JP6895383B2 - 太陽電池モジュールの取付構造、並びに太陽電池モジュールの取付方法 - Google Patents

太陽電池モジュールの取付構造、並びに太陽電池モジュールの取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、建屋の壁面に太陽電池モジュールを取り付けるための太陽電池モジュールの取付構造に関するものであり、また、建屋の壁面に太陽電池モジュールを取り付けるための太陽電池モジュールの取付方法に関するものである。
近年、環境への配慮や、放射能を放出する危険がなく安全であるといったことから、太陽光のエネルギーにより発電を行う太陽光発電システムが注目されている。このような太陽光発電システムでは、通常、多数の太陽電池モジュールを設置して発電を実施するものであり、一例として、太陽電池モジュールを建屋の外周壁に取り付けて形成するものが知られている。
太陽電池モジュールを建屋の外周壁に取り付ける構造として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1に開示された構造では、建屋壁面の上下方向で離間した位置にそれぞれ保持部材を固定し、この2つの保持部材によって太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を固定している。より具体的には、2つの保持部材が太陽電池モジュールの上端側部分と下端側部分をそれぞれ保持することで、太陽電池モジュールの受光面が建屋の外周面(壁面)と平行となるように固定している。
ここで、建屋壁面に固定されるそれぞれの保持部材は、上方に位置する太陽電池モジュールの下端側部分と、下方に位置する太陽電池モジュールの上端側部分を保持可能な構造となっている。このことから、複数の保持部材を上下方向で間隔を空けて並列配置し、隣接する2つの保持部材の間に太陽電池モジュールを固定していくことで、複数の太陽電池モジュールを上下方向に並列した状態で固定することが可能となる。さらに、この上下方向で並列する太陽電池モジュールの列を複数列形成し、水平方向で並列させ、太陽電池モジュールを行列状に配置することで、建屋壁面の外側に太陽電池モジュールを敷き詰めて配置することが可能となる。
さらに、建屋壁面に太陽電池モジュールを取り付ける他の構造として、例えば、特許文献2に開示されたものがある。
特許文献2に開示された構造では、太陽電池モジュールの四辺を枠で覆った状態としており、その上枠部分に上方に突出する突起状の掛止部と、下方に向かって開口した溝状の係合受部を形成している。さらに、下枠部分にもまた、下方に向かって開口した溝状の係合受部を形成している。その一方で、ビルの外壁部分に縦材を固定しており、この縦材に対してブラケットを固定している。そして、このブラケットが上向きに突出するユニット支持部を備えた構造となっている。
この特許文献2に開示された構造では、太陽電池モジュールをビルの外壁に固定する際、ブラケットのユニット支持部を太陽電池モジュールの上枠に形成した係合受部に嵌め込んだ状態とする。さらに、下方に位置する太陽電池モジュールの上枠に形成した突起状の掛止部を、上方に位置する太陽電池モジュールの下枠に形成した係合受部に嵌め込んだ状態とする。このようにすることで、複数の太陽電池モジュールを上下方向に並列した状態で固定することが可能となる。
このとき、それぞれの太陽電池モジュールは、いずれも建屋壁面に対して傾斜するように固定されており、下端側が上端側よりも建屋壁面から離れた位置に配された状態となっている。すなわち、下方に向かうにつれて建屋壁面から遠くに離れるように受光面を傾斜させた太陽電池モジュールを上下方向で並列させ、並列させた複数の太陽電池モジュールをルーバーとして機能させている。
以上のように、それぞれの太陽電池モジュールの受光面が建屋壁面と平行となるように固定して建屋壁面の外側に敷き詰める取付構造や、それぞれの太陽電池モジュールの受光面が建屋壁面に対して傾斜するように固定し、上下方向で並列する多数の太陽電池モジュールをルーバーとして機能させる取付構造が知られている。
特開2010−90701号公報 特開2014−145159号公報
ここで、上記したように、それぞれの太陽電池モジュールを建屋壁面に対して傾斜させ、上下方向で並列配置させた場合、上方に位置する太陽電池モジュールの影が下方に位置する太陽電池モジュールの受光面に形成される可能性がある。
具体的に説明すると、建屋壁面に太陽光が照射されるとき、太陽光は建屋の上方から照射されることとなる。このとき、上下方向で並列配置される太陽電池モジュールのうち、最も上方に位置する太陽電池モジュールでは、その受光面に太陽光が照射されて発電を実施する。その一方で、太陽光が上方から照射されることにより、この最も上方に位置する太陽電池モジュールの下方側に影が形成されることとなる。
すなわち、それぞれの太陽電池モジュールは、外側に向かって下り勾配となるように傾斜した姿勢で取り付けられており、あたかも庇の様に建屋壁面から外側下方に向かって突出した状態となっている。このため、上方から日光が照射されると、太陽電池モジュールの下方側に影が形成されることとなる。
このとき、最も上方に位置する太陽電池モジュールの下面から下方に離れた位置には、上から2番目に位置する太陽電池モジュールの受光面が位置した状態となっている。したがって、最も上方に位置する太陽電池モジュールの下方側に影が形成されると、この影が上から2番目に位置する太陽電池モジュールの受光面にかかってしまう可能性がある。すなわち、上方に位置する太陽電池モジュールと下方に位置する太陽電池モジュールとが近接する位置に配されている場合、上方に位置する太陽電池モジュールの影が下方に位置する太陽電池モジュールの受光面上に形成されてしまう可能性がある。
