3)の構成において、
前記周縁明瞭化処理部は、
前記第5画像において、閾値以下の大きさの前記交差領域を除去するノイズ除去部をさらに備える。
上記(4)の構成によれば、上記のノイズ除去部により閾値以下の交差領域を除去することで、ノイズに惑わされることなく骨部の位置を明瞭に把握できる。
(5)第2発明の少なくとも一実施形態に係る食肉の骨部判別装置は、
食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別装置であって、
前記切断面に波長が1150nm乃至1250nm(以下「波長B」とも言う。)の赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影部と、
前記切断面に波長が1300nm乃至1700nm(以下「波長C」とも言う。)の赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影部と、
前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部と、
を備える。
波長Bの赤外光が食肉切断面で反射する反射光の輝度値と、波長Cの赤外光が食肉切断面で反射する反射光の輝度値は、赤身部及び脂肪部で同一であり、骨部で異なる。従って、上記減算部において、上記第1画像と上記第2画像とを減算処理すると、骨部の領域を識別表示した差分画像を得ることができる。
これによって、食肉の切断面又はその近傍に存在する骨部の自動判別が可能になる。また、得られた骨部の位置情報を用いて、脱骨装置を操作することで、食肉切断面上又は食肉切断面近傍に存在する骨部の自動脱骨が可能になる。
(6)一実施形態では、前記(5)の構成において、
前記第1画像及び前記第2画像の同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する位置合わせ部をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、上記位置合わせ部によって、両画像の同一部位が同一画素に位置するように位置合わせ処理することで、両画像の同一部位が同一画素に位置するように画像処理することで、減算部での減算処理を支障なく行うことができる。
(7)一実施形態では、前記(5)又は(6)の構成において、
前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部をさらに備え、
前記周縁明瞭化処理部は、
前記差分画像を前記赤身部及び前記脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理部と、
前記第1画像又は前記第2画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理部と、
前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理部と、
を有する。
上記(7)の構成によれば、上記画像処理部において、第3画像と第4画像との交差領域を求めることで、骨部の周縁が明瞭となった第5画像を得ることができ、これによって、骨部の位置を明瞭に把握できる。
(8)一実施形態では、前記(7)の構成において、
前記周縁明瞭化処理部は、
前記第5画像において、閾値以下の大きさの前記交差領域を除去するノイズ除去部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、上記のノイズ除去部により閾値以下の交差領域を除去することで、ノイズに惑わされることなく骨部の位置を明瞭に把握できる。
(9)第3発明の少なくとも一実施形態に係る食肉の骨部判別方法は、
食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別方法であって、
前記切断面に波長が1100nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影工程と、
前記切断面に可視光を照射して該可視光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影工程と、
前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算工程と、
を備える。
上記(9)の方法によれば、上記第1画像及び上記第2画像の赤身部及び脂肪部の反射光の輝度値は同一であり、骨部の反射光の輝度値は異なるため、上記減算工程において、第1画像と第2画像とを減算処理すると、骨部のみを識別表示した差分画像を得ることができる。
これによって、食肉の切断面又はその近傍に存在する骨部の自動判別が可能になる。また、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、食肉切断面上又は食肉切断面近傍に存在する骨部の自動脱骨が可能になる。
(10)一実施形態では、前記(9)の方法において、