このことは、上から2番目以降の太陽電池モジュールにおいても同様であり、上下方向で隣接配置される上方の太陽電池モジュールの影が、下方の太陽電池モジュールの受光面上に形成されてしまう可能性がある。
ここで、太陽電池モジュールの受光面に広範囲に亘って影が形成されてしまうと、太陽光発電システムの発電性能が大きく損なわれてしまう。すなわち、影が形成された部分では発電を実施できないため、受光面に形成される影の面積が広くなるにつれ発電量が低下していき、その結果、発電性能が大きく損なわれてしまう。
そこで、受光面に広い面積の影が形成されることを防止する一つの方策として、上下方向で並列する各太陽電池モジュール間の距離を長くするという方策が考えられる。つまり、上下方向で隣接配置させる2つの太陽電池モジュールを上下方向で大きく離れた位置に配置し、上側に位置する太陽電池モジュールの影が下側に位置する太陽電池モジュールの受光面まで届かないようにするという方策である。
しかしながら、このような方策によると、建屋壁面全体に取り付け可能な太陽電池モジュールの数が少なくなってしまうという問題が生じてしまう。
具体的に説明すると、建屋壁面において太陽電池モジュールの取り付けのために確保できる領域は限られており、太陽光発電システム全体での発電量を多くするという観点から、この限られた領域内に極力多くの太陽電池モジュールを設置することが望ましい。しかしながら、上下方向で並列する各太陽電池モジュール間の距離を長くすると、太陽電池モジュール間に形成される領域の面積もまた広くなってしまう。そして、この領域に太陽電池モジュールを取り付けない場合、太陽電池モジュールの取り付けのために確保された全領域内において、太陽電池モジュールを取り付けない領域が占める割合が大きくなる。このことから、各太陽電池モジュール間の距離を短くした場合と比べて、建屋壁面に取り付け可能な太陽電池モジュールの数が少なくなってしまう。
このように建屋壁面全体に取り付ける太陽電池モジュールの数が少なくなると、当然のことながら、太陽光発電システム全体で発電する発電量もまた少なくなる。この場合、それぞれの太陽電池モジュールの受光面に上側に位置する太陽電池モジュールの影が形成されないにもかかわらず、結果として発電性能が低下してしまう可能性がある。
そこで本発明は、各太陽電池モジュールの間の距離を必要以上に長くすることなく、個々の太陽電池モジュールが高い発電性能を発揮することが可能な太陽電池モジュールの取付構造、並びに太陽電池モジュールの取付方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者が鋭意検討した結果、太陽電池モジュールの傾斜角度、太陽電池モジュールの傾斜方向における長さ、上下方向で並列する各太陽電池モジュール間の距離の間に以下の数1で示す相関関係があることが判明した。
かかる知見に基づいて完成された本発明の一つの様相は、建屋の側壁部分に太陽電池モジュールを固定するための太陽電池モジュールの取付構造であって、対向する二辺の内の一辺が前記建屋の側壁部分に近接し、他辺が前記一辺よりも下方となる位置及び/又は前記建屋の側壁部分から外側に離れた位置に配される第1太陽電池モジュールを備えており、複数の前記第1太陽電池モジュールが縦並びに配置され、前記第1太陽電池モジュールの受光面と水平面のなす角をθ1とし、前記二辺の距離を1とし、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの距離をl1としたとき、下記数1の関係を満たしており、前記建屋の側壁部分のうち、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に配置される第2太陽電池モジュールを備えており、前記第2太陽電池モジュールは、その受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定されるものであり、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接しており、前記年間積算日射量をS4としたとき、前記第1の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4以上となる領域であり、前記第2の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4を下回る領域であり、前記年間積算日射量が多くなる前記第1の領域の範囲内に収まるように前記第2太陽電池モジュールを取り付けていることを特徴とする太陽電池モジュールの取付構造である。
Figure 0006895383
本様相の太陽電池モジュールの取り付け構造によると、上下方向で間隔を空けて並列する太陽電池モジュールの間の距離を必要以上に長くすることなく、上下方向に並列配置された個々の太陽電池モジュールに高い発電性能を発揮させることができる。
本様相は、前記建屋の側壁部分のうち、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に配置される第2太陽電池モジュールを備えており、前記第2太陽電池モジュールは、その受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定される。
本様相によると、上下方向で間隔を空けて並列する太陽電池モジュールの間の壁面に照射される太陽光を有効に活用することが可能となり、太陽光発電システムを構築したとき、太陽光発電システム全体で発電する発電量の向上を図ることができる。