前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理工程をさらに備え、
前記周縁明瞭化処理工程は、
前記差分画像を前記赤身部及び前記脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理ステップと、
前記第1画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理ステップと、
前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理ステップと、
を有する。
上記(10)の方法によれば、上記画像処理ステップにおいて、第3画像と第4画像との交差領域を求めることで、骨部の周縁が明瞭となった第5画像を得ることができ、これによって、骨部の位置を明瞭に把握できる。
(11)一実施形態では、前記(9)又は(10)の方法において、
前記切断面が家畜屠体を長手方向に沿って左右対称に切断した枝肉の切断面である。
上記(11)の方法によれば、枝肉切断面の骨部の自動判別が可能になり、そのため、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、枝肉の自動脱骨が可能になる。
(12)第4発明の少なくとも一実施形態に係る食肉の骨部判別方法は、
食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別方法であって、
前記切断面に波長が1150nm乃至1250nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影工程と、
前記切断面に波長が1300nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影工程と、
前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算工程と、
を備える。
上記(12)の方法によれば、上記第1画像及び上記第2画像の赤身部及び脂肪部の反射光の輝度値は同一であり、骨部の反射光の輝度値は異なるため、上記減算工程において、第1画像と第2画像とを減算処理すると、骨部のみを識別表示した差分画像を得ることができる。
これによって、食肉の切断面又はその近傍に存在する骨部の自動判別が可能になり、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、食肉切断面上又は食肉切断面近傍に存在する骨部の自動脱骨が可能になる。
(13)一実施形態では、前記(12)の方法において、
前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理工程をさらに備え、
前記周縁明瞭化処理工程は、
前記差分画像を前記赤身部及び前記脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理ステップと、
前記第1画像又は前記第2画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理ステップと、
前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理ステップと、
を有する。
上記(13)の方法によれば、上記画像処理ステップにおいて、第3画像と第4画像との交差領域を求めることで、骨部の周縁が明瞭となった第5画像を得ることができ、これによって、骨部の位置を明瞭に把握できる。
幾つかの実施形態によれば、食肉切断面又はその近傍に存在する骨部の自動判別が可能になる。また、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、食肉切断面に存在する骨部の自動脱骨が可能になる。
一実施形態に係る骨部判別装置の概略図である。 一実施形態に係る骨部判別装置のブロック線図である。 豚屠体のモモ部位の切断面を示す正面図である。 (A)、(B)、(C)及び(D)は一実施形態に係る豚屠体のモモ肉の切断面の反射光の輝度値を示す図表である。 (A)及び(B)は一実施形態に係る豚屠体のモモ部位の二値化処理図であり、(C)及び(D)は一実施形態に係る骨部抽出図である。 一実施形態に係る骨部判別装置の概略図である。 一実施形態に係る骨部判別装置のブロック線図である。 (A)、(B)及び(C)は一実施形態に係る豚屠体のモモ肉の切断面の反射光の輝度値を示す図表である。 (A)及び(B)は一実施形態に係る豚屠体のモモ部位の二値化処理図であり、(C)及び(D)は一実施形態に係る骨部抽出図である。 一実施形態に係る骨部判別方法のフロー図である。 一実施形態に係る骨部判別方法の周縁明瞭化処理工程のフロー図である。 一実施形態に係る骨部判別方法のフロー図である。 一実施形態に係る骨部判別方法の周縁明瞭化処理工程のフロー図である。 豚屠体の枝肉を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
第1発明の一実施形態に係る食肉の骨部判別装置10は、図1に示すように、食肉wの切断面Pcに波長が1100nm〜1700nm(波長A)の赤外光Liを照射し、赤外光Liの反射光Riで画像A(第1画像)を得る第1撮影部12と、切断面Pcに可視光Lvを照射し可視光Lvの反射光Rvで画像B(第2画像)を得る第2撮影部18と、を備える。
一実施形態では、図1に示すように、第1撮影部12は、上記波長の赤外光Liを切断面Pcに照射する赤外光照射部14と、赤外光Liが切断面Pcから反射した反射光Riが入射し、切断面Pcの画像Aを形成する第1撮像部16とを有する。赤外光照射部14は例えばLEDを有し、第1撮像部16は例えばInGaAsカメラを有する。
一実施形態では、図1に示すように、第2撮影部18は、可視光Lvを切断面Pcに照射する可視光照射部20と、可視光Lvが切断面Pcから反射した反射光Rvが入射し、切断面Pcの画像Bを形成する第2撮像部22と、を備える。可視光照射部20は例えばLEDを有し、第2撮像部22は例えばモノクロカメラを有する。
一実施形態では、図1に示すように、食肉wは切断面Pcが上方に向くようにコンベア24で搬送されるまな板26の上に載置され、骨部判別装置10の下方に搬送される。図中、矢印aはコンベア24の搬送方向を示す。
一実施形態では、図2に示すように、第1撮像部16は画像Aを表示する表示部28を備え、第2撮像部22は画像Bを表示する表示部30を備える。
第1発明の一実施形態に係る骨部判別装置10は、図2に示すように、さらに画像Aと画像Bとを減算処理して骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部34を備える。
食肉wの切断面Pcは、3つの構成要素である赤身部、骨部及び脂肪部の領域に分かれる。図3は、例示的に豚屠体のモモ部位Phを示す。図3において、該モモ部位Phは切断面Pcを有している。切断面Pcは、赤身部m、骨部b及び脂肪部fの領域に分かれる。
赤身部m、骨部b及び脂肪部fは含水率及び脂肪含有率等が夫々異なり、これらの違いによって、切断面Pcに上記波長の赤外光又は可視光を照射した場合、各部位における反射光は異なる分光スペクトルを呈する。
即ち、波長Aの赤外光Liを切断面Pcに照射すると、水分リッチの赤身部は赤外光Liを吸収して反射光Riの輝度値は低下し、水分が少ない骨部及び脂肪部は反射光Riの輝度値は赤身部ほど低下しない。従って、波長Aの赤外光を照射したときの各部位の反射光の輝度値は、図4の(A)及び(B)に示す値となる。図示のとおり、波長1200nm付近(1150〜1250nm)と波長1450nm(1400〜1500nm)とでは、骨部の反射光の輝度値が異なる。
図4(C)は、切断面Pcに可視光Lvを照射したときの各部位における反射光の輝度値を示す。
そこで、減算部34で図4の(A)又は(B)のいずれかの画像Aと、画像Bとを減算処理すると、図4(D)に示すように、骨部bのみを識別表示した差分画像を得ることができる。
これによって、切断面Pc又はその近傍に存在する骨部bの自動判別が可能になる。そして、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、切断面Pcにおける骨部bの自動脱骨が可能になる。上記構成では、可視光Lvの反射光Rvの輝度値で判別することで、切断面Pcの外観や色合い等の影響を受けずに脂肪部を判別できる。
一実施形態では、図2に示すように、差分画像を表示する表示部36を備える。
一実施形態では、図2に示すように、画像A及び画像Bの同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する位置合わせ部32を備える。
第1撮像部16及び第2撮像部22は、配置位置の制約から同一部位が同一画素に位置する画像A及び画像Bが得られない場合がある。この場合、減算部34で画像A及び画像Bを減算処理する場合、正確な減算処理ができない。そこで、位置合わせ部32によって、両画像の同一部位が同一画素に位置するように画像処理することで、減算部34における減算処理において正確な差分画像を得ることができる。
一実施形態では、図2に示すように、減算部34で得られた差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部40をさらに備える。
周縁明瞭化処理部40は、第1二値化処理部42と、第2二値化処理部44と、画像処理部50と、を備える。第1二値化処理部42は、差分画像を赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、骨部bを識別表示した画像C(第3画像)を得る。第2二値化処理部44は、画像Aを赤身部mにおける反射光Riと骨部b及び脂肪部fにおける反射光Riとの間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、骨部b及び脂肪部fを識別表示した画像D(第4画像)を得る。画像処理部50は、画像Cと画像Dとの交差領域(両画像で識別表示された領域のうち共通する領域)である骨部bの領域を識別表示する画像E(第5画像)を得ることができる。