本様相は、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接している。
本様相によると、傾斜した姿勢で上下方向で間隔を空けて並列する第1太陽電池モジュールの間に取り付けられる第2太陽電池モジュールの受光面に形成される影の面積を小さくすることが可能となる。すなわち、第2太陽電池モジュールの受光面の面積当たりにおける発電量を向上させることが可能となる。
本様相は、前記年間積算日射量をS4としたとき、前記第1の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4以上となる領域であり、前記第2の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4を下回る領域である。
本様相の好ましい様相は、前記第2太陽電池モジュールの上端部分は、前記境界となる部分から所定距離lxだけ上方に離れた部分から、前記境界となる部分から所定距離lxだけ下方に離れた部分までの間に配されており、lxが下記数16を満たすことである。
Figure 0006895383
上述の好ましい様相において、前記年間積算日射量は、直達光の年間積算日射量と散乱光の年間積算日射量の合計であることがさらに好ましい。
本様相は、前記第1太陽電池モジュールは、いずれも長方形平板状の部材であり、前記二辺が長辺となることが好ましい。
本発明の他の様相は、建屋の側壁部分に太陽電池モジュールを固定するための太陽電池モジュールの取付方法であって、対向する二辺の内の一辺が前記建屋の側壁部分に近接し、他辺が前記一辺よりも下方となる位置及び/又は前記建屋の側壁部分から外側に離れた位置に配される第1太陽電池モジュールを上下方向で間隔を空けて並列配置するように固定するとき、前記第1太陽電池モジュールの受光面と水平面のなす角をθ1とし、前記二辺の距離を1とし、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの距離をl1としたとき、下記数1の関係を満たすように固定する工程を含み、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に第2太陽電池モジュールを固定する工程をさらに有し、前記第2太陽電池モジュールを固定する工程では、前記第2太陽電池モジュールを受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定するものであり、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接するように固定し、且つ、前記年間積算日射量をS4としたとき、前記第1の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4以上となる領域であり、前記第2の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4を下回る領域であり、前記年間積算日射量が多くなる前記第1の領域の範囲内に収まるように前記第2太陽電池モジュールを固定することを特徴とする太陽電池モジュールの取付方法である。
Figure 0006895383
本様相においても、上下方向で間隔を空けて並列する太陽電池モジュールの間の距離を必要以上に長くすることなく、上下方向に並列配置された個々の太陽電池モジュールに高い発電性能を発揮させることができる。
本様相は、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に第2太陽電池モジュールを固定する工程をさらに有し、前記第2太陽電池モジュールを固定する工程では、前記第2太陽電池モジュールを受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定するものであり、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接するように固定することである。
本様相では、上下方向で間隔を空けて並列する第1太陽電池モジュールの間の壁面に照射される太陽光を有効に活用することが可能となり、太陽光発電システムを構築したとき、太陽光発電システム全体で発電する発電量の向上を図ることができる。
また、第1太陽電池モジュールの間に配置される第2太陽電池モジュールの受光面に形成される影の面積を小さくすることが可能となり、第2太陽電池モジュールの受光面の面積当たりにおける発電量を向上させることが可能となる。
本発明によると、建屋の壁面に複数の太陽電池モジュールを取り付けて太陽光発電システムを構築したとき、各太陽電池モジュールの間の距離を必要以上に長くすることなく、個々の太陽電池モジュールが高い発電性能を発揮することができる。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの取付構造を示す斜視図である。 図1の太陽電池モジュールの取付構造を側面視した様子を示す説明図である。 太陽の方位によって傾斜設置型モジュールに形成される影の長さが変化する様子を示す説明図である。 傾斜設置型モジュールの受光面を形成する面と直角に交わる垂直面を投影面としたとき、この投影面に投影した傾斜設置型モジュールの受光面に照射される直達光の入射角と、太陽の高度と、方位角との関係をモデル化して模式的に示す図である。 直達光の入射角と、傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュールの間隔と、下方に位置する傾斜設置型モジュールの受光面を形成する面のうちで影が形成される部分の突出方向の長さと、下方に位置する傾斜設置型モジュールの受光面を形成する面のうちで影が形成されていない部分の突出方向の長さの関係をモデル化して模式的に示す図である。 水平面直達日射量と傾斜面直達日射量との関係をモデル化して模式的に示す図である。 傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュールの間隔と、太陽電池モジュールの取付構造の他の各部分の角度及び長さとの関係をモデル化して模式的に示す図であり、(a)は点xからみる天空の形態係数Kが正の値となる場合の点xの位置を示し、(b)は点xからみる天空の形態係数Kが負の値となる場合の点xの位置を示す。 第1のシミュレーションの結果を示すグラフであり、傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、2つの傾斜設置型モジュールの間隔と、傾斜設置型モジュールの面積当たりの積算日射量の関係を示すグラフであって、(a)、(b)は、それぞれ異なる傾斜設置型モジュールの傾斜角度と他の関係を表す。 第1のシミュレーションの結果を示すグラフであり、傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、2つの傾斜設置型モジュールの間隔と、傾斜設置型モジュールの面積当たりの積算日射量の関係を示すグラフであって、(a)、(b)は、図8とは異なる傾斜設置型モジュールの傾斜角度と他の関係を表すものであり、それぞれ異なる傾斜設置型モジュールの傾斜角度と他の関係を表す。 直達光の入射角と、傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュールの間に位置する壁面のうちで影が形成される部分の突出方向の長さの関係をモデル化して模式的に示す図である。 傾斜設置型モジュールの傾斜角度と、散乱光が照射された傾斜設置型モジュールが影を作る部分と、建屋側壁の関係をモデル化して模式的に示す図である。 2つの傾斜設置型モジュールと、2つの傾斜設置型モジュールの間に位置する壁面のうちで比較的日射量が多い領域と、比較的日射量が少ない領域と、縦置型モジュールとの位置関係をモデル化して模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの取付構造1(以下、単に取付構造1とも称す)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、前後方向、上下方向、並びに左右方向は、特に断りのない限り図1で示される通常の設置状態を基準として説明する。
本実施形態の取付構造1は、図1で示されるように、ビル(建屋であり高層建築物)の壁面に対し、公知の固定部材(図示しない)を介して太陽電池モジュール2を固定して形成されるものである。
より具体的には、受光面がビルの側壁面に対して傾斜する姿勢で固定される傾斜設置型の太陽電池モジュール2(第1太陽電池モジュールであり、以下傾斜設置型モジュール2aとも称す)を固定する。さらに、受光面がビルの側壁面に対して平行な面となるように固定される縦置設置型の太陽電池モジュール2(第2太陽電池モジュールであり、以下縦置型モジュール2bとも称す)を必要に応じて固定することで形成されている。
傾斜設置型モジュール2aと縦置型モジュール2bは、いずれも板状の太陽電池パネルを備えたものであり、全体の外形が略長方形平板状となるように形成されている。
なお、この太陽電池パネルは、公知のものと同様の構造であって、裏面封止材と、受光面を形成するガラス基板の間に光電変換素子を備えた太陽電池セルを封止して形成される集積型太陽電池となっている。
また、特に限定されるものではないが、表面に太陽光の反射を抑制する防眩処理を施した太陽電池モジュール2であってもよい。また、所謂色素増感太陽電池のように、表面側に様々な色(例えば、通常の黒や濃紺の他、赤、黄、緑等の色)を現出させ、目視したときに現出させた色を視認可能な太陽電池モジュール2であってもよい。
傾斜設置型モジュール2aは、図1、図2で示されるように、対向する二辺のうちの一辺である上辺がビルの側壁面と近接しており、もう一辺である下辺が上辺よりも下方外側に離れた位置に配されている。言い換えると、傾斜設置型モジュール2aは、片持ち状に固定されており、ビルの側壁面から下方外側へ突出した状態となっている。
ここで、本実施形態の傾斜設置型モジュール2aは、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度をθ1とし、傾斜設置型モジュール2aの上辺から下辺までの距離を1とし、隣接配置される2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔をl1としたとき(図2参照)、下記数1の関係を満たすように設置されている。
Figure 0006895383
具体的に説明すると、「傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度」とは、傾斜設置型モジュール2aの受光面と水平面のなす角であり、言い換えると、傾斜設置型モジュール2aの突出方向に沿って延びる直線と水平面のなす角でもある。
また、「傾斜設置型モジュール2aの上辺から下辺までの距離」とは、傾斜設置型モジュール2aの対向する二辺間の距離であり、2つの長辺間の距離でもあり、突出方向の長さでもある。すなわち、図2のLで示される部分の距離となっている。