周縁明瞭化処理部40を備えることで、画像処理部50において骨部の周縁が明瞭となった画像Eを得ることができ、これによって、骨部bの位置を明瞭に把握できる。
一実施形態では、第1二値化処理部42において、赤身部及び脂肪部における反射光の輝度値と、骨部における反射光の輝度値との間の閾値として、好ましくは、45〜65の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像を得ることができる。
一実施形態では、第2二値化処理部44において、赤身部における反射光の輝度値と、骨部及び脂肪部における反射光の輝度値との間の閾値として、好ましくは、反射光の輝度値の閾値を55〜75の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像を得ることができる。
図5(A)は、一実施形態として、豚屠体のモモ部位の差分画像を輝度値55で二値化処理した場合の画像Cを示し、図5(B)は、一実施形態として、豚屠体のモモ部位の画像Aを輝度値65で二値化処理した画像Dを示す。図5において、切断線Lcは切断面Pcの輪郭を示し、斜線領域は骨部b又は(骨部b+脂肪部f)の領域を示す。
一実施形態では、第1二値化処理部42で得られた画像Cを表示する表示部46を備え、第2二値化処理部44で得られた画像Dを表示する表示部48を備える。また、画像Eを表示する表示部52を備える。
一実施形態では、図2に示すように、周縁明瞭化処理部40は、画像Eにおいて、画像Cと画像Dとの交差領域である骨部bの領域のうち、閾値以下の大きさの交差領域を除去するノイズ除去部54をさらに備える。
ノイズ除去部54により交差領域のノイズ部分を除去した画像Fを得ることで、骨部bの位置をさらに明瞭に把握できる。
一実施形態では、図2に示すように、ノイズ除去部54で交差領域のノイズ部分を除去した画像Fを表示する表示部56を備える。
第2発明の一実施形態に係る骨部判別装置60は、図6に示すように、食肉wの切断面Pcに波長が1150nm〜1250nm(波長B)の赤外光Liを照射し、波長Bの赤外光Liの反射光Riで画像G(第1画像)を得る第1撮影部62と、該切断面Pcに波長が1300nm〜1700nm(波長C)の赤外光Liを照射し、波長Cの赤外光Liの反射光Riで画像H(第2画像)を得る第2撮影部68と、を備える。
一実施形態では、図6に示すように、第1撮影部62は、波長Bの赤外光Liを切断面Pcに照射する赤外光照射部64と、波長Bの赤外光Liが切断面Pcから反射した反射光Riが入射し、切断面Pcの画像Gを形成する撮像部66とを有する。第2撮影部18は、波長Cの赤外光Liを切断面Pcに照射する赤外光照射部70と、波長Cの赤外光Liが切断面Pcから反射した反射光Riが入射し、切断面Pcの画像Hを形成する撮像部66とを有する。
赤外光照射部64は例えば波長Bの赤外光を照射するLEDを有し、赤外光照射部70は例えば波長Cの赤外光を照射するLEDを有する。撮像部66は例えばInGaAsカメラを有する。
一実施形態では、図6に示すように、食肉wは切断面Pcが上方に向くようにコンベア24で搬送されるまな板26の上に載置され、骨部判別装置60の下方に搬送される。図中、矢印aはコンベア24の搬送方向を示す。
一実施形態では、図7に示すように、撮像部66は画像G及びHを表示する表示部72を備える。
骨部判別装置60は、図7に示すように、さらに画像Gと画像Hとを減算処理して骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部74を備える。
赤外光の反射光は、その波長に応じて、赤身部m、骨部b及び脂肪部fの各領域で異なる輝度値を有する。即ち、各領域で反射光Riは図8(A)及び(B)に示す輝度値を有する。
そこで、減算部74で画像Gと画像Hとを減算処理すると、図8(C)に示すように、骨部bのみを識別表示した差分画像を得ることができる。
一実施形態では、減算部74は差分画像を表示する表示部76を備える。
骨部判別装置60によれば、切断面Pc又はその近傍に存在する骨部bの自動判別が可能になる。そして、例えば、得られた骨部の位置情報を脱骨装置に用いることで、切断面Pcに存在する骨部bの自動脱骨が可能になる。
波長Bの赤外光の反射光の撮像部と波長Cの赤外光の撮像部とが異なる場合、これらの撮像部を切断面Pcに対して同一位置に配置できない場合がある。この場合、画像G及びHは同一部位が同一画素に位置しなくなるため、減算部74で画像G及び画像Hを減算処理する場合、正確な差分画像が得られない。
そこで、一実施形態では、位置合わせ部73を備え、位置合わせ部73において、両画像の同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する。これによって、減算部74における減算処理において、正確な差分画像を得ることができる。