さらにまた、「傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔」とは、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aの上端(上辺)から下方に位置する傾斜設置型モジュール2aの上端(上辺)までの上下方向(水平面に対して垂直となる方向)における長さとなっている。
なお、本実施形態では、傾斜設置型モジュール2aの上辺と下辺を長辺とし、これらと直交して突出方向に延びる辺を短辺としたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、傾斜設置型モジュール2aの上辺と下辺を短辺とし、これらと直交して突出方向に延びる辺を長辺とすることが考えられる。また、傾斜設置型モジュール2aは、平面視で正方形となるように、上辺と下辺の長さと、これらと直交して突出方向に延びる辺の長さを同一の長さとすることが考えられる。
このように上記した数1を満たすように配置することで、l1を必要以上に長くすることなく、それぞれの傾斜設置型モジュール2aの受光面に形成される影の面積を狭い範囲に抑えることが可能となる。このことから、それぞれの傾斜設置型モジュール2aの一年間を通じた積算日射量を高い値とすることが可能となる。
縦置型モジュール2bは、図1、図2で示されるように、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュール2aの間に取り付けられている。この縦置型モジュール2bは、ビルの側壁面に貼り付けられ、下辺が上辺の垂直下側に離れた位置に配されている。
ここで、この縦置型モジュール2bは、予め実施したシミュレーションにより(詳しくは後述する)、ビルの側壁面のうち、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュール2aの間に位置する部分に照射される日射量を計算し、これに基づいて取り付けられている。
本発明者は、上記した数1を見出すにあたり、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度(θ1)と、傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔(l1)をそれぞれ別途可変させ、様々な傾斜角度(θ1)と間隔(l1)の組み合わせにおける太陽電池モジュール2の一年間を通じた積算日射量を計算により算出するシミュレーションを実施した。
加えて、ビルの側壁面のうち、2つの傾斜設置型モジュール2aの間に位置する部分に照射される日射量を計算により算出するシミュレーションを実施した。
以下、本発明者が実施したシミュレーションにつき、詳細に説明する。
以下の各シミュレーションでは、太陽電池モジュール2の受光面に入射する太陽光を太陽から直接到達する直達光と、太陽光が空気分子、雲、エアロゾル粒子によって散乱されて生じる散乱光に分類した。
そして、第1のシミュレーションでは、一年を通じて傾斜設置型モジュール2aに照射される直達光の積算日射量と、一年を通じて傾斜設置型モジュール2aに照射される散乱光の積算日射量をそれぞれ計算により算出し、これらを合計することで、傾斜設置型モジュール2aの積算日射量を算出した。このとき、直達光の積算日射量と、散乱光の積算日射量は、いずれも傾斜設置型モジュール2aの受光面が形成される面のうち、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aの影が形成されていない部分に照射される積算日射量とした。
加えて、第1のシミュレーションでは、この算出した積算日射量に基づいて、傾斜設置型モジュール2aの設置面積当たりの積算日射量を算出した。
また、第2のシミュレーションでは、ビルの側壁面のうち、上下方向で隣接配置される2つの傾斜設置型モジュール2aの間に位置する部分に一年を通じて照射される直達光の積算日射量と、同部分に一年を通じて照射される散乱光の積算日射量とをそれぞれ計算により算出し、これらを合計することで、同部分における積算日射量を算出した。この第2のシミュレーションにおいても直達光の積算日射量と、散乱光の積算日射量は、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aの影が形成されていない部分に照射される積算日射量とした。
[第1のシミュレーション]
まず、直達光の積算日射量の算出に先立って、傾斜設置型モジュール2aに照射される直達光の入射角θAを算出した。次に、この算出した入射角θAに基づき、傾斜設置型モジュール2aの受光面が形成される面の面積に対する直達光が照射される部分の面積の割合、すなわち、受光する面全体から上方に位置する別の傾斜設置型モジュール2aの影(以下、単に影とも称す)が形成される部分を除いた面積の割合を算出した。
まず、直達光の入射角θAを算出するにあたり、図3で示されるように、太陽の高度が同じであっても太陽の方位(例えば、方位A、方位B)によって傾斜設置型モジュール2aの面上に形成される影の長さ(例えば、長さlA、長さlB)が異なるため、傾斜設置型モジュール2aの受光面が形成される面と直角に交わる垂直面に対して投影したときの直達光の入射角θAを算出した。
すなわち、太陽高度をθB、南面を0度とした方位角をφとしたときの入射角θAを、図4で示されるモデルから下記数2によって算出した。
Figure 0006895383