一実施形態では、図7に示すように、減算部74で得られた差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部80をさらに備える。
周縁明瞭化処理部80は、第1二値化処理部82と、第2二値化処理部84と、画像処理部90と、を備える。第1二値化処理部82は、差分画像を赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、骨部bを識別表示した画像I(第3画像)を得る。第2二値化処理部84は、画像G又は画像Hを赤身部mにおける反射光Riと骨部b及び脂肪部fにおける反射光Riとの間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、骨部b及び脂肪部fを識別表示した画像J(第4画像)を得る。画像処理部90は、画像Iと画像Jとの交差領域(両画像で識別表示された領域の共通領域)である骨部bの領域を識別表示する画像K(第5画像)を得ることができる。
このように、周縁明瞭化処理部80によって、減算部74で得られた差分画像から骨部の周縁が明瞭となった画像Jを得ることができ、画像Jによって、骨部bの位置を明瞭に把握できる。
一実施形態では、図7に示すように、画像Kを表示する表示部92を備える。
一実施形態では、第1二値化処理部82において、赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合、好ましくは、該閾値を45〜65の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像を得ることができる。
一実施形態では、第2二値化処理部84において、赤身部mの反射光の輝度値と骨部b及び脂肪部fの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合において、画像Gを用いた場合、好ましくは、上記閾値を90〜110の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像を得ることができる。また、画像Hを用いた場合、好ましくは、上記閾値を55〜75の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像を得ることができる。
図9(A)は、一実施形態として、豚屠体のモモ部位Phの差分画像を輝度値55で二値化処理した画像Iを示し、図9(B)は、一実施形態として、豚屠体のモモ肉の画像Gを輝度値100で二値化処理した画像Jを示す。図9(C)は、一実施形態として、豚屠体のモモ部位の画像Iと画像Jとの交差領域である骨部bの領域を識別表示する画像Kを示す。
一実施形態では、第1二値化処理部82で得られた画像Iを表示する表示部86を備え、第2二値化処理部84で得られた画像Jを表示する表示部88を備える。
一実施形態では、図7に示すように、周縁明瞭化処理部80は、画像Kにおいて、画像Cと画像Dとの交差領域である骨部bの領域のうち、閾値以下の大きさの交差領域を除去するノイズ除去部94をさらに備える。
ノイズ除去部94により交差領域のノイズ部分を除去した画像Mを得ることで、骨部bの位置をさらに明瞭に把握できる。
図9(D)は、豚屠体のモモ部位の画像Kからノイズ部分を除去した画像Mを示す。
一実施形態では、図7に示すように、ノイズ除去部94で交差領域のノイズ部分を除去した画像Mを表示する表示部96を備える。
なお、図9の(C)及び(D)において、切断面Pc以外の領域は識別対象外とされる。
第3発明の少なくとも一実施形態に係る骨部判別方法は、図10に示すように、まず、食肉wの切断面Pcに波長Aの赤外光Liを照射し該赤外光Liの反射光Riで画像A(第1画像)を得る(第1撮影工程S10)。次に、切断面Pcに可視光Lvを照射し、該可視光Lvの反射光Rvで画像B(第2画像)を得る(第2撮影工程S12)。
次に、必要に応じて後述する位置合わせ工程S14を行い、画像Aと画像Bとを減算処理して骨部bの領域を識別表示した差分画像を得る(減算処理工程S16)。
このように、切断面Pcに赤外光Li又は可視光Lvを照射した場合、赤身部m、骨部b及び脂肪部fごとに反射光の輝度値が異なることを利用し、減算処理工程S16で画像Aと画像Bとを減算処理すると、骨部bのみを識別表示した差分画像を得ることができる。
従って、切断面Pc又は切断面Pcの近傍に存在する骨部bの自動判別が可能になる。
一実施形態では、得られた骨部bの位置情報を信号として出力し(信号出力工程S19)、脱骨装置に用いることで、切断面Pcに存在する骨部bの自動脱骨が可能になる。
一実施形態では、第1撮影工程S10及び第2撮影工程S12の後で、図1に示す第1撮像部16及び第2撮像部22が配置位置の制約から同一部位が同一画素に位置するように配置できない場合、両画像の同一部位が同一画素に位置するよう画像処理する位置合わせ工程S14を行う。
これによって、減算処理工程S16において正確な差分画像を得ることができる。