さらに、算出した入射角θAを用いて、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aのうちで影が形成されている部分の突出方向の長さl2を算出した。
すなわち、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度θ1とし、傾斜設置型モジュール2aの突出方向の長さ(上辺から下辺までの長さ)を1とし、2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔l1としたときのl2を、図5で示されるモデルから下記数3により算出した。
なお、下記数3において、辺ADとは、傾斜設置型モジュール2aの突出方向の長さを1としたときの辺ADの長さを示すものであり、他の辺においても同様に、傾斜設置型モジュール2aの突出方向の長さを基準とした長さを示すものである。
Figure 0006895383
また、算出したl2を用いて、図5で示されるモデルから下記数4により、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aのうちで影が形成されていない部分の突出方向の長さl3を算出した。
Figure 0006895383
このように算出したl2、l3を用いて、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aの受光面を形成する面を全面としたとき、全面の面積(傾斜設置型モジュール2aの長辺と短辺を積算した値)に対する直達光が照射される部分の面積の割合を算出した。
さらに、予め観測した水平面直達日射量S1を用いて、傾斜面直達日射量S2を算出した。なお、水平面直達日射量S1は、水平面全天日射量から水平面散乱日射量を引いた値であるので、水平面直達日射量S1を観測せず、水平面全天日射量、水平面散乱日射量を観測して、これらから水平面直達日射量S1を算出してもよい。
具体的に説明すると、水平面直達日射量S1と傾斜面直達日射量S2は、図6で示されるモデルから下記数5の関係を満たすこととなる。
Figure 0006895383
したがって、数5におけるcosθα、cosθβを求めることで、傾斜面直達日射量S2を算出が可能となる。
これらは、傾斜面の角度(傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度)をθ1とし(図6参照)、方位角をφとし、観測点の緯度をφAとし、太陽赤緯をδとし、時角をωとしたとき、下記数6の関係を満たす。すなわち、cosθβは、太陽高度をθBとしたとき、sinθBとなり、太陽高度の公式から下記数6の関係を満たす。
Figure 0006895383
また、数6における太陽赤緯δは、下記数7によって算出できる。なお、数7におけるΓは、楕円軌道上の地球の位置をラジアンで表した値であり、1月1日を1としたときの通し番号dnを用いて数8で算出できる。
Figure 0006895383
Figure 0006895383
さらにまた、数6における時角ωは、均時差をEtとすると、下記数9で算出できる。また、均時差Etは、下記数10で算出できる。なお、数10におけるΓは、上記数7と同じとする。
Figure 0006895383
Figure 0006895383
以上のことを踏まえ、水平面直達日射量S1と、数5乃至数10から傾斜面直達日射量S2を算出した。そして、上記のように算出した傾斜設置型モジュール2aの直達光が照射される部分の面積と、傾斜面直達日射量S2から直達光の積算日射量を算出した。
続いて、散乱光の積算日射量の算出方法について説明する。
まず、予め測定した傾斜面日射量から上記のように算出した傾斜面直達日射量S2を減算することにより、傾斜面散乱日射量S3を取得した。
さらに、以下のように形態係数Kを求めることにより、傾斜設置型モジュール2aの散乱光が照射される部分の面積を算出した。
図7で示されるように、点xからみる形態係数は、天空の半分から日光が照射されるものとすると、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aが無い場合、cosθ1/2となる。ここから、図7(a)の破線1で示される部分が見えていることとなるので、この破線1で示される部分の形態係数をKとすると、cosθ1/2+Kとなる。
ところで、ある点から距離h、辺の長さがa、bとなる水平な直方体をみたときの形態係数K´は、下記数11で示される。
Figure 0006895383
したがって、この数11を図7(a)の破線1で示される部分に適応すると、下記数12から形態係数Kを算出することが可能となる。なお、このシミュレーションでは、∞を10の150乗として計算しており、後述の数15においても同様である。
Figure 0006895383
以上のことを踏まえ、数11、数12から形態係数Kを算出し、傾斜設置型モジュール2aの散乱光が照射される部分の面積を算出した。そして、傾斜面散乱日射量S3と、傾斜設置型モジュール2aの散乱光が照射される部分の面積から、散乱光の積算日射量を算出した。
さらに、上記のように算出した直達光の積算日射量と、散乱光の積算日射量の合計を傾斜設置型モジュール2aの1枚あたりの年間積算日射量とした。また、2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔l1と、傾斜設置型モジュール2aの長辺(上辺又は下辺)の積を算出し、これを傾斜設置型モジュール2aの1枚あたりの設置面積とした。