一実施形態では、減算処理工程S16で得られた差分画像において、骨部bの領域が不明瞭な場合、周縁明瞭化処理工程S20を行う。
周縁明瞭化処理工程S20では、図11に示すように、まず、減算処理工程S16で得られた差分画像を、赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値として二値化処理し、骨部bの領域を識別表示した画像Cを得る(第1二値化処理ステップS22)。
次に、画像Aを赤身部mの反射光の輝度値と骨部b及び脂肪部fの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値として二値化処理し、骨部b及び脂肪部fを識別表示した画像Dを得る(第2二値化処理ステップS24)。その後、さらに、画像Cの骨部bと画像Dの骨部b及び脂肪部fとの交差領域(両画像の識別領域の共通領域)である骨部bの領域を識別表示した画像Eを得る(画像処理ステップS26)。
周縁明瞭化処理工程S20を行うことで、骨部bの周縁が明瞭となった画像Eを得ることができ、これによって、骨部bの位置を明瞭に把握できる。
一実施形態では、第1二値化処理ステップS22において、赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合、好ましくは、該閾値を45〜65の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像Cを得ることができる。
一実施形態では、第2二値化処理ステップS24において、赤身部mの反射光の輝度値と骨部b及び脂肪部fの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合、好ましくは、該閾値を55〜75又は90〜110の範囲から選択する。即ち、画像Aが波長Bの赤外光照射によって得られた画像であるとき、該閾値を90〜110とすることが好ましい。また、画像Aが波長Cの赤外光照射によって得られた画像であるとき、該閾値を55〜75とすることが好ましい。
これによって、骨部bを識別した鮮明な画像Dを得ることができる。
一実施形態では、図11に示すように、周縁明瞭化処理工程S20は、画像Eにおいて、画像Cと画像Dとの交差領域である骨部bの領域のうち、閾値以下の大きさの交差領域を除去するノイズ除去ステップS28をさらに備える。
ノイズ除去ステップS28により交差領域のノイズ部分を除去した画像Fを得ることで、骨部bの位置をさらに明瞭に把握できる。
第4発明の少なくとも一実施形態に係る骨部判別方法は、図12に示すように、まず、食肉wの切断面Pcに波長Bの赤外光Liを照射し、該赤外光Liの反射光Riを撮像部66(図6参照)に取り入れ画像G(第1画像)を得る(第1撮影工程S30)。次に、切断面Pcに波長Cの赤外光Li照射し、該赤外光Liの反射光Riで画像H(第2画像)を得る(第2撮影工程S32)。
次に、画像Gと画像Hとを減算処理して骨部bの領域を識別表示した差分画像を得る(減算処理工程S36)。
このように、切断面Pcに赤外光Liを照射した場合、赤身部m、骨部b及び脂肪部fごとに反射光の輝度値は波長ごとに異なる値となることを利用し、減算処理工程S36で画像Gと画像Hとを減算処理すると、骨部bのみを識別表示した差分画像を得ることができる。
従って、切断面Pc又は切断面Pc近傍に存在する骨部bの自動判別が可能になる。
一実施形態では、得られた骨部bの位置情報を信号として出力し(信号出力工程S39)、脱骨装置に用いることで、切断面Pcに存在する骨部bの自動脱骨が可能になる。
一実施形態では、撮像部66の配置位置や反射光の入射経路のから、画像G及び画像Hの同一部位が同一画素に位置するように配置できない場合、図12に示すように、第1撮影工程S30及び第2撮影工程S32の後で、位置合わせ工程S34を行う。位置合わせ工程S34において、画像G及び画像Hの同一部位が同一画素に位置するように画像処理することで、減算処理工程S36において正確な差分画像を得ることができる。
一実施形態では、減算処理工程S36で得られた差分画像において、骨部bの領域が不明瞭な場合(S38)、周縁明瞭化処理工程S40を行う。
周縁明瞭化処理工程S40では、図13に示すように、まず、減算処理工程S36で得られた差分画像を、赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値として二値化処理し、骨部bの領域を識別表示した画像Iを得る(第1二値化処理ステップS42)。
次に、画像Aを赤身部mの反射光の輝度値と骨部b及び脂肪部fの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値として二値化処理し、骨部b及び脂肪部fを識別表示した画像Jを得る(第2二値化処理ステップS44)。その後、さらに、画像Iの骨部bと画像Jの骨部b及び脂肪部fとの交差領域(両画像の識別領域の共通領域)である骨部bの領域を識別表示した画像Kを得る(画像処理ステップS46)。