そして、所定の観測点において、2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔l1と、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度θ1をそれぞれ個別に可変させたときの、それぞれの組み合わせにおける「傾斜設置型モジュール2aの1枚あたりの年間積算日射量」/「傾斜設置型モジュール2aの1枚あたりの設置面積」の値を算出した。
その結果、表1、図8、図9で示される結果が得られた。そして、得られた第1のシミュレーションの結果から、上記数1の関係を見出した。
Figure 0006895383
[第2のシミュレーション]
第2のシミュレーションにおける日射量の算出は、上記の第1シミュレーションに準ずるものとした。
そして、2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔l1とし、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度θ1としたとき、ビルの側壁部分のうちで上下方向に離間して配置される2つの傾斜設置型モジュール2aの間に位置する部分(以下、単にモジュール間側壁部とも称す)において、直達光が照射される部分の面積と、散乱光が照射される部分の面積とを後述の方法により算出した。
さらに、直達光の日射量と、直達光が照射される部分の面積から、直達光の年間日射量を算出し、散乱光の日射量と、散乱光が照射される部分の面積から、散乱光の年間日射量を算出した。そして、直達光の年間日射量と、散乱光の年間日射量の合計をモジュール間側壁部の年間積算日射量とし、これを算出した。
直達光が照射される部分の面積は、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aの下方に形成される影の上下方向における長さεを算出し、算出したεに基づいて算出した。
すなわち、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度をθ1とし、直達光の入射角θAとしたときの影の長さεを、図10で示されるモデルから下記数13により算出した。
Figure 0006895383
散乱光が照射される部分の面積は、形態係数K2を求めることで算出した。
すなわち、図11の破線2で示される部分の形態係数をK2とすると、天空の形態係数は、半球の形態係数からK2を引いた値(1/2−K2)となる。
このとき、ある点から距離h、辺の長さがa、bとなる垂直な直方体をみたときの形態係数K2´は、下記数14となる。
Figure 0006895383
したがって、この数14を図11の破線2で示される部分に適応すると、下記数15から形態係数K2を算出することが可能となる。
Figure 0006895383
ところで、第2のシミュレーションにより、モジュール間側壁部の直達光及び散乱光が照射される部分の面積を算出することで、傾斜設置型モジュール2aの傾斜角度をθ1とし、2つの傾斜設置型モジュール2aの上下方向における間隔をl1としたとき、モジュール間側壁部の各部は、比較的積算日射量が多くなる領域Aα(第1の領域)と、比較的積算日射量が少ない領域Aβ(第2の領域)に区画されることが判明した(図12参照)。
具体的に説明すると、モジュール間側壁部の各部に照射される面積を算出することにより、モジュール間側壁部の全体の単位面積当たりにおける一年を通じた積算日射量をS4としたとき、単位面積当たりの一年を通じた積算日射量が0.9×S4以上となる領域を領域Aαとし、単位面積当たりの一年を通じた積算日射量が0.9×S4を下回る領域を領域Aβとしたとき、下方の傾斜設置型モジュール2aから所定距離だけ上方までの位置に領域Aαが形成され、上方の他の部分に領域Aβが形成されることが判明した。
そこで、本実施形態の取付構造1では、比較的積算日射量が多くなる領域Aαの外側に縦置型モジュール2bを取り付けている。
このとき、縦置型モジュール2bの上端部分は、2つの領域(領域Aα、領域Aβ)の境界からlxだけ上方に位置する部分から、同境界からlxだけ下方に位置する部分までの間に配された状態となっている。なお、lxは、l1×aの長さであり、aは定数であって、0.05以上0.1以下となっている。そして、縦置型モジュール2bの上下方向の長さは、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aから上方に位置する2つの領域の境界までの長さ、言い換えると、領域Aαの上下方向における長さと同一又は略同一となっている。
以上のように、本実施形態では、縦置型モジュール2bの上端部分を2つの領域(領域Aα、領域Aβ)の境界近傍に位置させ、縦置型モジュール2bの受光面の略全ての部分(大半部分)を、領域Aαの外側に配置させている。言い換えると、縦置型モジュール2bは、モジュール間側壁部のうち、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aよりの位置に配されている。すなわち、縦置型モジュール2bの上端は、上方に位置する傾斜設置型モジュール2aから下方に離れた位置に配されており、縦置型モジュール2bの下端は、下方に位置する傾斜設置型モジュール2aの上端と接触又は僅かに間隔を空けて近接している。このことにより、縦置型モジュール2bの受光面に形成される影の面積を少なくすることが可能となり、縦置型モジュール2bの発電効率を高めることが可能となる。
また、本実施形態の取付構造1を構築するための取付方法は、傾斜設置型モジュール2aを上記数1の関係を満たすように上下方向で間隔を空けて並列配置させた状態で固定する第1の工程と、縦置型モジュール2bの上端部分が2つの領域の境界からlxだけ上方に位置する部分から、同境界からlxだけ下方に位置する部分までの間に配されるように、モジュール間側壁部に縦置型モジュール2bを固定する第2の工程を実施するものとなっている。
1 太陽電池モジュールの取付構造
2 太陽電池モジュール
2a 傾斜設置型モジュール(第1太陽電池モジュール)
2b 縦置型モジュール(第2太陽電池モジュール)

Claims (5)

  1. 建屋の側壁部分に太陽電池モジュールを固定するための太陽電池モジュールの取付構造であって、
    対向する二辺の内の一辺が前記建屋の側壁部分に近接し、他辺が前記一辺よりも下方となる位置及び/又は前記建屋の側壁部分から外側に離れた位置に配される第1太陽電池モジュールを備えており、
    複数の前記第1太陽電池モジュールが縦並びに配置され、
    前記第1太陽電池モジュールの受光面と水平面のなす角をθ1とし、前記二辺の距離を1とし、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの距離をl1としたとき、下記数1の関係を満たしており、
    前記建屋の側壁部分のうち、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に配置される第2太陽電池モジュールを備えており、
    前記第2太陽電池モジュールは、その受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定されるものであり、
    上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、
    前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接しており、
    前記年間積算日射量をS4としたとき、前記第1の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4以上となる領域であり、前記第2の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4を下回る領域であり、
    前記年間積算日射量が多くなる前記第1の領域の範囲内に収まるように前記第2太陽電池モジュールを取り付けていることを特徴とする太陽電池モジュールの取付構造。
    Figure 0006895383
  2. 前記第2太陽電池モジュールの上端部分は、前記境界となる部分から所定距離lxだけ上方に離れた部分から、前記境界となる部分から所定距離lxだけ下方に離れた部分までの間に配されており、lxが下記数16を満たすことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの取付構造。
    Figure 0006895383
  3. 前記年間積算日射量は、直達光の年間積算日射量と散乱光の年間積算日射量の合計であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールの取付構造。
  4. 前記第1太陽電池モジュールは、いずれも長方形平板状の部材であり、前記二辺が長辺となることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付構造。
  5. 建屋の側壁部分に太陽電池モジュールを固定するための太陽電池モジュールの取付方法であって、
    対向する二辺の内の一辺が前記建屋の側壁部分に近接し、他辺が前記一辺よりも下方となる位置及び/又は前記建屋の側壁部分から外側に離れた位置に配される第1太陽電池モジュールを上下方向で間隔を空けて並列配置するように固定するとき、
    前記第1太陽電池モジュールの受光面と水平面のなす角をθ1とし、前記二辺の距離を1とし、上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの距離をl1としたとき、下記数1の関係を満たすように固定する工程を含み、
    上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間に第2太陽電池モジュールを固定する工程をさらに有し、
    前記第2太陽電池モジュールを固定する工程では、前記第2太陽電池モジュールを受光面が前記建屋の側壁部分の外周面と平行となるように固定するものであり、
    上方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺から、下方に位置する前記第1太陽電池モジュールの前記一辺までの間の領域のうち、単位面積当たりの年間積算日射量が所定量以上となる領域を第1の領域とし、他の部分を第2の領域としたとき、
    前記第2太陽電池モジュールの上端部分が前記第1の領域と、前記第2の領域の境界となる部分に近接するように固定し、且つ、
    前記年間積算日射量をS4としたとき、前記第1の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4以上となる領域であり、前記第2の領域は、単位面積当たりの年間積算日射量が0.9×S4を下回る領域であり、
    前記年間積算日射量が多くなる前記第1の領域の範囲内に収まるように前記第2太陽電池モジュールを固定することを特徴とする太陽電池モジュールの取付方法。
    Figure 0006895383
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