周縁明瞭化処理工程S40を行うことで、骨部bの周縁が明瞭となった画像Mを得ることができ、これによって、骨部bの位置を明瞭に把握できる。
一実施形態では、図12に示すように、第1撮影工程S30及び第2撮影工程S32の後で位置合わせ工程S30を行い、画像G及び画像Hの同一部位が同一画素に位置するように位置合わせ処理することで、減算処理工程S36において正確な差分画像を得ることができる。
一実施形態では、好ましくは、第1二値化処理ステップS42において、赤身部m及び脂肪部fの反射光の輝度値と骨部bの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合、好ましくは、該閾値を45〜65の範囲から選択する。これによって、骨部bを識別した鮮明な画像Iを得ることができる。
一実施形態では、好ましくは、第2二値化処理ステップS44において、赤身部mの反射光の輝度値と骨部b及び脂肪部fの反射光の輝度値との間の輝度値を閾値とする場合、好ましくは、該閾値を55〜75又は90〜110の範囲から選択する。これによって、骨部b及び脂肪部fを識別した鮮明な画像Jを得ることができる。
一実施形態では、図13に示すように、周縁明瞭化処理工程S40は、画像Kにおいて、画像Iと画像Jとの交差領域である骨部bの領域のうち、閾値以下の大きさの交差領域を除去するノイズ除去ステップS48をさらに備える。
ノイズ除去ステップS48により交差領域のノイズ部分を除去した画像Mを得ることで、骨部bの位置をさらに明瞭に把握できる。
一実施形態では、図14に示すように、食肉wの切断面Pcが家畜屠体を長手方向に沿って左右対称に切断した枝肉W(R)及びW(L)の切断面である。図5において、枝肉W(R)及びW(L)は、前脚100、後脚102、胴体104及びモモ部位106を有し、背骨b1、肋骨b2及び棘突起b3等の骨部が存在する切断面Pcを有する。
これによって、枝肉W(R)及びW(L)の切断面Pc又はその近傍に存在する骨部bの判別が可能になり、そのため、自動脱骨装置による枝肉W(R)及びW(L)の自動脱骨が可能になる。
幾つかの実施形態によれば、食肉の切断面の骨部の判別が可能になり、これによって、食肉切断面又は該切断面の近傍に存在する骨部の脱骨装置による自動脱骨が可能になる。
10、60 骨部判別装置
12、62 第1撮影部
14、64、70 赤外光照射部
16 第1撮像部
18、68 第2撮影部
20 可視光照射部
22 第2撮像部
24 コンベア
26 まな板
28、30、36、46、48、52、56、72、76、86、88、92、96 表示部
32、73 位置合わせ部
34、74 減算部
42、82 第1二値化処理部
44、84 第2二値化処理部
50、90 画像処理部
54、94 ノイズ除去部
66 撮像部
Lc 切断線
Lv 可視光
Li 赤外光
Pc 切断面
Ph 豚モモ部位
Rv、Ri 反射光
b 骨部
f 脂肪部
m 赤身部
w 食肉

Claims (9)

  1. 食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別装置であって、
    前記切断面に波長が1100nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影部と、
    前記切断面に可視光を照射して該可視光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影部と、
    前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部と、
    前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部と、を備え、
    前記周縁明瞭化処理部は、
    前記差分画像を前記切断面の赤身部及び脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理部と、
    前記第1画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理部と、
    前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理部と、
    を有することを特徴とする食肉の骨部判別装置。
  2. 前記第1画像及び前記第2画像の同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する位置合わせ部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の食肉の骨部判別装置。
  3. 前記周縁明瞭化処理部は、
    前記第5画像において、閾値以下の大きさの前記交差領域を除去するノイズ除去部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の食肉の骨部判別装置。
  4. 食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別装置であって、
    前記切断面に波長が1150nm乃至1250nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影部と、
    前記切断面に波長が1300nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影部と、
    前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算部と、
    前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理部と、を備え、
    前記周縁明瞭化処理部は、
    前記差分画像を前記切断面の赤身部及び脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理部と、
    前記第1画像又は前記第2画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理部と、
    前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理部と、
    を有することを特徴とする食肉の骨部判別装置。
  5. 前記周縁明瞭化処理部は、
    前記第5画像において、閾値以下の大きさの前記交差領域を除去するノイズ除去部をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の食肉の骨部判別装置。
  6. 前記第1画像及び前記第2画像の同一部位を同一画素に位置させるように画像処理する位置合わせ部をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の食肉の骨部判別装置。
  7. 食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別方法であって、
    前記切断面に波長が1100nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影工程と、
    前記切断面に可視光を照射して該可視光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影工程と、
    前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算工程と、
    前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理工程と、を備え、
    前記周縁明瞭化処理工程は、
    前記差分画像を前記切断面の赤身部及び脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理ステップと、
    前記第1画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理ステップと、
    前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理ステップと、
    を有することを特徴とする食肉の骨部判別方法。
  8. 前記切断面が家畜屠体を長手方向に沿って左右対称に切断した枝肉の切断面であることを特徴とする請求項に記載の食肉の骨部判別方法。
  9. 食肉の切断面の骨部を判別する骨部判別方法であって、
    前記切断面に波長が1150nm乃至1250nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第1画像を得る第1撮影工程と、
    前記切断面に波長が1300nm乃至1700nmの赤外光を照射して該赤外光の反射光を取り入れ第2画像を得る第2撮影工程と、
    前記第1画像と前記第2画像とを減算処理して前記骨部の領域を識別表示した差分画像を得る減算工程と、
    前記差分画像の周縁を明瞭化する周縁明瞭化処理工程と、を備え、
    前記周縁明瞭化処理工程は、
    前記差分画像を前記切断面の赤身部及び脂肪部における前記反射光と前記骨部における前記反射光との間の輝度値を閾値として二値化処理し、前記骨部を識別表示した第3画像を得る第1二値化処理ステップと、
    前記第1画像又は前記第2画像を前記赤身部における前記反射光と前記骨部及び前記脂肪部における前記反射光との間の輝度値を閾値とする二値化処理を行い、前記骨部及び前記脂肪部を識別表示した第4画像を得る第2二値化処理ステップと、
    前記第3画像と前記第4画像との交差領域である前記骨部の領域を識別表示する第5画像を得る画像処理ステップと、
    を有することを特徴とする食肉の骨部判別方法。

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